2020/08/11
近年、人気急上昇中ともいえる『納骨堂』。
お墓を探し始めた人にとっては、もしかすると聞きなれない言葉かも知れません。
納骨堂には様々な種類があり、最近ではICチップなどを用いた納骨堂など、そのスタイルは様々です。
今回は
- 納骨堂とは何か
- 納骨堂の種類
- 納骨堂のメリット・デメリット
について解説していきます。
記事のもくじ [とじる]
納骨堂とは何か
納骨堂とはお骨を収蔵することのできる『納骨スペース』のことです。
近年「お墓がわり」として注目されている納骨堂ですが、例えるならば、マンションのようなもの。
近年建設されている納骨堂は、大型のもの、機械化されているものなどがあり、屋内管理、高齢者でもお参りしやすいよう配慮されたバリアフリーなど、現代ニーズに合わせた新しいタイプのお墓だともいえます。
特に都市部では、納骨堂を「お墓」として、視野に入れる方が増えています。
近年注目を浴びている「納骨堂」。種類やメリット・デメリットなど詳しくみていきましょう!
竹内
納骨堂の種類
納骨堂には、
- 骨壷を中に納める『ロッカー式』
- 小さな仏壇があり、その下に骨壷を納める『仏壇式』
- コンピュータシステムの管理を利用した『自動搬送式』
などががあります。
ロッカー式納骨堂
ロッカーの壇がズラッと並んだ納骨堂。限られたスペースで遺骨を安置するので、費用を抑えることができ、ロッカー式になっているため故人の思い出の品も一緒に安置できることがメリットでしょう。
しかし、見た目や「ロッカー」という言葉に、「どうも受け入れられない・・・」と感じてしまう方もいるようです。
仏壇式納骨堂
小さな仏壇の下に骨壷を納める「仏壇式」は、複数の仏壇が並んだスタイルの納骨堂です。
一人分のお骨だけでなく、夫婦や家族など、複数の遺骨を納めることができ、家にある仏壇と同じようにお供えすることが出来るのが人気のポイントです。
ロッカー式に比べると、区画の大きさや仏壇にかかる費用もあり、料金はロッカー式に比べると高い傾向にあります。
機械式(自動搬送式)納骨堂
最近はコンピュータシステムの管理によって、専用のICカード(磁気カード)や鍵などを入れると、参拝口にお骨が入った厨子が運ばれきてお参りできる機械式(自動搬送式)の納骨堂も、都心部では増加傾向にあります。
最新型の機械を導入しているため、費用は『ロッカー式』『仏壇式』に比べると、かなり割高になってしまいます。
機械式(自動搬送式)は、新しいタイプの納骨堂なので、施設自体が明るく綺麗で、立地条件・交通アクセスも良好な場合が多いのがメリットと言えるでしょう。
高桑
納骨堂のメリット
近年、注目を浴び、人気の納骨堂ですが、メリットを一つ一つみていきましょう。
費用が安い
納骨堂といえば、上記で解説した通り、「ロッカー式」「仏壇式」「機械式」などがありますが、いずれも暮石を建てる必要がありません。
お墓を建てる場合、一般的には以下の費用がかかってきます。
そのため、お墓を建てるとなると、100万〜300万円は必要となってきます。
納骨堂にかかってくる費用は、基本的に永代使用料+管理費
費用がかなり抑えられるので、経済的な負担が軽くなりますね。
管理不要
屋内にあるお墓の場合、草むしりや掃除など、定期的なメンテナンスが必要となります。
一般的なお墓参りを経験したことのある人であれば、その大変さは身にしみて理解できるかと思います。
私も子供の頃からお盆の時期にはお墓参りをしていましたが、暑い中暮石の掃除を手伝ったり、草むしりをしたりと大変だなーと感じることが多々ありました。
その点納骨堂は屋内にある施設ですので、そういった手間のかかる管理は全て不要です。
忙しい現代人にとってはかなりのメリットだともいえますね。
高桑
天気の影響を受けず、いつでも参拝可能
納骨堂は基本的に屋内にあり、冷暖房完備のもと、管理されています。
雪や雨、風の影響を受けにくいだけではなく、近年の猛暑日など、小さなお子様や高齢者にとっても参拝しやすい環境なのが嬉しいところ。
施設によっては24時間いつでもお参りできるところもあり、忙しい現代人のニーズにしっかり答えているお墓だともいえますね。
バリアフリー
お墓参りといえば天候に左右されることはもちろんのこと、車椅子や杖をついての場所移動や参拝は負担と感じる方もいます。
今は元気でも、後々負担となる可能性もありますよね。
最近建てられた納骨堂では、高齢者や障害者の方でも参拝しやすいよう『バリアフリー』設計された施設がほとんどです。
宗教・宗派のしばりがない
お墓を建てる場合、特に寺院墓地の場合は、「お寺の檀家にならなければいけない」という決まりがあったり、宗教・宗派のしばりがある場合がほとんどです。
しかし、今の日本では無宗教の人が増加傾向にあります。
無宗教であることの是非は問いませんが、昔ながらの習慣や宗教、宗派に縛られず納骨を行いたい方にとって、納骨堂の自由度の高さは惹かれるものがあるのではないでしょうか。
納骨堂のデメリット
屋内にあり管理も不要、冷暖房完備と至れり尽くせりに思える納骨堂ですが、もちろんデメリットもあります。
供え物が自由にできない・参拝による充足感が得られにくい
納骨堂では施設によって、お線香や焼香、供え物自体が禁止のところも多々あります。
特に自分自身が一般的なお墓にお参りした経験のある方にとって、納骨堂での参拝はどこか無機質であり、充足感が得られにくいかも知れません。
個別に保管できる期間が決められている
納骨堂は、契約期間が定められているのものがほとんどです。
多いのが33回忌を目処に合祀墓へ移動となるパターン。合祀墓とは、複数の方のお骨と一緒にして供養を行うお墓のことをいいます。
合祀墓の場合、遺骨を移動させることができなくなりますので、例えば何らかの都合で土地を離れなくてはいけなくなった場合など、お骨を取り出して別の場所に移動・・・なんてことは出来なくなります。
まとめ:新しいお墓のカタチ〜納骨堂とは:メリット・デメリットについて
新しいお墓のカタチとして注目されている納骨堂。
大型、機械化はもちろんのこと、立地条件や施設の充実度なども人気の理由だといえますね。
しかし、一般的なお墓のイメージとは全く違うため、抵抗を感じる方もいるかも知れません。
納骨堂についてのメリット・デメリットをしっかりと理解した上で、選択肢の一つとして考えてみると良いかも知れないですね。
竹内
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