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エンディングノートの書き方をわかりやすく解説!

time 2020/08/11

まとめ

エンディングノートの書き方に決まりはありません。

それだけ自由度の高いものなのですが、難しく感じてしまったときにスムーズに書くポイントは2つあります。

  • 書けるところから書く
  • 一気に完成しようと考えない

完璧に書くことや形式を気にして堅苦しく構えず、書けることを気軽に書きとめていくような気持ちで向かうと良いでしょう。

作成につまづいて悩んだり、迷ったりしたときは専門家に相談するのも一案です。

記事を参考に、思いのつまったメモリアルな一冊を書いて頂ければと思います。

エンディングノートの書き方はしっかり把握できましたでしょうか。

内容はわかっても、いざ書こうとすると構えてしまってなかなか進まない…という人がいるかもしれませんね。

そこで2章では、エンディングノートをスムーズに書くためのポイントを伝授したいと思います。

  • 書けるところから書く
  • 一気に完成しようと思わない
  • 自分が書きやすいノートを選ぶ
  • 目標や夢
  • ライフプラン
  • 第二の人生でしたいこと(挑戦したいこと)

これらの具体的な書き方を交えながら、年代別のエンディングノートについて解説していきます。

若い世代でエンディングノートに興味をお持ちの方はぜひ参考にしてくださいね。

20代のエンディングノートはこれからのために書く

エンディングノートの書き方はしっかり把握できましたでしょうか。

内容はわかっても、いざ書こうとすると構えてしまってなかなか進まない…という人がいるかもしれませんね。

そこで2章では、エンディングノートをスムーズに書くためのポイントを伝授したいと思います。

  • 書けるところから書く
  • 一気に完成しようと思わない
  • 自分が書きやすいノートを選ぶ

ひとつずつ説明していきます。

この2つのポイントをおさえるだけで、楽に書き進められるようになりますので、ぜひ試してみてくださいね。

書けるところから書く

エンディングノートをスムーズに書く一番のポイントは、書けるところから書くということです。

最初から順番にきれいに埋めていこうと考えると、調べないとわからない要素や、決めていないこと、じっくり考えなければ書けないところで立ち止まってしまい、なかなか先へ進めなくなってしまいます。

たとえば、自分についての項目や、契約などの個人情報は考えなくてもすぐに書けますよね。

ペットの名前、医療の欄でも持病や病院名は悩む必要なく書けるのではないでしょうか。

エンディングノートを書く際は、そういったすぐ書ける所、わかっている所から埋めていきましょう。

わからない所、ゆっくり考えたい所は飛ばして構いません。

死の時期が差し迫っているケースをのぞき、エンディングノートはいついつまでに完成させなければいけないものではありません。

気楽に、書けるところから書いていきましょう。

一気に完成しようと考えない

エンディングノートは一気に完成しようと考えないでください。

そもそも短期間で完璧な形にできるようなものではないのです。

書いている間に家族の状況が変わる場合もあるでしょうし、あなたの気持ちに変化が訪れることも充分考えられます。

すぐに全部のページを完璧に埋めようなどと考えると大変ですし、構えてしまって進みません。

最初から完成をめざしていると、間違いやミスを恐れて、多大な神経を使うことになるでしょう。

変化したら更新すればいいし、間違えたら書き直せばいいと考えて、気楽に書いていくことをおすすめします。

エンディングノートにおいては、綺麗にまとまった形式的なものはそんなに意味がありません。

人生はそれぞれ違うのですから、見本通りの、体温の伝わらないものは残された家族にも意味をなさないのです。

その時々のあなたの気持ちがこもったエンディングノートであれば、二重線で消した箇所や、何度も書き直した形跡さえも良い思い出に変わります。

エンディングノートは最初から完成形を求めず、書けるところから、ミスや間違いを恐れず書いていきましょう。

自分が書きやすいノートを選ぶ

スムーズに書くためには、相性の良い、書きやすいノートを選ぶのも重要なポイントになります。

開くのが楽しみになるようなノートを選ぶと、そうでないときに比べ筆の運びも良くなります。

たとえば、どこにでも持ち運べる気軽な軽いノートが書きやすい人もいるでしょう。

反対に、高級感のある重厚なノートの方が気分が上がるという人だっています。

説明が詳しく載っているものが助かるという人もいれば、説明や項目は少なめで自由度の高いものが好きな人もいます。

デザインひとつとっても、見やすさ重視の装丁、可愛い装丁、書籍風など、たくさんの種類があり、人それぞれ「書きやすい」と感じるものは違ってきます。

ご存知のように現在はさまざまなエンディングノートが数多く出回っています。

どれにするか迷うところですが、スムーズに書くためには、とにかく「書きやすい」と感じるものを選ぶようにしましょう。

エンディングノート作成でよくある3つの質問

エンディングノートの書き方やポイントは把握できましたでしょうか。

この章では、エンディングノート作成にあたってよくある質問と答えをご紹介します。

気になるところをご覧になって疑問を解消して頂けたらと思います。

Q1.エンディングノートは家族と相談しながら書いてはいけないの?

A.
エンディングノートは家族と相談しながら書いても構いません。
どんな情報があった方が良いかを直接たずねることができる利点もあります。
家族だけでなく、同じ年頃の友人や、既にエンディングノートを書いた経験のある知人などに相談しても良いでしょう。
ただし、個人情報に関わる部分もあるので、信頼できる相手かどうかはしっかりと判断するようにしてください。

 Q2.定期的に見直しや更新をしなきゃいけない?どれくらいの頻度ですればいい?

A.
エンディングノートは定期的に見直し、状況や変化に応じて更新をした方がいいです。
時間の経過と共に、家族の状況や、あなたの気持ちも変化するからです。財産に関しても変わる可能性があります。
頻度としては1、2年に1回くらいがいいでしょう。誕生日や記念の日など、見直しをする日を決めておくと忘れずに見直せます。

 Q3.エンディングノートの保管場所はどこにすればいいですか?

A.
保管場所は目につき過ぎない方がいいですが、かといって家族の誰にも見つけてもらえないようでは意味がありません。
おすすめの保管場所は以下の3つです。箪笥本棚机の引き出しできれば、エンディングノートの存在を、家族の誰かに伝えておくとよいでしょう。
そうすれば万一の場合に必ず探してもらえます。
よくある失敗例として、知人に預けてトラブルになったということがあります。
信頼できる知人であったとしても、ちょっとした興味で中身を見てしまいトラブルに発展する可能性があります。
保管場所は家の中のどこかを選ぶこと、人に預けるのは避けてください。

書き方に悩んだら専門家に相談しよう

エンディングノートの項目や内容を、書き方に焦点をあてて詳しくお伝えしてきました。

ここまで読まれたあなたはすぐにでもペンを握れると思いますが、それでも作成途中で悩んでしまうことがないとも限りません。

多くの方はエンディングノートを書くのは初めてです。

最初はスムーズに書けたのに途中でつまづいてしまった、自分ひとりで決めがたい迷いが生じてしまったという方は少なくないのです。

そんな風に悩んだり迷ったりしたときは、専門家に相談してみましょう。

エンディングノートの書き方について、さまざまなセミナーや講座が各地で開かれています。

昨今はオンラインでの対応も増えてきましたので、手軽に受講することができます。

「終活の相談窓口」ではエンディングノートの作成サポートを行っています。下記をご覧になって興味のある方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。

【エンディングノートの書き方サポート(ZOOMでのサポートも対応しています)】

10名以下のサポート5,000円/1名
10名以上の場合はセミナーになります。50,000円+巣鴨からの交通費
*学校、病院、介護施設、地域包括支援センター、社会福祉協議会、NPO団体、自治体、行政さまからのご依頼については、巣鴨からの交通費のみで受けさせていただいています。

まとめ

エンディングノートの書き方に決まりはありません。

それだけ自由度の高いものなのですが、難しく感じてしまったときにスムーズに書くポイントは2つあります。

  • 書けるところから書く
  • 一気に完成しようと考えない

完璧に書くことや形式を気にして堅苦しく構えず、書けることを気軽に書きとめていくような気持ちで向かうと良いでしょう。

作成につまづいて悩んだり、迷ったりしたときは専門家に相談するのも一案です。

記事を参考に、思いのつまったメモリアルな一冊を書いて頂ければと思います。

  • 目標や夢
  • ライフプラン
  • 第二の人生でしたいこと(挑戦したいこと)

これらの具体的な書き方を交えながら、年代別のエンディングノートについて解説していきます。

若い世代でエンディングノートに興味をお持ちの方はぜひ参考にしてくださいね。

20代のエンディングノートはこれからのために書く

20代の方は成人したばかりですから、エンディングノートは人生の「これから」のために書いてください。

1章でご紹介した10項目以外に、目標や将来の夢をノートに書くことをおすすめします。

書くことで自覚が生まれ、夢のために努力したくなりますし、目標が曖昧な人は自分の心を見つめる機会になります。

前述の項目についても、今わかるところを埋めることで、これからに向けて「どう生きるべきか」という指針になります。

といっても、20代ならカットしていい項目もあります。

下記に20代のエンディングノートに書くとよい項目を一覧にしましたのでご覧ください。

「目標(夢)」の例も挙げましたので参考にしてください。

【20代のエンディングノート】◎書くべき △どちらでもいい

項目書く書かなくていい備考/例
自分について
契約など個人情報
医療や介護※持病のある方は書いておきましょう
葬儀や納骨
知人や親戚の連絡先※連絡帳のような感覚で書くといいでしょう。訃報のお報せ欄は空欄で構いません
相続財産について
遺言書について
ペットについて
大切な人へのメッセージ
自分史
目標(夢)例)
・起業する
・お母さんのような立派な看護師になる
・海外留学をする
・将来はカラーコーディネーターになる
・カフェのオーナーになる
・25歳で結婚して27歳で母になる!
・売れる役者になってバイトせずに食えるようになる(30歳までに!)

30代・40代のエンディングノートは人生設計のために書く

30代40代は、仕事がステップアップしたり、結婚や子どもを授かったりと人生の節目を迎えます。

ここまでの自分自身を検証整理し、これからのライフプランを練るべき年代です。

そのため、エンディングノートには、前述の10項目以外に「ライフプラン」を書くことをおすすめします。

子どもの教育や自己投資、住宅プラン…と資金を含めた人生設計をするのに、エンディングノートは役立ちます。

30代40代のエンディングノートで、書くとよい項目、カットしていい項目を一覧にしましたのでご覧ください。

ライフプランの書き方例も添付しましたので参考にして頂けたらと思います。

【30代・40代のエンディングノート】◎書くべき △どちらでもいい

項目書く書かなくていい備考
自分について
契約など個人情報
医療や介護
葬儀や納骨
知人や親戚の連絡先
相続財産について
遺言書について
ペットについて
大切な人へのメッセージ※結婚時にパートナーへの思い、生まれたばかりの子への気持ちなどを綴っておくと後から見たときに心に響くことがあります
自分史※この時期から書き出す人も多いです。振り返ることでこれからが考えられます
ライフプラン※下記参照

ライフプランは以下のように、人生の中での大きなイベントと支出を書いて一覧にするのが簡単です。

どのようにマネープランをたてていくべきかも考えやすくなります。

【ライフプラン】

西暦
(年齢)
20132014201520162017201820192020・・・
自分3334353637383940・・・
3132333435363738・・・
長女012345・・・
息子012・・・
イベント結婚!転職長女誕生長男誕生長女
幼稚園入園
住宅購入・・・
支出200万30万30万15万1500万・・・

このような形式で、会社を退職する65歳くらいまでの表を作成しましょう。

これからの様々なイベントを乗り切る資金や、備えに必要な金額が見えてきます。

加えて、5年後、10年後までにやり遂げたい目標なども記載すると、より計画が明確になります。

例)

目標<5年後までに>
・新車を購入する
・写真コンクールで一度は入賞を果たす!
<10年後までに>
・家族で海外旅行をする
・妻にダイヤの指輪を買う
・オーディオルームを作る

50代のエンディングノートはセカンドライフの充実に向けて書く

50代は子育てが一段落したり定年が近づいたりして、セカンドライフを考え始める年代です。

定年後の生活に備えたり老後の資金を考える上でも、エンディングノートを書き始めるのに決して早過ぎる年代ではありません。

この年代のエンディングノートで、先の10項目以外におすすめする項目は、「これからしたいこと」です。

セカンドライフを活力を持って生きるためには、資金以外に、心の充実が重要になります。

楽しく喜びを持って第二の人生を歩めるように、これからしたいことを書いてみましょう。

書き方のポイントは、それを考えるとワクワクできるかどうか?に視点をおいて考えることです。

下記の50代のエンディングノート一覧に、「これからしたいこと」の例も示しましたのでご覧ください。

【50代のエンディングノート】◎書くべき △どちらでもいい

項目書く書かなくていい備考/例
自分について
契約など個人情報
医療や介護
葬儀や納骨
知人や親戚の連絡先
相続財産について
遺言書について
ペットについて
大切な人へのメッセージ
自分史※自分史は遡って調べる作業も含め体力のいる作業です。50代から書き始めることをおすすめします。
これからしたいこと例)
・ゴルフ教室に通う
・韓国語を習う
・写真展に挑戦する
・蕎麦を打つ
・田舎へ移住する
・YouTubeデビューする
・フラワーアレンジメント
・温泉巡り
・ヨガをはじめる

エンディングノートがスムーズに書ける!3つのポイント

エンディングノートの書き方はしっかり把握できましたでしょうか。

内容はわかっても、いざ書こうとすると構えてしまってなかなか進まない…という人がいるかもしれませんね。

そこで2章では、エンディングノートをスムーズに書くためのポイントを伝授したいと思います。

  • 書けるところから書く
  • 一気に完成しようと思わない
  • 自分が書きやすいノートを選ぶ

ひとつずつ説明していきます。

この2つのポイントをおさえるだけで、楽に書き進められるようになりますので、ぜひ試してみてくださいね。

書けるところから書く

エンディングノートをスムーズに書く一番のポイントは、書けるところから書くということです。

最初から順番にきれいに埋めていこうと考えると、調べないとわからない要素や、決めていないこと、じっくり考えなければ書けないところで立ち止まってしまい、なかなか先へ進めなくなってしまいます。

たとえば、自分についての項目や、契約などの個人情報は考えなくてもすぐに書けますよね。

ペットの名前、医療の欄でも持病や病院名は悩む必要なく書けるのではないでしょうか。

エンディングノートを書く際は、そういったすぐ書ける所、わかっている所から埋めていきましょう。

わからない所、ゆっくり考えたい所は飛ばして構いません。

死の時期が差し迫っているケースをのぞき、エンディングノートはいついつまでに完成させなければいけないものではありません。

気楽に、書けるところから書いていきましょう。

一気に完成しようと考えない

エンディングノートは一気に完成しようと考えないでください。

そもそも短期間で完璧な形にできるようなものではないのです。

書いている間に家族の状況が変わる場合もあるでしょうし、あなたの気持ちに変化が訪れることも充分考えられます。

すぐに全部のページを完璧に埋めようなどと考えると大変ですし、構えてしまって進みません。

最初から完成をめざしていると、間違いやミスを恐れて、多大な神経を使うことになるでしょう。

変化したら更新すればいいし、間違えたら書き直せばいいと考えて、気楽に書いていくことをおすすめします。

エンディングノートにおいては、綺麗にまとまった形式的なものはそんなに意味がありません。

人生はそれぞれ違うのですから、見本通りの、体温の伝わらないものは残された家族にも意味をなさないのです。

その時々のあなたの気持ちがこもったエンディングノートであれば、二重線で消した箇所や、何度も書き直した形跡さえも良い思い出に変わります。

エンディングノートは最初から完成形を求めず、書けるところから、ミスや間違いを恐れず書いていきましょう。

自分が書きやすいノートを選ぶ

スムーズに書くためには、相性の良い、書きやすいノートを選ぶのも重要なポイントになります。

開くのが楽しみになるようなノートを選ぶと、そうでないときに比べ筆の運びも良くなります。

たとえば、どこにでも持ち運べる気軽な軽いノートが書きやすい人もいるでしょう。

反対に、高級感のある重厚なノートの方が気分が上がるという人だっています。

説明が詳しく載っているものが助かるという人もいれば、説明や項目は少なめで自由度の高いものが好きな人もいます。

デザインひとつとっても、見やすさ重視の装丁、可愛い装丁、書籍風など、たくさんの種類があり、人それぞれ「書きやすい」と感じるものは違ってきます。

ご存知のように現在はさまざまなエンディングノートが数多く出回っています。

どれにするか迷うところですが、スムーズに書くためには、とにかく「書きやすい」と感じるものを選ぶようにしましょう。

エンディングノート作成でよくある3つの質問

エンディングノートの書き方やポイントは把握できましたでしょうか。

この章では、エンディングノート作成にあたってよくある質問と答えをご紹介します。

気になるところをご覧になって疑問を解消して頂けたらと思います。

Q1.エンディングノートは家族と相談しながら書いてはいけないの?

A.
エンディングノートは家族と相談しながら書いても構いません。
どんな情報があった方が良いかを直接たずねることができる利点もあります。
家族だけでなく、同じ年頃の友人や、既にエンディングノートを書いた経験のある知人などに相談しても良いでしょう。
ただし、個人情報に関わる部分もあるので、信頼できる相手かどうかはしっかりと判断するようにしてください。

 Q2.定期的に見直しや更新をしなきゃいけない?どれくらいの頻度ですればいい?

A.
エンディングノートは定期的に見直し、状況や変化に応じて更新をした方がいいです。
時間の経過と共に、家族の状況や、あなたの気持ちも変化するからです。財産に関しても変わる可能性があります。
頻度としては1、2年に1回くらいがいいでしょう。誕生日や記念の日など、見直しをする日を決めておくと忘れずに見直せます。

 Q3.エンディングノートの保管場所はどこにすればいいですか?

A.
保管場所は目につき過ぎない方がいいですが、かといって家族の誰にも見つけてもらえないようでは意味がありません。
おすすめの保管場所は以下の3つです。箪笥本棚机の引き出しできれば、エンディングノートの存在を、家族の誰かに伝えておくとよいでしょう。
そうすれば万一の場合に必ず探してもらえます。
よくある失敗例として、知人に預けてトラブルになったということがあります。
信頼できる知人であったとしても、ちょっとした興味で中身を見てしまいトラブルに発展する可能性があります。
保管場所は家の中のどこかを選ぶこと、人に預けるのは避けてください。

書き方に悩んだら専門家に相談しよう

エンディングノートの項目や内容を、書き方に焦点をあてて詳しくお伝えしてきました。

ここまで読まれたあなたはすぐにでもペンを握れると思いますが、それでも作成途中で悩んでしまうことがないとも限りません。

多くの方はエンディングノートを書くのは初めてです。

最初はスムーズに書けたのに途中でつまづいてしまった、自分ひとりで決めがたい迷いが生じてしまったという方は少なくないのです。

そんな風に悩んだり迷ったりしたときは、専門家に相談してみましょう。

エンディングノートの書き方について、さまざまなセミナーや講座が各地で開かれています。

昨今はオンラインでの対応も増えてきましたので、手軽に受講することができます。

「終活の相談窓口」ではエンディングノートの作成サポートを行っています。下記をご覧になって興味のある方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。

【エンディングノートの書き方サポート(ZOOMでのサポートも対応しています)】

10名以下のサポート5,000円/1名
10名以上の場合はセミナーになります。50,000円+巣鴨からの交通費
*学校、病院、介護施設、地域包括支援センター、社会福祉協議会、NPO団体、自治体、行政さまからのご依頼については、巣鴨からの交通費のみで受けさせていただいています。

まとめ

エンディングノートの書き方に決まりはありません。

それだけ自由度の高いものなのですが、難しく感じてしまったときにスムーズに書くポイントは2つあります。

  • 書けるところから書く
  • 一気に完成しようと考えない

完璧に書くことや形式を気にして堅苦しく構えず、書けることを気軽に書きとめていくような気持ちで向かうと良いでしょう。

作成につまづいて悩んだり、迷ったりしたときは専門家に相談するのも一案です。

記事を参考に、思いのつまったメモリアルな一冊を書いて頂ければと思います。

エンディングノートは人生の最期に向けての準備というイメージから、高齢の方が書く印象がありますが、実際には何歳からでも書くことができますし、どの世代の方にも役立ちます。

今をよりよく生きるため、これからに備えていくためのプランや思い、希望を書いておけるノートだからです。

この章では、20代から50代の年代別にエンディングノートに書くべき項目、カットしていい項目について説明します。

1章でエンディングノートの主な10項目をお伝えしましたが、他にも書くとよいさまざまな項目が考えられます。たとえば以下のような項目です。

  • 目標や夢
  • ライフプラン
  • 第二の人生でしたいこと(挑戦したいこと)

これらの具体的な書き方を交えながら、年代別のエンディングノートについて解説していきます。

若い世代でエンディングノートに興味をお持ちの方はぜひ参考にしてくださいね。

20代のエンディングノートはこれからのために書く

20代の方は成人したばかりですから、エンディングノートは人生の「これから」のために書いてください。

1章でご紹介した10項目以外に、目標や将来の夢をノートに書くことをおすすめします。

書くことで自覚が生まれ、夢のために努力したくなりますし、目標が曖昧な人は自分の心を見つめる機会になります。

前述の項目についても、今わかるところを埋めることで、これからに向けて「どう生きるべきか」という指針になります。

といっても、20代ならカットしていい項目もあります。

下記に20代のエンディングノートに書くとよい項目を一覧にしましたのでご覧ください。

「目標(夢)」の例も挙げましたので参考にしてください。

【20代のエンディングノート】◎書くべき △どちらでもいい

項目書く書かなくていい備考/例
自分について
契約など個人情報
医療や介護※持病のある方は書いておきましょう
葬儀や納骨
知人や親戚の連絡先※連絡帳のような感覚で書くといいでしょう。訃報のお報せ欄は空欄で構いません
相続財産について
遺言書について
ペットについて
大切な人へのメッセージ
自分史
目標(夢)例)
・起業する
・お母さんのような立派な看護師になる
・海外留学をする
・将来はカラーコーディネーターになる
・カフェのオーナーになる
・25歳で結婚して27歳で母になる!
・売れる役者になってバイトせずに食えるようになる(30歳までに!)

30代・40代のエンディングノートは人生設計のために書く

30代40代は、仕事がステップアップしたり、結婚や子どもを授かったりと人生の節目を迎えます。

ここまでの自分自身を検証整理し、これからのライフプランを練るべき年代です。

そのため、エンディングノートには、前述の10項目以外に「ライフプラン」を書くことをおすすめします。

子どもの教育や自己投資、住宅プラン…と資金を含めた人生設計をするのに、エンディングノートは役立ちます。

30代40代のエンディングノートで、書くとよい項目、カットしていい項目を一覧にしましたのでご覧ください。

ライフプランの書き方例も添付しましたので参考にして頂けたらと思います。

【30代・40代のエンディングノート】◎書くべき △どちらでもいい

項目書く書かなくていい備考
自分について
契約など個人情報
医療や介護
葬儀や納骨
知人や親戚の連絡先
相続財産について
遺言書について
ペットについて
大切な人へのメッセージ※結婚時にパートナーへの思い、生まれたばかりの子への気持ちなどを綴っておくと後から見たときに心に響くことがあります
自分史※この時期から書き出す人も多いです。振り返ることでこれからが考えられます
ライフプラン※下記参照

ライフプランは以下のように、人生の中での大きなイベントと支出を書いて一覧にするのが簡単です。

どのようにマネープランをたてていくべきかも考えやすくなります。

【ライフプラン】

西暦
(年齢)
20132014201520162017201820192020・・・
自分3334353637383940・・・
3132333435363738・・・
長女012345・・・
息子012・・・
イベント結婚!転職長女誕生長男誕生長女
幼稚園入園
住宅購入・・・
支出200万30万30万15万1500万・・・

このような形式で、会社を退職する65歳くらいまでの表を作成しましょう。

これからの様々なイベントを乗り切る資金や、備えに必要な金額が見えてきます。

加えて、5年後、10年後までにやり遂げたい目標なども記載すると、より計画が明確になります。

例)

目標<5年後までに>
・新車を購入する
・写真コンクールで一度は入賞を果たす!
<10年後までに>
・家族で海外旅行をする
・妻にダイヤの指輪を買う
・オーディオルームを作る

50代のエンディングノートはセカンドライフの充実に向けて書く

50代は子育てが一段落したり定年が近づいたりして、セカンドライフを考え始める年代です。

定年後の生活に備えたり老後の資金を考える上でも、エンディングノートを書き始めるのに決して早過ぎる年代ではありません。

この年代のエンディングノートで、先の10項目以外におすすめする項目は、「これからしたいこと」です。

セカンドライフを活力を持って生きるためには、資金以外に、心の充実が重要になります。

楽しく喜びを持って第二の人生を歩めるように、これからしたいことを書いてみましょう。

書き方のポイントは、それを考えるとワクワクできるかどうか?に視点をおいて考えることです。

下記の50代のエンディングノート一覧に、「これからしたいこと」の例も示しましたのでご覧ください。

【50代のエンディングノート】◎書くべき △どちらでもいい

項目書く書かなくていい備考/例
自分について
契約など個人情報
医療や介護
葬儀や納骨
知人や親戚の連絡先
相続財産について
遺言書について
ペットについて
大切な人へのメッセージ
自分史※自分史は遡って調べる作業も含め体力のいる作業です。50代から書き始めることをおすすめします。
これからしたいこと例)
・ゴルフ教室に通う
・韓国語を習う
・写真展に挑戦する
・蕎麦を打つ
・田舎へ移住する
・YouTubeデビューする
・フラワーアレンジメント
・温泉巡り
・ヨガをはじめる

エンディングノートがスムーズに書ける!3つのポイント

エンディングノートの書き方はしっかり把握できましたでしょうか。

内容はわかっても、いざ書こうとすると構えてしまってなかなか進まない…という人がいるかもしれませんね。

そこで2章では、エンディングノートをスムーズに書くためのポイントを伝授したいと思います。

  • 書けるところから書く
  • 一気に完成しようと思わない
  • 自分が書きやすいノートを選ぶ

ひとつずつ説明していきます。

この2つのポイントをおさえるだけで、楽に書き進められるようになりますので、ぜひ試してみてくださいね。

書けるところから書く

エンディングノートをスムーズに書く一番のポイントは、書けるところから書くということです。

最初から順番にきれいに埋めていこうと考えると、調べないとわからない要素や、決めていないこと、じっくり考えなければ書けないところで立ち止まってしまい、なかなか先へ進めなくなってしまいます。

たとえば、自分についての項目や、契約などの個人情報は考えなくてもすぐに書けますよね。

ペットの名前、医療の欄でも持病や病院名は悩む必要なく書けるのではないでしょうか。

エンディングノートを書く際は、そういったすぐ書ける所、わかっている所から埋めていきましょう。

わからない所、ゆっくり考えたい所は飛ばして構いません。

死の時期が差し迫っているケースをのぞき、エンディングノートはいついつまでに完成させなければいけないものではありません。

気楽に、書けるところから書いていきましょう。

一気に完成しようと考えない

エンディングノートは一気に完成しようと考えないでください。

そもそも短期間で完璧な形にできるようなものではないのです。

書いている間に家族の状況が変わる場合もあるでしょうし、あなたの気持ちに変化が訪れることも充分考えられます。

すぐに全部のページを完璧に埋めようなどと考えると大変ですし、構えてしまって進みません。

最初から完成をめざしていると、間違いやミスを恐れて、多大な神経を使うことになるでしょう。

変化したら更新すればいいし、間違えたら書き直せばいいと考えて、気楽に書いていくことをおすすめします。

エンディングノートにおいては、綺麗にまとまった形式的なものはそんなに意味がありません。

人生はそれぞれ違うのですから、見本通りの、体温の伝わらないものは残された家族にも意味をなさないのです。

その時々のあなたの気持ちがこもったエンディングノートであれば、二重線で消した箇所や、何度も書き直した形跡さえも良い思い出に変わります。

エンディングノートは最初から完成形を求めず、書けるところから、ミスや間違いを恐れず書いていきましょう。

自分が書きやすいノートを選ぶ

スムーズに書くためには、相性の良い、書きやすいノートを選ぶのも重要なポイントになります。

開くのが楽しみになるようなノートを選ぶと、そうでないときに比べ筆の運びも良くなります。

たとえば、どこにでも持ち運べる気軽な軽いノートが書きやすい人もいるでしょう。

反対に、高級感のある重厚なノートの方が気分が上がるという人だっています。

説明が詳しく載っているものが助かるという人もいれば、説明や項目は少なめで自由度の高いものが好きな人もいます。

デザインひとつとっても、見やすさ重視の装丁、可愛い装丁、書籍風など、たくさんの種類があり、人それぞれ「書きやすい」と感じるものは違ってきます。

ご存知のように現在はさまざまなエンディングノートが数多く出回っています。

どれにするか迷うところですが、スムーズに書くためには、とにかく「書きやすい」と感じるものを選ぶようにしましょう。

エンディングノート作成でよくある3つの質問

エンディングノートの書き方やポイントは把握できましたでしょうか。

この章では、エンディングノート作成にあたってよくある質問と答えをご紹介します。

気になるところをご覧になって疑問を解消して頂けたらと思います。

Q1.エンディングノートは家族と相談しながら書いてはいけないの?

A.
エンディングノートは家族と相談しながら書いても構いません。
どんな情報があった方が良いかを直接たずねることができる利点もあります。
家族だけでなく、同じ年頃の友人や、既にエンディングノートを書いた経験のある知人などに相談しても良いでしょう。
ただし、個人情報に関わる部分もあるので、信頼できる相手かどうかはしっかりと判断するようにしてください。

 Q2.定期的に見直しや更新をしなきゃいけない?どれくらいの頻度ですればいい?

A.
エンディングノートは定期的に見直し、状況や変化に応じて更新をした方がいいです。
時間の経過と共に、家族の状況や、あなたの気持ちも変化するからです。財産に関しても変わる可能性があります。
頻度としては1、2年に1回くらいがいいでしょう。誕生日や記念の日など、見直しをする日を決めておくと忘れずに見直せます。

 Q3.エンディングノートの保管場所はどこにすればいいですか?

A.
保管場所は目につき過ぎない方がいいですが、かといって家族の誰にも見つけてもらえないようでは意味がありません。
おすすめの保管場所は以下の3つです。箪笥本棚机の引き出しできれば、エンディングノートの存在を、家族の誰かに伝えておくとよいでしょう。
そうすれば万一の場合に必ず探してもらえます。
よくある失敗例として、知人に預けてトラブルになったということがあります。
信頼できる知人であったとしても、ちょっとした興味で中身を見てしまいトラブルに発展する可能性があります。
保管場所は家の中のどこかを選ぶこと、人に預けるのは避けてください。

書き方に悩んだら専門家に相談しよう

エンディングノートの項目や内容を、書き方に焦点をあてて詳しくお伝えしてきました。

ここまで読まれたあなたはすぐにでもペンを握れると思いますが、それでも作成途中で悩んでしまうことがないとも限りません。

多くの方はエンディングノートを書くのは初めてです。

最初はスムーズに書けたのに途中でつまづいてしまった、自分ひとりで決めがたい迷いが生じてしまったという方は少なくないのです。

そんな風に悩んだり迷ったりしたときは、専門家に相談してみましょう。

エンディングノートの書き方について、さまざまなセミナーや講座が各地で開かれています。

昨今はオンラインでの対応も増えてきましたので、手軽に受講することができます。

「終活の相談窓口」ではエンディングノートの作成サポートを行っています。下記をご覧になって興味のある方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。

【エンディングノートの書き方サポート(ZOOMでのサポートも対応しています)】

10名以下のサポート5,000円/1名
10名以上の場合はセミナーになります。50,000円+巣鴨からの交通費
*学校、病院、介護施設、地域包括支援センター、社会福祉協議会、NPO団体、自治体、行政さまからのご依頼については、巣鴨からの交通費のみで受けさせていただいています。

まとめ

エンディングノートの書き方に決まりはありません。

それだけ自由度の高いものなのですが、難しく感じてしまったときにスムーズに書くポイントは2つあります。

  • 書けるところから書く
  • 一気に完成しようと考えない

完璧に書くことや形式を気にして堅苦しく構えず、書けることを気軽に書きとめていくような気持ちで向かうと良いでしょう。

作成につまづいて悩んだり、迷ったりしたときは専門家に相談するのも一案です。

記事を参考に、思いのつまったメモリアルな一冊を書いて頂ければと思います。

自分史

自分史を書いておくと、人生のさまざまを思い出し整理することができます。

自分という人間が生まれて生きてきた意味や価値を認識することができます。

後に読んだ人は、あなたという人間についてより深く知ることになるでしょう。

あなたの生い立ちからの人生を辿ることは、後の人たちに家族の歴史を伝えることにもなります。

人生の意味などといわれると難しく感じてしまうかもしれませんが、自分史にも書き方の決まりはありません。肩肘はらず思い出すままに自由に書き綴っていいのです。

エンディングノートでの自分史の書き方のポイントは3つです。

  • 時系列に沿って書く
  • 記憶が曖昧なところはメモ書きや空欄にする
  • 枠にとらわれず気持ちなども書き添える

しっかり書こうと考えるとつまづきやすくなります。楽しく思い出しながら、後から肉付けできるところはする、というような気持ちで書いていきましょう。

以下に簡単な書き方の具体例を示しましたのでご覧ください。

【自分史】例

西暦
(年)
年号
(年)
年齢
(歳)
できごと社会のできごと
1943昭和18010月11日
工員の父正夫と母さと子の長女として、北海道〇〇に生まれる
1958昭和3315家族で上京。
〇〇区〇〇高校に転入。
東京タワー完成。
10,000円札発行。ロカビリー流行
1961昭和3618地元の〇〇デパートに就職。ネクタイ売り場に配属される。
川崎良子ちゃんは同期。長い付き合いが始まる。
1964昭和3921売り場の先輩の紹介でお見合い。
一郎さんと交際を始める。第一印象は無口でこわそうな感じ。
東京オリンピック開催
1966昭和4123結婚。
2ヶ月後に父正夫死去。花嫁姿が見せられてよかった
1970昭和4527長女良子出産。人生最大の喜び。万国博覧会。よど号ハイジャック事件。ビートルズ解散
1971昭和4628母さと子死去。北海道につれていってあげられなくて心残り。「戦争を知らない子どもたち」ヒット。よく口ずさんだもの
中略
1995平成752良子結婚。夫が涙を流すのをはじめて見た阪神淡路大震災。
地下鉄サリン事件

このような感じで、自分にとって大きなできごとを年表にします。

この形式であれば、そのときどきに日記のように書き加えていくことができます。

他にも、細かい年表ではなく、「幼少期」「小学時代」「中学時代」〜「結婚後」「出産後」「退職後」といった転機ごとに書くパターンもあります。

文章を書くのがお好きな方は、自分を主人公にした小説のように綴るのも素敵です。

【20代から50代のエンディングノート】年代別オススメの項目と書き方

エンディングノートは人生の最期に向けての準備というイメージから、高齢の方が書く印象がありますが、実際には何歳からでも書くことができますし、どの世代の方にも役立ちます。

今をよりよく生きるため、これからに備えていくためのプランや思い、希望を書いておけるノートだからです。

この章では、20代から50代の年代別にエンディングノートに書くべき項目、カットしていい項目について説明します。

1章でエンディングノートの主な10項目をお伝えしましたが、他にも書くとよいさまざまな項目が考えられます。たとえば以下のような項目です。

  • 目標や夢
  • ライフプラン
  • 第二の人生でしたいこと(挑戦したいこと)

これらの具体的な書き方を交えながら、年代別のエンディングノートについて解説していきます。

若い世代でエンディングノートに興味をお持ちの方はぜひ参考にしてくださいね。

20代のエンディングノートはこれからのために書く

20代の方は成人したばかりですから、エンディングノートは人生の「これから」のために書いてください。

1章でご紹介した10項目以外に、目標や将来の夢をノートに書くことをおすすめします。

書くことで自覚が生まれ、夢のために努力したくなりますし、目標が曖昧な人は自分の心を見つめる機会になります。

前述の項目についても、今わかるところを埋めることで、これからに向けて「どう生きるべきか」という指針になります。

といっても、20代ならカットしていい項目もあります。

下記に20代のエンディングノートに書くとよい項目を一覧にしましたのでご覧ください。

「目標(夢)」の例も挙げましたので参考にしてください。

【20代のエンディングノート】◎書くべき △どちらでもいい

項目書く書かなくていい備考/例
自分について
契約など個人情報
医療や介護※持病のある方は書いておきましょう
葬儀や納骨
知人や親戚の連絡先※連絡帳のような感覚で書くといいでしょう。訃報のお報せ欄は空欄で構いません
相続財産について
遺言書について
ペットについて
大切な人へのメッセージ
自分史
目標(夢)例)
・起業する
・お母さんのような立派な看護師になる
・海外留学をする
・将来はカラーコーディネーターになる
・カフェのオーナーになる
・25歳で結婚して27歳で母になる!
・売れる役者になってバイトせずに食えるようになる(30歳までに!)

30代・40代のエンディングノートは人生設計のために書く

30代40代は、仕事がステップアップしたり、結婚や子どもを授かったりと人生の節目を迎えます。

ここまでの自分自身を検証整理し、これからのライフプランを練るべき年代です。

そのため、エンディングノートには、前述の10項目以外に「ライフプラン」を書くことをおすすめします。

子どもの教育や自己投資、住宅プラン…と資金を含めた人生設計をするのに、エンディングノートは役立ちます。

30代40代のエンディングノートで、書くとよい項目、カットしていい項目を一覧にしましたのでご覧ください。

ライフプランの書き方例も添付しましたので参考にして頂けたらと思います。

【30代・40代のエンディングノート】◎書くべき △どちらでもいい

項目書く書かなくていい備考
自分について
契約など個人情報
医療や介護
葬儀や納骨
知人や親戚の連絡先
相続財産について
遺言書について
ペットについて
大切な人へのメッセージ※結婚時にパートナーへの思い、生まれたばかりの子への気持ちなどを綴っておくと後から見たときに心に響くことがあります
自分史※この時期から書き出す人も多いです。振り返ることでこれからが考えられます
ライフプラン※下記参照

ライフプランは以下のように、人生の中での大きなイベントと支出を書いて一覧にするのが簡単です。

どのようにマネープランをたてていくべきかも考えやすくなります。

【ライフプラン】

西暦
(年齢)
20132014201520162017201820192020・・・
自分3334353637383940・・・
3132333435363738・・・
長女012345・・・
息子012・・・
イベント結婚!転職長女誕生長男誕生長女
幼稚園入園
住宅購入・・・
支出200万30万30万15万1500万・・・

このような形式で、会社を退職する65歳くらいまでの表を作成しましょう。

これからの様々なイベントを乗り切る資金や、備えに必要な金額が見えてきます。

加えて、5年後、10年後までにやり遂げたい目標なども記載すると、より計画が明確になります。

例)

目標<5年後までに>
・新車を購入する
・写真コンクールで一度は入賞を果たす!
<10年後までに>
・家族で海外旅行をする
・妻にダイヤの指輪を買う
・オーディオルームを作る

50代のエンディングノートはセカンドライフの充実に向けて書く

50代は子育てが一段落したり定年が近づいたりして、セカンドライフを考え始める年代です。

定年後の生活に備えたり老後の資金を考える上でも、エンディングノートを書き始めるのに決して早過ぎる年代ではありません。

この年代のエンディングノートで、先の10項目以外におすすめする項目は、「これからしたいこと」です。

セカンドライフを活力を持って生きるためには、資金以外に、心の充実が重要になります。

楽しく喜びを持って第二の人生を歩めるように、これからしたいことを書いてみましょう。

書き方のポイントは、それを考えるとワクワクできるかどうか?に視点をおいて考えることです。

下記の50代のエンディングノート一覧に、「これからしたいこと」の例も示しましたのでご覧ください。

【50代のエンディングノート】◎書くべき △どちらでもいい

項目書く書かなくていい備考/例
自分について
契約など個人情報
医療や介護
葬儀や納骨
知人や親戚の連絡先
相続財産について
遺言書について
ペットについて
大切な人へのメッセージ
自分史※自分史は遡って調べる作業も含め体力のいる作業です。50代から書き始めることをおすすめします。
これからしたいこと例)
・ゴルフ教室に通う
・韓国語を習う
・写真展に挑戦する
・蕎麦を打つ
・田舎へ移住する
・YouTubeデビューする
・フラワーアレンジメント
・温泉巡り
・ヨガをはじめる

エンディングノートがスムーズに書ける!3つのポイント

エンディングノートの書き方はしっかり把握できましたでしょうか。

内容はわかっても、いざ書こうとすると構えてしまってなかなか進まない…という人がいるかもしれませんね。

そこで2章では、エンディングノートをスムーズに書くためのポイントを伝授したいと思います。

  • 書けるところから書く
  • 一気に完成しようと思わない
  • 自分が書きやすいノートを選ぶ

ひとつずつ説明していきます。

この2つのポイントをおさえるだけで、楽に書き進められるようになりますので、ぜひ試してみてくださいね。

書けるところから書く

エンディングノートをスムーズに書く一番のポイントは、書けるところから書くということです。

最初から順番にきれいに埋めていこうと考えると、調べないとわからない要素や、決めていないこと、じっくり考えなければ書けないところで立ち止まってしまい、なかなか先へ進めなくなってしまいます。

たとえば、自分についての項目や、契約などの個人情報は考えなくてもすぐに書けますよね。

ペットの名前、医療の欄でも持病や病院名は悩む必要なく書けるのではないでしょうか。

エンディングノートを書く際は、そういったすぐ書ける所、わかっている所から埋めていきましょう。

わからない所、ゆっくり考えたい所は飛ばして構いません。

死の時期が差し迫っているケースをのぞき、エンディングノートはいついつまでに完成させなければいけないものではありません。

気楽に、書けるところから書いていきましょう。

一気に完成しようと考えない

エンディングノートは一気に完成しようと考えないでください。

そもそも短期間で完璧な形にできるようなものではないのです。

書いている間に家族の状況が変わる場合もあるでしょうし、あなたの気持ちに変化が訪れることも充分考えられます。

すぐに全部のページを完璧に埋めようなどと考えると大変ですし、構えてしまって進みません。

最初から完成をめざしていると、間違いやミスを恐れて、多大な神経を使うことになるでしょう。

変化したら更新すればいいし、間違えたら書き直せばいいと考えて、気楽に書いていくことをおすすめします。

エンディングノートにおいては、綺麗にまとまった形式的なものはそんなに意味がありません。

人生はそれぞれ違うのですから、見本通りの、体温の伝わらないものは残された家族にも意味をなさないのです。

その時々のあなたの気持ちがこもったエンディングノートであれば、二重線で消した箇所や、何度も書き直した形跡さえも良い思い出に変わります。

エンディングノートは最初から完成形を求めず、書けるところから、ミスや間違いを恐れず書いていきましょう。

自分が書きやすいノートを選ぶ

スムーズに書くためには、相性の良い、書きやすいノートを選ぶのも重要なポイントになります。

開くのが楽しみになるようなノートを選ぶと、そうでないときに比べ筆の運びも良くなります。

たとえば、どこにでも持ち運べる気軽な軽いノートが書きやすい人もいるでしょう。

反対に、高級感のある重厚なノートの方が気分が上がるという人だっています。

説明が詳しく載っているものが助かるという人もいれば、説明や項目は少なめで自由度の高いものが好きな人もいます。

デザインひとつとっても、見やすさ重視の装丁、可愛い装丁、書籍風など、たくさんの種類があり、人それぞれ「書きやすい」と感じるものは違ってきます。

ご存知のように現在はさまざまなエンディングノートが数多く出回っています。

どれにするか迷うところですが、スムーズに書くためには、とにかく「書きやすい」と感じるものを選ぶようにしましょう。

エンディングノート作成でよくある3つの質問

エンディングノートの書き方やポイントは把握できましたでしょうか。

この章では、エンディングノート作成にあたってよくある質問と答えをご紹介します。

気になるところをご覧になって疑問を解消して頂けたらと思います。

Q1.エンディングノートは家族と相談しながら書いてはいけないの?

A.
エンディングノートは家族と相談しながら書いても構いません。
どんな情報があった方が良いかを直接たずねることができる利点もあります。
家族だけでなく、同じ年頃の友人や、既にエンディングノートを書いた経験のある知人などに相談しても良いでしょう。
ただし、個人情報に関わる部分もあるので、信頼できる相手かどうかはしっかりと判断するようにしてください。

 Q2.定期的に見直しや更新をしなきゃいけない?どれくらいの頻度ですればいい?

A.
エンディングノートは定期的に見直し、状況や変化に応じて更新をした方がいいです。
時間の経過と共に、家族の状況や、あなたの気持ちも変化するからです。財産に関しても変わる可能性があります。
頻度としては1、2年に1回くらいがいいでしょう。誕生日や記念の日など、見直しをする日を決めておくと忘れずに見直せます。

 Q3.エンディングノートの保管場所はどこにすればいいですか?

A.
保管場所は目につき過ぎない方がいいですが、かといって家族の誰にも見つけてもらえないようでは意味がありません。
おすすめの保管場所は以下の3つです。箪笥本棚机の引き出しできれば、エンディングノートの存在を、家族の誰かに伝えておくとよいでしょう。
そうすれば万一の場合に必ず探してもらえます。
よくある失敗例として、知人に預けてトラブルになったということがあります。
信頼できる知人であったとしても、ちょっとした興味で中身を見てしまいトラブルに発展する可能性があります。
保管場所は家の中のどこかを選ぶこと、人に預けるのは避けてください。

書き方に悩んだら専門家に相談しよう

エンディングノートの項目や内容を、書き方に焦点をあてて詳しくお伝えしてきました。

ここまで読まれたあなたはすぐにでもペンを握れると思いますが、それでも作成途中で悩んでしまうことがないとも限りません。

多くの方はエンディングノートを書くのは初めてです。

最初はスムーズに書けたのに途中でつまづいてしまった、自分ひとりで決めがたい迷いが生じてしまったという方は少なくないのです。

そんな風に悩んだり迷ったりしたときは、専門家に相談してみましょう。

エンディングノートの書き方について、さまざまなセミナーや講座が各地で開かれています。

昨今はオンラインでの対応も増えてきましたので、手軽に受講することができます。

「終活の相談窓口」ではエンディングノートの作成サポートを行っています。下記をご覧になって興味のある方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。

【エンディングノートの書き方サポート(ZOOMでのサポートも対応しています)】

10名以下のサポート5,000円/1名
10名以上の場合はセミナーになります。50,000円+巣鴨からの交通費
*学校、病院、介護施設、地域包括支援センター、社会福祉協議会、NPO団体、自治体、行政さまからのご依頼については、巣鴨からの交通費のみで受けさせていただいています。

まとめ

エンディングノートの書き方に決まりはありません。

それだけ自由度の高いものなのですが、難しく感じてしまったときにスムーズに書くポイントは2つあります。

  • 書けるところから書く
  • 一気に完成しようと考えない

完璧に書くことや形式を気にして堅苦しく構えず、書けることを気軽に書きとめていくような気持ちで向かうと良いでしょう。

作成につまづいて悩んだり、迷ったりしたときは専門家に相談するのも一案です。

記事を参考に、思いのつまったメモリアルな一冊を書いて頂ければと思います。

写真や絵を添えておくと、読んだ人も思い出が共有できて喜ばれます。

自分史

自分史を書いておくと、人生のさまざまを思い出し整理することができます。

自分という人間が生まれて生きてきた意味や価値を認識することができます。

後に読んだ人は、あなたという人間についてより深く知ることになるでしょう。

あなたの生い立ちからの人生を辿ることは、後の人たちに家族の歴史を伝えることにもなります。

人生の意味などといわれると難しく感じてしまうかもしれませんが、自分史にも書き方の決まりはありません。肩肘はらず思い出すままに自由に書き綴っていいのです。

エンディングノートでの自分史の書き方のポイントは3つです。

  • 時系列に沿って書く
  • 記憶が曖昧なところはメモ書きや空欄にする
  • 枠にとらわれず気持ちなども書き添える

しっかり書こうと考えるとつまづきやすくなります。楽しく思い出しながら、後から肉付けできるところはする、というような気持ちで書いていきましょう。

以下に簡単な書き方の具体例を示しましたのでご覧ください。

【自分史】例

西暦
(年)
年号
(年)
年齢
(歳)
できごと社会のできごと
1943昭和18010月11日
工員の父正夫と母さと子の長女として、北海道〇〇に生まれる
1958昭和3315家族で上京。
〇〇区〇〇高校に転入。
東京タワー完成。
10,000円札発行。ロカビリー流行
1961昭和3618地元の〇〇デパートに就職。ネクタイ売り場に配属される。
川崎良子ちゃんは同期。長い付き合いが始まる。
1964昭和3921売り場の先輩の紹介でお見合い。
一郎さんと交際を始める。第一印象は無口でこわそうな感じ。
東京オリンピック開催
1966昭和4123結婚。
2ヶ月後に父正夫死去。花嫁姿が見せられてよかった
1970昭和4527長女良子出産。人生最大の喜び。万国博覧会。よど号ハイジャック事件。ビートルズ解散
1971昭和4628母さと子死去。北海道につれていってあげられなくて心残り。「戦争を知らない子どもたち」ヒット。よく口ずさんだもの
中略
1995平成752良子結婚。夫が涙を流すのをはじめて見た阪神淡路大震災。
地下鉄サリン事件

このような感じで、自分にとって大きなできごとを年表にします。

この形式であれば、そのときどきに日記のように書き加えていくことができます。

他にも、細かい年表ではなく、「幼少期」「小学時代」「中学時代」〜「結婚後」「出産後」「退職後」といった転機ごとに書くパターンもあります。

文章を書くのがお好きな方は、自分を主人公にした小説のように綴るのも素敵です。

【20代から50代のエンディングノート】年代別オススメの項目と書き方

エンディングノートは人生の最期に向けての準備というイメージから、高齢の方が書く印象がありますが、実際には何歳からでも書くことができますし、どの世代の方にも役立ちます。

今をよりよく生きるため、これからに備えていくためのプランや思い、希望を書いておけるノートだからです。

この章では、20代から50代の年代別にエンディングノートに書くべき項目、カットしていい項目について説明します。

1章でエンディングノートの主な10項目をお伝えしましたが、他にも書くとよいさまざまな項目が考えられます。たとえば以下のような項目です。

  • 目標や夢
  • ライフプラン
  • 第二の人生でしたいこと(挑戦したいこと)

これらの具体的な書き方を交えながら、年代別のエンディングノートについて解説していきます。

若い世代でエンディングノートに興味をお持ちの方はぜひ参考にしてくださいね。

20代のエンディングノートはこれからのために書く

20代の方は成人したばかりですから、エンディングノートは人生の「これから」のために書いてください。

1章でご紹介した10項目以外に、目標や将来の夢をノートに書くことをおすすめします。

書くことで自覚が生まれ、夢のために努力したくなりますし、目標が曖昧な人は自分の心を見つめる機会になります。

前述の項目についても、今わかるところを埋めることで、これからに向けて「どう生きるべきか」という指針になります。

といっても、20代ならカットしていい項目もあります。

下記に20代のエンディングノートに書くとよい項目を一覧にしましたのでご覧ください。

「目標(夢)」の例も挙げましたので参考にしてください。

【20代のエンディングノート】◎書くべき △どちらでもいい

項目書く書かなくていい備考/例
自分について
契約など個人情報
医療や介護※持病のある方は書いておきましょう
葬儀や納骨
知人や親戚の連絡先※連絡帳のような感覚で書くといいでしょう。訃報のお報せ欄は空欄で構いません
相続財産について
遺言書について
ペットについて
大切な人へのメッセージ
自分史
目標(夢)例)
・起業する
・お母さんのような立派な看護師になる
・海外留学をする
・将来はカラーコーディネーターになる
・カフェのオーナーになる
・25歳で結婚して27歳で母になる!
・売れる役者になってバイトせずに食えるようになる(30歳までに!)

30代・40代のエンディングノートは人生設計のために書く

30代40代は、仕事がステップアップしたり、結婚や子どもを授かったりと人生の節目を迎えます。

ここまでの自分自身を検証整理し、これからのライフプランを練るべき年代です。

そのため、エンディングノートには、前述の10項目以外に「ライフプラン」を書くことをおすすめします。

子どもの教育や自己投資、住宅プラン…と資金を含めた人生設計をするのに、エンディングノートは役立ちます。

30代40代のエンディングノートで、書くとよい項目、カットしていい項目を一覧にしましたのでご覧ください。

ライフプランの書き方例も添付しましたので参考にして頂けたらと思います。

【30代・40代のエンディングノート】◎書くべき △どちらでもいい

項目書く書かなくていい備考
自分について
契約など個人情報
医療や介護
葬儀や納骨
知人や親戚の連絡先
相続財産について
遺言書について
ペットについて
大切な人へのメッセージ※結婚時にパートナーへの思い、生まれたばかりの子への気持ちなどを綴っておくと後から見たときに心に響くことがあります
自分史※この時期から書き出す人も多いです。振り返ることでこれからが考えられます
ライフプラン※下記参照

ライフプランは以下のように、人生の中での大きなイベントと支出を書いて一覧にするのが簡単です。

どのようにマネープランをたてていくべきかも考えやすくなります。

【ライフプラン】

西暦
(年齢)
20132014201520162017201820192020・・・
自分3334353637383940・・・
3132333435363738・・・
長女012345・・・
息子012・・・
イベント結婚!転職長女誕生長男誕生長女
幼稚園入園
住宅購入・・・
支出200万30万30万15万1500万・・・

このような形式で、会社を退職する65歳くらいまでの表を作成しましょう。

これからの様々なイベントを乗り切る資金や、備えに必要な金額が見えてきます。

加えて、5年後、10年後までにやり遂げたい目標なども記載すると、より計画が明確になります。

例)

目標<5年後までに>
・新車を購入する
・写真コンクールで一度は入賞を果たす!
<10年後までに>
・家族で海外旅行をする
・妻にダイヤの指輪を買う
・オーディオルームを作る

50代のエンディングノートはセカンドライフの充実に向けて書く

50代は子育てが一段落したり定年が近づいたりして、セカンドライフを考え始める年代です。

定年後の生活に備えたり老後の資金を考える上でも、エンディングノートを書き始めるのに決して早過ぎる年代ではありません。

この年代のエンディングノートで、先の10項目以外におすすめする項目は、「これからしたいこと」です。

セカンドライフを活力を持って生きるためには、資金以外に、心の充実が重要になります。

楽しく喜びを持って第二の人生を歩めるように、これからしたいことを書いてみましょう。

書き方のポイントは、それを考えるとワクワクできるかどうか?に視点をおいて考えることです。

下記の50代のエンディングノート一覧に、「これからしたいこと」の例も示しましたのでご覧ください。

【50代のエンディングノート】◎書くべき △どちらでもいい

項目書く書かなくていい備考/例
自分について
契約など個人情報
医療や介護
葬儀や納骨
知人や親戚の連絡先
相続財産について
遺言書について
ペットについて
大切な人へのメッセージ
自分史※自分史は遡って調べる作業も含め体力のいる作業です。50代から書き始めることをおすすめします。
これからしたいこと例)
・ゴルフ教室に通う
・韓国語を習う
・写真展に挑戦する
・蕎麦を打つ
・田舎へ移住する
・YouTubeデビューする
・フラワーアレンジメント
・温泉巡り
・ヨガをはじめる

エンディングノートがスムーズに書ける!3つのポイント

エンディングノートの書き方はしっかり把握できましたでしょうか。

内容はわかっても、いざ書こうとすると構えてしまってなかなか進まない…という人がいるかもしれませんね。

そこで2章では、エンディングノートをスムーズに書くためのポイントを伝授したいと思います。

  • 書けるところから書く
  • 一気に完成しようと思わない
  • 自分が書きやすいノートを選ぶ

ひとつずつ説明していきます。

この2つのポイントをおさえるだけで、楽に書き進められるようになりますので、ぜひ試してみてくださいね。

書けるところから書く

エンディングノートをスムーズに書く一番のポイントは、書けるところから書くということです。

最初から順番にきれいに埋めていこうと考えると、調べないとわからない要素や、決めていないこと、じっくり考えなければ書けないところで立ち止まってしまい、なかなか先へ進めなくなってしまいます。

たとえば、自分についての項目や、契約などの個人情報は考えなくてもすぐに書けますよね。

ペットの名前、医療の欄でも持病や病院名は悩む必要なく書けるのではないでしょうか。

エンディングノートを書く際は、そういったすぐ書ける所、わかっている所から埋めていきましょう。

わからない所、ゆっくり考えたい所は飛ばして構いません。

死の時期が差し迫っているケースをのぞき、エンディングノートはいついつまでに完成させなければいけないものではありません。

気楽に、書けるところから書いていきましょう。

一気に完成しようと考えない

エンディングノートは一気に完成しようと考えないでください。

そもそも短期間で完璧な形にできるようなものではないのです。

書いている間に家族の状況が変わる場合もあるでしょうし、あなたの気持ちに変化が訪れることも充分考えられます。

すぐに全部のページを完璧に埋めようなどと考えると大変ですし、構えてしまって進みません。

最初から完成をめざしていると、間違いやミスを恐れて、多大な神経を使うことになるでしょう。

変化したら更新すればいいし、間違えたら書き直せばいいと考えて、気楽に書いていくことをおすすめします。

エンディングノートにおいては、綺麗にまとまった形式的なものはそんなに意味がありません。

人生はそれぞれ違うのですから、見本通りの、体温の伝わらないものは残された家族にも意味をなさないのです。

その時々のあなたの気持ちがこもったエンディングノートであれば、二重線で消した箇所や、何度も書き直した形跡さえも良い思い出に変わります。

エンディングノートは最初から完成形を求めず、書けるところから、ミスや間違いを恐れず書いていきましょう。

自分が書きやすいノートを選ぶ

スムーズに書くためには、相性の良い、書きやすいノートを選ぶのも重要なポイントになります。

開くのが楽しみになるようなノートを選ぶと、そうでないときに比べ筆の運びも良くなります。

たとえば、どこにでも持ち運べる気軽な軽いノートが書きやすい人もいるでしょう。

反対に、高級感のある重厚なノートの方が気分が上がるという人だっています。

説明が詳しく載っているものが助かるという人もいれば、説明や項目は少なめで自由度の高いものが好きな人もいます。

デザインひとつとっても、見やすさ重視の装丁、可愛い装丁、書籍風など、たくさんの種類があり、人それぞれ「書きやすい」と感じるものは違ってきます。

ご存知のように現在はさまざまなエンディングノートが数多く出回っています。

どれにするか迷うところですが、スムーズに書くためには、とにかく「書きやすい」と感じるものを選ぶようにしましょう。

エンディングノート作成でよくある3つの質問

エンディングノートの書き方やポイントは把握できましたでしょうか。

この章では、エンディングノート作成にあたってよくある質問と答えをご紹介します。

気になるところをご覧になって疑問を解消して頂けたらと思います。

Q1.エンディングノートは家族と相談しながら書いてはいけないの?

A.
エンディングノートは家族と相談しながら書いても構いません。
どんな情報があった方が良いかを直接たずねることができる利点もあります。
家族だけでなく、同じ年頃の友人や、既にエンディングノートを書いた経験のある知人などに相談しても良いでしょう。
ただし、個人情報に関わる部分もあるので、信頼できる相手かどうかはしっかりと判断するようにしてください。

 Q2.定期的に見直しや更新をしなきゃいけない?どれくらいの頻度ですればいい?

A.
エンディングノートは定期的に見直し、状況や変化に応じて更新をした方がいいです。
時間の経過と共に、家族の状況や、あなたの気持ちも変化するからです。財産に関しても変わる可能性があります。
頻度としては1、2年に1回くらいがいいでしょう。誕生日や記念の日など、見直しをする日を決めておくと忘れずに見直せます。

 Q3.エンディングノートの保管場所はどこにすればいいですか?

A.
保管場所は目につき過ぎない方がいいですが、かといって家族の誰にも見つけてもらえないようでは意味がありません。
おすすめの保管場所は以下の3つです。箪笥本棚机の引き出しできれば、エンディングノートの存在を、家族の誰かに伝えておくとよいでしょう。
そうすれば万一の場合に必ず探してもらえます。
よくある失敗例として、知人に預けてトラブルになったということがあります。
信頼できる知人であったとしても、ちょっとした興味で中身を見てしまいトラブルに発展する可能性があります。
保管場所は家の中のどこかを選ぶこと、人に預けるのは避けてください。

書き方に悩んだら専門家に相談しよう

エンディングノートの項目や内容を、書き方に焦点をあてて詳しくお伝えしてきました。

ここまで読まれたあなたはすぐにでもペンを握れると思いますが、それでも作成途中で悩んでしまうことがないとも限りません。

多くの方はエンディングノートを書くのは初めてです。

最初はスムーズに書けたのに途中でつまづいてしまった、自分ひとりで決めがたい迷いが生じてしまったという方は少なくないのです。

そんな風に悩んだり迷ったりしたときは、専門家に相談してみましょう。

エンディングノートの書き方について、さまざまなセミナーや講座が各地で開かれています。

昨今はオンラインでの対応も増えてきましたので、手軽に受講することができます。

「終活の相談窓口」ではエンディングノートの作成サポートを行っています。下記をご覧になって興味のある方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。

【エンディングノートの書き方サポート(ZOOMでのサポートも対応しています)】

10名以下のサポート5,000円/1名
10名以上の場合はセミナーになります。50,000円+巣鴨からの交通費
*学校、病院、介護施設、地域包括支援センター、社会福祉協議会、NPO団体、自治体、行政さまからのご依頼については、巣鴨からの交通費のみで受けさせていただいています。

まとめ

エンディングノートの書き方に決まりはありません。

それだけ自由度の高いものなのですが、難しく感じてしまったときにスムーズに書くポイントは2つあります。

  • 書けるところから書く
  • 一気に完成しようと考えない

完璧に書くことや形式を気にして堅苦しく構えず、書けることを気軽に書きとめていくような気持ちで向かうと良いでしょう。

作成につまづいて悩んだり、迷ったりしたときは専門家に相談するのも一案です。

記事を参考に、思いのつまったメモリアルな一冊を書いて頂ければと思います。

エンディングノートには、家族や、大切な人へのメッセージを書いておくことができます。

内容は感謝の気持ちや、言いそびれていたこと、形見分けのこと、何でも構いません。

後に相手が目にしたとき、そこに込めた思いが伝わり、あなたへ思いを馳せてくれるでしょう。

仮に相手がそれを見ることが叶わないとしても(亡き夫や親へ綴る言葉、居場所を知らない友人への言葉など)、書き記すことは人生を振り返り、気持ちを整えていくことに繋がります。

心に伝わるメッセージを書くためのポイントは3つあります。

  • 感謝の気持ちを込めて書く
  • 相手の顔をイメージして普段通りの言葉を心掛ける
  • 愚痴や恨みのようなネガティブな内容は書かない

残していくものですから、敢えて互いの気分を害するような内容は避けた方がいいでしょう。

よそ行きの言葉でなく、普段通りに語りかけることで感謝の言葉も浮かびやすいですし、心に響く文章が紡げます。

ご参考までにいくつか具体例を挙げておきます。

【メッセージ】

一郎さんへ(夫)
しばらく会っていないけど元気ですか?
私はあなたがそちらに行ってしまった後も、良子や孫に囲まれて賑やかに過ごしていますよ。料理も洗濯もできない私をお嫁さんにしてくれてありがとう。退職後の温泉巡り楽しかったですね。
病院で最後に「ありがとう」と言ってくれたのに、私はこの世で伝えられないからここに書いておきます。あなたの奥さんになれてしあわせな人生でした。ありがとう。
良子へ(娘)
良子、あなたが生まれたとき、私は人生で最大の喜びを感じました。お父さんもそうです。
これから色々あるとは思うけど、どんなときも、自分はたくさんの愛に包まれ生まれてきたということを忘れないで。天国からも応援しています。忠志さんと仲良くね。先日話したダイヤの指輪、貰ってください。おばあちゃまからいただいたものですよ。
あなたがしてくれればおばあちゃまも喜んでくれるでしょう。
みかちゃんへ(孫)
似顔絵をありがとうね。ピアノとっても上手でした。
パパやママのいうことをよくきいて、おべんきょうもがんばってくださいね。みかちゃんはおばあちゃんの自慢の孫ですよ。ずっとずっと大好きです。

写真や絵を添えておくと、読んだ人も思い出が共有できて喜ばれます。

自分史

自分史を書いておくと、人生のさまざまを思い出し整理することができます。

自分という人間が生まれて生きてきた意味や価値を認識することができます。

後に読んだ人は、あなたという人間についてより深く知ることになるでしょう。

あなたの生い立ちからの人生を辿ることは、後の人たちに家族の歴史を伝えることにもなります。

人生の意味などといわれると難しく感じてしまうかもしれませんが、自分史にも書き方の決まりはありません。肩肘はらず思い出すままに自由に書き綴っていいのです。

エンディングノートでの自分史の書き方のポイントは3つです。

  • 時系列に沿って書く
  • 記憶が曖昧なところはメモ書きや空欄にする
  • 枠にとらわれず気持ちなども書き添える

しっかり書こうと考えるとつまづきやすくなります。楽しく思い出しながら、後から肉付けできるところはする、というような気持ちで書いていきましょう。

以下に簡単な書き方の具体例を示しましたのでご覧ください。

【自分史】例

西暦
(年)
年号
(年)
年齢
(歳)
できごと社会のできごと
1943昭和18010月11日
工員の父正夫と母さと子の長女として、北海道〇〇に生まれる
1958昭和3315家族で上京。
〇〇区〇〇高校に転入。
東京タワー完成。
10,000円札発行。ロカビリー流行
1961昭和3618地元の〇〇デパートに就職。ネクタイ売り場に配属される。
川崎良子ちゃんは同期。長い付き合いが始まる。
1964昭和3921売り場の先輩の紹介でお見合い。
一郎さんと交際を始める。第一印象は無口でこわそうな感じ。
東京オリンピック開催
1966昭和4123結婚。
2ヶ月後に父正夫死去。花嫁姿が見せられてよかった
1970昭和4527長女良子出産。人生最大の喜び。万国博覧会。よど号ハイジャック事件。ビートルズ解散
1971昭和4628母さと子死去。北海道につれていってあげられなくて心残り。「戦争を知らない子どもたち」ヒット。よく口ずさんだもの
中略
1995平成752良子結婚。夫が涙を流すのをはじめて見た阪神淡路大震災。
地下鉄サリン事件

このような感じで、自分にとって大きなできごとを年表にします。

この形式であれば、そのときどきに日記のように書き加えていくことができます。

他にも、細かい年表ではなく、「幼少期」「小学時代」「中学時代」〜「結婚後」「出産後」「退職後」といった転機ごとに書くパターンもあります。

文章を書くのがお好きな方は、自分を主人公にした小説のように綴るのも素敵です。

【20代から50代のエンディングノート】年代別オススメの項目と書き方

エンディングノートは人生の最期に向けての準備というイメージから、高齢の方が書く印象がありますが、実際には何歳からでも書くことができますし、どの世代の方にも役立ちます。

今をよりよく生きるため、これからに備えていくためのプランや思い、希望を書いておけるノートだからです。

この章では、20代から50代の年代別にエンディングノートに書くべき項目、カットしていい項目について説明します。

1章でエンディングノートの主な10項目をお伝えしましたが、他にも書くとよいさまざまな項目が考えられます。たとえば以下のような項目です。

  • 目標や夢
  • ライフプラン
  • 第二の人生でしたいこと(挑戦したいこと)

これらの具体的な書き方を交えながら、年代別のエンディングノートについて解説していきます。

若い世代でエンディングノートに興味をお持ちの方はぜひ参考にしてくださいね。

20代のエンディングノートはこれからのために書く

20代の方は成人したばかりですから、エンディングノートは人生の「これから」のために書いてください。

1章でご紹介した10項目以外に、目標や将来の夢をノートに書くことをおすすめします。

書くことで自覚が生まれ、夢のために努力したくなりますし、目標が曖昧な人は自分の心を見つめる機会になります。

前述の項目についても、今わかるところを埋めることで、これからに向けて「どう生きるべきか」という指針になります。

といっても、20代ならカットしていい項目もあります。

下記に20代のエンディングノートに書くとよい項目を一覧にしましたのでご覧ください。

「目標(夢)」の例も挙げましたので参考にしてください。

【20代のエンディングノート】◎書くべき △どちらでもいい

項目書く書かなくていい備考/例
自分について
契約など個人情報
医療や介護※持病のある方は書いておきましょう
葬儀や納骨
知人や親戚の連絡先※連絡帳のような感覚で書くといいでしょう。訃報のお報せ欄は空欄で構いません
相続財産について
遺言書について
ペットについて
大切な人へのメッセージ
自分史
目標(夢)例)
・起業する
・お母さんのような立派な看護師になる
・海外留学をする
・将来はカラーコーディネーターになる
・カフェのオーナーになる
・25歳で結婚して27歳で母になる!
・売れる役者になってバイトせずに食えるようになる(30歳までに!)

30代・40代のエンディングノートは人生設計のために書く

30代40代は、仕事がステップアップしたり、結婚や子どもを授かったりと人生の節目を迎えます。

ここまでの自分自身を検証整理し、これからのライフプランを練るべき年代です。

そのため、エンディングノートには、前述の10項目以外に「ライフプラン」を書くことをおすすめします。

子どもの教育や自己投資、住宅プラン…と資金を含めた人生設計をするのに、エンディングノートは役立ちます。

30代40代のエンディングノートで、書くとよい項目、カットしていい項目を一覧にしましたのでご覧ください。

ライフプランの書き方例も添付しましたので参考にして頂けたらと思います。

【30代・40代のエンディングノート】◎書くべき △どちらでもいい

項目書く書かなくていい備考
自分について
契約など個人情報
医療や介護
葬儀や納骨
知人や親戚の連絡先
相続財産について
遺言書について
ペットについて
大切な人へのメッセージ※結婚時にパートナーへの思い、生まれたばかりの子への気持ちなどを綴っておくと後から見たときに心に響くことがあります
自分史※この時期から書き出す人も多いです。振り返ることでこれからが考えられます
ライフプラン※下記参照

ライフプランは以下のように、人生の中での大きなイベントと支出を書いて一覧にするのが簡単です。

どのようにマネープランをたてていくべきかも考えやすくなります。

【ライフプラン】

西暦
(年齢)
20132014201520162017201820192020・・・
自分3334353637383940・・・
3132333435363738・・・
長女012345・・・
息子012・・・
イベント結婚!転職長女誕生長男誕生長女
幼稚園入園
住宅購入・・・
支出200万30万30万15万1500万・・・

このような形式で、会社を退職する65歳くらいまでの表を作成しましょう。

これからの様々なイベントを乗り切る資金や、備えに必要な金額が見えてきます。

加えて、5年後、10年後までにやり遂げたい目標なども記載すると、より計画が明確になります。

例)

目標<5年後までに>
・新車を購入する
・写真コンクールで一度は入賞を果たす!
<10年後までに>
・家族で海外旅行をする
・妻にダイヤの指輪を買う
・オーディオルームを作る

50代のエンディングノートはセカンドライフの充実に向けて書く

50代は子育てが一段落したり定年が近づいたりして、セカンドライフを考え始める年代です。

定年後の生活に備えたり老後の資金を考える上でも、エンディングノートを書き始めるのに決して早過ぎる年代ではありません。

この年代のエンディングノートで、先の10項目以外におすすめする項目は、「これからしたいこと」です。

セカンドライフを活力を持って生きるためには、資金以外に、心の充実が重要になります。

楽しく喜びを持って第二の人生を歩めるように、これからしたいことを書いてみましょう。

書き方のポイントは、それを考えるとワクワクできるかどうか?に視点をおいて考えることです。

下記の50代のエンディングノート一覧に、「これからしたいこと」の例も示しましたのでご覧ください。

【50代のエンディングノート】◎書くべき △どちらでもいい

項目書く書かなくていい備考/例
自分について
契約など個人情報
医療や介護
葬儀や納骨
知人や親戚の連絡先
相続財産について
遺言書について
ペットについて
大切な人へのメッセージ
自分史※自分史は遡って調べる作業も含め体力のいる作業です。50代から書き始めることをおすすめします。
これからしたいこと例)
・ゴルフ教室に通う
・韓国語を習う
・写真展に挑戦する
・蕎麦を打つ
・田舎へ移住する
・YouTubeデビューする
・フラワーアレンジメント
・温泉巡り
・ヨガをはじめる

エンディングノートがスムーズに書ける!3つのポイント

エンディングノートの書き方はしっかり把握できましたでしょうか。

内容はわかっても、いざ書こうとすると構えてしまってなかなか進まない…という人がいるかもしれませんね。

そこで2章では、エンディングノートをスムーズに書くためのポイントを伝授したいと思います。

  • 書けるところから書く
  • 一気に完成しようと思わない
  • 自分が書きやすいノートを選ぶ

ひとつずつ説明していきます。

この2つのポイントをおさえるだけで、楽に書き進められるようになりますので、ぜひ試してみてくださいね。

書けるところから書く

エンディングノートをスムーズに書く一番のポイントは、書けるところから書くということです。

最初から順番にきれいに埋めていこうと考えると、調べないとわからない要素や、決めていないこと、じっくり考えなければ書けないところで立ち止まってしまい、なかなか先へ進めなくなってしまいます。

たとえば、自分についての項目や、契約などの個人情報は考えなくてもすぐに書けますよね。

ペットの名前、医療の欄でも持病や病院名は悩む必要なく書けるのではないでしょうか。

エンディングノートを書く際は、そういったすぐ書ける所、わかっている所から埋めていきましょう。

わからない所、ゆっくり考えたい所は飛ばして構いません。

死の時期が差し迫っているケースをのぞき、エンディングノートはいついつまでに完成させなければいけないものではありません。

気楽に、書けるところから書いていきましょう。

一気に完成しようと考えない

エンディングノートは一気に完成しようと考えないでください。

そもそも短期間で完璧な形にできるようなものではないのです。

書いている間に家族の状況が変わる場合もあるでしょうし、あなたの気持ちに変化が訪れることも充分考えられます。

すぐに全部のページを完璧に埋めようなどと考えると大変ですし、構えてしまって進みません。

最初から完成をめざしていると、間違いやミスを恐れて、多大な神経を使うことになるでしょう。

変化したら更新すればいいし、間違えたら書き直せばいいと考えて、気楽に書いていくことをおすすめします。

エンディングノートにおいては、綺麗にまとまった形式的なものはそんなに意味がありません。

人生はそれぞれ違うのですから、見本通りの、体温の伝わらないものは残された家族にも意味をなさないのです。

その時々のあなたの気持ちがこもったエンディングノートであれば、二重線で消した箇所や、何度も書き直した形跡さえも良い思い出に変わります。

エンディングノートは最初から完成形を求めず、書けるところから、ミスや間違いを恐れず書いていきましょう。

自分が書きやすいノートを選ぶ

スムーズに書くためには、相性の良い、書きやすいノートを選ぶのも重要なポイントになります。

開くのが楽しみになるようなノートを選ぶと、そうでないときに比べ筆の運びも良くなります。

たとえば、どこにでも持ち運べる気軽な軽いノートが書きやすい人もいるでしょう。

反対に、高級感のある重厚なノートの方が気分が上がるという人だっています。

説明が詳しく載っているものが助かるという人もいれば、説明や項目は少なめで自由度の高いものが好きな人もいます。

デザインひとつとっても、見やすさ重視の装丁、可愛い装丁、書籍風など、たくさんの種類があり、人それぞれ「書きやすい」と感じるものは違ってきます。

ご存知のように現在はさまざまなエンディングノートが数多く出回っています。

どれにするか迷うところですが、スムーズに書くためには、とにかく「書きやすい」と感じるものを選ぶようにしましょう。

エンディングノート作成でよくある3つの質問

エンディングノートの書き方やポイントは把握できましたでしょうか。

この章では、エンディングノート作成にあたってよくある質問と答えをご紹介します。

気になるところをご覧になって疑問を解消して頂けたらと思います。

Q1.エンディングノートは家族と相談しながら書いてはいけないの?

A.
エンディングノートは家族と相談しながら書いても構いません。
どんな情報があった方が良いかを直接たずねることができる利点もあります。
家族だけでなく、同じ年頃の友人や、既にエンディングノートを書いた経験のある知人などに相談しても良いでしょう。
ただし、個人情報に関わる部分もあるので、信頼できる相手かどうかはしっかりと判断するようにしてください。

 Q2.定期的に見直しや更新をしなきゃいけない?どれくらいの頻度ですればいい?

A.
エンディングノートは定期的に見直し、状況や変化に応じて更新をした方がいいです。
時間の経過と共に、家族の状況や、あなたの気持ちも変化するからです。財産に関しても変わる可能性があります。
頻度としては1、2年に1回くらいがいいでしょう。誕生日や記念の日など、見直しをする日を決めておくと忘れずに見直せます。

 Q3.エンディングノートの保管場所はどこにすればいいですか?

A.
保管場所は目につき過ぎない方がいいですが、かといって家族の誰にも見つけてもらえないようでは意味がありません。
おすすめの保管場所は以下の3つです。箪笥本棚机の引き出しできれば、エンディングノートの存在を、家族の誰かに伝えておくとよいでしょう。
そうすれば万一の場合に必ず探してもらえます。
よくある失敗例として、知人に預けてトラブルになったということがあります。
信頼できる知人であったとしても、ちょっとした興味で中身を見てしまいトラブルに発展する可能性があります。
保管場所は家の中のどこかを選ぶこと、人に預けるのは避けてください。

書き方に悩んだら専門家に相談しよう

エンディングノートの項目や内容を、書き方に焦点をあてて詳しくお伝えしてきました。

ここまで読まれたあなたはすぐにでもペンを握れると思いますが、それでも作成途中で悩んでしまうことがないとも限りません。

多くの方はエンディングノートを書くのは初めてです。

最初はスムーズに書けたのに途中でつまづいてしまった、自分ひとりで決めがたい迷いが生じてしまったという方は少なくないのです。

そんな風に悩んだり迷ったりしたときは、専門家に相談してみましょう。

エンディングノートの書き方について、さまざまなセミナーや講座が各地で開かれています。

昨今はオンラインでの対応も増えてきましたので、手軽に受講することができます。

「終活の相談窓口」ではエンディングノートの作成サポートを行っています。下記をご覧になって興味のある方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。

【エンディングノートの書き方サポート(ZOOMでのサポートも対応しています)】

10名以下のサポート5,000円/1名
10名以上の場合はセミナーになります。50,000円+巣鴨からの交通費
*学校、病院、介護施設、地域包括支援センター、社会福祉協議会、NPO団体、自治体、行政さまからのご依頼については、巣鴨からの交通費のみで受けさせていただいています。

まとめ

エンディングノートの書き方に決まりはありません。

それだけ自由度の高いものなのですが、難しく感じてしまったときにスムーズに書くポイントは2つあります。

  • 書けるところから書く
  • 一気に完成しようと考えない

完璧に書くことや形式を気にして堅苦しく構えず、書けることを気軽に書きとめていくような気持ちで向かうと良いでしょう。

作成につまづいて悩んだり、迷ったりしたときは専門家に相談するのも一案です。

記事を参考に、思いのつまったメモリアルな一冊を書いて頂ければと思います。

大切な人へのメッセージ

エンディングノートには、家族や、大切な人へのメッセージを書いておくことができます。

内容は感謝の気持ちや、言いそびれていたこと、形見分けのこと、何でも構いません。

後に相手が目にしたとき、そこに込めた思いが伝わり、あなたへ思いを馳せてくれるでしょう。

仮に相手がそれを見ることが叶わないとしても(亡き夫や親へ綴る言葉、居場所を知らない友人への言葉など)、書き記すことは人生を振り返り、気持ちを整えていくことに繋がります。

心に伝わるメッセージを書くためのポイントは3つあります。

  • 感謝の気持ちを込めて書く
  • 相手の顔をイメージして普段通りの言葉を心掛ける
  • 愚痴や恨みのようなネガティブな内容は書かない

残していくものですから、敢えて互いの気分を害するような内容は避けた方がいいでしょう。

よそ行きの言葉でなく、普段通りに語りかけることで感謝の言葉も浮かびやすいですし、心に響く文章が紡げます。

ご参考までにいくつか具体例を挙げておきます。

【メッセージ】

一郎さんへ(夫)
しばらく会っていないけど元気ですか?
私はあなたがそちらに行ってしまった後も、良子や孫に囲まれて賑やかに過ごしていますよ。料理も洗濯もできない私をお嫁さんにしてくれてありがとう。退職後の温泉巡り楽しかったですね。
病院で最後に「ありがとう」と言ってくれたのに、私はこの世で伝えられないからここに書いておきます。あなたの奥さんになれてしあわせな人生でした。ありがとう。
良子へ(娘)
良子、あなたが生まれたとき、私は人生で最大の喜びを感じました。お父さんもそうです。
これから色々あるとは思うけど、どんなときも、自分はたくさんの愛に包まれ生まれてきたということを忘れないで。天国からも応援しています。忠志さんと仲良くね。先日話したダイヤの指輪、貰ってください。おばあちゃまからいただいたものですよ。
あなたがしてくれればおばあちゃまも喜んでくれるでしょう。
みかちゃんへ(孫)
似顔絵をありがとうね。ピアノとっても上手でした。
パパやママのいうことをよくきいて、おべんきょうもがんばってくださいね。みかちゃんはおばあちゃんの自慢の孫ですよ。ずっとずっと大好きです。

写真や絵を添えておくと、読んだ人も思い出が共有できて喜ばれます。

自分史

自分史を書いておくと、人生のさまざまを思い出し整理することができます。

自分という人間が生まれて生きてきた意味や価値を認識することができます。

後に読んだ人は、あなたという人間についてより深く知ることになるでしょう。

あなたの生い立ちからの人生を辿ることは、後の人たちに家族の歴史を伝えることにもなります。

人生の意味などといわれると難しく感じてしまうかもしれませんが、自分史にも書き方の決まりはありません。肩肘はらず思い出すままに自由に書き綴っていいのです。

エンディングノートでの自分史の書き方のポイントは3つです。

  • 時系列に沿って書く
  • 記憶が曖昧なところはメモ書きや空欄にする
  • 枠にとらわれず気持ちなども書き添える

しっかり書こうと考えるとつまづきやすくなります。楽しく思い出しながら、後から肉付けできるところはする、というような気持ちで書いていきましょう。

以下に簡単な書き方の具体例を示しましたのでご覧ください。

【自分史】例

西暦
(年)
年号
(年)
年齢
(歳)
できごと社会のできごと
1943昭和18010月11日
工員の父正夫と母さと子の長女として、北海道〇〇に生まれる
1958昭和3315家族で上京。
〇〇区〇〇高校に転入。
東京タワー完成。
10,000円札発行。ロカビリー流行
1961昭和3618地元の〇〇デパートに就職。ネクタイ売り場に配属される。
川崎良子ちゃんは同期。長い付き合いが始まる。
1964昭和3921売り場の先輩の紹介でお見合い。
一郎さんと交際を始める。第一印象は無口でこわそうな感じ。
東京オリンピック開催
1966昭和4123結婚。
2ヶ月後に父正夫死去。花嫁姿が見せられてよかった
1970昭和4527長女良子出産。人生最大の喜び。万国博覧会。よど号ハイジャック事件。ビートルズ解散
1971昭和4628母さと子死去。北海道につれていってあげられなくて心残り。「戦争を知らない子どもたち」ヒット。よく口ずさんだもの
中略
1995平成752良子結婚。夫が涙を流すのをはじめて見た阪神淡路大震災。
地下鉄サリン事件

このような感じで、自分にとって大きなできごとを年表にします。

この形式であれば、そのときどきに日記のように書き加えていくことができます。

他にも、細かい年表ではなく、「幼少期」「小学時代」「中学時代」〜「結婚後」「出産後」「退職後」といった転機ごとに書くパターンもあります。

文章を書くのがお好きな方は、自分を主人公にした小説のように綴るのも素敵です。

【20代から50代のエンディングノート】年代別オススメの項目と書き方

エンディングノートは人生の最期に向けての準備というイメージから、高齢の方が書く印象がありますが、実際には何歳からでも書くことができますし、どの世代の方にも役立ちます。

今をよりよく生きるため、これからに備えていくためのプランや思い、希望を書いておけるノートだからです。

この章では、20代から50代の年代別にエンディングノートに書くべき項目、カットしていい項目について説明します。

1章でエンディングノートの主な10項目をお伝えしましたが、他にも書くとよいさまざまな項目が考えられます。たとえば以下のような項目です。

  • 目標や夢
  • ライフプラン
  • 第二の人生でしたいこと(挑戦したいこと)

これらの具体的な書き方を交えながら、年代別のエンディングノートについて解説していきます。

若い世代でエンディングノートに興味をお持ちの方はぜひ参考にしてくださいね。

20代のエンディングノートはこれからのために書く

20代の方は成人したばかりですから、エンディングノートは人生の「これから」のために書いてください。

1章でご紹介した10項目以外に、目標や将来の夢をノートに書くことをおすすめします。

書くことで自覚が生まれ、夢のために努力したくなりますし、目標が曖昧な人は自分の心を見つめる機会になります。

前述の項目についても、今わかるところを埋めることで、これからに向けて「どう生きるべきか」という指針になります。

といっても、20代ならカットしていい項目もあります。

下記に20代のエンディングノートに書くとよい項目を一覧にしましたのでご覧ください。

「目標(夢)」の例も挙げましたので参考にしてください。

【20代のエンディングノート】◎書くべき △どちらでもいい

項目書く書かなくていい備考/例
自分について
契約など個人情報
医療や介護※持病のある方は書いておきましょう
葬儀や納骨
知人や親戚の連絡先※連絡帳のような感覚で書くといいでしょう。訃報のお報せ欄は空欄で構いません
相続財産について
遺言書について
ペットについて
大切な人へのメッセージ
自分史
目標(夢)例)
・起業する
・お母さんのような立派な看護師になる
・海外留学をする
・将来はカラーコーディネーターになる
・カフェのオーナーになる
・25歳で結婚して27歳で母になる!
・売れる役者になってバイトせずに食えるようになる(30歳までに!)

30代・40代のエンディングノートは人生設計のために書く

30代40代は、仕事がステップアップしたり、結婚や子どもを授かったりと人生の節目を迎えます。

ここまでの自分自身を検証整理し、これからのライフプランを練るべき年代です。

そのため、エンディングノートには、前述の10項目以外に「ライフプラン」を書くことをおすすめします。

子どもの教育や自己投資、住宅プラン…と資金を含めた人生設計をするのに、エンディングノートは役立ちます。

30代40代のエンディングノートで、書くとよい項目、カットしていい項目を一覧にしましたのでご覧ください。

ライフプランの書き方例も添付しましたので参考にして頂けたらと思います。

【30代・40代のエンディングノート】◎書くべき △どちらでもいい

項目書く書かなくていい備考
自分について
契約など個人情報
医療や介護
葬儀や納骨
知人や親戚の連絡先
相続財産について
遺言書について
ペットについて
大切な人へのメッセージ※結婚時にパートナーへの思い、生まれたばかりの子への気持ちなどを綴っておくと後から見たときに心に響くことがあります
自分史※この時期から書き出す人も多いです。振り返ることでこれからが考えられます
ライフプラン※下記参照

ライフプランは以下のように、人生の中での大きなイベントと支出を書いて一覧にするのが簡単です。

どのようにマネープランをたてていくべきかも考えやすくなります。

【ライフプラン】

西暦
(年齢)
20132014201520162017201820192020・・・
自分3334353637383940・・・
3132333435363738・・・
長女012345・・・
息子012・・・
イベント結婚!転職長女誕生長男誕生長女
幼稚園入園
住宅購入・・・
支出200万30万30万15万1500万・・・

このような形式で、会社を退職する65歳くらいまでの表を作成しましょう。

これからの様々なイベントを乗り切る資金や、備えに必要な金額が見えてきます。

加えて、5年後、10年後までにやり遂げたい目標なども記載すると、より計画が明確になります。

例)

目標<5年後までに>
・新車を購入する
・写真コンクールで一度は入賞を果たす!
<10年後までに>
・家族で海外旅行をする
・妻にダイヤの指輪を買う
・オーディオルームを作る

50代のエンディングノートはセカンドライフの充実に向けて書く

50代は子育てが一段落したり定年が近づいたりして、セカンドライフを考え始める年代です。

定年後の生活に備えたり老後の資金を考える上でも、エンディングノートを書き始めるのに決して早過ぎる年代ではありません。

この年代のエンディングノートで、先の10項目以外におすすめする項目は、「これからしたいこと」です。

セカンドライフを活力を持って生きるためには、資金以外に、心の充実が重要になります。

楽しく喜びを持って第二の人生を歩めるように、これからしたいことを書いてみましょう。

書き方のポイントは、それを考えるとワクワクできるかどうか?に視点をおいて考えることです。

下記の50代のエンディングノート一覧に、「これからしたいこと」の例も示しましたのでご覧ください。

【50代のエンディングノート】◎書くべき △どちらでもいい

項目書く書かなくていい備考/例
自分について
契約など個人情報
医療や介護
葬儀や納骨
知人や親戚の連絡先
相続財産について
遺言書について
ペットについて
大切な人へのメッセージ
自分史※自分史は遡って調べる作業も含め体力のいる作業です。50代から書き始めることをおすすめします。
これからしたいこと例)
・ゴルフ教室に通う
・韓国語を習う
・写真展に挑戦する
・蕎麦を打つ
・田舎へ移住する
・YouTubeデビューする
・フラワーアレンジメント
・温泉巡り
・ヨガをはじめる

エンディングノートがスムーズに書ける!3つのポイント

エンディングノートの書き方はしっかり把握できましたでしょうか。

内容はわかっても、いざ書こうとすると構えてしまってなかなか進まない…という人がいるかもしれませんね。

そこで2章では、エンディングノートをスムーズに書くためのポイントを伝授したいと思います。

  • 書けるところから書く
  • 一気に完成しようと思わない
  • 自分が書きやすいノートを選ぶ

ひとつずつ説明していきます。

この2つのポイントをおさえるだけで、楽に書き進められるようになりますので、ぜひ試してみてくださいね。

書けるところから書く

エンディングノートをスムーズに書く一番のポイントは、書けるところから書くということです。

最初から順番にきれいに埋めていこうと考えると、調べないとわからない要素や、決めていないこと、じっくり考えなければ書けないところで立ち止まってしまい、なかなか先へ進めなくなってしまいます。

たとえば、自分についての項目や、契約などの個人情報は考えなくてもすぐに書けますよね。

ペットの名前、医療の欄でも持病や病院名は悩む必要なく書けるのではないでしょうか。

エンディングノートを書く際は、そういったすぐ書ける所、わかっている所から埋めていきましょう。

わからない所、ゆっくり考えたい所は飛ばして構いません。

死の時期が差し迫っているケースをのぞき、エンディングノートはいついつまでに完成させなければいけないものではありません。

気楽に、書けるところから書いていきましょう。

一気に完成しようと考えない

エンディングノートは一気に完成しようと考えないでください。

そもそも短期間で完璧な形にできるようなものではないのです。

書いている間に家族の状況が変わる場合もあるでしょうし、あなたの気持ちに変化が訪れることも充分考えられます。

すぐに全部のページを完璧に埋めようなどと考えると大変ですし、構えてしまって進みません。

最初から完成をめざしていると、間違いやミスを恐れて、多大な神経を使うことになるでしょう。

変化したら更新すればいいし、間違えたら書き直せばいいと考えて、気楽に書いていくことをおすすめします。

エンディングノートにおいては、綺麗にまとまった形式的なものはそんなに意味がありません。

人生はそれぞれ違うのですから、見本通りの、体温の伝わらないものは残された家族にも意味をなさないのです。

その時々のあなたの気持ちがこもったエンディングノートであれば、二重線で消した箇所や、何度も書き直した形跡さえも良い思い出に変わります。

エンディングノートは最初から完成形を求めず、書けるところから、ミスや間違いを恐れず書いていきましょう。

自分が書きやすいノートを選ぶ

スムーズに書くためには、相性の良い、書きやすいノートを選ぶのも重要なポイントになります。

開くのが楽しみになるようなノートを選ぶと、そうでないときに比べ筆の運びも良くなります。

たとえば、どこにでも持ち運べる気軽な軽いノートが書きやすい人もいるでしょう。

反対に、高級感のある重厚なノートの方が気分が上がるという人だっています。

説明が詳しく載っているものが助かるという人もいれば、説明や項目は少なめで自由度の高いものが好きな人もいます。

デザインひとつとっても、見やすさ重視の装丁、可愛い装丁、書籍風など、たくさんの種類があり、人それぞれ「書きやすい」と感じるものは違ってきます。

ご存知のように現在はさまざまなエンディングノートが数多く出回っています。

どれにするか迷うところですが、スムーズに書くためには、とにかく「書きやすい」と感じるものを選ぶようにしましょう。

エンディングノート作成でよくある3つの質問

エンディングノートの書き方やポイントは把握できましたでしょうか。

この章では、エンディングノート作成にあたってよくある質問と答えをご紹介します。

気になるところをご覧になって疑問を解消して頂けたらと思います。

Q1.エンディングノートは家族と相談しながら書いてはいけないの?

A.
エンディングノートは家族と相談しながら書いても構いません。
どんな情報があった方が良いかを直接たずねることができる利点もあります。
家族だけでなく、同じ年頃の友人や、既にエンディングノートを書いた経験のある知人などに相談しても良いでしょう。
ただし、個人情報に関わる部分もあるので、信頼できる相手かどうかはしっかりと判断するようにしてください。

 Q2.定期的に見直しや更新をしなきゃいけない?どれくらいの頻度ですればいい?

A.
エンディングノートは定期的に見直し、状況や変化に応じて更新をした方がいいです。
時間の経過と共に、家族の状況や、あなたの気持ちも変化するからです。財産に関しても変わる可能性があります。
頻度としては1、2年に1回くらいがいいでしょう。誕生日や記念の日など、見直しをする日を決めておくと忘れずに見直せます。

 Q3.エンディングノートの保管場所はどこにすればいいですか?

A.
保管場所は目につき過ぎない方がいいですが、かといって家族の誰にも見つけてもらえないようでは意味がありません。
おすすめの保管場所は以下の3つです。箪笥本棚机の引き出しできれば、エンディングノートの存在を、家族の誰かに伝えておくとよいでしょう。
そうすれば万一の場合に必ず探してもらえます。
よくある失敗例として、知人に預けてトラブルになったということがあります。
信頼できる知人であったとしても、ちょっとした興味で中身を見てしまいトラブルに発展する可能性があります。
保管場所は家の中のどこかを選ぶこと、人に預けるのは避けてください。

書き方に悩んだら専門家に相談しよう

エンディングノートの項目や内容を、書き方に焦点をあてて詳しくお伝えしてきました。

ここまで読まれたあなたはすぐにでもペンを握れると思いますが、それでも作成途中で悩んでしまうことがないとも限りません。

多くの方はエンディングノートを書くのは初めてです。

最初はスムーズに書けたのに途中でつまづいてしまった、自分ひとりで決めがたい迷いが生じてしまったという方は少なくないのです。

そんな風に悩んだり迷ったりしたときは、専門家に相談してみましょう。

エンディングノートの書き方について、さまざまなセミナーや講座が各地で開かれています。

昨今はオンラインでの対応も増えてきましたので、手軽に受講することができます。

「終活の相談窓口」ではエンディングノートの作成サポートを行っています。下記をご覧になって興味のある方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。

【エンディングノートの書き方サポート(ZOOMでのサポートも対応しています)】

10名以下のサポート5,000円/1名
10名以上の場合はセミナーになります。50,000円+巣鴨からの交通費
*学校、病院、介護施設、地域包括支援センター、社会福祉協議会、NPO団体、自治体、行政さまからのご依頼については、巣鴨からの交通費のみで受けさせていただいています。

まとめ

エンディングノートの書き方に決まりはありません。

それだけ自由度の高いものなのですが、難しく感じてしまったときにスムーズに書くポイントは2つあります。

  • 書けるところから書く
  • 一気に完成しようと考えない

完璧に書くことや形式を気にして堅苦しく構えず、書けることを気軽に書きとめていくような気持ちで向かうと良いでしょう。

作成につまづいて悩んだり、迷ったりしたときは専門家に相談するのも一案です。

記事を参考に、思いのつまったメモリアルな一冊を書いて頂ければと思います。

※公正証書遺言:公認役場の公証人が関与して公正証書の形で残す遺言書
※秘密証書遺言:遺言の内容を誰にも公開せず秘密にしたまま公証人に遺言の存在のみを証明してもらう遺言のこと

ペットについて

ペットを飼っている場合は、自分がいなくなった後のペットの扱いについて記載しておいてください。

世話の仕方や食べ物、嗜好、誰に面倒を見て欲しいかまで書きましょう。

もちろん記載したとしても、家族の事情で手放されてしまうこともあります。

そうであっても思いは伝わりますし、託された人や施設等でもペットに関する情報があった方が助かります。

ペットについて、エンディングノートの書き方は以下を参考にしてください。

【ペットについて】※赤字は例です

名前コロ
種類柴犬
年齢11才
かかりつけの病院〇〇動物病院 TEL03-0000-0000
好きな食べ物鶏ささみ、犬用ビーフジャーキー
喜ぶこと〇〇公園の滑り台が好きなので時々連れていってください。花壇をクンクンするのも好きです。
面倒をみて欲しい人長男夫婦にこのままこの家で飼って欲しい。慣れている所にいさせてやりたい。

大切な人へのメッセージ

エンディングノートには、家族や、大切な人へのメッセージを書いておくことができます。

内容は感謝の気持ちや、言いそびれていたこと、形見分けのこと、何でも構いません。

後に相手が目にしたとき、そこに込めた思いが伝わり、あなたへ思いを馳せてくれるでしょう。

仮に相手がそれを見ることが叶わないとしても(亡き夫や親へ綴る言葉、居場所を知らない友人への言葉など)、書き記すことは人生を振り返り、気持ちを整えていくことに繋がります。

心に伝わるメッセージを書くためのポイントは3つあります。

  • 感謝の気持ちを込めて書く
  • 相手の顔をイメージして普段通りの言葉を心掛ける
  • 愚痴や恨みのようなネガティブな内容は書かない

残していくものですから、敢えて互いの気分を害するような内容は避けた方がいいでしょう。

よそ行きの言葉でなく、普段通りに語りかけることで感謝の言葉も浮かびやすいですし、心に響く文章が紡げます。

ご参考までにいくつか具体例を挙げておきます。

【メッセージ】

一郎さんへ(夫)
しばらく会っていないけど元気ですか?
私はあなたがそちらに行ってしまった後も、良子や孫に囲まれて賑やかに過ごしていますよ。料理も洗濯もできない私をお嫁さんにしてくれてありがとう。退職後の温泉巡り楽しかったですね。
病院で最後に「ありがとう」と言ってくれたのに、私はこの世で伝えられないからここに書いておきます。あなたの奥さんになれてしあわせな人生でした。ありがとう。
良子へ(娘)
良子、あなたが生まれたとき、私は人生で最大の喜びを感じました。お父さんもそうです。
これから色々あるとは思うけど、どんなときも、自分はたくさんの愛に包まれ生まれてきたということを忘れないで。天国からも応援しています。忠志さんと仲良くね。先日話したダイヤの指輪、貰ってください。おばあちゃまからいただいたものですよ。
あなたがしてくれればおばあちゃまも喜んでくれるでしょう。
みかちゃんへ(孫)
似顔絵をありがとうね。ピアノとっても上手でした。
パパやママのいうことをよくきいて、おべんきょうもがんばってくださいね。みかちゃんはおばあちゃんの自慢の孫ですよ。ずっとずっと大好きです。

写真や絵を添えておくと、読んだ人も思い出が共有できて喜ばれます。

自分史

自分史を書いておくと、人生のさまざまを思い出し整理することができます。

自分という人間が生まれて生きてきた意味や価値を認識することができます。

後に読んだ人は、あなたという人間についてより深く知ることになるでしょう。

あなたの生い立ちからの人生を辿ることは、後の人たちに家族の歴史を伝えることにもなります。

人生の意味などといわれると難しく感じてしまうかもしれませんが、自分史にも書き方の決まりはありません。肩肘はらず思い出すままに自由に書き綴っていいのです。

エンディングノートでの自分史の書き方のポイントは3つです。

  • 時系列に沿って書く
  • 記憶が曖昧なところはメモ書きや空欄にする
  • 枠にとらわれず気持ちなども書き添える

しっかり書こうと考えるとつまづきやすくなります。楽しく思い出しながら、後から肉付けできるところはする、というような気持ちで書いていきましょう。

以下に簡単な書き方の具体例を示しましたのでご覧ください。

【自分史】例

西暦
(年)
年号
(年)
年齢
(歳)
できごと社会のできごと
1943昭和18010月11日
工員の父正夫と母さと子の長女として、北海道〇〇に生まれる
1958昭和3315家族で上京。
〇〇区〇〇高校に転入。
東京タワー完成。
10,000円札発行。ロカビリー流行
1961昭和3618地元の〇〇デパートに就職。ネクタイ売り場に配属される。
川崎良子ちゃんは同期。長い付き合いが始まる。
1964昭和3921売り場の先輩の紹介でお見合い。
一郎さんと交際を始める。第一印象は無口でこわそうな感じ。
東京オリンピック開催
1966昭和4123結婚。
2ヶ月後に父正夫死去。花嫁姿が見せられてよかった
1970昭和4527長女良子出産。人生最大の喜び。万国博覧会。よど号ハイジャック事件。ビートルズ解散
1971昭和4628母さと子死去。北海道につれていってあげられなくて心残り。「戦争を知らない子どもたち」ヒット。よく口ずさんだもの
中略
1995平成752良子結婚。夫が涙を流すのをはじめて見た阪神淡路大震災。
地下鉄サリン事件

このような感じで、自分にとって大きなできごとを年表にします。

この形式であれば、そのときどきに日記のように書き加えていくことができます。

他にも、細かい年表ではなく、「幼少期」「小学時代」「中学時代」〜「結婚後」「出産後」「退職後」といった転機ごとに書くパターンもあります。

文章を書くのがお好きな方は、自分を主人公にした小説のように綴るのも素敵です。

【20代から50代のエンディングノート】年代別オススメの項目と書き方

エンディングノートは人生の最期に向けての準備というイメージから、高齢の方が書く印象がありますが、実際には何歳からでも書くことができますし、どの世代の方にも役立ちます。

今をよりよく生きるため、これからに備えていくためのプランや思い、希望を書いておけるノートだからです。

この章では、20代から50代の年代別にエンディングノートに書くべき項目、カットしていい項目について説明します。

1章でエンディングノートの主な10項目をお伝えしましたが、他にも書くとよいさまざまな項目が考えられます。たとえば以下のような項目です。

  • 目標や夢
  • ライフプラン
  • 第二の人生でしたいこと(挑戦したいこと)

これらの具体的な書き方を交えながら、年代別のエンディングノートについて解説していきます。

若い世代でエンディングノートに興味をお持ちの方はぜひ参考にしてくださいね。

20代のエンディングノートはこれからのために書く

20代の方は成人したばかりですから、エンディングノートは人生の「これから」のために書いてください。

1章でご紹介した10項目以外に、目標や将来の夢をノートに書くことをおすすめします。

書くことで自覚が生まれ、夢のために努力したくなりますし、目標が曖昧な人は自分の心を見つめる機会になります。

前述の項目についても、今わかるところを埋めることで、これからに向けて「どう生きるべきか」という指針になります。

といっても、20代ならカットしていい項目もあります。

下記に20代のエンディングノートに書くとよい項目を一覧にしましたのでご覧ください。

「目標(夢)」の例も挙げましたので参考にしてください。

【20代のエンディングノート】◎書くべき △どちらでもいい

項目書く書かなくていい備考/例
自分について
契約など個人情報
医療や介護※持病のある方は書いておきましょう
葬儀や納骨
知人や親戚の連絡先※連絡帳のような感覚で書くといいでしょう。訃報のお報せ欄は空欄で構いません
相続財産について
遺言書について
ペットについて
大切な人へのメッセージ
自分史
目標(夢)例)
・起業する
・お母さんのような立派な看護師になる
・海外留学をする
・将来はカラーコーディネーターになる
・カフェのオーナーになる
・25歳で結婚して27歳で母になる!
・売れる役者になってバイトせずに食えるようになる(30歳までに!)

30代・40代のエンディングノートは人生設計のために書く

30代40代は、仕事がステップアップしたり、結婚や子どもを授かったりと人生の節目を迎えます。

ここまでの自分自身を検証整理し、これからのライフプランを練るべき年代です。

そのため、エンディングノートには、前述の10項目以外に「ライフプラン」を書くことをおすすめします。

子どもの教育や自己投資、住宅プラン…と資金を含めた人生設計をするのに、エンディングノートは役立ちます。

30代40代のエンディングノートで、書くとよい項目、カットしていい項目を一覧にしましたのでご覧ください。

ライフプランの書き方例も添付しましたので参考にして頂けたらと思います。

【30代・40代のエンディングノート】◎書くべき △どちらでもいい

項目書く書かなくていい備考
自分について
契約など個人情報
医療や介護
葬儀や納骨
知人や親戚の連絡先
相続財産について
遺言書について
ペットについて
大切な人へのメッセージ※結婚時にパートナーへの思い、生まれたばかりの子への気持ちなどを綴っておくと後から見たときに心に響くことがあります
自分史※この時期から書き出す人も多いです。振り返ることでこれからが考えられます
ライフプラン※下記参照

ライフプランは以下のように、人生の中での大きなイベントと支出を書いて一覧にするのが簡単です。

どのようにマネープランをたてていくべきかも考えやすくなります。

【ライフプラン】

西暦
(年齢)
20132014201520162017201820192020・・・
自分3334353637383940・・・
3132333435363738・・・
長女012345・・・
息子012・・・
イベント結婚!転職長女誕生長男誕生長女
幼稚園入園
住宅購入・・・
支出200万30万30万15万1500万・・・

このような形式で、会社を退職する65歳くらいまでの表を作成しましょう。

これからの様々なイベントを乗り切る資金や、備えに必要な金額が見えてきます。

加えて、5年後、10年後までにやり遂げたい目標なども記載すると、より計画が明確になります。

例)

目標<5年後までに>
・新車を購入する
・写真コンクールで一度は入賞を果たす!
<10年後までに>
・家族で海外旅行をする
・妻にダイヤの指輪を買う
・オーディオルームを作る

50代のエンディングノートはセカンドライフの充実に向けて書く

50代は子育てが一段落したり定年が近づいたりして、セカンドライフを考え始める年代です。

定年後の生活に備えたり老後の資金を考える上でも、エンディングノートを書き始めるのに決して早過ぎる年代ではありません。

この年代のエンディングノートで、先の10項目以外におすすめする項目は、「これからしたいこと」です。

セカンドライフを活力を持って生きるためには、資金以外に、心の充実が重要になります。

楽しく喜びを持って第二の人生を歩めるように、これからしたいことを書いてみましょう。

書き方のポイントは、それを考えるとワクワクできるかどうか?に視点をおいて考えることです。

下記の50代のエンディングノート一覧に、「これからしたいこと」の例も示しましたのでご覧ください。

【50代のエンディングノート】◎書くべき △どちらでもいい

項目書く書かなくていい備考/例
自分について
契約など個人情報
医療や介護
葬儀や納骨
知人や親戚の連絡先
相続財産について
遺言書について
ペットについて
大切な人へのメッセージ
自分史※自分史は遡って調べる作業も含め体力のいる作業です。50代から書き始めることをおすすめします。
これからしたいこと例)
・ゴルフ教室に通う
・韓国語を習う
・写真展に挑戦する
・蕎麦を打つ
・田舎へ移住する
・YouTubeデビューする
・フラワーアレンジメント
・温泉巡り
・ヨガをはじめる

エンディングノートがスムーズに書ける!3つのポイント

エンディングノートの書き方はしっかり把握できましたでしょうか。

内容はわかっても、いざ書こうとすると構えてしまってなかなか進まない…という人がいるかもしれませんね。

そこで2章では、エンディングノートをスムーズに書くためのポイントを伝授したいと思います。

  • 書けるところから書く
  • 一気に完成しようと思わない
  • 自分が書きやすいノートを選ぶ

ひとつずつ説明していきます。

この2つのポイントをおさえるだけで、楽に書き進められるようになりますので、ぜひ試してみてくださいね。

書けるところから書く

エンディングノートをスムーズに書く一番のポイントは、書けるところから書くということです。

最初から順番にきれいに埋めていこうと考えると、調べないとわからない要素や、決めていないこと、じっくり考えなければ書けないところで立ち止まってしまい、なかなか先へ進めなくなってしまいます。

たとえば、自分についての項目や、契約などの個人情報は考えなくてもすぐに書けますよね。

ペットの名前、医療の欄でも持病や病院名は悩む必要なく書けるのではないでしょうか。

エンディングノートを書く際は、そういったすぐ書ける所、わかっている所から埋めていきましょう。

わからない所、ゆっくり考えたい所は飛ばして構いません。

死の時期が差し迫っているケースをのぞき、エンディングノートはいついつまでに完成させなければいけないものではありません。

気楽に、書けるところから書いていきましょう。

一気に完成しようと考えない

エンディングノートは一気に完成しようと考えないでください。

そもそも短期間で完璧な形にできるようなものではないのです。

書いている間に家族の状況が変わる場合もあるでしょうし、あなたの気持ちに変化が訪れることも充分考えられます。

すぐに全部のページを完璧に埋めようなどと考えると大変ですし、構えてしまって進みません。

最初から完成をめざしていると、間違いやミスを恐れて、多大な神経を使うことになるでしょう。

変化したら更新すればいいし、間違えたら書き直せばいいと考えて、気楽に書いていくことをおすすめします。

エンディングノートにおいては、綺麗にまとまった形式的なものはそんなに意味がありません。

人生はそれぞれ違うのですから、見本通りの、体温の伝わらないものは残された家族にも意味をなさないのです。

その時々のあなたの気持ちがこもったエンディングノートであれば、二重線で消した箇所や、何度も書き直した形跡さえも良い思い出に変わります。

エンディングノートは最初から完成形を求めず、書けるところから、ミスや間違いを恐れず書いていきましょう。

自分が書きやすいノートを選ぶ

スムーズに書くためには、相性の良い、書きやすいノートを選ぶのも重要なポイントになります。

開くのが楽しみになるようなノートを選ぶと、そうでないときに比べ筆の運びも良くなります。

たとえば、どこにでも持ち運べる気軽な軽いノートが書きやすい人もいるでしょう。

反対に、高級感のある重厚なノートの方が気分が上がるという人だっています。

説明が詳しく載っているものが助かるという人もいれば、説明や項目は少なめで自由度の高いものが好きな人もいます。

デザインひとつとっても、見やすさ重視の装丁、可愛い装丁、書籍風など、たくさんの種類があり、人それぞれ「書きやすい」と感じるものは違ってきます。

ご存知のように現在はさまざまなエンディングノートが数多く出回っています。

どれにするか迷うところですが、スムーズに書くためには、とにかく「書きやすい」と感じるものを選ぶようにしましょう。

エンディングノート作成でよくある3つの質問

エンディングノートの書き方やポイントは把握できましたでしょうか。

この章では、エンディングノート作成にあたってよくある質問と答えをご紹介します。

気になるところをご覧になって疑問を解消して頂けたらと思います。

Q1.エンディングノートは家族と相談しながら書いてはいけないの?

A.
エンディングノートは家族と相談しながら書いても構いません。
どんな情報があった方が良いかを直接たずねることができる利点もあります。
家族だけでなく、同じ年頃の友人や、既にエンディングノートを書いた経験のある知人などに相談しても良いでしょう。
ただし、個人情報に関わる部分もあるので、信頼できる相手かどうかはしっかりと判断するようにしてください。

 Q2.定期的に見直しや更新をしなきゃいけない?どれくらいの頻度ですればいい?

A.
エンディングノートは定期的に見直し、状況や変化に応じて更新をした方がいいです。
時間の経過と共に、家族の状況や、あなたの気持ちも変化するからです。財産に関しても変わる可能性があります。
頻度としては1、2年に1回くらいがいいでしょう。誕生日や記念の日など、見直しをする日を決めておくと忘れずに見直せます。

 Q3.エンディングノートの保管場所はどこにすればいいですか?

A.
保管場所は目につき過ぎない方がいいですが、かといって家族の誰にも見つけてもらえないようでは意味がありません。
おすすめの保管場所は以下の3つです。箪笥本棚机の引き出しできれば、エンディングノートの存在を、家族の誰かに伝えておくとよいでしょう。
そうすれば万一の場合に必ず探してもらえます。
よくある失敗例として、知人に預けてトラブルになったということがあります。
信頼できる知人であったとしても、ちょっとした興味で中身を見てしまいトラブルに発展する可能性があります。
保管場所は家の中のどこかを選ぶこと、人に預けるのは避けてください。

書き方に悩んだら専門家に相談しよう

エンディングノートの項目や内容を、書き方に焦点をあてて詳しくお伝えしてきました。

ここまで読まれたあなたはすぐにでもペンを握れると思いますが、それでも作成途中で悩んでしまうことがないとも限りません。

多くの方はエンディングノートを書くのは初めてです。

最初はスムーズに書けたのに途中でつまづいてしまった、自分ひとりで決めがたい迷いが生じてしまったという方は少なくないのです。

そんな風に悩んだり迷ったりしたときは、専門家に相談してみましょう。

エンディングノートの書き方について、さまざまなセミナーや講座が各地で開かれています。

昨今はオンラインでの対応も増えてきましたので、手軽に受講することができます。

「終活の相談窓口」ではエンディングノートの作成サポートを行っています。下記をご覧になって興味のある方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。

【エンディングノートの書き方サポート(ZOOMでのサポートも対応しています)】

10名以下のサポート5,000円/1名
10名以上の場合はセミナーになります。50,000円+巣鴨からの交通費
*学校、病院、介護施設、地域包括支援センター、社会福祉協議会、NPO団体、自治体、行政さまからのご依頼については、巣鴨からの交通費のみで受けさせていただいています。

まとめ

エンディングノートの書き方に決まりはありません。

それだけ自由度の高いものなのですが、難しく感じてしまったときにスムーズに書くポイントは2つあります。

  • 書けるところから書く
  • 一気に完成しようと考えない

完璧に書くことや形式を気にして堅苦しく構えず、書けることを気軽に書きとめていくような気持ちで向かうと良いでしょう。

作成につまづいて悩んだり、迷ったりしたときは専門家に相談するのも一案です。

記事を参考に、思いのつまったメモリアルな一冊を書いて頂ければと思います。

他にも、不動産の所有や、価値のある美術品、骨董品などを所有している場合はそれらも記載しましょう。

また、負債がある場合はそちらも必ず明記してください。

借金も相続の対象となります。資産よりも負債の方が多いのであれば、相続人は相続放棄を選択するかと思いますが、相続放棄の手続きは相続発生後3ヶ月以内に行わなくてはなりません。

煩雑な手続きをスムーズに行うためにも、負債について詳細に記載しておくことが必要です。

遺言書について

遺言書がある場合は、その旨を、種類や保管場所と共に記しておきましょう。

しっかり覚えておいていただきたいのですが、エンディングノートは遺書の代わりにはなりません。

似ているようですが、決定的に違うことがあります。

それは、エンディングノートには法的効力がないということです。

遺言書は被相続人の財産処分について法的効力のある書面であり、作成方法や記載内容に法律上のルールがあります。そういったルールにのっとらないで書くエンディングノートは遺言書の代わりにはなり得ないのです。

エンディングノートの遺言書についての書き方は、以下を参考にしてください。

【遺言書について】※チェックや赤字は例です

遺言書の有無☑有り  □無し
保管場所仏壇右側の引き出し中段の箱の中
種類☑自筆証明遺言  □公正証書遺言※  □秘密証書遺言※

※公正証書遺言:公認役場の公証人が関与して公正証書の形で残す遺言書
※秘密証書遺言:遺言の内容を誰にも公開せず秘密にしたまま公証人に遺言の存在のみを証明してもらう遺言のこと

ペットについて

ペットを飼っている場合は、自分がいなくなった後のペットの扱いについて記載しておいてください。

世話の仕方や食べ物、嗜好、誰に面倒を見て欲しいかまで書きましょう。

もちろん記載したとしても、家族の事情で手放されてしまうこともあります。

そうであっても思いは伝わりますし、託された人や施設等でもペットに関する情報があった方が助かります。

ペットについて、エンディングノートの書き方は以下を参考にしてください。

【ペットについて】※赤字は例です

名前コロ
種類柴犬
年齢11才
かかりつけの病院〇〇動物病院 TEL03-0000-0000
好きな食べ物鶏ささみ、犬用ビーフジャーキー
喜ぶこと〇〇公園の滑り台が好きなので時々連れていってください。花壇をクンクンするのも好きです。
面倒をみて欲しい人長男夫婦にこのままこの家で飼って欲しい。慣れている所にいさせてやりたい。

大切な人へのメッセージ

エンディングノートには、家族や、大切な人へのメッセージを書いておくことができます。

内容は感謝の気持ちや、言いそびれていたこと、形見分けのこと、何でも構いません。

後に相手が目にしたとき、そこに込めた思いが伝わり、あなたへ思いを馳せてくれるでしょう。

仮に相手がそれを見ることが叶わないとしても(亡き夫や親へ綴る言葉、居場所を知らない友人への言葉など)、書き記すことは人生を振り返り、気持ちを整えていくことに繋がります。

心に伝わるメッセージを書くためのポイントは3つあります。

  • 感謝の気持ちを込めて書く
  • 相手の顔をイメージして普段通りの言葉を心掛ける
  • 愚痴や恨みのようなネガティブな内容は書かない

残していくものですから、敢えて互いの気分を害するような内容は避けた方がいいでしょう。

よそ行きの言葉でなく、普段通りに語りかけることで感謝の言葉も浮かびやすいですし、心に響く文章が紡げます。

ご参考までにいくつか具体例を挙げておきます。

【メッセージ】

一郎さんへ(夫)
しばらく会っていないけど元気ですか?
私はあなたがそちらに行ってしまった後も、良子や孫に囲まれて賑やかに過ごしていますよ。料理も洗濯もできない私をお嫁さんにしてくれてありがとう。退職後の温泉巡り楽しかったですね。
病院で最後に「ありがとう」と言ってくれたのに、私はこの世で伝えられないからここに書いておきます。あなたの奥さんになれてしあわせな人生でした。ありがとう。
良子へ(娘)
良子、あなたが生まれたとき、私は人生で最大の喜びを感じました。お父さんもそうです。
これから色々あるとは思うけど、どんなときも、自分はたくさんの愛に包まれ生まれてきたということを忘れないで。天国からも応援しています。忠志さんと仲良くね。先日話したダイヤの指輪、貰ってください。おばあちゃまからいただいたものですよ。
あなたがしてくれればおばあちゃまも喜んでくれるでしょう。
みかちゃんへ(孫)
似顔絵をありがとうね。ピアノとっても上手でした。
パパやママのいうことをよくきいて、おべんきょうもがんばってくださいね。みかちゃんはおばあちゃんの自慢の孫ですよ。ずっとずっと大好きです。

写真や絵を添えておくと、読んだ人も思い出が共有できて喜ばれます。

自分史

自分史を書いておくと、人生のさまざまを思い出し整理することができます。

自分という人間が生まれて生きてきた意味や価値を認識することができます。

後に読んだ人は、あなたという人間についてより深く知ることになるでしょう。

あなたの生い立ちからの人生を辿ることは、後の人たちに家族の歴史を伝えることにもなります。

人生の意味などといわれると難しく感じてしまうかもしれませんが、自分史にも書き方の決まりはありません。肩肘はらず思い出すままに自由に書き綴っていいのです。

エンディングノートでの自分史の書き方のポイントは3つです。

  • 時系列に沿って書く
  • 記憶が曖昧なところはメモ書きや空欄にする
  • 枠にとらわれず気持ちなども書き添える

しっかり書こうと考えるとつまづきやすくなります。楽しく思い出しながら、後から肉付けできるところはする、というような気持ちで書いていきましょう。

以下に簡単な書き方の具体例を示しましたのでご覧ください。

【自分史】例

西暦
(年)
年号
(年)
年齢
(歳)
できごと社会のできごと
1943昭和18010月11日
工員の父正夫と母さと子の長女として、北海道〇〇に生まれる
1958昭和3315家族で上京。
〇〇区〇〇高校に転入。
東京タワー完成。
10,000円札発行。ロカビリー流行
1961昭和3618地元の〇〇デパートに就職。ネクタイ売り場に配属される。
川崎良子ちゃんは同期。長い付き合いが始まる。
1964昭和3921売り場の先輩の紹介でお見合い。
一郎さんと交際を始める。第一印象は無口でこわそうな感じ。
東京オリンピック開催
1966昭和4123結婚。
2ヶ月後に父正夫死去。花嫁姿が見せられてよかった
1970昭和4527長女良子出産。人生最大の喜び。万国博覧会。よど号ハイジャック事件。ビートルズ解散
1971昭和4628母さと子死去。北海道につれていってあげられなくて心残り。「戦争を知らない子どもたち」ヒット。よく口ずさんだもの
中略
1995平成752良子結婚。夫が涙を流すのをはじめて見た阪神淡路大震災。
地下鉄サリン事件

このような感じで、自分にとって大きなできごとを年表にします。

この形式であれば、そのときどきに日記のように書き加えていくことができます。

他にも、細かい年表ではなく、「幼少期」「小学時代」「中学時代」〜「結婚後」「出産後」「退職後」といった転機ごとに書くパターンもあります。

文章を書くのがお好きな方は、自分を主人公にした小説のように綴るのも素敵です。

【20代から50代のエンディングノート】年代別オススメの項目と書き方

エンディングノートは人生の最期に向けての準備というイメージから、高齢の方が書く印象がありますが、実際には何歳からでも書くことができますし、どの世代の方にも役立ちます。

今をよりよく生きるため、これからに備えていくためのプランや思い、希望を書いておけるノートだからです。

この章では、20代から50代の年代別にエンディングノートに書くべき項目、カットしていい項目について説明します。

1章でエンディングノートの主な10項目をお伝えしましたが、他にも書くとよいさまざまな項目が考えられます。たとえば以下のような項目です。

  • 目標や夢
  • ライフプラン
  • 第二の人生でしたいこと(挑戦したいこと)

これらの具体的な書き方を交えながら、年代別のエンディングノートについて解説していきます。

若い世代でエンディングノートに興味をお持ちの方はぜひ参考にしてくださいね。

20代のエンディングノートはこれからのために書く

20代の方は成人したばかりですから、エンディングノートは人生の「これから」のために書いてください。

1章でご紹介した10項目以外に、目標や将来の夢をノートに書くことをおすすめします。

書くことで自覚が生まれ、夢のために努力したくなりますし、目標が曖昧な人は自分の心を見つめる機会になります。

前述の項目についても、今わかるところを埋めることで、これからに向けて「どう生きるべきか」という指針になります。

といっても、20代ならカットしていい項目もあります。

下記に20代のエンディングノートに書くとよい項目を一覧にしましたのでご覧ください。

「目標(夢)」の例も挙げましたので参考にしてください。

【20代のエンディングノート】◎書くべき △どちらでもいい

項目書く書かなくていい備考/例
自分について
契約など個人情報
医療や介護※持病のある方は書いておきましょう
葬儀や納骨
知人や親戚の連絡先※連絡帳のような感覚で書くといいでしょう。訃報のお報せ欄は空欄で構いません
相続財産について
遺言書について
ペットについて
大切な人へのメッセージ
自分史
目標(夢)例)
・起業する
・お母さんのような立派な看護師になる
・海外留学をする
・将来はカラーコーディネーターになる
・カフェのオーナーになる
・25歳で結婚して27歳で母になる!
・売れる役者になってバイトせずに食えるようになる(30歳までに!)

30代・40代のエンディングノートは人生設計のために書く

30代40代は、仕事がステップアップしたり、結婚や子どもを授かったりと人生の節目を迎えます。

ここまでの自分自身を検証整理し、これからのライフプランを練るべき年代です。

そのため、エンディングノートには、前述の10項目以外に「ライフプラン」を書くことをおすすめします。

子どもの教育や自己投資、住宅プラン…と資金を含めた人生設計をするのに、エンディングノートは役立ちます。

30代40代のエンディングノートで、書くとよい項目、カットしていい項目を一覧にしましたのでご覧ください。

ライフプランの書き方例も添付しましたので参考にして頂けたらと思います。

【30代・40代のエンディングノート】◎書くべき △どちらでもいい

項目書く書かなくていい備考
自分について
契約など個人情報
医療や介護
葬儀や納骨
知人や親戚の連絡先
相続財産について
遺言書について
ペットについて
大切な人へのメッセージ※結婚時にパートナーへの思い、生まれたばかりの子への気持ちなどを綴っておくと後から見たときに心に響くことがあります
自分史※この時期から書き出す人も多いです。振り返ることでこれからが考えられます
ライフプラン※下記参照

ライフプランは以下のように、人生の中での大きなイベントと支出を書いて一覧にするのが簡単です。

どのようにマネープランをたてていくべきかも考えやすくなります。

【ライフプラン】

西暦
(年齢)
20132014201520162017201820192020・・・
自分3334353637383940・・・
3132333435363738・・・
長女012345・・・
息子012・・・
イベント結婚!転職長女誕生長男誕生長女
幼稚園入園
住宅購入・・・
支出200万30万30万15万1500万・・・

このような形式で、会社を退職する65歳くらいまでの表を作成しましょう。

これからの様々なイベントを乗り切る資金や、備えに必要な金額が見えてきます。

加えて、5年後、10年後までにやり遂げたい目標なども記載すると、より計画が明確になります。

例)

目標<5年後までに>
・新車を購入する
・写真コンクールで一度は入賞を果たす!
<10年後までに>
・家族で海外旅行をする
・妻にダイヤの指輪を買う
・オーディオルームを作る

50代のエンディングノートはセカンドライフの充実に向けて書く

50代は子育てが一段落したり定年が近づいたりして、セカンドライフを考え始める年代です。

定年後の生活に備えたり老後の資金を考える上でも、エンディングノートを書き始めるのに決して早過ぎる年代ではありません。

この年代のエンディングノートで、先の10項目以外におすすめする項目は、「これからしたいこと」です。

セカンドライフを活力を持って生きるためには、資金以外に、心の充実が重要になります。

楽しく喜びを持って第二の人生を歩めるように、これからしたいことを書いてみましょう。

書き方のポイントは、それを考えるとワクワクできるかどうか?に視点をおいて考えることです。

下記の50代のエンディングノート一覧に、「これからしたいこと」の例も示しましたのでご覧ください。

【50代のエンディングノート】◎書くべき △どちらでもいい

項目書く書かなくていい備考/例
自分について
契約など個人情報
医療や介護
葬儀や納骨
知人や親戚の連絡先
相続財産について
遺言書について
ペットについて
大切な人へのメッセージ
自分史※自分史は遡って調べる作業も含め体力のいる作業です。50代から書き始めることをおすすめします。
これからしたいこと例)
・ゴルフ教室に通う
・韓国語を習う
・写真展に挑戦する
・蕎麦を打つ
・田舎へ移住する
・YouTubeデビューする
・フラワーアレンジメント
・温泉巡り
・ヨガをはじめる

エンディングノートがスムーズに書ける!3つのポイント

エンディングノートの書き方はしっかり把握できましたでしょうか。

内容はわかっても、いざ書こうとすると構えてしまってなかなか進まない…という人がいるかもしれませんね。

そこで2章では、エンディングノートをスムーズに書くためのポイントを伝授したいと思います。

  • 書けるところから書く
  • 一気に完成しようと思わない
  • 自分が書きやすいノートを選ぶ

ひとつずつ説明していきます。

この2つのポイントをおさえるだけで、楽に書き進められるようになりますので、ぜひ試してみてくださいね。

書けるところから書く

エンディングノートをスムーズに書く一番のポイントは、書けるところから書くということです。

最初から順番にきれいに埋めていこうと考えると、調べないとわからない要素や、決めていないこと、じっくり考えなければ書けないところで立ち止まってしまい、なかなか先へ進めなくなってしまいます。

たとえば、自分についての項目や、契約などの個人情報は考えなくてもすぐに書けますよね。

ペットの名前、医療の欄でも持病や病院名は悩む必要なく書けるのではないでしょうか。

エンディングノートを書く際は、そういったすぐ書ける所、わかっている所から埋めていきましょう。

わからない所、ゆっくり考えたい所は飛ばして構いません。

死の時期が差し迫っているケースをのぞき、エンディングノートはいついつまでに完成させなければいけないものではありません。

気楽に、書けるところから書いていきましょう。

一気に完成しようと考えない

エンディングノートは一気に完成しようと考えないでください。

そもそも短期間で完璧な形にできるようなものではないのです。

書いている間に家族の状況が変わる場合もあるでしょうし、あなたの気持ちに変化が訪れることも充分考えられます。

すぐに全部のページを完璧に埋めようなどと考えると大変ですし、構えてしまって進みません。

最初から完成をめざしていると、間違いやミスを恐れて、多大な神経を使うことになるでしょう。

変化したら更新すればいいし、間違えたら書き直せばいいと考えて、気楽に書いていくことをおすすめします。

エンディングノートにおいては、綺麗にまとまった形式的なものはそんなに意味がありません。

人生はそれぞれ違うのですから、見本通りの、体温の伝わらないものは残された家族にも意味をなさないのです。

その時々のあなたの気持ちがこもったエンディングノートであれば、二重線で消した箇所や、何度も書き直した形跡さえも良い思い出に変わります。

エンディングノートは最初から完成形を求めず、書けるところから、ミスや間違いを恐れず書いていきましょう。

自分が書きやすいノートを選ぶ

スムーズに書くためには、相性の良い、書きやすいノートを選ぶのも重要なポイントになります。

開くのが楽しみになるようなノートを選ぶと、そうでないときに比べ筆の運びも良くなります。

たとえば、どこにでも持ち運べる気軽な軽いノートが書きやすい人もいるでしょう。

反対に、高級感のある重厚なノートの方が気分が上がるという人だっています。

説明が詳しく載っているものが助かるという人もいれば、説明や項目は少なめで自由度の高いものが好きな人もいます。

デザインひとつとっても、見やすさ重視の装丁、可愛い装丁、書籍風など、たくさんの種類があり、人それぞれ「書きやすい」と感じるものは違ってきます。

ご存知のように現在はさまざまなエンディングノートが数多く出回っています。

どれにするか迷うところですが、スムーズに書くためには、とにかく「書きやすい」と感じるものを選ぶようにしましょう。

エンディングノート作成でよくある3つの質問

エンディングノートの書き方やポイントは把握できましたでしょうか。

この章では、エンディングノート作成にあたってよくある質問と答えをご紹介します。

気になるところをご覧になって疑問を解消して頂けたらと思います。

Q1.エンディングノートは家族と相談しながら書いてはいけないの?

A.
エンディングノートは家族と相談しながら書いても構いません。
どんな情報があった方が良いかを直接たずねることができる利点もあります。
家族だけでなく、同じ年頃の友人や、既にエンディングノートを書いた経験のある知人などに相談しても良いでしょう。
ただし、個人情報に関わる部分もあるので、信頼できる相手かどうかはしっかりと判断するようにしてください。

 Q2.定期的に見直しや更新をしなきゃいけない?どれくらいの頻度ですればいい?

A.
エンディングノートは定期的に見直し、状況や変化に応じて更新をした方がいいです。
時間の経過と共に、家族の状況や、あなたの気持ちも変化するからです。財産に関しても変わる可能性があります。
頻度としては1、2年に1回くらいがいいでしょう。誕生日や記念の日など、見直しをする日を決めておくと忘れずに見直せます。

 Q3.エンディングノートの保管場所はどこにすればいいですか?

A.
保管場所は目につき過ぎない方がいいですが、かといって家族の誰にも見つけてもらえないようでは意味がありません。
おすすめの保管場所は以下の3つです。箪笥本棚机の引き出しできれば、エンディングノートの存在を、家族の誰かに伝えておくとよいでしょう。
そうすれば万一の場合に必ず探してもらえます。
よくある失敗例として、知人に預けてトラブルになったということがあります。
信頼できる知人であったとしても、ちょっとした興味で中身を見てしまいトラブルに発展する可能性があります。
保管場所は家の中のどこかを選ぶこと、人に預けるのは避けてください。

書き方に悩んだら専門家に相談しよう

エンディングノートの項目や内容を、書き方に焦点をあてて詳しくお伝えしてきました。

ここまで読まれたあなたはすぐにでもペンを握れると思いますが、それでも作成途中で悩んでしまうことがないとも限りません。

多くの方はエンディングノートを書くのは初めてです。

最初はスムーズに書けたのに途中でつまづいてしまった、自分ひとりで決めがたい迷いが生じてしまったという方は少なくないのです。

そんな風に悩んだり迷ったりしたときは、専門家に相談してみましょう。

エンディングノートの書き方について、さまざまなセミナーや講座が各地で開かれています。

昨今はオンラインでの対応も増えてきましたので、手軽に受講することができます。

「終活の相談窓口」ではエンディングノートの作成サポートを行っています。下記をご覧になって興味のある方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。

【エンディングノートの書き方サポート(ZOOMでのサポートも対応しています)】

10名以下のサポート5,000円/1名
10名以上の場合はセミナーになります。50,000円+巣鴨からの交通費
*学校、病院、介護施設、地域包括支援センター、社会福祉協議会、NPO団体、自治体、行政さまからのご依頼については、巣鴨からの交通費のみで受けさせていただいています。

まとめ

エンディングノートの書き方に決まりはありません。

それだけ自由度の高いものなのですが、難しく感じてしまったときにスムーズに書くポイントは2つあります。

  • 書けるところから書く
  • 一気に完成しようと考えない

完璧に書くことや形式を気にして堅苦しく構えず、書けることを気軽に書きとめていくような気持ちで向かうと良いでしょう。

作成につまづいて悩んだり、迷ったりしたときは専門家に相談するのも一案です。

記事を参考に、思いのつまったメモリアルな一冊を書いて頂ければと思います。

相続財産について

エンディングノートには、持っている財産の内容を記載しておきましょう。

わからないと、残された家族は相続手続きが大変な負担になります。

相続税の申告には全ての財産の洗い出しが必要なのです。

相続財産について、記載しておきたい情報には以下のようなものがあります。

  • 預貯金(金融機関・支店名など)
  • 有価証券(金融機関・支店名等)
  • 生命保険の加入状況

書き方は以下の例をご覧ください。

【預貯金】※赤字は例です
預貯金①

金融機関〇〇銀行支店名・店番号〇〇支店    111  
口座番号0000000名義人終活一郎
預貯金の種類普通備考給与振込口座

預貯金②

金融機関△△銀行支店名・店番号〇〇支店    555  
口座番号0000000名義人終活一郎
預貯金の種類定期備考

預貯金③、預貯金④……というように、すべての口座について記載していきます。
有価証券、その他の金融資産についても同様に、口座を記録しておきましょう。

【生命保険】例

保険会社〇〇〇生命
商品名定期保険Cコース
証券番号〇〇〇〇〇〇
契約者名終活 一郎
受取人終活 太郎
連絡先03-0000-0000
保険証券の保管場所書斎のデスク1番下の引き出し

他にも、不動産の所有や、価値のある美術品、骨董品などを所有している場合はそれらも記載しましょう。

また、負債がある場合はそちらも必ず明記してください。

借金も相続の対象となります。資産よりも負債の方が多いのであれば、相続人は相続放棄を選択するかと思いますが、相続放棄の手続きは相続発生後3ヶ月以内に行わなくてはなりません。

煩雑な手続きをスムーズに行うためにも、負債について詳細に記載しておくことが必要です。

遺言書について

遺言書がある場合は、その旨を、種類や保管場所と共に記しておきましょう。

しっかり覚えておいていただきたいのですが、エンディングノートは遺書の代わりにはなりません。

似ているようですが、決定的に違うことがあります。

それは、エンディングノートには法的効力がないということです。

遺言書は被相続人の財産処分について法的効力のある書面であり、作成方法や記載内容に法律上のルールがあります。そういったルールにのっとらないで書くエンディングノートは遺言書の代わりにはなり得ないのです。

エンディングノートの遺言書についての書き方は、以下を参考にしてください。

【遺言書について】※チェックや赤字は例です

遺言書の有無☑有り  □無し
保管場所仏壇右側の引き出し中段の箱の中
種類☑自筆証明遺言  □公正証書遺言※  □秘密証書遺言※

※公正証書遺言:公認役場の公証人が関与して公正証書の形で残す遺言書
※秘密証書遺言:遺言の内容を誰にも公開せず秘密にしたまま公証人に遺言の存在のみを証明してもらう遺言のこと

ペットについて

ペットを飼っている場合は、自分がいなくなった後のペットの扱いについて記載しておいてください。

世話の仕方や食べ物、嗜好、誰に面倒を見て欲しいかまで書きましょう。

もちろん記載したとしても、家族の事情で手放されてしまうこともあります。

そうであっても思いは伝わりますし、託された人や施設等でもペットに関する情報があった方が助かります。

ペットについて、エンディングノートの書き方は以下を参考にしてください。

【ペットについて】※赤字は例です

名前コロ
種類柴犬
年齢11才
かかりつけの病院〇〇動物病院 TEL03-0000-0000
好きな食べ物鶏ささみ、犬用ビーフジャーキー
喜ぶこと〇〇公園の滑り台が好きなので時々連れていってください。花壇をクンクンするのも好きです。
面倒をみて欲しい人長男夫婦にこのままこの家で飼って欲しい。慣れている所にいさせてやりたい。

大切な人へのメッセージ

エンディングノートには、家族や、大切な人へのメッセージを書いておくことができます。

内容は感謝の気持ちや、言いそびれていたこと、形見分けのこと、何でも構いません。

後に相手が目にしたとき、そこに込めた思いが伝わり、あなたへ思いを馳せてくれるでしょう。

仮に相手がそれを見ることが叶わないとしても(亡き夫や親へ綴る言葉、居場所を知らない友人への言葉など)、書き記すことは人生を振り返り、気持ちを整えていくことに繋がります。

心に伝わるメッセージを書くためのポイントは3つあります。

  • 感謝の気持ちを込めて書く
  • 相手の顔をイメージして普段通りの言葉を心掛ける
  • 愚痴や恨みのようなネガティブな内容は書かない

残していくものですから、敢えて互いの気分を害するような内容は避けた方がいいでしょう。

よそ行きの言葉でなく、普段通りに語りかけることで感謝の言葉も浮かびやすいですし、心に響く文章が紡げます。

ご参考までにいくつか具体例を挙げておきます。

【メッセージ】

一郎さんへ(夫)
しばらく会っていないけど元気ですか?
私はあなたがそちらに行ってしまった後も、良子や孫に囲まれて賑やかに過ごしていますよ。料理も洗濯もできない私をお嫁さんにしてくれてありがとう。退職後の温泉巡り楽しかったですね。
病院で最後に「ありがとう」と言ってくれたのに、私はこの世で伝えられないからここに書いておきます。あなたの奥さんになれてしあわせな人生でした。ありがとう。
良子へ(娘)
良子、あなたが生まれたとき、私は人生で最大の喜びを感じました。お父さんもそうです。
これから色々あるとは思うけど、どんなときも、自分はたくさんの愛に包まれ生まれてきたということを忘れないで。天国からも応援しています。忠志さんと仲良くね。先日話したダイヤの指輪、貰ってください。おばあちゃまからいただいたものですよ。
あなたがしてくれればおばあちゃまも喜んでくれるでしょう。
みかちゃんへ(孫)
似顔絵をありがとうね。ピアノとっても上手でした。
パパやママのいうことをよくきいて、おべんきょうもがんばってくださいね。みかちゃんはおばあちゃんの自慢の孫ですよ。ずっとずっと大好きです。

写真や絵を添えておくと、読んだ人も思い出が共有できて喜ばれます。

自分史

自分史を書いておくと、人生のさまざまを思い出し整理することができます。

自分という人間が生まれて生きてきた意味や価値を認識することができます。

後に読んだ人は、あなたという人間についてより深く知ることになるでしょう。

あなたの生い立ちからの人生を辿ることは、後の人たちに家族の歴史を伝えることにもなります。

人生の意味などといわれると難しく感じてしまうかもしれませんが、自分史にも書き方の決まりはありません。肩肘はらず思い出すままに自由に書き綴っていいのです。

エンディングノートでの自分史の書き方のポイントは3つです。

  • 時系列に沿って書く
  • 記憶が曖昧なところはメモ書きや空欄にする
  • 枠にとらわれず気持ちなども書き添える

しっかり書こうと考えるとつまづきやすくなります。楽しく思い出しながら、後から肉付けできるところはする、というような気持ちで書いていきましょう。

以下に簡単な書き方の具体例を示しましたのでご覧ください。

【自分史】例

西暦
(年)
年号
(年)
年齢
(歳)
できごと社会のできごと
1943昭和18010月11日
工員の父正夫と母さと子の長女として、北海道〇〇に生まれる
1958昭和3315家族で上京。
〇〇区〇〇高校に転入。
東京タワー完成。
10,000円札発行。ロカビリー流行
1961昭和3618地元の〇〇デパートに就職。ネクタイ売り場に配属される。
川崎良子ちゃんは同期。長い付き合いが始まる。
1964昭和3921売り場の先輩の紹介でお見合い。
一郎さんと交際を始める。第一印象は無口でこわそうな感じ。
東京オリンピック開催
1966昭和4123結婚。
2ヶ月後に父正夫死去。花嫁姿が見せられてよかった
1970昭和4527長女良子出産。人生最大の喜び。万国博覧会。よど号ハイジャック事件。ビートルズ解散
1971昭和4628母さと子死去。北海道につれていってあげられなくて心残り。「戦争を知らない子どもたち」ヒット。よく口ずさんだもの
中略
1995平成752良子結婚。夫が涙を流すのをはじめて見た阪神淡路大震災。
地下鉄サリン事件

このような感じで、自分にとって大きなできごとを年表にします。

この形式であれば、そのときどきに日記のように書き加えていくことができます。

他にも、細かい年表ではなく、「幼少期」「小学時代」「中学時代」〜「結婚後」「出産後」「退職後」といった転機ごとに書くパターンもあります。

文章を書くのがお好きな方は、自分を主人公にした小説のように綴るのも素敵です。

【20代から50代のエンディングノート】年代別オススメの項目と書き方

エンディングノートは人生の最期に向けての準備というイメージから、高齢の方が書く印象がありますが、実際には何歳からでも書くことができますし、どの世代の方にも役立ちます。

今をよりよく生きるため、これからに備えていくためのプランや思い、希望を書いておけるノートだからです。

この章では、20代から50代の年代別にエンディングノートに書くべき項目、カットしていい項目について説明します。

1章でエンディングノートの主な10項目をお伝えしましたが、他にも書くとよいさまざまな項目が考えられます。たとえば以下のような項目です。

  • 目標や夢
  • ライフプラン
  • 第二の人生でしたいこと(挑戦したいこと)

これらの具体的な書き方を交えながら、年代別のエンディングノートについて解説していきます。

若い世代でエンディングノートに興味をお持ちの方はぜひ参考にしてくださいね。

20代のエンディングノートはこれからのために書く

20代の方は成人したばかりですから、エンディングノートは人生の「これから」のために書いてください。

1章でご紹介した10項目以外に、目標や将来の夢をノートに書くことをおすすめします。

書くことで自覚が生まれ、夢のために努力したくなりますし、目標が曖昧な人は自分の心を見つめる機会になります。

前述の項目についても、今わかるところを埋めることで、これからに向けて「どう生きるべきか」という指針になります。

といっても、20代ならカットしていい項目もあります。

下記に20代のエンディングノートに書くとよい項目を一覧にしましたのでご覧ください。

「目標(夢)」の例も挙げましたので参考にしてください。

【20代のエンディングノート】◎書くべき △どちらでもいい

項目書く書かなくていい備考/例
自分について
契約など個人情報
医療や介護※持病のある方は書いておきましょう
葬儀や納骨
知人や親戚の連絡先※連絡帳のような感覚で書くといいでしょう。訃報のお報せ欄は空欄で構いません
相続財産について
遺言書について
ペットについて
大切な人へのメッセージ
自分史
目標(夢)例)
・起業する
・お母さんのような立派な看護師になる
・海外留学をする
・将来はカラーコーディネーターになる
・カフェのオーナーになる
・25歳で結婚して27歳で母になる!
・売れる役者になってバイトせずに食えるようになる(30歳までに!)

30代・40代のエンディングノートは人生設計のために書く

30代40代は、仕事がステップアップしたり、結婚や子どもを授かったりと人生の節目を迎えます。

ここまでの自分自身を検証整理し、これからのライフプランを練るべき年代です。

そのため、エンディングノートには、前述の10項目以外に「ライフプラン」を書くことをおすすめします。

子どもの教育や自己投資、住宅プラン…と資金を含めた人生設計をするのに、エンディングノートは役立ちます。

30代40代のエンディングノートで、書くとよい項目、カットしていい項目を一覧にしましたのでご覧ください。

ライフプランの書き方例も添付しましたので参考にして頂けたらと思います。

【30代・40代のエンディングノート】◎書くべき △どちらでもいい

項目書く書かなくていい備考
自分について
契約など個人情報
医療や介護
葬儀や納骨
知人や親戚の連絡先
相続財産について
遺言書について
ペットについて
大切な人へのメッセージ※結婚時にパートナーへの思い、生まれたばかりの子への気持ちなどを綴っておくと後から見たときに心に響くことがあります
自分史※この時期から書き出す人も多いです。振り返ることでこれからが考えられます
ライフプラン※下記参照

ライフプランは以下のように、人生の中での大きなイベントと支出を書いて一覧にするのが簡単です。

どのようにマネープランをたてていくべきかも考えやすくなります。

【ライフプラン】

西暦
(年齢)
20132014201520162017201820192020・・・
自分3334353637383940・・・
3132333435363738・・・
長女012345・・・
息子012・・・
イベント結婚!転職長女誕生長男誕生長女
幼稚園入園
住宅購入・・・
支出200万30万30万15万1500万・・・

このような形式で、会社を退職する65歳くらいまでの表を作成しましょう。

これからの様々なイベントを乗り切る資金や、備えに必要な金額が見えてきます。

加えて、5年後、10年後までにやり遂げたい目標なども記載すると、より計画が明確になります。

例)

目標<5年後までに>
・新車を購入する
・写真コンクールで一度は入賞を果たす!
<10年後までに>
・家族で海外旅行をする
・妻にダイヤの指輪を買う
・オーディオルームを作る

50代のエンディングノートはセカンドライフの充実に向けて書く

50代は子育てが一段落したり定年が近づいたりして、セカンドライフを考え始める年代です。

定年後の生活に備えたり老後の資金を考える上でも、エンディングノートを書き始めるのに決して早過ぎる年代ではありません。

この年代のエンディングノートで、先の10項目以外におすすめする項目は、「これからしたいこと」です。

セカンドライフを活力を持って生きるためには、資金以外に、心の充実が重要になります。

楽しく喜びを持って第二の人生を歩めるように、これからしたいことを書いてみましょう。

書き方のポイントは、それを考えるとワクワクできるかどうか?に視点をおいて考えることです。

下記の50代のエンディングノート一覧に、「これからしたいこと」の例も示しましたのでご覧ください。

【50代のエンディングノート】◎書くべき △どちらでもいい

項目書く書かなくていい備考/例
自分について
契約など個人情報
医療や介護
葬儀や納骨
知人や親戚の連絡先
相続財産について
遺言書について
ペットについて
大切な人へのメッセージ
自分史※自分史は遡って調べる作業も含め体力のいる作業です。50代から書き始めることをおすすめします。
これからしたいこと例)
・ゴルフ教室に通う
・韓国語を習う
・写真展に挑戦する
・蕎麦を打つ
・田舎へ移住する
・YouTubeデビューする
・フラワーアレンジメント
・温泉巡り
・ヨガをはじめる

エンディングノートがスムーズに書ける!3つのポイント

エンディングノートの書き方はしっかり把握できましたでしょうか。

内容はわかっても、いざ書こうとすると構えてしまってなかなか進まない…という人がいるかもしれませんね。

そこで2章では、エンディングノートをスムーズに書くためのポイントを伝授したいと思います。

  • 書けるところから書く
  • 一気に完成しようと思わない
  • 自分が書きやすいノートを選ぶ

ひとつずつ説明していきます。

この2つのポイントをおさえるだけで、楽に書き進められるようになりますので、ぜひ試してみてくださいね。

書けるところから書く

エンディングノートをスムーズに書く一番のポイントは、書けるところから書くということです。

最初から順番にきれいに埋めていこうと考えると、調べないとわからない要素や、決めていないこと、じっくり考えなければ書けないところで立ち止まってしまい、なかなか先へ進めなくなってしまいます。

たとえば、自分についての項目や、契約などの個人情報は考えなくてもすぐに書けますよね。

ペットの名前、医療の欄でも持病や病院名は悩む必要なく書けるのではないでしょうか。

エンディングノートを書く際は、そういったすぐ書ける所、わかっている所から埋めていきましょう。

わからない所、ゆっくり考えたい所は飛ばして構いません。

死の時期が差し迫っているケースをのぞき、エンディングノートはいついつまでに完成させなければいけないものではありません。

気楽に、書けるところから書いていきましょう。

一気に完成しようと考えない

エンディングノートは一気に完成しようと考えないでください。

そもそも短期間で完璧な形にできるようなものではないのです。

書いている間に家族の状況が変わる場合もあるでしょうし、あなたの気持ちに変化が訪れることも充分考えられます。

すぐに全部のページを完璧に埋めようなどと考えると大変ですし、構えてしまって進みません。

最初から完成をめざしていると、間違いやミスを恐れて、多大な神経を使うことになるでしょう。

変化したら更新すればいいし、間違えたら書き直せばいいと考えて、気楽に書いていくことをおすすめします。

エンディングノートにおいては、綺麗にまとまった形式的なものはそんなに意味がありません。

人生はそれぞれ違うのですから、見本通りの、体温の伝わらないものは残された家族にも意味をなさないのです。

その時々のあなたの気持ちがこもったエンディングノートであれば、二重線で消した箇所や、何度も書き直した形跡さえも良い思い出に変わります。

エンディングノートは最初から完成形を求めず、書けるところから、ミスや間違いを恐れず書いていきましょう。

自分が書きやすいノートを選ぶ

スムーズに書くためには、相性の良い、書きやすいノートを選ぶのも重要なポイントになります。

開くのが楽しみになるようなノートを選ぶと、そうでないときに比べ筆の運びも良くなります。

たとえば、どこにでも持ち運べる気軽な軽いノートが書きやすい人もいるでしょう。

反対に、高級感のある重厚なノートの方が気分が上がるという人だっています。

説明が詳しく載っているものが助かるという人もいれば、説明や項目は少なめで自由度の高いものが好きな人もいます。

デザインひとつとっても、見やすさ重視の装丁、可愛い装丁、書籍風など、たくさんの種類があり、人それぞれ「書きやすい」と感じるものは違ってきます。

ご存知のように現在はさまざまなエンディングノートが数多く出回っています。

どれにするか迷うところですが、スムーズに書くためには、とにかく「書きやすい」と感じるものを選ぶようにしましょう。

エンディングノート作成でよくある3つの質問

エンディングノートの書き方やポイントは把握できましたでしょうか。

この章では、エンディングノート作成にあたってよくある質問と答えをご紹介します。

気になるところをご覧になって疑問を解消して頂けたらと思います。

Q1.エンディングノートは家族と相談しながら書いてはいけないの?

A.
エンディングノートは家族と相談しながら書いても構いません。
どんな情報があった方が良いかを直接たずねることができる利点もあります。
家族だけでなく、同じ年頃の友人や、既にエンディングノートを書いた経験のある知人などに相談しても良いでしょう。
ただし、個人情報に関わる部分もあるので、信頼できる相手かどうかはしっかりと判断するようにしてください。

 Q2.定期的に見直しや更新をしなきゃいけない?どれくらいの頻度ですればいい?

A.
エンディングノートは定期的に見直し、状況や変化に応じて更新をした方がいいです。
時間の経過と共に、家族の状況や、あなたの気持ちも変化するからです。財産に関しても変わる可能性があります。
頻度としては1、2年に1回くらいがいいでしょう。誕生日や記念の日など、見直しをする日を決めておくと忘れずに見直せます。

 Q3.エンディングノートの保管場所はどこにすればいいですか?

A.
保管場所は目につき過ぎない方がいいですが、かといって家族の誰にも見つけてもらえないようでは意味がありません。
おすすめの保管場所は以下の3つです。箪笥本棚机の引き出しできれば、エンディングノートの存在を、家族の誰かに伝えておくとよいでしょう。
そうすれば万一の場合に必ず探してもらえます。
よくある失敗例として、知人に預けてトラブルになったということがあります。
信頼できる知人であったとしても、ちょっとした興味で中身を見てしまいトラブルに発展する可能性があります。
保管場所は家の中のどこかを選ぶこと、人に預けるのは避けてください。

書き方に悩んだら専門家に相談しよう

エンディングノートの項目や内容を、書き方に焦点をあてて詳しくお伝えしてきました。

ここまで読まれたあなたはすぐにでもペンを握れると思いますが、それでも作成途中で悩んでしまうことがないとも限りません。

多くの方はエンディングノートを書くのは初めてです。

最初はスムーズに書けたのに途中でつまづいてしまった、自分ひとりで決めがたい迷いが生じてしまったという方は少なくないのです。

そんな風に悩んだり迷ったりしたときは、専門家に相談してみましょう。

エンディングノートの書き方について、さまざまなセミナーや講座が各地で開かれています。

昨今はオンラインでの対応も増えてきましたので、手軽に受講することができます。

「終活の相談窓口」ではエンディングノートの作成サポートを行っています。下記をご覧になって興味のある方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。

【エンディングノートの書き方サポート(ZOOMでのサポートも対応しています)】

10名以下のサポート5,000円/1名
10名以上の場合はセミナーになります。50,000円+巣鴨からの交通費
*学校、病院、介護施設、地域包括支援センター、社会福祉協議会、NPO団体、自治体、行政さまからのご依頼については、巣鴨からの交通費のみで受けさせていただいています。

まとめ

エンディングノートの書き方に決まりはありません。

それだけ自由度の高いものなのですが、難しく感じてしまったときにスムーズに書くポイントは2つあります。

  • 書けるところから書く
  • 一気に完成しようと考えない

完璧に書くことや形式を気にして堅苦しく構えず、書けることを気軽に書きとめていくような気持ちで向かうと良いでしょう。

作成につまづいて悩んだり、迷ったりしたときは専門家に相談するのも一案です。

記事を参考に、思いのつまったメモリアルな一冊を書いて頂ければと思います。

相続財産について

エンディングノートには、持っている財産の内容を記載しておきましょう。

わからないと、残された家族は相続手続きが大変な負担になります。

相続税の申告には全ての財産の洗い出しが必要なのです。

相続財産について、記載しておきたい情報には以下のようなものがあります。

  • 預貯金(金融機関・支店名など)
  • 有価証券(金融機関・支店名等)
  • 生命保険の加入状況

書き方は以下の例をご覧ください。

【預貯金】※赤字は例です
預貯金①

金融機関〇〇銀行支店名・店番号〇〇支店    111  
口座番号0000000名義人終活一郎
預貯金の種類普通備考給与振込口座

預貯金②

金融機関△△銀行支店名・店番号〇〇支店    555  
口座番号0000000名義人終活一郎
預貯金の種類定期備考

預貯金③、預貯金④……というように、すべての口座について記載していきます。
有価証券、その他の金融資産についても同様に、口座を記録しておきましょう。

【生命保険】例

保険会社〇〇〇生命
商品名定期保険Cコース
証券番号〇〇〇〇〇〇
契約者名終活 一郎
受取人終活 太郎
連絡先03-0000-0000
保険証券の保管場所書斎のデスク1番下の引き出し

他にも、不動産の所有や、価値のある美術品、骨董品などを所有している場合はそれらも記載しましょう。

また、負債がある場合はそちらも必ず明記してください。

借金も相続の対象となります。資産よりも負債の方が多いのであれば、相続人は相続放棄を選択するかと思いますが、相続放棄の手続きは相続発生後3ヶ月以内に行わなくてはなりません。

煩雑な手続きをスムーズに行うためにも、負債について詳細に記載しておくことが必要です。

遺言書について

遺言書がある場合は、その旨を、種類や保管場所と共に記しておきましょう。

しっかり覚えておいていただきたいのですが、エンディングノートは遺書の代わりにはなりません。

似ているようですが、決定的に違うことがあります。

それは、エンディングノートには法的効力がないということです。

遺言書は被相続人の財産処分について法的効力のある書面であり、作成方法や記載内容に法律上のルールがあります。そういったルールにのっとらないで書くエンディングノートは遺言書の代わりにはなり得ないのです。

エンディングノートの遺言書についての書き方は、以下を参考にしてください。

【遺言書について】※チェックや赤字は例です

遺言書の有無☑有り  □無し
保管場所仏壇右側の引き出し中段の箱の中
種類☑自筆証明遺言  □公正証書遺言※  □秘密証書遺言※

※公正証書遺言:公認役場の公証人が関与して公正証書の形で残す遺言書
※秘密証書遺言:遺言の内容を誰にも公開せず秘密にしたまま公証人に遺言の存在のみを証明してもらう遺言のこと

ペットについて

ペットを飼っている場合は、自分がいなくなった後のペットの扱いについて記載しておいてください。

世話の仕方や食べ物、嗜好、誰に面倒を見て欲しいかまで書きましょう。

もちろん記載したとしても、家族の事情で手放されてしまうこともあります。

そうであっても思いは伝わりますし、託された人や施設等でもペットに関する情報があった方が助かります。

ペットについて、エンディングノートの書き方は以下を参考にしてください。

【ペットについて】※赤字は例です

名前コロ
種類柴犬
年齢11才
かかりつけの病院〇〇動物病院 TEL03-0000-0000
好きな食べ物鶏ささみ、犬用ビーフジャーキー
喜ぶこと〇〇公園の滑り台が好きなので時々連れていってください。花壇をクンクンするのも好きです。
面倒をみて欲しい人長男夫婦にこのままこの家で飼って欲しい。慣れている所にいさせてやりたい。

大切な人へのメッセージ

エンディングノートには、家族や、大切な人へのメッセージを書いておくことができます。

内容は感謝の気持ちや、言いそびれていたこと、形見分けのこと、何でも構いません。

後に相手が目にしたとき、そこに込めた思いが伝わり、あなたへ思いを馳せてくれるでしょう。

仮に相手がそれを見ることが叶わないとしても(亡き夫や親へ綴る言葉、居場所を知らない友人への言葉など)、書き記すことは人生を振り返り、気持ちを整えていくことに繋がります。

心に伝わるメッセージを書くためのポイントは3つあります。

  • 感謝の気持ちを込めて書く
  • 相手の顔をイメージして普段通りの言葉を心掛ける
  • 愚痴や恨みのようなネガティブな内容は書かない

残していくものですから、敢えて互いの気分を害するような内容は避けた方がいいでしょう。

よそ行きの言葉でなく、普段通りに語りかけることで感謝の言葉も浮かびやすいですし、心に響く文章が紡げます。

ご参考までにいくつか具体例を挙げておきます。

【メッセージ】

一郎さんへ(夫)
しばらく会っていないけど元気ですか?
私はあなたがそちらに行ってしまった後も、良子や孫に囲まれて賑やかに過ごしていますよ。料理も洗濯もできない私をお嫁さんにしてくれてありがとう。退職後の温泉巡り楽しかったですね。
病院で最後に「ありがとう」と言ってくれたのに、私はこの世で伝えられないからここに書いておきます。あなたの奥さんになれてしあわせな人生でした。ありがとう。
良子へ(娘)
良子、あなたが生まれたとき、私は人生で最大の喜びを感じました。お父さんもそうです。
これから色々あるとは思うけど、どんなときも、自分はたくさんの愛に包まれ生まれてきたということを忘れないで。天国からも応援しています。忠志さんと仲良くね。先日話したダイヤの指輪、貰ってください。おばあちゃまからいただいたものですよ。
あなたがしてくれればおばあちゃまも喜んでくれるでしょう。
みかちゃんへ(孫)
似顔絵をありがとうね。ピアノとっても上手でした。
パパやママのいうことをよくきいて、おべんきょうもがんばってくださいね。みかちゃんはおばあちゃんの自慢の孫ですよ。ずっとずっと大好きです。

写真や絵を添えておくと、読んだ人も思い出が共有できて喜ばれます。

自分史

自分史を書いておくと、人生のさまざまを思い出し整理することができます。

自分という人間が生まれて生きてきた意味や価値を認識することができます。

後に読んだ人は、あなたという人間についてより深く知ることになるでしょう。

あなたの生い立ちからの人生を辿ることは、後の人たちに家族の歴史を伝えることにもなります。

人生の意味などといわれると難しく感じてしまうかもしれませんが、自分史にも書き方の決まりはありません。肩肘はらず思い出すままに自由に書き綴っていいのです。

エンディングノートでの自分史の書き方のポイントは3つです。

  • 時系列に沿って書く
  • 記憶が曖昧なところはメモ書きや空欄にする
  • 枠にとらわれず気持ちなども書き添える

しっかり書こうと考えるとつまづきやすくなります。楽しく思い出しながら、後から肉付けできるところはする、というような気持ちで書いていきましょう。

以下に簡単な書き方の具体例を示しましたのでご覧ください。

【自分史】例

西暦
(年)
年号
(年)
年齢
(歳)
できごと社会のできごと
1943昭和18010月11日
工員の父正夫と母さと子の長女として、北海道〇〇に生まれる
1958昭和3315家族で上京。
〇〇区〇〇高校に転入。
東京タワー完成。
10,000円札発行。ロカビリー流行
1961昭和3618地元の〇〇デパートに就職。ネクタイ売り場に配属される。
川崎良子ちゃんは同期。長い付き合いが始まる。
1964昭和3921売り場の先輩の紹介でお見合い。
一郎さんと交際を始める。第一印象は無口でこわそうな感じ。
東京オリンピック開催
1966昭和4123結婚。
2ヶ月後に父正夫死去。花嫁姿が見せられてよかった
1970昭和4527長女良子出産。人生最大の喜び。万国博覧会。よど号ハイジャック事件。ビートルズ解散
1971昭和4628母さと子死去。北海道につれていってあげられなくて心残り。「戦争を知らない子どもたち」ヒット。よく口ずさんだもの
中略
1995平成752良子結婚。夫が涙を流すのをはじめて見た阪神淡路大震災。
地下鉄サリン事件

このような感じで、自分にとって大きなできごとを年表にします。

この形式であれば、そのときどきに日記のように書き加えていくことができます。

他にも、細かい年表ではなく、「幼少期」「小学時代」「中学時代」〜「結婚後」「出産後」「退職後」といった転機ごとに書くパターンもあります。

文章を書くのがお好きな方は、自分を主人公にした小説のように綴るのも素敵です。

【20代から50代のエンディングノート】年代別オススメの項目と書き方

エンディングノートは人生の最期に向けての準備というイメージから、高齢の方が書く印象がありますが、実際には何歳からでも書くことができますし、どの世代の方にも役立ちます。

今をよりよく生きるため、これからに備えていくためのプランや思い、希望を書いておけるノートだからです。

この章では、20代から50代の年代別にエンディングノートに書くべき項目、カットしていい項目について説明します。

1章でエンディングノートの主な10項目をお伝えしましたが、他にも書くとよいさまざまな項目が考えられます。たとえば以下のような項目です。

  • 目標や夢
  • ライフプラン
  • 第二の人生でしたいこと(挑戦したいこと)

これらの具体的な書き方を交えながら、年代別のエンディングノートについて解説していきます。

若い世代でエンディングノートに興味をお持ちの方はぜひ参考にしてくださいね。

20代のエンディングノートはこれからのために書く

20代の方は成人したばかりですから、エンディングノートは人生の「これから」のために書いてください。

1章でご紹介した10項目以外に、目標や将来の夢をノートに書くことをおすすめします。

書くことで自覚が生まれ、夢のために努力したくなりますし、目標が曖昧な人は自分の心を見つめる機会になります。

前述の項目についても、今わかるところを埋めることで、これからに向けて「どう生きるべきか」という指針になります。

といっても、20代ならカットしていい項目もあります。

下記に20代のエンディングノートに書くとよい項目を一覧にしましたのでご覧ください。

「目標(夢)」の例も挙げましたので参考にしてください。

【20代のエンディングノート】◎書くべき △どちらでもいい

項目書く書かなくていい備考/例
自分について
契約など個人情報
医療や介護※持病のある方は書いておきましょう
葬儀や納骨
知人や親戚の連絡先※連絡帳のような感覚で書くといいでしょう。訃報のお報せ欄は空欄で構いません
相続財産について
遺言書について
ペットについて
大切な人へのメッセージ
自分史
目標(夢)例)
・起業する
・お母さんのような立派な看護師になる
・海外留学をする
・将来はカラーコーディネーターになる
・カフェのオーナーになる
・25歳で結婚して27歳で母になる!
・売れる役者になってバイトせずに食えるようになる(30歳までに!)

30代・40代のエンディングノートは人生設計のために書く

30代40代は、仕事がステップアップしたり、結婚や子どもを授かったりと人生の節目を迎えます。

ここまでの自分自身を検証整理し、これからのライフプランを練るべき年代です。

そのため、エンディングノートには、前述の10項目以外に「ライフプラン」を書くことをおすすめします。

子どもの教育や自己投資、住宅プラン…と資金を含めた人生設計をするのに、エンディングノートは役立ちます。

30代40代のエンディングノートで、書くとよい項目、カットしていい項目を一覧にしましたのでご覧ください。

ライフプランの書き方例も添付しましたので参考にして頂けたらと思います。

【30代・40代のエンディングノート】◎書くべき △どちらでもいい

項目書く書かなくていい備考
自分について
契約など個人情報
医療や介護
葬儀や納骨
知人や親戚の連絡先
相続財産について
遺言書について
ペットについて
大切な人へのメッセージ※結婚時にパートナーへの思い、生まれたばかりの子への気持ちなどを綴っておくと後から見たときに心に響くことがあります
自分史※この時期から書き出す人も多いです。振り返ることでこれからが考えられます
ライフプラン※下記参照

ライフプランは以下のように、人生の中での大きなイベントと支出を書いて一覧にするのが簡単です。

どのようにマネープランをたてていくべきかも考えやすくなります。

【ライフプラン】

西暦
(年齢)
20132014201520162017201820192020・・・
自分3334353637383940・・・
3132333435363738・・・
長女012345・・・
息子012・・・
イベント結婚!転職長女誕生長男誕生長女
幼稚園入園
住宅購入・・・
支出200万30万30万15万1500万・・・

このような形式で、会社を退職する65歳くらいまでの表を作成しましょう。

これからの様々なイベントを乗り切る資金や、備えに必要な金額が見えてきます。

加えて、5年後、10年後までにやり遂げたい目標なども記載すると、より計画が明確になります。

例)

目標<5年後までに>
・新車を購入する
・写真コンクールで一度は入賞を果たす!
<10年後までに>
・家族で海外旅行をする
・妻にダイヤの指輪を買う
・オーディオルームを作る

50代のエンディングノートはセカンドライフの充実に向けて書く

50代は子育てが一段落したり定年が近づいたりして、セカンドライフを考え始める年代です。

定年後の生活に備えたり老後の資金を考える上でも、エンディングノートを書き始めるのに決して早過ぎる年代ではありません。

この年代のエンディングノートで、先の10項目以外におすすめする項目は、「これからしたいこと」です。

セカンドライフを活力を持って生きるためには、資金以外に、心の充実が重要になります。

楽しく喜びを持って第二の人生を歩めるように、これからしたいことを書いてみましょう。

書き方のポイントは、それを考えるとワクワクできるかどうか?に視点をおいて考えることです。

下記の50代のエンディングノート一覧に、「これからしたいこと」の例も示しましたのでご覧ください。

【50代のエンディングノート】◎書くべき △どちらでもいい

項目書く書かなくていい備考/例
自分について
契約など個人情報
医療や介護
葬儀や納骨
知人や親戚の連絡先
相続財産について
遺言書について
ペットについて
大切な人へのメッセージ
自分史※自分史は遡って調べる作業も含め体力のいる作業です。50代から書き始めることをおすすめします。
これからしたいこと例)
・ゴルフ教室に通う
・韓国語を習う
・写真展に挑戦する
・蕎麦を打つ
・田舎へ移住する
・YouTubeデビューする
・フラワーアレンジメント
・温泉巡り
・ヨガをはじめる

エンディングノートがスムーズに書ける!3つのポイント

エンディングノートの書き方はしっかり把握できましたでしょうか。

内容はわかっても、いざ書こうとすると構えてしまってなかなか進まない…という人がいるかもしれませんね。

そこで2章では、エンディングノートをスムーズに書くためのポイントを伝授したいと思います。

  • 書けるところから書く
  • 一気に完成しようと思わない
  • 自分が書きやすいノートを選ぶ

ひとつずつ説明していきます。

この2つのポイントをおさえるだけで、楽に書き進められるようになりますので、ぜひ試してみてくださいね。

書けるところから書く

エンディングノートをスムーズに書く一番のポイントは、書けるところから書くということです。

最初から順番にきれいに埋めていこうと考えると、調べないとわからない要素や、決めていないこと、じっくり考えなければ書けないところで立ち止まってしまい、なかなか先へ進めなくなってしまいます。

たとえば、自分についての項目や、契約などの個人情報は考えなくてもすぐに書けますよね。

ペットの名前、医療の欄でも持病や病院名は悩む必要なく書けるのではないでしょうか。

エンディングノートを書く際は、そういったすぐ書ける所、わかっている所から埋めていきましょう。

わからない所、ゆっくり考えたい所は飛ばして構いません。

死の時期が差し迫っているケースをのぞき、エンディングノートはいついつまでに完成させなければいけないものではありません。

気楽に、書けるところから書いていきましょう。

一気に完成しようと考えない

エンディングノートは一気に完成しようと考えないでください。

そもそも短期間で完璧な形にできるようなものではないのです。

書いている間に家族の状況が変わる場合もあるでしょうし、あなたの気持ちに変化が訪れることも充分考えられます。

すぐに全部のページを完璧に埋めようなどと考えると大変ですし、構えてしまって進みません。

最初から完成をめざしていると、間違いやミスを恐れて、多大な神経を使うことになるでしょう。

変化したら更新すればいいし、間違えたら書き直せばいいと考えて、気楽に書いていくことをおすすめします。

エンディングノートにおいては、綺麗にまとまった形式的なものはそんなに意味がありません。

人生はそれぞれ違うのですから、見本通りの、体温の伝わらないものは残された家族にも意味をなさないのです。

その時々のあなたの気持ちがこもったエンディングノートであれば、二重線で消した箇所や、何度も書き直した形跡さえも良い思い出に変わります。

エンディングノートは最初から完成形を求めず、書けるところから、ミスや間違いを恐れず書いていきましょう。

自分が書きやすいノートを選ぶ

スムーズに書くためには、相性の良い、書きやすいノートを選ぶのも重要なポイントになります。

開くのが楽しみになるようなノートを選ぶと、そうでないときに比べ筆の運びも良くなります。

たとえば、どこにでも持ち運べる気軽な軽いノートが書きやすい人もいるでしょう。

反対に、高級感のある重厚なノートの方が気分が上がるという人だっています。

説明が詳しく載っているものが助かるという人もいれば、説明や項目は少なめで自由度の高いものが好きな人もいます。

デザインひとつとっても、見やすさ重視の装丁、可愛い装丁、書籍風など、たくさんの種類があり、人それぞれ「書きやすい」と感じるものは違ってきます。

ご存知のように現在はさまざまなエンディングノートが数多く出回っています。

どれにするか迷うところですが、スムーズに書くためには、とにかく「書きやすい」と感じるものを選ぶようにしましょう。

エンディングノート作成でよくある3つの質問

エンディングノートの書き方やポイントは把握できましたでしょうか。

この章では、エンディングノート作成にあたってよくある質問と答えをご紹介します。

気になるところをご覧になって疑問を解消して頂けたらと思います。

Q1.エンディングノートは家族と相談しながら書いてはいけないの?

A.
エンディングノートは家族と相談しながら書いても構いません。
どんな情報があった方が良いかを直接たずねることができる利点もあります。
家族だけでなく、同じ年頃の友人や、既にエンディングノートを書いた経験のある知人などに相談しても良いでしょう。
ただし、個人情報に関わる部分もあるので、信頼できる相手かどうかはしっかりと判断するようにしてください。

 Q2.定期的に見直しや更新をしなきゃいけない?どれくらいの頻度ですればいい?

A.
エンディングノートは定期的に見直し、状況や変化に応じて更新をした方がいいです。
時間の経過と共に、家族の状況や、あなたの気持ちも変化するからです。財産に関しても変わる可能性があります。
頻度としては1、2年に1回くらいがいいでしょう。誕生日や記念の日など、見直しをする日を決めておくと忘れずに見直せます。

 Q3.エンディングノートの保管場所はどこにすればいいですか?

A.
保管場所は目につき過ぎない方がいいですが、かといって家族の誰にも見つけてもらえないようでは意味がありません。
おすすめの保管場所は以下の3つです。箪笥本棚机の引き出しできれば、エンディングノートの存在を、家族の誰かに伝えておくとよいでしょう。
そうすれば万一の場合に必ず探してもらえます。
よくある失敗例として、知人に預けてトラブルになったということがあります。
信頼できる知人であったとしても、ちょっとした興味で中身を見てしまいトラブルに発展する可能性があります。
保管場所は家の中のどこかを選ぶこと、人に預けるのは避けてください。

書き方に悩んだら専門家に相談しよう

エンディングノートの項目や内容を、書き方に焦点をあてて詳しくお伝えしてきました。

ここまで読まれたあなたはすぐにでもペンを握れると思いますが、それでも作成途中で悩んでしまうことがないとも限りません。

多くの方はエンディングノートを書くのは初めてです。

最初はスムーズに書けたのに途中でつまづいてしまった、自分ひとりで決めがたい迷いが生じてしまったという方は少なくないのです。

そんな風に悩んだり迷ったりしたときは、専門家に相談してみましょう。

エンディングノートの書き方について、さまざまなセミナーや講座が各地で開かれています。

昨今はオンラインでの対応も増えてきましたので、手軽に受講することができます。

「終活の相談窓口」ではエンディングノートの作成サポートを行っています。下記をご覧になって興味のある方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。

【エンディングノートの書き方サポート(ZOOMでのサポートも対応しています)】

10名以下のサポート5,000円/1名
10名以上の場合はセミナーになります。50,000円+巣鴨からの交通費
*学校、病院、介護施設、地域包括支援センター、社会福祉協議会、NPO団体、自治体、行政さまからのご依頼については、巣鴨からの交通費のみで受けさせていただいています。

まとめ

エンディングノートの書き方に決まりはありません。

それだけ自由度の高いものなのですが、難しく感じてしまったときにスムーズに書くポイントは2つあります。

  • 書けるところから書く
  • 一気に完成しようと考えない

完璧に書くことや形式を気にして堅苦しく構えず、書けることを気軽に書きとめていくような気持ちで向かうと良いでしょう。

作成につまづいて悩んだり、迷ったりしたときは専門家に相談するのも一案です。

記事を参考に、思いのつまったメモリアルな一冊を書いて頂ければと思います。

※一日葬:通夜を行わず一日で納棺から葬式までを行う葬儀
※直葬:通夜も葬式も行わず納棺後に火葬を行う葬儀

知人や親戚の連絡先

あなたの親しい知人や親戚の連絡先を記載しましょう。

死後に連絡をして欲しい人には、その旨書き記しておくと家族は助かります。

連絡先の書き方の具体例は以下になります。

【知人や親戚の連絡先】※チェックや赤字は例です

氏名関係住所連絡先訃報について
終活 貞夫東京都〇〇区・・・・・03-0000-0000☑知らせる □知らせない
鈴木 正義兄神奈川県〇〇区・・・・090-0000-0000☑知らせる □知らせない
岡田 緑不明不明□知らせる ☑知らせない
井上 市子友達東京都〇〇区・・・・・080-0000-0000☑知らせる □知らせない
山田 三郎叔父埼玉県〇〇市・・・・・080-0000-0000□知らせる ☑知らせない
佐藤 良郎不明090-0000-0000□知らせる ☑知らせない
終活 花子叔母不明03-0000-0000☑知らせる □知らせない

相続財産について

エンディングノートには、持っている財産の内容を記載しておきましょう。

わからないと、残された家族は相続手続きが大変な負担になります。

相続税の申告には全ての財産の洗い出しが必要なのです。

相続財産について、記載しておきたい情報には以下のようなものがあります。

  • 預貯金(金融機関・支店名など)
  • 有価証券(金融機関・支店名等)
  • 生命保険の加入状況

書き方は以下の例をご覧ください。

【預貯金】※赤字は例です
預貯金①

金融機関〇〇銀行支店名・店番号〇〇支店    111  
口座番号0000000名義人終活一郎
預貯金の種類普通備考給与振込口座

預貯金②

金融機関△△銀行支店名・店番号〇〇支店    555  
口座番号0000000名義人終活一郎
預貯金の種類定期備考

預貯金③、預貯金④……というように、すべての口座について記載していきます。
有価証券、その他の金融資産についても同様に、口座を記録しておきましょう。

【生命保険】例

保険会社〇〇〇生命
商品名定期保険Cコース
証券番号〇〇〇〇〇〇
契約者名終活 一郎
受取人終活 太郎
連絡先03-0000-0000
保険証券の保管場所書斎のデスク1番下の引き出し

他にも、不動産の所有や、価値のある美術品、骨董品などを所有している場合はそれらも記載しましょう。

また、負債がある場合はそちらも必ず明記してください。

借金も相続の対象となります。資産よりも負債の方が多いのであれば、相続人は相続放棄を選択するかと思いますが、相続放棄の手続きは相続発生後3ヶ月以内に行わなくてはなりません。

煩雑な手続きをスムーズに行うためにも、負債について詳細に記載しておくことが必要です。

遺言書について

遺言書がある場合は、その旨を、種類や保管場所と共に記しておきましょう。

しっかり覚えておいていただきたいのですが、エンディングノートは遺書の代わりにはなりません。

似ているようですが、決定的に違うことがあります。

それは、エンディングノートには法的効力がないということです。

遺言書は被相続人の財産処分について法的効力のある書面であり、作成方法や記載内容に法律上のルールがあります。そういったルールにのっとらないで書くエンディングノートは遺言書の代わりにはなり得ないのです。

エンディングノートの遺言書についての書き方は、以下を参考にしてください。

【遺言書について】※チェックや赤字は例です

遺言書の有無☑有り  □無し
保管場所仏壇右側の引き出し中段の箱の中
種類☑自筆証明遺言  □公正証書遺言※  □秘密証書遺言※

※公正証書遺言:公認役場の公証人が関与して公正証書の形で残す遺言書
※秘密証書遺言:遺言の内容を誰にも公開せず秘密にしたまま公証人に遺言の存在のみを証明してもらう遺言のこと

ペットについて

ペットを飼っている場合は、自分がいなくなった後のペットの扱いについて記載しておいてください。

世話の仕方や食べ物、嗜好、誰に面倒を見て欲しいかまで書きましょう。

もちろん記載したとしても、家族の事情で手放されてしまうこともあります。

そうであっても思いは伝わりますし、託された人や施設等でもペットに関する情報があった方が助かります。

ペットについて、エンディングノートの書き方は以下を参考にしてください。

【ペットについて】※赤字は例です

名前コロ
種類柴犬
年齢11才
かかりつけの病院〇〇動物病院 TEL03-0000-0000
好きな食べ物鶏ささみ、犬用ビーフジャーキー
喜ぶこと〇〇公園の滑り台が好きなので時々連れていってください。花壇をクンクンするのも好きです。
面倒をみて欲しい人長男夫婦にこのままこの家で飼って欲しい。慣れている所にいさせてやりたい。

大切な人へのメッセージ

エンディングノートには、家族や、大切な人へのメッセージを書いておくことができます。

内容は感謝の気持ちや、言いそびれていたこと、形見分けのこと、何でも構いません。

後に相手が目にしたとき、そこに込めた思いが伝わり、あなたへ思いを馳せてくれるでしょう。

仮に相手がそれを見ることが叶わないとしても(亡き夫や親へ綴る言葉、居場所を知らない友人への言葉など)、書き記すことは人生を振り返り、気持ちを整えていくことに繋がります。

心に伝わるメッセージを書くためのポイントは3つあります。

  • 感謝の気持ちを込めて書く
  • 相手の顔をイメージして普段通りの言葉を心掛ける
  • 愚痴や恨みのようなネガティブな内容は書かない

残していくものですから、敢えて互いの気分を害するような内容は避けた方がいいでしょう。

よそ行きの言葉でなく、普段通りに語りかけることで感謝の言葉も浮かびやすいですし、心に響く文章が紡げます。

ご参考までにいくつか具体例を挙げておきます。

【メッセージ】

一郎さんへ(夫)
しばらく会っていないけど元気ですか?
私はあなたがそちらに行ってしまった後も、良子や孫に囲まれて賑やかに過ごしていますよ。料理も洗濯もできない私をお嫁さんにしてくれてありがとう。退職後の温泉巡り楽しかったですね。
病院で最後に「ありがとう」と言ってくれたのに、私はこの世で伝えられないからここに書いておきます。あなたの奥さんになれてしあわせな人生でした。ありがとう。
良子へ(娘)
良子、あなたが生まれたとき、私は人生で最大の喜びを感じました。お父さんもそうです。
これから色々あるとは思うけど、どんなときも、自分はたくさんの愛に包まれ生まれてきたということを忘れないで。天国からも応援しています。忠志さんと仲良くね。先日話したダイヤの指輪、貰ってください。おばあちゃまからいただいたものですよ。
あなたがしてくれればおばあちゃまも喜んでくれるでしょう。
みかちゃんへ(孫)
似顔絵をありがとうね。ピアノとっても上手でした。
パパやママのいうことをよくきいて、おべんきょうもがんばってくださいね。みかちゃんはおばあちゃんの自慢の孫ですよ。ずっとずっと大好きです。

写真や絵を添えておくと、読んだ人も思い出が共有できて喜ばれます。

自分史

自分史を書いておくと、人生のさまざまを思い出し整理することができます。

自分という人間が生まれて生きてきた意味や価値を認識することができます。

後に読んだ人は、あなたという人間についてより深く知ることになるでしょう。

あなたの生い立ちからの人生を辿ることは、後の人たちに家族の歴史を伝えることにもなります。

人生の意味などといわれると難しく感じてしまうかもしれませんが、自分史にも書き方の決まりはありません。肩肘はらず思い出すままに自由に書き綴っていいのです。

エンディングノートでの自分史の書き方のポイントは3つです。

  • 時系列に沿って書く
  • 記憶が曖昧なところはメモ書きや空欄にする
  • 枠にとらわれず気持ちなども書き添える

しっかり書こうと考えるとつまづきやすくなります。楽しく思い出しながら、後から肉付けできるところはする、というような気持ちで書いていきましょう。

以下に簡単な書き方の具体例を示しましたのでご覧ください。

【自分史】例

西暦
(年)
年号
(年)
年齢
(歳)
できごと社会のできごと
1943昭和18010月11日
工員の父正夫と母さと子の長女として、北海道〇〇に生まれる
1958昭和3315家族で上京。
〇〇区〇〇高校に転入。
東京タワー完成。
10,000円札発行。ロカビリー流行
1961昭和3618地元の〇〇デパートに就職。ネクタイ売り場に配属される。
川崎良子ちゃんは同期。長い付き合いが始まる。
1964昭和3921売り場の先輩の紹介でお見合い。
一郎さんと交際を始める。第一印象は無口でこわそうな感じ。
東京オリンピック開催
1966昭和4123結婚。
2ヶ月後に父正夫死去。花嫁姿が見せられてよかった
1970昭和4527長女良子出産。人生最大の喜び。万国博覧会。よど号ハイジャック事件。ビートルズ解散
1971昭和4628母さと子死去。北海道につれていってあげられなくて心残り。「戦争を知らない子どもたち」ヒット。よく口ずさんだもの
中略
1995平成752良子結婚。夫が涙を流すのをはじめて見た阪神淡路大震災。
地下鉄サリン事件

このような感じで、自分にとって大きなできごとを年表にします。

この形式であれば、そのときどきに日記のように書き加えていくことができます。

他にも、細かい年表ではなく、「幼少期」「小学時代」「中学時代」〜「結婚後」「出産後」「退職後」といった転機ごとに書くパターンもあります。

文章を書くのがお好きな方は、自分を主人公にした小説のように綴るのも素敵です。

【20代から50代のエンディングノート】年代別オススメの項目と書き方

エンディングノートは人生の最期に向けての準備というイメージから、高齢の方が書く印象がありますが、実際には何歳からでも書くことができますし、どの世代の方にも役立ちます。

今をよりよく生きるため、これからに備えていくためのプランや思い、希望を書いておけるノートだからです。

この章では、20代から50代の年代別にエンディングノートに書くべき項目、カットしていい項目について説明します。

1章でエンディングノートの主な10項目をお伝えしましたが、他にも書くとよいさまざまな項目が考えられます。たとえば以下のような項目です。

  • 目標や夢
  • ライフプラン
  • 第二の人生でしたいこと(挑戦したいこと)

これらの具体的な書き方を交えながら、年代別のエンディングノートについて解説していきます。

若い世代でエンディングノートに興味をお持ちの方はぜひ参考にしてくださいね。

20代のエンディングノートはこれからのために書く

20代の方は成人したばかりですから、エンディングノートは人生の「これから」のために書いてください。

1章でご紹介した10項目以外に、目標や将来の夢をノートに書くことをおすすめします。

書くことで自覚が生まれ、夢のために努力したくなりますし、目標が曖昧な人は自分の心を見つめる機会になります。

前述の項目についても、今わかるところを埋めることで、これからに向けて「どう生きるべきか」という指針になります。

といっても、20代ならカットしていい項目もあります。

下記に20代のエンディングノートに書くとよい項目を一覧にしましたのでご覧ください。

「目標(夢)」の例も挙げましたので参考にしてください。

【20代のエンディングノート】◎書くべき △どちらでもいい

項目書く書かなくていい備考/例
自分について
契約など個人情報
医療や介護※持病のある方は書いておきましょう
葬儀や納骨
知人や親戚の連絡先※連絡帳のような感覚で書くといいでしょう。訃報のお報せ欄は空欄で構いません
相続財産について
遺言書について
ペットについて
大切な人へのメッセージ
自分史
目標(夢)例)
・起業する
・お母さんのような立派な看護師になる
・海外留学をする
・将来はカラーコーディネーターになる
・カフェのオーナーになる
・25歳で結婚して27歳で母になる!
・売れる役者になってバイトせずに食えるようになる(30歳までに!)

30代・40代のエンディングノートは人生設計のために書く

30代40代は、仕事がステップアップしたり、結婚や子どもを授かったりと人生の節目を迎えます。

ここまでの自分自身を検証整理し、これからのライフプランを練るべき年代です。

そのため、エンディングノートには、前述の10項目以外に「ライフプラン」を書くことをおすすめします。

子どもの教育や自己投資、住宅プラン…と資金を含めた人生設計をするのに、エンディングノートは役立ちます。

30代40代のエンディングノートで、書くとよい項目、カットしていい項目を一覧にしましたのでご覧ください。

ライフプランの書き方例も添付しましたので参考にして頂けたらと思います。

【30代・40代のエンディングノート】◎書くべき △どちらでもいい

項目書く書かなくていい備考
自分について
契約など個人情報
医療や介護
葬儀や納骨
知人や親戚の連絡先
相続財産について
遺言書について
ペットについて
大切な人へのメッセージ※結婚時にパートナーへの思い、生まれたばかりの子への気持ちなどを綴っておくと後から見たときに心に響くことがあります
自分史※この時期から書き出す人も多いです。振り返ることでこれからが考えられます
ライフプラン※下記参照

ライフプランは以下のように、人生の中での大きなイベントと支出を書いて一覧にするのが簡単です。

どのようにマネープランをたてていくべきかも考えやすくなります。

【ライフプラン】

西暦
(年齢)
20132014201520162017201820192020・・・
自分3334353637383940・・・
3132333435363738・・・
長女012345・・・
息子012・・・
イベント結婚!転職長女誕生長男誕生長女
幼稚園入園
住宅購入・・・
支出200万30万30万15万1500万・・・

このような形式で、会社を退職する65歳くらいまでの表を作成しましょう。

これからの様々なイベントを乗り切る資金や、備えに必要な金額が見えてきます。

加えて、5年後、10年後までにやり遂げたい目標なども記載すると、より計画が明確になります。

例)

目標<5年後までに>
・新車を購入する
・写真コンクールで一度は入賞を果たす!
<10年後までに>
・家族で海外旅行をする
・妻にダイヤの指輪を買う
・オーディオルームを作る

50代のエンディングノートはセカンドライフの充実に向けて書く

50代は子育てが一段落したり定年が近づいたりして、セカンドライフを考え始める年代です。

定年後の生活に備えたり老後の資金を考える上でも、エンディングノートを書き始めるのに決して早過ぎる年代ではありません。

この年代のエンディングノートで、先の10項目以外におすすめする項目は、「これからしたいこと」です。

セカンドライフを活力を持って生きるためには、資金以外に、心の充実が重要になります。

楽しく喜びを持って第二の人生を歩めるように、これからしたいことを書いてみましょう。

書き方のポイントは、それを考えるとワクワクできるかどうか?に視点をおいて考えることです。

下記の50代のエンディングノート一覧に、「これからしたいこと」の例も示しましたのでご覧ください。

【50代のエンディングノート】◎書くべき △どちらでもいい

項目書く書かなくていい備考/例
自分について
契約など個人情報
医療や介護
葬儀や納骨
知人や親戚の連絡先
相続財産について
遺言書について
ペットについて
大切な人へのメッセージ
自分史※自分史は遡って調べる作業も含め体力のいる作業です。50代から書き始めることをおすすめします。
これからしたいこと例)
・ゴルフ教室に通う
・韓国語を習う
・写真展に挑戦する
・蕎麦を打つ
・田舎へ移住する
・YouTubeデビューする
・フラワーアレンジメント
・温泉巡り
・ヨガをはじめる

エンディングノートがスムーズに書ける!3つのポイント

エンディングノートの書き方はしっかり把握できましたでしょうか。

内容はわかっても、いざ書こうとすると構えてしまってなかなか進まない…という人がいるかもしれませんね。

そこで2章では、エンディングノートをスムーズに書くためのポイントを伝授したいと思います。

  • 書けるところから書く
  • 一気に完成しようと思わない
  • 自分が書きやすいノートを選ぶ

ひとつずつ説明していきます。

この2つのポイントをおさえるだけで、楽に書き進められるようになりますので、ぜひ試してみてくださいね。

書けるところから書く

エンディングノートをスムーズに書く一番のポイントは、書けるところから書くということです。

最初から順番にきれいに埋めていこうと考えると、調べないとわからない要素や、決めていないこと、じっくり考えなければ書けないところで立ち止まってしまい、なかなか先へ進めなくなってしまいます。

たとえば、自分についての項目や、契約などの個人情報は考えなくてもすぐに書けますよね。

ペットの名前、医療の欄でも持病や病院名は悩む必要なく書けるのではないでしょうか。

エンディングノートを書く際は、そういったすぐ書ける所、わかっている所から埋めていきましょう。

わからない所、ゆっくり考えたい所は飛ばして構いません。

死の時期が差し迫っているケースをのぞき、エンディングノートはいついつまでに完成させなければいけないものではありません。

気楽に、書けるところから書いていきましょう。

一気に完成しようと考えない

エンディングノートは一気に完成しようと考えないでください。

そもそも短期間で完璧な形にできるようなものではないのです。

書いている間に家族の状況が変わる場合もあるでしょうし、あなたの気持ちに変化が訪れることも充分考えられます。

すぐに全部のページを完璧に埋めようなどと考えると大変ですし、構えてしまって進みません。

最初から完成をめざしていると、間違いやミスを恐れて、多大な神経を使うことになるでしょう。

変化したら更新すればいいし、間違えたら書き直せばいいと考えて、気楽に書いていくことをおすすめします。

エンディングノートにおいては、綺麗にまとまった形式的なものはそんなに意味がありません。

人生はそれぞれ違うのですから、見本通りの、体温の伝わらないものは残された家族にも意味をなさないのです。

その時々のあなたの気持ちがこもったエンディングノートであれば、二重線で消した箇所や、何度も書き直した形跡さえも良い思い出に変わります。

エンディングノートは最初から完成形を求めず、書けるところから、ミスや間違いを恐れず書いていきましょう。

自分が書きやすいノートを選ぶ

スムーズに書くためには、相性の良い、書きやすいノートを選ぶのも重要なポイントになります。

開くのが楽しみになるようなノートを選ぶと、そうでないときに比べ筆の運びも良くなります。

たとえば、どこにでも持ち運べる気軽な軽いノートが書きやすい人もいるでしょう。

反対に、高級感のある重厚なノートの方が気分が上がるという人だっています。

説明が詳しく載っているものが助かるという人もいれば、説明や項目は少なめで自由度の高いものが好きな人もいます。

デザインひとつとっても、見やすさ重視の装丁、可愛い装丁、書籍風など、たくさんの種類があり、人それぞれ「書きやすい」と感じるものは違ってきます。

ご存知のように現在はさまざまなエンディングノートが数多く出回っています。

どれにするか迷うところですが、スムーズに書くためには、とにかく「書きやすい」と感じるものを選ぶようにしましょう。

エンディングノート作成でよくある3つの質問

エンディングノートの書き方やポイントは把握できましたでしょうか。

この章では、エンディングノート作成にあたってよくある質問と答えをご紹介します。

気になるところをご覧になって疑問を解消して頂けたらと思います。

Q1.エンディングノートは家族と相談しながら書いてはいけないの?

A.
エンディングノートは家族と相談しながら書いても構いません。
どんな情報があった方が良いかを直接たずねることができる利点もあります。
家族だけでなく、同じ年頃の友人や、既にエンディングノートを書いた経験のある知人などに相談しても良いでしょう。
ただし、個人情報に関わる部分もあるので、信頼できる相手かどうかはしっかりと判断するようにしてください。

 Q2.定期的に見直しや更新をしなきゃいけない?どれくらいの頻度ですればいい?

A.
エンディングノートは定期的に見直し、状況や変化に応じて更新をした方がいいです。
時間の経過と共に、家族の状況や、あなたの気持ちも変化するからです。財産に関しても変わる可能性があります。
頻度としては1、2年に1回くらいがいいでしょう。誕生日や記念の日など、見直しをする日を決めておくと忘れずに見直せます。

 Q3.エンディングノートの保管場所はどこにすればいいですか?

A.
保管場所は目につき過ぎない方がいいですが、かといって家族の誰にも見つけてもらえないようでは意味がありません。
おすすめの保管場所は以下の3つです。箪笥本棚机の引き出しできれば、エンディングノートの存在を、家族の誰かに伝えておくとよいでしょう。
そうすれば万一の場合に必ず探してもらえます。
よくある失敗例として、知人に預けてトラブルになったということがあります。
信頼できる知人であったとしても、ちょっとした興味で中身を見てしまいトラブルに発展する可能性があります。
保管場所は家の中のどこかを選ぶこと、人に預けるのは避けてください。

書き方に悩んだら専門家に相談しよう

エンディングノートの項目や内容を、書き方に焦点をあてて詳しくお伝えしてきました。

ここまで読まれたあなたはすぐにでもペンを握れると思いますが、それでも作成途中で悩んでしまうことがないとも限りません。

多くの方はエンディングノートを書くのは初めてです。

最初はスムーズに書けたのに途中でつまづいてしまった、自分ひとりで決めがたい迷いが生じてしまったという方は少なくないのです。

そんな風に悩んだり迷ったりしたときは、専門家に相談してみましょう。

エンディングノートの書き方について、さまざまなセミナーや講座が各地で開かれています。

昨今はオンラインでの対応も増えてきましたので、手軽に受講することができます。

「終活の相談窓口」ではエンディングノートの作成サポートを行っています。下記をご覧になって興味のある方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。

【エンディングノートの書き方サポート(ZOOMでのサポートも対応しています)】

10名以下のサポート5,000円/1名
10名以上の場合はセミナーになります。50,000円+巣鴨からの交通費
*学校、病院、介護施設、地域包括支援センター、社会福祉協議会、NPO団体、自治体、行政さまからのご依頼については、巣鴨からの交通費のみで受けさせていただいています。

まとめ

エンディングノートの書き方に決まりはありません。

それだけ自由度の高いものなのですが、難しく感じてしまったときにスムーズに書くポイントは2つあります。

  • 書けるところから書く
  • 一気に完成しようと考えない

完璧に書くことや形式を気にして堅苦しく構えず、書けることを気軽に書きとめていくような気持ちで向かうと良いでしょう。

作成につまづいて悩んだり、迷ったりしたときは専門家に相談するのも一案です。

記事を参考に、思いのつまったメモリアルな一冊を書いて頂ければと思います。

葬儀や納骨について

自分の葬儀をどんな風に行って欲しいかの希望、納骨して欲しい寺などを記載しておきましょう。

遺影に使用して欲しい写真についてや、棺に納めて欲しいものなども書いておくと良いです。

亡くなった際、家族は悲しみやショックの中で葬儀の準備をしなくてはなりません。

動転して病院や葬儀社にいわれるままに、式を終わらせてしまったという話も聞かれます。

ノートに希望や指示が記載してあれば、あなたの生前の希望通りの葬儀をスムーズに行うことができます。

葬儀や介護についての書き方は以下を参考にしてください。

【葬儀や納骨について】※チェックや赤字は例です

お葬式のかたち□一般葬  ☑家族葬  □一日葬※  □直葬※
喪主について終活太郎(長男)
遺影について☑有り  □無し  保管場所(仏壇右側の引き出し1段目)  
棺に納めて欲しいもの家族旅行のアルバム、箪笥下段にある着物
納骨して欲しい寺院(霊園)名前   〇〇霊園
所在地  東京都〇〇区〇-〇-〇〇
連絡先  03-〇〇〇〇-〇〇〇〇

※一日葬:通夜を行わず一日で納棺から葬式までを行う葬儀
※直葬:通夜も葬式も行わず納棺後に火葬を行う葬儀

知人や親戚の連絡先

あなたの親しい知人や親戚の連絡先を記載しましょう。

死後に連絡をして欲しい人には、その旨書き記しておくと家族は助かります。

連絡先の書き方の具体例は以下になります。

【知人や親戚の連絡先】※チェックや赤字は例です

氏名関係住所連絡先訃報について
終活 貞夫東京都〇〇区・・・・・03-0000-0000☑知らせる □知らせない
鈴木 正義兄神奈川県〇〇区・・・・090-0000-0000☑知らせる □知らせない
岡田 緑不明不明□知らせる ☑知らせない
井上 市子友達東京都〇〇区・・・・・080-0000-0000☑知らせる □知らせない
山田 三郎叔父埼玉県〇〇市・・・・・080-0000-0000□知らせる ☑知らせない
佐藤 良郎不明090-0000-0000□知らせる ☑知らせない
終活 花子叔母不明03-0000-0000☑知らせる □知らせない

相続財産について

エンディングノートには、持っている財産の内容を記載しておきましょう。

わからないと、残された家族は相続手続きが大変な負担になります。

相続税の申告には全ての財産の洗い出しが必要なのです。

相続財産について、記載しておきたい情報には以下のようなものがあります。

  • 預貯金(金融機関・支店名など)
  • 有価証券(金融機関・支店名等)
  • 生命保険の加入状況

書き方は以下の例をご覧ください。

【預貯金】※赤字は例です
預貯金①

金融機関〇〇銀行支店名・店番号〇〇支店    111  
口座番号0000000名義人終活一郎
預貯金の種類普通備考給与振込口座

預貯金②

金融機関△△銀行支店名・店番号〇〇支店    555  
口座番号0000000名義人終活一郎
預貯金の種類定期備考

預貯金③、預貯金④……というように、すべての口座について記載していきます。
有価証券、その他の金融資産についても同様に、口座を記録しておきましょう。

【生命保険】例

保険会社〇〇〇生命
商品名定期保険Cコース
証券番号〇〇〇〇〇〇
契約者名終活 一郎
受取人終活 太郎
連絡先03-0000-0000
保険証券の保管場所書斎のデスク1番下の引き出し

他にも、不動産の所有や、価値のある美術品、骨董品などを所有している場合はそれらも記載しましょう。

また、負債がある場合はそちらも必ず明記してください。

借金も相続の対象となります。資産よりも負債の方が多いのであれば、相続人は相続放棄を選択するかと思いますが、相続放棄の手続きは相続発生後3ヶ月以内に行わなくてはなりません。

煩雑な手続きをスムーズに行うためにも、負債について詳細に記載しておくことが必要です。

遺言書について

遺言書がある場合は、その旨を、種類や保管場所と共に記しておきましょう。

しっかり覚えておいていただきたいのですが、エンディングノートは遺書の代わりにはなりません。

似ているようですが、決定的に違うことがあります。

それは、エンディングノートには法的効力がないということです。

遺言書は被相続人の財産処分について法的効力のある書面であり、作成方法や記載内容に法律上のルールがあります。そういったルールにのっとらないで書くエンディングノートは遺言書の代わりにはなり得ないのです。

エンディングノートの遺言書についての書き方は、以下を参考にしてください。

【遺言書について】※チェックや赤字は例です

遺言書の有無☑有り  □無し
保管場所仏壇右側の引き出し中段の箱の中
種類☑自筆証明遺言  □公正証書遺言※  □秘密証書遺言※

※公正証書遺言:公認役場の公証人が関与して公正証書の形で残す遺言書
※秘密証書遺言:遺言の内容を誰にも公開せず秘密にしたまま公証人に遺言の存在のみを証明してもらう遺言のこと

ペットについて

ペットを飼っている場合は、自分がいなくなった後のペットの扱いについて記載しておいてください。

世話の仕方や食べ物、嗜好、誰に面倒を見て欲しいかまで書きましょう。

もちろん記載したとしても、家族の事情で手放されてしまうこともあります。

そうであっても思いは伝わりますし、託された人や施設等でもペットに関する情報があった方が助かります。

ペットについて、エンディングノートの書き方は以下を参考にしてください。

【ペットについて】※赤字は例です

名前コロ
種類柴犬
年齢11才
かかりつけの病院〇〇動物病院 TEL03-0000-0000
好きな食べ物鶏ささみ、犬用ビーフジャーキー
喜ぶこと〇〇公園の滑り台が好きなので時々連れていってください。花壇をクンクンするのも好きです。
面倒をみて欲しい人長男夫婦にこのままこの家で飼って欲しい。慣れている所にいさせてやりたい。

大切な人へのメッセージ

エンディングノートには、家族や、大切な人へのメッセージを書いておくことができます。

内容は感謝の気持ちや、言いそびれていたこと、形見分けのこと、何でも構いません。

後に相手が目にしたとき、そこに込めた思いが伝わり、あなたへ思いを馳せてくれるでしょう。

仮に相手がそれを見ることが叶わないとしても(亡き夫や親へ綴る言葉、居場所を知らない友人への言葉など)、書き記すことは人生を振り返り、気持ちを整えていくことに繋がります。

心に伝わるメッセージを書くためのポイントは3つあります。

  • 感謝の気持ちを込めて書く
  • 相手の顔をイメージして普段通りの言葉を心掛ける
  • 愚痴や恨みのようなネガティブな内容は書かない

残していくものですから、敢えて互いの気分を害するような内容は避けた方がいいでしょう。

よそ行きの言葉でなく、普段通りに語りかけることで感謝の言葉も浮かびやすいですし、心に響く文章が紡げます。

ご参考までにいくつか具体例を挙げておきます。

【メッセージ】

一郎さんへ(夫)
しばらく会っていないけど元気ですか?
私はあなたがそちらに行ってしまった後も、良子や孫に囲まれて賑やかに過ごしていますよ。料理も洗濯もできない私をお嫁さんにしてくれてありがとう。退職後の温泉巡り楽しかったですね。
病院で最後に「ありがとう」と言ってくれたのに、私はこの世で伝えられないからここに書いておきます。あなたの奥さんになれてしあわせな人生でした。ありがとう。
良子へ(娘)
良子、あなたが生まれたとき、私は人生で最大の喜びを感じました。お父さんもそうです。
これから色々あるとは思うけど、どんなときも、自分はたくさんの愛に包まれ生まれてきたということを忘れないで。天国からも応援しています。忠志さんと仲良くね。先日話したダイヤの指輪、貰ってください。おばあちゃまからいただいたものですよ。
あなたがしてくれればおばあちゃまも喜んでくれるでしょう。
みかちゃんへ(孫)
似顔絵をありがとうね。ピアノとっても上手でした。
パパやママのいうことをよくきいて、おべんきょうもがんばってくださいね。みかちゃんはおばあちゃんの自慢の孫ですよ。ずっとずっと大好きです。

写真や絵を添えておくと、読んだ人も思い出が共有できて喜ばれます。

自分史

自分史を書いておくと、人生のさまざまを思い出し整理することができます。

自分という人間が生まれて生きてきた意味や価値を認識することができます。

後に読んだ人は、あなたという人間についてより深く知ることになるでしょう。

あなたの生い立ちからの人生を辿ることは、後の人たちに家族の歴史を伝えることにもなります。

人生の意味などといわれると難しく感じてしまうかもしれませんが、自分史にも書き方の決まりはありません。肩肘はらず思い出すままに自由に書き綴っていいのです。

エンディングノートでの自分史の書き方のポイントは3つです。

  • 時系列に沿って書く
  • 記憶が曖昧なところはメモ書きや空欄にする
  • 枠にとらわれず気持ちなども書き添える

しっかり書こうと考えるとつまづきやすくなります。楽しく思い出しながら、後から肉付けできるところはする、というような気持ちで書いていきましょう。

以下に簡単な書き方の具体例を示しましたのでご覧ください。

【自分史】例

西暦
(年)
年号
(年)
年齢
(歳)
できごと社会のできごと
1943昭和18010月11日
工員の父正夫と母さと子の長女として、北海道〇〇に生まれる
1958昭和3315家族で上京。
〇〇区〇〇高校に転入。
東京タワー完成。
10,000円札発行。ロカビリー流行
1961昭和3618地元の〇〇デパートに就職。ネクタイ売り場に配属される。
川崎良子ちゃんは同期。長い付き合いが始まる。
1964昭和3921売り場の先輩の紹介でお見合い。
一郎さんと交際を始める。第一印象は無口でこわそうな感じ。
東京オリンピック開催
1966昭和4123結婚。
2ヶ月後に父正夫死去。花嫁姿が見せられてよかった
1970昭和4527長女良子出産。人生最大の喜び。万国博覧会。よど号ハイジャック事件。ビートルズ解散
1971昭和4628母さと子死去。北海道につれていってあげられなくて心残り。「戦争を知らない子どもたち」ヒット。よく口ずさんだもの
中略
1995平成752良子結婚。夫が涙を流すのをはじめて見た阪神淡路大震災。
地下鉄サリン事件

このような感じで、自分にとって大きなできごとを年表にします。

この形式であれば、そのときどきに日記のように書き加えていくことができます。

他にも、細かい年表ではなく、「幼少期」「小学時代」「中学時代」〜「結婚後」「出産後」「退職後」といった転機ごとに書くパターンもあります。

文章を書くのがお好きな方は、自分を主人公にした小説のように綴るのも素敵です。

【20代から50代のエンディングノート】年代別オススメの項目と書き方

エンディングノートは人生の最期に向けての準備というイメージから、高齢の方が書く印象がありますが、実際には何歳からでも書くことができますし、どの世代の方にも役立ちます。

今をよりよく生きるため、これからに備えていくためのプランや思い、希望を書いておけるノートだからです。

この章では、20代から50代の年代別にエンディングノートに書くべき項目、カットしていい項目について説明します。

1章でエンディングノートの主な10項目をお伝えしましたが、他にも書くとよいさまざまな項目が考えられます。たとえば以下のような項目です。

  • 目標や夢
  • ライフプラン
  • 第二の人生でしたいこと(挑戦したいこと)

これらの具体的な書き方を交えながら、年代別のエンディングノートについて解説していきます。

若い世代でエンディングノートに興味をお持ちの方はぜひ参考にしてくださいね。

20代のエンディングノートはこれからのために書く

20代の方は成人したばかりですから、エンディングノートは人生の「これから」のために書いてください。

1章でご紹介した10項目以外に、目標や将来の夢をノートに書くことをおすすめします。

書くことで自覚が生まれ、夢のために努力したくなりますし、目標が曖昧な人は自分の心を見つめる機会になります。

前述の項目についても、今わかるところを埋めることで、これからに向けて「どう生きるべきか」という指針になります。

といっても、20代ならカットしていい項目もあります。

下記に20代のエンディングノートに書くとよい項目を一覧にしましたのでご覧ください。

「目標(夢)」の例も挙げましたので参考にしてください。

【20代のエンディングノート】◎書くべき △どちらでもいい

項目書く書かなくていい備考/例
自分について
契約など個人情報
医療や介護※持病のある方は書いておきましょう
葬儀や納骨
知人や親戚の連絡先※連絡帳のような感覚で書くといいでしょう。訃報のお報せ欄は空欄で構いません
相続財産について
遺言書について
ペットについて
大切な人へのメッセージ
自分史
目標(夢)例)
・起業する
・お母さんのような立派な看護師になる
・海外留学をする
・将来はカラーコーディネーターになる
・カフェのオーナーになる
・25歳で結婚して27歳で母になる!
・売れる役者になってバイトせずに食えるようになる(30歳までに!)

30代・40代のエンディングノートは人生設計のために書く

30代40代は、仕事がステップアップしたり、結婚や子どもを授かったりと人生の節目を迎えます。

ここまでの自分自身を検証整理し、これからのライフプランを練るべき年代です。

そのため、エンディングノートには、前述の10項目以外に「ライフプラン」を書くことをおすすめします。

子どもの教育や自己投資、住宅プラン…と資金を含めた人生設計をするのに、エンディングノートは役立ちます。

30代40代のエンディングノートで、書くとよい項目、カットしていい項目を一覧にしましたのでご覧ください。

ライフプランの書き方例も添付しましたので参考にして頂けたらと思います。

【30代・40代のエンディングノート】◎書くべき △どちらでもいい

項目書く書かなくていい備考
自分について
契約など個人情報
医療や介護
葬儀や納骨
知人や親戚の連絡先
相続財産について
遺言書について
ペットについて
大切な人へのメッセージ※結婚時にパートナーへの思い、生まれたばかりの子への気持ちなどを綴っておくと後から見たときに心に響くことがあります
自分史※この時期から書き出す人も多いです。振り返ることでこれからが考えられます
ライフプラン※下記参照

ライフプランは以下のように、人生の中での大きなイベントと支出を書いて一覧にするのが簡単です。

どのようにマネープランをたてていくべきかも考えやすくなります。

【ライフプラン】

西暦
(年齢)
20132014201520162017201820192020・・・
自分3334353637383940・・・
3132333435363738・・・
長女012345・・・
息子012・・・
イベント結婚!転職長女誕生長男誕生長女
幼稚園入園
住宅購入・・・
支出200万30万30万15万1500万・・・

このような形式で、会社を退職する65歳くらいまでの表を作成しましょう。

これからの様々なイベントを乗り切る資金や、備えに必要な金額が見えてきます。

加えて、5年後、10年後までにやり遂げたい目標なども記載すると、より計画が明確になります。

例)

目標<5年後までに>
・新車を購入する
・写真コンクールで一度は入賞を果たす!
<10年後までに>
・家族で海外旅行をする
・妻にダイヤの指輪を買う
・オーディオルームを作る

50代のエンディングノートはセカンドライフの充実に向けて書く

50代は子育てが一段落したり定年が近づいたりして、セカンドライフを考え始める年代です。

定年後の生活に備えたり老後の資金を考える上でも、エンディングノートを書き始めるのに決して早過ぎる年代ではありません。

この年代のエンディングノートで、先の10項目以外におすすめする項目は、「これからしたいこと」です。

セカンドライフを活力を持って生きるためには、資金以外に、心の充実が重要になります。

楽しく喜びを持って第二の人生を歩めるように、これからしたいことを書いてみましょう。

書き方のポイントは、それを考えるとワクワクできるかどうか?に視点をおいて考えることです。

下記の50代のエンディングノート一覧に、「これからしたいこと」の例も示しましたのでご覧ください。

【50代のエンディングノート】◎書くべき △どちらでもいい

項目書く書かなくていい備考/例
自分について
契約など個人情報
医療や介護
葬儀や納骨
知人や親戚の連絡先
相続財産について
遺言書について
ペットについて
大切な人へのメッセージ
自分史※自分史は遡って調べる作業も含め体力のいる作業です。50代から書き始めることをおすすめします。
これからしたいこと例)
・ゴルフ教室に通う
・韓国語を習う
・写真展に挑戦する
・蕎麦を打つ
・田舎へ移住する
・YouTubeデビューする
・フラワーアレンジメント
・温泉巡り
・ヨガをはじめる

エンディングノートがスムーズに書ける!3つのポイント

エンディングノートの書き方はしっかり把握できましたでしょうか。

内容はわかっても、いざ書こうとすると構えてしまってなかなか進まない…という人がいるかもしれませんね。

そこで2章では、エンディングノートをスムーズに書くためのポイントを伝授したいと思います。

  • 書けるところから書く
  • 一気に完成しようと思わない
  • 自分が書きやすいノートを選ぶ

ひとつずつ説明していきます。

この2つのポイントをおさえるだけで、楽に書き進められるようになりますので、ぜひ試してみてくださいね。

書けるところから書く

エンディングノートをスムーズに書く一番のポイントは、書けるところから書くということです。

最初から順番にきれいに埋めていこうと考えると、調べないとわからない要素や、決めていないこと、じっくり考えなければ書けないところで立ち止まってしまい、なかなか先へ進めなくなってしまいます。

たとえば、自分についての項目や、契約などの個人情報は考えなくてもすぐに書けますよね。

ペットの名前、医療の欄でも持病や病院名は悩む必要なく書けるのではないでしょうか。

エンディングノートを書く際は、そういったすぐ書ける所、わかっている所から埋めていきましょう。

わからない所、ゆっくり考えたい所は飛ばして構いません。

死の時期が差し迫っているケースをのぞき、エンディングノートはいついつまでに完成させなければいけないものではありません。

気楽に、書けるところから書いていきましょう。

一気に完成しようと考えない

エンディングノートは一気に完成しようと考えないでください。

そもそも短期間で完璧な形にできるようなものではないのです。

書いている間に家族の状況が変わる場合もあるでしょうし、あなたの気持ちに変化が訪れることも充分考えられます。

すぐに全部のページを完璧に埋めようなどと考えると大変ですし、構えてしまって進みません。

最初から完成をめざしていると、間違いやミスを恐れて、多大な神経を使うことになるでしょう。

変化したら更新すればいいし、間違えたら書き直せばいいと考えて、気楽に書いていくことをおすすめします。

エンディングノートにおいては、綺麗にまとまった形式的なものはそんなに意味がありません。

人生はそれぞれ違うのですから、見本通りの、体温の伝わらないものは残された家族にも意味をなさないのです。

その時々のあなたの気持ちがこもったエンディングノートであれば、二重線で消した箇所や、何度も書き直した形跡さえも良い思い出に変わります。

エンディングノートは最初から完成形を求めず、書けるところから、ミスや間違いを恐れず書いていきましょう。

自分が書きやすいノートを選ぶ

スムーズに書くためには、相性の良い、書きやすいノートを選ぶのも重要なポイントになります。

開くのが楽しみになるようなノートを選ぶと、そうでないときに比べ筆の運びも良くなります。

たとえば、どこにでも持ち運べる気軽な軽いノートが書きやすい人もいるでしょう。

反対に、高級感のある重厚なノートの方が気分が上がるという人だっています。

説明が詳しく載っているものが助かるという人もいれば、説明や項目は少なめで自由度の高いものが好きな人もいます。

デザインひとつとっても、見やすさ重視の装丁、可愛い装丁、書籍風など、たくさんの種類があり、人それぞれ「書きやすい」と感じるものは違ってきます。

ご存知のように現在はさまざまなエンディングノートが数多く出回っています。

どれにするか迷うところですが、スムーズに書くためには、とにかく「書きやすい」と感じるものを選ぶようにしましょう。

エンディングノート作成でよくある3つの質問

エンディングノートの書き方やポイントは把握できましたでしょうか。

この章では、エンディングノート作成にあたってよくある質問と答えをご紹介します。

気になるところをご覧になって疑問を解消して頂けたらと思います。

Q1.エンディングノートは家族と相談しながら書いてはいけないの?

A.
エンディングノートは家族と相談しながら書いても構いません。
どんな情報があった方が良いかを直接たずねることができる利点もあります。
家族だけでなく、同じ年頃の友人や、既にエンディングノートを書いた経験のある知人などに相談しても良いでしょう。
ただし、個人情報に関わる部分もあるので、信頼できる相手かどうかはしっかりと判断するようにしてください。

 Q2.定期的に見直しや更新をしなきゃいけない?どれくらいの頻度ですればいい?

A.
エンディングノートは定期的に見直し、状況や変化に応じて更新をした方がいいです。
時間の経過と共に、家族の状況や、あなたの気持ちも変化するからです。財産に関しても変わる可能性があります。
頻度としては1、2年に1回くらいがいいでしょう。誕生日や記念の日など、見直しをする日を決めておくと忘れずに見直せます。

 Q3.エンディングノートの保管場所はどこにすればいいですか?

A.
保管場所は目につき過ぎない方がいいですが、かといって家族の誰にも見つけてもらえないようでは意味がありません。
おすすめの保管場所は以下の3つです。箪笥本棚机の引き出しできれば、エンディングノートの存在を、家族の誰かに伝えておくとよいでしょう。
そうすれば万一の場合に必ず探してもらえます。
よくある失敗例として、知人に預けてトラブルになったということがあります。
信頼できる知人であったとしても、ちょっとした興味で中身を見てしまいトラブルに発展する可能性があります。
保管場所は家の中のどこかを選ぶこと、人に預けるのは避けてください。

書き方に悩んだら専門家に相談しよう

エンディングノートの項目や内容を、書き方に焦点をあてて詳しくお伝えしてきました。

ここまで読まれたあなたはすぐにでもペンを握れると思いますが、それでも作成途中で悩んでしまうことがないとも限りません。

多くの方はエンディングノートを書くのは初めてです。

最初はスムーズに書けたのに途中でつまづいてしまった、自分ひとりで決めがたい迷いが生じてしまったという方は少なくないのです。

そんな風に悩んだり迷ったりしたときは、専門家に相談してみましょう。

エンディングノートの書き方について、さまざまなセミナーや講座が各地で開かれています。

昨今はオンラインでの対応も増えてきましたので、手軽に受講することができます。

「終活の相談窓口」ではエンディングノートの作成サポートを行っています。下記をご覧になって興味のある方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。

【エンディングノートの書き方サポート(ZOOMでのサポートも対応しています)】

10名以下のサポート5,000円/1名
10名以上の場合はセミナーになります。50,000円+巣鴨からの交通費
*学校、病院、介護施設、地域包括支援センター、社会福祉協議会、NPO団体、自治体、行政さまからのご依頼については、巣鴨からの交通費のみで受けさせていただいています。

まとめ

エンディングノートの書き方に決まりはありません。

それだけ自由度の高いものなのですが、難しく感じてしまったときにスムーズに書くポイントは2つあります。

  • 書けるところから書く
  • 一気に完成しようと考えない

完璧に書くことや形式を気にして堅苦しく構えず、書けることを気軽に書きとめていくような気持ちで向かうと良いでしょう。

作成につまづいて悩んだり、迷ったりしたときは専門家に相談するのも一案です。

記事を参考に、思いのつまったメモリアルな一冊を書いて頂ければと思います。

Amazonや楽天などネットショップを使われている方は、そちらのパスワードや引き落とし口座も記載しておくと良いでしょう。

契約情報に関しては、下記の例のように口座自動引き落としに特化したページを作るのもひとつの方法です。

口座引落としページの例

銀行関連が一括して見られるので、わかりやすいですね。ここもチェック!エンディングノートにはキャッシュカードの暗証番号は書かないでください。
予期しない人の目に触れて、財産が盗まれてしまう可能性があります。
クレジットカードの番号なども同様の理由で書かないようにしてください。

医療や介護について

アレルギーや持病、常用薬などを書き記しておきましょう。

判断能力が低下したり、急な病で意識不明になったときに介護する人が助かります。

また、臓器提供や延命治療を望むかどうかも書いておくべきことのひとつです。

万一のとき、希望通りの対処をして貰えるように思いを記しましょう。

記載がなかった場合、家族が難しい判断を求められることになります。

ただ、「望まない」などの記載があったとしても、家族は悩むことが多いので、ノートに書くだけでなく1度は話し合いをしておいた方がよいでしょう。

医療や介護について、エンディングノートの書き方は以下を参考にしてください。

【医療や介護について】※チェックや赤字は例です

持病☑有り 狭心症□無し
常用薬☑有り 〇〇〇、〇〇〇〇〇□無し
アレルギー☑有り 小麦、猫□無し
延命治療□希望する☑希望しない 
臓器提供☑希望する□希望しない

葬儀や納骨について

自分の葬儀をどんな風に行って欲しいかの希望、納骨して欲しい寺などを記載しておきましょう。

遺影に使用して欲しい写真についてや、棺に納めて欲しいものなども書いておくと良いです。

亡くなった際、家族は悲しみやショックの中で葬儀の準備をしなくてはなりません。

動転して病院や葬儀社にいわれるままに、式を終わらせてしまったという話も聞かれます。

ノートに希望や指示が記載してあれば、あなたの生前の希望通りの葬儀をスムーズに行うことができます。

葬儀や介護についての書き方は以下を参考にしてください。

【葬儀や納骨について】※チェックや赤字は例です

お葬式のかたち□一般葬  ☑家族葬  □一日葬※  □直葬※
喪主について終活太郎(長男)
遺影について☑有り  □無し  保管場所(仏壇右側の引き出し1段目)  
棺に納めて欲しいもの家族旅行のアルバム、箪笥下段にある着物
納骨して欲しい寺院(霊園)名前   〇〇霊園
所在地  東京都〇〇区〇-〇-〇〇
連絡先  03-〇〇〇〇-〇〇〇〇

※一日葬:通夜を行わず一日で納棺から葬式までを行う葬儀
※直葬:通夜も葬式も行わず納棺後に火葬を行う葬儀

知人や親戚の連絡先

あなたの親しい知人や親戚の連絡先を記載しましょう。

死後に連絡をして欲しい人には、その旨書き記しておくと家族は助かります。

連絡先の書き方の具体例は以下になります。

【知人や親戚の連絡先】※チェックや赤字は例です

氏名関係住所連絡先訃報について
終活 貞夫東京都〇〇区・・・・・03-0000-0000☑知らせる □知らせない
鈴木 正義兄神奈川県〇〇区・・・・090-0000-0000☑知らせる □知らせない
岡田 緑不明不明□知らせる ☑知らせない
井上 市子友達東京都〇〇区・・・・・080-0000-0000☑知らせる □知らせない
山田 三郎叔父埼玉県〇〇市・・・・・080-0000-0000□知らせる ☑知らせない
佐藤 良郎不明090-0000-0000□知らせる ☑知らせない
終活 花子叔母不明03-0000-0000☑知らせる □知らせない

相続財産について

エンディングノートには、持っている財産の内容を記載しておきましょう。

わからないと、残された家族は相続手続きが大変な負担になります。

相続税の申告には全ての財産の洗い出しが必要なのです。

相続財産について、記載しておきたい情報には以下のようなものがあります。

  • 預貯金(金融機関・支店名など)
  • 有価証券(金融機関・支店名等)
  • 生命保険の加入状況

書き方は以下の例をご覧ください。

【預貯金】※赤字は例です
預貯金①

金融機関〇〇銀行支店名・店番号〇〇支店    111  
口座番号0000000名義人終活一郎
預貯金の種類普通備考給与振込口座

預貯金②

金融機関△△銀行支店名・店番号〇〇支店    555  
口座番号0000000名義人終活一郎
預貯金の種類定期備考

預貯金③、預貯金④……というように、すべての口座について記載していきます。
有価証券、その他の金融資産についても同様に、口座を記録しておきましょう。

【生命保険】例

保険会社〇〇〇生命
商品名定期保険Cコース
証券番号〇〇〇〇〇〇
契約者名終活 一郎
受取人終活 太郎
連絡先03-0000-0000
保険証券の保管場所書斎のデスク1番下の引き出し

他にも、不動産の所有や、価値のある美術品、骨董品などを所有している場合はそれらも記載しましょう。

また、負債がある場合はそちらも必ず明記してください。

借金も相続の対象となります。資産よりも負債の方が多いのであれば、相続人は相続放棄を選択するかと思いますが、相続放棄の手続きは相続発生後3ヶ月以内に行わなくてはなりません。

煩雑な手続きをスムーズに行うためにも、負債について詳細に記載しておくことが必要です。

遺言書について

遺言書がある場合は、その旨を、種類や保管場所と共に記しておきましょう。

しっかり覚えておいていただきたいのですが、エンディングノートは遺書の代わりにはなりません。

似ているようですが、決定的に違うことがあります。

それは、エンディングノートには法的効力がないということです。

遺言書は被相続人の財産処分について法的効力のある書面であり、作成方法や記載内容に法律上のルールがあります。そういったルールにのっとらないで書くエンディングノートは遺言書の代わりにはなり得ないのです。

エンディングノートの遺言書についての書き方は、以下を参考にしてください。

【遺言書について】※チェックや赤字は例です

遺言書の有無☑有り  □無し
保管場所仏壇右側の引き出し中段の箱の中
種類☑自筆証明遺言  □公正証書遺言※  □秘密証書遺言※

※公正証書遺言:公認役場の公証人が関与して公正証書の形で残す遺言書
※秘密証書遺言:遺言の内容を誰にも公開せず秘密にしたまま公証人に遺言の存在のみを証明してもらう遺言のこと

ペットについて

ペットを飼っている場合は、自分がいなくなった後のペットの扱いについて記載しておいてください。

世話の仕方や食べ物、嗜好、誰に面倒を見て欲しいかまで書きましょう。

もちろん記載したとしても、家族の事情で手放されてしまうこともあります。

そうであっても思いは伝わりますし、託された人や施設等でもペットに関する情報があった方が助かります。

ペットについて、エンディングノートの書き方は以下を参考にしてください。

【ペットについて】※赤字は例です

名前コロ
種類柴犬
年齢11才
かかりつけの病院〇〇動物病院 TEL03-0000-0000
好きな食べ物鶏ささみ、犬用ビーフジャーキー
喜ぶこと〇〇公園の滑り台が好きなので時々連れていってください。花壇をクンクンするのも好きです。
面倒をみて欲しい人長男夫婦にこのままこの家で飼って欲しい。慣れている所にいさせてやりたい。

大切な人へのメッセージ

エンディングノートには、家族や、大切な人へのメッセージを書いておくことができます。

内容は感謝の気持ちや、言いそびれていたこと、形見分けのこと、何でも構いません。

後に相手が目にしたとき、そこに込めた思いが伝わり、あなたへ思いを馳せてくれるでしょう。

仮に相手がそれを見ることが叶わないとしても(亡き夫や親へ綴る言葉、居場所を知らない友人への言葉など)、書き記すことは人生を振り返り、気持ちを整えていくことに繋がります。

心に伝わるメッセージを書くためのポイントは3つあります。

  • 感謝の気持ちを込めて書く
  • 相手の顔をイメージして普段通りの言葉を心掛ける
  • 愚痴や恨みのようなネガティブな内容は書かない

残していくものですから、敢えて互いの気分を害するような内容は避けた方がいいでしょう。

よそ行きの言葉でなく、普段通りに語りかけることで感謝の言葉も浮かびやすいですし、心に響く文章が紡げます。

ご参考までにいくつか具体例を挙げておきます。

【メッセージ】

一郎さんへ(夫)
しばらく会っていないけど元気ですか?
私はあなたがそちらに行ってしまった後も、良子や孫に囲まれて賑やかに過ごしていますよ。料理も洗濯もできない私をお嫁さんにしてくれてありがとう。退職後の温泉巡り楽しかったですね。
病院で最後に「ありがとう」と言ってくれたのに、私はこの世で伝えられないからここに書いておきます。あなたの奥さんになれてしあわせな人生でした。ありがとう。
良子へ(娘)
良子、あなたが生まれたとき、私は人生で最大の喜びを感じました。お父さんもそうです。
これから色々あるとは思うけど、どんなときも、自分はたくさんの愛に包まれ生まれてきたということを忘れないで。天国からも応援しています。忠志さんと仲良くね。先日話したダイヤの指輪、貰ってください。おばあちゃまからいただいたものですよ。
あなたがしてくれればおばあちゃまも喜んでくれるでしょう。
みかちゃんへ(孫)
似顔絵をありがとうね。ピアノとっても上手でした。
パパやママのいうことをよくきいて、おべんきょうもがんばってくださいね。みかちゃんはおばあちゃんの自慢の孫ですよ。ずっとずっと大好きです。

写真や絵を添えておくと、読んだ人も思い出が共有できて喜ばれます。

自分史

自分史を書いておくと、人生のさまざまを思い出し整理することができます。

自分という人間が生まれて生きてきた意味や価値を認識することができます。

後に読んだ人は、あなたという人間についてより深く知ることになるでしょう。

あなたの生い立ちからの人生を辿ることは、後の人たちに家族の歴史を伝えることにもなります。

人生の意味などといわれると難しく感じてしまうかもしれませんが、自分史にも書き方の決まりはありません。肩肘はらず思い出すままに自由に書き綴っていいのです。

エンディングノートでの自分史の書き方のポイントは3つです。

  • 時系列に沿って書く
  • 記憶が曖昧なところはメモ書きや空欄にする
  • 枠にとらわれず気持ちなども書き添える

しっかり書こうと考えるとつまづきやすくなります。楽しく思い出しながら、後から肉付けできるところはする、というような気持ちで書いていきましょう。

以下に簡単な書き方の具体例を示しましたのでご覧ください。

【自分史】例

西暦
(年)
年号
(年)
年齢
(歳)
できごと社会のできごと
1943昭和18010月11日
工員の父正夫と母さと子の長女として、北海道〇〇に生まれる
1958昭和3315家族で上京。
〇〇区〇〇高校に転入。
東京タワー完成。
10,000円札発行。ロカビリー流行
1961昭和3618地元の〇〇デパートに就職。ネクタイ売り場に配属される。
川崎良子ちゃんは同期。長い付き合いが始まる。
1964昭和3921売り場の先輩の紹介でお見合い。
一郎さんと交際を始める。第一印象は無口でこわそうな感じ。
東京オリンピック開催
1966昭和4123結婚。
2ヶ月後に父正夫死去。花嫁姿が見せられてよかった
1970昭和4527長女良子出産。人生最大の喜び。万国博覧会。よど号ハイジャック事件。ビートルズ解散
1971昭和4628母さと子死去。北海道につれていってあげられなくて心残り。「戦争を知らない子どもたち」ヒット。よく口ずさんだもの
中略
1995平成752良子結婚。夫が涙を流すのをはじめて見た阪神淡路大震災。
地下鉄サリン事件

このような感じで、自分にとって大きなできごとを年表にします。

この形式であれば、そのときどきに日記のように書き加えていくことができます。

他にも、細かい年表ではなく、「幼少期」「小学時代」「中学時代」〜「結婚後」「出産後」「退職後」といった転機ごとに書くパターンもあります。

文章を書くのがお好きな方は、自分を主人公にした小説のように綴るのも素敵です。

【20代から50代のエンディングノート】年代別オススメの項目と書き方

エンディングノートは人生の最期に向けての準備というイメージから、高齢の方が書く印象がありますが、実際には何歳からでも書くことができますし、どの世代の方にも役立ちます。

今をよりよく生きるため、これからに備えていくためのプランや思い、希望を書いておけるノートだからです。

この章では、20代から50代の年代別にエンディングノートに書くべき項目、カットしていい項目について説明します。

1章でエンディングノートの主な10項目をお伝えしましたが、他にも書くとよいさまざまな項目が考えられます。たとえば以下のような項目です。

  • 目標や夢
  • ライフプラン
  • 第二の人生でしたいこと(挑戦したいこと)

これらの具体的な書き方を交えながら、年代別のエンディングノートについて解説していきます。

若い世代でエンディングノートに興味をお持ちの方はぜひ参考にしてくださいね。

20代のエンディングノートはこれからのために書く

20代の方は成人したばかりですから、エンディングノートは人生の「これから」のために書いてください。

1章でご紹介した10項目以外に、目標や将来の夢をノートに書くことをおすすめします。

書くことで自覚が生まれ、夢のために努力したくなりますし、目標が曖昧な人は自分の心を見つめる機会になります。

前述の項目についても、今わかるところを埋めることで、これからに向けて「どう生きるべきか」という指針になります。

といっても、20代ならカットしていい項目もあります。

下記に20代のエンディングノートに書くとよい項目を一覧にしましたのでご覧ください。

「目標(夢)」の例も挙げましたので参考にしてください。

【20代のエンディングノート】◎書くべき △どちらでもいい

項目書く書かなくていい備考/例
自分について
契約など個人情報
医療や介護※持病のある方は書いておきましょう
葬儀や納骨
知人や親戚の連絡先※連絡帳のような感覚で書くといいでしょう。訃報のお報せ欄は空欄で構いません
相続財産について
遺言書について
ペットについて
大切な人へのメッセージ
自分史
目標(夢)例)
・起業する
・お母さんのような立派な看護師になる
・海外留学をする
・将来はカラーコーディネーターになる
・カフェのオーナーになる
・25歳で結婚して27歳で母になる!
・売れる役者になってバイトせずに食えるようになる(30歳までに!)

30代・40代のエンディングノートは人生設計のために書く

30代40代は、仕事がステップアップしたり、結婚や子どもを授かったりと人生の節目を迎えます。

ここまでの自分自身を検証整理し、これからのライフプランを練るべき年代です。

そのため、エンディングノートには、前述の10項目以外に「ライフプラン」を書くことをおすすめします。

子どもの教育や自己投資、住宅プラン…と資金を含めた人生設計をするのに、エンディングノートは役立ちます。

30代40代のエンディングノートで、書くとよい項目、カットしていい項目を一覧にしましたのでご覧ください。

ライフプランの書き方例も添付しましたので参考にして頂けたらと思います。

【30代・40代のエンディングノート】◎書くべき △どちらでもいい

項目書く書かなくていい備考
自分について
契約など個人情報
医療や介護
葬儀や納骨
知人や親戚の連絡先
相続財産について
遺言書について
ペットについて
大切な人へのメッセージ※結婚時にパートナーへの思い、生まれたばかりの子への気持ちなどを綴っておくと後から見たときに心に響くことがあります
自分史※この時期から書き出す人も多いです。振り返ることでこれからが考えられます
ライフプラン※下記参照

ライフプランは以下のように、人生の中での大きなイベントと支出を書いて一覧にするのが簡単です。

どのようにマネープランをたてていくべきかも考えやすくなります。

【ライフプラン】

西暦
(年齢)
20132014201520162017201820192020・・・
自分3334353637383940・・・
3132333435363738・・・
長女012345・・・
息子012・・・
イベント結婚!転職長女誕生長男誕生長女
幼稚園入園
住宅購入・・・
支出200万30万30万15万1500万・・・

このような形式で、会社を退職する65歳くらいまでの表を作成しましょう。

これからの様々なイベントを乗り切る資金や、備えに必要な金額が見えてきます。

加えて、5年後、10年後までにやり遂げたい目標なども記載すると、より計画が明確になります。

例)

目標<5年後までに>
・新車を購入する
・写真コンクールで一度は入賞を果たす!
<10年後までに>
・家族で海外旅行をする
・妻にダイヤの指輪を買う
・オーディオルームを作る

50代のエンディングノートはセカンドライフの充実に向けて書く

50代は子育てが一段落したり定年が近づいたりして、セカンドライフを考え始める年代です。

定年後の生活に備えたり老後の資金を考える上でも、エンディングノートを書き始めるのに決して早過ぎる年代ではありません。

この年代のエンディングノートで、先の10項目以外におすすめする項目は、「これからしたいこと」です。

セカンドライフを活力を持って生きるためには、資金以外に、心の充実が重要になります。

楽しく喜びを持って第二の人生を歩めるように、これからしたいことを書いてみましょう。

書き方のポイントは、それを考えるとワクワクできるかどうか?に視点をおいて考えることです。

下記の50代のエンディングノート一覧に、「これからしたいこと」の例も示しましたのでご覧ください。

【50代のエンディングノート】◎書くべき △どちらでもいい

項目書く書かなくていい備考/例
自分について
契約など個人情報
医療や介護
葬儀や納骨
知人や親戚の連絡先
相続財産について
遺言書について
ペットについて
大切な人へのメッセージ
自分史※自分史は遡って調べる作業も含め体力のいる作業です。50代から書き始めることをおすすめします。
これからしたいこと例)
・ゴルフ教室に通う
・韓国語を習う
・写真展に挑戦する
・蕎麦を打つ
・田舎へ移住する
・YouTubeデビューする
・フラワーアレンジメント
・温泉巡り
・ヨガをはじめる

エンディングノートがスムーズに書ける!3つのポイント

エンディングノートの書き方はしっかり把握できましたでしょうか。

内容はわかっても、いざ書こうとすると構えてしまってなかなか進まない…という人がいるかもしれませんね。

そこで2章では、エンディングノートをスムーズに書くためのポイントを伝授したいと思います。

  • 書けるところから書く
  • 一気に完成しようと思わない
  • 自分が書きやすいノートを選ぶ

ひとつずつ説明していきます。

この2つのポイントをおさえるだけで、楽に書き進められるようになりますので、ぜひ試してみてくださいね。

書けるところから書く

エンディングノートをスムーズに書く一番のポイントは、書けるところから書くということです。

最初から順番にきれいに埋めていこうと考えると、調べないとわからない要素や、決めていないこと、じっくり考えなければ書けないところで立ち止まってしまい、なかなか先へ進めなくなってしまいます。

たとえば、自分についての項目や、契約などの個人情報は考えなくてもすぐに書けますよね。

ペットの名前、医療の欄でも持病や病院名は悩む必要なく書けるのではないでしょうか。

エンディングノートを書く際は、そういったすぐ書ける所、わかっている所から埋めていきましょう。

わからない所、ゆっくり考えたい所は飛ばして構いません。

死の時期が差し迫っているケースをのぞき、エンディングノートはいついつまでに完成させなければいけないものではありません。

気楽に、書けるところから書いていきましょう。

一気に完成しようと考えない

エンディングノートは一気に完成しようと考えないでください。

そもそも短期間で完璧な形にできるようなものではないのです。

書いている間に家族の状況が変わる場合もあるでしょうし、あなたの気持ちに変化が訪れることも充分考えられます。

すぐに全部のページを完璧に埋めようなどと考えると大変ですし、構えてしまって進みません。

最初から完成をめざしていると、間違いやミスを恐れて、多大な神経を使うことになるでしょう。

変化したら更新すればいいし、間違えたら書き直せばいいと考えて、気楽に書いていくことをおすすめします。

エンディングノートにおいては、綺麗にまとまった形式的なものはそんなに意味がありません。

人生はそれぞれ違うのですから、見本通りの、体温の伝わらないものは残された家族にも意味をなさないのです。

その時々のあなたの気持ちがこもったエンディングノートであれば、二重線で消した箇所や、何度も書き直した形跡さえも良い思い出に変わります。

エンディングノートは最初から完成形を求めず、書けるところから、ミスや間違いを恐れず書いていきましょう。

自分が書きやすいノートを選ぶ

スムーズに書くためには、相性の良い、書きやすいノートを選ぶのも重要なポイントになります。

開くのが楽しみになるようなノートを選ぶと、そうでないときに比べ筆の運びも良くなります。

たとえば、どこにでも持ち運べる気軽な軽いノートが書きやすい人もいるでしょう。

反対に、高級感のある重厚なノートの方が気分が上がるという人だっています。

説明が詳しく載っているものが助かるという人もいれば、説明や項目は少なめで自由度の高いものが好きな人もいます。

デザインひとつとっても、見やすさ重視の装丁、可愛い装丁、書籍風など、たくさんの種類があり、人それぞれ「書きやすい」と感じるものは違ってきます。

ご存知のように現在はさまざまなエンディングノートが数多く出回っています。

どれにするか迷うところですが、スムーズに書くためには、とにかく「書きやすい」と感じるものを選ぶようにしましょう。

エンディングノート作成でよくある3つの質問

エンディングノートの書き方やポイントは把握できましたでしょうか。

この章では、エンディングノート作成にあたってよくある質問と答えをご紹介します。

気になるところをご覧になって疑問を解消して頂けたらと思います。

Q1.エンディングノートは家族と相談しながら書いてはいけないの?

A.
エンディングノートは家族と相談しながら書いても構いません。
どんな情報があった方が良いかを直接たずねることができる利点もあります。
家族だけでなく、同じ年頃の友人や、既にエンディングノートを書いた経験のある知人などに相談しても良いでしょう。
ただし、個人情報に関わる部分もあるので、信頼できる相手かどうかはしっかりと判断するようにしてください。

 Q2.定期的に見直しや更新をしなきゃいけない?どれくらいの頻度ですればいい?

A.
エンディングノートは定期的に見直し、状況や変化に応じて更新をした方がいいです。
時間の経過と共に、家族の状況や、あなたの気持ちも変化するからです。財産に関しても変わる可能性があります。
頻度としては1、2年に1回くらいがいいでしょう。誕生日や記念の日など、見直しをする日を決めておくと忘れずに見直せます。

 Q3.エンディングノートの保管場所はどこにすればいいですか?

A.
保管場所は目につき過ぎない方がいいですが、かといって家族の誰にも見つけてもらえないようでは意味がありません。
おすすめの保管場所は以下の3つです。箪笥本棚机の引き出しできれば、エンディングノートの存在を、家族の誰かに伝えておくとよいでしょう。
そうすれば万一の場合に必ず探してもらえます。
よくある失敗例として、知人に預けてトラブルになったということがあります。
信頼できる知人であったとしても、ちょっとした興味で中身を見てしまいトラブルに発展する可能性があります。
保管場所は家の中のどこかを選ぶこと、人に預けるのは避けてください。

書き方に悩んだら専門家に相談しよう

エンディングノートの項目や内容を、書き方に焦点をあてて詳しくお伝えしてきました。

ここまで読まれたあなたはすぐにでもペンを握れると思いますが、それでも作成途中で悩んでしまうことがないとも限りません。

多くの方はエンディングノートを書くのは初めてです。

最初はスムーズに書けたのに途中でつまづいてしまった、自分ひとりで決めがたい迷いが生じてしまったという方は少なくないのです。

そんな風に悩んだり迷ったりしたときは、専門家に相談してみましょう。

エンディングノートの書き方について、さまざまなセミナーや講座が各地で開かれています。

昨今はオンラインでの対応も増えてきましたので、手軽に受講することができます。

「終活の相談窓口」ではエンディングノートの作成サポートを行っています。下記をご覧になって興味のある方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。

【エンディングノートの書き方サポート(ZOOMでのサポートも対応しています)】

10名以下のサポート5,000円/1名
10名以上の場合はセミナーになります。50,000円+巣鴨からの交通費
*学校、病院、介護施設、地域包括支援センター、社会福祉協議会、NPO団体、自治体、行政さまからのご依頼については、巣鴨からの交通費のみで受けさせていただいています。

まとめ

エンディングノートの書き方に決まりはありません。

それだけ自由度の高いものなのですが、難しく感じてしまったときにスムーズに書くポイントは2つあります。

  • 書けるところから書く
  • 一気に完成しようと考えない

完璧に書くことや形式を気にして堅苦しく構えず、書けることを気軽に書きとめていくような気持ちで向かうと良いでしょう。

作成につまづいて悩んだり、迷ったりしたときは専門家に相談するのも一案です。

記事を参考に、思いのつまったメモリアルな一冊を書いて頂ければと思います。

住所は引っ越したときには更新してください。引越しが多い人は、変遷として、その都度書き換えて残しておくのも覚え書きになっていいでしょう。

特技や趣味、好きな食べ物は必須ではありませんが、見た人に、あなたの人と成りをイメージして貰うという意味で、あるといい情報です。

契約などの個人情報

エンディングノートには使っている携帯電話やパソコン、光熱費など、契約関連の個人情報を書いておきましょう。

見た人が引き継いだり、解約するのに大変役立ちます。

自分の覚え書きにもなりますので、パスワードやIDなどの情報も書いておくと良いでしょう。

記載事項に決まりはありませんが、以下のような内容を記載するのがおすすめです。

【契約などの個人情報】※赤字は例です

契約サービス金融機関名引落日ID・パスワードなど備考
携帯(会社名〇〇)〇〇銀行
〇〇支店
口座番号
〇〇〇〇〇〇〇
毎月
25日
携帯番号
090-0000-0000
アドレス
・・・・・・・・
パスワード
・・・・
妻の携帯も一緒に引き落とされる。
PC(プロバイダ名〇〇)〇〇銀行
〇〇支店
口座番号
〇〇〇〇〇〇〇
毎月
25日
アドレス
・・・・・・・・
パスワード
・・・・
ID
・・・・・・・・
水道隔月末頃振込用紙で支払い
ガスと電気(会社名〇〇〇〇)〇〇銀行
〇〇支店
口座番号
〇〇〇〇〇〇〇
毎月
25日
ガスと電気は一括

Amazonや楽天などネットショップを使われている方は、そちらのパスワードや引き落とし口座も記載しておくと良いでしょう。

契約情報に関しては、下記の例のように口座自動引き落としに特化したページを作るのもひとつの方法です。

口座引落としページの例

銀行関連が一括して見られるので、わかりやすいですね。ここもチェック!エンディングノートにはキャッシュカードの暗証番号は書かないでください。
予期しない人の目に触れて、財産が盗まれてしまう可能性があります。
クレジットカードの番号なども同様の理由で書かないようにしてください。

医療や介護について

アレルギーや持病、常用薬などを書き記しておきましょう。

判断能力が低下したり、急な病で意識不明になったときに介護する人が助かります。

また、臓器提供や延命治療を望むかどうかも書いておくべきことのひとつです。

万一のとき、希望通りの対処をして貰えるように思いを記しましょう。

記載がなかった場合、家族が難しい判断を求められることになります。

ただ、「望まない」などの記載があったとしても、家族は悩むことが多いので、ノートに書くだけでなく1度は話し合いをしておいた方がよいでしょう。

医療や介護について、エンディングノートの書き方は以下を参考にしてください。

【医療や介護について】※チェックや赤字は例です

持病☑有り 狭心症□無し
常用薬☑有り 〇〇〇、〇〇〇〇〇□無し
アレルギー☑有り 小麦、猫□無し
延命治療□希望する☑希望しない 
臓器提供☑希望する□希望しない

葬儀や納骨について

自分の葬儀をどんな風に行って欲しいかの希望、納骨して欲しい寺などを記載しておきましょう。

遺影に使用して欲しい写真についてや、棺に納めて欲しいものなども書いておくと良いです。

亡くなった際、家族は悲しみやショックの中で葬儀の準備をしなくてはなりません。

動転して病院や葬儀社にいわれるままに、式を終わらせてしまったという話も聞かれます。

ノートに希望や指示が記載してあれば、あなたの生前の希望通りの葬儀をスムーズに行うことができます。

葬儀や介護についての書き方は以下を参考にしてください。

【葬儀や納骨について】※チェックや赤字は例です

お葬式のかたち□一般葬  ☑家族葬  □一日葬※  □直葬※
喪主について終活太郎(長男)
遺影について☑有り  □無し  保管場所(仏壇右側の引き出し1段目)  
棺に納めて欲しいもの家族旅行のアルバム、箪笥下段にある着物
納骨して欲しい寺院(霊園)名前   〇〇霊園
所在地  東京都〇〇区〇-〇-〇〇
連絡先  03-〇〇〇〇-〇〇〇〇

※一日葬:通夜を行わず一日で納棺から葬式までを行う葬儀
※直葬:通夜も葬式も行わず納棺後に火葬を行う葬儀

知人や親戚の連絡先

あなたの親しい知人や親戚の連絡先を記載しましょう。

死後に連絡をして欲しい人には、その旨書き記しておくと家族は助かります。

連絡先の書き方の具体例は以下になります。

【知人や親戚の連絡先】※チェックや赤字は例です

氏名関係住所連絡先訃報について
終活 貞夫東京都〇〇区・・・・・03-0000-0000☑知らせる □知らせない
鈴木 正義兄神奈川県〇〇区・・・・090-0000-0000☑知らせる □知らせない
岡田 緑不明不明□知らせる ☑知らせない
井上 市子友達東京都〇〇区・・・・・080-0000-0000☑知らせる □知らせない
山田 三郎叔父埼玉県〇〇市・・・・・080-0000-0000□知らせる ☑知らせない
佐藤 良郎不明090-0000-0000□知らせる ☑知らせない
終活 花子叔母不明03-0000-0000☑知らせる □知らせない

相続財産について

エンディングノートには、持っている財産の内容を記載しておきましょう。

わからないと、残された家族は相続手続きが大変な負担になります。

相続税の申告には全ての財産の洗い出しが必要なのです。

相続財産について、記載しておきたい情報には以下のようなものがあります。

  • 預貯金(金融機関・支店名など)
  • 有価証券(金融機関・支店名等)
  • 生命保険の加入状況

書き方は以下の例をご覧ください。

【預貯金】※赤字は例です
預貯金①

金融機関〇〇銀行支店名・店番号〇〇支店    111  
口座番号0000000名義人終活一郎
預貯金の種類普通備考給与振込口座

預貯金②

金融機関△△銀行支店名・店番号〇〇支店    555  
口座番号0000000名義人終活一郎
預貯金の種類定期備考

預貯金③、預貯金④……というように、すべての口座について記載していきます。
有価証券、その他の金融資産についても同様に、口座を記録しておきましょう。

【生命保険】例

保険会社〇〇〇生命
商品名定期保険Cコース
証券番号〇〇〇〇〇〇
契約者名終活 一郎
受取人終活 太郎
連絡先03-0000-0000
保険証券の保管場所書斎のデスク1番下の引き出し

他にも、不動産の所有や、価値のある美術品、骨董品などを所有している場合はそれらも記載しましょう。

また、負債がある場合はそちらも必ず明記してください。

借金も相続の対象となります。資産よりも負債の方が多いのであれば、相続人は相続放棄を選択するかと思いますが、相続放棄の手続きは相続発生後3ヶ月以内に行わなくてはなりません。

煩雑な手続きをスムーズに行うためにも、負債について詳細に記載しておくことが必要です。

遺言書について

遺言書がある場合は、その旨を、種類や保管場所と共に記しておきましょう。

しっかり覚えておいていただきたいのですが、エンディングノートは遺書の代わりにはなりません。

似ているようですが、決定的に違うことがあります。

それは、エンディングノートには法的効力がないということです。

遺言書は被相続人の財産処分について法的効力のある書面であり、作成方法や記載内容に法律上のルールがあります。そういったルールにのっとらないで書くエンディングノートは遺言書の代わりにはなり得ないのです。

エンディングノートの遺言書についての書き方は、以下を参考にしてください。

【遺言書について】※チェックや赤字は例です

遺言書の有無☑有り  □無し
保管場所仏壇右側の引き出し中段の箱の中
種類☑自筆証明遺言  □公正証書遺言※  □秘密証書遺言※

※公正証書遺言:公認役場の公証人が関与して公正証書の形で残す遺言書
※秘密証書遺言:遺言の内容を誰にも公開せず秘密にしたまま公証人に遺言の存在のみを証明してもらう遺言のこと

ペットについて

ペットを飼っている場合は、自分がいなくなった後のペットの扱いについて記載しておいてください。

世話の仕方や食べ物、嗜好、誰に面倒を見て欲しいかまで書きましょう。

もちろん記載したとしても、家族の事情で手放されてしまうこともあります。

そうであっても思いは伝わりますし、託された人や施設等でもペットに関する情報があった方が助かります。

ペットについて、エンディングノートの書き方は以下を参考にしてください。

【ペットについて】※赤字は例です

名前コロ
種類柴犬
年齢11才
かかりつけの病院〇〇動物病院 TEL03-0000-0000
好きな食べ物鶏ささみ、犬用ビーフジャーキー
喜ぶこと〇〇公園の滑り台が好きなので時々連れていってください。花壇をクンクンするのも好きです。
面倒をみて欲しい人長男夫婦にこのままこの家で飼って欲しい。慣れている所にいさせてやりたい。

大切な人へのメッセージ

エンディングノートには、家族や、大切な人へのメッセージを書いておくことができます。

内容は感謝の気持ちや、言いそびれていたこと、形見分けのこと、何でも構いません。

後に相手が目にしたとき、そこに込めた思いが伝わり、あなたへ思いを馳せてくれるでしょう。

仮に相手がそれを見ることが叶わないとしても(亡き夫や親へ綴る言葉、居場所を知らない友人への言葉など)、書き記すことは人生を振り返り、気持ちを整えていくことに繋がります。

心に伝わるメッセージを書くためのポイントは3つあります。

  • 感謝の気持ちを込めて書く
  • 相手の顔をイメージして普段通りの言葉を心掛ける
  • 愚痴や恨みのようなネガティブな内容は書かない

残していくものですから、敢えて互いの気分を害するような内容は避けた方がいいでしょう。

よそ行きの言葉でなく、普段通りに語りかけることで感謝の言葉も浮かびやすいですし、心に響く文章が紡げます。

ご参考までにいくつか具体例を挙げておきます。

【メッセージ】

一郎さんへ(夫)
しばらく会っていないけど元気ですか?
私はあなたがそちらに行ってしまった後も、良子や孫に囲まれて賑やかに過ごしていますよ。料理も洗濯もできない私をお嫁さんにしてくれてありがとう。退職後の温泉巡り楽しかったですね。
病院で最後に「ありがとう」と言ってくれたのに、私はこの世で伝えられないからここに書いておきます。あなたの奥さんになれてしあわせな人生でした。ありがとう。
良子へ(娘)
良子、あなたが生まれたとき、私は人生で最大の喜びを感じました。お父さんもそうです。
これから色々あるとは思うけど、どんなときも、自分はたくさんの愛に包まれ生まれてきたということを忘れないで。天国からも応援しています。忠志さんと仲良くね。先日話したダイヤの指輪、貰ってください。おばあちゃまからいただいたものですよ。
あなたがしてくれればおばあちゃまも喜んでくれるでしょう。
みかちゃんへ(孫)
似顔絵をありがとうね。ピアノとっても上手でした。
パパやママのいうことをよくきいて、おべんきょうもがんばってくださいね。みかちゃんはおばあちゃんの自慢の孫ですよ。ずっとずっと大好きです。

写真や絵を添えておくと、読んだ人も思い出が共有できて喜ばれます。

自分史

自分史を書いておくと、人生のさまざまを思い出し整理することができます。

自分という人間が生まれて生きてきた意味や価値を認識することができます。

後に読んだ人は、あなたという人間についてより深く知ることになるでしょう。

あなたの生い立ちからの人生を辿ることは、後の人たちに家族の歴史を伝えることにもなります。

人生の意味などといわれると難しく感じてしまうかもしれませんが、自分史にも書き方の決まりはありません。肩肘はらず思い出すままに自由に書き綴っていいのです。

エンディングノートでの自分史の書き方のポイントは3つです。

  • 時系列に沿って書く
  • 記憶が曖昧なところはメモ書きや空欄にする
  • 枠にとらわれず気持ちなども書き添える

しっかり書こうと考えるとつまづきやすくなります。楽しく思い出しながら、後から肉付けできるところはする、というような気持ちで書いていきましょう。

以下に簡単な書き方の具体例を示しましたのでご覧ください。

【自分史】例

西暦
(年)
年号
(年)
年齢
(歳)
できごと社会のできごと
1943昭和18010月11日
工員の父正夫と母さと子の長女として、北海道〇〇に生まれる
1958昭和3315家族で上京。
〇〇区〇〇高校に転入。
東京タワー完成。
10,000円札発行。ロカビリー流行
1961昭和3618地元の〇〇デパートに就職。ネクタイ売り場に配属される。
川崎良子ちゃんは同期。長い付き合いが始まる。
1964昭和3921売り場の先輩の紹介でお見合い。
一郎さんと交際を始める。第一印象は無口でこわそうな感じ。
東京オリンピック開催
1966昭和4123結婚。
2ヶ月後に父正夫死去。花嫁姿が見せられてよかった
1970昭和4527長女良子出産。人生最大の喜び。万国博覧会。よど号ハイジャック事件。ビートルズ解散
1971昭和4628母さと子死去。北海道につれていってあげられなくて心残り。「戦争を知らない子どもたち」ヒット。よく口ずさんだもの
中略
1995平成752良子結婚。夫が涙を流すのをはじめて見た阪神淡路大震災。
地下鉄サリン事件

このような感じで、自分にとって大きなできごとを年表にします。

この形式であれば、そのときどきに日記のように書き加えていくことができます。

他にも、細かい年表ではなく、「幼少期」「小学時代」「中学時代」〜「結婚後」「出産後」「退職後」といった転機ごとに書くパターンもあります。

文章を書くのがお好きな方は、自分を主人公にした小説のように綴るのも素敵です。

【20代から50代のエンディングノート】年代別オススメの項目と書き方

エンディングノートは人生の最期に向けての準備というイメージから、高齢の方が書く印象がありますが、実際には何歳からでも書くことができますし、どの世代の方にも役立ちます。

今をよりよく生きるため、これからに備えていくためのプランや思い、希望を書いておけるノートだからです。

この章では、20代から50代の年代別にエンディングノートに書くべき項目、カットしていい項目について説明します。

1章でエンディングノートの主な10項目をお伝えしましたが、他にも書くとよいさまざまな項目が考えられます。たとえば以下のような項目です。

  • 目標や夢
  • ライフプラン
  • 第二の人生でしたいこと(挑戦したいこと)

これらの具体的な書き方を交えながら、年代別のエンディングノートについて解説していきます。

若い世代でエンディングノートに興味をお持ちの方はぜひ参考にしてくださいね。

20代のエンディングノートはこれからのために書く

20代の方は成人したばかりですから、エンディングノートは人生の「これから」のために書いてください。

1章でご紹介した10項目以外に、目標や将来の夢をノートに書くことをおすすめします。

書くことで自覚が生まれ、夢のために努力したくなりますし、目標が曖昧な人は自分の心を見つめる機会になります。

前述の項目についても、今わかるところを埋めることで、これからに向けて「どう生きるべきか」という指針になります。

といっても、20代ならカットしていい項目もあります。

下記に20代のエンディングノートに書くとよい項目を一覧にしましたのでご覧ください。

「目標(夢)」の例も挙げましたので参考にしてください。

【20代のエンディングノート】◎書くべき △どちらでもいい

項目書く書かなくていい備考/例
自分について
契約など個人情報
医療や介護※持病のある方は書いておきましょう
葬儀や納骨
知人や親戚の連絡先※連絡帳のような感覚で書くといいでしょう。訃報のお報せ欄は空欄で構いません
相続財産について
遺言書について
ペットについて
大切な人へのメッセージ
自分史
目標(夢)例)
・起業する
・お母さんのような立派な看護師になる
・海外留学をする
・将来はカラーコーディネーターになる
・カフェのオーナーになる
・25歳で結婚して27歳で母になる!
・売れる役者になってバイトせずに食えるようになる(30歳までに!)

30代・40代のエンディングノートは人生設計のために書く

30代40代は、仕事がステップアップしたり、結婚や子どもを授かったりと人生の節目を迎えます。

ここまでの自分自身を検証整理し、これからのライフプランを練るべき年代です。

そのため、エンディングノートには、前述の10項目以外に「ライフプラン」を書くことをおすすめします。

子どもの教育や自己投資、住宅プラン…と資金を含めた人生設計をするのに、エンディングノートは役立ちます。

30代40代のエンディングノートで、書くとよい項目、カットしていい項目を一覧にしましたのでご覧ください。

ライフプランの書き方例も添付しましたので参考にして頂けたらと思います。

【30代・40代のエンディングノート】◎書くべき △どちらでもいい

項目書く書かなくていい備考
自分について
契約など個人情報
医療や介護
葬儀や納骨
知人や親戚の連絡先
相続財産について
遺言書について
ペットについて
大切な人へのメッセージ※結婚時にパートナーへの思い、生まれたばかりの子への気持ちなどを綴っておくと後から見たときに心に響くことがあります
自分史※この時期から書き出す人も多いです。振り返ることでこれからが考えられます
ライフプラン※下記参照

ライフプランは以下のように、人生の中での大きなイベントと支出を書いて一覧にするのが簡単です。

どのようにマネープランをたてていくべきかも考えやすくなります。

【ライフプラン】

西暦
(年齢)
20132014201520162017201820192020・・・
自分3334353637383940・・・
3132333435363738・・・
長女012345・・・
息子012・・・
イベント結婚!転職長女誕生長男誕生長女
幼稚園入園
住宅購入・・・
支出200万30万30万15万1500万・・・

このような形式で、会社を退職する65歳くらいまでの表を作成しましょう。

これからの様々なイベントを乗り切る資金や、備えに必要な金額が見えてきます。

加えて、5年後、10年後までにやり遂げたい目標なども記載すると、より計画が明確になります。

例)

目標<5年後までに>
・新車を購入する
・写真コンクールで一度は入賞を果たす!
<10年後までに>
・家族で海外旅行をする
・妻にダイヤの指輪を買う
・オーディオルームを作る

50代のエンディングノートはセカンドライフの充実に向けて書く

50代は子育てが一段落したり定年が近づいたりして、セカンドライフを考え始める年代です。

定年後の生活に備えたり老後の資金を考える上でも、エンディングノートを書き始めるのに決して早過ぎる年代ではありません。

この年代のエンディングノートで、先の10項目以外におすすめする項目は、「これからしたいこと」です。

セカンドライフを活力を持って生きるためには、資金以外に、心の充実が重要になります。

楽しく喜びを持って第二の人生を歩めるように、これからしたいことを書いてみましょう。

書き方のポイントは、それを考えるとワクワクできるかどうか?に視点をおいて考えることです。

下記の50代のエンディングノート一覧に、「これからしたいこと」の例も示しましたのでご覧ください。

【50代のエンディングノート】◎書くべき △どちらでもいい

項目書く書かなくていい備考/例
自分について
契約など個人情報
医療や介護
葬儀や納骨
知人や親戚の連絡先
相続財産について
遺言書について
ペットについて
大切な人へのメッセージ
自分史※自分史は遡って調べる作業も含め体力のいる作業です。50代から書き始めることをおすすめします。
これからしたいこと例)
・ゴルフ教室に通う
・韓国語を習う
・写真展に挑戦する
・蕎麦を打つ
・田舎へ移住する
・YouTubeデビューする
・フラワーアレンジメント
・温泉巡り
・ヨガをはじめる

エンディングノートがスムーズに書ける!3つのポイント

エンディングノートの書き方はしっかり把握できましたでしょうか。

内容はわかっても、いざ書こうとすると構えてしまってなかなか進まない…という人がいるかもしれませんね。

そこで2章では、エンディングノートをスムーズに書くためのポイントを伝授したいと思います。

  • 書けるところから書く
  • 一気に完成しようと思わない
  • 自分が書きやすいノートを選ぶ

ひとつずつ説明していきます。

この2つのポイントをおさえるだけで、楽に書き進められるようになりますので、ぜひ試してみてくださいね。

書けるところから書く

エンディングノートをスムーズに書く一番のポイントは、書けるところから書くということです。

最初から順番にきれいに埋めていこうと考えると、調べないとわからない要素や、決めていないこと、じっくり考えなければ書けないところで立ち止まってしまい、なかなか先へ進めなくなってしまいます。

たとえば、自分についての項目や、契約などの個人情報は考えなくてもすぐに書けますよね。

ペットの名前、医療の欄でも持病や病院名は悩む必要なく書けるのではないでしょうか。

エンディングノートを書く際は、そういったすぐ書ける所、わかっている所から埋めていきましょう。

わからない所、ゆっくり考えたい所は飛ばして構いません。

死の時期が差し迫っているケースをのぞき、エンディングノートはいついつまでに完成させなければいけないものではありません。

気楽に、書けるところから書いていきましょう。

一気に完成しようと考えない

エンディングノートは一気に完成しようと考えないでください。

そもそも短期間で完璧な形にできるようなものではないのです。

書いている間に家族の状況が変わる場合もあるでしょうし、あなたの気持ちに変化が訪れることも充分考えられます。

すぐに全部のページを完璧に埋めようなどと考えると大変ですし、構えてしまって進みません。

最初から完成をめざしていると、間違いやミスを恐れて、多大な神経を使うことになるでしょう。

変化したら更新すればいいし、間違えたら書き直せばいいと考えて、気楽に書いていくことをおすすめします。

エンディングノートにおいては、綺麗にまとまった形式的なものはそんなに意味がありません。

人生はそれぞれ違うのですから、見本通りの、体温の伝わらないものは残された家族にも意味をなさないのです。

その時々のあなたの気持ちがこもったエンディングノートであれば、二重線で消した箇所や、何度も書き直した形跡さえも良い思い出に変わります。

エンディングノートは最初から完成形を求めず、書けるところから、ミスや間違いを恐れず書いていきましょう。

自分が書きやすいノートを選ぶ

スムーズに書くためには、相性の良い、書きやすいノートを選ぶのも重要なポイントになります。

開くのが楽しみになるようなノートを選ぶと、そうでないときに比べ筆の運びも良くなります。

たとえば、どこにでも持ち運べる気軽な軽いノートが書きやすい人もいるでしょう。

反対に、高級感のある重厚なノートの方が気分が上がるという人だっています。

説明が詳しく載っているものが助かるという人もいれば、説明や項目は少なめで自由度の高いものが好きな人もいます。

デザインひとつとっても、見やすさ重視の装丁、可愛い装丁、書籍風など、たくさんの種類があり、人それぞれ「書きやすい」と感じるものは違ってきます。

ご存知のように現在はさまざまなエンディングノートが数多く出回っています。

どれにするか迷うところですが、スムーズに書くためには、とにかく「書きやすい」と感じるものを選ぶようにしましょう。

エンディングノート作成でよくある3つの質問

エンディングノートの書き方やポイントは把握できましたでしょうか。

この章では、エンディングノート作成にあたってよくある質問と答えをご紹介します。

気になるところをご覧になって疑問を解消して頂けたらと思います。

Q1.エンディングノートは家族と相談しながら書いてはいけないの?

A.
エンディングノートは家族と相談しながら書いても構いません。
どんな情報があった方が良いかを直接たずねることができる利点もあります。
家族だけでなく、同じ年頃の友人や、既にエンディングノートを書いた経験のある知人などに相談しても良いでしょう。
ただし、個人情報に関わる部分もあるので、信頼できる相手かどうかはしっかりと判断するようにしてください。

 Q2.定期的に見直しや更新をしなきゃいけない?どれくらいの頻度ですればいい?

A.
エンディングノートは定期的に見直し、状況や変化に応じて更新をした方がいいです。
時間の経過と共に、家族の状況や、あなたの気持ちも変化するからです。財産に関しても変わる可能性があります。
頻度としては1、2年に1回くらいがいいでしょう。誕生日や記念の日など、見直しをする日を決めておくと忘れずに見直せます。

 Q3.エンディングノートの保管場所はどこにすればいいですか?

A.
保管場所は目につき過ぎない方がいいですが、かといって家族の誰にも見つけてもらえないようでは意味がありません。
おすすめの保管場所は以下の3つです。箪笥本棚机の引き出しできれば、エンディングノートの存在を、家族の誰かに伝えておくとよいでしょう。
そうすれば万一の場合に必ず探してもらえます。
よくある失敗例として、知人に預けてトラブルになったということがあります。
信頼できる知人であったとしても、ちょっとした興味で中身を見てしまいトラブルに発展する可能性があります。
保管場所は家の中のどこかを選ぶこと、人に預けるのは避けてください。

書き方に悩んだら専門家に相談しよう

エンディングノートの項目や内容を、書き方に焦点をあてて詳しくお伝えしてきました。

ここまで読まれたあなたはすぐにでもペンを握れると思いますが、それでも作成途中で悩んでしまうことがないとも限りません。

多くの方はエンディングノートを書くのは初めてです。

最初はスムーズに書けたのに途中でつまづいてしまった、自分ひとりで決めがたい迷いが生じてしまったという方は少なくないのです。

そんな風に悩んだり迷ったりしたときは、専門家に相談してみましょう。

エンディングノートの書き方について、さまざまなセミナーや講座が各地で開かれています。

昨今はオンラインでの対応も増えてきましたので、手軽に受講することができます。

「終活の相談窓口」ではエンディングノートの作成サポートを行っています。下記をご覧になって興味のある方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。

【エンディングノートの書き方サポート(ZOOMでのサポートも対応しています)】

10名以下のサポート5,000円/1名
10名以上の場合はセミナーになります。50,000円+巣鴨からの交通費
*学校、病院、介護施設、地域包括支援センター、社会福祉協議会、NPO団体、自治体、行政さまからのご依頼については、巣鴨からの交通費のみで受けさせていただいています。

まとめ

エンディングノートの書き方に決まりはありません。

それだけ自由度の高いものなのですが、難しく感じてしまったときにスムーズに書くポイントは2つあります。

  • 書けるところから書く
  • 一気に完成しようと考えない

完璧に書くことや形式を気にして堅苦しく構えず、書けることを気軽に書きとめていくような気持ちで向かうと良いでしょう。

作成につまづいて悩んだり、迷ったりしたときは専門家に相談するのも一案です。

記事を参考に、思いのつまったメモリアルな一冊を書いて頂ければと思います。

エンディングノートの書き方に決まりはありませんが、残しておく人のために書くべき内容として冒頭で述べた10項目は記載するようにしましょう。

項目ごとの書き方を、具体的な例文を交えながら解説します。

あなただけの大切な一冊のために、しっかり理解していってくださいね。

自分について

エンディングノートには、自分の名前や生年月日などの基本情報を記載しておきましょう。

「そんな当たり前のこと書く必要ある?」と思われるかもしれませんが、導入部分として書いておくべきです。

当たり前と思っていることを忘れてしまう日がこないとも限りません。

この先ノートを見る人が、あなたの生年月日を知らない場合だってあるでしょう。

何より自分の基本情報を書くことは、『これからエンディングノートを書いていくのだ』という自覚につながります。一番スラスラ書ける部分なのでモチベーションも上がります。

記載する事項に決まりはありませんが、以下のような内容を書いておくと良いです。

具体例を作りましたのでご覧ください。

【自分について】※赤字は例です

名前終活 一郎(しゅうかつ いちろう)
生年月日西暦 19〇〇年(大正・昭和・平成 〇〇年)
〇〇月 〇〇日 生まれ
住所〒000-0000
東京都〇〇区〇〇町 〇ー〇〇ー〇号
本籍地〒000-0000
埼玉県〇〇区〇〇町 〇ー〇ー〇〇号
血液型A 型
趣味映画鑑賞
釣り
写真
特技料理(定年後に習ってハマる)
好きな食べ物刺身
蕎麦(ただしワサビが苦手)

住所は引っ越したときには更新してください。引越しが多い人は、変遷として、その都度書き換えて残しておくのも覚え書きになっていいでしょう。

特技や趣味、好きな食べ物は必須ではありませんが、見た人に、あなたの人と成りをイメージして貰うという意味で、あるといい情報です。

契約などの個人情報

エンディングノートには使っている携帯電話やパソコン、光熱費など、契約関連の個人情報を書いておきましょう。

見た人が引き継いだり、解約するのに大変役立ちます。

自分の覚え書きにもなりますので、パスワードやIDなどの情報も書いておくと良いでしょう。

記載事項に決まりはありませんが、以下のような内容を記載するのがおすすめです。

【契約などの個人情報】※赤字は例です

契約サービス金融機関名引落日ID・パスワードなど備考
携帯(会社名〇〇)〇〇銀行
〇〇支店
口座番号
〇〇〇〇〇〇〇
毎月
25日
携帯番号
090-0000-0000
アドレス
・・・・・・・・
パスワード
・・・・
妻の携帯も一緒に引き落とされる。
PC(プロバイダ名〇〇)〇〇銀行
〇〇支店
口座番号
〇〇〇〇〇〇〇
毎月
25日
アドレス
・・・・・・・・
パスワード
・・・・
ID
・・・・・・・・
水道隔月末頃振込用紙で支払い
ガスと電気(会社名〇〇〇〇)〇〇銀行
〇〇支店
口座番号
〇〇〇〇〇〇〇
毎月
25日
ガスと電気は一括

Amazonや楽天などネットショップを使われている方は、そちらのパスワードや引き落とし口座も記載しておくと良いでしょう。

契約情報に関しては、下記の例のように口座自動引き落としに特化したページを作るのもひとつの方法です。

口座引落としページの例

銀行関連が一括して見られるので、わかりやすいですね。ここもチェック!エンディングノートにはキャッシュカードの暗証番号は書かないでください。
予期しない人の目に触れて、財産が盗まれてしまう可能性があります。
クレジットカードの番号なども同様の理由で書かないようにしてください。

医療や介護について

アレルギーや持病、常用薬などを書き記しておきましょう。

判断能力が低下したり、急な病で意識不明になったときに介護する人が助かります。

また、臓器提供や延命治療を望むかどうかも書いておくべきことのひとつです。

万一のとき、希望通りの対処をして貰えるように思いを記しましょう。

記載がなかった場合、家族が難しい判断を求められることになります。

ただ、「望まない」などの記載があったとしても、家族は悩むことが多いので、ノートに書くだけでなく1度は話し合いをしておいた方がよいでしょう。

医療や介護について、エンディングノートの書き方は以下を参考にしてください。

【医療や介護について】※チェックや赤字は例です

持病☑有り 狭心症□無し
常用薬☑有り 〇〇〇、〇〇〇〇〇□無し
アレルギー☑有り 小麦、猫□無し
延命治療□希望する☑希望しない 
臓器提供☑希望する□希望しない

葬儀や納骨について

自分の葬儀をどんな風に行って欲しいかの希望、納骨して欲しい寺などを記載しておきましょう。

遺影に使用して欲しい写真についてや、棺に納めて欲しいものなども書いておくと良いです。

亡くなった際、家族は悲しみやショックの中で葬儀の準備をしなくてはなりません。

動転して病院や葬儀社にいわれるままに、式を終わらせてしまったという話も聞かれます。

ノートに希望や指示が記載してあれば、あなたの生前の希望通りの葬儀をスムーズに行うことができます。

葬儀や介護についての書き方は以下を参考にしてください。

【葬儀や納骨について】※チェックや赤字は例です

お葬式のかたち□一般葬  ☑家族葬  □一日葬※  □直葬※
喪主について終活太郎(長男)
遺影について☑有り  □無し  保管場所(仏壇右側の引き出し1段目)  
棺に納めて欲しいもの家族旅行のアルバム、箪笥下段にある着物
納骨して欲しい寺院(霊園)名前   〇〇霊園
所在地  東京都〇〇区〇-〇-〇〇
連絡先  03-〇〇〇〇-〇〇〇〇

※一日葬:通夜を行わず一日で納棺から葬式までを行う葬儀
※直葬:通夜も葬式も行わず納棺後に火葬を行う葬儀

知人や親戚の連絡先

あなたの親しい知人や親戚の連絡先を記載しましょう。

死後に連絡をして欲しい人には、その旨書き記しておくと家族は助かります。

連絡先の書き方の具体例は以下になります。

【知人や親戚の連絡先】※チェックや赤字は例です

氏名関係住所連絡先訃報について
終活 貞夫東京都〇〇区・・・・・03-0000-0000☑知らせる □知らせない
鈴木 正義兄神奈川県〇〇区・・・・090-0000-0000☑知らせる □知らせない
岡田 緑不明不明□知らせる ☑知らせない
井上 市子友達東京都〇〇区・・・・・080-0000-0000☑知らせる □知らせない
山田 三郎叔父埼玉県〇〇市・・・・・080-0000-0000□知らせる ☑知らせない
佐藤 良郎不明090-0000-0000□知らせる ☑知らせない
終活 花子叔母不明03-0000-0000☑知らせる □知らせない

相続財産について

エンディングノートには、持っている財産の内容を記載しておきましょう。

わからないと、残された家族は相続手続きが大変な負担になります。

相続税の申告には全ての財産の洗い出しが必要なのです。

相続財産について、記載しておきたい情報には以下のようなものがあります。

  • 預貯金(金融機関・支店名など)
  • 有価証券(金融機関・支店名等)
  • 生命保険の加入状況

書き方は以下の例をご覧ください。

【預貯金】※赤字は例です
預貯金①

金融機関〇〇銀行支店名・店番号〇〇支店    111  
口座番号0000000名義人終活一郎
預貯金の種類普通備考給与振込口座

預貯金②

金融機関△△銀行支店名・店番号〇〇支店    555  
口座番号0000000名義人終活一郎
預貯金の種類定期備考

預貯金③、預貯金④……というように、すべての口座について記載していきます。
有価証券、その他の金融資産についても同様に、口座を記録しておきましょう。

【生命保険】例

保険会社〇〇〇生命
商品名定期保険Cコース
証券番号〇〇〇〇〇〇
契約者名終活 一郎
受取人終活 太郎
連絡先03-0000-0000
保険証券の保管場所書斎のデスク1番下の引き出し

他にも、不動産の所有や、価値のある美術品、骨董品などを所有している場合はそれらも記載しましょう。

また、負債がある場合はそちらも必ず明記してください。

借金も相続の対象となります。資産よりも負債の方が多いのであれば、相続人は相続放棄を選択するかと思いますが、相続放棄の手続きは相続発生後3ヶ月以内に行わなくてはなりません。

煩雑な手続きをスムーズに行うためにも、負債について詳細に記載しておくことが必要です。

遺言書について

遺言書がある場合は、その旨を、種類や保管場所と共に記しておきましょう。

しっかり覚えておいていただきたいのですが、エンディングノートは遺書の代わりにはなりません。

似ているようですが、決定的に違うことがあります。

それは、エンディングノートには法的効力がないということです。

遺言書は被相続人の財産処分について法的効力のある書面であり、作成方法や記載内容に法律上のルールがあります。そういったルールにのっとらないで書くエンディングノートは遺言書の代わりにはなり得ないのです。

エンディングノートの遺言書についての書き方は、以下を参考にしてください。

【遺言書について】※チェックや赤字は例です

遺言書の有無☑有り  □無し
保管場所仏壇右側の引き出し中段の箱の中
種類☑自筆証明遺言  □公正証書遺言※  □秘密証書遺言※

※公正証書遺言:公認役場の公証人が関与して公正証書の形で残す遺言書
※秘密証書遺言:遺言の内容を誰にも公開せず秘密にしたまま公証人に遺言の存在のみを証明してもらう遺言のこと

ペットについて

ペットを飼っている場合は、自分がいなくなった後のペットの扱いについて記載しておいてください。

世話の仕方や食べ物、嗜好、誰に面倒を見て欲しいかまで書きましょう。

もちろん記載したとしても、家族の事情で手放されてしまうこともあります。

そうであっても思いは伝わりますし、託された人や施設等でもペットに関する情報があった方が助かります。

ペットについて、エンディングノートの書き方は以下を参考にしてください。

【ペットについて】※赤字は例です

名前コロ
種類柴犬
年齢11才
かかりつけの病院〇〇動物病院 TEL03-0000-0000
好きな食べ物鶏ささみ、犬用ビーフジャーキー
喜ぶこと〇〇公園の滑り台が好きなので時々連れていってください。花壇をクンクンするのも好きです。
面倒をみて欲しい人長男夫婦にこのままこの家で飼って欲しい。慣れている所にいさせてやりたい。

大切な人へのメッセージ

エンディングノートには、家族や、大切な人へのメッセージを書いておくことができます。

内容は感謝の気持ちや、言いそびれていたこと、形見分けのこと、何でも構いません。

後に相手が目にしたとき、そこに込めた思いが伝わり、あなたへ思いを馳せてくれるでしょう。

仮に相手がそれを見ることが叶わないとしても(亡き夫や親へ綴る言葉、居場所を知らない友人への言葉など)、書き記すことは人生を振り返り、気持ちを整えていくことに繋がります。

心に伝わるメッセージを書くためのポイントは3つあります。

  • 感謝の気持ちを込めて書く
  • 相手の顔をイメージして普段通りの言葉を心掛ける
  • 愚痴や恨みのようなネガティブな内容は書かない

残していくものですから、敢えて互いの気分を害するような内容は避けた方がいいでしょう。

よそ行きの言葉でなく、普段通りに語りかけることで感謝の言葉も浮かびやすいですし、心に響く文章が紡げます。

ご参考までにいくつか具体例を挙げておきます。

【メッセージ】

一郎さんへ(夫)
しばらく会っていないけど元気ですか?
私はあなたがそちらに行ってしまった後も、良子や孫に囲まれて賑やかに過ごしていますよ。料理も洗濯もできない私をお嫁さんにしてくれてありがとう。退職後の温泉巡り楽しかったですね。
病院で最後に「ありがとう」と言ってくれたのに、私はこの世で伝えられないからここに書いておきます。あなたの奥さんになれてしあわせな人生でした。ありがとう。
良子へ(娘)
良子、あなたが生まれたとき、私は人生で最大の喜びを感じました。お父さんもそうです。
これから色々あるとは思うけど、どんなときも、自分はたくさんの愛に包まれ生まれてきたということを忘れないで。天国からも応援しています。忠志さんと仲良くね。先日話したダイヤの指輪、貰ってください。おばあちゃまからいただいたものですよ。
あなたがしてくれればおばあちゃまも喜んでくれるでしょう。
みかちゃんへ(孫)
似顔絵をありがとうね。ピアノとっても上手でした。
パパやママのいうことをよくきいて、おべんきょうもがんばってくださいね。みかちゃんはおばあちゃんの自慢の孫ですよ。ずっとずっと大好きです。

写真や絵を添えておくと、読んだ人も思い出が共有できて喜ばれます。

自分史

自分史を書いておくと、人生のさまざまを思い出し整理することができます。

自分という人間が生まれて生きてきた意味や価値を認識することができます。

後に読んだ人は、あなたという人間についてより深く知ることになるでしょう。

あなたの生い立ちからの人生を辿ることは、後の人たちに家族の歴史を伝えることにもなります。

人生の意味などといわれると難しく感じてしまうかもしれませんが、自分史にも書き方の決まりはありません。肩肘はらず思い出すままに自由に書き綴っていいのです。

エンディングノートでの自分史の書き方のポイントは3つです。

  • 時系列に沿って書く
  • 記憶が曖昧なところはメモ書きや空欄にする
  • 枠にとらわれず気持ちなども書き添える

しっかり書こうと考えるとつまづきやすくなります。楽しく思い出しながら、後から肉付けできるところはする、というような気持ちで書いていきましょう。

以下に簡単な書き方の具体例を示しましたのでご覧ください。

【自分史】例

西暦
(年)
年号
(年)
年齢
(歳)
できごと社会のできごと
1943昭和18010月11日
工員の父正夫と母さと子の長女として、北海道〇〇に生まれる
1958昭和3315家族で上京。
〇〇区〇〇高校に転入。
東京タワー完成。
10,000円札発行。ロカビリー流行
1961昭和3618地元の〇〇デパートに就職。ネクタイ売り場に配属される。
川崎良子ちゃんは同期。長い付き合いが始まる。
1964昭和3921売り場の先輩の紹介でお見合い。
一郎さんと交際を始める。第一印象は無口でこわそうな感じ。
東京オリンピック開催
1966昭和4123結婚。
2ヶ月後に父正夫死去。花嫁姿が見せられてよかった
1970昭和4527長女良子出産。人生最大の喜び。万国博覧会。よど号ハイジャック事件。ビートルズ解散
1971昭和4628母さと子死去。北海道につれていってあげられなくて心残り。「戦争を知らない子どもたち」ヒット。よく口ずさんだもの
中略
1995平成752良子結婚。夫が涙を流すのをはじめて見た阪神淡路大震災。
地下鉄サリン事件

このような感じで、自分にとって大きなできごとを年表にします。

この形式であれば、そのときどきに日記のように書き加えていくことができます。

他にも、細かい年表ではなく、「幼少期」「小学時代」「中学時代」〜「結婚後」「出産後」「退職後」といった転機ごとに書くパターンもあります。

文章を書くのがお好きな方は、自分を主人公にした小説のように綴るのも素敵です。

【20代から50代のエンディングノート】年代別オススメの項目と書き方

エンディングノートは人生の最期に向けての準備というイメージから、高齢の方が書く印象がありますが、実際には何歳からでも書くことができますし、どの世代の方にも役立ちます。

今をよりよく生きるため、これからに備えていくためのプランや思い、希望を書いておけるノートだからです。

この章では、20代から50代の年代別にエンディングノートに書くべき項目、カットしていい項目について説明します。

1章でエンディングノートの主な10項目をお伝えしましたが、他にも書くとよいさまざまな項目が考えられます。たとえば以下のような項目です。

  • 目標や夢
  • ライフプラン
  • 第二の人生でしたいこと(挑戦したいこと)

これらの具体的な書き方を交えながら、年代別のエンディングノートについて解説していきます。

若い世代でエンディングノートに興味をお持ちの方はぜひ参考にしてくださいね。

20代のエンディングノートはこれからのために書く

20代の方は成人したばかりですから、エンディングノートは人生の「これから」のために書いてください。

1章でご紹介した10項目以外に、目標や将来の夢をノートに書くことをおすすめします。

書くことで自覚が生まれ、夢のために努力したくなりますし、目標が曖昧な人は自分の心を見つめる機会になります。

前述の項目についても、今わかるところを埋めることで、これからに向けて「どう生きるべきか」という指針になります。

といっても、20代ならカットしていい項目もあります。

下記に20代のエンディングノートに書くとよい項目を一覧にしましたのでご覧ください。

「目標(夢)」の例も挙げましたので参考にしてください。

【20代のエンディングノート】◎書くべき △どちらでもいい

項目書く書かなくていい備考/例
自分について
契約など個人情報
医療や介護※持病のある方は書いておきましょう
葬儀や納骨
知人や親戚の連絡先※連絡帳のような感覚で書くといいでしょう。訃報のお報せ欄は空欄で構いません
相続財産について
遺言書について
ペットについて
大切な人へのメッセージ
自分史
目標(夢)例)
・起業する
・お母さんのような立派な看護師になる
・海外留学をする
・将来はカラーコーディネーターになる
・カフェのオーナーになる
・25歳で結婚して27歳で母になる!
・売れる役者になってバイトせずに食えるようになる(30歳までに!)

30代・40代のエンディングノートは人生設計のために書く

30代40代は、仕事がステップアップしたり、結婚や子どもを授かったりと人生の節目を迎えます。

ここまでの自分自身を検証整理し、これからのライフプランを練るべき年代です。

そのため、エンディングノートには、前述の10項目以外に「ライフプラン」を書くことをおすすめします。

子どもの教育や自己投資、住宅プラン…と資金を含めた人生設計をするのに、エンディングノートは役立ちます。

30代40代のエンディングノートで、書くとよい項目、カットしていい項目を一覧にしましたのでご覧ください。

ライフプランの書き方例も添付しましたので参考にして頂けたらと思います。

【30代・40代のエンディングノート】◎書くべき △どちらでもいい

項目書く書かなくていい備考
自分について
契約など個人情報
医療や介護
葬儀や納骨
知人や親戚の連絡先
相続財産について
遺言書について
ペットについて
大切な人へのメッセージ※結婚時にパートナーへの思い、生まれたばかりの子への気持ちなどを綴っておくと後から見たときに心に響くことがあります
自分史※この時期から書き出す人も多いです。振り返ることでこれからが考えられます
ライフプラン※下記参照

ライフプランは以下のように、人生の中での大きなイベントと支出を書いて一覧にするのが簡単です。

どのようにマネープランをたてていくべきかも考えやすくなります。

【ライフプラン】

西暦
(年齢)
20132014201520162017201820192020・・・
自分3334353637383940・・・
3132333435363738・・・
長女012345・・・
息子012・・・
イベント結婚!転職長女誕生長男誕生長女
幼稚園入園
住宅購入・・・
支出200万30万30万15万1500万・・・

このような形式で、会社を退職する65歳くらいまでの表を作成しましょう。

これからの様々なイベントを乗り切る資金や、備えに必要な金額が見えてきます。

加えて、5年後、10年後までにやり遂げたい目標なども記載すると、より計画が明確になります。

例)

目標<5年後までに>
・新車を購入する
・写真コンクールで一度は入賞を果たす!
<10年後までに>
・家族で海外旅行をする
・妻にダイヤの指輪を買う
・オーディオルームを作る

50代のエンディングノートはセカンドライフの充実に向けて書く

50代は子育てが一段落したり定年が近づいたりして、セカンドライフを考え始める年代です。

定年後の生活に備えたり老後の資金を考える上でも、エンディングノートを書き始めるのに決して早過ぎる年代ではありません。

この年代のエンディングノートで、先の10項目以外におすすめする項目は、「これからしたいこと」です。

セカンドライフを活力を持って生きるためには、資金以外に、心の充実が重要になります。

楽しく喜びを持って第二の人生を歩めるように、これからしたいことを書いてみましょう。

書き方のポイントは、それを考えるとワクワクできるかどうか?に視点をおいて考えることです。

下記の50代のエンディングノート一覧に、「これからしたいこと」の例も示しましたのでご覧ください。

【50代のエンディングノート】◎書くべき △どちらでもいい

項目書く書かなくていい備考/例
自分について
契約など個人情報
医療や介護
葬儀や納骨
知人や親戚の連絡先
相続財産について
遺言書について
ペットについて
大切な人へのメッセージ
自分史※自分史は遡って調べる作業も含め体力のいる作業です。50代から書き始めることをおすすめします。
これからしたいこと例)
・ゴルフ教室に通う
・韓国語を習う
・写真展に挑戦する
・蕎麦を打つ
・田舎へ移住する
・YouTubeデビューする
・フラワーアレンジメント
・温泉巡り
・ヨガをはじめる

エンディングノートがスムーズに書ける!3つのポイント

エンディングノートの書き方はしっかり把握できましたでしょうか。

内容はわかっても、いざ書こうとすると構えてしまってなかなか進まない…という人がいるかもしれませんね。

そこで2章では、エンディングノートをスムーズに書くためのポイントを伝授したいと思います。

  • 書けるところから書く
  • 一気に完成しようと思わない
  • 自分が書きやすいノートを選ぶ

ひとつずつ説明していきます。

この2つのポイントをおさえるだけで、楽に書き進められるようになりますので、ぜひ試してみてくださいね。

書けるところから書く

エンディングノートをスムーズに書く一番のポイントは、書けるところから書くということです。

最初から順番にきれいに埋めていこうと考えると、調べないとわからない要素や、決めていないこと、じっくり考えなければ書けないところで立ち止まってしまい、なかなか先へ進めなくなってしまいます。

たとえば、自分についての項目や、契約などの個人情報は考えなくてもすぐに書けますよね。

ペットの名前、医療の欄でも持病や病院名は悩む必要なく書けるのではないでしょうか。

エンディングノートを書く際は、そういったすぐ書ける所、わかっている所から埋めていきましょう。

わからない所、ゆっくり考えたい所は飛ばして構いません。

死の時期が差し迫っているケースをのぞき、エンディングノートはいついつまでに完成させなければいけないものではありません。

気楽に、書けるところから書いていきましょう。

一気に完成しようと考えない

エンディングノートは一気に完成しようと考えないでください。

そもそも短期間で完璧な形にできるようなものではないのです。

書いている間に家族の状況が変わる場合もあるでしょうし、あなたの気持ちに変化が訪れることも充分考えられます。

すぐに全部のページを完璧に埋めようなどと考えると大変ですし、構えてしまって進みません。

最初から完成をめざしていると、間違いやミスを恐れて、多大な神経を使うことになるでしょう。

変化したら更新すればいいし、間違えたら書き直せばいいと考えて、気楽に書いていくことをおすすめします。

エンディングノートにおいては、綺麗にまとまった形式的なものはそんなに意味がありません。

人生はそれぞれ違うのですから、見本通りの、体温の伝わらないものは残された家族にも意味をなさないのです。

その時々のあなたの気持ちがこもったエンディングノートであれば、二重線で消した箇所や、何度も書き直した形跡さえも良い思い出に変わります。

エンディングノートは最初から完成形を求めず、書けるところから、ミスや間違いを恐れず書いていきましょう。

自分が書きやすいノートを選ぶ

スムーズに書くためには、相性の良い、書きやすいノートを選ぶのも重要なポイントになります。

開くのが楽しみになるようなノートを選ぶと、そうでないときに比べ筆の運びも良くなります。

たとえば、どこにでも持ち運べる気軽な軽いノートが書きやすい人もいるでしょう。

反対に、高級感のある重厚なノートの方が気分が上がるという人だっています。

説明が詳しく載っているものが助かるという人もいれば、説明や項目は少なめで自由度の高いものが好きな人もいます。

デザインひとつとっても、見やすさ重視の装丁、可愛い装丁、書籍風など、たくさんの種類があり、人それぞれ「書きやすい」と感じるものは違ってきます。

ご存知のように現在はさまざまなエンディングノートが数多く出回っています。

どれにするか迷うところですが、スムーズに書くためには、とにかく「書きやすい」と感じるものを選ぶようにしましょう。

エンディングノート作成でよくある3つの質問

エンディングノートの書き方やポイントは把握できましたでしょうか。

この章では、エンディングノート作成にあたってよくある質問と答えをご紹介します。

気になるところをご覧になって疑問を解消して頂けたらと思います。

Q1.エンディングノートは家族と相談しながら書いてはいけないの?

A.
エンディングノートは家族と相談しながら書いても構いません。
どんな情報があった方が良いかを直接たずねることができる利点もあります。
家族だけでなく、同じ年頃の友人や、既にエンディングノートを書いた経験のある知人などに相談しても良いでしょう。
ただし、個人情報に関わる部分もあるので、信頼できる相手かどうかはしっかりと判断するようにしてください。

 Q2.定期的に見直しや更新をしなきゃいけない?どれくらいの頻度ですればいい?

A.
エンディングノートは定期的に見直し、状況や変化に応じて更新をした方がいいです。
時間の経過と共に、家族の状況や、あなたの気持ちも変化するからです。財産に関しても変わる可能性があります。
頻度としては1、2年に1回くらいがいいでしょう。誕生日や記念の日など、見直しをする日を決めておくと忘れずに見直せます。

 Q3.エンディングノートの保管場所はどこにすればいいですか?

A.
保管場所は目につき過ぎない方がいいですが、かといって家族の誰にも見つけてもらえないようでは意味がありません。
おすすめの保管場所は以下の3つです。箪笥本棚机の引き出しできれば、エンディングノートの存在を、家族の誰かに伝えておくとよいでしょう。
そうすれば万一の場合に必ず探してもらえます。
よくある失敗例として、知人に預けてトラブルになったということがあります。
信頼できる知人であったとしても、ちょっとした興味で中身を見てしまいトラブルに発展する可能性があります。
保管場所は家の中のどこかを選ぶこと、人に預けるのは避けてください。

書き方に悩んだら専門家に相談しよう

エンディングノートの項目や内容を、書き方に焦点をあてて詳しくお伝えしてきました。

ここまで読まれたあなたはすぐにでもペンを握れると思いますが、それでも作成途中で悩んでしまうことがないとも限りません。

多くの方はエンディングノートを書くのは初めてです。

最初はスムーズに書けたのに途中でつまづいてしまった、自分ひとりで決めがたい迷いが生じてしまったという方は少なくないのです。

そんな風に悩んだり迷ったりしたときは、専門家に相談してみましょう。

エンディングノートの書き方について、さまざまなセミナーや講座が各地で開かれています。

昨今はオンラインでの対応も増えてきましたので、手軽に受講することができます。

「終活の相談窓口」ではエンディングノートの作成サポートを行っています。下記をご覧になって興味のある方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。

【エンディングノートの書き方サポート(ZOOMでのサポートも対応しています)】

10名以下のサポート5,000円/1名
10名以上の場合はセミナーになります。50,000円+巣鴨からの交通費
*学校、病院、介護施設、地域包括支援センター、社会福祉協議会、NPO団体、自治体、行政さまからのご依頼については、巣鴨からの交通費のみで受けさせていただいています。

まとめ

エンディングノートの書き方に決まりはありません。

それだけ自由度の高いものなのですが、難しく感じてしまったときにスムーズに書くポイントは2つあります。

  • 書けるところから書く
  • 一気に完成しようと考えない

完璧に書くことや形式を気にして堅苦しく構えず、書けることを気軽に書きとめていくような気持ちで向かうと良いでしょう。

作成につまづいて悩んだり、迷ったりしたときは専門家に相談するのも一案です。

記事を参考に、思いのつまったメモリアルな一冊を書いて頂ければと思います。

  1. 自分について(名前・生年月日・本籍地など)
  2. 契約などの個人情報(携帯・パソコン・光熱費)
  3. 医療や介護について(持病・常用薬・延命治療の有無など)
  4. 葬儀や納骨について
  5. 知人や親戚の連絡先
  6. 相続財産について(預貯金・不動産・生命保険など)
  7. 遺言書について
  8. ペットについて
  9. 大切な人へのメッセージ
  10. 自分史

読んで頂ければ、エンディングノートのイメージが明確になり、具体的に何を、どう書くべきが見えてくるでしょう。

また、昨今では若い世代でエンディングノートを書く人が増えていることから、20代から50代の年代別の書き方についても触れていきます。

さらに、どの年代の方でもスムーズに書き進められるように書き方のポイントも伝授します!

記事を参考に、思いのこもった大切な一冊を迷いなく作成して頂けたらと思います。

記事のもくじ [とじる]

エンディングノートの書き方を項目別に解説

エンディングノートの書き方に決まりはありませんが、残しておく人のために書くべき内容として冒頭で述べた10項目は記載するようにしましょう。

項目ごとの書き方を、具体的な例文を交えながら解説します。

あなただけの大切な一冊のために、しっかり理解していってくださいね。

自分について

エンディングノートには、自分の名前や生年月日などの基本情報を記載しておきましょう。

「そんな当たり前のこと書く必要ある?」と思われるかもしれませんが、導入部分として書いておくべきです。

当たり前と思っていることを忘れてしまう日がこないとも限りません。

この先ノートを見る人が、あなたの生年月日を知らない場合だってあるでしょう。

何より自分の基本情報を書くことは、『これからエンディングノートを書いていくのだ』という自覚につながります。一番スラスラ書ける部分なのでモチベーションも上がります。

記載する事項に決まりはありませんが、以下のような内容を書いておくと良いです。

具体例を作りましたのでご覧ください。

【自分について】※赤字は例です

名前終活 一郎(しゅうかつ いちろう)
生年月日西暦 19〇〇年(大正・昭和・平成 〇〇年)
〇〇月 〇〇日 生まれ
住所〒000-0000
東京都〇〇区〇〇町 〇ー〇〇ー〇号
本籍地〒000-0000
埼玉県〇〇区〇〇町 〇ー〇ー〇〇号
血液型A 型
趣味映画鑑賞
釣り
写真
特技料理(定年後に習ってハマる)
好きな食べ物刺身
蕎麦(ただしワサビが苦手)

住所は引っ越したときには更新してください。引越しが多い人は、変遷として、その都度書き換えて残しておくのも覚え書きになっていいでしょう。

特技や趣味、好きな食べ物は必須ではありませんが、見た人に、あなたの人と成りをイメージして貰うという意味で、あるといい情報です。

契約などの個人情報

エンディングノートには使っている携帯電話やパソコン、光熱費など、契約関連の個人情報を書いておきましょう。

見た人が引き継いだり、解約するのに大変役立ちます。

自分の覚え書きにもなりますので、パスワードやIDなどの情報も書いておくと良いでしょう。

記載事項に決まりはありませんが、以下のような内容を記載するのがおすすめです。

【契約などの個人情報】※赤字は例です

契約サービス金融機関名引落日ID・パスワードなど備考
携帯(会社名〇〇)〇〇銀行
〇〇支店
口座番号
〇〇〇〇〇〇〇
毎月
25日
携帯番号
090-0000-0000
アドレス
・・・・・・・・
パスワード
・・・・
妻の携帯も一緒に引き落とされる。
PC(プロバイダ名〇〇)〇〇銀行
〇〇支店
口座番号
〇〇〇〇〇〇〇
毎月
25日
アドレス
・・・・・・・・
パスワード
・・・・
ID
・・・・・・・・
水道隔月末頃振込用紙で支払い
ガスと電気(会社名〇〇〇〇)〇〇銀行
〇〇支店
口座番号
〇〇〇〇〇〇〇
毎月
25日
ガスと電気は一括

Amazonや楽天などネットショップを使われている方は、そちらのパスワードや引き落とし口座も記載しておくと良いでしょう。

契約情報に関しては、下記の例のように口座自動引き落としに特化したページを作るのもひとつの方法です。

口座引落としページの例

銀行関連が一括して見られるので、わかりやすいですね。ここもチェック!エンディングノートにはキャッシュカードの暗証番号は書かないでください。
予期しない人の目に触れて、財産が盗まれてしまう可能性があります。
クレジットカードの番号なども同様の理由で書かないようにしてください。

医療や介護について

アレルギーや持病、常用薬などを書き記しておきましょう。

判断能力が低下したり、急な病で意識不明になったときに介護する人が助かります。

また、臓器提供や延命治療を望むかどうかも書いておくべきことのひとつです。

万一のとき、希望通りの対処をして貰えるように思いを記しましょう。

記載がなかった場合、家族が難しい判断を求められることになります。

ただ、「望まない」などの記載があったとしても、家族は悩むことが多いので、ノートに書くだけでなく1度は話し合いをしておいた方がよいでしょう。

医療や介護について、エンディングノートの書き方は以下を参考にしてください。

【医療や介護について】※チェックや赤字は例です

持病☑有り 狭心症□無し
常用薬☑有り 〇〇〇、〇〇〇〇〇□無し
アレルギー☑有り 小麦、猫□無し
延命治療□希望する☑希望しない 
臓器提供☑希望する□希望しない

葬儀や納骨について

自分の葬儀をどんな風に行って欲しいかの希望、納骨して欲しい寺などを記載しておきましょう。

遺影に使用して欲しい写真についてや、棺に納めて欲しいものなども書いておくと良いです。

亡くなった際、家族は悲しみやショックの中で葬儀の準備をしなくてはなりません。

動転して病院や葬儀社にいわれるままに、式を終わらせてしまったという話も聞かれます。

ノートに希望や指示が記載してあれば、あなたの生前の希望通りの葬儀をスムーズに行うことができます。

葬儀や介護についての書き方は以下を参考にしてください。

【葬儀や納骨について】※チェックや赤字は例です

お葬式のかたち□一般葬  ☑家族葬  □一日葬※  □直葬※
喪主について終活太郎(長男)
遺影について☑有り  □無し  保管場所(仏壇右側の引き出し1段目)  
棺に納めて欲しいもの家族旅行のアルバム、箪笥下段にある着物
納骨して欲しい寺院(霊園)名前   〇〇霊園
所在地  東京都〇〇区〇-〇-〇〇
連絡先  03-〇〇〇〇-〇〇〇〇

※一日葬:通夜を行わず一日で納棺から葬式までを行う葬儀
※直葬:通夜も葬式も行わず納棺後に火葬を行う葬儀

知人や親戚の連絡先

あなたの親しい知人や親戚の連絡先を記載しましょう。

死後に連絡をして欲しい人には、その旨書き記しておくと家族は助かります。

連絡先の書き方の具体例は以下になります。

【知人や親戚の連絡先】※チェックや赤字は例です

氏名関係住所連絡先訃報について
終活 貞夫東京都〇〇区・・・・・03-0000-0000☑知らせる □知らせない
鈴木 正義兄神奈川県〇〇区・・・・090-0000-0000☑知らせる □知らせない
岡田 緑不明不明□知らせる ☑知らせない
井上 市子友達東京都〇〇区・・・・・080-0000-0000☑知らせる □知らせない
山田 三郎叔父埼玉県〇〇市・・・・・080-0000-0000□知らせる ☑知らせない
佐藤 良郎不明090-0000-0000□知らせる ☑知らせない
終活 花子叔母不明03-0000-0000☑知らせる □知らせない

相続財産について

エンディングノートには、持っている財産の内容を記載しておきましょう。

わからないと、残された家族は相続手続きが大変な負担になります。

相続税の申告には全ての財産の洗い出しが必要なのです。

相続財産について、記載しておきたい情報には以下のようなものがあります。

  • 預貯金(金融機関・支店名など)
  • 有価証券(金融機関・支店名等)
  • 生命保険の加入状況

書き方は以下の例をご覧ください。

【預貯金】※赤字は例です
預貯金①

金融機関〇〇銀行支店名・店番号〇〇支店    111  
口座番号0000000名義人終活一郎
預貯金の種類普通備考給与振込口座

預貯金②

金融機関△△銀行支店名・店番号〇〇支店    555  
口座番号0000000名義人終活一郎
預貯金の種類定期備考

預貯金③、預貯金④……というように、すべての口座について記載していきます。
有価証券、その他の金融資産についても同様に、口座を記録しておきましょう。

【生命保険】例

保険会社〇〇〇生命
商品名定期保険Cコース
証券番号〇〇〇〇〇〇
契約者名終活 一郎
受取人終活 太郎
連絡先03-0000-0000
保険証券の保管場所書斎のデスク1番下の引き出し

他にも、不動産の所有や、価値のある美術品、骨董品などを所有している場合はそれらも記載しましょう。

また、負債がある場合はそちらも必ず明記してください。

借金も相続の対象となります。資産よりも負債の方が多いのであれば、相続人は相続放棄を選択するかと思いますが、相続放棄の手続きは相続発生後3ヶ月以内に行わなくてはなりません。

煩雑な手続きをスムーズに行うためにも、負債について詳細に記載しておくことが必要です。

遺言書について

遺言書がある場合は、その旨を、種類や保管場所と共に記しておきましょう。

しっかり覚えておいていただきたいのですが、エンディングノートは遺書の代わりにはなりません。

似ているようですが、決定的に違うことがあります。

それは、エンディングノートには法的効力がないということです。

遺言書は被相続人の財産処分について法的効力のある書面であり、作成方法や記載内容に法律上のルールがあります。そういったルールにのっとらないで書くエンディングノートは遺言書の代わりにはなり得ないのです。

エンディングノートの遺言書についての書き方は、以下を参考にしてください。

【遺言書について】※チェックや赤字は例です

遺言書の有無☑有り  □無し
保管場所仏壇右側の引き出し中段の箱の中
種類☑自筆証明遺言  □公正証書遺言※  □秘密証書遺言※

※公正証書遺言:公認役場の公証人が関与して公正証書の形で残す遺言書
※秘密証書遺言:遺言の内容を誰にも公開せず秘密にしたまま公証人に遺言の存在のみを証明してもらう遺言のこと

ペットについて

ペットを飼っている場合は、自分がいなくなった後のペットの扱いについて記載しておいてください。

世話の仕方や食べ物、嗜好、誰に面倒を見て欲しいかまで書きましょう。

もちろん記載したとしても、家族の事情で手放されてしまうこともあります。

そうであっても思いは伝わりますし、託された人や施設等でもペットに関する情報があった方が助かります。

ペットについて、エンディングノートの書き方は以下を参考にしてください。

【ペットについて】※赤字は例です

名前コロ
種類柴犬
年齢11才
かかりつけの病院〇〇動物病院 TEL03-0000-0000
好きな食べ物鶏ささみ、犬用ビーフジャーキー
喜ぶこと〇〇公園の滑り台が好きなので時々連れていってください。花壇をクンクンするのも好きです。
面倒をみて欲しい人長男夫婦にこのままこの家で飼って欲しい。慣れている所にいさせてやりたい。

大切な人へのメッセージ

エンディングノートには、家族や、大切な人へのメッセージを書いておくことができます。

内容は感謝の気持ちや、言いそびれていたこと、形見分けのこと、何でも構いません。

後に相手が目にしたとき、そこに込めた思いが伝わり、あなたへ思いを馳せてくれるでしょう。

仮に相手がそれを見ることが叶わないとしても(亡き夫や親へ綴る言葉、居場所を知らない友人への言葉など)、書き記すことは人生を振り返り、気持ちを整えていくことに繋がります。

心に伝わるメッセージを書くためのポイントは3つあります。

  • 感謝の気持ちを込めて書く
  • 相手の顔をイメージして普段通りの言葉を心掛ける
  • 愚痴や恨みのようなネガティブな内容は書かない

残していくものですから、敢えて互いの気分を害するような内容は避けた方がいいでしょう。

よそ行きの言葉でなく、普段通りに語りかけることで感謝の言葉も浮かびやすいですし、心に響く文章が紡げます。

ご参考までにいくつか具体例を挙げておきます。

【メッセージ】

一郎さんへ(夫)
しばらく会っていないけど元気ですか?
私はあなたがそちらに行ってしまった後も、良子や孫に囲まれて賑やかに過ごしていますよ。料理も洗濯もできない私をお嫁さんにしてくれてありがとう。退職後の温泉巡り楽しかったですね。
病院で最後に「ありがとう」と言ってくれたのに、私はこの世で伝えられないからここに書いておきます。あなたの奥さんになれてしあわせな人生でした。ありがとう。
良子へ(娘)
良子、あなたが生まれたとき、私は人生で最大の喜びを感じました。お父さんもそうです。
これから色々あるとは思うけど、どんなときも、自分はたくさんの愛に包まれ生まれてきたということを忘れないで。天国からも応援しています。忠志さんと仲良くね。先日話したダイヤの指輪、貰ってください。おばあちゃまからいただいたものですよ。
あなたがしてくれればおばあちゃまも喜んでくれるでしょう。
みかちゃんへ(孫)
似顔絵をありがとうね。ピアノとっても上手でした。
パパやママのいうことをよくきいて、おべんきょうもがんばってくださいね。みかちゃんはおばあちゃんの自慢の孫ですよ。ずっとずっと大好きです。

写真や絵を添えておくと、読んだ人も思い出が共有できて喜ばれます。

自分史

自分史を書いておくと、人生のさまざまを思い出し整理することができます。

自分という人間が生まれて生きてきた意味や価値を認識することができます。

後に読んだ人は、あなたという人間についてより深く知ることになるでしょう。

あなたの生い立ちからの人生を辿ることは、後の人たちに家族の歴史を伝えることにもなります。

人生の意味などといわれると難しく感じてしまうかもしれませんが、自分史にも書き方の決まりはありません。肩肘はらず思い出すままに自由に書き綴っていいのです。

エンディングノートでの自分史の書き方のポイントは3つです。

  • 時系列に沿って書く
  • 記憶が曖昧なところはメモ書きや空欄にする
  • 枠にとらわれず気持ちなども書き添える

しっかり書こうと考えるとつまづきやすくなります。楽しく思い出しながら、後から肉付けできるところはする、というような気持ちで書いていきましょう。

以下に簡単な書き方の具体例を示しましたのでご覧ください。

【自分史】例

西暦
(年)
年号
(年)
年齢
(歳)
できごと社会のできごと
1943昭和18010月11日
工員の父正夫と母さと子の長女として、北海道〇〇に生まれる
1958昭和3315家族で上京。
〇〇区〇〇高校に転入。
東京タワー完成。
10,000円札発行。ロカビリー流行
1961昭和3618地元の〇〇デパートに就職。ネクタイ売り場に配属される。
川崎良子ちゃんは同期。長い付き合いが始まる。
1964昭和3921売り場の先輩の紹介でお見合い。
一郎さんと交際を始める。第一印象は無口でこわそうな感じ。
東京オリンピック開催
1966昭和4123結婚。
2ヶ月後に父正夫死去。花嫁姿が見せられてよかった
1970昭和4527長女良子出産。人生最大の喜び。万国博覧会。よど号ハイジャック事件。ビートルズ解散
1971昭和4628母さと子死去。北海道につれていってあげられなくて心残り。「戦争を知らない子どもたち」ヒット。よく口ずさんだもの
中略
1995平成752良子結婚。夫が涙を流すのをはじめて見た阪神淡路大震災。
地下鉄サリン事件

このような感じで、自分にとって大きなできごとを年表にします。

この形式であれば、そのときどきに日記のように書き加えていくことができます。

他にも、細かい年表ではなく、「幼少期」「小学時代」「中学時代」〜「結婚後」「出産後」「退職後」といった転機ごとに書くパターンもあります。

文章を書くのがお好きな方は、自分を主人公にした小説のように綴るのも素敵です。

【20代から50代のエンディングノート】年代別オススメの項目と書き方

エンディングノートは人生の最期に向けての準備というイメージから、高齢の方が書く印象がありますが、実際には何歳からでも書くことができますし、どの世代の方にも役立ちます。

今をよりよく生きるため、これからに備えていくためのプランや思い、希望を書いておけるノートだからです。

この章では、20代から50代の年代別にエンディングノートに書くべき項目、カットしていい項目について説明します。

1章でエンディングノートの主な10項目をお伝えしましたが、他にも書くとよいさまざまな項目が考えられます。たとえば以下のような項目です。

  • 目標や夢
  • ライフプラン
  • 第二の人生でしたいこと(挑戦したいこと)

これらの具体的な書き方を交えながら、年代別のエンディングノートについて解説していきます。

若い世代でエンディングノートに興味をお持ちの方はぜひ参考にしてくださいね。

20代のエンディングノートはこれからのために書く

20代の方は成人したばかりですから、エンディングノートは人生の「これから」のために書いてください。

1章でご紹介した10項目以外に、目標や将来の夢をノートに書くことをおすすめします。

書くことで自覚が生まれ、夢のために努力したくなりますし、目標が曖昧な人は自分の心を見つめる機会になります。

前述の項目についても、今わかるところを埋めることで、これからに向けて「どう生きるべきか」という指針になります。

といっても、20代ならカットしていい項目もあります。

下記に20代のエンディングノートに書くとよい項目を一覧にしましたのでご覧ください。

「目標(夢)」の例も挙げましたので参考にしてください。

【20代のエンディングノート】◎書くべき △どちらでもいい

項目書く書かなくていい備考/例
自分について
契約など個人情報
医療や介護※持病のある方は書いておきましょう
葬儀や納骨
知人や親戚の連絡先※連絡帳のような感覚で書くといいでしょう。訃報のお報せ欄は空欄で構いません
相続財産について
遺言書について
ペットについて
大切な人へのメッセージ
自分史
目標(夢)例)
・起業する
・お母さんのような立派な看護師になる
・海外留学をする
・将来はカラーコーディネーターになる
・カフェのオーナーになる
・25歳で結婚して27歳で母になる!
・売れる役者になってバイトせずに食えるようになる(30歳までに!)

30代・40代のエンディングノートは人生設計のために書く

30代40代は、仕事がステップアップしたり、結婚や子どもを授かったりと人生の節目を迎えます。

ここまでの自分自身を検証整理し、これからのライフプランを練るべき年代です。

そのため、エンディングノートには、前述の10項目以外に「ライフプラン」を書くことをおすすめします。

子どもの教育や自己投資、住宅プラン…と資金を含めた人生設計をするのに、エンディングノートは役立ちます。

30代40代のエンディングノートで、書くとよい項目、カットしていい項目を一覧にしましたのでご覧ください。

ライフプランの書き方例も添付しましたので参考にして頂けたらと思います。

【30代・40代のエンディングノート】◎書くべき △どちらでもいい

項目書く書かなくていい備考
自分について
契約など個人情報
医療や介護
葬儀や納骨
知人や親戚の連絡先
相続財産について
遺言書について
ペットについて
大切な人へのメッセージ※結婚時にパートナーへの思い、生まれたばかりの子への気持ちなどを綴っておくと後から見たときに心に響くことがあります
自分史※この時期から書き出す人も多いです。振り返ることでこれからが考えられます
ライフプラン※下記参照

ライフプランは以下のように、人生の中での大きなイベントと支出を書いて一覧にするのが簡単です。

どのようにマネープランをたてていくべきかも考えやすくなります。

【ライフプラン】

西暦
(年齢)
20132014201520162017201820192020・・・
自分3334353637383940・・・
3132333435363738・・・
長女012345・・・
息子012・・・
イベント結婚!転職長女誕生長男誕生長女
幼稚園入園
住宅購入・・・
支出200万30万30万15万1500万・・・

このような形式で、会社を退職する65歳くらいまでの表を作成しましょう。

これからの様々なイベントを乗り切る資金や、備えに必要な金額が見えてきます。

加えて、5年後、10年後までにやり遂げたい目標なども記載すると、より計画が明確になります。

例)

目標<5年後までに>
・新車を購入する
・写真コンクールで一度は入賞を果たす!
<10年後までに>
・家族で海外旅行をする
・妻にダイヤの指輪を買う
・オーディオルームを作る

50代のエンディングノートはセカンドライフの充実に向けて書く

50代は子育てが一段落したり定年が近づいたりして、セカンドライフを考え始める年代です。

定年後の生活に備えたり老後の資金を考える上でも、エンディングノートを書き始めるのに決して早過ぎる年代ではありません。

この年代のエンディングノートで、先の10項目以外におすすめする項目は、「これからしたいこと」です。

セカンドライフを活力を持って生きるためには、資金以外に、心の充実が重要になります。

楽しく喜びを持って第二の人生を歩めるように、これからしたいことを書いてみましょう。

書き方のポイントは、それを考えるとワクワクできるかどうか?に視点をおいて考えることです。

下記の50代のエンディングノート一覧に、「これからしたいこと」の例も示しましたのでご覧ください。

【50代のエンディングノート】◎書くべき △どちらでもいい

項目書く書かなくていい備考/例
自分について
契約など個人情報
医療や介護
葬儀や納骨
知人や親戚の連絡先
相続財産について
遺言書について
ペットについて
大切な人へのメッセージ
自分史※自分史は遡って調べる作業も含め体力のいる作業です。50代から書き始めることをおすすめします。
これからしたいこと例)
・ゴルフ教室に通う
・韓国語を習う
・写真展に挑戦する
・蕎麦を打つ
・田舎へ移住する
・YouTubeデビューする
・フラワーアレンジメント
・温泉巡り
・ヨガをはじめる

エンディングノートがスムーズに書ける!3つのポイント

エンディングノートの書き方はしっかり把握できましたでしょうか。

内容はわかっても、いざ書こうとすると構えてしまってなかなか進まない…という人がいるかもしれませんね。

そこで2章では、エンディングノートをスムーズに書くためのポイントを伝授したいと思います。

  • 書けるところから書く
  • 一気に完成しようと思わない
  • 自分が書きやすいノートを選ぶ

ひとつずつ説明していきます。

この2つのポイントをおさえるだけで、楽に書き進められるようになりますので、ぜひ試してみてくださいね。

書けるところから書く

エンディングノートをスムーズに書く一番のポイントは、書けるところから書くということです。

最初から順番にきれいに埋めていこうと考えると、調べないとわからない要素や、決めていないこと、じっくり考えなければ書けないところで立ち止まってしまい、なかなか先へ進めなくなってしまいます。

たとえば、自分についての項目や、契約などの個人情報は考えなくてもすぐに書けますよね。

ペットの名前、医療の欄でも持病や病院名は悩む必要なく書けるのではないでしょうか。

エンディングノートを書く際は、そういったすぐ書ける所、わかっている所から埋めていきましょう。

わからない所、ゆっくり考えたい所は飛ばして構いません。

死の時期が差し迫っているケースをのぞき、エンディングノートはいついつまでに完成させなければいけないものではありません。

気楽に、書けるところから書いていきましょう。

一気に完成しようと考えない

エンディングノートは一気に完成しようと考えないでください。

そもそも短期間で完璧な形にできるようなものではないのです。

書いている間に家族の状況が変わる場合もあるでしょうし、あなたの気持ちに変化が訪れることも充分考えられます。

すぐに全部のページを完璧に埋めようなどと考えると大変ですし、構えてしまって進みません。

最初から完成をめざしていると、間違いやミスを恐れて、多大な神経を使うことになるでしょう。

変化したら更新すればいいし、間違えたら書き直せばいいと考えて、気楽に書いていくことをおすすめします。

エンディングノートにおいては、綺麗にまとまった形式的なものはそんなに意味がありません。

人生はそれぞれ違うのですから、見本通りの、体温の伝わらないものは残された家族にも意味をなさないのです。

その時々のあなたの気持ちがこもったエンディングノートであれば、二重線で消した箇所や、何度も書き直した形跡さえも良い思い出に変わります。

エンディングノートは最初から完成形を求めず、書けるところから、ミスや間違いを恐れず書いていきましょう。

自分が書きやすいノートを選ぶ

スムーズに書くためには、相性の良い、書きやすいノートを選ぶのも重要なポイントになります。

開くのが楽しみになるようなノートを選ぶと、そうでないときに比べ筆の運びも良くなります。

たとえば、どこにでも持ち運べる気軽な軽いノートが書きやすい人もいるでしょう。

反対に、高級感のある重厚なノートの方が気分が上がるという人だっています。

説明が詳しく載っているものが助かるという人もいれば、説明や項目は少なめで自由度の高いものが好きな人もいます。

デザインひとつとっても、見やすさ重視の装丁、可愛い装丁、書籍風など、たくさんの種類があり、人それぞれ「書きやすい」と感じるものは違ってきます。

ご存知のように現在はさまざまなエンディングノートが数多く出回っています。

どれにするか迷うところですが、スムーズに書くためには、とにかく「書きやすい」と感じるものを選ぶようにしましょう。

エンディングノート作成でよくある3つの質問

エンディングノートの書き方やポイントは把握できましたでしょうか。

この章では、エンディングノート作成にあたってよくある質問と答えをご紹介します。

気になるところをご覧になって疑問を解消して頂けたらと思います。

Q1.エンディングノートは家族と相談しながら書いてはいけないの?

A.
エンディングノートは家族と相談しながら書いても構いません。
どんな情報があった方が良いかを直接たずねることができる利点もあります。
家族だけでなく、同じ年頃の友人や、既にエンディングノートを書いた経験のある知人などに相談しても良いでしょう。
ただし、個人情報に関わる部分もあるので、信頼できる相手かどうかはしっかりと判断するようにしてください。

 Q2.定期的に見直しや更新をしなきゃいけない?どれくらいの頻度ですればいい?

A.
エンディングノートは定期的に見直し、状況や変化に応じて更新をした方がいいです。
時間の経過と共に、家族の状況や、あなたの気持ちも変化するからです。財産に関しても変わる可能性があります。
頻度としては1、2年に1回くらいがいいでしょう。誕生日や記念の日など、見直しをする日を決めておくと忘れずに見直せます。

 Q3.エンディングノートの保管場所はどこにすればいいですか?

A.
保管場所は目につき過ぎない方がいいですが、かといって家族の誰にも見つけてもらえないようでは意味がありません。
おすすめの保管場所は以下の3つです。箪笥本棚机の引き出しできれば、エンディングノートの存在を、家族の誰かに伝えておくとよいでしょう。
そうすれば万一の場合に必ず探してもらえます。
よくある失敗例として、知人に預けてトラブルになったということがあります。
信頼できる知人であったとしても、ちょっとした興味で中身を見てしまいトラブルに発展する可能性があります。
保管場所は家の中のどこかを選ぶこと、人に預けるのは避けてください。

書き方に悩んだら専門家に相談しよう

エンディングノートの項目や内容を、書き方に焦点をあてて詳しくお伝えしてきました。

ここまで読まれたあなたはすぐにでもペンを握れると思いますが、それでも作成途中で悩んでしまうことがないとも限りません。

多くの方はエンディングノートを書くのは初めてです。

最初はスムーズに書けたのに途中でつまづいてしまった、自分ひとりで決めがたい迷いが生じてしまったという方は少なくないのです。

そんな風に悩んだり迷ったりしたときは、専門家に相談してみましょう。

エンディングノートの書き方について、さまざまなセミナーや講座が各地で開かれています。

昨今はオンラインでの対応も増えてきましたので、手軽に受講することができます。

「終活の相談窓口」ではエンディングノートの作成サポートを行っています。下記をご覧になって興味のある方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。

【エンディングノートの書き方サポート(ZOOMでのサポートも対応しています)】

10名以下のサポート5,000円/1名
10名以上の場合はセミナーになります。50,000円+巣鴨からの交通費
*学校、病院、介護施設、地域包括支援センター、社会福祉協議会、NPO団体、自治体、行政さまからのご依頼については、巣鴨からの交通費のみで受けさせていただいています。

まとめ

エンディングノートの書き方に決まりはありません。

それだけ自由度の高いものなのですが、難しく感じてしまったときにスムーズに書くポイントは2つあります。

  • 書けるところから書く
  • 一気に完成しようと考えない

完璧に書くことや形式を気にして堅苦しく構えず、書けることを気軽に書きとめていくような気持ちで向かうと良いでしょう。

作成につまづいて悩んだり、迷ったりしたときは専門家に相談するのも一案です。

記事を参考に、思いのつまったメモリアルな一冊を書いて頂ければと思います。

「エンディングノートって、何を、どんな風に書いたらいいのだろう」

「エンディングノートの書き方に決まりはあるのかしら?」

記事をご覧のあなたはこんな疑問をお持ちではないでしょうか?

結論からいうとエンディングノートの書き方に決まりはありません。

ただ、必ず記載しておいた方がいい項目は10個あります。

その項目さえ押さえておけば、基本的に洩れのないエンディングノートが仕上がります。

本記事では、エンディングノートに書くべきその10項目と、各々の書き方を例文を交えて解説します!

  1. 自分について(名前・生年月日・本籍地など)
  2. 契約などの個人情報(携帯・パソコン・光熱費)
  3. 医療や介護について(持病・常用薬・延命治療の有無など)
  4. 葬儀や納骨について
  5. 知人や親戚の連絡先
  6. 相続財産について(預貯金・不動産・生命保険など)
  7. 遺言書について
  8. ペットについて
  9. 大切な人へのメッセージ
  10. 自分史

読んで頂ければ、エンディングノートのイメージが明確になり、具体的に何を、どう書くべきが見えてくるでしょう。

また、昨今では若い世代でエンディングノートを書く人が増えていることから、20代から50代の年代別の書き方についても触れていきます。

さらに、どの年代の方でもスムーズに書き進められるように書き方のポイントも伝授します!

記事を参考に、思いのこもった大切な一冊を迷いなく作成して頂けたらと思います。

記事のもくじ [とじる]

エンディングノートの書き方を項目別に解説

エンディングノートの書き方に決まりはありませんが、残しておく人のために書くべき内容として冒頭で述べた10項目は記載するようにしましょう。

項目ごとの書き方を、具体的な例文を交えながら解説します。

あなただけの大切な一冊のために、しっかり理解していってくださいね。

自分について

エンディングノートには、自分の名前や生年月日などの基本情報を記載しておきましょう。

「そんな当たり前のこと書く必要ある?」と思われるかもしれませんが、導入部分として書いておくべきです。

当たり前と思っていることを忘れてしまう日がこないとも限りません。

この先ノートを見る人が、あなたの生年月日を知らない場合だってあるでしょう。

何より自分の基本情報を書くことは、『これからエンディングノートを書いていくのだ』という自覚につながります。一番スラスラ書ける部分なのでモチベーションも上がります。

記載する事項に決まりはありませんが、以下のような内容を書いておくと良いです。

具体例を作りましたのでご覧ください。

【自分について】※赤字は例です

名前終活 一郎(しゅうかつ いちろう)
生年月日西暦 19〇〇年(大正・昭和・平成 〇〇年)
〇〇月 〇〇日 生まれ
住所〒000-0000
東京都〇〇区〇〇町 〇ー〇〇ー〇号
本籍地〒000-0000
埼玉県〇〇区〇〇町 〇ー〇ー〇〇号
血液型A 型
趣味映画鑑賞
釣り
写真
特技料理(定年後に習ってハマる)
好きな食べ物刺身
蕎麦(ただしワサビが苦手)

住所は引っ越したときには更新してください。引越しが多い人は、変遷として、その都度書き換えて残しておくのも覚え書きになっていいでしょう。

特技や趣味、好きな食べ物は必須ではありませんが、見た人に、あなたの人と成りをイメージして貰うという意味で、あるといい情報です。

契約などの個人情報

エンディングノートには使っている携帯電話やパソコン、光熱費など、契約関連の個人情報を書いておきましょう。

見た人が引き継いだり、解約するのに大変役立ちます。

自分の覚え書きにもなりますので、パスワードやIDなどの情報も書いておくと良いでしょう。

記載事項に決まりはありませんが、以下のような内容を記載するのがおすすめです。

【契約などの個人情報】※赤字は例です

契約サービス金融機関名引落日ID・パスワードなど備考
携帯(会社名〇〇)〇〇銀行
〇〇支店
口座番号
〇〇〇〇〇〇〇
毎月
25日
携帯番号
090-0000-0000
アドレス
・・・・・・・・
パスワード
・・・・
妻の携帯も一緒に引き落とされる。
PC(プロバイダ名〇〇)〇〇銀行
〇〇支店
口座番号
〇〇〇〇〇〇〇
毎月
25日
アドレス
・・・・・・・・
パスワード
・・・・
ID
・・・・・・・・
水道隔月末頃振込用紙で支払い
ガスと電気(会社名〇〇〇〇)〇〇銀行
〇〇支店
口座番号
〇〇〇〇〇〇〇
毎月
25日
ガスと電気は一括

Amazonや楽天などネットショップを使われている方は、そちらのパスワードや引き落とし口座も記載しておくと良いでしょう。

契約情報に関しては、下記の例のように口座自動引き落としに特化したページを作るのもひとつの方法です。

口座引落としページの例

銀行関連が一括して見られるので、わかりやすいですね。ここもチェック!エンディングノートにはキャッシュカードの暗証番号は書かないでください。
予期しない人の目に触れて、財産が盗まれてしまう可能性があります。
クレジットカードの番号なども同様の理由で書かないようにしてください。

医療や介護について

アレルギーや持病、常用薬などを書き記しておきましょう。

判断能力が低下したり、急な病で意識不明になったときに介護する人が助かります。

また、臓器提供や延命治療を望むかどうかも書いておくべきことのひとつです。

万一のとき、希望通りの対処をして貰えるように思いを記しましょう。

記載がなかった場合、家族が難しい判断を求められることになります。

ただ、「望まない」などの記載があったとしても、家族は悩むことが多いので、ノートに書くだけでなく1度は話し合いをしておいた方がよいでしょう。

医療や介護について、エンディングノートの書き方は以下を参考にしてください。

【医療や介護について】※チェックや赤字は例です

持病☑有り 狭心症□無し
常用薬☑有り 〇〇〇、〇〇〇〇〇□無し
アレルギー☑有り 小麦、猫□無し
延命治療□希望する☑希望しない 
臓器提供☑希望する□希望しない

葬儀や納骨について

自分の葬儀をどんな風に行って欲しいかの希望、納骨して欲しい寺などを記載しておきましょう。

遺影に使用して欲しい写真についてや、棺に納めて欲しいものなども書いておくと良いです。

亡くなった際、家族は悲しみやショックの中で葬儀の準備をしなくてはなりません。

動転して病院や葬儀社にいわれるままに、式を終わらせてしまったという話も聞かれます。

ノートに希望や指示が記載してあれば、あなたの生前の希望通りの葬儀をスムーズに行うことができます。

葬儀や介護についての書き方は以下を参考にしてください。

【葬儀や納骨について】※チェックや赤字は例です

お葬式のかたち□一般葬  ☑家族葬  □一日葬※  □直葬※
喪主について終活太郎(長男)
遺影について☑有り  □無し  保管場所(仏壇右側の引き出し1段目)  
棺に納めて欲しいもの家族旅行のアルバム、箪笥下段にある着物
納骨して欲しい寺院(霊園)名前   〇〇霊園
所在地  東京都〇〇区〇-〇-〇〇
連絡先  03-〇〇〇〇-〇〇〇〇

※一日葬:通夜を行わず一日で納棺から葬式までを行う葬儀
※直葬:通夜も葬式も行わず納棺後に火葬を行う葬儀

知人や親戚の連絡先

あなたの親しい知人や親戚の連絡先を記載しましょう。

死後に連絡をして欲しい人には、その旨書き記しておくと家族は助かります。

連絡先の書き方の具体例は以下になります。

【知人や親戚の連絡先】※チェックや赤字は例です

氏名関係住所連絡先訃報について
終活 貞夫東京都〇〇区・・・・・03-0000-0000☑知らせる □知らせない
鈴木 正義兄神奈川県〇〇区・・・・090-0000-0000☑知らせる □知らせない
岡田 緑不明不明□知らせる ☑知らせない
井上 市子友達東京都〇〇区・・・・・080-0000-0000☑知らせる □知らせない
山田 三郎叔父埼玉県〇〇市・・・・・080-0000-0000□知らせる ☑知らせない
佐藤 良郎不明090-0000-0000□知らせる ☑知らせない
終活 花子叔母不明03-0000-0000☑知らせる □知らせない

相続財産について

エンディングノートには、持っている財産の内容を記載しておきましょう。

わからないと、残された家族は相続手続きが大変な負担になります。

相続税の申告には全ての財産の洗い出しが必要なのです。

相続財産について、記載しておきたい情報には以下のようなものがあります。

  • 預貯金(金融機関・支店名など)
  • 有価証券(金融機関・支店名等)
  • 生命保険の加入状況

書き方は以下の例をご覧ください。

【預貯金】※赤字は例です
預貯金①

金融機関〇〇銀行支店名・店番号〇〇支店    111  
口座番号0000000名義人終活一郎
預貯金の種類普通備考給与振込口座

預貯金②

金融機関△△銀行支店名・店番号〇〇支店    555  
口座番号0000000名義人終活一郎
預貯金の種類定期備考

預貯金③、預貯金④……というように、すべての口座について記載していきます。
有価証券、その他の金融資産についても同様に、口座を記録しておきましょう。

【生命保険】例

保険会社〇〇〇生命
商品名定期保険Cコース
証券番号〇〇〇〇〇〇
契約者名終活 一郎
受取人終活 太郎
連絡先03-0000-0000
保険証券の保管場所書斎のデスク1番下の引き出し

他にも、不動産の所有や、価値のある美術品、骨董品などを所有している場合はそれらも記載しましょう。

また、負債がある場合はそちらも必ず明記してください。

借金も相続の対象となります。資産よりも負債の方が多いのであれば、相続人は相続放棄を選択するかと思いますが、相続放棄の手続きは相続発生後3ヶ月以内に行わなくてはなりません。

煩雑な手続きをスムーズに行うためにも、負債について詳細に記載しておくことが必要です。

遺言書について

遺言書がある場合は、その旨を、種類や保管場所と共に記しておきましょう。

しっかり覚えておいていただきたいのですが、エンディングノートは遺書の代わりにはなりません。

似ているようですが、決定的に違うことがあります。

それは、エンディングノートには法的効力がないということです。

遺言書は被相続人の財産処分について法的効力のある書面であり、作成方法や記載内容に法律上のルールがあります。そういったルールにのっとらないで書くエンディングノートは遺言書の代わりにはなり得ないのです。

エンディングノートの遺言書についての書き方は、以下を参考にしてください。

【遺言書について】※チェックや赤字は例です

遺言書の有無☑有り  □無し
保管場所仏壇右側の引き出し中段の箱の中
種類☑自筆証明遺言  □公正証書遺言※  □秘密証書遺言※

※公正証書遺言:公認役場の公証人が関与して公正証書の形で残す遺言書
※秘密証書遺言:遺言の内容を誰にも公開せず秘密にしたまま公証人に遺言の存在のみを証明してもらう遺言のこと

ペットについて

ペットを飼っている場合は、自分がいなくなった後のペットの扱いについて記載しておいてください。

世話の仕方や食べ物、嗜好、誰に面倒を見て欲しいかまで書きましょう。

もちろん記載したとしても、家族の事情で手放されてしまうこともあります。

そうであっても思いは伝わりますし、託された人や施設等でもペットに関する情報があった方が助かります。

ペットについて、エンディングノートの書き方は以下を参考にしてください。

【ペットについて】※赤字は例です

名前コロ
種類柴犬
年齢11才
かかりつけの病院〇〇動物病院 TEL03-0000-0000
好きな食べ物鶏ささみ、犬用ビーフジャーキー
喜ぶこと〇〇公園の滑り台が好きなので時々連れていってください。花壇をクンクンするのも好きです。
面倒をみて欲しい人長男夫婦にこのままこの家で飼って欲しい。慣れている所にいさせてやりたい。

大切な人へのメッセージ

エンディングノートには、家族や、大切な人へのメッセージを書いておくことができます。

内容は感謝の気持ちや、言いそびれていたこと、形見分けのこと、何でも構いません。

後に相手が目にしたとき、そこに込めた思いが伝わり、あなたへ思いを馳せてくれるでしょう。

仮に相手がそれを見ることが叶わないとしても(亡き夫や親へ綴る言葉、居場所を知らない友人への言葉など)、書き記すことは人生を振り返り、気持ちを整えていくことに繋がります。

心に伝わるメッセージを書くためのポイントは3つあります。

  • 感謝の気持ちを込めて書く
  • 相手の顔をイメージして普段通りの言葉を心掛ける
  • 愚痴や恨みのようなネガティブな内容は書かない

残していくものですから、敢えて互いの気分を害するような内容は避けた方がいいでしょう。

よそ行きの言葉でなく、普段通りに語りかけることで感謝の言葉も浮かびやすいですし、心に響く文章が紡げます。

ご参考までにいくつか具体例を挙げておきます。

【メッセージ】

一郎さんへ(夫)
しばらく会っていないけど元気ですか?
私はあなたがそちらに行ってしまった後も、良子や孫に囲まれて賑やかに過ごしていますよ。料理も洗濯もできない私をお嫁さんにしてくれてありがとう。退職後の温泉巡り楽しかったですね。
病院で最後に「ありがとう」と言ってくれたのに、私はこの世で伝えられないからここに書いておきます。あなたの奥さんになれてしあわせな人生でした。ありがとう。
良子へ(娘)
良子、あなたが生まれたとき、私は人生で最大の喜びを感じました。お父さんもそうです。
これから色々あるとは思うけど、どんなときも、自分はたくさんの愛に包まれ生まれてきたということを忘れないで。天国からも応援しています。忠志さんと仲良くね。先日話したダイヤの指輪、貰ってください。おばあちゃまからいただいたものですよ。
あなたがしてくれればおばあちゃまも喜んでくれるでしょう。
みかちゃんへ(孫)
似顔絵をありがとうね。ピアノとっても上手でした。
パパやママのいうことをよくきいて、おべんきょうもがんばってくださいね。みかちゃんはおばあちゃんの自慢の孫ですよ。ずっとずっと大好きです。

写真や絵を添えておくと、読んだ人も思い出が共有できて喜ばれます。

自分史

自分史を書いておくと、人生のさまざまを思い出し整理することができます。

自分という人間が生まれて生きてきた意味や価値を認識することができます。

後に読んだ人は、あなたという人間についてより深く知ることになるでしょう。

あなたの生い立ちからの人生を辿ることは、後の人たちに家族の歴史を伝えることにもなります。

人生の意味などといわれると難しく感じてしまうかもしれませんが、自分史にも書き方の決まりはありません。肩肘はらず思い出すままに自由に書き綴っていいのです。

エンディングノートでの自分史の書き方のポイントは3つです。

  • 時系列に沿って書く
  • 記憶が曖昧なところはメモ書きや空欄にする
  • 枠にとらわれず気持ちなども書き添える

しっかり書こうと考えるとつまづきやすくなります。楽しく思い出しながら、後から肉付けできるところはする、というような気持ちで書いていきましょう。

以下に簡単な書き方の具体例を示しましたのでご覧ください。

【自分史】例

西暦
(年)
年号
(年)
年齢
(歳)
できごと社会のできごと
1943昭和18010月11日
工員の父正夫と母さと子の長女として、北海道〇〇に生まれる
1958昭和3315家族で上京。
〇〇区〇〇高校に転入。
東京タワー完成。
10,000円札発行。ロカビリー流行
1961昭和3618地元の〇〇デパートに就職。ネクタイ売り場に配属される。
川崎良子ちゃんは同期。長い付き合いが始まる。
1964昭和3921売り場の先輩の紹介でお見合い。
一郎さんと交際を始める。第一印象は無口でこわそうな感じ。
東京オリンピック開催
1966昭和4123結婚。
2ヶ月後に父正夫死去。花嫁姿が見せられてよかった
1970昭和4527長女良子出産。人生最大の喜び。万国博覧会。よど号ハイジャック事件。ビートルズ解散
1971昭和4628母さと子死去。北海道につれていってあげられなくて心残り。「戦争を知らない子どもたち」ヒット。よく口ずさんだもの
中略
1995平成752良子結婚。夫が涙を流すのをはじめて見た阪神淡路大震災。
地下鉄サリン事件

このような感じで、自分にとって大きなできごとを年表にします。

この形式であれば、そのときどきに日記のように書き加えていくことができます。

他にも、細かい年表ではなく、「幼少期」「小学時代」「中学時代」〜「結婚後」「出産後」「退職後」といった転機ごとに書くパターンもあります。

文章を書くのがお好きな方は、自分を主人公にした小説のように綴るのも素敵です。

【20代から50代のエンディングノート】年代別オススメの項目と書き方

エンディングノートは人生の最期に向けての準備というイメージから、高齢の方が書く印象がありますが、実際には何歳からでも書くことができますし、どの世代の方にも役立ちます。

今をよりよく生きるため、これからに備えていくためのプランや思い、希望を書いておけるノートだからです。

この章では、20代から50代の年代別にエンディングノートに書くべき項目、カットしていい項目について説明します。

1章でエンディングノートの主な10項目をお伝えしましたが、他にも書くとよいさまざまな項目が考えられます。たとえば以下のような項目です。

  • 目標や夢
  • ライフプラン
  • 第二の人生でしたいこと(挑戦したいこと)

これらの具体的な書き方を交えながら、年代別のエンディングノートについて解説していきます。

若い世代でエンディングノートに興味をお持ちの方はぜひ参考にしてくださいね。

20代のエンディングノートはこれからのために書く

20代の方は成人したばかりですから、エンディングノートは人生の「これから」のために書いてください。

1章でご紹介した10項目以外に、目標や将来の夢をノートに書くことをおすすめします。

書くことで自覚が生まれ、夢のために努力したくなりますし、目標が曖昧な人は自分の心を見つめる機会になります。

前述の項目についても、今わかるところを埋めることで、これからに向けて「どう生きるべきか」という指針になります。

といっても、20代ならカットしていい項目もあります。

下記に20代のエンディングノートに書くとよい項目を一覧にしましたのでご覧ください。

「目標(夢)」の例も挙げましたので参考にしてください。

【20代のエンディングノート】◎書くべき △どちらでもいい

項目書く書かなくていい備考/例
自分について
契約など個人情報
医療や介護※持病のある方は書いておきましょう
葬儀や納骨
知人や親戚の連絡先※連絡帳のような感覚で書くといいでしょう。訃報のお報せ欄は空欄で構いません
相続財産について
遺言書について
ペットについて
大切な人へのメッセージ
自分史
目標(夢)例)
・起業する
・お母さんのような立派な看護師になる
・海外留学をする
・将来はカラーコーディネーターになる
・カフェのオーナーになる
・25歳で結婚して27歳で母になる!
・売れる役者になってバイトせずに食えるようになる(30歳までに!)

30代・40代のエンディングノートは人生設計のために書く

30代40代は、仕事がステップアップしたり、結婚や子どもを授かったりと人生の節目を迎えます。

ここまでの自分自身を検証整理し、これからのライフプランを練るべき年代です。

そのため、エンディングノートには、前述の10項目以外に「ライフプラン」を書くことをおすすめします。

子どもの教育や自己投資、住宅プラン…と資金を含めた人生設計をするのに、エンディングノートは役立ちます。

30代40代のエンディングノートで、書くとよい項目、カットしていい項目を一覧にしましたのでご覧ください。

ライフプランの書き方例も添付しましたので参考にして頂けたらと思います。

【30代・40代のエンディングノート】◎書くべき △どちらでもいい

項目書く書かなくていい備考
自分について
契約など個人情報
医療や介護
葬儀や納骨
知人や親戚の連絡先
相続財産について
遺言書について
ペットについて
大切な人へのメッセージ※結婚時にパートナーへの思い、生まれたばかりの子への気持ちなどを綴っておくと後から見たときに心に響くことがあります
自分史※この時期から書き出す人も多いです。振り返ることでこれからが考えられます
ライフプラン※下記参照

ライフプランは以下のように、人生の中での大きなイベントと支出を書いて一覧にするのが簡単です。

どのようにマネープランをたてていくべきかも考えやすくなります。

【ライフプラン】

西暦
(年齢)
20132014201520162017201820192020・・・
自分3334353637383940・・・
3132333435363738・・・
長女012345・・・
息子012・・・
イベント結婚!転職長女誕生長男誕生長女
幼稚園入園
住宅購入・・・
支出200万30万30万15万1500万・・・

このような形式で、会社を退職する65歳くらいまでの表を作成しましょう。

これからの様々なイベントを乗り切る資金や、備えに必要な金額が見えてきます。

加えて、5年後、10年後までにやり遂げたい目標なども記載すると、より計画が明確になります。

例)

目標<5年後までに>
・新車を購入する
・写真コンクールで一度は入賞を果たす!
<10年後までに>
・家族で海外旅行をする
・妻にダイヤの指輪を買う
・オーディオルームを作る

50代のエンディングノートはセカンドライフの充実に向けて書く

50代は子育てが一段落したり定年が近づいたりして、セカンドライフを考え始める年代です。

定年後の生活に備えたり老後の資金を考える上でも、エンディングノートを書き始めるのに決して早過ぎる年代ではありません。

この年代のエンディングノートで、先の10項目以外におすすめする項目は、「これからしたいこと」です。

セカンドライフを活力を持って生きるためには、資金以外に、心の充実が重要になります。

楽しく喜びを持って第二の人生を歩めるように、これからしたいことを書いてみましょう。

書き方のポイントは、それを考えるとワクワクできるかどうか?に視点をおいて考えることです。

下記の50代のエンディングノート一覧に、「これからしたいこと」の例も示しましたのでご覧ください。

【50代のエンディングノート】◎書くべき △どちらでもいい

項目書く書かなくていい備考/例
自分について
契約など個人情報
医療や介護
葬儀や納骨
知人や親戚の連絡先
相続財産について
遺言書について
ペットについて
大切な人へのメッセージ
自分史※自分史は遡って調べる作業も含め体力のいる作業です。50代から書き始めることをおすすめします。
これからしたいこと例)
・ゴルフ教室に通う
・韓国語を習う
・写真展に挑戦する
・蕎麦を打つ
・田舎へ移住する
・YouTubeデビューする
・フラワーアレンジメント
・温泉巡り
・ヨガをはじめる

エンディングノートがスムーズに書ける!3つのポイント

エンディングノートの書き方はしっかり把握できましたでしょうか。

内容はわかっても、いざ書こうとすると構えてしまってなかなか進まない…という人がいるかもしれませんね。

そこで2章では、エンディングノートをスムーズに書くためのポイントを伝授したいと思います。

  • 書けるところから書く
  • 一気に完成しようと思わない
  • 自分が書きやすいノートを選ぶ

ひとつずつ説明していきます。

この2つのポイントをおさえるだけで、楽に書き進められるようになりますので、ぜひ試してみてくださいね。

書けるところから書く

エンディングノートをスムーズに書く一番のポイントは、書けるところから書くということです。

最初から順番にきれいに埋めていこうと考えると、調べないとわからない要素や、決めていないこと、じっくり考えなければ書けないところで立ち止まってしまい、なかなか先へ進めなくなってしまいます。

たとえば、自分についての項目や、契約などの個人情報は考えなくてもすぐに書けますよね。

ペットの名前、医療の欄でも持病や病院名は悩む必要なく書けるのではないでしょうか。

エンディングノートを書く際は、そういったすぐ書ける所、わかっている所から埋めていきましょう。

わからない所、ゆっくり考えたい所は飛ばして構いません。

死の時期が差し迫っているケースをのぞき、エンディングノートはいついつまでに完成させなければいけないものではありません。

気楽に、書けるところから書いていきましょう。

一気に完成しようと考えない

エンディングノートは一気に完成しようと考えないでください。

そもそも短期間で完璧な形にできるようなものではないのです。

書いている間に家族の状況が変わる場合もあるでしょうし、あなたの気持ちに変化が訪れることも充分考えられます。

すぐに全部のページを完璧に埋めようなどと考えると大変ですし、構えてしまって進みません。

最初から完成をめざしていると、間違いやミスを恐れて、多大な神経を使うことになるでしょう。

変化したら更新すればいいし、間違えたら書き直せばいいと考えて、気楽に書いていくことをおすすめします。

エンディングノートにおいては、綺麗にまとまった形式的なものはそんなに意味がありません。

人生はそれぞれ違うのですから、見本通りの、体温の伝わらないものは残された家族にも意味をなさないのです。

その時々のあなたの気持ちがこもったエンディングノートであれば、二重線で消した箇所や、何度も書き直した形跡さえも良い思い出に変わります。

エンディングノートは最初から完成形を求めず、書けるところから、ミスや間違いを恐れず書いていきましょう。

自分が書きやすいノートを選ぶ

スムーズに書くためには、相性の良い、書きやすいノートを選ぶのも重要なポイントになります。

開くのが楽しみになるようなノートを選ぶと、そうでないときに比べ筆の運びも良くなります。

たとえば、どこにでも持ち運べる気軽な軽いノートが書きやすい人もいるでしょう。

反対に、高級感のある重厚なノートの方が気分が上がるという人だっています。

説明が詳しく載っているものが助かるという人もいれば、説明や項目は少なめで自由度の高いものが好きな人もいます。

デザインひとつとっても、見やすさ重視の装丁、可愛い装丁、書籍風など、たくさんの種類があり、人それぞれ「書きやすい」と感じるものは違ってきます。

ご存知のように現在はさまざまなエンディングノートが数多く出回っています。

どれにするか迷うところですが、スムーズに書くためには、とにかく「書きやすい」と感じるものを選ぶようにしましょう。

エンディングノート作成でよくある3つの質問

エンディングノートの書き方やポイントは把握できましたでしょうか。

この章では、エンディングノート作成にあたってよくある質問と答えをご紹介します。

気になるところをご覧になって疑問を解消して頂けたらと思います。

Q1.エンディングノートは家族と相談しながら書いてはいけないの?

A.
エンディングノートは家族と相談しながら書いても構いません。
どんな情報があった方が良いかを直接たずねることができる利点もあります。
家族だけでなく、同じ年頃の友人や、既にエンディングノートを書いた経験のある知人などに相談しても良いでしょう。
ただし、個人情報に関わる部分もあるので、信頼できる相手かどうかはしっかりと判断するようにしてください。

 Q2.定期的に見直しや更新をしなきゃいけない?どれくらいの頻度ですればいい?

A.
エンディングノートは定期的に見直し、状況や変化に応じて更新をした方がいいです。
時間の経過と共に、家族の状況や、あなたの気持ちも変化するからです。財産に関しても変わる可能性があります。
頻度としては1、2年に1回くらいがいいでしょう。誕生日や記念の日など、見直しをする日を決めておくと忘れずに見直せます。

 Q3.エンディングノートの保管場所はどこにすればいいですか?

A.
保管場所は目につき過ぎない方がいいですが、かといって家族の誰にも見つけてもらえないようでは意味がありません。
おすすめの保管場所は以下の3つです。箪笥本棚机の引き出しできれば、エンディングノートの存在を、家族の誰かに伝えておくとよいでしょう。
そうすれば万一の場合に必ず探してもらえます。
よくある失敗例として、知人に預けてトラブルになったということがあります。
信頼できる知人であったとしても、ちょっとした興味で中身を見てしまいトラブルに発展する可能性があります。
保管場所は家の中のどこかを選ぶこと、人に預けるのは避けてください。

書き方に悩んだら専門家に相談しよう

エンディングノートの項目や内容を、書き方に焦点をあてて詳しくお伝えしてきました。

ここまで読まれたあなたはすぐにでもペンを握れると思いますが、それでも作成途中で悩んでしまうことがないとも限りません。

多くの方はエンディングノートを書くのは初めてです。

最初はスムーズに書けたのに途中でつまづいてしまった、自分ひとりで決めがたい迷いが生じてしまったという方は少なくないのです。

そんな風に悩んだり迷ったりしたときは、専門家に相談してみましょう。

エンディングノートの書き方について、さまざまなセミナーや講座が各地で開かれています。

昨今はオンラインでの対応も増えてきましたので、手軽に受講することができます。

「終活の相談窓口」ではエンディングノートの作成サポートを行っています。下記をご覧になって興味のある方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。

【エンディングノートの書き方サポート(ZOOMでのサポートも対応しています)】

10名以下のサポート5,000円/1名
10名以上の場合はセミナーになります。50,000円+巣鴨からの交通費
*学校、病院、介護施設、地域包括支援センター、社会福祉協議会、NPO団体、自治体、行政さまからのご依頼については、巣鴨からの交通費のみで受けさせていただいています。

まとめ

エンディングノートの書き方に決まりはありません。

それだけ自由度の高いものなのですが、難しく感じてしまったときにスムーズに書くポイントは2つあります。

  • 書けるところから書く
  • 一気に完成しようと考えない

完璧に書くことや形式を気にして堅苦しく構えず、書けることを気軽に書きとめていくような気持ちで向かうと良いでしょう。

作成につまづいて悩んだり、迷ったりしたときは専門家に相談するのも一案です。

記事を参考に、思いのつまったメモリアルな一冊を書いて頂ければと思います。

エンディングノートの書き方はしっかり把握できましたでしょうか。

内容はわかっても、いざ書こうとすると構えてしまってなかなか進まない…という人がいるかもしれませんね。

そこで2章では、エンディングノートをスムーズに書くためのポイントを伝授したいと思います。

  • 書けるところから書く
  • 一気に完成しようと思わない
  • 自分が書きやすいノートを選ぶ

ひとつずつ説明していきます。

この2つのポイントをおさえるだけで、楽に書き進められるようになりますので、ぜひ試してみてくださいね。

書けるところから書く

エンディングノートをスムーズに書く一番のポイントは、書けるところから書くということです。

最初から順番にきれいに埋めていこうと考えると、調べないとわからない要素や、決めていないこと、じっくり考えなければ書けないところで立ち止まってしまい、なかなか先へ進めなくなってしまいます。

たとえば、自分についての項目や、契約などの個人情報は考えなくてもすぐに書けますよね。

ペットの名前、医療の欄でも持病や病院名は悩む必要なく書けるのではないでしょうか。

エンディングノートを書く際は、そういったすぐ書ける所、わかっている所から埋めていきましょう。

わからない所、ゆっくり考えたい所は飛ばして構いません。

死の時期が差し迫っているケースをのぞき、エンディングノートはいついつまでに完成させなければいけないものではありません。

気楽に、書けるところから書いていきましょう。

一気に完成しようと考えない

エンディングノートは一気に完成しようと考えないでください。

そもそも短期間で完璧な形にできるようなものではないのです。

書いている間に家族の状況が変わる場合もあるでしょうし、あなたの気持ちに変化が訪れることも充分考えられます。

すぐに全部のページを完璧に埋めようなどと考えると大変ですし、構えてしまって進みません。

最初から完成をめざしていると、間違いやミスを恐れて、多大な神経を使うことになるでしょう。

変化したら更新すればいいし、間違えたら書き直せばいいと考えて、気楽に書いていくことをおすすめします。

エンディングノートにおいては、綺麗にまとまった形式的なものはそんなに意味がありません。

人生はそれぞれ違うのですから、見本通りの、体温の伝わらないものは残された家族にも意味をなさないのです。

その時々のあなたの気持ちがこもったエンディングノートであれば、二重線で消した箇所や、何度も書き直した形跡さえも良い思い出に変わります。

エンディングノートは最初から完成形を求めず、書けるところから、ミスや間違いを恐れず書いていきましょう。

自分が書きやすいノートを選ぶ

スムーズに書くためには、相性の良い、書きやすいノートを選ぶのも重要なポイントになります。

開くのが楽しみになるようなノートを選ぶと、そうでないときに比べ筆の運びも良くなります。

たとえば、どこにでも持ち運べる気軽な軽いノートが書きやすい人もいるでしょう。

反対に、高級感のある重厚なノートの方が気分が上がるという人だっています。

説明が詳しく載っているものが助かるという人もいれば、説明や項目は少なめで自由度の高いものが好きな人もいます。

デザインひとつとっても、見やすさ重視の装丁、可愛い装丁、書籍風など、たくさんの種類があり、人それぞれ「書きやすい」と感じるものは違ってきます。

ご存知のように現在はさまざまなエンディングノートが数多く出回っています。

どれにするか迷うところですが、スムーズに書くためには、とにかく「書きやすい」と感じるものを選ぶようにしましょう。

エンディングノート作成でよくある3つの質問

エンディングノートの書き方やポイントは把握できましたでしょうか。

この章では、エンディングノート作成にあたってよくある質問と答えをご紹介します。

気になるところをご覧になって疑問を解消して頂けたらと思います。

Q1.エンディングノートは家族と相談しながら書いてはいけないの?

A.
エンディングノートは家族と相談しながら書いても構いません。
どんな情報があった方が良いかを直接たずねることができる利点もあります。
家族だけでなく、同じ年頃の友人や、既にエンディングノートを書いた経験のある知人などに相談しても良いでしょう。
ただし、個人情報に関わる部分もあるので、信頼できる相手かどうかはしっかりと判断するようにしてください。

 Q2.定期的に見直しや更新をしなきゃいけない?どれくらいの頻度ですればいい?

A.
エンディングノートは定期的に見直し、状況や変化に応じて更新をした方がいいです。
時間の経過と共に、家族の状況や、あなたの気持ちも変化するからです。財産に関しても変わる可能性があります。
頻度としては1、2年に1回くらいがいいでしょう。誕生日や記念の日など、見直しをする日を決めておくと忘れずに見直せます。

 Q3.エンディングノートの保管場所はどこにすればいいですか?

A.
保管場所は目につき過ぎない方がいいですが、かといって家族の誰にも見つけてもらえないようでは意味がありません。
おすすめの保管場所は以下の3つです。箪笥本棚机の引き出しできれば、エンディングノートの存在を、家族の誰かに伝えておくとよいでしょう。
そうすれば万一の場合に必ず探してもらえます。
よくある失敗例として、知人に預けてトラブルになったということがあります。
信頼できる知人であったとしても、ちょっとした興味で中身を見てしまいトラブルに発展する可能性があります。
保管場所は家の中のどこかを選ぶこと、人に預けるのは避けてください。

書き方に悩んだら専門家に相談しよう

エンディングノートの項目や内容を、書き方に焦点をあてて詳しくお伝えしてきました。

ここまで読まれたあなたはすぐにでもペンを握れると思いますが、それでも作成途中で悩んでしまうことがないとも限りません。

多くの方はエンディングノートを書くのは初めてです。

最初はスムーズに書けたのに途中でつまづいてしまった、自分ひとりで決めがたい迷いが生じてしまったという方は少なくないのです。

そんな風に悩んだり迷ったりしたときは、専門家に相談してみましょう。

エンディングノートの書き方について、さまざまなセミナーや講座が各地で開かれています。

昨今はオンラインでの対応も増えてきましたので、手軽に受講することができます。

「終活の相談窓口」ではエンディングノートの作成サポートを行っています。下記をご覧になって興味のある方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。

【エンディングノートの書き方サポート(ZOOMでのサポートも対応しています)】

10名以下のサポート5,000円/1名
10名以上の場合はセミナーになります。50,000円+巣鴨からの交通費
*学校、病院、介護施設、地域包括支援センター、社会福祉協議会、NPO団体、自治体、行政さまからのご依頼については、巣鴨からの交通費のみで受けさせていただいています。

まとめ

エンディングノートの書き方に決まりはありません。

それだけ自由度の高いものなのですが、難しく感じてしまったときにスムーズに書くポイントは2つあります。

  • 書けるところから書く
  • 一気に完成しようと考えない

完璧に書くことや形式を気にして堅苦しく構えず、書けることを気軽に書きとめていくような気持ちで向かうと良いでしょう。

作成につまづいて悩んだり、迷ったりしたときは専門家に相談するのも一案です。

記事を参考に、思いのつまったメモリアルな一冊を書いて頂ければと思います。

※一日葬:通夜を行わず一日で納棺から葬式までを行う葬儀
※直葬:通夜も葬式も行わず納棺後に火葬を行う葬儀

知人や親戚の連絡先

葬儀や納骨について

Amazonや楽天などネットショップを使われている方は、そちらのパスワードや引き落とし口座も記載しておくと良いでしょう。

契約情報に関しては、下記の例のように口座自動引き落としに特化したページを作るのもひとつの方法です。

口座引落としページの例

銀行関連が一括して見られるので、わかりやすいですね。ここもチェック!エンディングノートにはキャッシュカードの暗証番号は書かないでください。
予期しない人の目に触れて、財産が盗まれてしまう可能性があります。
クレジットカードの番号なども同様の理由で書かないようにしてください。

医療や介護について

住所は引っ越したときには更新してください。引越しが多い人は、変遷として、その都度書き換えて残しておくのも覚え書きになっていいでしょう。

特技や趣味、好きな食べ物は必須ではありませんが、見た人に、あなたの人と成りをイメージして貰うという意味で、あるといい情報です。

契約などの個人情報

エンディングノートの書き方に決まりはありませんが、残しておく人のために書くべき内容として冒頭で述べた10項目は記載するようにしましょう。

項目ごとの書き方を、具体的な例文を交えながら解説します。

あなただけの大切な一冊のために、しっかり理解していってくださいね。

自分について

  1. 自分について(名前・生年月日・本籍地など)
  2. 契約などの個人情報(携帯・パソコン・光熱費)
  3. 医療や介護について(持病・常用薬・延命治療の有無など)
  4. 葬儀や納骨について
  5. 知人や親戚の連絡先
  6. 相続財産について(預貯金・不動産・生命保険など)
  7. 遺言書について
  8. ペットについて
  9. 大切な人へのメッセージ
  10. 自分史

読んで頂ければ、エンディングノートのイメージが明確になり、具体的に何を、どう書くべきが見えてくるでしょう。

また、昨今では若い世代でエンディングノートを書く人が増えていることから、20代から50代の年代別の書き方についても触れていきます。

さらに、どの年代の方でもスムーズに書き進められるように書き方のポイントも伝授します!

記事を参考に、思いのこもった大切な一冊を迷いなく作成して頂けたらと思います。

記事のもくじ [とじる]

「エンディングノートって、何を、どんな風に書いたらいいのだろう」

「エンディングノートの書き方に決まりはあるのかしら?」

記事をご覧のあなたはこんな疑問をお持ちではないでしょうか?

結論からいうとエンディングノートの書き方に決まりはありません。

ただ、必ず記載しておいた方がいい項目は10個あります。

その項目さえ押さえておけば、基本的に洩れのないエンディングノートが仕上がります。

本記事では、エンディングノートに書くべきその10項目と、各々の書き方を例文を交えて解説します!

  1. 自分について(名前・生年月日・本籍地など)
  2. 契約などの個人情報(携帯・パソコン・光熱費)
  3. 医療や介護について(持病・常用薬・延命治療の有無など)
  4. 葬儀や納骨について
  5. 知人や親戚の連絡先
  6. 相続財産について(預貯金・不動産・生命保険など)
  7. 遺言書について
  8. ペットについて
  9. 大切な人へのメッセージ
  10. 自分史

読んで頂ければ、エンディングノートのイメージが明確になり、具体的に何を、どう書くべきが見えてくるでしょう。

また、昨今では若い世代でエンディングノートを書く人が増えていることから、20代から50代の年代別の書き方についても触れていきます。

さらに、どの年代の方でもスムーズに書き進められるように書き方のポイントも伝授します!

記事を参考に、思いのこもった大切な一冊を迷いなく作成して頂けたらと思います。

記事のもくじ [とじる]

エンディングノートの書き方を項目別に解説

エンディングノートの書き方に決まりはありませんが、残しておく人のために書くべき内容として冒頭で述べた10項目は記載するようにしましょう。

項目ごとの書き方を、具体的な例文を交えながら解説します。

あなただけの大切な一冊のために、しっかり理解していってくださいね。

自分について

エンディングノートには、自分の名前や生年月日などの基本情報を記載しておきましょう。

「そんな当たり前のこと書く必要ある?」と思われるかもしれませんが、導入部分として書いておくべきです。

当たり前と思っていることを忘れてしまう日がこないとも限りません。

この先ノートを見る人が、あなたの生年月日を知らない場合だってあるでしょう。

何より自分の基本情報を書くことは、『これからエンディングノートを書いていくのだ』という自覚につながります。一番スラスラ書ける部分なのでモチベーションも上がります。

記載する事項に決まりはありませんが、以下のような内容を書いておくと良いです。

具体例を作りましたのでご覧ください。

【自分について】※赤字は例です

名前終活 一郎(しゅうかつ いちろう)
生年月日西暦 19〇〇年(大正・昭和・平成 〇〇年)
〇〇月 〇〇日 生まれ
住所〒000-0000
東京都〇〇区〇〇町 〇ー〇〇ー〇号
本籍地〒000-0000
埼玉県〇〇区〇〇町 〇ー〇ー〇〇号
血液型A 型
趣味映画鑑賞
釣り
写真
特技料理(定年後に習ってハマる)
好きな食べ物刺身
蕎麦(ただしワサビが苦手)

住所は引っ越したときには更新してください。引越しが多い人は、変遷として、その都度書き換えて残しておくのも覚え書きになっていいでしょう。

特技や趣味、好きな食べ物は必須ではありませんが、見た人に、あなたの人と成りをイメージして貰うという意味で、あるといい情報です。

契約などの個人情報

エンディングノートには使っている携帯電話やパソコン、光熱費など、契約関連の個人情報を書いておきましょう。

見た人が引き継いだり、解約するのに大変役立ちます。

自分の覚え書きにもなりますので、パスワードやIDなどの情報も書いておくと良いでしょう。

記載事項に決まりはありませんが、以下のような内容を記載するのがおすすめです。

【契約などの個人情報】※赤字は例です

契約サービス金融機関名引落日ID・パスワードなど備考
携帯(会社名〇〇)〇〇銀行
〇〇支店
口座番号
〇〇〇〇〇〇〇
毎月
25日
携帯番号
090-0000-0000
アドレス
・・・・・・・・
パスワード
・・・・
妻の携帯も一緒に引き落とされる。
PC(プロバイダ名〇〇)〇〇銀行
〇〇支店
口座番号
〇〇〇〇〇〇〇
毎月
25日
アドレス
・・・・・・・・
パスワード
・・・・
ID
・・・・・・・・
水道隔月末頃振込用紙で支払い
ガスと電気(会社名〇〇〇〇)〇〇銀行
〇〇支店
口座番号
〇〇〇〇〇〇〇
毎月
25日
ガスと電気は一括

Amazonや楽天などネットショップを使われている方は、そちらのパスワードや引き落とし口座も記載しておくと良いでしょう。

契約情報に関しては、下記の例のように口座自動引き落としに特化したページを作るのもひとつの方法です。

口座引落としページの例

銀行関連が一括して見られるので、わかりやすいですね。ここもチェック!エンディングノートにはキャッシュカードの暗証番号は書かないでください。
予期しない人の目に触れて、財産が盗まれてしまう可能性があります。
クレジットカードの番号なども同様の理由で書かないようにしてください。

医療や介護について

アレルギーや持病、常用薬などを書き記しておきましょう。

判断能力が低下したり、急な病で意識不明になったときに介護する人が助かります。

また、臓器提供や延命治療を望むかどうかも書いておくべきことのひとつです。

万一のとき、希望通りの対処をして貰えるように思いを記しましょう。

記載がなかった場合、家族が難しい判断を求められることになります。

ただ、「望まない」などの記載があったとしても、家族は悩むことが多いので、ノートに書くだけでなく1度は話し合いをしておいた方がよいでしょう。

医療や介護について、エンディングノートの書き方は以下を参考にしてください。

【医療や介護について】※チェックや赤字は例です

持病☑有り 狭心症□無し
常用薬☑有り 〇〇〇、〇〇〇〇〇□無し
アレルギー☑有り 小麦、猫□無し
延命治療□希望する☑希望しない 
臓器提供☑希望する□希望しない

葬儀や納骨について

自分の葬儀をどんな風に行って欲しいかの希望、納骨して欲しい寺などを記載しておきましょう。

遺影に使用して欲しい写真についてや、棺に納めて欲しいものなども書いておくと良いです。

亡くなった際、家族は悲しみやショックの中で葬儀の準備をしなくてはなりません。

動転して病院や葬儀社にいわれるままに、式を終わらせてしまったという話も聞かれます。

ノートに希望や指示が記載してあれば、あなたの生前の希望通りの葬儀をスムーズに行うことができます。

葬儀や介護についての書き方は以下を参考にしてください。

【葬儀や納骨について】※チェックや赤字は例です

お葬式のかたち□一般葬  ☑家族葬  □一日葬※  □直葬※
喪主について終活太郎(長男)
遺影について☑有り  □無し  保管場所(仏壇右側の引き出し1段目)  
棺に納めて欲しいもの家族旅行のアルバム、箪笥下段にある着物
納骨して欲しい寺院(霊園)名前   〇〇霊園
所在地  東京都〇〇区〇-〇-〇〇
連絡先  03-〇〇〇〇-〇〇〇〇

※一日葬:通夜を行わず一日で納棺から葬式までを行う葬儀
※直葬:通夜も葬式も行わず納棺後に火葬を行う葬儀

知人や親戚の連絡先

あなたの親しい知人や親戚の連絡先を記載しましょう。

死後に連絡をして欲しい人には、その旨書き記しておくと家族は助かります。

連絡先の書き方の具体例は以下になります。

【知人や親戚の連絡先】※チェックや赤字は例です

氏名関係住所連絡先訃報について
終活 貞夫東京都〇〇区・・・・・03-0000-0000☑知らせる □知らせない
鈴木 正義兄神奈川県〇〇区・・・・090-0000-0000☑知らせる □知らせない
岡田 緑不明不明□知らせる ☑知らせない
井上 市子友達東京都〇〇区・・・・・080-0000-0000☑知らせる □知らせない
山田 三郎叔父埼玉県〇〇市・・・・・080-0000-0000□知らせる ☑知らせない
佐藤 良郎不明090-0000-0000□知らせる ☑知らせない
終活 花子叔母不明03-0000-0000☑知らせる □知らせない

相続財産について

エンディングノートには、持っている財産の内容を記載しておきましょう。

わからないと、残された家族は相続手続きが大変な負担になります。

相続税の申告には全ての財産の洗い出しが必要なのです。

相続財産について、記載しておきたい情報には以下のようなものがあります。

  • 預貯金(金融機関・支店名など)
  • 有価証券(金融機関・支店名等)
  • 生命保険の加入状況

書き方は以下の例をご覧ください。

【預貯金】※赤字は例です
預貯金①

金融機関〇〇銀行支店名・店番号〇〇支店    111  
口座番号0000000名義人終活一郎
預貯金の種類普通備考給与振込口座

預貯金②

金融機関△△銀行支店名・店番号〇〇支店    555  
口座番号0000000名義人終活一郎
預貯金の種類定期備考

預貯金③、預貯金④……というように、すべての口座について記載していきます。
有価証券、その他の金融資産についても同様に、口座を記録しておきましょう。

【生命保険】例

保険会社〇〇〇生命
商品名定期保険Cコース
証券番号〇〇〇〇〇〇
契約者名終活 一郎
受取人終活 太郎
連絡先03-0000-0000
保険証券の保管場所書斎のデスク1番下の引き出し

他にも、不動産の所有や、価値のある美術品、骨董品などを所有している場合はそれらも記載しましょう。

また、負債がある場合はそちらも必ず明記してください。

借金も相続の対象となります。資産よりも負債の方が多いのであれば、相続人は相続放棄を選択するかと思いますが、相続放棄の手続きは相続発生後3ヶ月以内に行わなくてはなりません。

煩雑な手続きをスムーズに行うためにも、負債について詳細に記載しておくことが必要です。

遺言書について

遺言書がある場合は、その旨を、種類や保管場所と共に記しておきましょう。

しっかり覚えておいていただきたいのですが、エンディングノートは遺書の代わりにはなりません。

似ているようですが、決定的に違うことがあります。

それは、エンディングノートには法的効力がないということです。

遺言書は被相続人の財産処分について法的効力のある書面であり、作成方法や記載内容に法律上のルールがあります。そういったルールにのっとらないで書くエンディングノートは遺言書の代わりにはなり得ないのです。

エンディングノートの遺言書についての書き方は、以下を参考にしてください。

【遺言書について】※チェックや赤字は例です

遺言書の有無☑有り  □無し
保管場所仏壇右側の引き出し中段の箱の中
種類☑自筆証明遺言  □公正証書遺言※  □秘密証書遺言※

※公正証書遺言:公認役場の公証人が関与して公正証書の形で残す遺言書
※秘密証書遺言:遺言の内容を誰にも公開せず秘密にしたまま公証人に遺言の存在のみを証明してもらう遺言のこと

ペットについて

ペットを飼っている場合は、自分がいなくなった後のペットの扱いについて記載しておいてください。

世話の仕方や食べ物、嗜好、誰に面倒を見て欲しいかまで書きましょう。

もちろん記載したとしても、家族の事情で手放されてしまうこともあります。

そうであっても思いは伝わりますし、託された人や施設等でもペットに関する情報があった方が助かります。

ペットについて、エンディングノートの書き方は以下を参考にしてください。

【ペットについて】※赤字は例です

名前コロ
種類柴犬
年齢11才
かかりつけの病院〇〇動物病院 TEL03-0000-0000
好きな食べ物鶏ささみ、犬用ビーフジャーキー
喜ぶこと〇〇公園の滑り台が好きなので時々連れていってください。花壇をクンクンするのも好きです。
面倒をみて欲しい人長男夫婦にこのままこの家で飼って欲しい。慣れている所にいさせてやりたい。

大切な人へのメッセージ

エンディングノートには、家族や、大切な人へのメッセージを書いておくことができます。

内容は感謝の気持ちや、言いそびれていたこと、形見分けのこと、何でも構いません。

後に相手が目にしたとき、そこに込めた思いが伝わり、あなたへ思いを馳せてくれるでしょう。

仮に相手がそれを見ることが叶わないとしても(亡き夫や親へ綴る言葉、居場所を知らない友人への言葉など)、書き記すことは人生を振り返り、気持ちを整えていくことに繋がります。

心に伝わるメッセージを書くためのポイントは3つあります。

  • 感謝の気持ちを込めて書く
  • 相手の顔をイメージして普段通りの言葉を心掛ける
  • 愚痴や恨みのようなネガティブな内容は書かない

残していくものですから、敢えて互いの気分を害するような内容は避けた方がいいでしょう。

よそ行きの言葉でなく、普段通りに語りかけることで感謝の言葉も浮かびやすいですし、心に響く文章が紡げます。

ご参考までにいくつか具体例を挙げておきます。

【メッセージ】

一郎さんへ(夫)
しばらく会っていないけど元気ですか?
私はあなたがそちらに行ってしまった後も、良子や孫に囲まれて賑やかに過ごしていますよ。料理も洗濯もできない私をお嫁さんにしてくれてありがとう。退職後の温泉巡り楽しかったですね。
病院で最後に「ありがとう」と言ってくれたのに、私はこの世で伝えられないからここに書いておきます。あなたの奥さんになれてしあわせな人生でした。ありがとう。
良子へ(娘)
良子、あなたが生まれたとき、私は人生で最大の喜びを感じました。お父さんもそうです。
これから色々あるとは思うけど、どんなときも、自分はたくさんの愛に包まれ生まれてきたということを忘れないで。天国からも応援しています。忠志さんと仲良くね。先日話したダイヤの指輪、貰ってください。おばあちゃまからいただいたものですよ。
あなたがしてくれればおばあちゃまも喜んでくれるでしょう。
みかちゃんへ(孫)
似顔絵をありがとうね。ピアノとっても上手でした。
パパやママのいうことをよくきいて、おべんきょうもがんばってくださいね。みかちゃんはおばあちゃんの自慢の孫ですよ。ずっとずっと大好きです。

写真や絵を添えておくと、読んだ人も思い出が共有できて喜ばれます。

自分史

自分史を書いておくと、人生のさまざまを思い出し整理することができます。

自分という人間が生まれて生きてきた意味や価値を認識することができます。

後に読んだ人は、あなたという人間についてより深く知ることになるでしょう。

あなたの生い立ちからの人生を辿ることは、後の人たちに家族の歴史を伝えることにもなります。

人生の意味などといわれると難しく感じてしまうかもしれませんが、自分史にも書き方の決まりはありません。肩肘はらず思い出すままに自由に書き綴っていいのです。

エンディングノートでの自分史の書き方のポイントは3つです。

  • 時系列に沿って書く
  • 記憶が曖昧なところはメモ書きや空欄にする
  • 枠にとらわれず気持ちなども書き添える

しっかり書こうと考えるとつまづきやすくなります。楽しく思い出しながら、後から肉付けできるところはする、というような気持ちで書いていきましょう。

以下に簡単な書き方の具体例を示しましたのでご覧ください。

【自分史】例

西暦
(年)
年号
(年)
年齢
(歳)
できごと社会のできごと
1943昭和18010月11日
工員の父正夫と母さと子の長女として、北海道〇〇に生まれる
1958昭和3315家族で上京。
〇〇区〇〇高校に転入。
東京タワー完成。
10,000円札発行。ロカビリー流行
1961昭和3618地元の〇〇デパートに就職。ネクタイ売り場に配属される。
川崎良子ちゃんは同期。長い付き合いが始まる。
1964昭和3921売り場の先輩の紹介でお見合い。
一郎さんと交際を始める。第一印象は無口でこわそうな感じ。
東京オリンピック開催
1966昭和4123結婚。
2ヶ月後に父正夫死去。花嫁姿が見せられてよかった
1970昭和4527長女良子出産。人生最大の喜び。万国博覧会。よど号ハイジャック事件。ビートルズ解散
1971昭和4628母さと子死去。北海道につれていってあげられなくて心残り。「戦争を知らない子どもたち」ヒット。よく口ずさんだもの
中略
1995平成752良子結婚。夫が涙を流すのをはじめて見た阪神淡路大震災。
地下鉄サリン事件

このような感じで、自分にとって大きなできごとを年表にします。

この形式であれば、そのときどきに日記のように書き加えていくことができます。

他にも、細かい年表ではなく、「幼少期」「小学時代」「中学時代」〜「結婚後」「出産後」「退職後」といった転機ごとに書くパターンもあります。

文章を書くのがお好きな方は、自分を主人公にした小説のように綴るのも素敵です。

【20代から50代のエンディングノート】年代別オススメの項目と書き方

エンディングノートは人生の最期に向けての準備というイメージから、高齢の方が書く印象がありますが、実際には何歳からでも書くことができますし、どの世代の方にも役立ちます。

今をよりよく生きるため、これからに備えていくためのプランや思い、希望を書いておけるノートだからです。

この章では、20代から50代の年代別にエンディングノートに書くべき項目、カットしていい項目について説明します。

1章でエンディングノートの主な10項目をお伝えしましたが、他にも書くとよいさまざまな項目が考えられます。たとえば以下のような項目です。

  • 目標や夢
  • ライフプラン
  • 第二の人生でしたいこと(挑戦したいこと)

これらの具体的な書き方を交えながら、年代別のエンディングノートについて解説していきます。

若い世代でエンディングノートに興味をお持ちの方はぜひ参考にしてくださいね。

20代のエンディングノートはこれからのために書く

20代の方は成人したばかりですから、エンディングノートは人生の「これから」のために書いてください。

1章でご紹介した10項目以外に、目標や将来の夢をノートに書くことをおすすめします。

書くことで自覚が生まれ、夢のために努力したくなりますし、目標が曖昧な人は自分の心を見つめる機会になります。

前述の項目についても、今わかるところを埋めることで、これからに向けて「どう生きるべきか」という指針になります。

といっても、20代ならカットしていい項目もあります。

下記に20代のエンディングノートに書くとよい項目を一覧にしましたのでご覧ください。

「目標(夢)」の例も挙げましたので参考にしてください。

【20代のエンディングノート】◎書くべき △どちらでもいい

項目書く書かなくていい備考/例
自分について
契約など個人情報
医療や介護※持病のある方は書いておきましょう
葬儀や納骨
知人や親戚の連絡先※連絡帳のような感覚で書くといいでしょう。訃報のお報せ欄は空欄で構いません
相続財産について
遺言書について
ペットについて
大切な人へのメッセージ
自分史
目標(夢)例)
・起業する
・お母さんのような立派な看護師になる
・海外留学をする
・将来はカラーコーディネーターになる
・カフェのオーナーになる
・25歳で結婚して27歳で母になる!
・売れる役者になってバイトせずに食えるようになる(30歳までに!)

30代・40代のエンディングノートは人生設計のために書く

30代40代は、仕事がステップアップしたり、結婚や子どもを授かったりと人生の節目を迎えます。

ここまでの自分自身を検証整理し、これからのライフプランを練るべき年代です。

そのため、エンディングノートには、前述の10項目以外に「ライフプラン」を書くことをおすすめします。

子どもの教育や自己投資、住宅プラン…と資金を含めた人生設計をするのに、エンディングノートは役立ちます。

30代40代のエンディングノートで、書くとよい項目、カットしていい項目を一覧にしましたのでご覧ください。

ライフプランの書き方例も添付しましたので参考にして頂けたらと思います。

【30代・40代のエンディングノート】◎書くべき △どちらでもいい

項目書く書かなくていい備考
自分について
契約など個人情報
医療や介護
葬儀や納骨
知人や親戚の連絡先
相続財産について
遺言書について
ペットについて
大切な人へのメッセージ※結婚時にパートナーへの思い、生まれたばかりの子への気持ちなどを綴っておくと後から見たときに心に響くことがあります
自分史※この時期から書き出す人も多いです。振り返ることでこれからが考えられます
ライフプラン※下記参照

ライフプランは以下のように、人生の中での大きなイベントと支出を書いて一覧にするのが簡単です。

どのようにマネープランをたてていくべきかも考えやすくなります。

【ライフプラン】

西暦
(年齢)
20132014201520162017201820192020・・・
自分3334353637383940・・・
3132333435363738・・・
長女012345・・・
息子012・・・
イベント結婚!転職長女誕生長男誕生長女
幼稚園入園
住宅購入・・・
支出200万30万30万15万1500万・・・

このような形式で、会社を退職する65歳くらいまでの表を作成しましょう。

これからの様々なイベントを乗り切る資金や、備えに必要な金額が見えてきます。

加えて、5年後、10年後までにやり遂げたい目標なども記載すると、より計画が明確になります。

例)

目標<5年後までに>
・新車を購入する
・写真コンクールで一度は入賞を果たす!
<10年後までに>
・家族で海外旅行をする
・妻にダイヤの指輪を買う
・オーディオルームを作る

50代のエンディングノートはセカンドライフの充実に向けて書く

50代は子育てが一段落したり定年が近づいたりして、セカンドライフを考え始める年代です。

定年後の生活に備えたり老後の資金を考える上でも、エンディングノートを書き始めるのに決して早過ぎる年代ではありません。

この年代のエンディングノートで、先の10項目以外におすすめする項目は、「これからしたいこと」です。

セカンドライフを活力を持って生きるためには、資金以外に、心の充実が重要になります。

楽しく喜びを持って第二の人生を歩めるように、これからしたいことを書いてみましょう。

書き方のポイントは、それを考えるとワクワクできるかどうか?に視点をおいて考えることです。

下記の50代のエンディングノート一覧に、「これからしたいこと」の例も示しましたのでご覧ください。

【50代のエンディングノート】◎書くべき △どちらでもいい

項目書く書かなくていい備考/例
自分について
契約など個人情報
医療や介護
葬儀や納骨
知人や親戚の連絡先
相続財産について
遺言書について
ペットについて
大切な人へのメッセージ
自分史※自分史は遡って調べる作業も含め体力のいる作業です。50代から書き始めることをおすすめします。
これからしたいこと例)
・ゴルフ教室に通う
・韓国語を習う
・写真展に挑戦する
・蕎麦を打つ
・田舎へ移住する
・YouTubeデビューする
・フラワーアレンジメント
・温泉巡り
・ヨガをはじめる

エンディングノートがスムーズに書ける!3つのポイント

エンディングノートの書き方はしっかり把握できましたでしょうか。

内容はわかっても、いざ書こうとすると構えてしまってなかなか進まない…という人がいるかもしれませんね。

そこで2章では、エンディングノートをスムーズに書くためのポイントを伝授したいと思います。

  • 書けるところから書く
  • 一気に完成しようと思わない
  • 自分が書きやすいノートを選ぶ

ひとつずつ説明していきます。

この2つのポイントをおさえるだけで、楽に書き進められるようになりますので、ぜひ試してみてくださいね。

書けるところから書く

エンディングノートをスムーズに書く一番のポイントは、書けるところから書くということです。

最初から順番にきれいに埋めていこうと考えると、調べないとわからない要素や、決めていないこと、じっくり考えなければ書けないところで立ち止まってしまい、なかなか先へ進めなくなってしまいます。

たとえば、自分についての項目や、契約などの個人情報は考えなくてもすぐに書けますよね。

ペットの名前、医療の欄でも持病や病院名は悩む必要なく書けるのではないでしょうか。

エンディングノートを書く際は、そういったすぐ書ける所、わかっている所から埋めていきましょう。

わからない所、ゆっくり考えたい所は飛ばして構いません。

死の時期が差し迫っているケースをのぞき、エンディングノートはいついつまでに完成させなければいけないものではありません。

気楽に、書けるところから書いていきましょう。

一気に完成しようと考えない

エンディングノートは一気に完成しようと考えないでください。

そもそも短期間で完璧な形にできるようなものではないのです。

書いている間に家族の状況が変わる場合もあるでしょうし、あなたの気持ちに変化が訪れることも充分考えられます。

すぐに全部のページを完璧に埋めようなどと考えると大変ですし、構えてしまって進みません。

最初から完成をめざしていると、間違いやミスを恐れて、多大な神経を使うことになるでしょう。

変化したら更新すればいいし、間違えたら書き直せばいいと考えて、気楽に書いていくことをおすすめします。

エンディングノートにおいては、綺麗にまとまった形式的なものはそんなに意味がありません。

人生はそれぞれ違うのですから、見本通りの、体温の伝わらないものは残された家族にも意味をなさないのです。

その時々のあなたの気持ちがこもったエンディングノートであれば、二重線で消した箇所や、何度も書き直した形跡さえも良い思い出に変わります。

エンディングノートは最初から完成形を求めず、書けるところから、ミスや間違いを恐れず書いていきましょう。

自分が書きやすいノートを選ぶ

スムーズに書くためには、相性の良い、書きやすいノートを選ぶのも重要なポイントになります。

開くのが楽しみになるようなノートを選ぶと、そうでないときに比べ筆の運びも良くなります。

たとえば、どこにでも持ち運べる気軽な軽いノートが書きやすい人もいるでしょう。

反対に、高級感のある重厚なノートの方が気分が上がるという人だっています。

説明が詳しく載っているものが助かるという人もいれば、説明や項目は少なめで自由度の高いものが好きな人もいます。

デザインひとつとっても、見やすさ重視の装丁、可愛い装丁、書籍風など、たくさんの種類があり、人それぞれ「書きやすい」と感じるものは違ってきます。

ご存知のように現在はさまざまなエンディングノートが数多く出回っています。

どれにするか迷うところですが、スムーズに書くためには、とにかく「書きやすい」と感じるものを選ぶようにしましょう。

エンディングノート作成でよくある3つの質問

エンディングノートの書き方やポイントは把握できましたでしょうか。

この章では、エンディングノート作成にあたってよくある質問と答えをご紹介します。

気になるところをご覧になって疑問を解消して頂けたらと思います。

Q1.エンディングノートは家族と相談しながら書いてはいけないの?

A.
エンディングノートは家族と相談しながら書いても構いません。
どんな情報があった方が良いかを直接たずねることができる利点もあります。
家族だけでなく、同じ年頃の友人や、既にエンディングノートを書いた経験のある知人などに相談しても良いでしょう。
ただし、個人情報に関わる部分もあるので、信頼できる相手かどうかはしっかりと判断するようにしてください。

 Q2.定期的に見直しや更新をしなきゃいけない?どれくらいの頻度ですればいい?

A.
エンディングノートは定期的に見直し、状況や変化に応じて更新をした方がいいです。
時間の経過と共に、家族の状況や、あなたの気持ちも変化するからです。財産に関しても変わる可能性があります。
頻度としては1、2年に1回くらいがいいでしょう。誕生日や記念の日など、見直しをする日を決めておくと忘れずに見直せます。

 Q3.エンディングノートの保管場所はどこにすればいいですか?

A.
保管場所は目につき過ぎない方がいいですが、かといって家族の誰にも見つけてもらえないようでは意味がありません。
おすすめの保管場所は以下の3つです。箪笥本棚机の引き出しできれば、エンディングノートの存在を、家族の誰かに伝えておくとよいでしょう。
そうすれば万一の場合に必ず探してもらえます。
よくある失敗例として、知人に預けてトラブルになったということがあります。
信頼できる知人であったとしても、ちょっとした興味で中身を見てしまいトラブルに発展する可能性があります。
保管場所は家の中のどこかを選ぶこと、人に預けるのは避けてください。

書き方に悩んだら専門家に相談しよう

エンディングノートの項目や内容を、書き方に焦点をあてて詳しくお伝えしてきました。

ここまで読まれたあなたはすぐにでもペンを握れると思いますが、それでも作成途中で悩んでしまうことがないとも限りません。

多くの方はエンディングノートを書くのは初めてです。

最初はスムーズに書けたのに途中でつまづいてしまった、自分ひとりで決めがたい迷いが生じてしまったという方は少なくないのです。

そんな風に悩んだり迷ったりしたときは、専門家に相談してみましょう。

エンディングノートの書き方について、さまざまなセミナーや講座が各地で開かれています。

昨今はオンラインでの対応も増えてきましたので、手軽に受講することができます。

「終活の相談窓口」ではエンディングノートの作成サポートを行っています。下記をご覧になって興味のある方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。

【エンディングノートの書き方サポート(ZOOMでのサポートも対応しています)】

10名以下のサポート5,000円/1名
10名以上の場合はセミナーになります。50,000円+巣鴨からの交通費
*学校、病院、介護施設、地域包括支援センター、社会福祉協議会、NPO団体、自治体、行政さまからのご依頼については、巣鴨からの交通費のみで受けさせていただいています。

まとめ

エンディングノートの書き方に決まりはありません。

それだけ自由度の高いものなのですが、難しく感じてしまったときにスムーズに書くポイントは2つあります。

  • 書けるところから書く
  • 一気に完成しようと考えない

完璧に書くことや形式を気にして堅苦しく構えず、書けることを気軽に書きとめていくような気持ちで向かうと良いでしょう。

作成につまづいて悩んだり、迷ったりしたときは専門家に相談するのも一案です。

記事を参考に、思いのつまったメモリアルな一冊を書いて頂ければと思います。

  • 目標や夢
  • ライフプラン
  • 第二の人生でしたいこと(挑戦したいこと)

これらの具体的な書き方を交えながら、年代別のエンディングノートについて解説していきます。

若い世代でエンディングノートに興味をお持ちの方はぜひ参考にしてくださいね。

20代のエンディングノートはこれからのために書く

20代の方は成人したばかりですから、エンディングノートは人生の「これから」のために書いてください。

1章でご紹介した10項目以外に、目標や将来の夢をノートに書くことをおすすめします。

書くことで自覚が生まれ、夢のために努力したくなりますし、目標が曖昧な人は自分の心を見つめる機会になります。

前述の項目についても、今わかるところを埋めることで、これからに向けて「どう生きるべきか」という指針になります。

といっても、20代ならカットしていい項目もあります。

下記に20代のエンディングノートに書くとよい項目を一覧にしましたのでご覧ください。

「目標(夢)」の例も挙げましたので参考にしてください。

【20代のエンディングノート】◎書くべき △どちらでもいい

項目書く書かなくていい備考/例
自分について
契約など個人情報
医療や介護※持病のある方は書いておきましょう
葬儀や納骨
知人や親戚の連絡先※連絡帳のような感覚で書くといいでしょう。訃報のお報せ欄は空欄で構いません
相続財産について
遺言書について
ペットについて
大切な人へのメッセージ
自分史
目標(夢)例)
・起業する
・お母さんのような立派な看護師になる
・海外留学をする
・将来はカラーコーディネーターになる
・カフェのオーナーになる
・25歳で結婚して27歳で母になる!
・売れる役者になってバイトせずに食えるようになる(30歳までに!)

30代・40代のエンディングノートは人生設計のために書く

30代40代は、仕事がステップアップしたり、結婚や子どもを授かったりと人生の節目を迎えます。

ここまでの自分自身を検証整理し、これからのライフプランを練るべき年代です。

そのため、エンディングノートには、前述の10項目以外に「ライフプラン」を書くことをおすすめします。

子どもの教育や自己投資、住宅プラン…と資金を含めた人生設計をするのに、エンディングノートは役立ちます。

30代40代のエンディングノートで、書くとよい項目、カットしていい項目を一覧にしましたのでご覧ください。

ライフプランの書き方例も添付しましたので参考にして頂けたらと思います。

【30代・40代のエンディングノート】◎書くべき △どちらでもいい

項目書く書かなくていい備考
自分について
契約など個人情報
医療や介護
葬儀や納骨
知人や親戚の連絡先
相続財産について
遺言書について
ペットについて
大切な人へのメッセージ※結婚時にパートナーへの思い、生まれたばかりの子への気持ちなどを綴っておくと後から見たときに心に響くことがあります
自分史※この時期から書き出す人も多いです。振り返ることでこれからが考えられます
ライフプラン※下記参照

ライフプランは以下のように、人生の中での大きなイベントと支出を書いて一覧にするのが簡単です。

どのようにマネープランをたてていくべきかも考えやすくなります。

【ライフプラン】

西暦
(年齢)
20132014201520162017201820192020・・・
自分3334353637383940・・・
3132333435363738・・・
長女012345・・・
息子012・・・
イベント結婚!転職長女誕生長男誕生長女
幼稚園入園
住宅購入・・・
支出200万30万30万15万1500万・・・

このような形式で、会社を退職する65歳くらいまでの表を作成しましょう。

これからの様々なイベントを乗り切る資金や、備えに必要な金額が見えてきます。

加えて、5年後、10年後までにやり遂げたい目標なども記載すると、より計画が明確になります。

例)

目標<5年後までに>
・新車を購入する
・写真コンクールで一度は入賞を果たす!
<10年後までに>
・家族で海外旅行をする
・妻にダイヤの指輪を買う
・オーディオルームを作る

50代のエンディングノートはセカンドライフの充実に向けて書く

50代は子育てが一段落したり定年が近づいたりして、セカンドライフを考え始める年代です。

定年後の生活に備えたり老後の資金を考える上でも、エンディングノートを書き始めるのに決して早過ぎる年代ではありません。

この年代のエンディングノートで、先の10項目以外におすすめする項目は、「これからしたいこと」です。

セカンドライフを活力を持って生きるためには、資金以外に、心の充実が重要になります。

楽しく喜びを持って第二の人生を歩めるように、これからしたいことを書いてみましょう。

書き方のポイントは、それを考えるとワクワクできるかどうか?に視点をおいて考えることです。

下記の50代のエンディングノート一覧に、「これからしたいこと」の例も示しましたのでご覧ください。

【50代のエンディングノート】◎書くべき △どちらでもいい

項目書く書かなくていい備考/例
自分について
契約など個人情報
医療や介護
葬儀や納骨
知人や親戚の連絡先
相続財産について
遺言書について
ペットについて
大切な人へのメッセージ
自分史※自分史は遡って調べる作業も含め体力のいる作業です。50代から書き始めることをおすすめします。
これからしたいこと例)
・ゴルフ教室に通う
・韓国語を習う
・写真展に挑戦する
・蕎麦を打つ
・田舎へ移住する
・YouTubeデビューする
・フラワーアレンジメント
・温泉巡り
・ヨガをはじめる

エンディングノートがスムーズに書ける!3つのポイント

エンディングノートの書き方はしっかり把握できましたでしょうか。

内容はわかっても、いざ書こうとすると構えてしまってなかなか進まない…という人がいるかもしれませんね。

そこで2章では、エンディングノートをスムーズに書くためのポイントを伝授したいと思います。

  • 書けるところから書く
  • 一気に完成しようと思わない
  • 自分が書きやすいノートを選ぶ

ひとつずつ説明していきます。

この2つのポイントをおさえるだけで、楽に書き進められるようになりますので、ぜひ試してみてくださいね。

書けるところから書く

エンディングノートをスムーズに書く一番のポイントは、書けるところから書くということです。

最初から順番にきれいに埋めていこうと考えると、調べないとわからない要素や、決めていないこと、じっくり考えなければ書けないところで立ち止まってしまい、なかなか先へ進めなくなってしまいます。

たとえば、自分についての項目や、契約などの個人情報は考えなくてもすぐに書けますよね。

ペットの名前、医療の欄でも持病や病院名は悩む必要なく書けるのではないでしょうか。

エンディングノートを書く際は、そういったすぐ書ける所、わかっている所から埋めていきましょう。

わからない所、ゆっくり考えたい所は飛ばして構いません。

死の時期が差し迫っているケースをのぞき、エンディングノートはいついつまでに完成させなければいけないものではありません。

気楽に、書けるところから書いていきましょう。

一気に完成しようと考えない

エンディングノートは一気に完成しようと考えないでください。

そもそも短期間で完璧な形にできるようなものではないのです。

書いている間に家族の状況が変わる場合もあるでしょうし、あなたの気持ちに変化が訪れることも充分考えられます。

すぐに全部のページを完璧に埋めようなどと考えると大変ですし、構えてしまって進みません。

最初から完成をめざしていると、間違いやミスを恐れて、多大な神経を使うことになるでしょう。

変化したら更新すればいいし、間違えたら書き直せばいいと考えて、気楽に書いていくことをおすすめします。

エンディングノートにおいては、綺麗にまとまった形式的なものはそんなに意味がありません。

人生はそれぞれ違うのですから、見本通りの、体温の伝わらないものは残された家族にも意味をなさないのです。

その時々のあなたの気持ちがこもったエンディングノートであれば、二重線で消した箇所や、何度も書き直した形跡さえも良い思い出に変わります。

エンディングノートは最初から完成形を求めず、書けるところから、ミスや間違いを恐れず書いていきましょう。

自分が書きやすいノートを選ぶ

スムーズに書くためには、相性の良い、書きやすいノートを選ぶのも重要なポイントになります。

開くのが楽しみになるようなノートを選ぶと、そうでないときに比べ筆の運びも良くなります。

たとえば、どこにでも持ち運べる気軽な軽いノートが書きやすい人もいるでしょう。

反対に、高級感のある重厚なノートの方が気分が上がるという人だっています。

説明が詳しく載っているものが助かるという人もいれば、説明や項目は少なめで自由度の高いものが好きな人もいます。

デザインひとつとっても、見やすさ重視の装丁、可愛い装丁、書籍風など、たくさんの種類があり、人それぞれ「書きやすい」と感じるものは違ってきます。

ご存知のように現在はさまざまなエンディングノートが数多く出回っています。

どれにするか迷うところですが、スムーズに書くためには、とにかく「書きやすい」と感じるものを選ぶようにしましょう。

エンディングノート作成でよくある3つの質問

エンディングノートの書き方やポイントは把握できましたでしょうか。

この章では、エンディングノート作成にあたってよくある質問と答えをご紹介します。

気になるところをご覧になって疑問を解消して頂けたらと思います。

Q1.エンディングノートは家族と相談しながら書いてはいけないの?

A.
エンディングノートは家族と相談しながら書いても構いません。
どんな情報があった方が良いかを直接たずねることができる利点もあります。
家族だけでなく、同じ年頃の友人や、既にエンディングノートを書いた経験のある知人などに相談しても良いでしょう。
ただし、個人情報に関わる部分もあるので、信頼できる相手かどうかはしっかりと判断するようにしてください。

 Q2.定期的に見直しや更新をしなきゃいけない?どれくらいの頻度ですればいい?

A.
エンディングノートは定期的に見直し、状況や変化に応じて更新をした方がいいです。
時間の経過と共に、家族の状況や、あなたの気持ちも変化するからです。財産に関しても変わる可能性があります。
頻度としては1、2年に1回くらいがいいでしょう。誕生日や記念の日など、見直しをする日を決めておくと忘れずに見直せます。

 Q3.エンディングノートの保管場所はどこにすればいいですか?

A.
保管場所は目につき過ぎない方がいいですが、かといって家族の誰にも見つけてもらえないようでは意味がありません。
おすすめの保管場所は以下の3つです。箪笥本棚机の引き出しできれば、エンディングノートの存在を、家族の誰かに伝えておくとよいでしょう。
そうすれば万一の場合に必ず探してもらえます。
よくある失敗例として、知人に預けてトラブルになったということがあります。
信頼できる知人であったとしても、ちょっとした興味で中身を見てしまいトラブルに発展する可能性があります。
保管場所は家の中のどこかを選ぶこと、人に預けるのは避けてください。

書き方に悩んだら専門家に相談しよう

エンディングノートの項目や内容を、書き方に焦点をあてて詳しくお伝えしてきました。

ここまで読まれたあなたはすぐにでもペンを握れると思いますが、それでも作成途中で悩んでしまうことがないとも限りません。

多くの方はエンディングノートを書くのは初めてです。

最初はスムーズに書けたのに途中でつまづいてしまった、自分ひとりで決めがたい迷いが生じてしまったという方は少なくないのです。

そんな風に悩んだり迷ったりしたときは、専門家に相談してみましょう。

エンディングノートの書き方について、さまざまなセミナーや講座が各地で開かれています。

昨今はオンラインでの対応も増えてきましたので、手軽に受講することができます。

「終活の相談窓口」ではエンディングノートの作成サポートを行っています。下記をご覧になって興味のある方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。

【エンディングノートの書き方サポート(ZOOMでのサポートも対応しています)】

10名以下のサポート5,000円/1名
10名以上の場合はセミナーになります。50,000円+巣鴨からの交通費
*学校、病院、介護施設、地域包括支援センター、社会福祉協議会、NPO団体、自治体、行政さまからのご依頼については、巣鴨からの交通費のみで受けさせていただいています。

まとめ

エンディングノートの書き方に決まりはありません。

それだけ自由度の高いものなのですが、難しく感じてしまったときにスムーズに書くポイントは2つあります。

  • 書けるところから書く
  • 一気に完成しようと考えない

完璧に書くことや形式を気にして堅苦しく構えず、書けることを気軽に書きとめていくような気持ちで向かうと良いでしょう。

作成につまづいて悩んだり、迷ったりしたときは専門家に相談するのも一案です。

記事を参考に、思いのつまったメモリアルな一冊を書いて頂ければと思います。

※一日葬:通夜を行わず一日で納棺から葬式までを行う葬儀
※直葬:通夜も葬式も行わず納棺後に火葬を行う葬儀

知人や親戚の連絡先

葬儀や納骨について

Amazonや楽天などネットショップを使われている方は、そちらのパスワードや引き落とし口座も記載しておくと良いでしょう。

契約情報に関しては、下記の例のように口座自動引き落としに特化したページを作るのもひとつの方法です。

口座引落としページの例

銀行関連が一括して見られるので、わかりやすいですね。ここもチェック!エンディングノートにはキャッシュカードの暗証番号は書かないでください。
予期しない人の目に触れて、財産が盗まれてしまう可能性があります。
クレジットカードの番号なども同様の理由で書かないようにしてください。

医療や介護について

住所は引っ越したときには更新してください。引越しが多い人は、変遷として、その都度書き換えて残しておくのも覚え書きになっていいでしょう。

特技や趣味、好きな食べ物は必須ではありませんが、見た人に、あなたの人と成りをイメージして貰うという意味で、あるといい情報です。

契約などの個人情報

エンディングノートの書き方に決まりはありませんが、残しておく人のために書くべき内容として冒頭で述べた10項目は記載するようにしましょう。

項目ごとの書き方を、具体的な例文を交えながら解説します。

あなただけの大切な一冊のために、しっかり理解していってくださいね。

自分について

  1. 自分について(名前・生年月日・本籍地など)
  2. 契約などの個人情報(携帯・パソコン・光熱費)
  3. 医療や介護について(持病・常用薬・延命治療の有無など)
  4. 葬儀や納骨について
  5. 知人や親戚の連絡先
  6. 相続財産について(預貯金・不動産・生命保険など)
  7. 遺言書について
  8. ペットについて
  9. 大切な人へのメッセージ
  10. 自分史

読んで頂ければ、エンディングノートのイメージが明確になり、具体的に何を、どう書くべきが見えてくるでしょう。

また、昨今では若い世代でエンディングノートを書く人が増えていることから、20代から50代の年代別の書き方についても触れていきます。

さらに、どの年代の方でもスムーズに書き進められるように書き方のポイントも伝授します!

記事を参考に、思いのこもった大切な一冊を迷いなく作成して頂けたらと思います。

記事のもくじ [とじる]

「エンディングノートって、何を、どんな風に書いたらいいのだろう」

「エンディングノートの書き方に決まりはあるのかしら?」

記事をご覧のあなたはこんな疑問をお持ちではないでしょうか?

結論からいうとエンディングノートの書き方に決まりはありません。

ただ、必ず記載しておいた方がいい項目は10個あります。

その項目さえ押さえておけば、基本的に洩れのないエンディングノートが仕上がります。

本記事では、エンディングノートに書くべきその10項目と、各々の書き方を例文を交えて解説します!

  1. 自分について(名前・生年月日・本籍地など)
  2. 契約などの個人情報(携帯・パソコン・光熱費)
  3. 医療や介護について(持病・常用薬・延命治療の有無など)
  4. 葬儀や納骨について
  5. 知人や親戚の連絡先
  6. 相続財産について(預貯金・不動産・生命保険など)
  7. 遺言書について
  8. ペットについて
  9. 大切な人へのメッセージ
  10. 自分史

読んで頂ければ、エンディングノートのイメージが明確になり、具体的に何を、どう書くべきが見えてくるでしょう。

また、昨今では若い世代でエンディングノートを書く人が増えていることから、20代から50代の年代別の書き方についても触れていきます。

さらに、どの年代の方でもスムーズに書き進められるように書き方のポイントも伝授します!

記事を参考に、思いのこもった大切な一冊を迷いなく作成して頂けたらと思います。

記事のもくじ [とじる]

エンディングノートの書き方を項目別に解説

エンディングノートの書き方に決まりはありませんが、残しておく人のために書くべき内容として冒頭で述べた10項目は記載するようにしましょう。

項目ごとの書き方を、具体的な例文を交えながら解説します。

あなただけの大切な一冊のために、しっかり理解していってくださいね。

自分について

エンディングノートには、自分の名前や生年月日などの基本情報を記載しておきましょう。

「そんな当たり前のこと書く必要ある?」と思われるかもしれませんが、導入部分として書いておくべきです。

当たり前と思っていることを忘れてしまう日がこないとも限りません。

この先ノートを見る人が、あなたの生年月日を知らない場合だってあるでしょう。

何より自分の基本情報を書くことは、『これからエンディングノートを書いていくのだ』という自覚につながります。一番スラスラ書ける部分なのでモチベーションも上がります。

記載する事項に決まりはありませんが、以下のような内容を書いておくと良いです。

具体例を作りましたのでご覧ください。

【自分について】※赤字は例です

名前終活 一郎(しゅうかつ いちろう)
生年月日西暦 19〇〇年(大正・昭和・平成 〇〇年)
〇〇月 〇〇日 生まれ
住所〒000-0000
東京都〇〇区〇〇町 〇ー〇〇ー〇号
本籍地〒000-0000
埼玉県〇〇区〇〇町 〇ー〇ー〇〇号
血液型A 型
趣味映画鑑賞
釣り
写真
特技料理(定年後に習ってハマる)
好きな食べ物刺身
蕎麦(ただしワサビが苦手)

住所は引っ越したときには更新してください。引越しが多い人は、変遷として、その都度書き換えて残しておくのも覚え書きになっていいでしょう。

特技や趣味、好きな食べ物は必須ではありませんが、見た人に、あなたの人と成りをイメージして貰うという意味で、あるといい情報です。

契約などの個人情報

エンディングノートには使っている携帯電話やパソコン、光熱費など、契約関連の個人情報を書いておきましょう。

見た人が引き継いだり、解約するのに大変役立ちます。

自分の覚え書きにもなりますので、パスワードやIDなどの情報も書いておくと良いでしょう。

記載事項に決まりはありませんが、以下のような内容を記載するのがおすすめです。

【契約などの個人情報】※赤字は例です

契約サービス金融機関名引落日ID・パスワードなど備考
携帯(会社名〇〇)〇〇銀行
〇〇支店
口座番号
〇〇〇〇〇〇〇
毎月
25日
携帯番号
090-0000-0000
アドレス
・・・・・・・・
パスワード
・・・・
妻の携帯も一緒に引き落とされる。
PC(プロバイダ名〇〇)〇〇銀行
〇〇支店
口座番号
〇〇〇〇〇〇〇
毎月
25日
アドレス
・・・・・・・・
パスワード
・・・・
ID
・・・・・・・・
水道隔月末頃振込用紙で支払い
ガスと電気(会社名〇〇〇〇)〇〇銀行
〇〇支店
口座番号
〇〇〇〇〇〇〇
毎月
25日
ガスと電気は一括

Amazonや楽天などネットショップを使われている方は、そちらのパスワードや引き落とし口座も記載しておくと良いでしょう。

契約情報に関しては、下記の例のように口座自動引き落としに特化したページを作るのもひとつの方法です。

口座引落としページの例

銀行関連が一括して見られるので、わかりやすいですね。ここもチェック!エンディングノートにはキャッシュカードの暗証番号は書かないでください。
予期しない人の目に触れて、財産が盗まれてしまう可能性があります。
クレジットカードの番号なども同様の理由で書かないようにしてください。

医療や介護について

アレルギーや持病、常用薬などを書き記しておきましょう。

判断能力が低下したり、急な病で意識不明になったときに介護する人が助かります。

また、臓器提供や延命治療を望むかどうかも書いておくべきことのひとつです。

万一のとき、希望通りの対処をして貰えるように思いを記しましょう。

記載がなかった場合、家族が難しい判断を求められることになります。

ただ、「望まない」などの記載があったとしても、家族は悩むことが多いので、ノートに書くだけでなく1度は話し合いをしておいた方がよいでしょう。

医療や介護について、エンディングノートの書き方は以下を参考にしてください。

【医療や介護について】※チェックや赤字は例です

持病☑有り 狭心症□無し
常用薬☑有り 〇〇〇、〇〇〇〇〇□無し
アレルギー☑有り 小麦、猫□無し
延命治療□希望する☑希望しない 
臓器提供☑希望する□希望しない

葬儀や納骨について

自分の葬儀をどんな風に行って欲しいかの希望、納骨して欲しい寺などを記載しておきましょう。

遺影に使用して欲しい写真についてや、棺に納めて欲しいものなども書いておくと良いです。

亡くなった際、家族は悲しみやショックの中で葬儀の準備をしなくてはなりません。

動転して病院や葬儀社にいわれるままに、式を終わらせてしまったという話も聞かれます。

ノートに希望や指示が記載してあれば、あなたの生前の希望通りの葬儀をスムーズに行うことができます。

葬儀や介護についての書き方は以下を参考にしてください。

【葬儀や納骨について】※チェックや赤字は例です

お葬式のかたち□一般葬  ☑家族葬  □一日葬※  □直葬※
喪主について終活太郎(長男)
遺影について☑有り  □無し  保管場所(仏壇右側の引き出し1段目)  
棺に納めて欲しいもの家族旅行のアルバム、箪笥下段にある着物
納骨して欲しい寺院(霊園)名前   〇〇霊園
所在地  東京都〇〇区〇-〇-〇〇
連絡先  03-〇〇〇〇-〇〇〇〇

※一日葬:通夜を行わず一日で納棺から葬式までを行う葬儀
※直葬:通夜も葬式も行わず納棺後に火葬を行う葬儀

知人や親戚の連絡先

あなたの親しい知人や親戚の連絡先を記載しましょう。

死後に連絡をして欲しい人には、その旨書き記しておくと家族は助かります。

連絡先の書き方の具体例は以下になります。

【知人や親戚の連絡先】※チェックや赤字は例です

氏名関係住所連絡先訃報について
終活 貞夫東京都〇〇区・・・・・03-0000-0000☑知らせる □知らせない
鈴木 正義兄神奈川県〇〇区・・・・090-0000-0000☑知らせる □知らせない
岡田 緑不明不明□知らせる ☑知らせない
井上 市子友達東京都〇〇区・・・・・080-0000-0000☑知らせる □知らせない
山田 三郎叔父埼玉県〇〇市・・・・・080-0000-0000□知らせる ☑知らせない
佐藤 良郎不明090-0000-0000□知らせる ☑知らせない
終活 花子叔母不明03-0000-0000☑知らせる □知らせない

相続財産について

エンディングノートには、持っている財産の内容を記載しておきましょう。

わからないと、残された家族は相続手続きが大変な負担になります。

相続税の申告には全ての財産の洗い出しが必要なのです。

相続財産について、記載しておきたい情報には以下のようなものがあります。

  • 預貯金(金融機関・支店名など)
  • 有価証券(金融機関・支店名等)
  • 生命保険の加入状況

書き方は以下の例をご覧ください。

【預貯金】※赤字は例です
預貯金①

金融機関〇〇銀行支店名・店番号〇〇支店    111  
口座番号0000000名義人終活一郎
預貯金の種類普通備考給与振込口座

預貯金②

金融機関△△銀行支店名・店番号〇〇支店    555  
口座番号0000000名義人終活一郎
預貯金の種類定期備考

預貯金③、預貯金④……というように、すべての口座について記載していきます。
有価証券、その他の金融資産についても同様に、口座を記録しておきましょう。

【生命保険】例

保険会社〇〇〇生命
商品名定期保険Cコース
証券番号〇〇〇〇〇〇
契約者名終活 一郎
受取人終活 太郎
連絡先03-0000-0000
保険証券の保管場所書斎のデスク1番下の引き出し

他にも、不動産の所有や、価値のある美術品、骨董品などを所有している場合はそれらも記載しましょう。

また、負債がある場合はそちらも必ず明記してください。

借金も相続の対象となります。資産よりも負債の方が多いのであれば、相続人は相続放棄を選択するかと思いますが、相続放棄の手続きは相続発生後3ヶ月以内に行わなくてはなりません。

煩雑な手続きをスムーズに行うためにも、負債について詳細に記載しておくことが必要です。

遺言書について

遺言書がある場合は、その旨を、種類や保管場所と共に記しておきましょう。

しっかり覚えておいていただきたいのですが、エンディングノートは遺書の代わりにはなりません。

似ているようですが、決定的に違うことがあります。

それは、エンディングノートには法的効力がないということです。

遺言書は被相続人の財産処分について法的効力のある書面であり、作成方法や記載内容に法律上のルールがあります。そういったルールにのっとらないで書くエンディングノートは遺言書の代わりにはなり得ないのです。

エンディングノートの遺言書についての書き方は、以下を参考にしてください。

【遺言書について】※チェックや赤字は例です

遺言書の有無☑有り  □無し
保管場所仏壇右側の引き出し中段の箱の中
種類☑自筆証明遺言  □公正証書遺言※  □秘密証書遺言※

※公正証書遺言:公認役場の公証人が関与して公正証書の形で残す遺言書
※秘密証書遺言:遺言の内容を誰にも公開せず秘密にしたまま公証人に遺言の存在のみを証明してもらう遺言のこと

ペットについて

ペットを飼っている場合は、自分がいなくなった後のペットの扱いについて記載しておいてください。

世話の仕方や食べ物、嗜好、誰に面倒を見て欲しいかまで書きましょう。

もちろん記載したとしても、家族の事情で手放されてしまうこともあります。

そうであっても思いは伝わりますし、託された人や施設等でもペットに関する情報があった方が助かります。

ペットについて、エンディングノートの書き方は以下を参考にしてください。

【ペットについて】※赤字は例です

名前コロ
種類柴犬
年齢11才
かかりつけの病院〇〇動物病院 TEL03-0000-0000
好きな食べ物鶏ささみ、犬用ビーフジャーキー
喜ぶこと〇〇公園の滑り台が好きなので時々連れていってください。花壇をクンクンするのも好きです。
面倒をみて欲しい人長男夫婦にこのままこの家で飼って欲しい。慣れている所にいさせてやりたい。

大切な人へのメッセージ

エンディングノートには、家族や、大切な人へのメッセージを書いておくことができます。

内容は感謝の気持ちや、言いそびれていたこと、形見分けのこと、何でも構いません。

後に相手が目にしたとき、そこに込めた思いが伝わり、あなたへ思いを馳せてくれるでしょう。

仮に相手がそれを見ることが叶わないとしても(亡き夫や親へ綴る言葉、居場所を知らない友人への言葉など)、書き記すことは人生を振り返り、気持ちを整えていくことに繋がります。

心に伝わるメッセージを書くためのポイントは3つあります。

  • 感謝の気持ちを込めて書く
  • 相手の顔をイメージして普段通りの言葉を心掛ける
  • 愚痴や恨みのようなネガティブな内容は書かない

残していくものですから、敢えて互いの気分を害するような内容は避けた方がいいでしょう。

よそ行きの言葉でなく、普段通りに語りかけることで感謝の言葉も浮かびやすいですし、心に響く文章が紡げます。

ご参考までにいくつか具体例を挙げておきます。

【メッセージ】

一郎さんへ(夫)
しばらく会っていないけど元気ですか?
私はあなたがそちらに行ってしまった後も、良子や孫に囲まれて賑やかに過ごしていますよ。料理も洗濯もできない私をお嫁さんにしてくれてありがとう。退職後の温泉巡り楽しかったですね。
病院で最後に「ありがとう」と言ってくれたのに、私はこの世で伝えられないからここに書いておきます。あなたの奥さんになれてしあわせな人生でした。ありがとう。
良子へ(娘)
良子、あなたが生まれたとき、私は人生で最大の喜びを感じました。お父さんもそうです。
これから色々あるとは思うけど、どんなときも、自分はたくさんの愛に包まれ生まれてきたということを忘れないで。天国からも応援しています。忠志さんと仲良くね。先日話したダイヤの指輪、貰ってください。おばあちゃまからいただいたものですよ。
あなたがしてくれればおばあちゃまも喜んでくれるでしょう。
みかちゃんへ(孫)
似顔絵をありがとうね。ピアノとっても上手でした。
パパやママのいうことをよくきいて、おべんきょうもがんばってくださいね。みかちゃんはおばあちゃんの自慢の孫ですよ。ずっとずっと大好きです。

写真や絵を添えておくと、読んだ人も思い出が共有できて喜ばれます。

自分史

自分史を書いておくと、人生のさまざまを思い出し整理することができます。

自分という人間が生まれて生きてきた意味や価値を認識することができます。

後に読んだ人は、あなたという人間についてより深く知ることになるでしょう。

あなたの生い立ちからの人生を辿ることは、後の人たちに家族の歴史を伝えることにもなります。

人生の意味などといわれると難しく感じてしまうかもしれませんが、自分史にも書き方の決まりはありません。肩肘はらず思い出すままに自由に書き綴っていいのです。

エンディングノートでの自分史の書き方のポイントは3つです。

  • 時系列に沿って書く
  • 記憶が曖昧なところはメモ書きや空欄にする
  • 枠にとらわれず気持ちなども書き添える

しっかり書こうと考えるとつまづきやすくなります。楽しく思い出しながら、後から肉付けできるところはする、というような気持ちで書いていきましょう。

以下に簡単な書き方の具体例を示しましたのでご覧ください。

【自分史】例

西暦
(年)
年号
(年)
年齢
(歳)
できごと社会のできごと
1943昭和18010月11日
工員の父正夫と母さと子の長女として、北海道〇〇に生まれる
1958昭和3315家族で上京。
〇〇区〇〇高校に転入。
東京タワー完成。
10,000円札発行。ロカビリー流行
1961昭和3618地元の〇〇デパートに就職。ネクタイ売り場に配属される。
川崎良子ちゃんは同期。長い付き合いが始まる。
1964昭和3921売り場の先輩の紹介でお見合い。
一郎さんと交際を始める。第一印象は無口でこわそうな感じ。
東京オリンピック開催
1966昭和4123結婚。
2ヶ月後に父正夫死去。花嫁姿が見せられてよかった
1970昭和4527長女良子出産。人生最大の喜び。万国博覧会。よど号ハイジャック事件。ビートルズ解散
1971昭和4628母さと子死去。北海道につれていってあげられなくて心残り。「戦争を知らない子どもたち」ヒット。よく口ずさんだもの
中略
1995平成752良子結婚。夫が涙を流すのをはじめて見た阪神淡路大震災。
地下鉄サリン事件

このような感じで、自分にとって大きなできごとを年表にします。

この形式であれば、そのときどきに日記のように書き加えていくことができます。

他にも、細かい年表ではなく、「幼少期」「小学時代」「中学時代」〜「結婚後」「出産後」「退職後」といった転機ごとに書くパターンもあります。

文章を書くのがお好きな方は、自分を主人公にした小説のように綴るのも素敵です。

【20代から50代のエンディングノート】年代別オススメの項目と書き方

エンディングノートは人生の最期に向けての準備というイメージから、高齢の方が書く印象がありますが、実際には何歳からでも書くことができますし、どの世代の方にも役立ちます。

今をよりよく生きるため、これからに備えていくためのプランや思い、希望を書いておけるノートだからです。

この章では、20代から50代の年代別にエンディングノートに書くべき項目、カットしていい項目について説明します。

1章でエンディングノートの主な10項目をお伝えしましたが、他にも書くとよいさまざまな項目が考えられます。たとえば以下のような項目です。

  • 目標や夢
  • ライフプラン
  • 第二の人生でしたいこと(挑戦したいこと)

これらの具体的な書き方を交えながら、年代別のエンディングノートについて解説していきます。

若い世代でエンディングノートに興味をお持ちの方はぜひ参考にしてくださいね。

20代のエンディングノートはこれからのために書く

20代の方は成人したばかりですから、エンディングノートは人生の「これから」のために書いてください。

1章でご紹介した10項目以外に、目標や将来の夢をノートに書くことをおすすめします。

書くことで自覚が生まれ、夢のために努力したくなりますし、目標が曖昧な人は自分の心を見つめる機会になります。

前述の項目についても、今わかるところを埋めることで、これからに向けて「どう生きるべきか」という指針になります。

といっても、20代ならカットしていい項目もあります。

下記に20代のエンディングノートに書くとよい項目を一覧にしましたのでご覧ください。

「目標(夢)」の例も挙げましたので参考にしてください。

【20代のエンディングノート】◎書くべき △どちらでもいい

項目書く書かなくていい備考/例
自分について
契約など個人情報
医療や介護※持病のある方は書いておきましょう
葬儀や納骨
知人や親戚の連絡先※連絡帳のような感覚で書くといいでしょう。訃報のお報せ欄は空欄で構いません
相続財産について
遺言書について
ペットについて
大切な人へのメッセージ
自分史
目標(夢)例)
・起業する
・お母さんのような立派な看護師になる
・海外留学をする
・将来はカラーコーディネーターになる
・カフェのオーナーになる
・25歳で結婚して27歳で母になる!
・売れる役者になってバイトせずに食えるようになる(30歳までに!)

30代・40代のエンディングノートは人生設計のために書く

30代40代は、仕事がステップアップしたり、結婚や子どもを授かったりと人生の節目を迎えます。

ここまでの自分自身を検証整理し、これからのライフプランを練るべき年代です。

そのため、エンディングノートには、前述の10項目以外に「ライフプラン」を書くことをおすすめします。

子どもの教育や自己投資、住宅プラン…と資金を含めた人生設計をするのに、エンディングノートは役立ちます。

30代40代のエンディングノートで、書くとよい項目、カットしていい項目を一覧にしましたのでご覧ください。

ライフプランの書き方例も添付しましたので参考にして頂けたらと思います。

【30代・40代のエンディングノート】◎書くべき △どちらでもいい

項目書く書かなくていい備考
自分について
契約など個人情報
医療や介護
葬儀や納骨
知人や親戚の連絡先
相続財産について
遺言書について
ペットについて
大切な人へのメッセージ※結婚時にパートナーへの思い、生まれたばかりの子への気持ちなどを綴っておくと後から見たときに心に響くことがあります
自分史※この時期から書き出す人も多いです。振り返ることでこれからが考えられます
ライフプラン※下記参照

ライフプランは以下のように、人生の中での大きなイベントと支出を書いて一覧にするのが簡単です。

どのようにマネープランをたてていくべきかも考えやすくなります。

【ライフプラン】

西暦
(年齢)
20132014201520162017201820192020・・・
自分3334353637383940・・・
3132333435363738・・・
長女012345・・・
息子012・・・
イベント結婚!転職長女誕生長男誕生長女
幼稚園入園
住宅購入・・・
支出200万30万30万15万1500万・・・

このような形式で、会社を退職する65歳くらいまでの表を作成しましょう。

これからの様々なイベントを乗り切る資金や、備えに必要な金額が見えてきます。

加えて、5年後、10年後までにやり遂げたい目標なども記載すると、より計画が明確になります。

例)

目標<5年後までに>
・新車を購入する
・写真コンクールで一度は入賞を果たす!
<10年後までに>
・家族で海外旅行をする
・妻にダイヤの指輪を買う
・オーディオルームを作る

50代のエンディングノートはセカンドライフの充実に向けて書く

50代は子育てが一段落したり定年が近づいたりして、セカンドライフを考え始める年代です。

定年後の生活に備えたり老後の資金を考える上でも、エンディングノートを書き始めるのに決して早過ぎる年代ではありません。

この年代のエンディングノートで、先の10項目以外におすすめする項目は、「これからしたいこと」です。

セカンドライフを活力を持って生きるためには、資金以外に、心の充実が重要になります。

楽しく喜びを持って第二の人生を歩めるように、これからしたいことを書いてみましょう。

書き方のポイントは、それを考えるとワクワクできるかどうか?に視点をおいて考えることです。

下記の50代のエンディングノート一覧に、「これからしたいこと」の例も示しましたのでご覧ください。

【50代のエンディングノート】◎書くべき △どちらでもいい

項目書く書かなくていい備考/例
自分について
契約など個人情報
医療や介護
葬儀や納骨
知人や親戚の連絡先
相続財産について
遺言書について
ペットについて
大切な人へのメッセージ
自分史※自分史は遡って調べる作業も含め体力のいる作業です。50代から書き始めることをおすすめします。
これからしたいこと例)
・ゴルフ教室に通う
・韓国語を習う
・写真展に挑戦する
・蕎麦を打つ
・田舎へ移住する
・YouTubeデビューする
・フラワーアレンジメント
・温泉巡り
・ヨガをはじめる

エンディングノートがスムーズに書ける!3つのポイント

エンディングノートの書き方はしっかり把握できましたでしょうか。

内容はわかっても、いざ書こうとすると構えてしまってなかなか進まない…という人がいるかもしれませんね。

そこで2章では、エンディングノートをスムーズに書くためのポイントを伝授したいと思います。

  • 書けるところから書く
  • 一気に完成しようと思わない
  • 自分が書きやすいノートを選ぶ

ひとつずつ説明していきます。

この2つのポイントをおさえるだけで、楽に書き進められるようになりますので、ぜひ試してみてくださいね。

書けるところから書く

エンディングノートをスムーズに書く一番のポイントは、書けるところから書くということです。

最初から順番にきれいに埋めていこうと考えると、調べないとわからない要素や、決めていないこと、じっくり考えなければ書けないところで立ち止まってしまい、なかなか先へ進めなくなってしまいます。

たとえば、自分についての項目や、契約などの個人情報は考えなくてもすぐに書けますよね。

ペットの名前、医療の欄でも持病や病院名は悩む必要なく書けるのではないでしょうか。

エンディングノートを書く際は、そういったすぐ書ける所、わかっている所から埋めていきましょう。

わからない所、ゆっくり考えたい所は飛ばして構いません。

死の時期が差し迫っているケースをのぞき、エンディングノートはいついつまでに完成させなければいけないものではありません。

気楽に、書けるところから書いていきましょう。

一気に完成しようと考えない

エンディングノートは一気に完成しようと考えないでください。

そもそも短期間で完璧な形にできるようなものではないのです。

書いている間に家族の状況が変わる場合もあるでしょうし、あなたの気持ちに変化が訪れることも充分考えられます。

すぐに全部のページを完璧に埋めようなどと考えると大変ですし、構えてしまって進みません。

最初から完成をめざしていると、間違いやミスを恐れて、多大な神経を使うことになるでしょう。

変化したら更新すればいいし、間違えたら書き直せばいいと考えて、気楽に書いていくことをおすすめします。

エンディングノートにおいては、綺麗にまとまった形式的なものはそんなに意味がありません。

人生はそれぞれ違うのですから、見本通りの、体温の伝わらないものは残された家族にも意味をなさないのです。

その時々のあなたの気持ちがこもったエンディングノートであれば、二重線で消した箇所や、何度も書き直した形跡さえも良い思い出に変わります。

エンディングノートは最初から完成形を求めず、書けるところから、ミスや間違いを恐れず書いていきましょう。

自分が書きやすいノートを選ぶ

スムーズに書くためには、相性の良い、書きやすいノートを選ぶのも重要なポイントになります。

開くのが楽しみになるようなノートを選ぶと、そうでないときに比べ筆の運びも良くなります。

たとえば、どこにでも持ち運べる気軽な軽いノートが書きやすい人もいるでしょう。

反対に、高級感のある重厚なノートの方が気分が上がるという人だっています。

説明が詳しく載っているものが助かるという人もいれば、説明や項目は少なめで自由度の高いものが好きな人もいます。

デザインひとつとっても、見やすさ重視の装丁、可愛い装丁、書籍風など、たくさんの種類があり、人それぞれ「書きやすい」と感じるものは違ってきます。

ご存知のように現在はさまざまなエンディングノートが数多く出回っています。

どれにするか迷うところですが、スムーズに書くためには、とにかく「書きやすい」と感じるものを選ぶようにしましょう。

エンディングノート作成でよくある3つの質問

エンディングノートの書き方やポイントは把握できましたでしょうか。

この章では、エンディングノート作成にあたってよくある質問と答えをご紹介します。

気になるところをご覧になって疑問を解消して頂けたらと思います。

Q1.エンディングノートは家族と相談しながら書いてはいけないの?

A.
エンディングノートは家族と相談しながら書いても構いません。
どんな情報があった方が良いかを直接たずねることができる利点もあります。
家族だけでなく、同じ年頃の友人や、既にエンディングノートを書いた経験のある知人などに相談しても良いでしょう。
ただし、個人情報に関わる部分もあるので、信頼できる相手かどうかはしっかりと判断するようにしてください。

 Q2.定期的に見直しや更新をしなきゃいけない?どれくらいの頻度ですればいい?

A.
エンディングノートは定期的に見直し、状況や変化に応じて更新をした方がいいです。
時間の経過と共に、家族の状況や、あなたの気持ちも変化するからです。財産に関しても変わる可能性があります。
頻度としては1、2年に1回くらいがいいでしょう。誕生日や記念の日など、見直しをする日を決めておくと忘れずに見直せます。

 Q3.エンディングノートの保管場所はどこにすればいいですか?

A.
保管場所は目につき過ぎない方がいいですが、かといって家族の誰にも見つけてもらえないようでは意味がありません。
おすすめの保管場所は以下の3つです。箪笥本棚机の引き出しできれば、エンディングノートの存在を、家族の誰かに伝えておくとよいでしょう。
そうすれば万一の場合に必ず探してもらえます。
よくある失敗例として、知人に預けてトラブルになったということがあります。
信頼できる知人であったとしても、ちょっとした興味で中身を見てしまいトラブルに発展する可能性があります。
保管場所は家の中のどこかを選ぶこと、人に預けるのは避けてください。

書き方に悩んだら専門家に相談しよう

エンディングノートの項目や内容を、書き方に焦点をあてて詳しくお伝えしてきました。

ここまで読まれたあなたはすぐにでもペンを握れると思いますが、それでも作成途中で悩んでしまうことがないとも限りません。

多くの方はエンディングノートを書くのは初めてです。

最初はスムーズに書けたのに途中でつまづいてしまった、自分ひとりで決めがたい迷いが生じてしまったという方は少なくないのです。

そんな風に悩んだり迷ったりしたときは、専門家に相談してみましょう。

エンディングノートの書き方について、さまざまなセミナーや講座が各地で開かれています。

昨今はオンラインでの対応も増えてきましたので、手軽に受講することができます。

「終活の相談窓口」ではエンディングノートの作成サポートを行っています。下記をご覧になって興味のある方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。

【エンディングノートの書き方サポート(ZOOMでのサポートも対応しています)】

10名以下のサポート5,000円/1名
10名以上の場合はセミナーになります。50,000円+巣鴨からの交通費
*学校、病院、介護施設、地域包括支援センター、社会福祉協議会、NPO団体、自治体、行政さまからのご依頼については、巣鴨からの交通費のみで受けさせていただいています。

まとめ

エンディングノートの書き方に決まりはありません。

それだけ自由度の高いものなのですが、難しく感じてしまったときにスムーズに書くポイントは2つあります。

  • 書けるところから書く
  • 一気に完成しようと考えない

完璧に書くことや形式を気にして堅苦しく構えず、書けることを気軽に書きとめていくような気持ちで向かうと良いでしょう。

作成につまづいて悩んだり、迷ったりしたときは専門家に相談するのも一案です。

記事を参考に、思いのつまったメモリアルな一冊を書いて頂ければと思います。

エンディングノートは人生の最期に向けての準備というイメージから、高齢の方が書く印象がありますが、実際には何歳からでも書くことができますし、どの世代の方にも役立ちます。

今をよりよく生きるため、これからに備えていくためのプランや思い、希望を書いておけるノートだからです。

この章では、20代から50代の年代別にエンディングノートに書くべき項目、カットしていい項目について説明します。

1章でエンディングノートの主な10項目をお伝えしましたが、他にも書くとよいさまざまな項目が考えられます。たとえば以下のような項目です。

  • 目標や夢
  • ライフプラン
  • 第二の人生でしたいこと(挑戦したいこと)

これらの具体的な書き方を交えながら、年代別のエンディングノートについて解説していきます。

若い世代でエンディングノートに興味をお持ちの方はぜひ参考にしてくださいね。

20代のエンディングノートはこれからのために書く

20代の方は成人したばかりですから、エンディングノートは人生の「これから」のために書いてください。

1章でご紹介した10項目以外に、目標や将来の夢をノートに書くことをおすすめします。

書くことで自覚が生まれ、夢のために努力したくなりますし、目標が曖昧な人は自分の心を見つめる機会になります。

前述の項目についても、今わかるところを埋めることで、これからに向けて「どう生きるべきか」という指針になります。

といっても、20代ならカットしていい項目もあります。

下記に20代のエンディングノートに書くとよい項目を一覧にしましたのでご覧ください。

「目標(夢)」の例も挙げましたので参考にしてください。

【20代のエンディングノート】◎書くべき △どちらでもいい

項目書く書かなくていい備考/例
自分について
契約など個人情報
医療や介護※持病のある方は書いておきましょう
葬儀や納骨
知人や親戚の連絡先※連絡帳のような感覚で書くといいでしょう。訃報のお報せ欄は空欄で構いません
相続財産について
遺言書について
ペットについて
大切な人へのメッセージ
自分史
目標(夢)例)
・起業する
・お母さんのような立派な看護師になる
・海外留学をする
・将来はカラーコーディネーターになる
・カフェのオーナーになる
・25歳で結婚して27歳で母になる!
・売れる役者になってバイトせずに食えるようになる(30歳までに!)

30代・40代のエンディングノートは人生設計のために書く

30代40代は、仕事がステップアップしたり、結婚や子どもを授かったりと人生の節目を迎えます。

ここまでの自分自身を検証整理し、これからのライフプランを練るべき年代です。

そのため、エンディングノートには、前述の10項目以外に「ライフプラン」を書くことをおすすめします。

子どもの教育や自己投資、住宅プラン…と資金を含めた人生設計をするのに、エンディングノートは役立ちます。

30代40代のエンディングノートで、書くとよい項目、カットしていい項目を一覧にしましたのでご覧ください。

ライフプランの書き方例も添付しましたので参考にして頂けたらと思います。

【30代・40代のエンディングノート】◎書くべき △どちらでもいい

項目書く書かなくていい備考
自分について
契約など個人情報
医療や介護
葬儀や納骨
知人や親戚の連絡先
相続財産について
遺言書について
ペットについて
大切な人へのメッセージ※結婚時にパートナーへの思い、生まれたばかりの子への気持ちなどを綴っておくと後から見たときに心に響くことがあります
自分史※この時期から書き出す人も多いです。振り返ることでこれからが考えられます
ライフプラン※下記参照

ライフプランは以下のように、人生の中での大きなイベントと支出を書いて一覧にするのが簡単です。

どのようにマネープランをたてていくべきかも考えやすくなります。

【ライフプラン】

西暦
(年齢)
20132014201520162017201820192020・・・
自分3334353637383940・・・
3132333435363738・・・
長女012345・・・
息子012・・・
イベント結婚!転職長女誕生長男誕生長女
幼稚園入園
住宅購入・・・
支出200万30万30万15万1500万・・・

このような形式で、会社を退職する65歳くらいまでの表を作成しましょう。

これからの様々なイベントを乗り切る資金や、備えに必要な金額が見えてきます。

加えて、5年後、10年後までにやり遂げたい目標なども記載すると、より計画が明確になります。

例)

目標<5年後までに>
・新車を購入する
・写真コンクールで一度は入賞を果たす!
<10年後までに>
・家族で海外旅行をする
・妻にダイヤの指輪を買う
・オーディオルームを作る

50代のエンディングノートはセカンドライフの充実に向けて書く

50代は子育てが一段落したり定年が近づいたりして、セカンドライフを考え始める年代です。

定年後の生活に備えたり老後の資金を考える上でも、エンディングノートを書き始めるのに決して早過ぎる年代ではありません。

この年代のエンディングノートで、先の10項目以外におすすめする項目は、「これからしたいこと」です。

セカンドライフを活力を持って生きるためには、資金以外に、心の充実が重要になります。

楽しく喜びを持って第二の人生を歩めるように、これからしたいことを書いてみましょう。

書き方のポイントは、それを考えるとワクワクできるかどうか?に視点をおいて考えることです。

下記の50代のエンディングノート一覧に、「これからしたいこと」の例も示しましたのでご覧ください。

【50代のエンディングノート】◎書くべき △どちらでもいい

項目書く書かなくていい備考/例
自分について
契約など個人情報
医療や介護
葬儀や納骨
知人や親戚の連絡先
相続財産について
遺言書について
ペットについて
大切な人へのメッセージ
自分史※自分史は遡って調べる作業も含め体力のいる作業です。50代から書き始めることをおすすめします。
これからしたいこと例)
・ゴルフ教室に通う
・韓国語を習う
・写真展に挑戦する
・蕎麦を打つ
・田舎へ移住する
・YouTubeデビューする
・フラワーアレンジメント
・温泉巡り
・ヨガをはじめる

エンディングノートがスムーズに書ける!3つのポイント

エンディングノートの書き方はしっかり把握できましたでしょうか。

内容はわかっても、いざ書こうとすると構えてしまってなかなか進まない…という人がいるかもしれませんね。

そこで2章では、エンディングノートをスムーズに書くためのポイントを伝授したいと思います。

  • 書けるところから書く
  • 一気に完成しようと思わない
  • 自分が書きやすいノートを選ぶ

ひとつずつ説明していきます。

この2つのポイントをおさえるだけで、楽に書き進められるようになりますので、ぜひ試してみてくださいね。

書けるところから書く

エンディングノートをスムーズに書く一番のポイントは、書けるところから書くということです。

最初から順番にきれいに埋めていこうと考えると、調べないとわからない要素や、決めていないこと、じっくり考えなければ書けないところで立ち止まってしまい、なかなか先へ進めなくなってしまいます。

たとえば、自分についての項目や、契約などの個人情報は考えなくてもすぐに書けますよね。

ペットの名前、医療の欄でも持病や病院名は悩む必要なく書けるのではないでしょうか。

エンディングノートを書く際は、そういったすぐ書ける所、わかっている所から埋めていきましょう。

わからない所、ゆっくり考えたい所は飛ばして構いません。

死の時期が差し迫っているケースをのぞき、エンディングノートはいついつまでに完成させなければいけないものではありません。

気楽に、書けるところから書いていきましょう。

一気に完成しようと考えない

エンディングノートは一気に完成しようと考えないでください。

そもそも短期間で完璧な形にできるようなものではないのです。

書いている間に家族の状況が変わる場合もあるでしょうし、あなたの気持ちに変化が訪れることも充分考えられます。

すぐに全部のページを完璧に埋めようなどと考えると大変ですし、構えてしまって進みません。

最初から完成をめざしていると、間違いやミスを恐れて、多大な神経を使うことになるでしょう。

変化したら更新すればいいし、間違えたら書き直せばいいと考えて、気楽に書いていくことをおすすめします。

エンディングノートにおいては、綺麗にまとまった形式的なものはそんなに意味がありません。

人生はそれぞれ違うのですから、見本通りの、体温の伝わらないものは残された家族にも意味をなさないのです。

その時々のあなたの気持ちがこもったエンディングノートであれば、二重線で消した箇所や、何度も書き直した形跡さえも良い思い出に変わります。

エンディングノートは最初から完成形を求めず、書けるところから、ミスや間違いを恐れず書いていきましょう。

自分が書きやすいノートを選ぶ

スムーズに書くためには、相性の良い、書きやすいノートを選ぶのも重要なポイントになります。

開くのが楽しみになるようなノートを選ぶと、そうでないときに比べ筆の運びも良くなります。

たとえば、どこにでも持ち運べる気軽な軽いノートが書きやすい人もいるでしょう。

反対に、高級感のある重厚なノートの方が気分が上がるという人だっています。

説明が詳しく載っているものが助かるという人もいれば、説明や項目は少なめで自由度の高いものが好きな人もいます。

デザインひとつとっても、見やすさ重視の装丁、可愛い装丁、書籍風など、たくさんの種類があり、人それぞれ「書きやすい」と感じるものは違ってきます。

ご存知のように現在はさまざまなエンディングノートが数多く出回っています。

どれにするか迷うところですが、スムーズに書くためには、とにかく「書きやすい」と感じるものを選ぶようにしましょう。

エンディングノート作成でよくある3つの質問

エンディングノートの書き方やポイントは把握できましたでしょうか。

この章では、エンディングノート作成にあたってよくある質問と答えをご紹介します。

気になるところをご覧になって疑問を解消して頂けたらと思います。

Q1.エンディングノートは家族と相談しながら書いてはいけないの?

A.
エンディングノートは家族と相談しながら書いても構いません。
どんな情報があった方が良いかを直接たずねることができる利点もあります。
家族だけでなく、同じ年頃の友人や、既にエンディングノートを書いた経験のある知人などに相談しても良いでしょう。
ただし、個人情報に関わる部分もあるので、信頼できる相手かどうかはしっかりと判断するようにしてください。

 Q2.定期的に見直しや更新をしなきゃいけない?どれくらいの頻度ですればいい?

A.
エンディングノートは定期的に見直し、状況や変化に応じて更新をした方がいいです。
時間の経過と共に、家族の状況や、あなたの気持ちも変化するからです。財産に関しても変わる可能性があります。
頻度としては1、2年に1回くらいがいいでしょう。誕生日や記念の日など、見直しをする日を決めておくと忘れずに見直せます。

 Q3.エンディングノートの保管場所はどこにすればいいですか?

A.
保管場所は目につき過ぎない方がいいですが、かといって家族の誰にも見つけてもらえないようでは意味がありません。
おすすめの保管場所は以下の3つです。箪笥本棚机の引き出しできれば、エンディングノートの存在を、家族の誰かに伝えておくとよいでしょう。
そうすれば万一の場合に必ず探してもらえます。
よくある失敗例として、知人に預けてトラブルになったということがあります。
信頼できる知人であったとしても、ちょっとした興味で中身を見てしまいトラブルに発展する可能性があります。
保管場所は家の中のどこかを選ぶこと、人に預けるのは避けてください。

書き方に悩んだら専門家に相談しよう

エンディングノートの項目や内容を、書き方に焦点をあてて詳しくお伝えしてきました。

ここまで読まれたあなたはすぐにでもペンを握れると思いますが、それでも作成途中で悩んでしまうことがないとも限りません。

多くの方はエンディングノートを書くのは初めてです。

最初はスムーズに書けたのに途中でつまづいてしまった、自分ひとりで決めがたい迷いが生じてしまったという方は少なくないのです。

そんな風に悩んだり迷ったりしたときは、専門家に相談してみましょう。

エンディングノートの書き方について、さまざまなセミナーや講座が各地で開かれています。

昨今はオンラインでの対応も増えてきましたので、手軽に受講することができます。

「終活の相談窓口」ではエンディングノートの作成サポートを行っています。下記をご覧になって興味のある方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。

【エンディングノートの書き方サポート(ZOOMでのサポートも対応しています)】

10名以下のサポート5,000円/1名
10名以上の場合はセミナーになります。50,000円+巣鴨からの交通費
*学校、病院、介護施設、地域包括支援センター、社会福祉協議会、NPO団体、自治体、行政さまからのご依頼については、巣鴨からの交通費のみで受けさせていただいています。

まとめ

エンディングノートの書き方に決まりはありません。

それだけ自由度の高いものなのですが、難しく感じてしまったときにスムーズに書くポイントは2つあります。

  • 書けるところから書く
  • 一気に完成しようと考えない

完璧に書くことや形式を気にして堅苦しく構えず、書けることを気軽に書きとめていくような気持ちで向かうと良いでしょう。

作成につまづいて悩んだり、迷ったりしたときは専門家に相談するのも一案です。

記事を参考に、思いのつまったメモリアルな一冊を書いて頂ければと思います。

※一日葬:通夜を行わず一日で納棺から葬式までを行う葬儀
※直葬:通夜も葬式も行わず納棺後に火葬を行う葬儀

知人や親戚の連絡先

葬儀や納骨について

Amazonや楽天などネットショップを使われている方は、そちらのパスワードや引き落とし口座も記載しておくと良いでしょう。

契約情報に関しては、下記の例のように口座自動引き落としに特化したページを作るのもひとつの方法です。

口座引落としページの例

銀行関連が一括して見られるので、わかりやすいですね。ここもチェック!エンディングノートにはキャッシュカードの暗証番号は書かないでください。
予期しない人の目に触れて、財産が盗まれてしまう可能性があります。
クレジットカードの番号なども同様の理由で書かないようにしてください。

医療や介護について

住所は引っ越したときには更新してください。引越しが多い人は、変遷として、その都度書き換えて残しておくのも覚え書きになっていいでしょう。

特技や趣味、好きな食べ物は必須ではありませんが、見た人に、あなたの人と成りをイメージして貰うという意味で、あるといい情報です。

契約などの個人情報

エンディングノートの書き方に決まりはありませんが、残しておく人のために書くべき内容として冒頭で述べた10項目は記載するようにしましょう。

項目ごとの書き方を、具体的な例文を交えながら解説します。

あなただけの大切な一冊のために、しっかり理解していってくださいね。

自分について

  1. 自分について(名前・生年月日・本籍地など)
  2. 契約などの個人情報(携帯・パソコン・光熱費)
  3. 医療や介護について(持病・常用薬・延命治療の有無など)
  4. 葬儀や納骨について
  5. 知人や親戚の連絡先
  6. 相続財産について(預貯金・不動産・生命保険など)
  7. 遺言書について
  8. ペットについて
  9. 大切な人へのメッセージ
  10. 自分史

読んで頂ければ、エンディングノートのイメージが明確になり、具体的に何を、どう書くべきが見えてくるでしょう。

また、昨今では若い世代でエンディングノートを書く人が増えていることから、20代から50代の年代別の書き方についても触れていきます。

さらに、どの年代の方でもスムーズに書き進められるように書き方のポイントも伝授します!

記事を参考に、思いのこもった大切な一冊を迷いなく作成して頂けたらと思います。

記事のもくじ [とじる]

「エンディングノートって、何を、どんな風に書いたらいいのだろう」

「エンディングノートの書き方に決まりはあるのかしら?」

記事をご覧のあなたはこんな疑問をお持ちではないでしょうか?

結論からいうとエンディングノートの書き方に決まりはありません。

ただ、必ず記載しておいた方がいい項目は10個あります。

その項目さえ押さえておけば、基本的に洩れのないエンディングノートが仕上がります。

本記事では、エンディングノートに書くべきその10項目と、各々の書き方を例文を交えて解説します!

  1. 自分について(名前・生年月日・本籍地など)
  2. 契約などの個人情報(携帯・パソコン・光熱費)
  3. 医療や介護について(持病・常用薬・延命治療の有無など)
  4. 葬儀や納骨について
  5. 知人や親戚の連絡先
  6. 相続財産について(預貯金・不動産・生命保険など)
  7. 遺言書について
  8. ペットについて
  9. 大切な人へのメッセージ
  10. 自分史

読んで頂ければ、エンディングノートのイメージが明確になり、具体的に何を、どう書くべきが見えてくるでしょう。

また、昨今では若い世代でエンディングノートを書く人が増えていることから、20代から50代の年代別の書き方についても触れていきます。

さらに、どの年代の方でもスムーズに書き進められるように書き方のポイントも伝授します!

記事を参考に、思いのこもった大切な一冊を迷いなく作成して頂けたらと思います。

記事のもくじ [とじる]

エンディングノートの書き方を項目別に解説

エンディングノートの書き方に決まりはありませんが、残しておく人のために書くべき内容として冒頭で述べた10項目は記載するようにしましょう。

項目ごとの書き方を、具体的な例文を交えながら解説します。

あなただけの大切な一冊のために、しっかり理解していってくださいね。

自分について

エンディングノートには、自分の名前や生年月日などの基本情報を記載しておきましょう。

「そんな当たり前のこと書く必要ある?」と思われるかもしれませんが、導入部分として書いておくべきです。

当たり前と思っていることを忘れてしまう日がこないとも限りません。

この先ノートを見る人が、あなたの生年月日を知らない場合だってあるでしょう。

何より自分の基本情報を書くことは、『これからエンディングノートを書いていくのだ』という自覚につながります。一番スラスラ書ける部分なのでモチベーションも上がります。

記載する事項に決まりはありませんが、以下のような内容を書いておくと良いです。

具体例を作りましたのでご覧ください。

【自分について】※赤字は例です

名前終活 一郎(しゅうかつ いちろう)
生年月日西暦 19〇〇年(大正・昭和・平成 〇〇年)
〇〇月 〇〇日 生まれ
住所〒000-0000
東京都〇〇区〇〇町 〇ー〇〇ー〇号
本籍地〒000-0000
埼玉県〇〇区〇〇町 〇ー〇ー〇〇号
血液型A 型
趣味映画鑑賞
釣り
写真
特技料理(定年後に習ってハマる)
好きな食べ物刺身
蕎麦(ただしワサビが苦手)

住所は引っ越したときには更新してください。引越しが多い人は、変遷として、その都度書き換えて残しておくのも覚え書きになっていいでしょう。

特技や趣味、好きな食べ物は必須ではありませんが、見た人に、あなたの人と成りをイメージして貰うという意味で、あるといい情報です。

契約などの個人情報

エンディングノートには使っている携帯電話やパソコン、光熱費など、契約関連の個人情報を書いておきましょう。

見た人が引き継いだり、解約するのに大変役立ちます。

自分の覚え書きにもなりますので、パスワードやIDなどの情報も書いておくと良いでしょう。

記載事項に決まりはありませんが、以下のような内容を記載するのがおすすめです。

【契約などの個人情報】※赤字は例です

契約サービス金融機関名引落日ID・パスワードなど備考
携帯(会社名〇〇)〇〇銀行
〇〇支店
口座番号
〇〇〇〇〇〇〇
毎月
25日
携帯番号
090-0000-0000
アドレス
・・・・・・・・
パスワード
・・・・
妻の携帯も一緒に引き落とされる。
PC(プロバイダ名〇〇)〇〇銀行
〇〇支店
口座番号
〇〇〇〇〇〇〇
毎月
25日
アドレス
・・・・・・・・
パスワード
・・・・
ID
・・・・・・・・
水道隔月末頃振込用紙で支払い
ガスと電気(会社名〇〇〇〇)〇〇銀行
〇〇支店
口座番号
〇〇〇〇〇〇〇
毎月
25日
ガスと電気は一括

Amazonや楽天などネットショップを使われている方は、そちらのパスワードや引き落とし口座も記載しておくと良いでしょう。

契約情報に関しては、下記の例のように口座自動引き落としに特化したページを作るのもひとつの方法です。

口座引落としページの例

銀行関連が一括して見られるので、わかりやすいですね。ここもチェック!エンディングノートにはキャッシュカードの暗証番号は書かないでください。
予期しない人の目に触れて、財産が盗まれてしまう可能性があります。
クレジットカードの番号なども同様の理由で書かないようにしてください。

医療や介護について

アレルギーや持病、常用薬などを書き記しておきましょう。

判断能力が低下したり、急な病で意識不明になったときに介護する人が助かります。

また、臓器提供や延命治療を望むかどうかも書いておくべきことのひとつです。

万一のとき、希望通りの対処をして貰えるように思いを記しましょう。

記載がなかった場合、家族が難しい判断を求められることになります。

ただ、「望まない」などの記載があったとしても、家族は悩むことが多いので、ノートに書くだけでなく1度は話し合いをしておいた方がよいでしょう。

医療や介護について、エンディングノートの書き方は以下を参考にしてください。

【医療や介護について】※チェックや赤字は例です

持病☑有り 狭心症□無し
常用薬☑有り 〇〇〇、〇〇〇〇〇□無し
アレルギー☑有り 小麦、猫□無し
延命治療□希望する☑希望しない 
臓器提供☑希望する□希望しない

葬儀や納骨について

自分の葬儀をどんな風に行って欲しいかの希望、納骨して欲しい寺などを記載しておきましょう。

遺影に使用して欲しい写真についてや、棺に納めて欲しいものなども書いておくと良いです。

亡くなった際、家族は悲しみやショックの中で葬儀の準備をしなくてはなりません。

動転して病院や葬儀社にいわれるままに、式を終わらせてしまったという話も聞かれます。

ノートに希望や指示が記載してあれば、あなたの生前の希望通りの葬儀をスムーズに行うことができます。

葬儀や介護についての書き方は以下を参考にしてください。

【葬儀や納骨について】※チェックや赤字は例です

お葬式のかたち□一般葬  ☑家族葬  □一日葬※  □直葬※
喪主について終活太郎(長男)
遺影について☑有り  □無し  保管場所(仏壇右側の引き出し1段目)  
棺に納めて欲しいもの家族旅行のアルバム、箪笥下段にある着物
納骨して欲しい寺院(霊園)名前   〇〇霊園
所在地  東京都〇〇区〇-〇-〇〇
連絡先  03-〇〇〇〇-〇〇〇〇

※一日葬:通夜を行わず一日で納棺から葬式までを行う葬儀
※直葬:通夜も葬式も行わず納棺後に火葬を行う葬儀

知人や親戚の連絡先

あなたの親しい知人や親戚の連絡先を記載しましょう。

死後に連絡をして欲しい人には、その旨書き記しておくと家族は助かります。

連絡先の書き方の具体例は以下になります。

【知人や親戚の連絡先】※チェックや赤字は例です

氏名関係住所連絡先訃報について
終活 貞夫東京都〇〇区・・・・・03-0000-0000☑知らせる □知らせない
鈴木 正義兄神奈川県〇〇区・・・・090-0000-0000☑知らせる □知らせない
岡田 緑不明不明□知らせる ☑知らせない
井上 市子友達東京都〇〇区・・・・・080-0000-0000☑知らせる □知らせない
山田 三郎叔父埼玉県〇〇市・・・・・080-0000-0000□知らせる ☑知らせない
佐藤 良郎不明090-0000-0000□知らせる ☑知らせない
終活 花子叔母不明03-0000-0000☑知らせる □知らせない

相続財産について

エンディングノートには、持っている財産の内容を記載しておきましょう。

わからないと、残された家族は相続手続きが大変な負担になります。

相続税の申告には全ての財産の洗い出しが必要なのです。

相続財産について、記載しておきたい情報には以下のようなものがあります。

  • 預貯金(金融機関・支店名など)
  • 有価証券(金融機関・支店名等)
  • 生命保険の加入状況

書き方は以下の例をご覧ください。

【預貯金】※赤字は例です
預貯金①

金融機関〇〇銀行支店名・店番号〇〇支店    111  
口座番号0000000名義人終活一郎
預貯金の種類普通備考給与振込口座

預貯金②

金融機関△△銀行支店名・店番号〇〇支店    555  
口座番号0000000名義人終活一郎
預貯金の種類定期備考

預貯金③、預貯金④……というように、すべての口座について記載していきます。
有価証券、その他の金融資産についても同様に、口座を記録しておきましょう。

【生命保険】例

保険会社〇〇〇生命
商品名定期保険Cコース
証券番号〇〇〇〇〇〇
契約者名終活 一郎
受取人終活 太郎
連絡先03-0000-0000
保険証券の保管場所書斎のデスク1番下の引き出し

他にも、不動産の所有や、価値のある美術品、骨董品などを所有している場合はそれらも記載しましょう。

また、負債がある場合はそちらも必ず明記してください。

借金も相続の対象となります。資産よりも負債の方が多いのであれば、相続人は相続放棄を選択するかと思いますが、相続放棄の手続きは相続発生後3ヶ月以内に行わなくてはなりません。

煩雑な手続きをスムーズに行うためにも、負債について詳細に記載しておくことが必要です。

遺言書について

遺言書がある場合は、その旨を、種類や保管場所と共に記しておきましょう。

しっかり覚えておいていただきたいのですが、エンディングノートは遺書の代わりにはなりません。

似ているようですが、決定的に違うことがあります。

それは、エンディングノートには法的効力がないということです。

遺言書は被相続人の財産処分について法的効力のある書面であり、作成方法や記載内容に法律上のルールがあります。そういったルールにのっとらないで書くエンディングノートは遺言書の代わりにはなり得ないのです。

エンディングノートの遺言書についての書き方は、以下を参考にしてください。

【遺言書について】※チェックや赤字は例です

遺言書の有無☑有り  □無し
保管場所仏壇右側の引き出し中段の箱の中
種類☑自筆証明遺言  □公正証書遺言※  □秘密証書遺言※

※公正証書遺言:公認役場の公証人が関与して公正証書の形で残す遺言書
※秘密証書遺言:遺言の内容を誰にも公開せず秘密にしたまま公証人に遺言の存在のみを証明してもらう遺言のこと

ペットについて

ペットを飼っている場合は、自分がいなくなった後のペットの扱いについて記載しておいてください。

世話の仕方や食べ物、嗜好、誰に面倒を見て欲しいかまで書きましょう。

もちろん記載したとしても、家族の事情で手放されてしまうこともあります。

そうであっても思いは伝わりますし、託された人や施設等でもペットに関する情報があった方が助かります。

ペットについて、エンディングノートの書き方は以下を参考にしてください。

【ペットについて】※赤字は例です

名前コロ
種類柴犬
年齢11才
かかりつけの病院〇〇動物病院 TEL03-0000-0000
好きな食べ物鶏ささみ、犬用ビーフジャーキー
喜ぶこと〇〇公園の滑り台が好きなので時々連れていってください。花壇をクンクンするのも好きです。
面倒をみて欲しい人長男夫婦にこのままこの家で飼って欲しい。慣れている所にいさせてやりたい。

大切な人へのメッセージ

エンディングノートには、家族や、大切な人へのメッセージを書いておくことができます。

内容は感謝の気持ちや、言いそびれていたこと、形見分けのこと、何でも構いません。

後に相手が目にしたとき、そこに込めた思いが伝わり、あなたへ思いを馳せてくれるでしょう。

仮に相手がそれを見ることが叶わないとしても(亡き夫や親へ綴る言葉、居場所を知らない友人への言葉など)、書き記すことは人生を振り返り、気持ちを整えていくことに繋がります。

心に伝わるメッセージを書くためのポイントは3つあります。

  • 感謝の気持ちを込めて書く
  • 相手の顔をイメージして普段通りの言葉を心掛ける
  • 愚痴や恨みのようなネガティブな内容は書かない

残していくものですから、敢えて互いの気分を害するような内容は避けた方がいいでしょう。

よそ行きの言葉でなく、普段通りに語りかけることで感謝の言葉も浮かびやすいですし、心に響く文章が紡げます。

ご参考までにいくつか具体例を挙げておきます。

【メッセージ】

一郎さんへ(夫)
しばらく会っていないけど元気ですか?
私はあなたがそちらに行ってしまった後も、良子や孫に囲まれて賑やかに過ごしていますよ。料理も洗濯もできない私をお嫁さんにしてくれてありがとう。退職後の温泉巡り楽しかったですね。
病院で最後に「ありがとう」と言ってくれたのに、私はこの世で伝えられないからここに書いておきます。あなたの奥さんになれてしあわせな人生でした。ありがとう。
良子へ(娘)
良子、あなたが生まれたとき、私は人生で最大の喜びを感じました。お父さんもそうです。
これから色々あるとは思うけど、どんなときも、自分はたくさんの愛に包まれ生まれてきたということを忘れないで。天国からも応援しています。忠志さんと仲良くね。先日話したダイヤの指輪、貰ってください。おばあちゃまからいただいたものですよ。
あなたがしてくれればおばあちゃまも喜んでくれるでしょう。
みかちゃんへ(孫)
似顔絵をありがとうね。ピアノとっても上手でした。
パパやママのいうことをよくきいて、おべんきょうもがんばってくださいね。みかちゃんはおばあちゃんの自慢の孫ですよ。ずっとずっと大好きです。

写真や絵を添えておくと、読んだ人も思い出が共有できて喜ばれます。

自分史

自分史を書いておくと、人生のさまざまを思い出し整理することができます。

自分という人間が生まれて生きてきた意味や価値を認識することができます。

後に読んだ人は、あなたという人間についてより深く知ることになるでしょう。

あなたの生い立ちからの人生を辿ることは、後の人たちに家族の歴史を伝えることにもなります。

人生の意味などといわれると難しく感じてしまうかもしれませんが、自分史にも書き方の決まりはありません。肩肘はらず思い出すままに自由に書き綴っていいのです。

エンディングノートでの自分史の書き方のポイントは3つです。

  • 時系列に沿って書く
  • 記憶が曖昧なところはメモ書きや空欄にする
  • 枠にとらわれず気持ちなども書き添える

しっかり書こうと考えるとつまづきやすくなります。楽しく思い出しながら、後から肉付けできるところはする、というような気持ちで書いていきましょう。

以下に簡単な書き方の具体例を示しましたのでご覧ください。

【自分史】例

西暦
(年)
年号
(年)
年齢
(歳)
できごと社会のできごと
1943昭和18010月11日
工員の父正夫と母さと子の長女として、北海道〇〇に生まれる
1958昭和3315家族で上京。
〇〇区〇〇高校に転入。
東京タワー完成。
10,000円札発行。ロカビリー流行
1961昭和3618地元の〇〇デパートに就職。ネクタイ売り場に配属される。
川崎良子ちゃんは同期。長い付き合いが始まる。
1964昭和3921売り場の先輩の紹介でお見合い。
一郎さんと交際を始める。第一印象は無口でこわそうな感じ。
東京オリンピック開催
1966昭和4123結婚。
2ヶ月後に父正夫死去。花嫁姿が見せられてよかった
1970昭和4527長女良子出産。人生最大の喜び。万国博覧会。よど号ハイジャック事件。ビートルズ解散
1971昭和4628母さと子死去。北海道につれていってあげられなくて心残り。「戦争を知らない子どもたち」ヒット。よく口ずさんだもの
中略
1995平成752良子結婚。夫が涙を流すのをはじめて見た阪神淡路大震災。
地下鉄サリン事件

このような感じで、自分にとって大きなできごとを年表にします。

この形式であれば、そのときどきに日記のように書き加えていくことができます。

他にも、細かい年表ではなく、「幼少期」「小学時代」「中学時代」〜「結婚後」「出産後」「退職後」といった転機ごとに書くパターンもあります。

文章を書くのがお好きな方は、自分を主人公にした小説のように綴るのも素敵です。

【20代から50代のエンディングノート】年代別オススメの項目と書き方

エンディングノートは人生の最期に向けての準備というイメージから、高齢の方が書く印象がありますが、実際には何歳からでも書くことができますし、どの世代の方にも役立ちます。

今をよりよく生きるため、これからに備えていくためのプランや思い、希望を書いておけるノートだからです。

この章では、20代から50代の年代別にエンディングノートに書くべき項目、カットしていい項目について説明します。

1章でエンディングノートの主な10項目をお伝えしましたが、他にも書くとよいさまざまな項目が考えられます。たとえば以下のような項目です。

  • 目標や夢
  • ライフプラン
  • 第二の人生でしたいこと(挑戦したいこと)

これらの具体的な書き方を交えながら、年代別のエンディングノートについて解説していきます。

若い世代でエンディングノートに興味をお持ちの方はぜひ参考にしてくださいね。

20代のエンディングノートはこれからのために書く

20代の方は成人したばかりですから、エンディングノートは人生の「これから」のために書いてください。

1章でご紹介した10項目以外に、目標や将来の夢をノートに書くことをおすすめします。

書くことで自覚が生まれ、夢のために努力したくなりますし、目標が曖昧な人は自分の心を見つめる機会になります。

前述の項目についても、今わかるところを埋めることで、これからに向けて「どう生きるべきか」という指針になります。

といっても、20代ならカットしていい項目もあります。

下記に20代のエンディングノートに書くとよい項目を一覧にしましたのでご覧ください。

「目標(夢)」の例も挙げましたので参考にしてください。

【20代のエンディングノート】◎書くべき △どちらでもいい

項目書く書かなくていい備考/例
自分について
契約など個人情報
医療や介護※持病のある方は書いておきましょう
葬儀や納骨
知人や親戚の連絡先※連絡帳のような感覚で書くといいでしょう。訃報のお報せ欄は空欄で構いません
相続財産について
遺言書について
ペットについて
大切な人へのメッセージ
自分史
目標(夢)例)
・起業する
・お母さんのような立派な看護師になる
・海外留学をする
・将来はカラーコーディネーターになる
・カフェのオーナーになる
・25歳で結婚して27歳で母になる!
・売れる役者になってバイトせずに食えるようになる(30歳までに!)

30代・40代のエンディングノートは人生設計のために書く

30代40代は、仕事がステップアップしたり、結婚や子どもを授かったりと人生の節目を迎えます。

ここまでの自分自身を検証整理し、これからのライフプランを練るべき年代です。

そのため、エンディングノートには、前述の10項目以外に「ライフプラン」を書くことをおすすめします。

子どもの教育や自己投資、住宅プラン…と資金を含めた人生設計をするのに、エンディングノートは役立ちます。

30代40代のエンディングノートで、書くとよい項目、カットしていい項目を一覧にしましたのでご覧ください。

ライフプランの書き方例も添付しましたので参考にして頂けたらと思います。

【30代・40代のエンディングノート】◎書くべき △どちらでもいい

項目書く書かなくていい備考
自分について
契約など個人情報
医療や介護
葬儀や納骨
知人や親戚の連絡先
相続財産について
遺言書について
ペットについて
大切な人へのメッセージ※結婚時にパートナーへの思い、生まれたばかりの子への気持ちなどを綴っておくと後から見たときに心に響くことがあります
自分史※この時期から書き出す人も多いです。振り返ることでこれからが考えられます
ライフプラン※下記参照

ライフプランは以下のように、人生の中での大きなイベントと支出を書いて一覧にするのが簡単です。

どのようにマネープランをたてていくべきかも考えやすくなります。

【ライフプラン】

西暦
(年齢)
20132014201520162017201820192020・・・
自分3334353637383940・・・
3132333435363738・・・
長女012345・・・
息子012・・・
イベント結婚!転職長女誕生長男誕生長女
幼稚園入園
住宅購入・・・
支出200万30万30万15万1500万・・・

このような形式で、会社を退職する65歳くらいまでの表を作成しましょう。

これからの様々なイベントを乗り切る資金や、備えに必要な金額が見えてきます。

加えて、5年後、10年後までにやり遂げたい目標なども記載すると、より計画が明確になります。

例)

目標<5年後までに>
・新車を購入する
・写真コンクールで一度は入賞を果たす!
<10年後までに>
・家族で海外旅行をする
・妻にダイヤの指輪を買う
・オーディオルームを作る

50代のエンディングノートはセカンドライフの充実に向けて書く

50代は子育てが一段落したり定年が近づいたりして、セカンドライフを考え始める年代です。

定年後の生活に備えたり老後の資金を考える上でも、エンディングノートを書き始めるのに決して早過ぎる年代ではありません。

この年代のエンディングノートで、先の10項目以外におすすめする項目は、「これからしたいこと」です。

セカンドライフを活力を持って生きるためには、資金以外に、心の充実が重要になります。

楽しく喜びを持って第二の人生を歩めるように、これからしたいことを書いてみましょう。

書き方のポイントは、それを考えるとワクワクできるかどうか?に視点をおいて考えることです。

下記の50代のエンディングノート一覧に、「これからしたいこと」の例も示しましたのでご覧ください。

【50代のエンディングノート】◎書くべき △どちらでもいい

項目書く書かなくていい備考/例
自分について
契約など個人情報
医療や介護
葬儀や納骨
知人や親戚の連絡先
相続財産について
遺言書について
ペットについて
大切な人へのメッセージ
自分史※自分史は遡って調べる作業も含め体力のいる作業です。50代から書き始めることをおすすめします。
これからしたいこと例)
・ゴルフ教室に通う
・韓国語を習う
・写真展に挑戦する
・蕎麦を打つ
・田舎へ移住する
・YouTubeデビューする
・フラワーアレンジメント
・温泉巡り
・ヨガをはじめる

エンディングノートがスムーズに書ける!3つのポイント

エンディングノートの書き方はしっかり把握できましたでしょうか。

内容はわかっても、いざ書こうとすると構えてしまってなかなか進まない…という人がいるかもしれませんね。

そこで2章では、エンディングノートをスムーズに書くためのポイントを伝授したいと思います。

  • 書けるところから書く
  • 一気に完成しようと思わない
  • 自分が書きやすいノートを選ぶ

ひとつずつ説明していきます。

この2つのポイントをおさえるだけで、楽に書き進められるようになりますので、ぜひ試してみてくださいね。

書けるところから書く

エンディングノートをスムーズに書く一番のポイントは、書けるところから書くということです。

最初から順番にきれいに埋めていこうと考えると、調べないとわからない要素や、決めていないこと、じっくり考えなければ書けないところで立ち止まってしまい、なかなか先へ進めなくなってしまいます。

たとえば、自分についての項目や、契約などの個人情報は考えなくてもすぐに書けますよね。

ペットの名前、医療の欄でも持病や病院名は悩む必要なく書けるのではないでしょうか。

エンディングノートを書く際は、そういったすぐ書ける所、わかっている所から埋めていきましょう。

わからない所、ゆっくり考えたい所は飛ばして構いません。

死の時期が差し迫っているケースをのぞき、エンディングノートはいついつまでに完成させなければいけないものではありません。

気楽に、書けるところから書いていきましょう。

一気に完成しようと考えない

エンディングノートは一気に完成しようと考えないでください。

そもそも短期間で完璧な形にできるようなものではないのです。

書いている間に家族の状況が変わる場合もあるでしょうし、あなたの気持ちに変化が訪れることも充分考えられます。

すぐに全部のページを完璧に埋めようなどと考えると大変ですし、構えてしまって進みません。

最初から完成をめざしていると、間違いやミスを恐れて、多大な神経を使うことになるでしょう。

変化したら更新すればいいし、間違えたら書き直せばいいと考えて、気楽に書いていくことをおすすめします。

エンディングノートにおいては、綺麗にまとまった形式的なものはそんなに意味がありません。

人生はそれぞれ違うのですから、見本通りの、体温の伝わらないものは残された家族にも意味をなさないのです。

その時々のあなたの気持ちがこもったエンディングノートであれば、二重線で消した箇所や、何度も書き直した形跡さえも良い思い出に変わります。

エンディングノートは最初から完成形を求めず、書けるところから、ミスや間違いを恐れず書いていきましょう。

自分が書きやすいノートを選ぶ

スムーズに書くためには、相性の良い、書きやすいノートを選ぶのも重要なポイントになります。

開くのが楽しみになるようなノートを選ぶと、そうでないときに比べ筆の運びも良くなります。

たとえば、どこにでも持ち運べる気軽な軽いノートが書きやすい人もいるでしょう。

反対に、高級感のある重厚なノートの方が気分が上がるという人だっています。

説明が詳しく載っているものが助かるという人もいれば、説明や項目は少なめで自由度の高いものが好きな人もいます。

デザインひとつとっても、見やすさ重視の装丁、可愛い装丁、書籍風など、たくさんの種類があり、人それぞれ「書きやすい」と感じるものは違ってきます。

ご存知のように現在はさまざまなエンディングノートが数多く出回っています。

どれにするか迷うところですが、スムーズに書くためには、とにかく「書きやすい」と感じるものを選ぶようにしましょう。

エンディングノート作成でよくある3つの質問

エンディングノートの書き方やポイントは把握できましたでしょうか。

この章では、エンディングノート作成にあたってよくある質問と答えをご紹介します。

気になるところをご覧になって疑問を解消して頂けたらと思います。

Q1.エンディングノートは家族と相談しながら書いてはいけないの?

A.
エンディングノートは家族と相談しながら書いても構いません。
どんな情報があった方が良いかを直接たずねることができる利点もあります。
家族だけでなく、同じ年頃の友人や、既にエンディングノートを書いた経験のある知人などに相談しても良いでしょう。
ただし、個人情報に関わる部分もあるので、信頼できる相手かどうかはしっかりと判断するようにしてください。

 Q2.定期的に見直しや更新をしなきゃいけない?どれくらいの頻度ですればいい?

A.
エンディングノートは定期的に見直し、状況や変化に応じて更新をした方がいいです。
時間の経過と共に、家族の状況や、あなたの気持ちも変化するからです。財産に関しても変わる可能性があります。
頻度としては1、2年に1回くらいがいいでしょう。誕生日や記念の日など、見直しをする日を決めておくと忘れずに見直せます。

 Q3.エンディングノートの保管場所はどこにすればいいですか?

A.
保管場所は目につき過ぎない方がいいですが、かといって家族の誰にも見つけてもらえないようでは意味がありません。
おすすめの保管場所は以下の3つです。箪笥本棚机の引き出しできれば、エンディングノートの存在を、家族の誰かに伝えておくとよいでしょう。
そうすれば万一の場合に必ず探してもらえます。
よくある失敗例として、知人に預けてトラブルになったということがあります。
信頼できる知人であったとしても、ちょっとした興味で中身を見てしまいトラブルに発展する可能性があります。
保管場所は家の中のどこかを選ぶこと、人に預けるのは避けてください。

書き方に悩んだら専門家に相談しよう

エンディングノートの項目や内容を、書き方に焦点をあてて詳しくお伝えしてきました。

ここまで読まれたあなたはすぐにでもペンを握れると思いますが、それでも作成途中で悩んでしまうことがないとも限りません。

多くの方はエンディングノートを書くのは初めてです。

最初はスムーズに書けたのに途中でつまづいてしまった、自分ひとりで決めがたい迷いが生じてしまったという方は少なくないのです。

そんな風に悩んだり迷ったりしたときは、専門家に相談してみましょう。

エンディングノートの書き方について、さまざまなセミナーや講座が各地で開かれています。

昨今はオンラインでの対応も増えてきましたので、手軽に受講することができます。

「終活の相談窓口」ではエンディングノートの作成サポートを行っています。下記をご覧になって興味のある方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。

【エンディングノートの書き方サポート(ZOOMでのサポートも対応しています)】

10名以下のサポート5,000円/1名
10名以上の場合はセミナーになります。50,000円+巣鴨からの交通費
*学校、病院、介護施設、地域包括支援センター、社会福祉協議会、NPO団体、自治体、行政さまからのご依頼については、巣鴨からの交通費のみで受けさせていただいています。

まとめ

エンディングノートの書き方に決まりはありません。

それだけ自由度の高いものなのですが、難しく感じてしまったときにスムーズに書くポイントは2つあります。

  • 書けるところから書く
  • 一気に完成しようと考えない

完璧に書くことや形式を気にして堅苦しく構えず、書けることを気軽に書きとめていくような気持ちで向かうと良いでしょう。

作成につまづいて悩んだり、迷ったりしたときは専門家に相談するのも一案です。

記事を参考に、思いのつまったメモリアルな一冊を書いて頂ければと思います。

自分史

自分史を書いておくと、人生のさまざまを思い出し整理することができます。

自分という人間が生まれて生きてきた意味や価値を認識することができます。

後に読んだ人は、あなたという人間についてより深く知ることになるでしょう。

あなたの生い立ちからの人生を辿ることは、後の人たちに家族の歴史を伝えることにもなります。

人生の意味などといわれると難しく感じてしまうかもしれませんが、自分史にも書き方の決まりはありません。肩肘はらず思い出すままに自由に書き綴っていいのです。

エンディングノートでの自分史の書き方のポイントは3つです。

  • 時系列に沿って書く
  • 記憶が曖昧なところはメモ書きや空欄にする
  • 枠にとらわれず気持ちなども書き添える

しっかり書こうと考えるとつまづきやすくなります。楽しく思い出しながら、後から肉付けできるところはする、というような気持ちで書いていきましょう。

以下に簡単な書き方の具体例を示しましたのでご覧ください。

【自分史】例

西暦
(年)
年号
(年)
年齢
(歳)
できごと社会のできごと
1943昭和18010月11日
工員の父正夫と母さと子の長女として、北海道〇〇に生まれる
1958昭和3315家族で上京。
〇〇区〇〇高校に転入。
東京タワー完成。
10,000円札発行。ロカビリー流行
1961昭和3618地元の〇〇デパートに就職。ネクタイ売り場に配属される。
川崎良子ちゃんは同期。長い付き合いが始まる。
1964昭和3921売り場の先輩の紹介でお見合い。
一郎さんと交際を始める。第一印象は無口でこわそうな感じ。
東京オリンピック開催
1966昭和4123結婚。
2ヶ月後に父正夫死去。花嫁姿が見せられてよかった
1970昭和4527長女良子出産。人生最大の喜び。万国博覧会。よど号ハイジャック事件。ビートルズ解散
1971昭和4628母さと子死去。北海道につれていってあげられなくて心残り。「戦争を知らない子どもたち」ヒット。よく口ずさんだもの
中略
1995平成752良子結婚。夫が涙を流すのをはじめて見た阪神淡路大震災。
地下鉄サリン事件

このような感じで、自分にとって大きなできごとを年表にします。

この形式であれば、そのときどきに日記のように書き加えていくことができます。

他にも、細かい年表ではなく、「幼少期」「小学時代」「中学時代」〜「結婚後」「出産後」「退職後」といった転機ごとに書くパターンもあります。

文章を書くのがお好きな方は、自分を主人公にした小説のように綴るのも素敵です。

【20代から50代のエンディングノート】年代別オススメの項目と書き方

エンディングノートは人生の最期に向けての準備というイメージから、高齢の方が書く印象がありますが、実際には何歳からでも書くことができますし、どの世代の方にも役立ちます。

今をよりよく生きるため、これからに備えていくためのプランや思い、希望を書いておけるノートだからです。

この章では、20代から50代の年代別にエンディングノートに書くべき項目、カットしていい項目について説明します。

1章でエンディングノートの主な10項目をお伝えしましたが、他にも書くとよいさまざまな項目が考えられます。たとえば以下のような項目です。

  • 目標や夢
  • ライフプラン
  • 第二の人生でしたいこと(挑戦したいこと)

これらの具体的な書き方を交えながら、年代別のエンディングノートについて解説していきます。

若い世代でエンディングノートに興味をお持ちの方はぜひ参考にしてくださいね。

20代のエンディングノートはこれからのために書く

20代の方は成人したばかりですから、エンディングノートは人生の「これから」のために書いてください。

1章でご紹介した10項目以外に、目標や将来の夢をノートに書くことをおすすめします。

書くことで自覚が生まれ、夢のために努力したくなりますし、目標が曖昧な人は自分の心を見つめる機会になります。

前述の項目についても、今わかるところを埋めることで、これからに向けて「どう生きるべきか」という指針になります。

といっても、20代ならカットしていい項目もあります。

下記に20代のエンディングノートに書くとよい項目を一覧にしましたのでご覧ください。

「目標(夢)」の例も挙げましたので参考にしてください。

【20代のエンディングノート】◎書くべき △どちらでもいい

項目書く書かなくていい備考/例
自分について
契約など個人情報
医療や介護※持病のある方は書いておきましょう
葬儀や納骨
知人や親戚の連絡先※連絡帳のような感覚で書くといいでしょう。訃報のお報せ欄は空欄で構いません
相続財産について
遺言書について
ペットについて
大切な人へのメッセージ
自分史
目標(夢)例)
・起業する
・お母さんのような立派な看護師になる
・海外留学をする
・将来はカラーコーディネーターになる
・カフェのオーナーになる
・25歳で結婚して27歳で母になる!
・売れる役者になってバイトせずに食えるようになる(30歳までに!)

30代・40代のエンディングノートは人生設計のために書く

30代40代は、仕事がステップアップしたり、結婚や子どもを授かったりと人生の節目を迎えます。

ここまでの自分自身を検証整理し、これからのライフプランを練るべき年代です。

そのため、エンディングノートには、前述の10項目以外に「ライフプラン」を書くことをおすすめします。

子どもの教育や自己投資、住宅プラン…と資金を含めた人生設計をするのに、エンディングノートは役立ちます。

30代40代のエンディングノートで、書くとよい項目、カットしていい項目を一覧にしましたのでご覧ください。

ライフプランの書き方例も添付しましたので参考にして頂けたらと思います。

【30代・40代のエンディングノート】◎書くべき △どちらでもいい

項目書く書かなくていい備考
自分について
契約など個人情報
医療や介護
葬儀や納骨
知人や親戚の連絡先
相続財産について
遺言書について
ペットについて
大切な人へのメッセージ※結婚時にパートナーへの思い、生まれたばかりの子への気持ちなどを綴っておくと後から見たときに心に響くことがあります
自分史※この時期から書き出す人も多いです。振り返ることでこれからが考えられます
ライフプラン※下記参照

ライフプランは以下のように、人生の中での大きなイベントと支出を書いて一覧にするのが簡単です。

どのようにマネープランをたてていくべきかも考えやすくなります。

【ライフプラン】

西暦
(年齢)
20132014201520162017201820192020・・・
自分3334353637383940・・・
3132333435363738・・・
長女012345・・・
息子012・・・
イベント結婚!転職長女誕生長男誕生長女
幼稚園入園
住宅購入・・・
支出200万30万30万15万1500万・・・

このような形式で、会社を退職する65歳くらいまでの表を作成しましょう。

これからの様々なイベントを乗り切る資金や、備えに必要な金額が見えてきます。

加えて、5年後、10年後までにやり遂げたい目標なども記載すると、より計画が明確になります。

例)

目標<5年後までに>
・新車を購入する
・写真コンクールで一度は入賞を果たす!
<10年後までに>
・家族で海外旅行をする
・妻にダイヤの指輪を買う
・オーディオルームを作る

50代のエンディングノートはセカンドライフの充実に向けて書く

50代は子育てが一段落したり定年が近づいたりして、セカンドライフを考え始める年代です。

定年後の生活に備えたり老後の資金を考える上でも、エンディングノートを書き始めるのに決して早過ぎる年代ではありません。

この年代のエンディングノートで、先の10項目以外におすすめする項目は、「これからしたいこと」です。

セカンドライフを活力を持って生きるためには、資金以外に、心の充実が重要になります。

楽しく喜びを持って第二の人生を歩めるように、これからしたいことを書いてみましょう。

書き方のポイントは、それを考えるとワクワクできるかどうか?に視点をおいて考えることです。

下記の50代のエンディングノート一覧に、「これからしたいこと」の例も示しましたのでご覧ください。

【50代のエンディングノート】◎書くべき △どちらでもいい

項目書く書かなくていい備考/例
自分について
契約など個人情報
医療や介護
葬儀や納骨
知人や親戚の連絡先
相続財産について
遺言書について
ペットについて
大切な人へのメッセージ
自分史※自分史は遡って調べる作業も含め体力のいる作業です。50代から書き始めることをおすすめします。
これからしたいこと例)
・ゴルフ教室に通う
・韓国語を習う
・写真展に挑戦する
・蕎麦を打つ
・田舎へ移住する
・YouTubeデビューする
・フラワーアレンジメント
・温泉巡り
・ヨガをはじめる

エンディングノートがスムーズに書ける!3つのポイント

エンディングノートの書き方はしっかり把握できましたでしょうか。

内容はわかっても、いざ書こうとすると構えてしまってなかなか進まない…という人がいるかもしれませんね。

そこで2章では、エンディングノートをスムーズに書くためのポイントを伝授したいと思います。

  • 書けるところから書く
  • 一気に完成しようと思わない
  • 自分が書きやすいノートを選ぶ

ひとつずつ説明していきます。

この2つのポイントをおさえるだけで、楽に書き進められるようになりますので、ぜひ試してみてくださいね。

書けるところから書く

エンディングノートをスムーズに書く一番のポイントは、書けるところから書くということです。

最初から順番にきれいに埋めていこうと考えると、調べないとわからない要素や、決めていないこと、じっくり考えなければ書けないところで立ち止まってしまい、なかなか先へ進めなくなってしまいます。

たとえば、自分についての項目や、契約などの個人情報は考えなくてもすぐに書けますよね。

ペットの名前、医療の欄でも持病や病院名は悩む必要なく書けるのではないでしょうか。

エンディングノートを書く際は、そういったすぐ書ける所、わかっている所から埋めていきましょう。

わからない所、ゆっくり考えたい所は飛ばして構いません。

死の時期が差し迫っているケースをのぞき、エンディングノートはいついつまでに完成させなければいけないものではありません。

気楽に、書けるところから書いていきましょう。

一気に完成しようと考えない

エンディングノートは一気に完成しようと考えないでください。

そもそも短期間で完璧な形にできるようなものではないのです。

書いている間に家族の状況が変わる場合もあるでしょうし、あなたの気持ちに変化が訪れることも充分考えられます。

すぐに全部のページを完璧に埋めようなどと考えると大変ですし、構えてしまって進みません。

最初から完成をめざしていると、間違いやミスを恐れて、多大な神経を使うことになるでしょう。

変化したら更新すればいいし、間違えたら書き直せばいいと考えて、気楽に書いていくことをおすすめします。

エンディングノートにおいては、綺麗にまとまった形式的なものはそんなに意味がありません。

人生はそれぞれ違うのですから、見本通りの、体温の伝わらないものは残された家族にも意味をなさないのです。

その時々のあなたの気持ちがこもったエンディングノートであれば、二重線で消した箇所や、何度も書き直した形跡さえも良い思い出に変わります。

エンディングノートは最初から完成形を求めず、書けるところから、ミスや間違いを恐れず書いていきましょう。

自分が書きやすいノートを選ぶ

スムーズに書くためには、相性の良い、書きやすいノートを選ぶのも重要なポイントになります。

開くのが楽しみになるようなノートを選ぶと、そうでないときに比べ筆の運びも良くなります。

たとえば、どこにでも持ち運べる気軽な軽いノートが書きやすい人もいるでしょう。

反対に、高級感のある重厚なノートの方が気分が上がるという人だっています。

説明が詳しく載っているものが助かるという人もいれば、説明や項目は少なめで自由度の高いものが好きな人もいます。

デザインひとつとっても、見やすさ重視の装丁、可愛い装丁、書籍風など、たくさんの種類があり、人それぞれ「書きやすい」と感じるものは違ってきます。

ご存知のように現在はさまざまなエンディングノートが数多く出回っています。

どれにするか迷うところですが、スムーズに書くためには、とにかく「書きやすい」と感じるものを選ぶようにしましょう。

エンディングノート作成でよくある3つの質問

エンディングノートの書き方やポイントは把握できましたでしょうか。

この章では、エンディングノート作成にあたってよくある質問と答えをご紹介します。

気になるところをご覧になって疑問を解消して頂けたらと思います。

Q1.エンディングノートは家族と相談しながら書いてはいけないの?

A.
エンディングノートは家族と相談しながら書いても構いません。
どんな情報があった方が良いかを直接たずねることができる利点もあります。
家族だけでなく、同じ年頃の友人や、既にエンディングノートを書いた経験のある知人などに相談しても良いでしょう。
ただし、個人情報に関わる部分もあるので、信頼できる相手かどうかはしっかりと判断するようにしてください。

 Q2.定期的に見直しや更新をしなきゃいけない?どれくらいの頻度ですればいい?

A.
エンディングノートは定期的に見直し、状況や変化に応じて更新をした方がいいです。
時間の経過と共に、家族の状況や、あなたの気持ちも変化するからです。財産に関しても変わる可能性があります。
頻度としては1、2年に1回くらいがいいでしょう。誕生日や記念の日など、見直しをする日を決めておくと忘れずに見直せます。

 Q3.エンディングノートの保管場所はどこにすればいいですか?

A.
保管場所は目につき過ぎない方がいいですが、かといって家族の誰にも見つけてもらえないようでは意味がありません。
おすすめの保管場所は以下の3つです。箪笥本棚机の引き出しできれば、エンディングノートの存在を、家族の誰かに伝えておくとよいでしょう。
そうすれば万一の場合に必ず探してもらえます。
よくある失敗例として、知人に預けてトラブルになったということがあります。
信頼できる知人であったとしても、ちょっとした興味で中身を見てしまいトラブルに発展する可能性があります。
保管場所は家の中のどこかを選ぶこと、人に預けるのは避けてください。

書き方に悩んだら専門家に相談しよう

エンディングノートの項目や内容を、書き方に焦点をあてて詳しくお伝えしてきました。

ここまで読まれたあなたはすぐにでもペンを握れると思いますが、それでも作成途中で悩んでしまうことがないとも限りません。

多くの方はエンディングノートを書くのは初めてです。

最初はスムーズに書けたのに途中でつまづいてしまった、自分ひとりで決めがたい迷いが生じてしまったという方は少なくないのです。

そんな風に悩んだり迷ったりしたときは、専門家に相談してみましょう。

エンディングノートの書き方について、さまざまなセミナーや講座が各地で開かれています。

昨今はオンラインでの対応も増えてきましたので、手軽に受講することができます。

「終活の相談窓口」ではエンディングノートの作成サポートを行っています。下記をご覧になって興味のある方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。

【エンディングノートの書き方サポート(ZOOMでのサポートも対応しています)】

10名以下のサポート5,000円/1名
10名以上の場合はセミナーになります。50,000円+巣鴨からの交通費
*学校、病院、介護施設、地域包括支援センター、社会福祉協議会、NPO団体、自治体、行政さまからのご依頼については、巣鴨からの交通費のみで受けさせていただいています。

まとめ

エンディングノートの書き方に決まりはありません。

それだけ自由度の高いものなのですが、難しく感じてしまったときにスムーズに書くポイントは2つあります。

  • 書けるところから書く
  • 一気に完成しようと考えない

完璧に書くことや形式を気にして堅苦しく構えず、書けることを気軽に書きとめていくような気持ちで向かうと良いでしょう。

作成につまづいて悩んだり、迷ったりしたときは専門家に相談するのも一案です。

記事を参考に、思いのつまったメモリアルな一冊を書いて頂ければと思います。

※一日葬:通夜を行わず一日で納棺から葬式までを行う葬儀
※直葬:通夜も葬式も行わず納棺後に火葬を行う葬儀

知人や親戚の連絡先

葬儀や納骨について

Amazonや楽天などネットショップを使われている方は、そちらのパスワードや引き落とし口座も記載しておくと良いでしょう。

契約情報に関しては、下記の例のように口座自動引き落としに特化したページを作るのもひとつの方法です。

口座引落としページの例

銀行関連が一括して見られるので、わかりやすいですね。ここもチェック!エンディングノートにはキャッシュカードの暗証番号は書かないでください。
予期しない人の目に触れて、財産が盗まれてしまう可能性があります。
クレジットカードの番号なども同様の理由で書かないようにしてください。

医療や介護について

住所は引っ越したときには更新してください。引越しが多い人は、変遷として、その都度書き換えて残しておくのも覚え書きになっていいでしょう。

特技や趣味、好きな食べ物は必須ではありませんが、見た人に、あなたの人と成りをイメージして貰うという意味で、あるといい情報です。

契約などの個人情報

エンディングノートの書き方に決まりはありませんが、残しておく人のために書くべき内容として冒頭で述べた10項目は記載するようにしましょう。

項目ごとの書き方を、具体的な例文を交えながら解説します。

あなただけの大切な一冊のために、しっかり理解していってくださいね。

自分について

  1. 自分について(名前・生年月日・本籍地など)
  2. 契約などの個人情報(携帯・パソコン・光熱費)
  3. 医療や介護について(持病・常用薬・延命治療の有無など)
  4. 葬儀や納骨について
  5. 知人や親戚の連絡先
  6. 相続財産について(預貯金・不動産・生命保険など)
  7. 遺言書について
  8. ペットについて
  9. 大切な人へのメッセージ
  10. 自分史

読んで頂ければ、エンディングノートのイメージが明確になり、具体的に何を、どう書くべきが見えてくるでしょう。

また、昨今では若い世代でエンディングノートを書く人が増えていることから、20代から50代の年代別の書き方についても触れていきます。

さらに、どの年代の方でもスムーズに書き進められるように書き方のポイントも伝授します!

記事を参考に、思いのこもった大切な一冊を迷いなく作成して頂けたらと思います。

記事のもくじ [とじる]

「エンディングノートって、何を、どんな風に書いたらいいのだろう」

「エンディングノートの書き方に決まりはあるのかしら?」

記事をご覧のあなたはこんな疑問をお持ちではないでしょうか?

結論からいうとエンディングノートの書き方に決まりはありません。

ただ、必ず記載しておいた方がいい項目は10個あります。

その項目さえ押さえておけば、基本的に洩れのないエンディングノートが仕上がります。

本記事では、エンディングノートに書くべきその10項目と、各々の書き方を例文を交えて解説します!

  1. 自分について(名前・生年月日・本籍地など)
  2. 契約などの個人情報(携帯・パソコン・光熱費)
  3. 医療や介護について(持病・常用薬・延命治療の有無など)
  4. 葬儀や納骨について
  5. 知人や親戚の連絡先
  6. 相続財産について(預貯金・不動産・生命保険など)
  7. 遺言書について
  8. ペットについて
  9. 大切な人へのメッセージ
  10. 自分史

読んで頂ければ、エンディングノートのイメージが明確になり、具体的に何を、どう書くべきが見えてくるでしょう。

また、昨今では若い世代でエンディングノートを書く人が増えていることから、20代から50代の年代別の書き方についても触れていきます。

さらに、どの年代の方でもスムーズに書き進められるように書き方のポイントも伝授します!

記事を参考に、思いのこもった大切な一冊を迷いなく作成して頂けたらと思います。

記事のもくじ [とじる]

エンディングノートの書き方を項目別に解説

エンディングノートの書き方に決まりはありませんが、残しておく人のために書くべき内容として冒頭で述べた10項目は記載するようにしましょう。

項目ごとの書き方を、具体的な例文を交えながら解説します。

あなただけの大切な一冊のために、しっかり理解していってくださいね。

自分について

エンディングノートには、自分の名前や生年月日などの基本情報を記載しておきましょう。

「そんな当たり前のこと書く必要ある?」と思われるかもしれませんが、導入部分として書いておくべきです。

当たり前と思っていることを忘れてしまう日がこないとも限りません。

この先ノートを見る人が、あなたの生年月日を知らない場合だってあるでしょう。

何より自分の基本情報を書くことは、『これからエンディングノートを書いていくのだ』という自覚につながります。一番スラスラ書ける部分なのでモチベーションも上がります。

記載する事項に決まりはありませんが、以下のような内容を書いておくと良いです。

具体例を作りましたのでご覧ください。

【自分について】※赤字は例です

名前終活 一郎(しゅうかつ いちろう)
生年月日西暦 19〇〇年(大正・昭和・平成 〇〇年)
〇〇月 〇〇日 生まれ
住所〒000-0000
東京都〇〇区〇〇町 〇ー〇〇ー〇号
本籍地〒000-0000
埼玉県〇〇区〇〇町 〇ー〇ー〇〇号
血液型A 型
趣味映画鑑賞
釣り
写真
特技料理(定年後に習ってハマる)
好きな食べ物刺身
蕎麦(ただしワサビが苦手)

住所は引っ越したときには更新してください。引越しが多い人は、変遷として、その都度書き換えて残しておくのも覚え書きになっていいでしょう。

特技や趣味、好きな食べ物は必須ではありませんが、見た人に、あなたの人と成りをイメージして貰うという意味で、あるといい情報です。

契約などの個人情報

エンディングノートには使っている携帯電話やパソコン、光熱費など、契約関連の個人情報を書いておきましょう。

見た人が引き継いだり、解約するのに大変役立ちます。

自分の覚え書きにもなりますので、パスワードやIDなどの情報も書いておくと良いでしょう。

記載事項に決まりはありませんが、以下のような内容を記載するのがおすすめです。

【契約などの個人情報】※赤字は例です

契約サービス金融機関名引落日ID・パスワードなど備考
携帯(会社名〇〇)〇〇銀行
〇〇支店
口座番号
〇〇〇〇〇〇〇
毎月
25日
携帯番号
090-0000-0000
アドレス
・・・・・・・・
パスワード
・・・・
妻の携帯も一緒に引き落とされる。
PC(プロバイダ名〇〇)〇〇銀行
〇〇支店
口座番号
〇〇〇〇〇〇〇
毎月
25日
アドレス
・・・・・・・・
パスワード
・・・・
ID
・・・・・・・・
水道隔月末頃振込用紙で支払い
ガスと電気(会社名〇〇〇〇)〇〇銀行
〇〇支店
口座番号
〇〇〇〇〇〇〇
毎月
25日
ガスと電気は一括

Amazonや楽天などネットショップを使われている方は、そちらのパスワードや引き落とし口座も記載しておくと良いでしょう。

契約情報に関しては、下記の例のように口座自動引き落としに特化したページを作るのもひとつの方法です。

口座引落としページの例

銀行関連が一括して見られるので、わかりやすいですね。ここもチェック!エンディングノートにはキャッシュカードの暗証番号は書かないでください。
予期しない人の目に触れて、財産が盗まれてしまう可能性があります。
クレジットカードの番号なども同様の理由で書かないようにしてください。

医療や介護について

アレルギーや持病、常用薬などを書き記しておきましょう。

判断能力が低下したり、急な病で意識不明になったときに介護する人が助かります。

また、臓器提供や延命治療を望むかどうかも書いておくべきことのひとつです。

万一のとき、希望通りの対処をして貰えるように思いを記しましょう。

記載がなかった場合、家族が難しい判断を求められることになります。

ただ、「望まない」などの記載があったとしても、家族は悩むことが多いので、ノートに書くだけでなく1度は話し合いをしておいた方がよいでしょう。

医療や介護について、エンディングノートの書き方は以下を参考にしてください。

【医療や介護について】※チェックや赤字は例です

持病☑有り 狭心症□無し
常用薬☑有り 〇〇〇、〇〇〇〇〇□無し
アレルギー☑有り 小麦、猫□無し
延命治療□希望する☑希望しない 
臓器提供☑希望する□希望しない

葬儀や納骨について

自分の葬儀をどんな風に行って欲しいかの希望、納骨して欲しい寺などを記載しておきましょう。

遺影に使用して欲しい写真についてや、棺に納めて欲しいものなども書いておくと良いです。

亡くなった際、家族は悲しみやショックの中で葬儀の準備をしなくてはなりません。

動転して病院や葬儀社にいわれるままに、式を終わらせてしまったという話も聞かれます。

ノートに希望や指示が記載してあれば、あなたの生前の希望通りの葬儀をスムーズに行うことができます。

葬儀や介護についての書き方は以下を参考にしてください。

【葬儀や納骨について】※チェックや赤字は例です

お葬式のかたち□一般葬  ☑家族葬  □一日葬※  □直葬※
喪主について終活太郎(長男)
遺影について☑有り  □無し  保管場所(仏壇右側の引き出し1段目)  
棺に納めて欲しいもの家族旅行のアルバム、箪笥下段にある着物
納骨して欲しい寺院(霊園)名前   〇〇霊園
所在地  東京都〇〇区〇-〇-〇〇
連絡先  03-〇〇〇〇-〇〇〇〇

※一日葬:通夜を行わず一日で納棺から葬式までを行う葬儀
※直葬:通夜も葬式も行わず納棺後に火葬を行う葬儀

知人や親戚の連絡先

あなたの親しい知人や親戚の連絡先を記載しましょう。

死後に連絡をして欲しい人には、その旨書き記しておくと家族は助かります。

連絡先の書き方の具体例は以下になります。

【知人や親戚の連絡先】※チェックや赤字は例です

氏名関係住所連絡先訃報について
終活 貞夫東京都〇〇区・・・・・03-0000-0000☑知らせる □知らせない
鈴木 正義兄神奈川県〇〇区・・・・090-0000-0000☑知らせる □知らせない
岡田 緑不明不明□知らせる ☑知らせない
井上 市子友達東京都〇〇区・・・・・080-0000-0000☑知らせる □知らせない
山田 三郎叔父埼玉県〇〇市・・・・・080-0000-0000□知らせる ☑知らせない
佐藤 良郎不明090-0000-0000□知らせる ☑知らせない
終活 花子叔母不明03-0000-0000☑知らせる □知らせない

相続財産について

エンディングノートには、持っている財産の内容を記載しておきましょう。

わからないと、残された家族は相続手続きが大変な負担になります。

相続税の申告には全ての財産の洗い出しが必要なのです。

相続財産について、記載しておきたい情報には以下のようなものがあります。

  • 預貯金(金融機関・支店名など)
  • 有価証券(金融機関・支店名等)
  • 生命保険の加入状況

書き方は以下の例をご覧ください。

【預貯金】※赤字は例です
預貯金①

金融機関〇〇銀行支店名・店番号〇〇支店    111  
口座番号0000000名義人終活一郎
預貯金の種類普通備考給与振込口座

預貯金②

金融機関△△銀行支店名・店番号〇〇支店    555  
口座番号0000000名義人終活一郎
預貯金の種類定期備考

預貯金③、預貯金④……というように、すべての口座について記載していきます。
有価証券、その他の金融資産についても同様に、口座を記録しておきましょう。

【生命保険】例

保険会社〇〇〇生命
商品名定期保険Cコース
証券番号〇〇〇〇〇〇
契約者名終活 一郎
受取人終活 太郎
連絡先03-0000-0000
保険証券の保管場所書斎のデスク1番下の引き出し

他にも、不動産の所有や、価値のある美術品、骨董品などを所有している場合はそれらも記載しましょう。

また、負債がある場合はそちらも必ず明記してください。

借金も相続の対象となります。資産よりも負債の方が多いのであれば、相続人は相続放棄を選択するかと思いますが、相続放棄の手続きは相続発生後3ヶ月以内に行わなくてはなりません。

煩雑な手続きをスムーズに行うためにも、負債について詳細に記載しておくことが必要です。

遺言書について

遺言書がある場合は、その旨を、種類や保管場所と共に記しておきましょう。

しっかり覚えておいていただきたいのですが、エンディングノートは遺書の代わりにはなりません。

似ているようですが、決定的に違うことがあります。

それは、エンディングノートには法的効力がないということです。

遺言書は被相続人の財産処分について法的効力のある書面であり、作成方法や記載内容に法律上のルールがあります。そういったルールにのっとらないで書くエンディングノートは遺言書の代わりにはなり得ないのです。

エンディングノートの遺言書についての書き方は、以下を参考にしてください。

【遺言書について】※チェックや赤字は例です

遺言書の有無☑有り  □無し
保管場所仏壇右側の引き出し中段の箱の中
種類☑自筆証明遺言  □公正証書遺言※  □秘密証書遺言※

※公正証書遺言:公認役場の公証人が関与して公正証書の形で残す遺言書
※秘密証書遺言:遺言の内容を誰にも公開せず秘密にしたまま公証人に遺言の存在のみを証明してもらう遺言のこと

ペットについて

ペットを飼っている場合は、自分がいなくなった後のペットの扱いについて記載しておいてください。

世話の仕方や食べ物、嗜好、誰に面倒を見て欲しいかまで書きましょう。

もちろん記載したとしても、家族の事情で手放されてしまうこともあります。

そうであっても思いは伝わりますし、託された人や施設等でもペットに関する情報があった方が助かります。

ペットについて、エンディングノートの書き方は以下を参考にしてください。

【ペットについて】※赤字は例です

名前コロ
種類柴犬
年齢11才
かかりつけの病院〇〇動物病院 TEL03-0000-0000
好きな食べ物鶏ささみ、犬用ビーフジャーキー
喜ぶこと〇〇公園の滑り台が好きなので時々連れていってください。花壇をクンクンするのも好きです。
面倒をみて欲しい人長男夫婦にこのままこの家で飼って欲しい。慣れている所にいさせてやりたい。

大切な人へのメッセージ

エンディングノートには、家族や、大切な人へのメッセージを書いておくことができます。

内容は感謝の気持ちや、言いそびれていたこと、形見分けのこと、何でも構いません。

後に相手が目にしたとき、そこに込めた思いが伝わり、あなたへ思いを馳せてくれるでしょう。

仮に相手がそれを見ることが叶わないとしても(亡き夫や親へ綴る言葉、居場所を知らない友人への言葉など)、書き記すことは人生を振り返り、気持ちを整えていくことに繋がります。

心に伝わるメッセージを書くためのポイントは3つあります。

  • 感謝の気持ちを込めて書く
  • 相手の顔をイメージして普段通りの言葉を心掛ける
  • 愚痴や恨みのようなネガティブな内容は書かない

残していくものですから、敢えて互いの気分を害するような内容は避けた方がいいでしょう。

よそ行きの言葉でなく、普段通りに語りかけることで感謝の言葉も浮かびやすいですし、心に響く文章が紡げます。

ご参考までにいくつか具体例を挙げておきます。

【メッセージ】

一郎さんへ(夫)
しばらく会っていないけど元気ですか?
私はあなたがそちらに行ってしまった後も、良子や孫に囲まれて賑やかに過ごしていますよ。料理も洗濯もできない私をお嫁さんにしてくれてありがとう。退職後の温泉巡り楽しかったですね。
病院で最後に「ありがとう」と言ってくれたのに、私はこの世で伝えられないからここに書いておきます。あなたの奥さんになれてしあわせな人生でした。ありがとう。
良子へ(娘)
良子、あなたが生まれたとき、私は人生で最大の喜びを感じました。お父さんもそうです。
これから色々あるとは思うけど、どんなときも、自分はたくさんの愛に包まれ生まれてきたということを忘れないで。天国からも応援しています。忠志さんと仲良くね。先日話したダイヤの指輪、貰ってください。おばあちゃまからいただいたものですよ。
あなたがしてくれればおばあちゃまも喜んでくれるでしょう。
みかちゃんへ(孫)
似顔絵をありがとうね。ピアノとっても上手でした。
パパやママのいうことをよくきいて、おべんきょうもがんばってくださいね。みかちゃんはおばあちゃんの自慢の孫ですよ。ずっとずっと大好きです。

写真や絵を添えておくと、読んだ人も思い出が共有できて喜ばれます。

自分史

自分史を書いておくと、人生のさまざまを思い出し整理することができます。

自分という人間が生まれて生きてきた意味や価値を認識することができます。

後に読んだ人は、あなたという人間についてより深く知ることになるでしょう。

あなたの生い立ちからの人生を辿ることは、後の人たちに家族の歴史を伝えることにもなります。

人生の意味などといわれると難しく感じてしまうかもしれませんが、自分史にも書き方の決まりはありません。肩肘はらず思い出すままに自由に書き綴っていいのです。

エンディングノートでの自分史の書き方のポイントは3つです。

  • 時系列に沿って書く
  • 記憶が曖昧なところはメモ書きや空欄にする
  • 枠にとらわれず気持ちなども書き添える

しっかり書こうと考えるとつまづきやすくなります。楽しく思い出しながら、後から肉付けできるところはする、というような気持ちで書いていきましょう。

以下に簡単な書き方の具体例を示しましたのでご覧ください。

【自分史】例

西暦
(年)
年号
(年)
年齢
(歳)
できごと社会のできごと
1943昭和18010月11日
工員の父正夫と母さと子の長女として、北海道〇〇に生まれる
1958昭和3315家族で上京。
〇〇区〇〇高校に転入。
東京タワー完成。
10,000円札発行。ロカビリー流行
1961昭和3618地元の〇〇デパートに就職。ネクタイ売り場に配属される。
川崎良子ちゃんは同期。長い付き合いが始まる。
1964昭和3921売り場の先輩の紹介でお見合い。
一郎さんと交際を始める。第一印象は無口でこわそうな感じ。
東京オリンピック開催
1966昭和4123結婚。
2ヶ月後に父正夫死去。花嫁姿が見せられてよかった
1970昭和4527長女良子出産。人生最大の喜び。万国博覧会。よど号ハイジャック事件。ビートルズ解散
1971昭和4628母さと子死去。北海道につれていってあげられなくて心残り。「戦争を知らない子どもたち」ヒット。よく口ずさんだもの
中略
1995平成752良子結婚。夫が涙を流すのをはじめて見た阪神淡路大震災。
地下鉄サリン事件

このような感じで、自分にとって大きなできごとを年表にします。

この形式であれば、そのときどきに日記のように書き加えていくことができます。

他にも、細かい年表ではなく、「幼少期」「小学時代」「中学時代」〜「結婚後」「出産後」「退職後」といった転機ごとに書くパターンもあります。

文章を書くのがお好きな方は、自分を主人公にした小説のように綴るのも素敵です。

【20代から50代のエンディングノート】年代別オススメの項目と書き方

エンディングノートは人生の最期に向けての準備というイメージから、高齢の方が書く印象がありますが、実際には何歳からでも書くことができますし、どの世代の方にも役立ちます。

今をよりよく生きるため、これからに備えていくためのプランや思い、希望を書いておけるノートだからです。

この章では、20代から50代の年代別にエンディングノートに書くべき項目、カットしていい項目について説明します。

1章でエンディングノートの主な10項目をお伝えしましたが、他にも書くとよいさまざまな項目が考えられます。たとえば以下のような項目です。

  • 目標や夢
  • ライフプラン
  • 第二の人生でしたいこと(挑戦したいこと)

これらの具体的な書き方を交えながら、年代別のエンディングノートについて解説していきます。

若い世代でエンディングノートに興味をお持ちの方はぜひ参考にしてくださいね。

20代のエンディングノートはこれからのために書く

20代の方は成人したばかりですから、エンディングノートは人生の「これから」のために書いてください。

1章でご紹介した10項目以外に、目標や将来の夢をノートに書くことをおすすめします。

書くことで自覚が生まれ、夢のために努力したくなりますし、目標が曖昧な人は自分の心を見つめる機会になります。

前述の項目についても、今わかるところを埋めることで、これからに向けて「どう生きるべきか」という指針になります。

といっても、20代ならカットしていい項目もあります。

下記に20代のエンディングノートに書くとよい項目を一覧にしましたのでご覧ください。

「目標(夢)」の例も挙げましたので参考にしてください。

【20代のエンディングノート】◎書くべき △どちらでもいい

項目書く書かなくていい備考/例
自分について
契約など個人情報
医療や介護※持病のある方は書いておきましょう
葬儀や納骨
知人や親戚の連絡先※連絡帳のような感覚で書くといいでしょう。訃報のお報せ欄は空欄で構いません
相続財産について
遺言書について
ペットについて
大切な人へのメッセージ
自分史
目標(夢)例)
・起業する
・お母さんのような立派な看護師になる
・海外留学をする
・将来はカラーコーディネーターになる
・カフェのオーナーになる
・25歳で結婚して27歳で母になる!
・売れる役者になってバイトせずに食えるようになる(30歳までに!)

30代・40代のエンディングノートは人生設計のために書く

30代40代は、仕事がステップアップしたり、結婚や子どもを授かったりと人生の節目を迎えます。

ここまでの自分自身を検証整理し、これからのライフプランを練るべき年代です。

そのため、エンディングノートには、前述の10項目以外に「ライフプラン」を書くことをおすすめします。

子どもの教育や自己投資、住宅プラン…と資金を含めた人生設計をするのに、エンディングノートは役立ちます。

30代40代のエンディングノートで、書くとよい項目、カットしていい項目を一覧にしましたのでご覧ください。

ライフプランの書き方例も添付しましたので参考にして頂けたらと思います。

【30代・40代のエンディングノート】◎書くべき △どちらでもいい

項目書く書かなくていい備考
自分について
契約など個人情報
医療や介護
葬儀や納骨
知人や親戚の連絡先
相続財産について
遺言書について
ペットについて
大切な人へのメッセージ※結婚時にパートナーへの思い、生まれたばかりの子への気持ちなどを綴っておくと後から見たときに心に響くことがあります
自分史※この時期から書き出す人も多いです。振り返ることでこれからが考えられます
ライフプラン※下記参照

ライフプランは以下のように、人生の中での大きなイベントと支出を書いて一覧にするのが簡単です。

どのようにマネープランをたてていくべきかも考えやすくなります。

【ライフプラン】

西暦
(年齢)
20132014201520162017201820192020・・・
自分3334353637383940・・・
3132333435363738・・・
長女012345・・・
息子012・・・
イベント結婚!転職長女誕生長男誕生長女
幼稚園入園
住宅購入・・・
支出200万30万30万15万1500万・・・

このような形式で、会社を退職する65歳くらいまでの表を作成しましょう。

これからの様々なイベントを乗り切る資金や、備えに必要な金額が見えてきます。

加えて、5年後、10年後までにやり遂げたい目標なども記載すると、より計画が明確になります。

例)

目標<5年後までに>
・新車を購入する
・写真コンクールで一度は入賞を果たす!
<10年後までに>
・家族で海外旅行をする
・妻にダイヤの指輪を買う
・オーディオルームを作る

50代のエンディングノートはセカンドライフの充実に向けて書く

50代は子育てが一段落したり定年が近づいたりして、セカンドライフを考え始める年代です。

定年後の生活に備えたり老後の資金を考える上でも、エンディングノートを書き始めるのに決して早過ぎる年代ではありません。

この年代のエンディングノートで、先の10項目以外におすすめする項目は、「これからしたいこと」です。

セカンドライフを活力を持って生きるためには、資金以外に、心の充実が重要になります。

楽しく喜びを持って第二の人生を歩めるように、これからしたいことを書いてみましょう。

書き方のポイントは、それを考えるとワクワクできるかどうか?に視点をおいて考えることです。

下記の50代のエンディングノート一覧に、「これからしたいこと」の例も示しましたのでご覧ください。

【50代のエンディングノート】◎書くべき △どちらでもいい

項目書く書かなくていい備考/例
自分について
契約など個人情報
医療や介護
葬儀や納骨
知人や親戚の連絡先
相続財産について
遺言書について
ペットについて
大切な人へのメッセージ
自分史※自分史は遡って調べる作業も含め体力のいる作業です。50代から書き始めることをおすすめします。
これからしたいこと例)
・ゴルフ教室に通う
・韓国語を習う
・写真展に挑戦する
・蕎麦を打つ
・田舎へ移住する
・YouTubeデビューする
・フラワーアレンジメント
・温泉巡り
・ヨガをはじめる

エンディングノートがスムーズに書ける!3つのポイント

エンディングノートの書き方はしっかり把握できましたでしょうか。

内容はわかっても、いざ書こうとすると構えてしまってなかなか進まない…という人がいるかもしれませんね。

そこで2章では、エンディングノートをスムーズに書くためのポイントを伝授したいと思います。

  • 書けるところから書く
  • 一気に完成しようと思わない
  • 自分が書きやすいノートを選ぶ

ひとつずつ説明していきます。

この2つのポイントをおさえるだけで、楽に書き進められるようになりますので、ぜひ試してみてくださいね。

書けるところから書く

エンディングノートをスムーズに書く一番のポイントは、書けるところから書くということです。

最初から順番にきれいに埋めていこうと考えると、調べないとわからない要素や、決めていないこと、じっくり考えなければ書けないところで立ち止まってしまい、なかなか先へ進めなくなってしまいます。

たとえば、自分についての項目や、契約などの個人情報は考えなくてもすぐに書けますよね。

ペットの名前、医療の欄でも持病や病院名は悩む必要なく書けるのではないでしょうか。

エンディングノートを書く際は、そういったすぐ書ける所、わかっている所から埋めていきましょう。

わからない所、ゆっくり考えたい所は飛ばして構いません。

死の時期が差し迫っているケースをのぞき、エンディングノートはいついつまでに完成させなければいけないものではありません。

気楽に、書けるところから書いていきましょう。

一気に完成しようと考えない

エンディングノートは一気に完成しようと考えないでください。

そもそも短期間で完璧な形にできるようなものではないのです。

書いている間に家族の状況が変わる場合もあるでしょうし、あなたの気持ちに変化が訪れることも充分考えられます。

すぐに全部のページを完璧に埋めようなどと考えると大変ですし、構えてしまって進みません。

最初から完成をめざしていると、間違いやミスを恐れて、多大な神経を使うことになるでしょう。

変化したら更新すればいいし、間違えたら書き直せばいいと考えて、気楽に書いていくことをおすすめします。

エンディングノートにおいては、綺麗にまとまった形式的なものはそんなに意味がありません。

人生はそれぞれ違うのですから、見本通りの、体温の伝わらないものは残された家族にも意味をなさないのです。

その時々のあなたの気持ちがこもったエンディングノートであれば、二重線で消した箇所や、何度も書き直した形跡さえも良い思い出に変わります。

エンディングノートは最初から完成形を求めず、書けるところから、ミスや間違いを恐れず書いていきましょう。

自分が書きやすいノートを選ぶ

スムーズに書くためには、相性の良い、書きやすいノートを選ぶのも重要なポイントになります。

開くのが楽しみになるようなノートを選ぶと、そうでないときに比べ筆の運びも良くなります。

たとえば、どこにでも持ち運べる気軽な軽いノートが書きやすい人もいるでしょう。

反対に、高級感のある重厚なノートの方が気分が上がるという人だっています。

説明が詳しく載っているものが助かるという人もいれば、説明や項目は少なめで自由度の高いものが好きな人もいます。

デザインひとつとっても、見やすさ重視の装丁、可愛い装丁、書籍風など、たくさんの種類があり、人それぞれ「書きやすい」と感じるものは違ってきます。

ご存知のように現在はさまざまなエンディングノートが数多く出回っています。

どれにするか迷うところですが、スムーズに書くためには、とにかく「書きやすい」と感じるものを選ぶようにしましょう。

エンディングノート作成でよくある3つの質問

エンディングノートの書き方やポイントは把握できましたでしょうか。

この章では、エンディングノート作成にあたってよくある質問と答えをご紹介します。

気になるところをご覧になって疑問を解消して頂けたらと思います。

Q1.エンディングノートは家族と相談しながら書いてはいけないの?

A.
エンディングノートは家族と相談しながら書いても構いません。
どんな情報があった方が良いかを直接たずねることができる利点もあります。
家族だけでなく、同じ年頃の友人や、既にエンディングノートを書いた経験のある知人などに相談しても良いでしょう。
ただし、個人情報に関わる部分もあるので、信頼できる相手かどうかはしっかりと判断するようにしてください。

 Q2.定期的に見直しや更新をしなきゃいけない?どれくらいの頻度ですればいい?

A.
エンディングノートは定期的に見直し、状況や変化に応じて更新をした方がいいです。
時間の経過と共に、家族の状況や、あなたの気持ちも変化するからです。財産に関しても変わる可能性があります。
頻度としては1、2年に1回くらいがいいでしょう。誕生日や記念の日など、見直しをする日を決めておくと忘れずに見直せます。

 Q3.エンディングノートの保管場所はどこにすればいいですか?

A.
保管場所は目につき過ぎない方がいいですが、かといって家族の誰にも見つけてもらえないようでは意味がありません。
おすすめの保管場所は以下の3つです。箪笥本棚机の引き出しできれば、エンディングノートの存在を、家族の誰かに伝えておくとよいでしょう。
そうすれば万一の場合に必ず探してもらえます。
よくある失敗例として、知人に預けてトラブルになったということがあります。
信頼できる知人であったとしても、ちょっとした興味で中身を見てしまいトラブルに発展する可能性があります。
保管場所は家の中のどこかを選ぶこと、人に預けるのは避けてください。

書き方に悩んだら専門家に相談しよう

エンディングノートの項目や内容を、書き方に焦点をあてて詳しくお伝えしてきました。

ここまで読まれたあなたはすぐにでもペンを握れると思いますが、それでも作成途中で悩んでしまうことがないとも限りません。

多くの方はエンディングノートを書くのは初めてです。

最初はスムーズに書けたのに途中でつまづいてしまった、自分ひとりで決めがたい迷いが生じてしまったという方は少なくないのです。

そんな風に悩んだり迷ったりしたときは、専門家に相談してみましょう。

エンディングノートの書き方について、さまざまなセミナーや講座が各地で開かれています。

昨今はオンラインでの対応も増えてきましたので、手軽に受講することができます。

「終活の相談窓口」ではエンディングノートの作成サポートを行っています。下記をご覧になって興味のある方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。

【エンディングノートの書き方サポート(ZOOMでのサポートも対応しています)】

10名以下のサポート5,000円/1名
10名以上の場合はセミナーになります。50,000円+巣鴨からの交通費
*学校、病院、介護施設、地域包括支援センター、社会福祉協議会、NPO団体、自治体、行政さまからのご依頼については、巣鴨からの交通費のみで受けさせていただいています。

まとめ

エンディングノートの書き方に決まりはありません。

それだけ自由度の高いものなのですが、難しく感じてしまったときにスムーズに書くポイントは2つあります。

  • 書けるところから書く
  • 一気に完成しようと考えない

完璧に書くことや形式を気にして堅苦しく構えず、書けることを気軽に書きとめていくような気持ちで向かうと良いでしょう。

作成につまづいて悩んだり、迷ったりしたときは専門家に相談するのも一案です。

記事を参考に、思いのつまったメモリアルな一冊を書いて頂ければと思います。

写真や絵を添えておくと、読んだ人も思い出が共有できて喜ばれます。

自分史

自分史を書いておくと、人生のさまざまを思い出し整理することができます。

自分という人間が生まれて生きてきた意味や価値を認識することができます。

後に読んだ人は、あなたという人間についてより深く知ることになるでしょう。

あなたの生い立ちからの人生を辿ることは、後の人たちに家族の歴史を伝えることにもなります。

人生の意味などといわれると難しく感じてしまうかもしれませんが、自分史にも書き方の決まりはありません。肩肘はらず思い出すままに自由に書き綴っていいのです。

エンディングノートでの自分史の書き方のポイントは3つです。

  • 時系列に沿って書く
  • 記憶が曖昧なところはメモ書きや空欄にする
  • 枠にとらわれず気持ちなども書き添える

しっかり書こうと考えるとつまづきやすくなります。楽しく思い出しながら、後から肉付けできるところはする、というような気持ちで書いていきましょう。

以下に簡単な書き方の具体例を示しましたのでご覧ください。

【自分史】例

西暦
(年)
年号
(年)
年齢
(歳)
できごと社会のできごと
1943昭和18010月11日
工員の父正夫と母さと子の長女として、北海道〇〇に生まれる
1958昭和3315家族で上京。
〇〇区〇〇高校に転入。
東京タワー完成。
10,000円札発行。ロカビリー流行
1961昭和3618地元の〇〇デパートに就職。ネクタイ売り場に配属される。
川崎良子ちゃんは同期。長い付き合いが始まる。
1964昭和3921売り場の先輩の紹介でお見合い。
一郎さんと交際を始める。第一印象は無口でこわそうな感じ。
東京オリンピック開催
1966昭和4123結婚。
2ヶ月後に父正夫死去。花嫁姿が見せられてよかった
1970昭和4527長女良子出産。人生最大の喜び。万国博覧会。よど号ハイジャック事件。ビートルズ解散
1971昭和4628母さと子死去。北海道につれていってあげられなくて心残り。「戦争を知らない子どもたち」ヒット。よく口ずさんだもの
中略
1995平成752良子結婚。夫が涙を流すのをはじめて見た阪神淡路大震災。
地下鉄サリン事件

このような感じで、自分にとって大きなできごとを年表にします。

この形式であれば、そのときどきに日記のように書き加えていくことができます。

他にも、細かい年表ではなく、「幼少期」「小学時代」「中学時代」〜「結婚後」「出産後」「退職後」といった転機ごとに書くパターンもあります。

文章を書くのがお好きな方は、自分を主人公にした小説のように綴るのも素敵です。

【20代から50代のエンディングノート】年代別オススメの項目と書き方

エンディングノートは人生の最期に向けての準備というイメージから、高齢の方が書く印象がありますが、実際には何歳からでも書くことができますし、どの世代の方にも役立ちます。

今をよりよく生きるため、これからに備えていくためのプランや思い、希望を書いておけるノートだからです。

この章では、20代から50代の年代別にエンディングノートに書くべき項目、カットしていい項目について説明します。

1章でエンディングノートの主な10項目をお伝えしましたが、他にも書くとよいさまざまな項目が考えられます。たとえば以下のような項目です。

  • 目標や夢
  • ライフプラン
  • 第二の人生でしたいこと(挑戦したいこと)

これらの具体的な書き方を交えながら、年代別のエンディングノートについて解説していきます。

若い世代でエンディングノートに興味をお持ちの方はぜひ参考にしてくださいね。

20代のエンディングノートはこれからのために書く

20代の方は成人したばかりですから、エンディングノートは人生の「これから」のために書いてください。

1章でご紹介した10項目以外に、目標や将来の夢をノートに書くことをおすすめします。

書くことで自覚が生まれ、夢のために努力したくなりますし、目標が曖昧な人は自分の心を見つめる機会になります。

前述の項目についても、今わかるところを埋めることで、これからに向けて「どう生きるべきか」という指針になります。

といっても、20代ならカットしていい項目もあります。

下記に20代のエンディングノートに書くとよい項目を一覧にしましたのでご覧ください。

「目標(夢)」の例も挙げましたので参考にしてください。

【20代のエンディングノート】◎書くべき △どちらでもいい

項目書く書かなくていい備考/例
自分について
契約など個人情報
医療や介護※持病のある方は書いておきましょう
葬儀や納骨
知人や親戚の連絡先※連絡帳のような感覚で書くといいでしょう。訃報のお報せ欄は空欄で構いません
相続財産について
遺言書について
ペットについて
大切な人へのメッセージ
自分史
目標(夢)例)
・起業する
・お母さんのような立派な看護師になる
・海外留学をする
・将来はカラーコーディネーターになる
・カフェのオーナーになる
・25歳で結婚して27歳で母になる!
・売れる役者になってバイトせずに食えるようになる(30歳までに!)

30代・40代のエンディングノートは人生設計のために書く

30代40代は、仕事がステップアップしたり、結婚や子どもを授かったりと人生の節目を迎えます。

ここまでの自分自身を検証整理し、これからのライフプランを練るべき年代です。

そのため、エンディングノートには、前述の10項目以外に「ライフプラン」を書くことをおすすめします。

子どもの教育や自己投資、住宅プラン…と資金を含めた人生設計をするのに、エンディングノートは役立ちます。

30代40代のエンディングノートで、書くとよい項目、カットしていい項目を一覧にしましたのでご覧ください。

ライフプランの書き方例も添付しましたので参考にして頂けたらと思います。

【30代・40代のエンディングノート】◎書くべき △どちらでもいい

項目書く書かなくていい備考
自分について
契約など個人情報
医療や介護
葬儀や納骨
知人や親戚の連絡先
相続財産について
遺言書について
ペットについて
大切な人へのメッセージ※結婚時にパートナーへの思い、生まれたばかりの子への気持ちなどを綴っておくと後から見たときに心に響くことがあります
自分史※この時期から書き出す人も多いです。振り返ることでこれからが考えられます
ライフプラン※下記参照

ライフプランは以下のように、人生の中での大きなイベントと支出を書いて一覧にするのが簡単です。

どのようにマネープランをたてていくべきかも考えやすくなります。

【ライフプラン】

西暦
(年齢)
20132014201520162017201820192020・・・
自分3334353637383940・・・
3132333435363738・・・
長女012345・・・
息子012・・・
イベント結婚!転職長女誕生長男誕生長女
幼稚園入園
住宅購入・・・
支出200万30万30万15万1500万・・・

このような形式で、会社を退職する65歳くらいまでの表を作成しましょう。

これからの様々なイベントを乗り切る資金や、備えに必要な金額が見えてきます。

加えて、5年後、10年後までにやり遂げたい目標なども記載すると、より計画が明確になります。

例)

目標<5年後までに>
・新車を購入する
・写真コンクールで一度は入賞を果たす!
<10年後までに>
・家族で海外旅行をする
・妻にダイヤの指輪を買う
・オーディオルームを作る

50代のエンディングノートはセカンドライフの充実に向けて書く

50代は子育てが一段落したり定年が近づいたりして、セカンドライフを考え始める年代です。

定年後の生活に備えたり老後の資金を考える上でも、エンディングノートを書き始めるのに決して早過ぎる年代ではありません。

この年代のエンディングノートで、先の10項目以外におすすめする項目は、「これからしたいこと」です。

セカンドライフを活力を持って生きるためには、資金以外に、心の充実が重要になります。

楽しく喜びを持って第二の人生を歩めるように、これからしたいことを書いてみましょう。

書き方のポイントは、それを考えるとワクワクできるかどうか?に視点をおいて考えることです。

下記の50代のエンディングノート一覧に、「これからしたいこと」の例も示しましたのでご覧ください。

【50代のエンディングノート】◎書くべき △どちらでもいい

項目書く書かなくていい備考/例
自分について
契約など個人情報
医療や介護
葬儀や納骨
知人や親戚の連絡先
相続財産について
遺言書について
ペットについて
大切な人へのメッセージ
自分史※自分史は遡って調べる作業も含め体力のいる作業です。50代から書き始めることをおすすめします。
これからしたいこと例)
・ゴルフ教室に通う
・韓国語を習う
・写真展に挑戦する
・蕎麦を打つ
・田舎へ移住する
・YouTubeデビューする
・フラワーアレンジメント
・温泉巡り
・ヨガをはじめる

エンディングノートがスムーズに書ける!3つのポイント

エンディングノートの書き方はしっかり把握できましたでしょうか。

内容はわかっても、いざ書こうとすると構えてしまってなかなか進まない…という人がいるかもしれませんね。

そこで2章では、エンディングノートをスムーズに書くためのポイントを伝授したいと思います。

  • 書けるところから書く
  • 一気に完成しようと思わない
  • 自分が書きやすいノートを選ぶ

ひとつずつ説明していきます。

この2つのポイントをおさえるだけで、楽に書き進められるようになりますので、ぜひ試してみてくださいね。

書けるところから書く

エンディングノートをスムーズに書く一番のポイントは、書けるところから書くということです。

最初から順番にきれいに埋めていこうと考えると、調べないとわからない要素や、決めていないこと、じっくり考えなければ書けないところで立ち止まってしまい、なかなか先へ進めなくなってしまいます。

たとえば、自分についての項目や、契約などの個人情報は考えなくてもすぐに書けますよね。

ペットの名前、医療の欄でも持病や病院名は悩む必要なく書けるのではないでしょうか。

エンディングノートを書く際は、そういったすぐ書ける所、わかっている所から埋めていきましょう。

わからない所、ゆっくり考えたい所は飛ばして構いません。

死の時期が差し迫っているケースをのぞき、エンディングノートはいついつまでに完成させなければいけないものではありません。

気楽に、書けるところから書いていきましょう。

一気に完成しようと考えない

エンディングノートは一気に完成しようと考えないでください。

そもそも短期間で完璧な形にできるようなものではないのです。

書いている間に家族の状況が変わる場合もあるでしょうし、あなたの気持ちに変化が訪れることも充分考えられます。

すぐに全部のページを完璧に埋めようなどと考えると大変ですし、構えてしまって進みません。

最初から完成をめざしていると、間違いやミスを恐れて、多大な神経を使うことになるでしょう。

変化したら更新すればいいし、間違えたら書き直せばいいと考えて、気楽に書いていくことをおすすめします。

エンディングノートにおいては、綺麗にまとまった形式的なものはそんなに意味がありません。

人生はそれぞれ違うのですから、見本通りの、体温の伝わらないものは残された家族にも意味をなさないのです。

その時々のあなたの気持ちがこもったエンディングノートであれば、二重線で消した箇所や、何度も書き直した形跡さえも良い思い出に変わります。

エンディングノートは最初から完成形を求めず、書けるところから、ミスや間違いを恐れず書いていきましょう。

自分が書きやすいノートを選ぶ

スムーズに書くためには、相性の良い、書きやすいノートを選ぶのも重要なポイントになります。

開くのが楽しみになるようなノートを選ぶと、そうでないときに比べ筆の運びも良くなります。

たとえば、どこにでも持ち運べる気軽な軽いノートが書きやすい人もいるでしょう。

反対に、高級感のある重厚なノートの方が気分が上がるという人だっています。

説明が詳しく載っているものが助かるという人もいれば、説明や項目は少なめで自由度の高いものが好きな人もいます。

デザインひとつとっても、見やすさ重視の装丁、可愛い装丁、書籍風など、たくさんの種類があり、人それぞれ「書きやすい」と感じるものは違ってきます。

ご存知のように現在はさまざまなエンディングノートが数多く出回っています。

どれにするか迷うところですが、スムーズに書くためには、とにかく「書きやすい」と感じるものを選ぶようにしましょう。

エンディングノート作成でよくある3つの質問

エンディングノートの書き方やポイントは把握できましたでしょうか。

この章では、エンディングノート作成にあたってよくある質問と答えをご紹介します。

気になるところをご覧になって疑問を解消して頂けたらと思います。

Q1.エンディングノートは家族と相談しながら書いてはいけないの?

A.
エンディングノートは家族と相談しながら書いても構いません。
どんな情報があった方が良いかを直接たずねることができる利点もあります。
家族だけでなく、同じ年頃の友人や、既にエンディングノートを書いた経験のある知人などに相談しても良いでしょう。
ただし、個人情報に関わる部分もあるので、信頼できる相手かどうかはしっかりと判断するようにしてください。

 Q2.定期的に見直しや更新をしなきゃいけない?どれくらいの頻度ですればいい?

A.
エンディングノートは定期的に見直し、状況や変化に応じて更新をした方がいいです。
時間の経過と共に、家族の状況や、あなたの気持ちも変化するからです。財産に関しても変わる可能性があります。
頻度としては1、2年に1回くらいがいいでしょう。誕生日や記念の日など、見直しをする日を決めておくと忘れずに見直せます。

 Q3.エンディングノートの保管場所はどこにすればいいですか?

A.
保管場所は目につき過ぎない方がいいですが、かといって家族の誰にも見つけてもらえないようでは意味がありません。
おすすめの保管場所は以下の3つです。箪笥本棚机の引き出しできれば、エンディングノートの存在を、家族の誰かに伝えておくとよいでしょう。
そうすれば万一の場合に必ず探してもらえます。
よくある失敗例として、知人に預けてトラブルになったということがあります。
信頼できる知人であったとしても、ちょっとした興味で中身を見てしまいトラブルに発展する可能性があります。
保管場所は家の中のどこかを選ぶこと、人に預けるのは避けてください。

書き方に悩んだら専門家に相談しよう

エンディングノートの項目や内容を、書き方に焦点をあてて詳しくお伝えしてきました。

ここまで読まれたあなたはすぐにでもペンを握れると思いますが、それでも作成途中で悩んでしまうことがないとも限りません。

多くの方はエンディングノートを書くのは初めてです。

最初はスムーズに書けたのに途中でつまづいてしまった、自分ひとりで決めがたい迷いが生じてしまったという方は少なくないのです。

そんな風に悩んだり迷ったりしたときは、専門家に相談してみましょう。

エンディングノートの書き方について、さまざまなセミナーや講座が各地で開かれています。

昨今はオンラインでの対応も増えてきましたので、手軽に受講することができます。

「終活の相談窓口」ではエンディングノートの作成サポートを行っています。下記をご覧になって興味のある方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。

【エンディングノートの書き方サポート(ZOOMでのサポートも対応しています)】

10名以下のサポート5,000円/1名
10名以上の場合はセミナーになります。50,000円+巣鴨からの交通費
*学校、病院、介護施設、地域包括支援センター、社会福祉協議会、NPO団体、自治体、行政さまからのご依頼については、巣鴨からの交通費のみで受けさせていただいています。

まとめ

エンディングノートの書き方に決まりはありません。

それだけ自由度の高いものなのですが、難しく感じてしまったときにスムーズに書くポイントは2つあります。

  • 書けるところから書く
  • 一気に完成しようと考えない

完璧に書くことや形式を気にして堅苦しく構えず、書けることを気軽に書きとめていくような気持ちで向かうと良いでしょう。

作成につまづいて悩んだり、迷ったりしたときは専門家に相談するのも一案です。

記事を参考に、思いのつまったメモリアルな一冊を書いて頂ければと思います。

※一日葬:通夜を行わず一日で納棺から葬式までを行う葬儀
※直葬:通夜も葬式も行わず納棺後に火葬を行う葬儀

知人や親戚の連絡先

葬儀や納骨について

Amazonや楽天などネットショップを使われている方は、そちらのパスワードや引き落とし口座も記載しておくと良いでしょう。

契約情報に関しては、下記の例のように口座自動引き落としに特化したページを作るのもひとつの方法です。

口座引落としページの例

銀行関連が一括して見られるので、わかりやすいですね。ここもチェック!エンディングノートにはキャッシュカードの暗証番号は書かないでください。
予期しない人の目に触れて、財産が盗まれてしまう可能性があります。
クレジットカードの番号なども同様の理由で書かないようにしてください。

医療や介護について

住所は引っ越したときには更新してください。引越しが多い人は、変遷として、その都度書き換えて残しておくのも覚え書きになっていいでしょう。

特技や趣味、好きな食べ物は必須ではありませんが、見た人に、あなたの人と成りをイメージして貰うという意味で、あるといい情報です。

契約などの個人情報

エンディングノートの書き方に決まりはありませんが、残しておく人のために書くべき内容として冒頭で述べた10項目は記載するようにしましょう。

項目ごとの書き方を、具体的な例文を交えながら解説します。

あなただけの大切な一冊のために、しっかり理解していってくださいね。

自分について

  1. 自分について(名前・生年月日・本籍地など)
  2. 契約などの個人情報(携帯・パソコン・光熱費)
  3. 医療や介護について(持病・常用薬・延命治療の有無など)
  4. 葬儀や納骨について
  5. 知人や親戚の連絡先
  6. 相続財産について(預貯金・不動産・生命保険など)
  7. 遺言書について
  8. ペットについて
  9. 大切な人へのメッセージ
  10. 自分史

読んで頂ければ、エンディングノートのイメージが明確になり、具体的に何を、どう書くべきが見えてくるでしょう。

また、昨今では若い世代でエンディングノートを書く人が増えていることから、20代から50代の年代別の書き方についても触れていきます。

さらに、どの年代の方でもスムーズに書き進められるように書き方のポイントも伝授します!

記事を参考に、思いのこもった大切な一冊を迷いなく作成して頂けたらと思います。

記事のもくじ [とじる]

「エンディングノートって、何を、どんな風に書いたらいいのだろう」

「エンディングノートの書き方に決まりはあるのかしら?」

記事をご覧のあなたはこんな疑問をお持ちではないでしょうか?

結論からいうとエンディングノートの書き方に決まりはありません。

ただ、必ず記載しておいた方がいい項目は10個あります。

その項目さえ押さえておけば、基本的に洩れのないエンディングノートが仕上がります。

本記事では、エンディングノートに書くべきその10項目と、各々の書き方を例文を交えて解説します!

  1. 自分について(名前・生年月日・本籍地など)
  2. 契約などの個人情報(携帯・パソコン・光熱費)
  3. 医療や介護について(持病・常用薬・延命治療の有無など)
  4. 葬儀や納骨について
  5. 知人や親戚の連絡先
  6. 相続財産について(預貯金・不動産・生命保険など)
  7. 遺言書について
  8. ペットについて
  9. 大切な人へのメッセージ
  10. 自分史

読んで頂ければ、エンディングノートのイメージが明確になり、具体的に何を、どう書くべきが見えてくるでしょう。

また、昨今では若い世代でエンディングノートを書く人が増えていることから、20代から50代の年代別の書き方についても触れていきます。

さらに、どの年代の方でもスムーズに書き進められるように書き方のポイントも伝授します!

記事を参考に、思いのこもった大切な一冊を迷いなく作成して頂けたらと思います。

記事のもくじ [とじる]

エンディングノートの書き方を項目別に解説

エンディングノートの書き方に決まりはありませんが、残しておく人のために書くべき内容として冒頭で述べた10項目は記載するようにしましょう。

項目ごとの書き方を、具体的な例文を交えながら解説します。

あなただけの大切な一冊のために、しっかり理解していってくださいね。

自分について

エンディングノートには、自分の名前や生年月日などの基本情報を記載しておきましょう。

「そんな当たり前のこと書く必要ある?」と思われるかもしれませんが、導入部分として書いておくべきです。

当たり前と思っていることを忘れてしまう日がこないとも限りません。

この先ノートを見る人が、あなたの生年月日を知らない場合だってあるでしょう。

何より自分の基本情報を書くことは、『これからエンディングノートを書いていくのだ』という自覚につながります。一番スラスラ書ける部分なのでモチベーションも上がります。

記載する事項に決まりはありませんが、以下のような内容を書いておくと良いです。

具体例を作りましたのでご覧ください。

【自分について】※赤字は例です

名前終活 一郎(しゅうかつ いちろう)
生年月日西暦 19〇〇年(大正・昭和・平成 〇〇年)
〇〇月 〇〇日 生まれ
住所〒000-0000
東京都〇〇区〇〇町 〇ー〇〇ー〇号
本籍地〒000-0000
埼玉県〇〇区〇〇町 〇ー〇ー〇〇号
血液型A 型
趣味映画鑑賞
釣り
写真
特技料理(定年後に習ってハマる)
好きな食べ物刺身
蕎麦(ただしワサビが苦手)

住所は引っ越したときには更新してください。引越しが多い人は、変遷として、その都度書き換えて残しておくのも覚え書きになっていいでしょう。

特技や趣味、好きな食べ物は必須ではありませんが、見た人に、あなたの人と成りをイメージして貰うという意味で、あるといい情報です。

契約などの個人情報

エンディングノートには使っている携帯電話やパソコン、光熱費など、契約関連の個人情報を書いておきましょう。

見た人が引き継いだり、解約するのに大変役立ちます。

自分の覚え書きにもなりますので、パスワードやIDなどの情報も書いておくと良いでしょう。

記載事項に決まりはありませんが、以下のような内容を記載するのがおすすめです。

【契約などの個人情報】※赤字は例です

契約サービス金融機関名引落日ID・パスワードなど備考
携帯(会社名〇〇)〇〇銀行
〇〇支店
口座番号
〇〇〇〇〇〇〇
毎月
25日
携帯番号
090-0000-0000
アドレス
・・・・・・・・
パスワード
・・・・
妻の携帯も一緒に引き落とされる。
PC(プロバイダ名〇〇)〇〇銀行
〇〇支店
口座番号
〇〇〇〇〇〇〇
毎月
25日
アドレス
・・・・・・・・
パスワード
・・・・
ID
・・・・・・・・
水道隔月末頃振込用紙で支払い
ガスと電気(会社名〇〇〇〇)〇〇銀行
〇〇支店
口座番号
〇〇〇〇〇〇〇
毎月
25日
ガスと電気は一括

Amazonや楽天などネットショップを使われている方は、そちらのパスワードや引き落とし口座も記載しておくと良いでしょう。

契約情報に関しては、下記の例のように口座自動引き落としに特化したページを作るのもひとつの方法です。

口座引落としページの例

銀行関連が一括して見られるので、わかりやすいですね。ここもチェック!エンディングノートにはキャッシュカードの暗証番号は書かないでください。
予期しない人の目に触れて、財産が盗まれてしまう可能性があります。
クレジットカードの番号なども同様の理由で書かないようにしてください。

医療や介護について

アレルギーや持病、常用薬などを書き記しておきましょう。

判断能力が低下したり、急な病で意識不明になったときに介護する人が助かります。

また、臓器提供や延命治療を望むかどうかも書いておくべきことのひとつです。

万一のとき、希望通りの対処をして貰えるように思いを記しましょう。

記載がなかった場合、家族が難しい判断を求められることになります。

ただ、「望まない」などの記載があったとしても、家族は悩むことが多いので、ノートに書くだけでなく1度は話し合いをしておいた方がよいでしょう。

医療や介護について、エンディングノートの書き方は以下を参考にしてください。

【医療や介護について】※チェックや赤字は例です

持病☑有り 狭心症□無し
常用薬☑有り 〇〇〇、〇〇〇〇〇□無し
アレルギー☑有り 小麦、猫□無し
延命治療□希望する☑希望しない 
臓器提供☑希望する□希望しない

葬儀や納骨について

自分の葬儀をどんな風に行って欲しいかの希望、納骨して欲しい寺などを記載しておきましょう。

遺影に使用して欲しい写真についてや、棺に納めて欲しいものなども書いておくと良いです。

亡くなった際、家族は悲しみやショックの中で葬儀の準備をしなくてはなりません。

動転して病院や葬儀社にいわれるままに、式を終わらせてしまったという話も聞かれます。

ノートに希望や指示が記載してあれば、あなたの生前の希望通りの葬儀をスムーズに行うことができます。

葬儀や介護についての書き方は以下を参考にしてください。

【葬儀や納骨について】※チェックや赤字は例です

お葬式のかたち□一般葬  ☑家族葬  □一日葬※  □直葬※
喪主について終活太郎(長男)
遺影について☑有り  □無し  保管場所(仏壇右側の引き出し1段目)  
棺に納めて欲しいもの家族旅行のアルバム、箪笥下段にある着物
納骨して欲しい寺院(霊園)名前   〇〇霊園
所在地  東京都〇〇区〇-〇-〇〇
連絡先  03-〇〇〇〇-〇〇〇〇

※一日葬:通夜を行わず一日で納棺から葬式までを行う葬儀
※直葬:通夜も葬式も行わず納棺後に火葬を行う葬儀

知人や親戚の連絡先

あなたの親しい知人や親戚の連絡先を記載しましょう。

死後に連絡をして欲しい人には、その旨書き記しておくと家族は助かります。

連絡先の書き方の具体例は以下になります。

【知人や親戚の連絡先】※チェックや赤字は例です

氏名関係住所連絡先訃報について
終活 貞夫東京都〇〇区・・・・・03-0000-0000☑知らせる □知らせない
鈴木 正義兄神奈川県〇〇区・・・・090-0000-0000☑知らせる □知らせない
岡田 緑不明不明□知らせる ☑知らせない
井上 市子友達東京都〇〇区・・・・・080-0000-0000☑知らせる □知らせない
山田 三郎叔父埼玉県〇〇市・・・・・080-0000-0000□知らせる ☑知らせない
佐藤 良郎不明090-0000-0000□知らせる ☑知らせない
終活 花子叔母不明03-0000-0000☑知らせる □知らせない

相続財産について

エンディングノートには、持っている財産の内容を記載しておきましょう。

わからないと、残された家族は相続手続きが大変な負担になります。

相続税の申告には全ての財産の洗い出しが必要なのです。

相続財産について、記載しておきたい情報には以下のようなものがあります。

  • 預貯金(金融機関・支店名など)
  • 有価証券(金融機関・支店名等)
  • 生命保険の加入状況

書き方は以下の例をご覧ください。

【預貯金】※赤字は例です
預貯金①

金融機関〇〇銀行支店名・店番号〇〇支店    111  
口座番号0000000名義人終活一郎
預貯金の種類普通備考給与振込口座

預貯金②

金融機関△△銀行支店名・店番号〇〇支店    555  
口座番号0000000名義人終活一郎
預貯金の種類定期備考

預貯金③、預貯金④……というように、すべての口座について記載していきます。
有価証券、その他の金融資産についても同様に、口座を記録しておきましょう。

【生命保険】例

保険会社〇〇〇生命
商品名定期保険Cコース
証券番号〇〇〇〇〇〇
契約者名終活 一郎
受取人終活 太郎
連絡先03-0000-0000
保険証券の保管場所書斎のデスク1番下の引き出し

他にも、不動産の所有や、価値のある美術品、骨董品などを所有している場合はそれらも記載しましょう。

また、負債がある場合はそちらも必ず明記してください。

借金も相続の対象となります。資産よりも負債の方が多いのであれば、相続人は相続放棄を選択するかと思いますが、相続放棄の手続きは相続発生後3ヶ月以内に行わなくてはなりません。

煩雑な手続きをスムーズに行うためにも、負債について詳細に記載しておくことが必要です。

遺言書について

遺言書がある場合は、その旨を、種類や保管場所と共に記しておきましょう。

しっかり覚えておいていただきたいのですが、エンディングノートは遺書の代わりにはなりません。

似ているようですが、決定的に違うことがあります。

それは、エンディングノートには法的効力がないということです。

遺言書は被相続人の財産処分について法的効力のある書面であり、作成方法や記載内容に法律上のルールがあります。そういったルールにのっとらないで書くエンディングノートは遺言書の代わりにはなり得ないのです。

エンディングノートの遺言書についての書き方は、以下を参考にしてください。

【遺言書について】※チェックや赤字は例です

遺言書の有無☑有り  □無し
保管場所仏壇右側の引き出し中段の箱の中
種類☑自筆証明遺言  □公正証書遺言※  □秘密証書遺言※

※公正証書遺言:公認役場の公証人が関与して公正証書の形で残す遺言書
※秘密証書遺言:遺言の内容を誰にも公開せず秘密にしたまま公証人に遺言の存在のみを証明してもらう遺言のこと

ペットについて

ペットを飼っている場合は、自分がいなくなった後のペットの扱いについて記載しておいてください。

世話の仕方や食べ物、嗜好、誰に面倒を見て欲しいかまで書きましょう。

もちろん記載したとしても、家族の事情で手放されてしまうこともあります。

そうであっても思いは伝わりますし、託された人や施設等でもペットに関する情報があった方が助かります。

ペットについて、エンディングノートの書き方は以下を参考にしてください。

【ペットについて】※赤字は例です

名前コロ
種類柴犬
年齢11才
かかりつけの病院〇〇動物病院 TEL03-0000-0000
好きな食べ物鶏ささみ、犬用ビーフジャーキー
喜ぶこと〇〇公園の滑り台が好きなので時々連れていってください。花壇をクンクンするのも好きです。
面倒をみて欲しい人長男夫婦にこのままこの家で飼って欲しい。慣れている所にいさせてやりたい。

大切な人へのメッセージ

エンディングノートには、家族や、大切な人へのメッセージを書いておくことができます。

内容は感謝の気持ちや、言いそびれていたこと、形見分けのこと、何でも構いません。

後に相手が目にしたとき、そこに込めた思いが伝わり、あなたへ思いを馳せてくれるでしょう。

仮に相手がそれを見ることが叶わないとしても(亡き夫や親へ綴る言葉、居場所を知らない友人への言葉など)、書き記すことは人生を振り返り、気持ちを整えていくことに繋がります。

心に伝わるメッセージを書くためのポイントは3つあります。

  • 感謝の気持ちを込めて書く
  • 相手の顔をイメージして普段通りの言葉を心掛ける
  • 愚痴や恨みのようなネガティブな内容は書かない

残していくものですから、敢えて互いの気分を害するような内容は避けた方がいいでしょう。

よそ行きの言葉でなく、普段通りに語りかけることで感謝の言葉も浮かびやすいですし、心に響く文章が紡げます。

ご参考までにいくつか具体例を挙げておきます。

【メッセージ】

一郎さんへ(夫)
しばらく会っていないけど元気ですか?
私はあなたがそちらに行ってしまった後も、良子や孫に囲まれて賑やかに過ごしていますよ。料理も洗濯もできない私をお嫁さんにしてくれてありがとう。退職後の温泉巡り楽しかったですね。
病院で最後に「ありがとう」と言ってくれたのに、私はこの世で伝えられないからここに書いておきます。あなたの奥さんになれてしあわせな人生でした。ありがとう。
良子へ(娘)
良子、あなたが生まれたとき、私は人生で最大の喜びを感じました。お父さんもそうです。
これから色々あるとは思うけど、どんなときも、自分はたくさんの愛に包まれ生まれてきたということを忘れないで。天国からも応援しています。忠志さんと仲良くね。先日話したダイヤの指輪、貰ってください。おばあちゃまからいただいたものですよ。
あなたがしてくれればおばあちゃまも喜んでくれるでしょう。
みかちゃんへ(孫)
似顔絵をありがとうね。ピアノとっても上手でした。
パパやママのいうことをよくきいて、おべんきょうもがんばってくださいね。みかちゃんはおばあちゃんの自慢の孫ですよ。ずっとずっと大好きです。

写真や絵を添えておくと、読んだ人も思い出が共有できて喜ばれます。

自分史

自分史を書いておくと、人生のさまざまを思い出し整理することができます。

自分という人間が生まれて生きてきた意味や価値を認識することができます。

後に読んだ人は、あなたという人間についてより深く知ることになるでしょう。

あなたの生い立ちからの人生を辿ることは、後の人たちに家族の歴史を伝えることにもなります。

人生の意味などといわれると難しく感じてしまうかもしれませんが、自分史にも書き方の決まりはありません。肩肘はらず思い出すままに自由に書き綴っていいのです。

エンディングノートでの自分史の書き方のポイントは3つです。

  • 時系列に沿って書く
  • 記憶が曖昧なところはメモ書きや空欄にする
  • 枠にとらわれず気持ちなども書き添える

しっかり書こうと考えるとつまづきやすくなります。楽しく思い出しながら、後から肉付けできるところはする、というような気持ちで書いていきましょう。

以下に簡単な書き方の具体例を示しましたのでご覧ください。

【自分史】例

西暦
(年)
年号
(年)
年齢
(歳)
できごと社会のできごと
1943昭和18010月11日
工員の父正夫と母さと子の長女として、北海道〇〇に生まれる
1958昭和3315家族で上京。
〇〇区〇〇高校に転入。
東京タワー完成。
10,000円札発行。ロカビリー流行
1961昭和3618地元の〇〇デパートに就職。ネクタイ売り場に配属される。
川崎良子ちゃんは同期。長い付き合いが始まる。
1964昭和3921売り場の先輩の紹介でお見合い。
一郎さんと交際を始める。第一印象は無口でこわそうな感じ。
東京オリンピック開催
1966昭和4123結婚。
2ヶ月後に父正夫死去。花嫁姿が見せられてよかった
1970昭和4527長女良子出産。人生最大の喜び。万国博覧会。よど号ハイジャック事件。ビートルズ解散
1971昭和4628母さと子死去。北海道につれていってあげられなくて心残り。「戦争を知らない子どもたち」ヒット。よく口ずさんだもの
中略
1995平成752良子結婚。夫が涙を流すのをはじめて見た阪神淡路大震災。
地下鉄サリン事件

このような感じで、自分にとって大きなできごとを年表にします。

この形式であれば、そのときどきに日記のように書き加えていくことができます。

他にも、細かい年表ではなく、「幼少期」「小学時代」「中学時代」〜「結婚後」「出産後」「退職後」といった転機ごとに書くパターンもあります。

文章を書くのがお好きな方は、自分を主人公にした小説のように綴るのも素敵です。

【20代から50代のエンディングノート】年代別オススメの項目と書き方

エンディングノートは人生の最期に向けての準備というイメージから、高齢の方が書く印象がありますが、実際には何歳からでも書くことができますし、どの世代の方にも役立ちます。

今をよりよく生きるため、これからに備えていくためのプランや思い、希望を書いておけるノートだからです。

この章では、20代から50代の年代別にエンディングノートに書くべき項目、カットしていい項目について説明します。

1章でエンディングノートの主な10項目をお伝えしましたが、他にも書くとよいさまざまな項目が考えられます。たとえば以下のような項目です。

  • 目標や夢
  • ライフプラン
  • 第二の人生でしたいこと(挑戦したいこと)

これらの具体的な書き方を交えながら、年代別のエンディングノートについて解説していきます。

若い世代でエンディングノートに興味をお持ちの方はぜひ参考にしてくださいね。

20代のエンディングノートはこれからのために書く

20代の方は成人したばかりですから、エンディングノートは人生の「これから」のために書いてください。

1章でご紹介した10項目以外に、目標や将来の夢をノートに書くことをおすすめします。

書くことで自覚が生まれ、夢のために努力したくなりますし、目標が曖昧な人は自分の心を見つめる機会になります。

前述の項目についても、今わかるところを埋めることで、これからに向けて「どう生きるべきか」という指針になります。

といっても、20代ならカットしていい項目もあります。

下記に20代のエンディングノートに書くとよい項目を一覧にしましたのでご覧ください。

「目標(夢)」の例も挙げましたので参考にしてください。

【20代のエンディングノート】◎書くべき △どちらでもいい

項目書く書かなくていい備考/例
自分について
契約など個人情報
医療や介護※持病のある方は書いておきましょう
葬儀や納骨
知人や親戚の連絡先※連絡帳のような感覚で書くといいでしょう。訃報のお報せ欄は空欄で構いません
相続財産について
遺言書について
ペットについて
大切な人へのメッセージ
自分史
目標(夢)例)
・起業する
・お母さんのような立派な看護師になる
・海外留学をする
・将来はカラーコーディネーターになる
・カフェのオーナーになる
・25歳で結婚して27歳で母になる!
・売れる役者になってバイトせずに食えるようになる(30歳までに!)

30代・40代のエンディングノートは人生設計のために書く

30代40代は、仕事がステップアップしたり、結婚や子どもを授かったりと人生の節目を迎えます。

ここまでの自分自身を検証整理し、これからのライフプランを練るべき年代です。

そのため、エンディングノートには、前述の10項目以外に「ライフプラン」を書くことをおすすめします。

子どもの教育や自己投資、住宅プラン…と資金を含めた人生設計をするのに、エンディングノートは役立ちます。

30代40代のエンディングノートで、書くとよい項目、カットしていい項目を一覧にしましたのでご覧ください。

ライフプランの書き方例も添付しましたので参考にして頂けたらと思います。

【30代・40代のエンディングノート】◎書くべき △どちらでもいい

項目書く書かなくていい備考
自分について
契約など個人情報
医療や介護
葬儀や納骨
知人や親戚の連絡先
相続財産について
遺言書について
ペットについて
大切な人へのメッセージ※結婚時にパートナーへの思い、生まれたばかりの子への気持ちなどを綴っておくと後から見たときに心に響くことがあります
自分史※この時期から書き出す人も多いです。振り返ることでこれからが考えられます
ライフプラン※下記参照

ライフプランは以下のように、人生の中での大きなイベントと支出を書いて一覧にするのが簡単です。

どのようにマネープランをたてていくべきかも考えやすくなります。

【ライフプラン】

西暦
(年齢)
20132014201520162017201820192020・・・
自分3334353637383940・・・
3132333435363738・・・
長女012345・・・
息子012・・・
イベント結婚!転職長女誕生長男誕生長女
幼稚園入園
住宅購入・・・
支出200万30万30万15万1500万・・・

このような形式で、会社を退職する65歳くらいまでの表を作成しましょう。

これからの様々なイベントを乗り切る資金や、備えに必要な金額が見えてきます。

加えて、5年後、10年後までにやり遂げたい目標なども記載すると、より計画が明確になります。

例)

目標<5年後までに>
・新車を購入する
・写真コンクールで一度は入賞を果たす!
<10年後までに>
・家族で海外旅行をする
・妻にダイヤの指輪を買う
・オーディオルームを作る

50代のエンディングノートはセカンドライフの充実に向けて書く

50代は子育てが一段落したり定年が近づいたりして、セカンドライフを考え始める年代です。

定年後の生活に備えたり老後の資金を考える上でも、エンディングノートを書き始めるのに決して早過ぎる年代ではありません。

この年代のエンディングノートで、先の10項目以外におすすめする項目は、「これからしたいこと」です。

セカンドライフを活力を持って生きるためには、資金以外に、心の充実が重要になります。

楽しく喜びを持って第二の人生を歩めるように、これからしたいことを書いてみましょう。

書き方のポイントは、それを考えるとワクワクできるかどうか?に視点をおいて考えることです。

下記の50代のエンディングノート一覧に、「これからしたいこと」の例も示しましたのでご覧ください。

【50代のエンディングノート】◎書くべき △どちらでもいい

項目書く書かなくていい備考/例
自分について
契約など個人情報
医療や介護
葬儀や納骨
知人や親戚の連絡先
相続財産について
遺言書について
ペットについて
大切な人へのメッセージ
自分史※自分史は遡って調べる作業も含め体力のいる作業です。50代から書き始めることをおすすめします。
これからしたいこと例)
・ゴルフ教室に通う
・韓国語を習う
・写真展に挑戦する
・蕎麦を打つ
・田舎へ移住する
・YouTubeデビューする
・フラワーアレンジメント
・温泉巡り
・ヨガをはじめる

エンディングノートがスムーズに書ける!3つのポイント

エンディングノートの書き方はしっかり把握できましたでしょうか。

内容はわかっても、いざ書こうとすると構えてしまってなかなか進まない…という人がいるかもしれませんね。

そこで2章では、エンディングノートをスムーズに書くためのポイントを伝授したいと思います。

  • 書けるところから書く
  • 一気に完成しようと思わない
  • 自分が書きやすいノートを選ぶ

ひとつずつ説明していきます。

この2つのポイントをおさえるだけで、楽に書き進められるようになりますので、ぜひ試してみてくださいね。

書けるところから書く

エンディングノートをスムーズに書く一番のポイントは、書けるところから書くということです。

最初から順番にきれいに埋めていこうと考えると、調べないとわからない要素や、決めていないこと、じっくり考えなければ書けないところで立ち止まってしまい、なかなか先へ進めなくなってしまいます。

たとえば、自分についての項目や、契約などの個人情報は考えなくてもすぐに書けますよね。

ペットの名前、医療の欄でも持病や病院名は悩む必要なく書けるのではないでしょうか。

エンディングノートを書く際は、そういったすぐ書ける所、わかっている所から埋めていきましょう。

わからない所、ゆっくり考えたい所は飛ばして構いません。

死の時期が差し迫っているケースをのぞき、エンディングノートはいついつまでに完成させなければいけないものではありません。

気楽に、書けるところから書いていきましょう。

一気に完成しようと考えない

エンディングノートは一気に完成しようと考えないでください。

そもそも短期間で完璧な形にできるようなものではないのです。

書いている間に家族の状況が変わる場合もあるでしょうし、あなたの気持ちに変化が訪れることも充分考えられます。

すぐに全部のページを完璧に埋めようなどと考えると大変ですし、構えてしまって進みません。

最初から完成をめざしていると、間違いやミスを恐れて、多大な神経を使うことになるでしょう。

変化したら更新すればいいし、間違えたら書き直せばいいと考えて、気楽に書いていくことをおすすめします。

エンディングノートにおいては、綺麗にまとまった形式的なものはそんなに意味がありません。

人生はそれぞれ違うのですから、見本通りの、体温の伝わらないものは残された家族にも意味をなさないのです。

その時々のあなたの気持ちがこもったエンディングノートであれば、二重線で消した箇所や、何度も書き直した形跡さえも良い思い出に変わります。

エンディングノートは最初から完成形を求めず、書けるところから、ミスや間違いを恐れず書いていきましょう。

自分が書きやすいノートを選ぶ

スムーズに書くためには、相性の良い、書きやすいノートを選ぶのも重要なポイントになります。

開くのが楽しみになるようなノートを選ぶと、そうでないときに比べ筆の運びも良くなります。

たとえば、どこにでも持ち運べる気軽な軽いノートが書きやすい人もいるでしょう。

反対に、高級感のある重厚なノートの方が気分が上がるという人だっています。

説明が詳しく載っているものが助かるという人もいれば、説明や項目は少なめで自由度の高いものが好きな人もいます。

デザインひとつとっても、見やすさ重視の装丁、可愛い装丁、書籍風など、たくさんの種類があり、人それぞれ「書きやすい」と感じるものは違ってきます。

ご存知のように現在はさまざまなエンディングノートが数多く出回っています。

どれにするか迷うところですが、スムーズに書くためには、とにかく「書きやすい」と感じるものを選ぶようにしましょう。

エンディングノート作成でよくある3つの質問

エンディングノートの書き方やポイントは把握できましたでしょうか。

この章では、エンディングノート作成にあたってよくある質問と答えをご紹介します。

気になるところをご覧になって疑問を解消して頂けたらと思います。

Q1.エンディングノートは家族と相談しながら書いてはいけないの?

A.
エンディングノートは家族と相談しながら書いても構いません。
どんな情報があった方が良いかを直接たずねることができる利点もあります。
家族だけでなく、同じ年頃の友人や、既にエンディングノートを書いた経験のある知人などに相談しても良いでしょう。
ただし、個人情報に関わる部分もあるので、信頼できる相手かどうかはしっかりと判断するようにしてください。

 Q2.定期的に見直しや更新をしなきゃいけない?どれくらいの頻度ですればいい?

A.
エンディングノートは定期的に見直し、状況や変化に応じて更新をした方がいいです。
時間の経過と共に、家族の状況や、あなたの気持ちも変化するからです。財産に関しても変わる可能性があります。
頻度としては1、2年に1回くらいがいいでしょう。誕生日や記念の日など、見直しをする日を決めておくと忘れずに見直せます。

 Q3.エンディングノートの保管場所はどこにすればいいですか?

A.
保管場所は目につき過ぎない方がいいですが、かといって家族の誰にも見つけてもらえないようでは意味がありません。
おすすめの保管場所は以下の3つです。箪笥本棚机の引き出しできれば、エンディングノートの存在を、家族の誰かに伝えておくとよいでしょう。
そうすれば万一の場合に必ず探してもらえます。
よくある失敗例として、知人に預けてトラブルになったということがあります。
信頼できる知人であったとしても、ちょっとした興味で中身を見てしまいトラブルに発展する可能性があります。
保管場所は家の中のどこかを選ぶこと、人に預けるのは避けてください。

書き方に悩んだら専門家に相談しよう

エンディングノートの項目や内容を、書き方に焦点をあてて詳しくお伝えしてきました。

ここまで読まれたあなたはすぐにでもペンを握れると思いますが、それでも作成途中で悩んでしまうことがないとも限りません。

多くの方はエンディングノートを書くのは初めてです。

最初はスムーズに書けたのに途中でつまづいてしまった、自分ひとりで決めがたい迷いが生じてしまったという方は少なくないのです。

そんな風に悩んだり迷ったりしたときは、専門家に相談してみましょう。

エンディングノートの書き方について、さまざまなセミナーや講座が各地で開かれています。

昨今はオンラインでの対応も増えてきましたので、手軽に受講することができます。

「終活の相談窓口」ではエンディングノートの作成サポートを行っています。下記をご覧になって興味のある方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。

【エンディングノートの書き方サポート(ZOOMでのサポートも対応しています)】

10名以下のサポート5,000円/1名
10名以上の場合はセミナーになります。50,000円+巣鴨からの交通費
*学校、病院、介護施設、地域包括支援センター、社会福祉協議会、NPO団体、自治体、行政さまからのご依頼については、巣鴨からの交通費のみで受けさせていただいています。

まとめ

エンディングノートの書き方に決まりはありません。

それだけ自由度の高いものなのですが、難しく感じてしまったときにスムーズに書くポイントは2つあります。

  • 書けるところから書く
  • 一気に完成しようと考えない

完璧に書くことや形式を気にして堅苦しく構えず、書けることを気軽に書きとめていくような気持ちで向かうと良いでしょう。

作成につまづいて悩んだり、迷ったりしたときは専門家に相談するのも一案です。

記事を参考に、思いのつまったメモリアルな一冊を書いて頂ければと思います。

エンディングノートには、家族や、大切な人へのメッセージを書いておくことができます。

内容は感謝の気持ちや、言いそびれていたこと、形見分けのこと、何でも構いません。

後に相手が目にしたとき、そこに込めた思いが伝わり、あなたへ思いを馳せてくれるでしょう。

仮に相手がそれを見ることが叶わないとしても(亡き夫や親へ綴る言葉、居場所を知らない友人への言葉など)、書き記すことは人生を振り返り、気持ちを整えていくことに繋がります。

心に伝わるメッセージを書くためのポイントは3つあります。

  • 感謝の気持ちを込めて書く
  • 相手の顔をイメージして普段通りの言葉を心掛ける
  • 愚痴や恨みのようなネガティブな内容は書かない

残していくものですから、敢えて互いの気分を害するような内容は避けた方がいいでしょう。

よそ行きの言葉でなく、普段通りに語りかけることで感謝の言葉も浮かびやすいですし、心に響く文章が紡げます。

ご参考までにいくつか具体例を挙げておきます。

【メッセージ】

一郎さんへ(夫)
しばらく会っていないけど元気ですか?
私はあなたがそちらに行ってしまった後も、良子や孫に囲まれて賑やかに過ごしていますよ。料理も洗濯もできない私をお嫁さんにしてくれてありがとう。退職後の温泉巡り楽しかったですね。
病院で最後に「ありがとう」と言ってくれたのに、私はこの世で伝えられないからここに書いておきます。あなたの奥さんになれてしあわせな人生でした。ありがとう。
良子へ(娘)
良子、あなたが生まれたとき、私は人生で最大の喜びを感じました。お父さんもそうです。
これから色々あるとは思うけど、どんなときも、自分はたくさんの愛に包まれ生まれてきたということを忘れないで。天国からも応援しています。忠志さんと仲良くね。先日話したダイヤの指輪、貰ってください。おばあちゃまからいただいたものですよ。
あなたがしてくれればおばあちゃまも喜んでくれるでしょう。
みかちゃんへ(孫)
似顔絵をありがとうね。ピアノとっても上手でした。
パパやママのいうことをよくきいて、おべんきょうもがんばってくださいね。みかちゃんはおばあちゃんの自慢の孫ですよ。ずっとずっと大好きです。

写真や絵を添えておくと、読んだ人も思い出が共有できて喜ばれます。

自分史

自分史を書いておくと、人生のさまざまを思い出し整理することができます。

自分という人間が生まれて生きてきた意味や価値を認識することができます。

後に読んだ人は、あなたという人間についてより深く知ることになるでしょう。

あなたの生い立ちからの人生を辿ることは、後の人たちに家族の歴史を伝えることにもなります。

人生の意味などといわれると難しく感じてしまうかもしれませんが、自分史にも書き方の決まりはありません。肩肘はらず思い出すままに自由に書き綴っていいのです。

エンディングノートでの自分史の書き方のポイントは3つです。

  • 時系列に沿って書く
  • 記憶が曖昧なところはメモ書きや空欄にする
  • 枠にとらわれず気持ちなども書き添える

しっかり書こうと考えるとつまづきやすくなります。楽しく思い出しながら、後から肉付けできるところはする、というような気持ちで書いていきましょう。

以下に簡単な書き方の具体例を示しましたのでご覧ください。

【自分史】例

西暦
(年)
年号
(年)
年齢
(歳)
できごと社会のできごと
1943昭和18010月11日
工員の父正夫と母さと子の長女として、北海道〇〇に生まれる
1958昭和3315家族で上京。
〇〇区〇〇高校に転入。
東京タワー完成。
10,000円札発行。ロカビリー流行
1961昭和3618地元の〇〇デパートに就職。ネクタイ売り場に配属される。
川崎良子ちゃんは同期。長い付き合いが始まる。
1964昭和3921売り場の先輩の紹介でお見合い。
一郎さんと交際を始める。第一印象は無口でこわそうな感じ。
東京オリンピック開催
1966昭和4123結婚。
2ヶ月後に父正夫死去。花嫁姿が見せられてよかった
1970昭和4527長女良子出産。人生最大の喜び。万国博覧会。よど号ハイジャック事件。ビートルズ解散
1971昭和4628母さと子死去。北海道につれていってあげられなくて心残り。「戦争を知らない子どもたち」ヒット。よく口ずさんだもの
中略
1995平成752良子結婚。夫が涙を流すのをはじめて見た阪神淡路大震災。
地下鉄サリン事件

このような感じで、自分にとって大きなできごとを年表にします。

この形式であれば、そのときどきに日記のように書き加えていくことができます。

他にも、細かい年表ではなく、「幼少期」「小学時代」「中学時代」〜「結婚後」「出産後」「退職後」といった転機ごとに書くパターンもあります。

文章を書くのがお好きな方は、自分を主人公にした小説のように綴るのも素敵です。

【20代から50代のエンディングノート】年代別オススメの項目と書き方

エンディングノートは人生の最期に向けての準備というイメージから、高齢の方が書く印象がありますが、実際には何歳からでも書くことができますし、どの世代の方にも役立ちます。

今をよりよく生きるため、これからに備えていくためのプランや思い、希望を書いておけるノートだからです。

この章では、20代から50代の年代別にエンディングノートに書くべき項目、カットしていい項目について説明します。

1章でエンディングノートの主な10項目をお伝えしましたが、他にも書くとよいさまざまな項目が考えられます。たとえば以下のような項目です。

  • 目標や夢
  • ライフプラン
  • 第二の人生でしたいこと(挑戦したいこと)

これらの具体的な書き方を交えながら、年代別のエンディングノートについて解説していきます。

若い世代でエンディングノートに興味をお持ちの方はぜひ参考にしてくださいね。

20代のエンディングノートはこれからのために書く

20代の方は成人したばかりですから、エンディングノートは人生の「これから」のために書いてください。

1章でご紹介した10項目以外に、目標や将来の夢をノートに書くことをおすすめします。

書くことで自覚が生まれ、夢のために努力したくなりますし、目標が曖昧な人は自分の心を見つめる機会になります。

前述の項目についても、今わかるところを埋めることで、これからに向けて「どう生きるべきか」という指針になります。

といっても、20代ならカットしていい項目もあります。

下記に20代のエンディングノートに書くとよい項目を一覧にしましたのでご覧ください。

「目標(夢)」の例も挙げましたので参考にしてください。

【20代のエンディングノート】◎書くべき △どちらでもいい

項目書く書かなくていい備考/例
自分について
契約など個人情報
医療や介護※持病のある方は書いておきましょう
葬儀や納骨
知人や親戚の連絡先※連絡帳のような感覚で書くといいでしょう。訃報のお報せ欄は空欄で構いません
相続財産について
遺言書について
ペットについて
大切な人へのメッセージ
自分史
目標(夢)例)
・起業する
・お母さんのような立派な看護師になる
・海外留学をする
・将来はカラーコーディネーターになる
・カフェのオーナーになる
・25歳で結婚して27歳で母になる!
・売れる役者になってバイトせずに食えるようになる(30歳までに!)

30代・40代のエンディングノートは人生設計のために書く

30代40代は、仕事がステップアップしたり、結婚や子どもを授かったりと人生の節目を迎えます。

ここまでの自分自身を検証整理し、これからのライフプランを練るべき年代です。

そのため、エンディングノートには、前述の10項目以外に「ライフプラン」を書くことをおすすめします。

子どもの教育や自己投資、住宅プラン…と資金を含めた人生設計をするのに、エンディングノートは役立ちます。

30代40代のエンディングノートで、書くとよい項目、カットしていい項目を一覧にしましたのでご覧ください。

ライフプランの書き方例も添付しましたので参考にして頂けたらと思います。

【30代・40代のエンディングノート】◎書くべき △どちらでもいい

項目書く書かなくていい備考
自分について
契約など個人情報
医療や介護
葬儀や納骨
知人や親戚の連絡先
相続財産について
遺言書について
ペットについて
大切な人へのメッセージ※結婚時にパートナーへの思い、生まれたばかりの子への気持ちなどを綴っておくと後から見たときに心に響くことがあります
自分史※この時期から書き出す人も多いです。振り返ることでこれからが考えられます
ライフプラン※下記参照

ライフプランは以下のように、人生の中での大きなイベントと支出を書いて一覧にするのが簡単です。

どのようにマネープランをたてていくべきかも考えやすくなります。

【ライフプラン】

西暦
(年齢)
20132014201520162017201820192020・・・
自分3334353637383940・・・
3132333435363738・・・
長女012345・・・
息子012・・・
イベント結婚!転職長女誕生長男誕生長女
幼稚園入園
住宅購入・・・
支出200万30万30万15万1500万・・・

このような形式で、会社を退職する65歳くらいまでの表を作成しましょう。

これからの様々なイベントを乗り切る資金や、備えに必要な金額が見えてきます。

加えて、5年後、10年後までにやり遂げたい目標なども記載すると、より計画が明確になります。

例)

目標<5年後までに>
・新車を購入する
・写真コンクールで一度は入賞を果たす!
<10年後までに>
・家族で海外旅行をする
・妻にダイヤの指輪を買う
・オーディオルームを作る

50代のエンディングノートはセカンドライフの充実に向けて書く

50代は子育てが一段落したり定年が近づいたりして、セカンドライフを考え始める年代です。

定年後の生活に備えたり老後の資金を考える上でも、エンディングノートを書き始めるのに決して早過ぎる年代ではありません。

この年代のエンディングノートで、先の10項目以外におすすめする項目は、「これからしたいこと」です。

セカンドライフを活力を持って生きるためには、資金以外に、心の充実が重要になります。

楽しく喜びを持って第二の人生を歩めるように、これからしたいことを書いてみましょう。

書き方のポイントは、それを考えるとワクワクできるかどうか?に視点をおいて考えることです。

下記の50代のエンディングノート一覧に、「これからしたいこと」の例も示しましたのでご覧ください。

【50代のエンディングノート】◎書くべき △どちらでもいい

項目書く書かなくていい備考/例
自分について
契約など個人情報
医療や介護
葬儀や納骨
知人や親戚の連絡先
相続財産について
遺言書について
ペットについて
大切な人へのメッセージ
自分史※自分史は遡って調べる作業も含め体力のいる作業です。50代から書き始めることをおすすめします。
これからしたいこと例)
・ゴルフ教室に通う
・韓国語を習う
・写真展に挑戦する
・蕎麦を打つ
・田舎へ移住する
・YouTubeデビューする
・フラワーアレンジメント
・温泉巡り
・ヨガをはじめる

エンディングノートがスムーズに書ける!3つのポイント

エンディングノートの書き方はしっかり把握できましたでしょうか。

内容はわかっても、いざ書こうとすると構えてしまってなかなか進まない…という人がいるかもしれませんね。

そこで2章では、エンディングノートをスムーズに書くためのポイントを伝授したいと思います。

  • 書けるところから書く
  • 一気に完成しようと思わない
  • 自分が書きやすいノートを選ぶ

ひとつずつ説明していきます。

この2つのポイントをおさえるだけで、楽に書き進められるようになりますので、ぜひ試してみてくださいね。

書けるところから書く

エンディングノートをスムーズに書く一番のポイントは、書けるところから書くということです。

最初から順番にきれいに埋めていこうと考えると、調べないとわからない要素や、決めていないこと、じっくり考えなければ書けないところで立ち止まってしまい、なかなか先へ進めなくなってしまいます。

たとえば、自分についての項目や、契約などの個人情報は考えなくてもすぐに書けますよね。

ペットの名前、医療の欄でも持病や病院名は悩む必要なく書けるのではないでしょうか。

エンディングノートを書く際は、そういったすぐ書ける所、わかっている所から埋めていきましょう。

わからない所、ゆっくり考えたい所は飛ばして構いません。

死の時期が差し迫っているケースをのぞき、エンディングノートはいついつまでに完成させなければいけないものではありません。

気楽に、書けるところから書いていきましょう。

一気に完成しようと考えない

エンディングノートは一気に完成しようと考えないでください。

そもそも短期間で完璧な形にできるようなものではないのです。

書いている間に家族の状況が変わる場合もあるでしょうし、あなたの気持ちに変化が訪れることも充分考えられます。

すぐに全部のページを完璧に埋めようなどと考えると大変ですし、構えてしまって進みません。

最初から完成をめざしていると、間違いやミスを恐れて、多大な神経を使うことになるでしょう。

変化したら更新すればいいし、間違えたら書き直せばいいと考えて、気楽に書いていくことをおすすめします。

エンディングノートにおいては、綺麗にまとまった形式的なものはそんなに意味がありません。

人生はそれぞれ違うのですから、見本通りの、体温の伝わらないものは残された家族にも意味をなさないのです。

その時々のあなたの気持ちがこもったエンディングノートであれば、二重線で消した箇所や、何度も書き直した形跡さえも良い思い出に変わります。

エンディングノートは最初から完成形を求めず、書けるところから、ミスや間違いを恐れず書いていきましょう。

自分が書きやすいノートを選ぶ

スムーズに書くためには、相性の良い、書きやすいノートを選ぶのも重要なポイントになります。

開くのが楽しみになるようなノートを選ぶと、そうでないときに比べ筆の運びも良くなります。

たとえば、どこにでも持ち運べる気軽な軽いノートが書きやすい人もいるでしょう。

反対に、高級感のある重厚なノートの方が気分が上がるという人だっています。

説明が詳しく載っているものが助かるという人もいれば、説明や項目は少なめで自由度の高いものが好きな人もいます。

デザインひとつとっても、見やすさ重視の装丁、可愛い装丁、書籍風など、たくさんの種類があり、人それぞれ「書きやすい」と感じるものは違ってきます。

ご存知のように現在はさまざまなエンディングノートが数多く出回っています。

どれにするか迷うところですが、スムーズに書くためには、とにかく「書きやすい」と感じるものを選ぶようにしましょう。

エンディングノート作成でよくある3つの質問

エンディングノートの書き方やポイントは把握できましたでしょうか。

この章では、エンディングノート作成にあたってよくある質問と答えをご紹介します。

気になるところをご覧になって疑問を解消して頂けたらと思います。

Q1.エンディングノートは家族と相談しながら書いてはいけないの?

A.
エンディングノートは家族と相談しながら書いても構いません。
どんな情報があった方が良いかを直接たずねることができる利点もあります。
家族だけでなく、同じ年頃の友人や、既にエンディングノートを書いた経験のある知人などに相談しても良いでしょう。
ただし、個人情報に関わる部分もあるので、信頼できる相手かどうかはしっかりと判断するようにしてください。

 Q2.定期的に見直しや更新をしなきゃいけない?どれくらいの頻度ですればいい?

A.
エンディングノートは定期的に見直し、状況や変化に応じて更新をした方がいいです。
時間の経過と共に、家族の状況や、あなたの気持ちも変化するからです。財産に関しても変わる可能性があります。
頻度としては1、2年に1回くらいがいいでしょう。誕生日や記念の日など、見直しをする日を決めておくと忘れずに見直せます。

 Q3.エンディングノートの保管場所はどこにすればいいですか?

A.
保管場所は目につき過ぎない方がいいですが、かといって家族の誰にも見つけてもらえないようでは意味がありません。
おすすめの保管場所は以下の3つです。箪笥本棚机の引き出しできれば、エンディングノートの存在を、家族の誰かに伝えておくとよいでしょう。
そうすれば万一の場合に必ず探してもらえます。
よくある失敗例として、知人に預けてトラブルになったということがあります。
信頼できる知人であったとしても、ちょっとした興味で中身を見てしまいトラブルに発展する可能性があります。
保管場所は家の中のどこかを選ぶこと、人に預けるのは避けてください。

書き方に悩んだら専門家に相談しよう

エンディングノートの項目や内容を、書き方に焦点をあてて詳しくお伝えしてきました。

ここまで読まれたあなたはすぐにでもペンを握れると思いますが、それでも作成途中で悩んでしまうことがないとも限りません。

多くの方はエンディングノートを書くのは初めてです。

最初はスムーズに書けたのに途中でつまづいてしまった、自分ひとりで決めがたい迷いが生じてしまったという方は少なくないのです。

そんな風に悩んだり迷ったりしたときは、専門家に相談してみましょう。

エンディングノートの書き方について、さまざまなセミナーや講座が各地で開かれています。

昨今はオンラインでの対応も増えてきましたので、手軽に受講することができます。

「終活の相談窓口」ではエンディングノートの作成サポートを行っています。下記をご覧になって興味のある方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。

【エンディングノートの書き方サポート(ZOOMでのサポートも対応しています)】

10名以下のサポート5,000円/1名
10名以上の場合はセミナーになります。50,000円+巣鴨からの交通費
*学校、病院、介護施設、地域包括支援センター、社会福祉協議会、NPO団体、自治体、行政さまからのご依頼については、巣鴨からの交通費のみで受けさせていただいています。

まとめ

エンディングノートの書き方に決まりはありません。

それだけ自由度の高いものなのですが、難しく感じてしまったときにスムーズに書くポイントは2つあります。

  • 書けるところから書く
  • 一気に完成しようと考えない

完璧に書くことや形式を気にして堅苦しく構えず、書けることを気軽に書きとめていくような気持ちで向かうと良いでしょう。

作成につまづいて悩んだり、迷ったりしたときは専門家に相談するのも一案です。

記事を参考に、思いのつまったメモリアルな一冊を書いて頂ければと思います。

※一日葬:通夜を行わず一日で納棺から葬式までを行う葬儀
※直葬:通夜も葬式も行わず納棺後に火葬を行う葬儀

知人や親戚の連絡先

葬儀や納骨について

Amazonや楽天などネットショップを使われている方は、そちらのパスワードや引き落とし口座も記載しておくと良いでしょう。

契約情報に関しては、下記の例のように口座自動引き落としに特化したページを作るのもひとつの方法です。

口座引落としページの例

銀行関連が一括して見られるので、わかりやすいですね。ここもチェック!エンディングノートにはキャッシュカードの暗証番号は書かないでください。
予期しない人の目に触れて、財産が盗まれてしまう可能性があります。
クレジットカードの番号なども同様の理由で書かないようにしてください。

医療や介護について

住所は引っ越したときには更新してください。引越しが多い人は、変遷として、その都度書き換えて残しておくのも覚え書きになっていいでしょう。

特技や趣味、好きな食べ物は必須ではありませんが、見た人に、あなたの人と成りをイメージして貰うという意味で、あるといい情報です。

契約などの個人情報

エンディングノートの書き方に決まりはありませんが、残しておく人のために書くべき内容として冒頭で述べた10項目は記載するようにしましょう。

項目ごとの書き方を、具体的な例文を交えながら解説します。

あなただけの大切な一冊のために、しっかり理解していってくださいね。

自分について

  1. 自分について(名前・生年月日・本籍地など)
  2. 契約などの個人情報(携帯・パソコン・光熱費)
  3. 医療や介護について(持病・常用薬・延命治療の有無など)
  4. 葬儀や納骨について
  5. 知人や親戚の連絡先
  6. 相続財産について(預貯金・不動産・生命保険など)
  7. 遺言書について
  8. ペットについて
  9. 大切な人へのメッセージ
  10. 自分史

読んで頂ければ、エンディングノートのイメージが明確になり、具体的に何を、どう書くべきが見えてくるでしょう。

また、昨今では若い世代でエンディングノートを書く人が増えていることから、20代から50代の年代別の書き方についても触れていきます。

さらに、どの年代の方でもスムーズに書き進められるように書き方のポイントも伝授します!

記事を参考に、思いのこもった大切な一冊を迷いなく作成して頂けたらと思います。

記事のもくじ [とじる]

「エンディングノートって、何を、どんな風に書いたらいいのだろう」

「エンディングノートの書き方に決まりはあるのかしら?」

記事をご覧のあなたはこんな疑問をお持ちではないでしょうか?

結論からいうとエンディングノートの書き方に決まりはありません。

ただ、必ず記載しておいた方がいい項目は10個あります。

その項目さえ押さえておけば、基本的に洩れのないエンディングノートが仕上がります。

本記事では、エンディングノートに書くべきその10項目と、各々の書き方を例文を交えて解説します!

  1. 自分について(名前・生年月日・本籍地など)
  2. 契約などの個人情報(携帯・パソコン・光熱費)
  3. 医療や介護について(持病・常用薬・延命治療の有無など)
  4. 葬儀や納骨について
  5. 知人や親戚の連絡先
  6. 相続財産について(預貯金・不動産・生命保険など)
  7. 遺言書について
  8. ペットについて
  9. 大切な人へのメッセージ
  10. 自分史

読んで頂ければ、エンディングノートのイメージが明確になり、具体的に何を、どう書くべきが見えてくるでしょう。

また、昨今では若い世代でエンディングノートを書く人が増えていることから、20代から50代の年代別の書き方についても触れていきます。

さらに、どの年代の方でもスムーズに書き進められるように書き方のポイントも伝授します!

記事を参考に、思いのこもった大切な一冊を迷いなく作成して頂けたらと思います。

記事のもくじ [とじる]

エンディングノートの書き方を項目別に解説

エンディングノートの書き方に決まりはありませんが、残しておく人のために書くべき内容として冒頭で述べた10項目は記載するようにしましょう。

項目ごとの書き方を、具体的な例文を交えながら解説します。

あなただけの大切な一冊のために、しっかり理解していってくださいね。

自分について

エンディングノートには、自分の名前や生年月日などの基本情報を記載しておきましょう。

「そんな当たり前のこと書く必要ある?」と思われるかもしれませんが、導入部分として書いておくべきです。

当たり前と思っていることを忘れてしまう日がこないとも限りません。

この先ノートを見る人が、あなたの生年月日を知らない場合だってあるでしょう。

何より自分の基本情報を書くことは、『これからエンディングノートを書いていくのだ』という自覚につながります。一番スラスラ書ける部分なのでモチベーションも上がります。

記載する事項に決まりはありませんが、以下のような内容を書いておくと良いです。

具体例を作りましたのでご覧ください。

【自分について】※赤字は例です

名前終活 一郎(しゅうかつ いちろう)
生年月日西暦 19〇〇年(大正・昭和・平成 〇〇年)
〇〇月 〇〇日 生まれ
住所〒000-0000
東京都〇〇区〇〇町 〇ー〇〇ー〇号
本籍地〒000-0000
埼玉県〇〇区〇〇町 〇ー〇ー〇〇号
血液型A 型
趣味映画鑑賞
釣り
写真
特技料理(定年後に習ってハマる)
好きな食べ物刺身
蕎麦(ただしワサビが苦手)

住所は引っ越したときには更新してください。引越しが多い人は、変遷として、その都度書き換えて残しておくのも覚え書きになっていいでしょう。

特技や趣味、好きな食べ物は必須ではありませんが、見た人に、あなたの人と成りをイメージして貰うという意味で、あるといい情報です。

契約などの個人情報

エンディングノートには使っている携帯電話やパソコン、光熱費など、契約関連の個人情報を書いておきましょう。

見た人が引き継いだり、解約するのに大変役立ちます。

自分の覚え書きにもなりますので、パスワードやIDなどの情報も書いておくと良いでしょう。

記載事項に決まりはありませんが、以下のような内容を記載するのがおすすめです。

【契約などの個人情報】※赤字は例です

契約サービス金融機関名引落日ID・パスワードなど備考
携帯(会社名〇〇)〇〇銀行
〇〇支店
口座番号
〇〇〇〇〇〇〇
毎月
25日
携帯番号
090-0000-0000
アドレス
・・・・・・・・
パスワード
・・・・
妻の携帯も一緒に引き落とされる。
PC(プロバイダ名〇〇)〇〇銀行
〇〇支店
口座番号
〇〇〇〇〇〇〇
毎月
25日
アドレス
・・・・・・・・
パスワード
・・・・
ID
・・・・・・・・
水道隔月末頃振込用紙で支払い
ガスと電気(会社名〇〇〇〇)〇〇銀行
〇〇支店
口座番号
〇〇〇〇〇〇〇
毎月
25日
ガスと電気は一括

Amazonや楽天などネットショップを使われている方は、そちらのパスワードや引き落とし口座も記載しておくと良いでしょう。

契約情報に関しては、下記の例のように口座自動引き落としに特化したページを作るのもひとつの方法です。

口座引落としページの例

銀行関連が一括して見られるので、わかりやすいですね。ここもチェック!エンディングノートにはキャッシュカードの暗証番号は書かないでください。
予期しない人の目に触れて、財産が盗まれてしまう可能性があります。
クレジットカードの番号なども同様の理由で書かないようにしてください。

医療や介護について

アレルギーや持病、常用薬などを書き記しておきましょう。

判断能力が低下したり、急な病で意識不明になったときに介護する人が助かります。

また、臓器提供や延命治療を望むかどうかも書いておくべきことのひとつです。

万一のとき、希望通りの対処をして貰えるように思いを記しましょう。

記載がなかった場合、家族が難しい判断を求められることになります。

ただ、「望まない」などの記載があったとしても、家族は悩むことが多いので、ノートに書くだけでなく1度は話し合いをしておいた方がよいでしょう。

医療や介護について、エンディングノートの書き方は以下を参考にしてください。

【医療や介護について】※チェックや赤字は例です

持病☑有り 狭心症□無し
常用薬☑有り 〇〇〇、〇〇〇〇〇□無し
アレルギー☑有り 小麦、猫□無し
延命治療□希望する☑希望しない 
臓器提供☑希望する□希望しない

葬儀や納骨について

自分の葬儀をどんな風に行って欲しいかの希望、納骨して欲しい寺などを記載しておきましょう。

遺影に使用して欲しい写真についてや、棺に納めて欲しいものなども書いておくと良いです。

亡くなった際、家族は悲しみやショックの中で葬儀の準備をしなくてはなりません。

動転して病院や葬儀社にいわれるままに、式を終わらせてしまったという話も聞かれます。

ノートに希望や指示が記載してあれば、あなたの生前の希望通りの葬儀をスムーズに行うことができます。

葬儀や介護についての書き方は以下を参考にしてください。

【葬儀や納骨について】※チェックや赤字は例です

お葬式のかたち□一般葬  ☑家族葬  □一日葬※  □直葬※
喪主について終活太郎(長男)
遺影について☑有り  □無し  保管場所(仏壇右側の引き出し1段目)  
棺に納めて欲しいもの家族旅行のアルバム、箪笥下段にある着物
納骨して欲しい寺院(霊園)名前   〇〇霊園
所在地  東京都〇〇区〇-〇-〇〇
連絡先  03-〇〇〇〇-〇〇〇〇

※一日葬:通夜を行わず一日で納棺から葬式までを行う葬儀
※直葬:通夜も葬式も行わず納棺後に火葬を行う葬儀

知人や親戚の連絡先

あなたの親しい知人や親戚の連絡先を記載しましょう。

死後に連絡をして欲しい人には、その旨書き記しておくと家族は助かります。

連絡先の書き方の具体例は以下になります。

【知人や親戚の連絡先】※チェックや赤字は例です

氏名関係住所連絡先訃報について
終活 貞夫東京都〇〇区・・・・・03-0000-0000☑知らせる □知らせない
鈴木 正義兄神奈川県〇〇区・・・・090-0000-0000☑知らせる □知らせない
岡田 緑不明不明□知らせる ☑知らせない
井上 市子友達東京都〇〇区・・・・・080-0000-0000☑知らせる □知らせない
山田 三郎叔父埼玉県〇〇市・・・・・080-0000-0000□知らせる ☑知らせない
佐藤 良郎不明090-0000-0000□知らせる ☑知らせない
終活 花子叔母不明03-0000-0000☑知らせる □知らせない

相続財産について

エンディングノートには、持っている財産の内容を記載しておきましょう。

わからないと、残された家族は相続手続きが大変な負担になります。

相続税の申告には全ての財産の洗い出しが必要なのです。

相続財産について、記載しておきたい情報には以下のようなものがあります。

  • 預貯金(金融機関・支店名など)
  • 有価証券(金融機関・支店名等)
  • 生命保険の加入状況

書き方は以下の例をご覧ください。

【預貯金】※赤字は例です
預貯金①

金融機関〇〇銀行支店名・店番号〇〇支店    111  
口座番号0000000名義人終活一郎
預貯金の種類普通備考給与振込口座

預貯金②

金融機関△△銀行支店名・店番号〇〇支店    555  
口座番号0000000名義人終活一郎
預貯金の種類定期備考

預貯金③、預貯金④……というように、すべての口座について記載していきます。
有価証券、その他の金融資産についても同様に、口座を記録しておきましょう。

【生命保険】例

保険会社〇〇〇生命
商品名定期保険Cコース
証券番号〇〇〇〇〇〇
契約者名終活 一郎
受取人終活 太郎
連絡先03-0000-0000
保険証券の保管場所書斎のデスク1番下の引き出し

他にも、不動産の所有や、価値のある美術品、骨董品などを所有している場合はそれらも記載しましょう。

また、負債がある場合はそちらも必ず明記してください。

借金も相続の対象となります。資産よりも負債の方が多いのであれば、相続人は相続放棄を選択するかと思いますが、相続放棄の手続きは相続発生後3ヶ月以内に行わなくてはなりません。

煩雑な手続きをスムーズに行うためにも、負債について詳細に記載しておくことが必要です。

遺言書について

遺言書がある場合は、その旨を、種類や保管場所と共に記しておきましょう。

しっかり覚えておいていただきたいのですが、エンディングノートは遺書の代わりにはなりません。

似ているようですが、決定的に違うことがあります。

それは、エンディングノートには法的効力がないということです。

遺言書は被相続人の財産処分について法的効力のある書面であり、作成方法や記載内容に法律上のルールがあります。そういったルールにのっとらないで書くエンディングノートは遺言書の代わりにはなり得ないのです。

エンディングノートの遺言書についての書き方は、以下を参考にしてください。

【遺言書について】※チェックや赤字は例です

遺言書の有無☑有り  □無し
保管場所仏壇右側の引き出し中段の箱の中
種類☑自筆証明遺言  □公正証書遺言※  □秘密証書遺言※

※公正証書遺言:公認役場の公証人が関与して公正証書の形で残す遺言書
※秘密証書遺言:遺言の内容を誰にも公開せず秘密にしたまま公証人に遺言の存在のみを証明してもらう遺言のこと

ペットについて

ペットを飼っている場合は、自分がいなくなった後のペットの扱いについて記載しておいてください。

世話の仕方や食べ物、嗜好、誰に面倒を見て欲しいかまで書きましょう。

もちろん記載したとしても、家族の事情で手放されてしまうこともあります。

そうであっても思いは伝わりますし、託された人や施設等でもペットに関する情報があった方が助かります。

ペットについて、エンディングノートの書き方は以下を参考にしてください。

【ペットについて】※赤字は例です

名前コロ
種類柴犬
年齢11才
かかりつけの病院〇〇動物病院 TEL03-0000-0000
好きな食べ物鶏ささみ、犬用ビーフジャーキー
喜ぶこと〇〇公園の滑り台が好きなので時々連れていってください。花壇をクンクンするのも好きです。
面倒をみて欲しい人長男夫婦にこのままこの家で飼って欲しい。慣れている所にいさせてやりたい。

大切な人へのメッセージ

エンディングノートには、家族や、大切な人へのメッセージを書いておくことができます。

内容は感謝の気持ちや、言いそびれていたこと、形見分けのこと、何でも構いません。

後に相手が目にしたとき、そこに込めた思いが伝わり、あなたへ思いを馳せてくれるでしょう。

仮に相手がそれを見ることが叶わないとしても(亡き夫や親へ綴る言葉、居場所を知らない友人への言葉など)、書き記すことは人生を振り返り、気持ちを整えていくことに繋がります。

心に伝わるメッセージを書くためのポイントは3つあります。

  • 感謝の気持ちを込めて書く
  • 相手の顔をイメージして普段通りの言葉を心掛ける
  • 愚痴や恨みのようなネガティブな内容は書かない

残していくものですから、敢えて互いの気分を害するような内容は避けた方がいいでしょう。

よそ行きの言葉でなく、普段通りに語りかけることで感謝の言葉も浮かびやすいですし、心に響く文章が紡げます。

ご参考までにいくつか具体例を挙げておきます。

【メッセージ】

一郎さんへ(夫)
しばらく会っていないけど元気ですか?
私はあなたがそちらに行ってしまった後も、良子や孫に囲まれて賑やかに過ごしていますよ。料理も洗濯もできない私をお嫁さんにしてくれてありがとう。退職後の温泉巡り楽しかったですね。
病院で最後に「ありがとう」と言ってくれたのに、私はこの世で伝えられないからここに書いておきます。あなたの奥さんになれてしあわせな人生でした。ありがとう。
良子へ(娘)
良子、あなたが生まれたとき、私は人生で最大の喜びを感じました。お父さんもそうです。
これから色々あるとは思うけど、どんなときも、自分はたくさんの愛に包まれ生まれてきたということを忘れないで。天国からも応援しています。忠志さんと仲良くね。先日話したダイヤの指輪、貰ってください。おばあちゃまからいただいたものですよ。
あなたがしてくれればおばあちゃまも喜んでくれるでしょう。
みかちゃんへ(孫)
似顔絵をありがとうね。ピアノとっても上手でした。
パパやママのいうことをよくきいて、おべんきょうもがんばってくださいね。みかちゃんはおばあちゃんの自慢の孫ですよ。ずっとずっと大好きです。

写真や絵を添えておくと、読んだ人も思い出が共有できて喜ばれます。

自分史

自分史を書いておくと、人生のさまざまを思い出し整理することができます。

自分という人間が生まれて生きてきた意味や価値を認識することができます。

後に読んだ人は、あなたという人間についてより深く知ることになるでしょう。

あなたの生い立ちからの人生を辿ることは、後の人たちに家族の歴史を伝えることにもなります。

人生の意味などといわれると難しく感じてしまうかもしれませんが、自分史にも書き方の決まりはありません。肩肘はらず思い出すままに自由に書き綴っていいのです。

エンディングノートでの自分史の書き方のポイントは3つです。

  • 時系列に沿って書く
  • 記憶が曖昧なところはメモ書きや空欄にする
  • 枠にとらわれず気持ちなども書き添える

しっかり書こうと考えるとつまづきやすくなります。楽しく思い出しながら、後から肉付けできるところはする、というような気持ちで書いていきましょう。

以下に簡単な書き方の具体例を示しましたのでご覧ください。

【自分史】例

西暦
(年)
年号
(年)
年齢
(歳)
できごと社会のできごと
1943昭和18010月11日
工員の父正夫と母さと子の長女として、北海道〇〇に生まれる
1958昭和3315家族で上京。
〇〇区〇〇高校に転入。
東京タワー完成。
10,000円札発行。ロカビリー流行
1961昭和3618地元の〇〇デパートに就職。ネクタイ売り場に配属される。
川崎良子ちゃんは同期。長い付き合いが始まる。
1964昭和3921売り場の先輩の紹介でお見合い。
一郎さんと交際を始める。第一印象は無口でこわそうな感じ。
東京オリンピック開催
1966昭和4123結婚。
2ヶ月後に父正夫死去。花嫁姿が見せられてよかった
1970昭和4527長女良子出産。人生最大の喜び。万国博覧会。よど号ハイジャック事件。ビートルズ解散
1971昭和4628母さと子死去。北海道につれていってあげられなくて心残り。「戦争を知らない子どもたち」ヒット。よく口ずさんだもの
中略
1995平成752良子結婚。夫が涙を流すのをはじめて見た阪神淡路大震災。
地下鉄サリン事件

このような感じで、自分にとって大きなできごとを年表にします。

この形式であれば、そのときどきに日記のように書き加えていくことができます。

他にも、細かい年表ではなく、「幼少期」「小学時代」「中学時代」〜「結婚後」「出産後」「退職後」といった転機ごとに書くパターンもあります。

文章を書くのがお好きな方は、自分を主人公にした小説のように綴るのも素敵です。

【20代から50代のエンディングノート】年代別オススメの項目と書き方

エンディングノートは人生の最期に向けての準備というイメージから、高齢の方が書く印象がありますが、実際には何歳からでも書くことができますし、どの世代の方にも役立ちます。

今をよりよく生きるため、これからに備えていくためのプランや思い、希望を書いておけるノートだからです。

この章では、20代から50代の年代別にエンディングノートに書くべき項目、カットしていい項目について説明します。

1章でエンディングノートの主な10項目をお伝えしましたが、他にも書くとよいさまざまな項目が考えられます。たとえば以下のような項目です。

  • 目標や夢
  • ライフプラン
  • 第二の人生でしたいこと(挑戦したいこと)

これらの具体的な書き方を交えながら、年代別のエンディングノートについて解説していきます。

若い世代でエンディングノートに興味をお持ちの方はぜひ参考にしてくださいね。

20代のエンディングノートはこれからのために書く

20代の方は成人したばかりですから、エンディングノートは人生の「これから」のために書いてください。

1章でご紹介した10項目以外に、目標や将来の夢をノートに書くことをおすすめします。

書くことで自覚が生まれ、夢のために努力したくなりますし、目標が曖昧な人は自分の心を見つめる機会になります。

前述の項目についても、今わかるところを埋めることで、これからに向けて「どう生きるべきか」という指針になります。

といっても、20代ならカットしていい項目もあります。

下記に20代のエンディングノートに書くとよい項目を一覧にしましたのでご覧ください。

「目標(夢)」の例も挙げましたので参考にしてください。

【20代のエンディングノート】◎書くべき △どちらでもいい

項目書く書かなくていい備考/例
自分について
契約など個人情報
医療や介護※持病のある方は書いておきましょう
葬儀や納骨
知人や親戚の連絡先※連絡帳のような感覚で書くといいでしょう。訃報のお報せ欄は空欄で構いません
相続財産について
遺言書について
ペットについて
大切な人へのメッセージ
自分史
目標(夢)例)
・起業する
・お母さんのような立派な看護師になる
・海外留学をする
・将来はカラーコーディネーターになる
・カフェのオーナーになる
・25歳で結婚して27歳で母になる!
・売れる役者になってバイトせずに食えるようになる(30歳までに!)

30代・40代のエンディングノートは人生設計のために書く

30代40代は、仕事がステップアップしたり、結婚や子どもを授かったりと人生の節目を迎えます。

ここまでの自分自身を検証整理し、これからのライフプランを練るべき年代です。

そのため、エンディングノートには、前述の10項目以外に「ライフプラン」を書くことをおすすめします。

子どもの教育や自己投資、住宅プラン…と資金を含めた人生設計をするのに、エンディングノートは役立ちます。

30代40代のエンディングノートで、書くとよい項目、カットしていい項目を一覧にしましたのでご覧ください。

ライフプランの書き方例も添付しましたので参考にして頂けたらと思います。

【30代・40代のエンディングノート】◎書くべき △どちらでもいい

項目書く書かなくていい備考
自分について
契約など個人情報
医療や介護
葬儀や納骨
知人や親戚の連絡先
相続財産について
遺言書について
ペットについて
大切な人へのメッセージ※結婚時にパートナーへの思い、生まれたばかりの子への気持ちなどを綴っておくと後から見たときに心に響くことがあります
自分史※この時期から書き出す人も多いです。振り返ることでこれからが考えられます
ライフプラン※下記参照

ライフプランは以下のように、人生の中での大きなイベントと支出を書いて一覧にするのが簡単です。

どのようにマネープランをたてていくべきかも考えやすくなります。

【ライフプラン】

西暦
(年齢)
20132014201520162017201820192020・・・
自分3334353637383940・・・
3132333435363738・・・
長女012345・・・
息子012・・・
イベント結婚!転職長女誕生長男誕生長女
幼稚園入園
住宅購入・・・
支出200万30万30万15万1500万・・・

このような形式で、会社を退職する65歳くらいまでの表を作成しましょう。

これからの様々なイベントを乗り切る資金や、備えに必要な金額が見えてきます。

加えて、5年後、10年後までにやり遂げたい目標なども記載すると、より計画が明確になります。

例)

目標<5年後までに>
・新車を購入する
・写真コンクールで一度は入賞を果たす!
<10年後までに>
・家族で海外旅行をする
・妻にダイヤの指輪を買う
・オーディオルームを作る

50代のエンディングノートはセカンドライフの充実に向けて書く

50代は子育てが一段落したり定年が近づいたりして、セカンドライフを考え始める年代です。

定年後の生活に備えたり老後の資金を考える上でも、エンディングノートを書き始めるのに決して早過ぎる年代ではありません。

この年代のエンディングノートで、先の10項目以外におすすめする項目は、「これからしたいこと」です。

セカンドライフを活力を持って生きるためには、資金以外に、心の充実が重要になります。

楽しく喜びを持って第二の人生を歩めるように、これからしたいことを書いてみましょう。

書き方のポイントは、それを考えるとワクワクできるかどうか?に視点をおいて考えることです。

下記の50代のエンディングノート一覧に、「これからしたいこと」の例も示しましたのでご覧ください。

【50代のエンディングノート】◎書くべき △どちらでもいい

項目書く書かなくていい備考/例
自分について
契約など個人情報
医療や介護
葬儀や納骨
知人や親戚の連絡先
相続財産について
遺言書について
ペットについて
大切な人へのメッセージ
自分史※自分史は遡って調べる作業も含め体力のいる作業です。50代から書き始めることをおすすめします。
これからしたいこと例)
・ゴルフ教室に通う
・韓国語を習う
・写真展に挑戦する
・蕎麦を打つ
・田舎へ移住する
・YouTubeデビューする
・フラワーアレンジメント
・温泉巡り
・ヨガをはじめる

エンディングノートがスムーズに書ける!3つのポイント

エンディングノートの書き方はしっかり把握できましたでしょうか。

内容はわかっても、いざ書こうとすると構えてしまってなかなか進まない…という人がいるかもしれませんね。

そこで2章では、エンディングノートをスムーズに書くためのポイントを伝授したいと思います。

  • 書けるところから書く
  • 一気に完成しようと思わない
  • 自分が書きやすいノートを選ぶ

ひとつずつ説明していきます。

この2つのポイントをおさえるだけで、楽に書き進められるようになりますので、ぜひ試してみてくださいね。

書けるところから書く

エンディングノートをスムーズに書く一番のポイントは、書けるところから書くということです。

最初から順番にきれいに埋めていこうと考えると、調べないとわからない要素や、決めていないこと、じっくり考えなければ書けないところで立ち止まってしまい、なかなか先へ進めなくなってしまいます。

たとえば、自分についての項目や、契約などの個人情報は考えなくてもすぐに書けますよね。

ペットの名前、医療の欄でも持病や病院名は悩む必要なく書けるのではないでしょうか。

エンディングノートを書く際は、そういったすぐ書ける所、わかっている所から埋めていきましょう。

わからない所、ゆっくり考えたい所は飛ばして構いません。

死の時期が差し迫っているケースをのぞき、エンディングノートはいついつまでに完成させなければいけないものではありません。

気楽に、書けるところから書いていきましょう。

一気に完成しようと考えない

エンディングノートは一気に完成しようと考えないでください。

そもそも短期間で完璧な形にできるようなものではないのです。

書いている間に家族の状況が変わる場合もあるでしょうし、あなたの気持ちに変化が訪れることも充分考えられます。

すぐに全部のページを完璧に埋めようなどと考えると大変ですし、構えてしまって進みません。

最初から完成をめざしていると、間違いやミスを恐れて、多大な神経を使うことになるでしょう。

変化したら更新すればいいし、間違えたら書き直せばいいと考えて、気楽に書いていくことをおすすめします。

エンディングノートにおいては、綺麗にまとまった形式的なものはそんなに意味がありません。

人生はそれぞれ違うのですから、見本通りの、体温の伝わらないものは残された家族にも意味をなさないのです。

その時々のあなたの気持ちがこもったエンディングノートであれば、二重線で消した箇所や、何度も書き直した形跡さえも良い思い出に変わります。

エンディングノートは最初から完成形を求めず、書けるところから、ミスや間違いを恐れず書いていきましょう。

自分が書きやすいノートを選ぶ

スムーズに書くためには、相性の良い、書きやすいノートを選ぶのも重要なポイントになります。

開くのが楽しみになるようなノートを選ぶと、そうでないときに比べ筆の運びも良くなります。

たとえば、どこにでも持ち運べる気軽な軽いノートが書きやすい人もいるでしょう。

反対に、高級感のある重厚なノートの方が気分が上がるという人だっています。

説明が詳しく載っているものが助かるという人もいれば、説明や項目は少なめで自由度の高いものが好きな人もいます。

デザインひとつとっても、見やすさ重視の装丁、可愛い装丁、書籍風など、たくさんの種類があり、人それぞれ「書きやすい」と感じるものは違ってきます。

ご存知のように現在はさまざまなエンディングノートが数多く出回っています。

どれにするか迷うところですが、スムーズに書くためには、とにかく「書きやすい」と感じるものを選ぶようにしましょう。

エンディングノート作成でよくある3つの質問

エンディングノートの書き方やポイントは把握できましたでしょうか。

この章では、エンディングノート作成にあたってよくある質問と答えをご紹介します。

気になるところをご覧になって疑問を解消して頂けたらと思います。

Q1.エンディングノートは家族と相談しながら書いてはいけないの?

A.
エンディングノートは家族と相談しながら書いても構いません。
どんな情報があった方が良いかを直接たずねることができる利点もあります。
家族だけでなく、同じ年頃の友人や、既にエンディングノートを書いた経験のある知人などに相談しても良いでしょう。
ただし、個人情報に関わる部分もあるので、信頼できる相手かどうかはしっかりと判断するようにしてください。

 Q2.定期的に見直しや更新をしなきゃいけない?どれくらいの頻度ですればいい?

A.
エンディングノートは定期的に見直し、状況や変化に応じて更新をした方がいいです。
時間の経過と共に、家族の状況や、あなたの気持ちも変化するからです。財産に関しても変わる可能性があります。
頻度としては1、2年に1回くらいがいいでしょう。誕生日や記念の日など、見直しをする日を決めておくと忘れずに見直せます。

 Q3.エンディングノートの保管場所はどこにすればいいですか?

A.
保管場所は目につき過ぎない方がいいですが、かといって家族の誰にも見つけてもらえないようでは意味がありません。
おすすめの保管場所は以下の3つです。箪笥本棚机の引き出しできれば、エンディングノートの存在を、家族の誰かに伝えておくとよいでしょう。
そうすれば万一の場合に必ず探してもらえます。
よくある失敗例として、知人に預けてトラブルになったということがあります。
信頼できる知人であったとしても、ちょっとした興味で中身を見てしまいトラブルに発展する可能性があります。
保管場所は家の中のどこかを選ぶこと、人に預けるのは避けてください。

書き方に悩んだら専門家に相談しよう

エンディングノートの項目や内容を、書き方に焦点をあてて詳しくお伝えしてきました。

ここまで読まれたあなたはすぐにでもペンを握れると思いますが、それでも作成途中で悩んでしまうことがないとも限りません。

多くの方はエンディングノートを書くのは初めてです。

最初はスムーズに書けたのに途中でつまづいてしまった、自分ひとりで決めがたい迷いが生じてしまったという方は少なくないのです。

そんな風に悩んだり迷ったりしたときは、専門家に相談してみましょう。

エンディングノートの書き方について、さまざまなセミナーや講座が各地で開かれています。

昨今はオンラインでの対応も増えてきましたので、手軽に受講することができます。

「終活の相談窓口」ではエンディングノートの作成サポートを行っています。下記をご覧になって興味のある方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。

【エンディングノートの書き方サポート(ZOOMでのサポートも対応しています)】

10名以下のサポート5,000円/1名
10名以上の場合はセミナーになります。50,000円+巣鴨からの交通費
*学校、病院、介護施設、地域包括支援センター、社会福祉協議会、NPO団体、自治体、行政さまからのご依頼については、巣鴨からの交通費のみで受けさせていただいています。

まとめ

エンディングノートの書き方に決まりはありません。

それだけ自由度の高いものなのですが、難しく感じてしまったときにスムーズに書くポイントは2つあります。

  • 書けるところから書く
  • 一気に完成しようと考えない

完璧に書くことや形式を気にして堅苦しく構えず、書けることを気軽に書きとめていくような気持ちで向かうと良いでしょう。

作成につまづいて悩んだり、迷ったりしたときは専門家に相談するのも一案です。

記事を参考に、思いのつまったメモリアルな一冊を書いて頂ければと思います。

大切な人へのメッセージ

エンディングノートには、家族や、大切な人へのメッセージを書いておくことができます。

内容は感謝の気持ちや、言いそびれていたこと、形見分けのこと、何でも構いません。

後に相手が目にしたとき、そこに込めた思いが伝わり、あなたへ思いを馳せてくれるでしょう。

仮に相手がそれを見ることが叶わないとしても(亡き夫や親へ綴る言葉、居場所を知らない友人への言葉など)、書き記すことは人生を振り返り、気持ちを整えていくことに繋がります。

心に伝わるメッセージを書くためのポイントは3つあります。

  • 感謝の気持ちを込めて書く
  • 相手の顔をイメージして普段通りの言葉を心掛ける
  • 愚痴や恨みのようなネガティブな内容は書かない

残していくものですから、敢えて互いの気分を害するような内容は避けた方がいいでしょう。

よそ行きの言葉でなく、普段通りに語りかけることで感謝の言葉も浮かびやすいですし、心に響く文章が紡げます。

ご参考までにいくつか具体例を挙げておきます。

【メッセージ】

一郎さんへ(夫)
しばらく会っていないけど元気ですか?
私はあなたがそちらに行ってしまった後も、良子や孫に囲まれて賑やかに過ごしていますよ。料理も洗濯もできない私をお嫁さんにしてくれてありがとう。退職後の温泉巡り楽しかったですね。
病院で最後に「ありがとう」と言ってくれたのに、私はこの世で伝えられないからここに書いておきます。あなたの奥さんになれてしあわせな人生でした。ありがとう。
良子へ(娘)
良子、あなたが生まれたとき、私は人生で最大の喜びを感じました。お父さんもそうです。
これから色々あるとは思うけど、どんなときも、自分はたくさんの愛に包まれ生まれてきたということを忘れないで。天国からも応援しています。忠志さんと仲良くね。先日話したダイヤの指輪、貰ってください。おばあちゃまからいただいたものですよ。
あなたがしてくれればおばあちゃまも喜んでくれるでしょう。
みかちゃんへ(孫)
似顔絵をありがとうね。ピアノとっても上手でした。
パパやママのいうことをよくきいて、おべんきょうもがんばってくださいね。みかちゃんはおばあちゃんの自慢の孫ですよ。ずっとずっと大好きです。

写真や絵を添えておくと、読んだ人も思い出が共有できて喜ばれます。

自分史

自分史を書いておくと、人生のさまざまを思い出し整理することができます。

自分という人間が生まれて生きてきた意味や価値を認識することができます。

後に読んだ人は、あなたという人間についてより深く知ることになるでしょう。

あなたの生い立ちからの人生を辿ることは、後の人たちに家族の歴史を伝えることにもなります。

人生の意味などといわれると難しく感じてしまうかもしれませんが、自分史にも書き方の決まりはありません。肩肘はらず思い出すままに自由に書き綴っていいのです。

エンディングノートでの自分史の書き方のポイントは3つです。

  • 時系列に沿って書く
  • 記憶が曖昧なところはメモ書きや空欄にする
  • 枠にとらわれず気持ちなども書き添える

しっかり書こうと考えるとつまづきやすくなります。楽しく思い出しながら、後から肉付けできるところはする、というような気持ちで書いていきましょう。

以下に簡単な書き方の具体例を示しましたのでご覧ください。

【自分史】例

西暦
(年)
年号
(年)
年齢
(歳)
できごと社会のできごと
1943昭和18010月11日
工員の父正夫と母さと子の長女として、北海道〇〇に生まれる
1958昭和3315家族で上京。
〇〇区〇〇高校に転入。
東京タワー完成。
10,000円札発行。ロカビリー流行
1961昭和3618地元の〇〇デパートに就職。ネクタイ売り場に配属される。
川崎良子ちゃんは同期。長い付き合いが始まる。
1964昭和3921売り場の先輩の紹介でお見合い。
一郎さんと交際を始める。第一印象は無口でこわそうな感じ。
東京オリンピック開催
1966昭和4123結婚。
2ヶ月後に父正夫死去。花嫁姿が見せられてよかった
1970昭和4527長女良子出産。人生最大の喜び。万国博覧会。よど号ハイジャック事件。ビートルズ解散
1971昭和4628母さと子死去。北海道につれていってあげられなくて心残り。「戦争を知らない子どもたち」ヒット。よく口ずさんだもの
中略
1995平成752良子結婚。夫が涙を流すのをはじめて見た阪神淡路大震災。
地下鉄サリン事件

このような感じで、自分にとって大きなできごとを年表にします。

この形式であれば、そのときどきに日記のように書き加えていくことができます。

他にも、細かい年表ではなく、「幼少期」「小学時代」「中学時代」〜「結婚後」「出産後」「退職後」といった転機ごとに書くパターンもあります。

文章を書くのがお好きな方は、自分を主人公にした小説のように綴るのも素敵です。

【20代から50代のエンディングノート】年代別オススメの項目と書き方

エンディングノートは人生の最期に向けての準備というイメージから、高齢の方が書く印象がありますが、実際には何歳からでも書くことができますし、どの世代の方にも役立ちます。

今をよりよく生きるため、これからに備えていくためのプランや思い、希望を書いておけるノートだからです。

この章では、20代から50代の年代別にエンディングノートに書くべき項目、カットしていい項目について説明します。

1章でエンディングノートの主な10項目をお伝えしましたが、他にも書くとよいさまざまな項目が考えられます。たとえば以下のような項目です。

  • 目標や夢
  • ライフプラン
  • 第二の人生でしたいこと(挑戦したいこと)

これらの具体的な書き方を交えながら、年代別のエンディングノートについて解説していきます。

若い世代でエンディングノートに興味をお持ちの方はぜひ参考にしてくださいね。

20代のエンディングノートはこれからのために書く

20代の方は成人したばかりですから、エンディングノートは人生の「これから」のために書いてください。

1章でご紹介した10項目以外に、目標や将来の夢をノートに書くことをおすすめします。

書くことで自覚が生まれ、夢のために努力したくなりますし、目標が曖昧な人は自分の心を見つめる機会になります。

前述の項目についても、今わかるところを埋めることで、これからに向けて「どう生きるべきか」という指針になります。

といっても、20代ならカットしていい項目もあります。

下記に20代のエンディングノートに書くとよい項目を一覧にしましたのでご覧ください。

「目標(夢)」の例も挙げましたので参考にしてください。

【20代のエンディングノート】◎書くべき △どちらでもいい

項目書く書かなくていい備考/例
自分について
契約など個人情報
医療や介護※持病のある方は書いておきましょう
葬儀や納骨
知人や親戚の連絡先※連絡帳のような感覚で書くといいでしょう。訃報のお報せ欄は空欄で構いません
相続財産について
遺言書について
ペットについて
大切な人へのメッセージ
自分史
目標(夢)例)
・起業する
・お母さんのような立派な看護師になる
・海外留学をする
・将来はカラーコーディネーターになる
・カフェのオーナーになる
・25歳で結婚して27歳で母になる!
・売れる役者になってバイトせずに食えるようになる(30歳までに!)

30代・40代のエンディングノートは人生設計のために書く

30代40代は、仕事がステップアップしたり、結婚や子どもを授かったりと人生の節目を迎えます。

ここまでの自分自身を検証整理し、これからのライフプランを練るべき年代です。

そのため、エンディングノートには、前述の10項目以外に「ライフプラン」を書くことをおすすめします。

子どもの教育や自己投資、住宅プラン…と資金を含めた人生設計をするのに、エンディングノートは役立ちます。

30代40代のエンディングノートで、書くとよい項目、カットしていい項目を一覧にしましたのでご覧ください。

ライフプランの書き方例も添付しましたので参考にして頂けたらと思います。

【30代・40代のエンディングノート】◎書くべき △どちらでもいい

項目書く書かなくていい備考
自分について
契約など個人情報
医療や介護
葬儀や納骨
知人や親戚の連絡先
相続財産について
遺言書について
ペットについて
大切な人へのメッセージ※結婚時にパートナーへの思い、生まれたばかりの子への気持ちなどを綴っておくと後から見たときに心に響くことがあります
自分史※この時期から書き出す人も多いです。振り返ることでこれからが考えられます
ライフプラン※下記参照

ライフプランは以下のように、人生の中での大きなイベントと支出を書いて一覧にするのが簡単です。

どのようにマネープランをたてていくべきかも考えやすくなります。

【ライフプラン】

西暦
(年齢)
20132014201520162017201820192020・・・
自分3334353637383940・・・
3132333435363738・・・
長女012345・・・
息子012・・・
イベント結婚!転職長女誕生長男誕生長女
幼稚園入園
住宅購入・・・
支出200万30万30万15万1500万・・・

このような形式で、会社を退職する65歳くらいまでの表を作成しましょう。

これからの様々なイベントを乗り切る資金や、備えに必要な金額が見えてきます。

加えて、5年後、10年後までにやり遂げたい目標なども記載すると、より計画が明確になります。

例)

目標<5年後までに>
・新車を購入する
・写真コンクールで一度は入賞を果たす!
<10年後までに>
・家族で海外旅行をする
・妻にダイヤの指輪を買う
・オーディオルームを作る

50代のエンディングノートはセカンドライフの充実に向けて書く

50代は子育てが一段落したり定年が近づいたりして、セカンドライフを考え始める年代です。

定年後の生活に備えたり老後の資金を考える上でも、エンディングノートを書き始めるのに決して早過ぎる年代ではありません。

この年代のエンディングノートで、先の10項目以外におすすめする項目は、「これからしたいこと」です。

セカンドライフを活力を持って生きるためには、資金以外に、心の充実が重要になります。

楽しく喜びを持って第二の人生を歩めるように、これからしたいことを書いてみましょう。

書き方のポイントは、それを考えるとワクワクできるかどうか?に視点をおいて考えることです。

下記の50代のエンディングノート一覧に、「これからしたいこと」の例も示しましたのでご覧ください。

【50代のエンディングノート】◎書くべき △どちらでもいい

項目書く書かなくていい備考/例
自分について
契約など個人情報
医療や介護
葬儀や納骨
知人や親戚の連絡先
相続財産について
遺言書について
ペットについて
大切な人へのメッセージ
自分史※自分史は遡って調べる作業も含め体力のいる作業です。50代から書き始めることをおすすめします。
これからしたいこと例)
・ゴルフ教室に通う
・韓国語を習う
・写真展に挑戦する
・蕎麦を打つ
・田舎へ移住する
・YouTubeデビューする
・フラワーアレンジメント
・温泉巡り
・ヨガをはじめる

エンディングノートがスムーズに書ける!3つのポイント

エンディングノートの書き方はしっかり把握できましたでしょうか。

内容はわかっても、いざ書こうとすると構えてしまってなかなか進まない…という人がいるかもしれませんね。

そこで2章では、エンディングノートをスムーズに書くためのポイントを伝授したいと思います。

  • 書けるところから書く
  • 一気に完成しようと思わない
  • 自分が書きやすいノートを選ぶ

ひとつずつ説明していきます。

この2つのポイントをおさえるだけで、楽に書き進められるようになりますので、ぜひ試してみてくださいね。

書けるところから書く

エンディングノートをスムーズに書く一番のポイントは、書けるところから書くということです。

最初から順番にきれいに埋めていこうと考えると、調べないとわからない要素や、決めていないこと、じっくり考えなければ書けないところで立ち止まってしまい、なかなか先へ進めなくなってしまいます。

たとえば、自分についての項目や、契約などの個人情報は考えなくてもすぐに書けますよね。

ペットの名前、医療の欄でも持病や病院名は悩む必要なく書けるのではないでしょうか。

エンディングノートを書く際は、そういったすぐ書ける所、わかっている所から埋めていきましょう。

わからない所、ゆっくり考えたい所は飛ばして構いません。

死の時期が差し迫っているケースをのぞき、エンディングノートはいついつまでに完成させなければいけないものではありません。

気楽に、書けるところから書いていきましょう。

一気に完成しようと考えない

エンディングノートは一気に完成しようと考えないでください。

そもそも短期間で完璧な形にできるようなものではないのです。

書いている間に家族の状況が変わる場合もあるでしょうし、あなたの気持ちに変化が訪れることも充分考えられます。

すぐに全部のページを完璧に埋めようなどと考えると大変ですし、構えてしまって進みません。

最初から完成をめざしていると、間違いやミスを恐れて、多大な神経を使うことになるでしょう。

変化したら更新すればいいし、間違えたら書き直せばいいと考えて、気楽に書いていくことをおすすめします。

エンディングノートにおいては、綺麗にまとまった形式的なものはそんなに意味がありません。

人生はそれぞれ違うのですから、見本通りの、体温の伝わらないものは残された家族にも意味をなさないのです。

その時々のあなたの気持ちがこもったエンディングノートであれば、二重線で消した箇所や、何度も書き直した形跡さえも良い思い出に変わります。

エンディングノートは最初から完成形を求めず、書けるところから、ミスや間違いを恐れず書いていきましょう。

自分が書きやすいノートを選ぶ

スムーズに書くためには、相性の良い、書きやすいノートを選ぶのも重要なポイントになります。

開くのが楽しみになるようなノートを選ぶと、そうでないときに比べ筆の運びも良くなります。

たとえば、どこにでも持ち運べる気軽な軽いノートが書きやすい人もいるでしょう。

反対に、高級感のある重厚なノートの方が気分が上がるという人だっています。

説明が詳しく載っているものが助かるという人もいれば、説明や項目は少なめで自由度の高いものが好きな人もいます。

デザインひとつとっても、見やすさ重視の装丁、可愛い装丁、書籍風など、たくさんの種類があり、人それぞれ「書きやすい」と感じるものは違ってきます。

ご存知のように現在はさまざまなエンディングノートが数多く出回っています。

どれにするか迷うところですが、スムーズに書くためには、とにかく「書きやすい」と感じるものを選ぶようにしましょう。

エンディングノート作成でよくある3つの質問

エンディングノートの書き方やポイントは把握できましたでしょうか。

この章では、エンディングノート作成にあたってよくある質問と答えをご紹介します。

気になるところをご覧になって疑問を解消して頂けたらと思います。

Q1.エンディングノートは家族と相談しながら書いてはいけないの?

A.
エンディングノートは家族と相談しながら書いても構いません。
どんな情報があった方が良いかを直接たずねることができる利点もあります。
家族だけでなく、同じ年頃の友人や、既にエンディングノートを書いた経験のある知人などに相談しても良いでしょう。
ただし、個人情報に関わる部分もあるので、信頼できる相手かどうかはしっかりと判断するようにしてください。

 Q2.定期的に見直しや更新をしなきゃいけない?どれくらいの頻度ですればいい?

A.
エンディングノートは定期的に見直し、状況や変化に応じて更新をした方がいいです。
時間の経過と共に、家族の状況や、あなたの気持ちも変化するからです。財産に関しても変わる可能性があります。
頻度としては1、2年に1回くらいがいいでしょう。誕生日や記念の日など、見直しをする日を決めておくと忘れずに見直せます。

 Q3.エンディングノートの保管場所はどこにすればいいですか?

A.
保管場所は目につき過ぎない方がいいですが、かといって家族の誰にも見つけてもらえないようでは意味がありません。
おすすめの保管場所は以下の3つです。箪笥本棚机の引き出しできれば、エンディングノートの存在を、家族の誰かに伝えておくとよいでしょう。
そうすれば万一の場合に必ず探してもらえます。
よくある失敗例として、知人に預けてトラブルになったということがあります。
信頼できる知人であったとしても、ちょっとした興味で中身を見てしまいトラブルに発展する可能性があります。
保管場所は家の中のどこかを選ぶこと、人に預けるのは避けてください。

書き方に悩んだら専門家に相談しよう

エンディングノートの項目や内容を、書き方に焦点をあてて詳しくお伝えしてきました。

ここまで読まれたあなたはすぐにでもペンを握れると思いますが、それでも作成途中で悩んでしまうことがないとも限りません。

多くの方はエンディングノートを書くのは初めてです。

最初はスムーズに書けたのに途中でつまづいてしまった、自分ひとりで決めがたい迷いが生じてしまったという方は少なくないのです。

そんな風に悩んだり迷ったりしたときは、専門家に相談してみましょう。

エンディングノートの書き方について、さまざまなセミナーや講座が各地で開かれています。

昨今はオンラインでの対応も増えてきましたので、手軽に受講することができます。

「終活の相談窓口」ではエンディングノートの作成サポートを行っています。下記をご覧になって興味のある方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。

【エンディングノートの書き方サポート(ZOOMでのサポートも対応しています)】

10名以下のサポート5,000円/1名
10名以上の場合はセミナーになります。50,000円+巣鴨からの交通費
*学校、病院、介護施設、地域包括支援センター、社会福祉協議会、NPO団体、自治体、行政さまからのご依頼については、巣鴨からの交通費のみで受けさせていただいています。

まとめ

エンディングノートの書き方に決まりはありません。

それだけ自由度の高いものなのですが、難しく感じてしまったときにスムーズに書くポイントは2つあります。

  • 書けるところから書く
  • 一気に完成しようと考えない

完璧に書くことや形式を気にして堅苦しく構えず、書けることを気軽に書きとめていくような気持ちで向かうと良いでしょう。

作成につまづいて悩んだり、迷ったりしたときは専門家に相談するのも一案です。

記事を参考に、思いのつまったメモリアルな一冊を書いて頂ければと思います。

※一日葬:通夜を行わず一日で納棺から葬式までを行う葬儀
※直葬:通夜も葬式も行わず納棺後に火葬を行う葬儀

知人や親戚の連絡先

葬儀や納骨について

Amazonや楽天などネットショップを使われている方は、そちらのパスワードや引き落とし口座も記載しておくと良いでしょう。

契約情報に関しては、下記の例のように口座自動引き落としに特化したページを作るのもひとつの方法です。

口座引落としページの例

銀行関連が一括して見られるので、わかりやすいですね。ここもチェック!エンディングノートにはキャッシュカードの暗証番号は書かないでください。
予期しない人の目に触れて、財産が盗まれてしまう可能性があります。
クレジットカードの番号なども同様の理由で書かないようにしてください。

医療や介護について

住所は引っ越したときには更新してください。引越しが多い人は、変遷として、その都度書き換えて残しておくのも覚え書きになっていいでしょう。

特技や趣味、好きな食べ物は必須ではありませんが、見た人に、あなたの人と成りをイメージして貰うという意味で、あるといい情報です。

契約などの個人情報

エンディングノートの書き方に決まりはありませんが、残しておく人のために書くべき内容として冒頭で述べた10項目は記載するようにしましょう。

項目ごとの書き方を、具体的な例文を交えながら解説します。

あなただけの大切な一冊のために、しっかり理解していってくださいね。

自分について

  1. 自分について(名前・生年月日・本籍地など)
  2. 契約などの個人情報(携帯・パソコン・光熱費)
  3. 医療や介護について(持病・常用薬・延命治療の有無など)
  4. 葬儀や納骨について
  5. 知人や親戚の連絡先
  6. 相続財産について(預貯金・不動産・生命保険など)
  7. 遺言書について
  8. ペットについて
  9. 大切な人へのメッセージ
  10. 自分史

読んで頂ければ、エンディングノートのイメージが明確になり、具体的に何を、どう書くべきが見えてくるでしょう。

また、昨今では若い世代でエンディングノートを書く人が増えていることから、20代から50代の年代別の書き方についても触れていきます。

さらに、どの年代の方でもスムーズに書き進められるように書き方のポイントも伝授します!

記事を参考に、思いのこもった大切な一冊を迷いなく作成して頂けたらと思います。

記事のもくじ [とじる]

「エンディングノートって、何を、どんな風に書いたらいいのだろう」

「エンディングノートの書き方に決まりはあるのかしら?」

記事をご覧のあなたはこんな疑問をお持ちではないでしょうか?

結論からいうとエンディングノートの書き方に決まりはありません。

ただ、必ず記載しておいた方がいい項目は10個あります。

その項目さえ押さえておけば、基本的に洩れのないエンディングノートが仕上がります。

本記事では、エンディングノートに書くべきその10項目と、各々の書き方を例文を交えて解説します!

  1. 自分について(名前・生年月日・本籍地など)
  2. 契約などの個人情報(携帯・パソコン・光熱費)
  3. 医療や介護について(持病・常用薬・延命治療の有無など)
  4. 葬儀や納骨について
  5. 知人や親戚の連絡先
  6. 相続財産について(預貯金・不動産・生命保険など)
  7. 遺言書について
  8. ペットについて
  9. 大切な人へのメッセージ
  10. 自分史

読んで頂ければ、エンディングノートのイメージが明確になり、具体的に何を、どう書くべきが見えてくるでしょう。

また、昨今では若い世代でエンディングノートを書く人が増えていることから、20代から50代の年代別の書き方についても触れていきます。

さらに、どの年代の方でもスムーズに書き進められるように書き方のポイントも伝授します!

記事を参考に、思いのこもった大切な一冊を迷いなく作成して頂けたらと思います。

記事のもくじ [とじる]

エンディングノートの書き方を項目別に解説

エンディングノートの書き方に決まりはありませんが、残しておく人のために書くべき内容として冒頭で述べた10項目は記載するようにしましょう。

項目ごとの書き方を、具体的な例文を交えながら解説します。

あなただけの大切な一冊のために、しっかり理解していってくださいね。

自分について

エンディングノートには、自分の名前や生年月日などの基本情報を記載しておきましょう。

「そんな当たり前のこと書く必要ある?」と思われるかもしれませんが、導入部分として書いておくべきです。

当たり前と思っていることを忘れてしまう日がこないとも限りません。

この先ノートを見る人が、あなたの生年月日を知らない場合だってあるでしょう。

何より自分の基本情報を書くことは、『これからエンディングノートを書いていくのだ』という自覚につながります。一番スラスラ書ける部分なのでモチベーションも上がります。

記載する事項に決まりはありませんが、以下のような内容を書いておくと良いです。

具体例を作りましたのでご覧ください。

【自分について】※赤字は例です

名前終活 一郎(しゅうかつ いちろう)
生年月日西暦 19〇〇年(大正・昭和・平成 〇〇年)
〇〇月 〇〇日 生まれ
住所〒000-0000
東京都〇〇区〇〇町 〇ー〇〇ー〇号
本籍地〒000-0000
埼玉県〇〇区〇〇町 〇ー〇ー〇〇号
血液型A 型
趣味映画鑑賞
釣り
写真
特技料理(定年後に習ってハマる)
好きな食べ物刺身
蕎麦(ただしワサビが苦手)

住所は引っ越したときには更新してください。引越しが多い人は、変遷として、その都度書き換えて残しておくのも覚え書きになっていいでしょう。

特技や趣味、好きな食べ物は必須ではありませんが、見た人に、あなたの人と成りをイメージして貰うという意味で、あるといい情報です。

契約などの個人情報

エンディングノートには使っている携帯電話やパソコン、光熱費など、契約関連の個人情報を書いておきましょう。

見た人が引き継いだり、解約するのに大変役立ちます。

自分の覚え書きにもなりますので、パスワードやIDなどの情報も書いておくと良いでしょう。

記載事項に決まりはありませんが、以下のような内容を記載するのがおすすめです。

【契約などの個人情報】※赤字は例です

契約サービス金融機関名引落日ID・パスワードなど備考
携帯(会社名〇〇)〇〇銀行
〇〇支店
口座番号
〇〇〇〇〇〇〇
毎月
25日
携帯番号
090-0000-0000
アドレス
・・・・・・・・
パスワード
・・・・
妻の携帯も一緒に引き落とされる。
PC(プロバイダ名〇〇)〇〇銀行
〇〇支店
口座番号
〇〇〇〇〇〇〇
毎月
25日
アドレス
・・・・・・・・
パスワード
・・・・
ID
・・・・・・・・
水道隔月末頃振込用紙で支払い
ガスと電気(会社名〇〇〇〇)〇〇銀行
〇〇支店
口座番号
〇〇〇〇〇〇〇
毎月
25日
ガスと電気は一括

Amazonや楽天などネットショップを使われている方は、そちらのパスワードや引き落とし口座も記載しておくと良いでしょう。

契約情報に関しては、下記の例のように口座自動引き落としに特化したページを作るのもひとつの方法です。

口座引落としページの例

銀行関連が一括して見られるので、わかりやすいですね。ここもチェック!エンディングノートにはキャッシュカードの暗証番号は書かないでください。
予期しない人の目に触れて、財産が盗まれてしまう可能性があります。
クレジットカードの番号なども同様の理由で書かないようにしてください。

医療や介護について

アレルギーや持病、常用薬などを書き記しておきましょう。

判断能力が低下したり、急な病で意識不明になったときに介護する人が助かります。

また、臓器提供や延命治療を望むかどうかも書いておくべきことのひとつです。

万一のとき、希望通りの対処をして貰えるように思いを記しましょう。

記載がなかった場合、家族が難しい判断を求められることになります。

ただ、「望まない」などの記載があったとしても、家族は悩むことが多いので、ノートに書くだけでなく1度は話し合いをしておいた方がよいでしょう。

医療や介護について、エンディングノートの書き方は以下を参考にしてください。

【医療や介護について】※チェックや赤字は例です

持病☑有り 狭心症□無し
常用薬☑有り 〇〇〇、〇〇〇〇〇□無し
アレルギー☑有り 小麦、猫□無し
延命治療□希望する☑希望しない 
臓器提供☑希望する□希望しない

葬儀や納骨について

自分の葬儀をどんな風に行って欲しいかの希望、納骨して欲しい寺などを記載しておきましょう。

遺影に使用して欲しい写真についてや、棺に納めて欲しいものなども書いておくと良いです。

亡くなった際、家族は悲しみやショックの中で葬儀の準備をしなくてはなりません。

動転して病院や葬儀社にいわれるままに、式を終わらせてしまったという話も聞かれます。

ノートに希望や指示が記載してあれば、あなたの生前の希望通りの葬儀をスムーズに行うことができます。

葬儀や介護についての書き方は以下を参考にしてください。

【葬儀や納骨について】※チェックや赤字は例です

お葬式のかたち□一般葬  ☑家族葬  □一日葬※  □直葬※
喪主について終活太郎(長男)
遺影について☑有り  □無し  保管場所(仏壇右側の引き出し1段目)  
棺に納めて欲しいもの家族旅行のアルバム、箪笥下段にある着物
納骨して欲しい寺院(霊園)名前   〇〇霊園
所在地  東京都〇〇区〇-〇-〇〇
連絡先  03-〇〇〇〇-〇〇〇〇

※一日葬:通夜を行わず一日で納棺から葬式までを行う葬儀
※直葬:通夜も葬式も行わず納棺後に火葬を行う葬儀

知人や親戚の連絡先

あなたの親しい知人や親戚の連絡先を記載しましょう。

死後に連絡をして欲しい人には、その旨書き記しておくと家族は助かります。

連絡先の書き方の具体例は以下になります。

【知人や親戚の連絡先】※チェックや赤字は例です

氏名関係住所連絡先訃報について
終活 貞夫東京都〇〇区・・・・・03-0000-0000☑知らせる □知らせない
鈴木 正義兄神奈川県〇〇区・・・・090-0000-0000☑知らせる □知らせない
岡田 緑不明不明□知らせる ☑知らせない
井上 市子友達東京都〇〇区・・・・・080-0000-0000☑知らせる □知らせない
山田 三郎叔父埼玉県〇〇市・・・・・080-0000-0000□知らせる ☑知らせない
佐藤 良郎不明090-0000-0000□知らせる ☑知らせない
終活 花子叔母不明03-0000-0000☑知らせる □知らせない

相続財産について

エンディングノートには、持っている財産の内容を記載しておきましょう。

わからないと、残された家族は相続手続きが大変な負担になります。

相続税の申告には全ての財産の洗い出しが必要なのです。

相続財産について、記載しておきたい情報には以下のようなものがあります。

  • 預貯金(金融機関・支店名など)
  • 有価証券(金融機関・支店名等)
  • 生命保険の加入状況

書き方は以下の例をご覧ください。

【預貯金】※赤字は例です
預貯金①

金融機関〇〇銀行支店名・店番号〇〇支店    111  
口座番号0000000名義人終活一郎
預貯金の種類普通備考給与振込口座

預貯金②

金融機関△△銀行支店名・店番号〇〇支店    555  
口座番号0000000名義人終活一郎
預貯金の種類定期備考

預貯金③、預貯金④……というように、すべての口座について記載していきます。
有価証券、その他の金融資産についても同様に、口座を記録しておきましょう。

【生命保険】例

保険会社〇〇〇生命
商品名定期保険Cコース
証券番号〇〇〇〇〇〇
契約者名終活 一郎
受取人終活 太郎
連絡先03-0000-0000
保険証券の保管場所書斎のデスク1番下の引き出し

他にも、不動産の所有や、価値のある美術品、骨董品などを所有している場合はそれらも記載しましょう。

また、負債がある場合はそちらも必ず明記してください。

借金も相続の対象となります。資産よりも負債の方が多いのであれば、相続人は相続放棄を選択するかと思いますが、相続放棄の手続きは相続発生後3ヶ月以内に行わなくてはなりません。

煩雑な手続きをスムーズに行うためにも、負債について詳細に記載しておくことが必要です。

遺言書について

遺言書がある場合は、その旨を、種類や保管場所と共に記しておきましょう。

しっかり覚えておいていただきたいのですが、エンディングノートは遺書の代わりにはなりません。

似ているようですが、決定的に違うことがあります。

それは、エンディングノートには法的効力がないということです。

遺言書は被相続人の財産処分について法的効力のある書面であり、作成方法や記載内容に法律上のルールがあります。そういったルールにのっとらないで書くエンディングノートは遺言書の代わりにはなり得ないのです。

エンディングノートの遺言書についての書き方は、以下を参考にしてください。

【遺言書について】※チェックや赤字は例です

遺言書の有無☑有り  □無し
保管場所仏壇右側の引き出し中段の箱の中
種類☑自筆証明遺言  □公正証書遺言※  □秘密証書遺言※

※公正証書遺言:公認役場の公証人が関与して公正証書の形で残す遺言書
※秘密証書遺言:遺言の内容を誰にも公開せず秘密にしたまま公証人に遺言の存在のみを証明してもらう遺言のこと

ペットについて

ペットを飼っている場合は、自分がいなくなった後のペットの扱いについて記載しておいてください。

世話の仕方や食べ物、嗜好、誰に面倒を見て欲しいかまで書きましょう。

もちろん記載したとしても、家族の事情で手放されてしまうこともあります。

そうであっても思いは伝わりますし、託された人や施設等でもペットに関する情報があった方が助かります。

ペットについて、エンディングノートの書き方は以下を参考にしてください。

【ペットについて】※赤字は例です

名前コロ
種類柴犬
年齢11才
かかりつけの病院〇〇動物病院 TEL03-0000-0000
好きな食べ物鶏ささみ、犬用ビーフジャーキー
喜ぶこと〇〇公園の滑り台が好きなので時々連れていってください。花壇をクンクンするのも好きです。
面倒をみて欲しい人長男夫婦にこのままこの家で飼って欲しい。慣れている所にいさせてやりたい。

大切な人へのメッセージ

エンディングノートには、家族や、大切な人へのメッセージを書いておくことができます。

内容は感謝の気持ちや、言いそびれていたこと、形見分けのこと、何でも構いません。

後に相手が目にしたとき、そこに込めた思いが伝わり、あなたへ思いを馳せてくれるでしょう。

仮に相手がそれを見ることが叶わないとしても(亡き夫や親へ綴る言葉、居場所を知らない友人への言葉など)、書き記すことは人生を振り返り、気持ちを整えていくことに繋がります。

心に伝わるメッセージを書くためのポイントは3つあります。

  • 感謝の気持ちを込めて書く
  • 相手の顔をイメージして普段通りの言葉を心掛ける
  • 愚痴や恨みのようなネガティブな内容は書かない

残していくものですから、敢えて互いの気分を害するような内容は避けた方がいいでしょう。

よそ行きの言葉でなく、普段通りに語りかけることで感謝の言葉も浮かびやすいですし、心に響く文章が紡げます。

ご参考までにいくつか具体例を挙げておきます。

【メッセージ】

一郎さんへ(夫)
しばらく会っていないけど元気ですか?
私はあなたがそちらに行ってしまった後も、良子や孫に囲まれて賑やかに過ごしていますよ。料理も洗濯もできない私をお嫁さんにしてくれてありがとう。退職後の温泉巡り楽しかったですね。
病院で最後に「ありがとう」と言ってくれたのに、私はこの世で伝えられないからここに書いておきます。あなたの奥さんになれてしあわせな人生でした。ありがとう。
良子へ(娘)
良子、あなたが生まれたとき、私は人生で最大の喜びを感じました。お父さんもそうです。
これから色々あるとは思うけど、どんなときも、自分はたくさんの愛に包まれ生まれてきたということを忘れないで。天国からも応援しています。忠志さんと仲良くね。先日話したダイヤの指輪、貰ってください。おばあちゃまからいただいたものですよ。
あなたがしてくれればおばあちゃまも喜んでくれるでしょう。
みかちゃんへ(孫)
似顔絵をありがとうね。ピアノとっても上手でした。
パパやママのいうことをよくきいて、おべんきょうもがんばってくださいね。みかちゃんはおばあちゃんの自慢の孫ですよ。ずっとずっと大好きです。

写真や絵を添えておくと、読んだ人も思い出が共有できて喜ばれます。

自分史

自分史を書いておくと、人生のさまざまを思い出し整理することができます。

自分という人間が生まれて生きてきた意味や価値を認識することができます。

後に読んだ人は、あなたという人間についてより深く知ることになるでしょう。

あなたの生い立ちからの人生を辿ることは、後の人たちに家族の歴史を伝えることにもなります。

人生の意味などといわれると難しく感じてしまうかもしれませんが、自分史にも書き方の決まりはありません。肩肘はらず思い出すままに自由に書き綴っていいのです。

エンディングノートでの自分史の書き方のポイントは3つです。

  • 時系列に沿って書く
  • 記憶が曖昧なところはメモ書きや空欄にする
  • 枠にとらわれず気持ちなども書き添える

しっかり書こうと考えるとつまづきやすくなります。楽しく思い出しながら、後から肉付けできるところはする、というような気持ちで書いていきましょう。

以下に簡単な書き方の具体例を示しましたのでご覧ください。

【自分史】例

西暦
(年)
年号
(年)
年齢
(歳)
できごと社会のできごと
1943昭和18010月11日
工員の父正夫と母さと子の長女として、北海道〇〇に生まれる
1958昭和3315家族で上京。
〇〇区〇〇高校に転入。
東京タワー完成。
10,000円札発行。ロカビリー流行
1961昭和3618地元の〇〇デパートに就職。ネクタイ売り場に配属される。
川崎良子ちゃんは同期。長い付き合いが始まる。
1964昭和3921売り場の先輩の紹介でお見合い。
一郎さんと交際を始める。第一印象は無口でこわそうな感じ。
東京オリンピック開催
1966昭和4123結婚。
2ヶ月後に父正夫死去。花嫁姿が見せられてよかった
1970昭和4527長女良子出産。人生最大の喜び。万国博覧会。よど号ハイジャック事件。ビートルズ解散
1971昭和4628母さと子死去。北海道につれていってあげられなくて心残り。「戦争を知らない子どもたち」ヒット。よく口ずさんだもの
中略
1995平成752良子結婚。夫が涙を流すのをはじめて見た阪神淡路大震災。
地下鉄サリン事件

このような感じで、自分にとって大きなできごとを年表にします。

この形式であれば、そのときどきに日記のように書き加えていくことができます。

他にも、細かい年表ではなく、「幼少期」「小学時代」「中学時代」〜「結婚後」「出産後」「退職後」といった転機ごとに書くパターンもあります。

文章を書くのがお好きな方は、自分を主人公にした小説のように綴るのも素敵です。

【20代から50代のエンディングノート】年代別オススメの項目と書き方

エンディングノートは人生の最期に向けての準備というイメージから、高齢の方が書く印象がありますが、実際には何歳からでも書くことができますし、どの世代の方にも役立ちます。

今をよりよく生きるため、これからに備えていくためのプランや思い、希望を書いておけるノートだからです。

この章では、20代から50代の年代別にエンディングノートに書くべき項目、カットしていい項目について説明します。

1章でエンディングノートの主な10項目をお伝えしましたが、他にも書くとよいさまざまな項目が考えられます。たとえば以下のような項目です。

  • 目標や夢
  • ライフプラン
  • 第二の人生でしたいこと(挑戦したいこと)

これらの具体的な書き方を交えながら、年代別のエンディングノートについて解説していきます。

若い世代でエンディングノートに興味をお持ちの方はぜひ参考にしてくださいね。

20代のエンディングノートはこれからのために書く

20代の方は成人したばかりですから、エンディングノートは人生の「これから」のために書いてください。

1章でご紹介した10項目以外に、目標や将来の夢をノートに書くことをおすすめします。

書くことで自覚が生まれ、夢のために努力したくなりますし、目標が曖昧な人は自分の心を見つめる機会になります。

前述の項目についても、今わかるところを埋めることで、これからに向けて「どう生きるべきか」という指針になります。

といっても、20代ならカットしていい項目もあります。

下記に20代のエンディングノートに書くとよい項目を一覧にしましたのでご覧ください。

「目標(夢)」の例も挙げましたので参考にしてください。

【20代のエンディングノート】◎書くべき △どちらでもいい

項目書く書かなくていい備考/例
自分について
契約など個人情報
医療や介護※持病のある方は書いておきましょう
葬儀や納骨
知人や親戚の連絡先※連絡帳のような感覚で書くといいでしょう。訃報のお報せ欄は空欄で構いません
相続財産について
遺言書について
ペットについて
大切な人へのメッセージ
自分史
目標(夢)例)
・起業する
・お母さんのような立派な看護師になる
・海外留学をする
・将来はカラーコーディネーターになる
・カフェのオーナーになる
・25歳で結婚して27歳で母になる!
・売れる役者になってバイトせずに食えるようになる(30歳までに!)

30代・40代のエンディングノートは人生設計のために書く

30代40代は、仕事がステップアップしたり、結婚や子どもを授かったりと人生の節目を迎えます。

ここまでの自分自身を検証整理し、これからのライフプランを練るべき年代です。

そのため、エンディングノートには、前述の10項目以外に「ライフプラン」を書くことをおすすめします。

子どもの教育や自己投資、住宅プラン…と資金を含めた人生設計をするのに、エンディングノートは役立ちます。

30代40代のエンディングノートで、書くとよい項目、カットしていい項目を一覧にしましたのでご覧ください。

ライフプランの書き方例も添付しましたので参考にして頂けたらと思います。

【30代・40代のエンディングノート】◎書くべき △どちらでもいい

項目書く書かなくていい備考
自分について
契約など個人情報
医療や介護
葬儀や納骨
知人や親戚の連絡先
相続財産について
遺言書について
ペットについて
大切な人へのメッセージ※結婚時にパートナーへの思い、生まれたばかりの子への気持ちなどを綴っておくと後から見たときに心に響くことがあります
自分史※この時期から書き出す人も多いです。振り返ることでこれからが考えられます
ライフプラン※下記参照

ライフプランは以下のように、人生の中での大きなイベントと支出を書いて一覧にするのが簡単です。

どのようにマネープランをたてていくべきかも考えやすくなります。

【ライフプラン】

西暦
(年齢)
20132014201520162017201820192020・・・
自分3334353637383940・・・
3132333435363738・・・
長女012345・・・
息子012・・・
イベント結婚!転職長女誕生長男誕生長女
幼稚園入園
住宅購入・・・
支出200万30万30万15万1500万・・・

このような形式で、会社を退職する65歳くらいまでの表を作成しましょう。

これからの様々なイベントを乗り切る資金や、備えに必要な金額が見えてきます。

加えて、5年後、10年後までにやり遂げたい目標なども記載すると、より計画が明確になります。

例)

目標<5年後までに>
・新車を購入する
・写真コンクールで一度は入賞を果たす!
<10年後までに>
・家族で海外旅行をする
・妻にダイヤの指輪を買う
・オーディオルームを作る

50代のエンディングノートはセカンドライフの充実に向けて書く

50代は子育てが一段落したり定年が近づいたりして、セカンドライフを考え始める年代です。

定年後の生活に備えたり老後の資金を考える上でも、エンディングノートを書き始めるのに決して早過ぎる年代ではありません。

この年代のエンディングノートで、先の10項目以外におすすめする項目は、「これからしたいこと」です。

セカンドライフを活力を持って生きるためには、資金以外に、心の充実が重要になります。

楽しく喜びを持って第二の人生を歩めるように、これからしたいことを書いてみましょう。

書き方のポイントは、それを考えるとワクワクできるかどうか?に視点をおいて考えることです。

下記の50代のエンディングノート一覧に、「これからしたいこと」の例も示しましたのでご覧ください。

【50代のエンディングノート】◎書くべき △どちらでもいい

項目書く書かなくていい備考/例
自分について
契約など個人情報
医療や介護
葬儀や納骨
知人や親戚の連絡先
相続財産について
遺言書について
ペットについて
大切な人へのメッセージ
自分史※自分史は遡って調べる作業も含め体力のいる作業です。50代から書き始めることをおすすめします。
これからしたいこと例)
・ゴルフ教室に通う
・韓国語を習う
・写真展に挑戦する
・蕎麦を打つ
・田舎へ移住する
・YouTubeデビューする
・フラワーアレンジメント
・温泉巡り
・ヨガをはじめる

エンディングノートがスムーズに書ける!3つのポイント

エンディングノートの書き方はしっかり把握できましたでしょうか。

内容はわかっても、いざ書こうとすると構えてしまってなかなか進まない…という人がいるかもしれませんね。

そこで2章では、エンディングノートをスムーズに書くためのポイントを伝授したいと思います。

  • 書けるところから書く
  • 一気に完成しようと思わない
  • 自分が書きやすいノートを選ぶ

ひとつずつ説明していきます。

この2つのポイントをおさえるだけで、楽に書き進められるようになりますので、ぜひ試してみてくださいね。

書けるところから書く

エンディングノートをスムーズに書く一番のポイントは、書けるところから書くということです。

最初から順番にきれいに埋めていこうと考えると、調べないとわからない要素や、決めていないこと、じっくり考えなければ書けないところで立ち止まってしまい、なかなか先へ進めなくなってしまいます。

たとえば、自分についての項目や、契約などの個人情報は考えなくてもすぐに書けますよね。

ペットの名前、医療の欄でも持病や病院名は悩む必要なく書けるのではないでしょうか。

エンディングノートを書く際は、そういったすぐ書ける所、わかっている所から埋めていきましょう。

わからない所、ゆっくり考えたい所は飛ばして構いません。

死の時期が差し迫っているケースをのぞき、エンディングノートはいついつまでに完成させなければいけないものではありません。

気楽に、書けるところから書いていきましょう。

一気に完成しようと考えない

エンディングノートは一気に完成しようと考えないでください。

そもそも短期間で完璧な形にできるようなものではないのです。

書いている間に家族の状況が変わる場合もあるでしょうし、あなたの気持ちに変化が訪れることも充分考えられます。

すぐに全部のページを完璧に埋めようなどと考えると大変ですし、構えてしまって進みません。

最初から完成をめざしていると、間違いやミスを恐れて、多大な神経を使うことになるでしょう。

変化したら更新すればいいし、間違えたら書き直せばいいと考えて、気楽に書いていくことをおすすめします。

エンディングノートにおいては、綺麗にまとまった形式的なものはそんなに意味がありません。

人生はそれぞれ違うのですから、見本通りの、体温の伝わらないものは残された家族にも意味をなさないのです。

その時々のあなたの気持ちがこもったエンディングノートであれば、二重線で消した箇所や、何度も書き直した形跡さえも良い思い出に変わります。

エンディングノートは最初から完成形を求めず、書けるところから、ミスや間違いを恐れず書いていきましょう。

自分が書きやすいノートを選ぶ

スムーズに書くためには、相性の良い、書きやすいノートを選ぶのも重要なポイントになります。

開くのが楽しみになるようなノートを選ぶと、そうでないときに比べ筆の運びも良くなります。

たとえば、どこにでも持ち運べる気軽な軽いノートが書きやすい人もいるでしょう。

反対に、高級感のある重厚なノートの方が気分が上がるという人だっています。

説明が詳しく載っているものが助かるという人もいれば、説明や項目は少なめで自由度の高いものが好きな人もいます。

デザインひとつとっても、見やすさ重視の装丁、可愛い装丁、書籍風など、たくさんの種類があり、人それぞれ「書きやすい」と感じるものは違ってきます。

ご存知のように現在はさまざまなエンディングノートが数多く出回っています。

どれにするか迷うところですが、スムーズに書くためには、とにかく「書きやすい」と感じるものを選ぶようにしましょう。

エンディングノート作成でよくある3つの質問

エンディングノートの書き方やポイントは把握できましたでしょうか。

この章では、エンディングノート作成にあたってよくある質問と答えをご紹介します。

気になるところをご覧になって疑問を解消して頂けたらと思います。

Q1.エンディングノートは家族と相談しながら書いてはいけないの?

A.
エンディングノートは家族と相談しながら書いても構いません。
どんな情報があった方が良いかを直接たずねることができる利点もあります。
家族だけでなく、同じ年頃の友人や、既にエンディングノートを書いた経験のある知人などに相談しても良いでしょう。
ただし、個人情報に関わる部分もあるので、信頼できる相手かどうかはしっかりと判断するようにしてください。

 Q2.定期的に見直しや更新をしなきゃいけない?どれくらいの頻度ですればいい?

A.
エンディングノートは定期的に見直し、状況や変化に応じて更新をした方がいいです。
時間の経過と共に、家族の状況や、あなたの気持ちも変化するからです。財産に関しても変わる可能性があります。
頻度としては1、2年に1回くらいがいいでしょう。誕生日や記念の日など、見直しをする日を決めておくと忘れずに見直せます。

 Q3.エンディングノートの保管場所はどこにすればいいですか?

A.
保管場所は目につき過ぎない方がいいですが、かといって家族の誰にも見つけてもらえないようでは意味がありません。
おすすめの保管場所は以下の3つです。箪笥本棚机の引き出しできれば、エンディングノートの存在を、家族の誰かに伝えておくとよいでしょう。
そうすれば万一の場合に必ず探してもらえます。
よくある失敗例として、知人に預けてトラブルになったということがあります。
信頼できる知人であったとしても、ちょっとした興味で中身を見てしまいトラブルに発展する可能性があります。
保管場所は家の中のどこかを選ぶこと、人に預けるのは避けてください。

書き方に悩んだら専門家に相談しよう

エンディングノートの項目や内容を、書き方に焦点をあてて詳しくお伝えしてきました。

ここまで読まれたあなたはすぐにでもペンを握れると思いますが、それでも作成途中で悩んでしまうことがないとも限りません。

多くの方はエンディングノートを書くのは初めてです。

最初はスムーズに書けたのに途中でつまづいてしまった、自分ひとりで決めがたい迷いが生じてしまったという方は少なくないのです。

そんな風に悩んだり迷ったりしたときは、専門家に相談してみましょう。

エンディングノートの書き方について、さまざまなセミナーや講座が各地で開かれています。

昨今はオンラインでの対応も増えてきましたので、手軽に受講することができます。

「終活の相談窓口」ではエンディングノートの作成サポートを行っています。下記をご覧になって興味のある方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。

【エンディングノートの書き方サポート(ZOOMでのサポートも対応しています)】

10名以下のサポート5,000円/1名
10名以上の場合はセミナーになります。50,000円+巣鴨からの交通費
*学校、病院、介護施設、地域包括支援センター、社会福祉協議会、NPO団体、自治体、行政さまからのご依頼については、巣鴨からの交通費のみで受けさせていただいています。

まとめ

エンディングノートの書き方に決まりはありません。

それだけ自由度の高いものなのですが、難しく感じてしまったときにスムーズに書くポイントは2つあります。

  • 書けるところから書く
  • 一気に完成しようと考えない

完璧に書くことや形式を気にして堅苦しく構えず、書けることを気軽に書きとめていくような気持ちで向かうと良いでしょう。

作成につまづいて悩んだり、迷ったりしたときは専門家に相談するのも一案です。

記事を参考に、思いのつまったメモリアルな一冊を書いて頂ければと思います。

※公正証書遺言:公認役場の公証人が関与して公正証書の形で残す遺言書
※秘密証書遺言:遺言の内容を誰にも公開せず秘密にしたまま公証人に遺言の存在のみを証明してもらう遺言のこと

ペットについて

ペットを飼っている場合は、自分がいなくなった後のペットの扱いについて記載しておいてください。

世話の仕方や食べ物、嗜好、誰に面倒を見て欲しいかまで書きましょう。

もちろん記載したとしても、家族の事情で手放されてしまうこともあります。

そうであっても思いは伝わりますし、託された人や施設等でもペットに関する情報があった方が助かります。

ペットについて、エンディングノートの書き方は以下を参考にしてください。

【ペットについて】※赤字は例です

名前コロ
種類柴犬
年齢11才
かかりつけの病院〇〇動物病院 TEL03-0000-0000
好きな食べ物鶏ささみ、犬用ビーフジャーキー
喜ぶこと〇〇公園の滑り台が好きなので時々連れていってください。花壇をクンクンするのも好きです。
面倒をみて欲しい人長男夫婦にこのままこの家で飼って欲しい。慣れている所にいさせてやりたい。

大切な人へのメッセージ

エンディングノートには、家族や、大切な人へのメッセージを書いておくことができます。

内容は感謝の気持ちや、言いそびれていたこと、形見分けのこと、何でも構いません。

後に相手が目にしたとき、そこに込めた思いが伝わり、あなたへ思いを馳せてくれるでしょう。

仮に相手がそれを見ることが叶わないとしても(亡き夫や親へ綴る言葉、居場所を知らない友人への言葉など)、書き記すことは人生を振り返り、気持ちを整えていくことに繋がります。

心に伝わるメッセージを書くためのポイントは3つあります。

  • 感謝の気持ちを込めて書く
  • 相手の顔をイメージして普段通りの言葉を心掛ける
  • 愚痴や恨みのようなネガティブな内容は書かない

残していくものですから、敢えて互いの気分を害するような内容は避けた方がいいでしょう。

よそ行きの言葉でなく、普段通りに語りかけることで感謝の言葉も浮かびやすいですし、心に響く文章が紡げます。

ご参考までにいくつか具体例を挙げておきます。

【メッセージ】

一郎さんへ(夫)
しばらく会っていないけど元気ですか?
私はあなたがそちらに行ってしまった後も、良子や孫に囲まれて賑やかに過ごしていますよ。料理も洗濯もできない私をお嫁さんにしてくれてありがとう。退職後の温泉巡り楽しかったですね。
病院で最後に「ありがとう」と言ってくれたのに、私はこの世で伝えられないからここに書いておきます。あなたの奥さんになれてしあわせな人生でした。ありがとう。
良子へ(娘)
良子、あなたが生まれたとき、私は人生で最大の喜びを感じました。お父さんもそうです。
これから色々あるとは思うけど、どんなときも、自分はたくさんの愛に包まれ生まれてきたということを忘れないで。天国からも応援しています。忠志さんと仲良くね。先日話したダイヤの指輪、貰ってください。おばあちゃまからいただいたものですよ。
あなたがしてくれればおばあちゃまも喜んでくれるでしょう。
みかちゃんへ(孫)
似顔絵をありがとうね。ピアノとっても上手でした。
パパやママのいうことをよくきいて、おべんきょうもがんばってくださいね。みかちゃんはおばあちゃんの自慢の孫ですよ。ずっとずっと大好きです。

写真や絵を添えておくと、読んだ人も思い出が共有できて喜ばれます。

自分史

自分史を書いておくと、人生のさまざまを思い出し整理することができます。

自分という人間が生まれて生きてきた意味や価値を認識することができます。

後に読んだ人は、あなたという人間についてより深く知ることになるでしょう。

あなたの生い立ちからの人生を辿ることは、後の人たちに家族の歴史を伝えることにもなります。

人生の意味などといわれると難しく感じてしまうかもしれませんが、自分史にも書き方の決まりはありません。肩肘はらず思い出すままに自由に書き綴っていいのです。

エンディングノートでの自分史の書き方のポイントは3つです。

  • 時系列に沿って書く
  • 記憶が曖昧なところはメモ書きや空欄にする
  • 枠にとらわれず気持ちなども書き添える

しっかり書こうと考えるとつまづきやすくなります。楽しく思い出しながら、後から肉付けできるところはする、というような気持ちで書いていきましょう。

以下に簡単な書き方の具体例を示しましたのでご覧ください。

【自分史】例

西暦
(年)
年号
(年)
年齢
(歳)
できごと社会のできごと
1943昭和18010月11日
工員の父正夫と母さと子の長女として、北海道〇〇に生まれる
1958昭和3315家族で上京。
〇〇区〇〇高校に転入。
東京タワー完成。
10,000円札発行。ロカビリー流行
1961昭和3618地元の〇〇デパートに就職。ネクタイ売り場に配属される。
川崎良子ちゃんは同期。長い付き合いが始まる。
1964昭和3921売り場の先輩の紹介でお見合い。
一郎さんと交際を始める。第一印象は無口でこわそうな感じ。
東京オリンピック開催
1966昭和4123結婚。
2ヶ月後に父正夫死去。花嫁姿が見せられてよかった
1970昭和4527長女良子出産。人生最大の喜び。万国博覧会。よど号ハイジャック事件。ビートルズ解散
1971昭和4628母さと子死去。北海道につれていってあげられなくて心残り。「戦争を知らない子どもたち」ヒット。よく口ずさんだもの
中略
1995平成752良子結婚。夫が涙を流すのをはじめて見た阪神淡路大震災。
地下鉄サリン事件

このような感じで、自分にとって大きなできごとを年表にします。

この形式であれば、そのときどきに日記のように書き加えていくことができます。

他にも、細かい年表ではなく、「幼少期」「小学時代」「中学時代」〜「結婚後」「出産後」「退職後」といった転機ごとに書くパターンもあります。

文章を書くのがお好きな方は、自分を主人公にした小説のように綴るのも素敵です。

【20代から50代のエンディングノート】年代別オススメの項目と書き方

エンディングノートは人生の最期に向けての準備というイメージから、高齢の方が書く印象がありますが、実際には何歳からでも書くことができますし、どの世代の方にも役立ちます。

今をよりよく生きるため、これからに備えていくためのプランや思い、希望を書いておけるノートだからです。

この章では、20代から50代の年代別にエンディングノートに書くべき項目、カットしていい項目について説明します。

1章でエンディングノートの主な10項目をお伝えしましたが、他にも書くとよいさまざまな項目が考えられます。たとえば以下のような項目です。

  • 目標や夢
  • ライフプラン
  • 第二の人生でしたいこと(挑戦したいこと)

これらの具体的な書き方を交えながら、年代別のエンディングノートについて解説していきます。

若い世代でエンディングノートに興味をお持ちの方はぜひ参考にしてくださいね。

20代のエンディングノートはこれからのために書く

20代の方は成人したばかりですから、エンディングノートは人生の「これから」のために書いてください。

1章でご紹介した10項目以外に、目標や将来の夢をノートに書くことをおすすめします。

書くことで自覚が生まれ、夢のために努力したくなりますし、目標が曖昧な人は自分の心を見つめる機会になります。

前述の項目についても、今わかるところを埋めることで、これからに向けて「どう生きるべきか」という指針になります。

といっても、20代ならカットしていい項目もあります。

下記に20代のエンディングノートに書くとよい項目を一覧にしましたのでご覧ください。

「目標(夢)」の例も挙げましたので参考にしてください。

【20代のエンディングノート】◎書くべき △どちらでもいい

項目書く書かなくていい備考/例
自分について
契約など個人情報
医療や介護※持病のある方は書いておきましょう
葬儀や納骨
知人や親戚の連絡先※連絡帳のような感覚で書くといいでしょう。訃報のお報せ欄は空欄で構いません
相続財産について
遺言書について
ペットについて
大切な人へのメッセージ
自分史
目標(夢)例)
・起業する
・お母さんのような立派な看護師になる
・海外留学をする
・将来はカラーコーディネーターになる
・カフェのオーナーになる
・25歳で結婚して27歳で母になる!
・売れる役者になってバイトせずに食えるようになる(30歳までに!)

30代・40代のエンディングノートは人生設計のために書く

30代40代は、仕事がステップアップしたり、結婚や子どもを授かったりと人生の節目を迎えます。

ここまでの自分自身を検証整理し、これからのライフプランを練るべき年代です。

そのため、エンディングノートには、前述の10項目以外に「ライフプラン」を書くことをおすすめします。

子どもの教育や自己投資、住宅プラン…と資金を含めた人生設計をするのに、エンディングノートは役立ちます。

30代40代のエンディングノートで、書くとよい項目、カットしていい項目を一覧にしましたのでご覧ください。

ライフプランの書き方例も添付しましたので参考にして頂けたらと思います。

【30代・40代のエンディングノート】◎書くべき △どちらでもいい

項目書く書かなくていい備考
自分について
契約など個人情報
医療や介護
葬儀や納骨
知人や親戚の連絡先
相続財産について
遺言書について
ペットについて
大切な人へのメッセージ※結婚時にパートナーへの思い、生まれたばかりの子への気持ちなどを綴っておくと後から見たときに心に響くことがあります
自分史※この時期から書き出す人も多いです。振り返ることでこれからが考えられます
ライフプラン※下記参照

ライフプランは以下のように、人生の中での大きなイベントと支出を書いて一覧にするのが簡単です。

どのようにマネープランをたてていくべきかも考えやすくなります。

【ライフプラン】

西暦
(年齢)
20132014201520162017201820192020・・・
自分3334353637383940・・・
3132333435363738・・・
長女012345・・・
息子012・・・
イベント結婚!転職長女誕生長男誕生長女
幼稚園入園
住宅購入・・・
支出200万30万30万15万1500万・・・

このような形式で、会社を退職する65歳くらいまでの表を作成しましょう。

これからの様々なイベントを乗り切る資金や、備えに必要な金額が見えてきます。

加えて、5年後、10年後までにやり遂げたい目標なども記載すると、より計画が明確になります。

例)

目標<5年後までに>
・新車を購入する
・写真コンクールで一度は入賞を果たす!
<10年後までに>
・家族で海外旅行をする
・妻にダイヤの指輪を買う
・オーディオルームを作る

50代のエンディングノートはセカンドライフの充実に向けて書く

50代は子育てが一段落したり定年が近づいたりして、セカンドライフを考え始める年代です。

定年後の生活に備えたり老後の資金を考える上でも、エンディングノートを書き始めるのに決して早過ぎる年代ではありません。

この年代のエンディングノートで、先の10項目以外におすすめする項目は、「これからしたいこと」です。

セカンドライフを活力を持って生きるためには、資金以外に、心の充実が重要になります。

楽しく喜びを持って第二の人生を歩めるように、これからしたいことを書いてみましょう。

書き方のポイントは、それを考えるとワクワクできるかどうか?に視点をおいて考えることです。

下記の50代のエンディングノート一覧に、「これからしたいこと」の例も示しましたのでご覧ください。

【50代のエンディングノート】◎書くべき △どちらでもいい

項目書く書かなくていい備考/例
自分について
契約など個人情報
医療や介護
葬儀や納骨
知人や親戚の連絡先
相続財産について
遺言書について
ペットについて
大切な人へのメッセージ
自分史※自分史は遡って調べる作業も含め体力のいる作業です。50代から書き始めることをおすすめします。
これからしたいこと例)
・ゴルフ教室に通う
・韓国語を習う
・写真展に挑戦する
・蕎麦を打つ
・田舎へ移住する
・YouTubeデビューする
・フラワーアレンジメント
・温泉巡り
・ヨガをはじめる

エンディングノートがスムーズに書ける!3つのポイント

エンディングノートの書き方はしっかり把握できましたでしょうか。

内容はわかっても、いざ書こうとすると構えてしまってなかなか進まない…という人がいるかもしれませんね。

そこで2章では、エンディングノートをスムーズに書くためのポイントを伝授したいと思います。

  • 書けるところから書く
  • 一気に完成しようと思わない
  • 自分が書きやすいノートを選ぶ

ひとつずつ説明していきます。

この2つのポイントをおさえるだけで、楽に書き進められるようになりますので、ぜひ試してみてくださいね。

書けるところから書く

エンディングノートをスムーズに書く一番のポイントは、書けるところから書くということです。

最初から順番にきれいに埋めていこうと考えると、調べないとわからない要素や、決めていないこと、じっくり考えなければ書けないところで立ち止まってしまい、なかなか先へ進めなくなってしまいます。

たとえば、自分についての項目や、契約などの個人情報は考えなくてもすぐに書けますよね。

ペットの名前、医療の欄でも持病や病院名は悩む必要なく書けるのではないでしょうか。

エンディングノートを書く際は、そういったすぐ書ける所、わかっている所から埋めていきましょう。

わからない所、ゆっくり考えたい所は飛ばして構いません。

死の時期が差し迫っているケースをのぞき、エンディングノートはいついつまでに完成させなければいけないものではありません。

気楽に、書けるところから書いていきましょう。

一気に完成しようと考えない

エンディングノートは一気に完成しようと考えないでください。

そもそも短期間で完璧な形にできるようなものではないのです。

書いている間に家族の状況が変わる場合もあるでしょうし、あなたの気持ちに変化が訪れることも充分考えられます。

すぐに全部のページを完璧に埋めようなどと考えると大変ですし、構えてしまって進みません。

最初から完成をめざしていると、間違いやミスを恐れて、多大な神経を使うことになるでしょう。

変化したら更新すればいいし、間違えたら書き直せばいいと考えて、気楽に書いていくことをおすすめします。

エンディングノートにおいては、綺麗にまとまった形式的なものはそんなに意味がありません。

人生はそれぞれ違うのですから、見本通りの、体温の伝わらないものは残された家族にも意味をなさないのです。

その時々のあなたの気持ちがこもったエンディングノートであれば、二重線で消した箇所や、何度も書き直した形跡さえも良い思い出に変わります。

エンディングノートは最初から完成形を求めず、書けるところから、ミスや間違いを恐れず書いていきましょう。

自分が書きやすいノートを選ぶ

スムーズに書くためには、相性の良い、書きやすいノートを選ぶのも重要なポイントになります。

開くのが楽しみになるようなノートを選ぶと、そうでないときに比べ筆の運びも良くなります。

たとえば、どこにでも持ち運べる気軽な軽いノートが書きやすい人もいるでしょう。

反対に、高級感のある重厚なノートの方が気分が上がるという人だっています。

説明が詳しく載っているものが助かるという人もいれば、説明や項目は少なめで自由度の高いものが好きな人もいます。

デザインひとつとっても、見やすさ重視の装丁、可愛い装丁、書籍風など、たくさんの種類があり、人それぞれ「書きやすい」と感じるものは違ってきます。

ご存知のように現在はさまざまなエンディングノートが数多く出回っています。

どれにするか迷うところですが、スムーズに書くためには、とにかく「書きやすい」と感じるものを選ぶようにしましょう。

エンディングノート作成でよくある3つの質問

エンディングノートの書き方やポイントは把握できましたでしょうか。

この章では、エンディングノート作成にあたってよくある質問と答えをご紹介します。

気になるところをご覧になって疑問を解消して頂けたらと思います。

Q1.エンディングノートは家族と相談しながら書いてはいけないの?

A.
エンディングノートは家族と相談しながら書いても構いません。
どんな情報があった方が良いかを直接たずねることができる利点もあります。
家族だけでなく、同じ年頃の友人や、既にエンディングノートを書いた経験のある知人などに相談しても良いでしょう。
ただし、個人情報に関わる部分もあるので、信頼できる相手かどうかはしっかりと判断するようにしてください。

 Q2.定期的に見直しや更新をしなきゃいけない?どれくらいの頻度ですればいい?

A.
エンディングノートは定期的に見直し、状況や変化に応じて更新をした方がいいです。
時間の経過と共に、家族の状況や、あなたの気持ちも変化するからです。財産に関しても変わる可能性があります。
頻度としては1、2年に1回くらいがいいでしょう。誕生日や記念の日など、見直しをする日を決めておくと忘れずに見直せます。

 Q3.エンディングノートの保管場所はどこにすればいいですか?

A.
保管場所は目につき過ぎない方がいいですが、かといって家族の誰にも見つけてもらえないようでは意味がありません。
おすすめの保管場所は以下の3つです。箪笥本棚机の引き出しできれば、エンディングノートの存在を、家族の誰かに伝えておくとよいでしょう。
そうすれば万一の場合に必ず探してもらえます。
よくある失敗例として、知人に預けてトラブルになったということがあります。
信頼できる知人であったとしても、ちょっとした興味で中身を見てしまいトラブルに発展する可能性があります。
保管場所は家の中のどこかを選ぶこと、人に預けるのは避けてください。

書き方に悩んだら専門家に相談しよう

エンディングノートの項目や内容を、書き方に焦点をあてて詳しくお伝えしてきました。

ここまで読まれたあなたはすぐにでもペンを握れると思いますが、それでも作成途中で悩んでしまうことがないとも限りません。

多くの方はエンディングノートを書くのは初めてです。

最初はスムーズに書けたのに途中でつまづいてしまった、自分ひとりで決めがたい迷いが生じてしまったという方は少なくないのです。

そんな風に悩んだり迷ったりしたときは、専門家に相談してみましょう。

エンディングノートの書き方について、さまざまなセミナーや講座が各地で開かれています。

昨今はオンラインでの対応も増えてきましたので、手軽に受講することができます。

「終活の相談窓口」ではエンディングノートの作成サポートを行っています。下記をご覧になって興味のある方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。

【エンディングノートの書き方サポート(ZOOMでのサポートも対応しています)】

10名以下のサポート5,000円/1名
10名以上の場合はセミナーになります。50,000円+巣鴨からの交通費
*学校、病院、介護施設、地域包括支援センター、社会福祉協議会、NPO団体、自治体、行政さまからのご依頼については、巣鴨からの交通費のみで受けさせていただいています。

まとめ

エンディングノートの書き方に決まりはありません。

それだけ自由度の高いものなのですが、難しく感じてしまったときにスムーズに書くポイントは2つあります。

  • 書けるところから書く
  • 一気に完成しようと考えない

完璧に書くことや形式を気にして堅苦しく構えず、書けることを気軽に書きとめていくような気持ちで向かうと良いでしょう。

作成につまづいて悩んだり、迷ったりしたときは専門家に相談するのも一案です。

記事を参考に、思いのつまったメモリアルな一冊を書いて頂ければと思います。

※一日葬:通夜を行わず一日で納棺から葬式までを行う葬儀
※直葬:通夜も葬式も行わず納棺後に火葬を行う葬儀

知人や親戚の連絡先

葬儀や納骨について

Amazonや楽天などネットショップを使われている方は、そちらのパスワードや引き落とし口座も記載しておくと良いでしょう。

契約情報に関しては、下記の例のように口座自動引き落としに特化したページを作るのもひとつの方法です。

口座引落としページの例

銀行関連が一括して見られるので、わかりやすいですね。ここもチェック!エンディングノートにはキャッシュカードの暗証番号は書かないでください。
予期しない人の目に触れて、財産が盗まれてしまう可能性があります。
クレジットカードの番号なども同様の理由で書かないようにしてください。

医療や介護について

住所は引っ越したときには更新してください。引越しが多い人は、変遷として、その都度書き換えて残しておくのも覚え書きになっていいでしょう。

特技や趣味、好きな食べ物は必須ではありませんが、見た人に、あなたの人と成りをイメージして貰うという意味で、あるといい情報です。

契約などの個人情報

エンディングノートの書き方に決まりはありませんが、残しておく人のために書くべき内容として冒頭で述べた10項目は記載するようにしましょう。

項目ごとの書き方を、具体的な例文を交えながら解説します。

あなただけの大切な一冊のために、しっかり理解していってくださいね。

自分について

  1. 自分について(名前・生年月日・本籍地など)
  2. 契約などの個人情報(携帯・パソコン・光熱費)
  3. 医療や介護について(持病・常用薬・延命治療の有無など)
  4. 葬儀や納骨について
  5. 知人や親戚の連絡先
  6. 相続財産について(預貯金・不動産・生命保険など)
  7. 遺言書について
  8. ペットについて
  9. 大切な人へのメッセージ
  10. 自分史

読んで頂ければ、エンディングノートのイメージが明確になり、具体的に何を、どう書くべきが見えてくるでしょう。

また、昨今では若い世代でエンディングノートを書く人が増えていることから、20代から50代の年代別の書き方についても触れていきます。

さらに、どの年代の方でもスムーズに書き進められるように書き方のポイントも伝授します!

記事を参考に、思いのこもった大切な一冊を迷いなく作成して頂けたらと思います。

記事のもくじ [とじる]

「エンディングノートって、何を、どんな風に書いたらいいのだろう」

「エンディングノートの書き方に決まりはあるのかしら?」

記事をご覧のあなたはこんな疑問をお持ちではないでしょうか?

結論からいうとエンディングノートの書き方に決まりはありません。

ただ、必ず記載しておいた方がいい項目は10個あります。

その項目さえ押さえておけば、基本的に洩れのないエンディングノートが仕上がります。

本記事では、エンディングノートに書くべきその10項目と、各々の書き方を例文を交えて解説します!

  1. 自分について(名前・生年月日・本籍地など)
  2. 契約などの個人情報(携帯・パソコン・光熱費)
  3. 医療や介護について(持病・常用薬・延命治療の有無など)
  4. 葬儀や納骨について
  5. 知人や親戚の連絡先
  6. 相続財産について(預貯金・不動産・生命保険など)
  7. 遺言書について
  8. ペットについて
  9. 大切な人へのメッセージ
  10. 自分史

読んで頂ければ、エンディングノートのイメージが明確になり、具体的に何を、どう書くべきが見えてくるでしょう。

また、昨今では若い世代でエンディングノートを書く人が増えていることから、20代から50代の年代別の書き方についても触れていきます。

さらに、どの年代の方でもスムーズに書き進められるように書き方のポイントも伝授します!

記事を参考に、思いのこもった大切な一冊を迷いなく作成して頂けたらと思います。

記事のもくじ [とじる]

エンディングノートの書き方を項目別に解説

エンディングノートの書き方に決まりはありませんが、残しておく人のために書くべき内容として冒頭で述べた10項目は記載するようにしましょう。

項目ごとの書き方を、具体的な例文を交えながら解説します。

あなただけの大切な一冊のために、しっかり理解していってくださいね。

自分について

エンディングノートには、自分の名前や生年月日などの基本情報を記載しておきましょう。

「そんな当たり前のこと書く必要ある?」と思われるかもしれませんが、導入部分として書いておくべきです。

当たり前と思っていることを忘れてしまう日がこないとも限りません。

この先ノートを見る人が、あなたの生年月日を知らない場合だってあるでしょう。

何より自分の基本情報を書くことは、『これからエンディングノートを書いていくのだ』という自覚につながります。一番スラスラ書ける部分なのでモチベーションも上がります。

記載する事項に決まりはありませんが、以下のような内容を書いておくと良いです。

具体例を作りましたのでご覧ください。

【自分について】※赤字は例です

名前終活 一郎(しゅうかつ いちろう)
生年月日西暦 19〇〇年(大正・昭和・平成 〇〇年)
〇〇月 〇〇日 生まれ
住所〒000-0000
東京都〇〇区〇〇町 〇ー〇〇ー〇号
本籍地〒000-0000
埼玉県〇〇区〇〇町 〇ー〇ー〇〇号
血液型A 型
趣味映画鑑賞
釣り
写真
特技料理(定年後に習ってハマる)
好きな食べ物刺身
蕎麦(ただしワサビが苦手)

住所は引っ越したときには更新してください。引越しが多い人は、変遷として、その都度書き換えて残しておくのも覚え書きになっていいでしょう。

特技や趣味、好きな食べ物は必須ではありませんが、見た人に、あなたの人と成りをイメージして貰うという意味で、あるといい情報です。

契約などの個人情報

エンディングノートには使っている携帯電話やパソコン、光熱費など、契約関連の個人情報を書いておきましょう。

見た人が引き継いだり、解約するのに大変役立ちます。

自分の覚え書きにもなりますので、パスワードやIDなどの情報も書いておくと良いでしょう。

記載事項に決まりはありませんが、以下のような内容を記載するのがおすすめです。

【契約などの個人情報】※赤字は例です

契約サービス金融機関名引落日ID・パスワードなど備考
携帯(会社名〇〇)〇〇銀行
〇〇支店
口座番号
〇〇〇〇〇〇〇
毎月
25日
携帯番号
090-0000-0000
アドレス
・・・・・・・・
パスワード
・・・・
妻の携帯も一緒に引き落とされる。
PC(プロバイダ名〇〇)〇〇銀行
〇〇支店
口座番号
〇〇〇〇〇〇〇
毎月
25日
アドレス
・・・・・・・・
パスワード
・・・・
ID
・・・・・・・・
水道隔月末頃振込用紙で支払い
ガスと電気(会社名〇〇〇〇)〇〇銀行
〇〇支店
口座番号
〇〇〇〇〇〇〇
毎月
25日
ガスと電気は一括

Amazonや楽天などネットショップを使われている方は、そちらのパスワードや引き落とし口座も記載しておくと良いでしょう。

契約情報に関しては、下記の例のように口座自動引き落としに特化したページを作るのもひとつの方法です。

口座引落としページの例

銀行関連が一括して見られるので、わかりやすいですね。ここもチェック!エンディングノートにはキャッシュカードの暗証番号は書かないでください。
予期しない人の目に触れて、財産が盗まれてしまう可能性があります。
クレジットカードの番号なども同様の理由で書かないようにしてください。

医療や介護について

アレルギーや持病、常用薬などを書き記しておきましょう。

判断能力が低下したり、急な病で意識不明になったときに介護する人が助かります。

また、臓器提供や延命治療を望むかどうかも書いておくべきことのひとつです。

万一のとき、希望通りの対処をして貰えるように思いを記しましょう。

記載がなかった場合、家族が難しい判断を求められることになります。

ただ、「望まない」などの記載があったとしても、家族は悩むことが多いので、ノートに書くだけでなく1度は話し合いをしておいた方がよいでしょう。

医療や介護について、エンディングノートの書き方は以下を参考にしてください。

【医療や介護について】※チェックや赤字は例です

持病☑有り 狭心症□無し
常用薬☑有り 〇〇〇、〇〇〇〇〇□無し
アレルギー☑有り 小麦、猫□無し
延命治療□希望する☑希望しない 
臓器提供☑希望する□希望しない

葬儀や納骨について

自分の葬儀をどんな風に行って欲しいかの希望、納骨して欲しい寺などを記載しておきましょう。

遺影に使用して欲しい写真についてや、棺に納めて欲しいものなども書いておくと良いです。

亡くなった際、家族は悲しみやショックの中で葬儀の準備をしなくてはなりません。

動転して病院や葬儀社にいわれるままに、式を終わらせてしまったという話も聞かれます。

ノートに希望や指示が記載してあれば、あなたの生前の希望通りの葬儀をスムーズに行うことができます。

葬儀や介護についての書き方は以下を参考にしてください。

【葬儀や納骨について】※チェックや赤字は例です

お葬式のかたち□一般葬  ☑家族葬  □一日葬※  □直葬※
喪主について終活太郎(長男)
遺影について☑有り  □無し  保管場所(仏壇右側の引き出し1段目)  
棺に納めて欲しいもの家族旅行のアルバム、箪笥下段にある着物
納骨して欲しい寺院(霊園)名前   〇〇霊園
所在地  東京都〇〇区〇-〇-〇〇
連絡先  03-〇〇〇〇-〇〇〇〇

※一日葬:通夜を行わず一日で納棺から葬式までを行う葬儀
※直葬:通夜も葬式も行わず納棺後に火葬を行う葬儀

知人や親戚の連絡先

あなたの親しい知人や親戚の連絡先を記載しましょう。

死後に連絡をして欲しい人には、その旨書き記しておくと家族は助かります。

連絡先の書き方の具体例は以下になります。

【知人や親戚の連絡先】※チェックや赤字は例です

氏名関係住所連絡先訃報について
終活 貞夫東京都〇〇区・・・・・03-0000-0000☑知らせる □知らせない
鈴木 正義兄神奈川県〇〇区・・・・090-0000-0000☑知らせる □知らせない
岡田 緑不明不明□知らせる ☑知らせない
井上 市子友達東京都〇〇区・・・・・080-0000-0000☑知らせる □知らせない
山田 三郎叔父埼玉県〇〇市・・・・・080-0000-0000□知らせる ☑知らせない
佐藤 良郎不明090-0000-0000□知らせる ☑知らせない
終活 花子叔母不明03-0000-0000☑知らせる □知らせない

相続財産について

エンディングノートには、持っている財産の内容を記載しておきましょう。

わからないと、残された家族は相続手続きが大変な負担になります。

相続税の申告には全ての財産の洗い出しが必要なのです。

相続財産について、記載しておきたい情報には以下のようなものがあります。

  • 預貯金(金融機関・支店名など)
  • 有価証券(金融機関・支店名等)
  • 生命保険の加入状況

書き方は以下の例をご覧ください。

【預貯金】※赤字は例です
預貯金①

金融機関〇〇銀行支店名・店番号〇〇支店    111  
口座番号0000000名義人終活一郎
預貯金の種類普通備考給与振込口座

預貯金②

金融機関△△銀行支店名・店番号〇〇支店    555  
口座番号0000000名義人終活一郎
預貯金の種類定期備考

預貯金③、預貯金④……というように、すべての口座について記載していきます。
有価証券、その他の金融資産についても同様に、口座を記録しておきましょう。

【生命保険】例

保険会社〇〇〇生命
商品名定期保険Cコース
証券番号〇〇〇〇〇〇
契約者名終活 一郎
受取人終活 太郎
連絡先03-0000-0000
保険証券の保管場所書斎のデスク1番下の引き出し

他にも、不動産の所有や、価値のある美術品、骨董品などを所有している場合はそれらも記載しましょう。

また、負債がある場合はそちらも必ず明記してください。

借金も相続の対象となります。資産よりも負債の方が多いのであれば、相続人は相続放棄を選択するかと思いますが、相続放棄の手続きは相続発生後3ヶ月以内に行わなくてはなりません。

煩雑な手続きをスムーズに行うためにも、負債について詳細に記載しておくことが必要です。

遺言書について

遺言書がある場合は、その旨を、種類や保管場所と共に記しておきましょう。

しっかり覚えておいていただきたいのですが、エンディングノートは遺書の代わりにはなりません。

似ているようですが、決定的に違うことがあります。

それは、エンディングノートには法的効力がないということです。

遺言書は被相続人の財産処分について法的効力のある書面であり、作成方法や記載内容に法律上のルールがあります。そういったルールにのっとらないで書くエンディングノートは遺言書の代わりにはなり得ないのです。

エンディングノートの遺言書についての書き方は、以下を参考にしてください。

【遺言書について】※チェックや赤字は例です

遺言書の有無☑有り  □無し
保管場所仏壇右側の引き出し中段の箱の中
種類☑自筆証明遺言  □公正証書遺言※  □秘密証書遺言※

※公正証書遺言:公認役場の公証人が関与して公正証書の形で残す遺言書
※秘密証書遺言:遺言の内容を誰にも公開せず秘密にしたまま公証人に遺言の存在のみを証明してもらう遺言のこと

ペットについて

ペットを飼っている場合は、自分がいなくなった後のペットの扱いについて記載しておいてください。

世話の仕方や食べ物、嗜好、誰に面倒を見て欲しいかまで書きましょう。

もちろん記載したとしても、家族の事情で手放されてしまうこともあります。

そうであっても思いは伝わりますし、託された人や施設等でもペットに関する情報があった方が助かります。

ペットについて、エンディングノートの書き方は以下を参考にしてください。

【ペットについて】※赤字は例です

名前コロ
種類柴犬
年齢11才
かかりつけの病院〇〇動物病院 TEL03-0000-0000
好きな食べ物鶏ささみ、犬用ビーフジャーキー
喜ぶこと〇〇公園の滑り台が好きなので時々連れていってください。花壇をクンクンするのも好きです。
面倒をみて欲しい人長男夫婦にこのままこの家で飼って欲しい。慣れている所にいさせてやりたい。

大切な人へのメッセージ

エンディングノートには、家族や、大切な人へのメッセージを書いておくことができます。

内容は感謝の気持ちや、言いそびれていたこと、形見分けのこと、何でも構いません。

後に相手が目にしたとき、そこに込めた思いが伝わり、あなたへ思いを馳せてくれるでしょう。

仮に相手がそれを見ることが叶わないとしても(亡き夫や親へ綴る言葉、居場所を知らない友人への言葉など)、書き記すことは人生を振り返り、気持ちを整えていくことに繋がります。

心に伝わるメッセージを書くためのポイントは3つあります。

  • 感謝の気持ちを込めて書く
  • 相手の顔をイメージして普段通りの言葉を心掛ける
  • 愚痴や恨みのようなネガティブな内容は書かない

残していくものですから、敢えて互いの気分を害するような内容は避けた方がいいでしょう。

よそ行きの言葉でなく、普段通りに語りかけることで感謝の言葉も浮かびやすいですし、心に響く文章が紡げます。

ご参考までにいくつか具体例を挙げておきます。

【メッセージ】

一郎さんへ(夫)
しばらく会っていないけど元気ですか?
私はあなたがそちらに行ってしまった後も、良子や孫に囲まれて賑やかに過ごしていますよ。料理も洗濯もできない私をお嫁さんにしてくれてありがとう。退職後の温泉巡り楽しかったですね。
病院で最後に「ありがとう」と言ってくれたのに、私はこの世で伝えられないからここに書いておきます。あなたの奥さんになれてしあわせな人生でした。ありがとう。
良子へ(娘)
良子、あなたが生まれたとき、私は人生で最大の喜びを感じました。お父さんもそうです。
これから色々あるとは思うけど、どんなときも、自分はたくさんの愛に包まれ生まれてきたということを忘れないで。天国からも応援しています。忠志さんと仲良くね。先日話したダイヤの指輪、貰ってください。おばあちゃまからいただいたものですよ。
あなたがしてくれればおばあちゃまも喜んでくれるでしょう。
みかちゃんへ(孫)
似顔絵をありがとうね。ピアノとっても上手でした。
パパやママのいうことをよくきいて、おべんきょうもがんばってくださいね。みかちゃんはおばあちゃんの自慢の孫ですよ。ずっとずっと大好きです。

写真や絵を添えておくと、読んだ人も思い出が共有できて喜ばれます。

自分史

自分史を書いておくと、人生のさまざまを思い出し整理することができます。

自分という人間が生まれて生きてきた意味や価値を認識することができます。

後に読んだ人は、あなたという人間についてより深く知ることになるでしょう。

あなたの生い立ちからの人生を辿ることは、後の人たちに家族の歴史を伝えることにもなります。

人生の意味などといわれると難しく感じてしまうかもしれませんが、自分史にも書き方の決まりはありません。肩肘はらず思い出すままに自由に書き綴っていいのです。

エンディングノートでの自分史の書き方のポイントは3つです。

  • 時系列に沿って書く
  • 記憶が曖昧なところはメモ書きや空欄にする
  • 枠にとらわれず気持ちなども書き添える

しっかり書こうと考えるとつまづきやすくなります。楽しく思い出しながら、後から肉付けできるところはする、というような気持ちで書いていきましょう。

以下に簡単な書き方の具体例を示しましたのでご覧ください。

【自分史】例

西暦
(年)
年号
(年)
年齢
(歳)
できごと社会のできごと
1943昭和18010月11日
工員の父正夫と母さと子の長女として、北海道〇〇に生まれる
1958昭和3315家族で上京。
〇〇区〇〇高校に転入。
東京タワー完成。
10,000円札発行。ロカビリー流行
1961昭和3618地元の〇〇デパートに就職。ネクタイ売り場に配属される。
川崎良子ちゃんは同期。長い付き合いが始まる。
1964昭和3921売り場の先輩の紹介でお見合い。
一郎さんと交際を始める。第一印象は無口でこわそうな感じ。
東京オリンピック開催
1966昭和4123結婚。
2ヶ月後に父正夫死去。花嫁姿が見せられてよかった
1970昭和4527長女良子出産。人生最大の喜び。万国博覧会。よど号ハイジャック事件。ビートルズ解散
1971昭和4628母さと子死去。北海道につれていってあげられなくて心残り。「戦争を知らない子どもたち」ヒット。よく口ずさんだもの
中略
1995平成752良子結婚。夫が涙を流すのをはじめて見た阪神淡路大震災。
地下鉄サリン事件

このような感じで、自分にとって大きなできごとを年表にします。

この形式であれば、そのときどきに日記のように書き加えていくことができます。

他にも、細かい年表ではなく、「幼少期」「小学時代」「中学時代」〜「結婚後」「出産後」「退職後」といった転機ごとに書くパターンもあります。

文章を書くのがお好きな方は、自分を主人公にした小説のように綴るのも素敵です。

【20代から50代のエンディングノート】年代別オススメの項目と書き方

エンディングノートは人生の最期に向けての準備というイメージから、高齢の方が書く印象がありますが、実際には何歳からでも書くことができますし、どの世代の方にも役立ちます。

今をよりよく生きるため、これからに備えていくためのプランや思い、希望を書いておけるノートだからです。

この章では、20代から50代の年代別にエンディングノートに書くべき項目、カットしていい項目について説明します。

1章でエンディングノートの主な10項目をお伝えしましたが、他にも書くとよいさまざまな項目が考えられます。たとえば以下のような項目です。

  • 目標や夢
  • ライフプラン
  • 第二の人生でしたいこと(挑戦したいこと)

これらの具体的な書き方を交えながら、年代別のエンディングノートについて解説していきます。

若い世代でエンディングノートに興味をお持ちの方はぜひ参考にしてくださいね。

20代のエンディングノートはこれからのために書く

20代の方は成人したばかりですから、エンディングノートは人生の「これから」のために書いてください。

1章でご紹介した10項目以外に、目標や将来の夢をノートに書くことをおすすめします。

書くことで自覚が生まれ、夢のために努力したくなりますし、目標が曖昧な人は自分の心を見つめる機会になります。

前述の項目についても、今わかるところを埋めることで、これからに向けて「どう生きるべきか」という指針になります。

といっても、20代ならカットしていい項目もあります。

下記に20代のエンディングノートに書くとよい項目を一覧にしましたのでご覧ください。

「目標(夢)」の例も挙げましたので参考にしてください。

【20代のエンディングノート】◎書くべき △どちらでもいい

項目書く書かなくていい備考/例
自分について
契約など個人情報
医療や介護※持病のある方は書いておきましょう
葬儀や納骨
知人や親戚の連絡先※連絡帳のような感覚で書くといいでしょう。訃報のお報せ欄は空欄で構いません
相続財産について
遺言書について
ペットについて
大切な人へのメッセージ
自分史
目標(夢)例)
・起業する
・お母さんのような立派な看護師になる
・海外留学をする
・将来はカラーコーディネーターになる
・カフェのオーナーになる
・25歳で結婚して27歳で母になる!
・売れる役者になってバイトせずに食えるようになる(30歳までに!)

30代・40代のエンディングノートは人生設計のために書く

30代40代は、仕事がステップアップしたり、結婚や子どもを授かったりと人生の節目を迎えます。

ここまでの自分自身を検証整理し、これからのライフプランを練るべき年代です。

そのため、エンディングノートには、前述の10項目以外に「ライフプラン」を書くことをおすすめします。

子どもの教育や自己投資、住宅プラン…と資金を含めた人生設計をするのに、エンディングノートは役立ちます。

30代40代のエンディングノートで、書くとよい項目、カットしていい項目を一覧にしましたのでご覧ください。

ライフプランの書き方例も添付しましたので参考にして頂けたらと思います。

【30代・40代のエンディングノート】◎書くべき △どちらでもいい

項目書く書かなくていい備考
自分について
契約など個人情報
医療や介護
葬儀や納骨
知人や親戚の連絡先
相続財産について
遺言書について
ペットについて
大切な人へのメッセージ※結婚時にパートナーへの思い、生まれたばかりの子への気持ちなどを綴っておくと後から見たときに心に響くことがあります
自分史※この時期から書き出す人も多いです。振り返ることでこれからが考えられます
ライフプラン※下記参照

ライフプランは以下のように、人生の中での大きなイベントと支出を書いて一覧にするのが簡単です。

どのようにマネープランをたてていくべきかも考えやすくなります。

【ライフプラン】

西暦
(年齢)
20132014201520162017201820192020・・・
自分3334353637383940・・・
3132333435363738・・・
長女012345・・・
息子012・・・
イベント結婚!転職長女誕生長男誕生長女
幼稚園入園
住宅購入・・・
支出200万30万30万15万1500万・・・

このような形式で、会社を退職する65歳くらいまでの表を作成しましょう。

これからの様々なイベントを乗り切る資金や、備えに必要な金額が見えてきます。

加えて、5年後、10年後までにやり遂げたい目標なども記載すると、より計画が明確になります。

例)

目標<5年後までに>
・新車を購入する
・写真コンクールで一度は入賞を果たす!
<10年後までに>
・家族で海外旅行をする
・妻にダイヤの指輪を買う
・オーディオルームを作る

50代のエンディングノートはセカンドライフの充実に向けて書く

50代は子育てが一段落したり定年が近づいたりして、セカンドライフを考え始める年代です。

定年後の生活に備えたり老後の資金を考える上でも、エンディングノートを書き始めるのに決して早過ぎる年代ではありません。

この年代のエンディングノートで、先の10項目以外におすすめする項目は、「これからしたいこと」です。

セカンドライフを活力を持って生きるためには、資金以外に、心の充実が重要になります。

楽しく喜びを持って第二の人生を歩めるように、これからしたいことを書いてみましょう。

書き方のポイントは、それを考えるとワクワクできるかどうか?に視点をおいて考えることです。

下記の50代のエンディングノート一覧に、「これからしたいこと」の例も示しましたのでご覧ください。

【50代のエンディングノート】◎書くべき △どちらでもいい

項目書く書かなくていい備考/例
自分について
契約など個人情報
医療や介護
葬儀や納骨
知人や親戚の連絡先
相続財産について
遺言書について
ペットについて
大切な人へのメッセージ
自分史※自分史は遡って調べる作業も含め体力のいる作業です。50代から書き始めることをおすすめします。
これからしたいこと例)
・ゴルフ教室に通う
・韓国語を習う
・写真展に挑戦する
・蕎麦を打つ
・田舎へ移住する
・YouTubeデビューする
・フラワーアレンジメント
・温泉巡り
・ヨガをはじめる

エンディングノートがスムーズに書ける!3つのポイント

エンディングノートの書き方はしっかり把握できましたでしょうか。

内容はわかっても、いざ書こうとすると構えてしまってなかなか進まない…という人がいるかもしれませんね。

そこで2章では、エンディングノートをスムーズに書くためのポイントを伝授したいと思います。

  • 書けるところから書く
  • 一気に完成しようと思わない
  • 自分が書きやすいノートを選ぶ

ひとつずつ説明していきます。

この2つのポイントをおさえるだけで、楽に書き進められるようになりますので、ぜひ試してみてくださいね。

書けるところから書く

エンディングノートをスムーズに書く一番のポイントは、書けるところから書くということです。

最初から順番にきれいに埋めていこうと考えると、調べないとわからない要素や、決めていないこと、じっくり考えなければ書けないところで立ち止まってしまい、なかなか先へ進めなくなってしまいます。

たとえば、自分についての項目や、契約などの個人情報は考えなくてもすぐに書けますよね。

ペットの名前、医療の欄でも持病や病院名は悩む必要なく書けるのではないでしょうか。

エンディングノートを書く際は、そういったすぐ書ける所、わかっている所から埋めていきましょう。

わからない所、ゆっくり考えたい所は飛ばして構いません。

死の時期が差し迫っているケースをのぞき、エンディングノートはいついつまでに完成させなければいけないものではありません。

気楽に、書けるところから書いていきましょう。

一気に完成しようと考えない

エンディングノートは一気に完成しようと考えないでください。

そもそも短期間で完璧な形にできるようなものではないのです。

書いている間に家族の状況が変わる場合もあるでしょうし、あなたの気持ちに変化が訪れることも充分考えられます。

すぐに全部のページを完璧に埋めようなどと考えると大変ですし、構えてしまって進みません。

最初から完成をめざしていると、間違いやミスを恐れて、多大な神経を使うことになるでしょう。

変化したら更新すればいいし、間違えたら書き直せばいいと考えて、気楽に書いていくことをおすすめします。

エンディングノートにおいては、綺麗にまとまった形式的なものはそんなに意味がありません。

人生はそれぞれ違うのですから、見本通りの、体温の伝わらないものは残された家族にも意味をなさないのです。

その時々のあなたの気持ちがこもったエンディングノートであれば、二重線で消した箇所や、何度も書き直した形跡さえも良い思い出に変わります。

エンディングノートは最初から完成形を求めず、書けるところから、ミスや間違いを恐れず書いていきましょう。

自分が書きやすいノートを選ぶ

スムーズに書くためには、相性の良い、書きやすいノートを選ぶのも重要なポイントになります。

開くのが楽しみになるようなノートを選ぶと、そうでないときに比べ筆の運びも良くなります。

たとえば、どこにでも持ち運べる気軽な軽いノートが書きやすい人もいるでしょう。

反対に、高級感のある重厚なノートの方が気分が上がるという人だっています。

説明が詳しく載っているものが助かるという人もいれば、説明や項目は少なめで自由度の高いものが好きな人もいます。

デザインひとつとっても、見やすさ重視の装丁、可愛い装丁、書籍風など、たくさんの種類があり、人それぞれ「書きやすい」と感じるものは違ってきます。

ご存知のように現在はさまざまなエンディングノートが数多く出回っています。

どれにするか迷うところですが、スムーズに書くためには、とにかく「書きやすい」と感じるものを選ぶようにしましょう。

エンディングノート作成でよくある3つの質問

エンディングノートの書き方やポイントは把握できましたでしょうか。

この章では、エンディングノート作成にあたってよくある質問と答えをご紹介します。

気になるところをご覧になって疑問を解消して頂けたらと思います。

Q1.エンディングノートは家族と相談しながら書いてはいけないの?

A.
エンディングノートは家族と相談しながら書いても構いません。
どんな情報があった方が良いかを直接たずねることができる利点もあります。
家族だけでなく、同じ年頃の友人や、既にエンディングノートを書いた経験のある知人などに相談しても良いでしょう。
ただし、個人情報に関わる部分もあるので、信頼できる相手かどうかはしっかりと判断するようにしてください。

 Q2.定期的に見直しや更新をしなきゃいけない?どれくらいの頻度ですればいい?

A.
エンディングノートは定期的に見直し、状況や変化に応じて更新をした方がいいです。
時間の経過と共に、家族の状況や、あなたの気持ちも変化するからです。財産に関しても変わる可能性があります。
頻度としては1、2年に1回くらいがいいでしょう。誕生日や記念の日など、見直しをする日を決めておくと忘れずに見直せます。

 Q3.エンディングノートの保管場所はどこにすればいいですか?

A.
保管場所は目につき過ぎない方がいいですが、かといって家族の誰にも見つけてもらえないようでは意味がありません。
おすすめの保管場所は以下の3つです。箪笥本棚机の引き出しできれば、エンディングノートの存在を、家族の誰かに伝えておくとよいでしょう。
そうすれば万一の場合に必ず探してもらえます。
よくある失敗例として、知人に預けてトラブルになったということがあります。
信頼できる知人であったとしても、ちょっとした興味で中身を見てしまいトラブルに発展する可能性があります。
保管場所は家の中のどこかを選ぶこと、人に預けるのは避けてください。

書き方に悩んだら専門家に相談しよう

エンディングノートの項目や内容を、書き方に焦点をあてて詳しくお伝えしてきました。

ここまで読まれたあなたはすぐにでもペンを握れると思いますが、それでも作成途中で悩んでしまうことがないとも限りません。

多くの方はエンディングノートを書くのは初めてです。

最初はスムーズに書けたのに途中でつまづいてしまった、自分ひとりで決めがたい迷いが生じてしまったという方は少なくないのです。

そんな風に悩んだり迷ったりしたときは、専門家に相談してみましょう。

エンディングノートの書き方について、さまざまなセミナーや講座が各地で開かれています。

昨今はオンラインでの対応も増えてきましたので、手軽に受講することができます。

「終活の相談窓口」ではエンディングノートの作成サポートを行っています。下記をご覧になって興味のある方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。

【エンディングノートの書き方サポート(ZOOMでのサポートも対応しています)】

10名以下のサポート5,000円/1名
10名以上の場合はセミナーになります。50,000円+巣鴨からの交通費
*学校、病院、介護施設、地域包括支援センター、社会福祉協議会、NPO団体、自治体、行政さまからのご依頼については、巣鴨からの交通費のみで受けさせていただいています。

まとめ

エンディングノートの書き方に決まりはありません。

それだけ自由度の高いものなのですが、難しく感じてしまったときにスムーズに書くポイントは2つあります。

  • 書けるところから書く
  • 一気に完成しようと考えない

完璧に書くことや形式を気にして堅苦しく構えず、書けることを気軽に書きとめていくような気持ちで向かうと良いでしょう。

作成につまづいて悩んだり、迷ったりしたときは専門家に相談するのも一案です。

記事を参考に、思いのつまったメモリアルな一冊を書いて頂ければと思います。

他にも、不動産の所有や、価値のある美術品、骨董品などを所有している場合はそれらも記載しましょう。

また、負債がある場合はそちらも必ず明記してください。

借金も相続の対象となります。資産よりも負債の方が多いのであれば、相続人は相続放棄を選択するかと思いますが、相続放棄の手続きは相続発生後3ヶ月以内に行わなくてはなりません。

煩雑な手続きをスムーズに行うためにも、負債について詳細に記載しておくことが必要です。

遺言書について

遺言書がある場合は、その旨を、種類や保管場所と共に記しておきましょう。

しっかり覚えておいていただきたいのですが、エンディングノートは遺書の代わりにはなりません。

似ているようですが、決定的に違うことがあります。

それは、エンディングノートには法的効力がないということです。

遺言書は被相続人の財産処分について法的効力のある書面であり、作成方法や記載内容に法律上のルールがあります。そういったルールにのっとらないで書くエンディングノートは遺言書の代わりにはなり得ないのです。

エンディングノートの遺言書についての書き方は、以下を参考にしてください。

【遺言書について】※チェックや赤字は例です

遺言書の有無☑有り  □無し
保管場所仏壇右側の引き出し中段の箱の中
種類☑自筆証明遺言  □公正証書遺言※  □秘密証書遺言※

※公正証書遺言:公認役場の公証人が関与して公正証書の形で残す遺言書
※秘密証書遺言:遺言の内容を誰にも公開せず秘密にしたまま公証人に遺言の存在のみを証明してもらう遺言のこと

ペットについて

ペットを飼っている場合は、自分がいなくなった後のペットの扱いについて記載しておいてください。

世話の仕方や食べ物、嗜好、誰に面倒を見て欲しいかまで書きましょう。

もちろん記載したとしても、家族の事情で手放されてしまうこともあります。

そうであっても思いは伝わりますし、託された人や施設等でもペットに関する情報があった方が助かります。

ペットについて、エンディングノートの書き方は以下を参考にしてください。

【ペットについて】※赤字は例です

名前コロ
種類柴犬
年齢11才
かかりつけの病院〇〇動物病院 TEL03-0000-0000
好きな食べ物鶏ささみ、犬用ビーフジャーキー
喜ぶこと〇〇公園の滑り台が好きなので時々連れていってください。花壇をクンクンするのも好きです。
面倒をみて欲しい人長男夫婦にこのままこの家で飼って欲しい。慣れている所にいさせてやりたい。

大切な人へのメッセージ

エンディングノートには、家族や、大切な人へのメッセージを書いておくことができます。

内容は感謝の気持ちや、言いそびれていたこと、形見分けのこと、何でも構いません。

後に相手が目にしたとき、そこに込めた思いが伝わり、あなたへ思いを馳せてくれるでしょう。

仮に相手がそれを見ることが叶わないとしても(亡き夫や親へ綴る言葉、居場所を知らない友人への言葉など)、書き記すことは人生を振り返り、気持ちを整えていくことに繋がります。

心に伝わるメッセージを書くためのポイントは3つあります。

  • 感謝の気持ちを込めて書く
  • 相手の顔をイメージして普段通りの言葉を心掛ける
  • 愚痴や恨みのようなネガティブな内容は書かない

残していくものですから、敢えて互いの気分を害するような内容は避けた方がいいでしょう。

よそ行きの言葉でなく、普段通りに語りかけることで感謝の言葉も浮かびやすいですし、心に響く文章が紡げます。

ご参考までにいくつか具体例を挙げておきます。

【メッセージ】

一郎さんへ(夫)
しばらく会っていないけど元気ですか?
私はあなたがそちらに行ってしまった後も、良子や孫に囲まれて賑やかに過ごしていますよ。料理も洗濯もできない私をお嫁さんにしてくれてありがとう。退職後の温泉巡り楽しかったですね。
病院で最後に「ありがとう」と言ってくれたのに、私はこの世で伝えられないからここに書いておきます。あなたの奥さんになれてしあわせな人生でした。ありがとう。
良子へ(娘)
良子、あなたが生まれたとき、私は人生で最大の喜びを感じました。お父さんもそうです。
これから色々あるとは思うけど、どんなときも、自分はたくさんの愛に包まれ生まれてきたということを忘れないで。天国からも応援しています。忠志さんと仲良くね。先日話したダイヤの指輪、貰ってください。おばあちゃまからいただいたものですよ。
あなたがしてくれればおばあちゃまも喜んでくれるでしょう。
みかちゃんへ(孫)
似顔絵をありがとうね。ピアノとっても上手でした。
パパやママのいうことをよくきいて、おべんきょうもがんばってくださいね。みかちゃんはおばあちゃんの自慢の孫ですよ。ずっとずっと大好きです。

写真や絵を添えておくと、読んだ人も思い出が共有できて喜ばれます。

自分史

自分史を書いておくと、人生のさまざまを思い出し整理することができます。

自分という人間が生まれて生きてきた意味や価値を認識することができます。

後に読んだ人は、あなたという人間についてより深く知ることになるでしょう。

あなたの生い立ちからの人生を辿ることは、後の人たちに家族の歴史を伝えることにもなります。

人生の意味などといわれると難しく感じてしまうかもしれませんが、自分史にも書き方の決まりはありません。肩肘はらず思い出すままに自由に書き綴っていいのです。

エンディングノートでの自分史の書き方のポイントは3つです。

  • 時系列に沿って書く
  • 記憶が曖昧なところはメモ書きや空欄にする
  • 枠にとらわれず気持ちなども書き添える

しっかり書こうと考えるとつまづきやすくなります。楽しく思い出しながら、後から肉付けできるところはする、というような気持ちで書いていきましょう。

以下に簡単な書き方の具体例を示しましたのでご覧ください。

【自分史】例

西暦
(年)
年号
(年)
年齢
(歳)
できごと社会のできごと
1943昭和18010月11日
工員の父正夫と母さと子の長女として、北海道〇〇に生まれる
1958昭和3315家族で上京。
〇〇区〇〇高校に転入。
東京タワー完成。
10,000円札発行。ロカビリー流行
1961昭和3618地元の〇〇デパートに就職。ネクタイ売り場に配属される。
川崎良子ちゃんは同期。長い付き合いが始まる。
1964昭和3921売り場の先輩の紹介でお見合い。
一郎さんと交際を始める。第一印象は無口でこわそうな感じ。
東京オリンピック開催
1966昭和4123結婚。
2ヶ月後に父正夫死去。花嫁姿が見せられてよかった
1970昭和4527長女良子出産。人生最大の喜び。万国博覧会。よど号ハイジャック事件。ビートルズ解散
1971昭和4628母さと子死去。北海道につれていってあげられなくて心残り。「戦争を知らない子どもたち」ヒット。よく口ずさんだもの
中略
1995平成752良子結婚。夫が涙を流すのをはじめて見た阪神淡路大震災。
地下鉄サリン事件

このような感じで、自分にとって大きなできごとを年表にします。

この形式であれば、そのときどきに日記のように書き加えていくことができます。

他にも、細かい年表ではなく、「幼少期」「小学時代」「中学時代」〜「結婚後」「出産後」「退職後」といった転機ごとに書くパターンもあります。

文章を書くのがお好きな方は、自分を主人公にした小説のように綴るのも素敵です。

【20代から50代のエンディングノート】年代別オススメの項目と書き方

エンディングノートは人生の最期に向けての準備というイメージから、高齢の方が書く印象がありますが、実際には何歳からでも書くことができますし、どの世代の方にも役立ちます。

今をよりよく生きるため、これからに備えていくためのプランや思い、希望を書いておけるノートだからです。

この章では、20代から50代の年代別にエンディングノートに書くべき項目、カットしていい項目について説明します。

1章でエンディングノートの主な10項目をお伝えしましたが、他にも書くとよいさまざまな項目が考えられます。たとえば以下のような項目です。

  • 目標や夢
  • ライフプラン
  • 第二の人生でしたいこと(挑戦したいこと)

これらの具体的な書き方を交えながら、年代別のエンディングノートについて解説していきます。

若い世代でエンディングノートに興味をお持ちの方はぜひ参考にしてくださいね。

20代のエンディングノートはこれからのために書く

20代の方は成人したばかりですから、エンディングノートは人生の「これから」のために書いてください。

1章でご紹介した10項目以外に、目標や将来の夢をノートに書くことをおすすめします。

書くことで自覚が生まれ、夢のために努力したくなりますし、目標が曖昧な人は自分の心を見つめる機会になります。

前述の項目についても、今わかるところを埋めることで、これからに向けて「どう生きるべきか」という指針になります。

といっても、20代ならカットしていい項目もあります。

下記に20代のエンディングノートに書くとよい項目を一覧にしましたのでご覧ください。

「目標(夢)」の例も挙げましたので参考にしてください。

【20代のエンディングノート】◎書くべき △どちらでもいい

項目書く書かなくていい備考/例
自分について
契約など個人情報
医療や介護※持病のある方は書いておきましょう
葬儀や納骨
知人や親戚の連絡先※連絡帳のような感覚で書くといいでしょう。訃報のお報せ欄は空欄で構いません
相続財産について
遺言書について
ペットについて
大切な人へのメッセージ
自分史
目標(夢)例)
・起業する
・お母さんのような立派な看護師になる
・海外留学をする
・将来はカラーコーディネーターになる
・カフェのオーナーになる
・25歳で結婚して27歳で母になる!
・売れる役者になってバイトせずに食えるようになる(30歳までに!)

30代・40代のエンディングノートは人生設計のために書く

30代40代は、仕事がステップアップしたり、結婚や子どもを授かったりと人生の節目を迎えます。

ここまでの自分自身を検証整理し、これからのライフプランを練るべき年代です。

そのため、エンディングノートには、前述の10項目以外に「ライフプラン」を書くことをおすすめします。

子どもの教育や自己投資、住宅プラン…と資金を含めた人生設計をするのに、エンディングノートは役立ちます。

30代40代のエンディングノートで、書くとよい項目、カットしていい項目を一覧にしましたのでご覧ください。

ライフプランの書き方例も添付しましたので参考にして頂けたらと思います。

【30代・40代のエンディングノート】◎書くべき △どちらでもいい

項目書く書かなくていい備考
自分について
契約など個人情報
医療や介護
葬儀や納骨
知人や親戚の連絡先
相続財産について
遺言書について
ペットについて
大切な人へのメッセージ※結婚時にパートナーへの思い、生まれたばかりの子への気持ちなどを綴っておくと後から見たときに心に響くことがあります
自分史※この時期から書き出す人も多いです。振り返ることでこれからが考えられます
ライフプラン※下記参照

ライフプランは以下のように、人生の中での大きなイベントと支出を書いて一覧にするのが簡単です。

どのようにマネープランをたてていくべきかも考えやすくなります。

【ライフプラン】

西暦
(年齢)
20132014201520162017201820192020・・・
自分3334353637383940・・・
3132333435363738・・・
長女012345・・・
息子012・・・
イベント結婚!転職長女誕生長男誕生長女
幼稚園入園
住宅購入・・・
支出200万30万30万15万1500万・・・

このような形式で、会社を退職する65歳くらいまでの表を作成しましょう。

これからの様々なイベントを乗り切る資金や、備えに必要な金額が見えてきます。

加えて、5年後、10年後までにやり遂げたい目標なども記載すると、より計画が明確になります。

例)

目標<5年後までに>
・新車を購入する
・写真コンクールで一度は入賞を果たす!
<10年後までに>
・家族で海外旅行をする
・妻にダイヤの指輪を買う
・オーディオルームを作る

50代のエンディングノートはセカンドライフの充実に向けて書く

50代は子育てが一段落したり定年が近づいたりして、セカンドライフを考え始める年代です。

定年後の生活に備えたり老後の資金を考える上でも、エンディングノートを書き始めるのに決して早過ぎる年代ではありません。

この年代のエンディングノートで、先の10項目以外におすすめする項目は、「これからしたいこと」です。

セカンドライフを活力を持って生きるためには、資金以外に、心の充実が重要になります。

楽しく喜びを持って第二の人生を歩めるように、これからしたいことを書いてみましょう。

書き方のポイントは、それを考えるとワクワクできるかどうか?に視点をおいて考えることです。

下記の50代のエンディングノート一覧に、「これからしたいこと」の例も示しましたのでご覧ください。

【50代のエンディングノート】◎書くべき △どちらでもいい

項目書く書かなくていい備考/例
自分について
契約など個人情報
医療や介護
葬儀や納骨
知人や親戚の連絡先
相続財産について
遺言書について
ペットについて
大切な人へのメッセージ
自分史※自分史は遡って調べる作業も含め体力のいる作業です。50代から書き始めることをおすすめします。
これからしたいこと例)
・ゴルフ教室に通う
・韓国語を習う
・写真展に挑戦する
・蕎麦を打つ
・田舎へ移住する
・YouTubeデビューする
・フラワーアレンジメント
・温泉巡り
・ヨガをはじめる

エンディングノートがスムーズに書ける!3つのポイント

エンディングノートの書き方はしっかり把握できましたでしょうか。

内容はわかっても、いざ書こうとすると構えてしまってなかなか進まない…という人がいるかもしれませんね。

そこで2章では、エンディングノートをスムーズに書くためのポイントを伝授したいと思います。

  • 書けるところから書く
  • 一気に完成しようと思わない
  • 自分が書きやすいノートを選ぶ

ひとつずつ説明していきます。

この2つのポイントをおさえるだけで、楽に書き進められるようになりますので、ぜひ試してみてくださいね。

書けるところから書く

エンディングノートをスムーズに書く一番のポイントは、書けるところから書くということです。

最初から順番にきれいに埋めていこうと考えると、調べないとわからない要素や、決めていないこと、じっくり考えなければ書けないところで立ち止まってしまい、なかなか先へ進めなくなってしまいます。

たとえば、自分についての項目や、契約などの個人情報は考えなくてもすぐに書けますよね。

ペットの名前、医療の欄でも持病や病院名は悩む必要なく書けるのではないでしょうか。

エンディングノートを書く際は、そういったすぐ書ける所、わかっている所から埋めていきましょう。

わからない所、ゆっくり考えたい所は飛ばして構いません。

死の時期が差し迫っているケースをのぞき、エンディングノートはいついつまでに完成させなければいけないものではありません。

気楽に、書けるところから書いていきましょう。

一気に完成しようと考えない

エンディングノートは一気に完成しようと考えないでください。

そもそも短期間で完璧な形にできるようなものではないのです。

書いている間に家族の状況が変わる場合もあるでしょうし、あなたの気持ちに変化が訪れることも充分考えられます。

すぐに全部のページを完璧に埋めようなどと考えると大変ですし、構えてしまって進みません。

最初から完成をめざしていると、間違いやミスを恐れて、多大な神経を使うことになるでしょう。

変化したら更新すればいいし、間違えたら書き直せばいいと考えて、気楽に書いていくことをおすすめします。

エンディングノートにおいては、綺麗にまとまった形式的なものはそんなに意味がありません。

人生はそれぞれ違うのですから、見本通りの、体温の伝わらないものは残された家族にも意味をなさないのです。

その時々のあなたの気持ちがこもったエンディングノートであれば、二重線で消した箇所や、何度も書き直した形跡さえも良い思い出に変わります。

エンディングノートは最初から完成形を求めず、書けるところから、ミスや間違いを恐れず書いていきましょう。

自分が書きやすいノートを選ぶ

スムーズに書くためには、相性の良い、書きやすいノートを選ぶのも重要なポイントになります。

開くのが楽しみになるようなノートを選ぶと、そうでないときに比べ筆の運びも良くなります。

たとえば、どこにでも持ち運べる気軽な軽いノートが書きやすい人もいるでしょう。

反対に、高級感のある重厚なノートの方が気分が上がるという人だっています。

説明が詳しく載っているものが助かるという人もいれば、説明や項目は少なめで自由度の高いものが好きな人もいます。

デザインひとつとっても、見やすさ重視の装丁、可愛い装丁、書籍風など、たくさんの種類があり、人それぞれ「書きやすい」と感じるものは違ってきます。

ご存知のように現在はさまざまなエンディングノートが数多く出回っています。

どれにするか迷うところですが、スムーズに書くためには、とにかく「書きやすい」と感じるものを選ぶようにしましょう。

エンディングノート作成でよくある3つの質問

エンディングノートの書き方やポイントは把握できましたでしょうか。

この章では、エンディングノート作成にあたってよくある質問と答えをご紹介します。

気になるところをご覧になって疑問を解消して頂けたらと思います。

Q1.エンディングノートは家族と相談しながら書いてはいけないの?

A.
エンディングノートは家族と相談しながら書いても構いません。
どんな情報があった方が良いかを直接たずねることができる利点もあります。
家族だけでなく、同じ年頃の友人や、既にエンディングノートを書いた経験のある知人などに相談しても良いでしょう。
ただし、個人情報に関わる部分もあるので、信頼できる相手かどうかはしっかりと判断するようにしてください。

 Q2.定期的に見直しや更新をしなきゃいけない?どれくらいの頻度ですればいい?

A.
エンディングノートは定期的に見直し、状況や変化に応じて更新をした方がいいです。
時間の経過と共に、家族の状況や、あなたの気持ちも変化するからです。財産に関しても変わる可能性があります。
頻度としては1、2年に1回くらいがいいでしょう。誕生日や記念の日など、見直しをする日を決めておくと忘れずに見直せます。

 Q3.エンディングノートの保管場所はどこにすればいいですか?

A.
保管場所は目につき過ぎない方がいいですが、かといって家族の誰にも見つけてもらえないようでは意味がありません。
おすすめの保管場所は以下の3つです。箪笥本棚机の引き出しできれば、エンディングノートの存在を、家族の誰かに伝えておくとよいでしょう。
そうすれば万一の場合に必ず探してもらえます。
よくある失敗例として、知人に預けてトラブルになったということがあります。
信頼できる知人であったとしても、ちょっとした興味で中身を見てしまいトラブルに発展する可能性があります。
保管場所は家の中のどこかを選ぶこと、人に預けるのは避けてください。

書き方に悩んだら専門家に相談しよう

エンディングノートの項目や内容を、書き方に焦点をあてて詳しくお伝えしてきました。

ここまで読まれたあなたはすぐにでもペンを握れると思いますが、それでも作成途中で悩んでしまうことがないとも限りません。

多くの方はエンディングノートを書くのは初めてです。

最初はスムーズに書けたのに途中でつまづいてしまった、自分ひとりで決めがたい迷いが生じてしまったという方は少なくないのです。

そんな風に悩んだり迷ったりしたときは、専門家に相談してみましょう。

エンディングノートの書き方について、さまざまなセミナーや講座が各地で開かれています。

昨今はオンラインでの対応も増えてきましたので、手軽に受講することができます。

「終活の相談窓口」ではエンディングノートの作成サポートを行っています。下記をご覧になって興味のある方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。

【エンディングノートの書き方サポート(ZOOMでのサポートも対応しています)】

10名以下のサポート5,000円/1名
10名以上の場合はセミナーになります。50,000円+巣鴨からの交通費
*学校、病院、介護施設、地域包括支援センター、社会福祉協議会、NPO団体、自治体、行政さまからのご依頼については、巣鴨からの交通費のみで受けさせていただいています。

まとめ

エンディングノートの書き方に決まりはありません。

それだけ自由度の高いものなのですが、難しく感じてしまったときにスムーズに書くポイントは2つあります。

  • 書けるところから書く
  • 一気に完成しようと考えない

完璧に書くことや形式を気にして堅苦しく構えず、書けることを気軽に書きとめていくような気持ちで向かうと良いでしょう。

作成につまづいて悩んだり、迷ったりしたときは専門家に相談するのも一案です。

記事を参考に、思いのつまったメモリアルな一冊を書いて頂ければと思います。

※一日葬:通夜を行わず一日で納棺から葬式までを行う葬儀
※直葬:通夜も葬式も行わず納棺後に火葬を行う葬儀

知人や親戚の連絡先

葬儀や納骨について

Amazonや楽天などネットショップを使われている方は、そちらのパスワードや引き落とし口座も記載しておくと良いでしょう。

契約情報に関しては、下記の例のように口座自動引き落としに特化したページを作るのもひとつの方法です。

口座引落としページの例

銀行関連が一括して見られるので、わかりやすいですね。ここもチェック!エンディングノートにはキャッシュカードの暗証番号は書かないでください。
予期しない人の目に触れて、財産が盗まれてしまう可能性があります。
クレジットカードの番号なども同様の理由で書かないようにしてください。

医療や介護について

住所は引っ越したときには更新してください。引越しが多い人は、変遷として、その都度書き換えて残しておくのも覚え書きになっていいでしょう。

特技や趣味、好きな食べ物は必須ではありませんが、見た人に、あなたの人と成りをイメージして貰うという意味で、あるといい情報です。

契約などの個人情報

エンディングノートの書き方に決まりはありませんが、残しておく人のために書くべき内容として冒頭で述べた10項目は記載するようにしましょう。

項目ごとの書き方を、具体的な例文を交えながら解説します。

あなただけの大切な一冊のために、しっかり理解していってくださいね。

自分について

  1. 自分について(名前・生年月日・本籍地など)
  2. 契約などの個人情報(携帯・パソコン・光熱費)
  3. 医療や介護について(持病・常用薬・延命治療の有無など)
  4. 葬儀や納骨について
  5. 知人や親戚の連絡先
  6. 相続財産について(預貯金・不動産・生命保険など)
  7. 遺言書について
  8. ペットについて
  9. 大切な人へのメッセージ
  10. 自分史

読んで頂ければ、エンディングノートのイメージが明確になり、具体的に何を、どう書くべきが見えてくるでしょう。

また、昨今では若い世代でエンディングノートを書く人が増えていることから、20代から50代の年代別の書き方についても触れていきます。

さらに、どの年代の方でもスムーズに書き進められるように書き方のポイントも伝授します!

記事を参考に、思いのこもった大切な一冊を迷いなく作成して頂けたらと思います。

記事のもくじ [とじる]

「エンディングノートって、何を、どんな風に書いたらいいのだろう」

「エンディングノートの書き方に決まりはあるのかしら?」

記事をご覧のあなたはこんな疑問をお持ちではないでしょうか?

結論からいうとエンディングノートの書き方に決まりはありません。

ただ、必ず記載しておいた方がいい項目は10個あります。

その項目さえ押さえておけば、基本的に洩れのないエンディングノートが仕上がります。

本記事では、エンディングノートに書くべきその10項目と、各々の書き方を例文を交えて解説します!

  1. 自分について(名前・生年月日・本籍地など)
  2. 契約などの個人情報(携帯・パソコン・光熱費)
  3. 医療や介護について(持病・常用薬・延命治療の有無など)
  4. 葬儀や納骨について
  5. 知人や親戚の連絡先
  6. 相続財産について(預貯金・不動産・生命保険など)
  7. 遺言書について
  8. ペットについて
  9. 大切な人へのメッセージ
  10. 自分史

読んで頂ければ、エンディングノートのイメージが明確になり、具体的に何を、どう書くべきが見えてくるでしょう。

また、昨今では若い世代でエンディングノートを書く人が増えていることから、20代から50代の年代別の書き方についても触れていきます。

さらに、どの年代の方でもスムーズに書き進められるように書き方のポイントも伝授します!

記事を参考に、思いのこもった大切な一冊を迷いなく作成して頂けたらと思います。

記事のもくじ [とじる]

エンディングノートの書き方を項目別に解説

エンディングノートの書き方に決まりはありませんが、残しておく人のために書くべき内容として冒頭で述べた10項目は記載するようにしましょう。

項目ごとの書き方を、具体的な例文を交えながら解説します。

あなただけの大切な一冊のために、しっかり理解していってくださいね。

自分について

エンディングノートには、自分の名前や生年月日などの基本情報を記載しておきましょう。

「そんな当たり前のこと書く必要ある?」と思われるかもしれませんが、導入部分として書いておくべきです。

当たり前と思っていることを忘れてしまう日がこないとも限りません。

この先ノートを見る人が、あなたの生年月日を知らない場合だってあるでしょう。

何より自分の基本情報を書くことは、『これからエンディングノートを書いていくのだ』という自覚につながります。一番スラスラ書ける部分なのでモチベーションも上がります。

記載する事項に決まりはありませんが、以下のような内容を書いておくと良いです。

具体例を作りましたのでご覧ください。

【自分について】※赤字は例です

名前終活 一郎(しゅうかつ いちろう)
生年月日西暦 19〇〇年(大正・昭和・平成 〇〇年)
〇〇月 〇〇日 生まれ
住所〒000-0000
東京都〇〇区〇〇町 〇ー〇〇ー〇号
本籍地〒000-0000
埼玉県〇〇区〇〇町 〇ー〇ー〇〇号
血液型A 型
趣味映画鑑賞
釣り
写真
特技料理(定年後に習ってハマる)
好きな食べ物刺身
蕎麦(ただしワサビが苦手)

住所は引っ越したときには更新してください。引越しが多い人は、変遷として、その都度書き換えて残しておくのも覚え書きになっていいでしょう。

特技や趣味、好きな食べ物は必須ではありませんが、見た人に、あなたの人と成りをイメージして貰うという意味で、あるといい情報です。

契約などの個人情報

エンディングノートには使っている携帯電話やパソコン、光熱費など、契約関連の個人情報を書いておきましょう。

見た人が引き継いだり、解約するのに大変役立ちます。

自分の覚え書きにもなりますので、パスワードやIDなどの情報も書いておくと良いでしょう。

記載事項に決まりはありませんが、以下のような内容を記載するのがおすすめです。

【契約などの個人情報】※赤字は例です

契約サービス金融機関名引落日ID・パスワードなど備考
携帯(会社名〇〇)〇〇銀行
〇〇支店
口座番号
〇〇〇〇〇〇〇
毎月
25日
携帯番号
090-0000-0000
アドレス
・・・・・・・・
パスワード
・・・・
妻の携帯も一緒に引き落とされる。
PC(プロバイダ名〇〇)〇〇銀行
〇〇支店
口座番号
〇〇〇〇〇〇〇
毎月
25日
アドレス
・・・・・・・・
パスワード
・・・・
ID
・・・・・・・・
水道隔月末頃振込用紙で支払い
ガスと電気(会社名〇〇〇〇)〇〇銀行
〇〇支店
口座番号
〇〇〇〇〇〇〇
毎月
25日
ガスと電気は一括

Amazonや楽天などネットショップを使われている方は、そちらのパスワードや引き落とし口座も記載しておくと良いでしょう。

契約情報に関しては、下記の例のように口座自動引き落としに特化したページを作るのもひとつの方法です。

口座引落としページの例

銀行関連が一括して見られるので、わかりやすいですね。ここもチェック!エンディングノートにはキャッシュカードの暗証番号は書かないでください。
予期しない人の目に触れて、財産が盗まれてしまう可能性があります。
クレジットカードの番号なども同様の理由で書かないようにしてください。

医療や介護について

アレルギーや持病、常用薬などを書き記しておきましょう。

判断能力が低下したり、急な病で意識不明になったときに介護する人が助かります。

また、臓器提供や延命治療を望むかどうかも書いておくべきことのひとつです。

万一のとき、希望通りの対処をして貰えるように思いを記しましょう。

記載がなかった場合、家族が難しい判断を求められることになります。

ただ、「望まない」などの記載があったとしても、家族は悩むことが多いので、ノートに書くだけでなく1度は話し合いをしておいた方がよいでしょう。

医療や介護について、エンディングノートの書き方は以下を参考にしてください。

【医療や介護について】※チェックや赤字は例です

持病☑有り 狭心症□無し
常用薬☑有り 〇〇〇、〇〇〇〇〇□無し
アレルギー☑有り 小麦、猫□無し
延命治療□希望する☑希望しない 
臓器提供☑希望する□希望しない

葬儀や納骨について

自分の葬儀をどんな風に行って欲しいかの希望、納骨して欲しい寺などを記載しておきましょう。

遺影に使用して欲しい写真についてや、棺に納めて欲しいものなども書いておくと良いです。

亡くなった際、家族は悲しみやショックの中で葬儀の準備をしなくてはなりません。

動転して病院や葬儀社にいわれるままに、式を終わらせてしまったという話も聞かれます。

ノートに希望や指示が記載してあれば、あなたの生前の希望通りの葬儀をスムーズに行うことができます。

葬儀や介護についての書き方は以下を参考にしてください。

【葬儀や納骨について】※チェックや赤字は例です

お葬式のかたち□一般葬  ☑家族葬  □一日葬※  □直葬※
喪主について終活太郎(長男)
遺影について☑有り  □無し  保管場所(仏壇右側の引き出し1段目)  
棺に納めて欲しいもの家族旅行のアルバム、箪笥下段にある着物
納骨して欲しい寺院(霊園)名前   〇〇霊園
所在地  東京都〇〇区〇-〇-〇〇
連絡先  03-〇〇〇〇-〇〇〇〇

※一日葬:通夜を行わず一日で納棺から葬式までを行う葬儀
※直葬:通夜も葬式も行わず納棺後に火葬を行う葬儀

知人や親戚の連絡先

あなたの親しい知人や親戚の連絡先を記載しましょう。

死後に連絡をして欲しい人には、その旨書き記しておくと家族は助かります。

連絡先の書き方の具体例は以下になります。

【知人や親戚の連絡先】※チェックや赤字は例です

氏名関係住所連絡先訃報について
終活 貞夫東京都〇〇区・・・・・03-0000-0000☑知らせる □知らせない
鈴木 正義兄神奈川県〇〇区・・・・090-0000-0000☑知らせる □知らせない
岡田 緑不明不明□知らせる ☑知らせない
井上 市子友達東京都〇〇区・・・・・080-0000-0000☑知らせる □知らせない
山田 三郎叔父埼玉県〇〇市・・・・・080-0000-0000□知らせる ☑知らせない
佐藤 良郎不明090-0000-0000□知らせる ☑知らせない
終活 花子叔母不明03-0000-0000☑知らせる □知らせない

相続財産について

エンディングノートには、持っている財産の内容を記載しておきましょう。

わからないと、残された家族は相続手続きが大変な負担になります。

相続税の申告には全ての財産の洗い出しが必要なのです。

相続財産について、記載しておきたい情報には以下のようなものがあります。

  • 預貯金(金融機関・支店名など)
  • 有価証券(金融機関・支店名等)
  • 生命保険の加入状況

書き方は以下の例をご覧ください。

【預貯金】※赤字は例です
預貯金①

金融機関〇〇銀行支店名・店番号〇〇支店    111  
口座番号0000000名義人終活一郎
預貯金の種類普通備考給与振込口座

預貯金②

金融機関△△銀行支店名・店番号〇〇支店    555  
口座番号0000000名義人終活一郎
預貯金の種類定期備考

預貯金③、預貯金④……というように、すべての口座について記載していきます。
有価証券、その他の金融資産についても同様に、口座を記録しておきましょう。

【生命保険】例

保険会社〇〇〇生命
商品名定期保険Cコース
証券番号〇〇〇〇〇〇
契約者名終活 一郎
受取人終活 太郎
連絡先03-0000-0000
保険証券の保管場所書斎のデスク1番下の引き出し

他にも、不動産の所有や、価値のある美術品、骨董品などを所有している場合はそれらも記載しましょう。

また、負債がある場合はそちらも必ず明記してください。

借金も相続の対象となります。資産よりも負債の方が多いのであれば、相続人は相続放棄を選択するかと思いますが、相続放棄の手続きは相続発生後3ヶ月以内に行わなくてはなりません。

煩雑な手続きをスムーズに行うためにも、負債について詳細に記載しておくことが必要です。

遺言書について

遺言書がある場合は、その旨を、種類や保管場所と共に記しておきましょう。

しっかり覚えておいていただきたいのですが、エンディングノートは遺書の代わりにはなりません。

似ているようですが、決定的に違うことがあります。

それは、エンディングノートには法的効力がないということです。

遺言書は被相続人の財産処分について法的効力のある書面であり、作成方法や記載内容に法律上のルールがあります。そういったルールにのっとらないで書くエンディングノートは遺言書の代わりにはなり得ないのです。

エンディングノートの遺言書についての書き方は、以下を参考にしてください。

【遺言書について】※チェックや赤字は例です

遺言書の有無☑有り  □無し
保管場所仏壇右側の引き出し中段の箱の中
種類☑自筆証明遺言  □公正証書遺言※  □秘密証書遺言※

※公正証書遺言:公認役場の公証人が関与して公正証書の形で残す遺言書
※秘密証書遺言:遺言の内容を誰にも公開せず秘密にしたまま公証人に遺言の存在のみを証明してもらう遺言のこと

ペットについて

ペットを飼っている場合は、自分がいなくなった後のペットの扱いについて記載しておいてください。

世話の仕方や食べ物、嗜好、誰に面倒を見て欲しいかまで書きましょう。

もちろん記載したとしても、家族の事情で手放されてしまうこともあります。

そうであっても思いは伝わりますし、託された人や施設等でもペットに関する情報があった方が助かります。

ペットについて、エンディングノートの書き方は以下を参考にしてください。

【ペットについて】※赤字は例です

名前コロ
種類柴犬
年齢11才
かかりつけの病院〇〇動物病院 TEL03-0000-0000
好きな食べ物鶏ささみ、犬用ビーフジャーキー
喜ぶこと〇〇公園の滑り台が好きなので時々連れていってください。花壇をクンクンするのも好きです。
面倒をみて欲しい人長男夫婦にこのままこの家で飼って欲しい。慣れている所にいさせてやりたい。

大切な人へのメッセージ

エンディングノートには、家族や、大切な人へのメッセージを書いておくことができます。

内容は感謝の気持ちや、言いそびれていたこと、形見分けのこと、何でも構いません。

後に相手が目にしたとき、そこに込めた思いが伝わり、あなたへ思いを馳せてくれるでしょう。

仮に相手がそれを見ることが叶わないとしても(亡き夫や親へ綴る言葉、居場所を知らない友人への言葉など)、書き記すことは人生を振り返り、気持ちを整えていくことに繋がります。

心に伝わるメッセージを書くためのポイントは3つあります。

  • 感謝の気持ちを込めて書く
  • 相手の顔をイメージして普段通りの言葉を心掛ける
  • 愚痴や恨みのようなネガティブな内容は書かない

残していくものですから、敢えて互いの気分を害するような内容は避けた方がいいでしょう。

よそ行きの言葉でなく、普段通りに語りかけることで感謝の言葉も浮かびやすいですし、心に響く文章が紡げます。

ご参考までにいくつか具体例を挙げておきます。

【メッセージ】

一郎さんへ(夫)
しばらく会っていないけど元気ですか?
私はあなたがそちらに行ってしまった後も、良子や孫に囲まれて賑やかに過ごしていますよ。料理も洗濯もできない私をお嫁さんにしてくれてありがとう。退職後の温泉巡り楽しかったですね。
病院で最後に「ありがとう」と言ってくれたのに、私はこの世で伝えられないからここに書いておきます。あなたの奥さんになれてしあわせな人生でした。ありがとう。
良子へ(娘)
良子、あなたが生まれたとき、私は人生で最大の喜びを感じました。お父さんもそうです。
これから色々あるとは思うけど、どんなときも、自分はたくさんの愛に包まれ生まれてきたということを忘れないで。天国からも応援しています。忠志さんと仲良くね。先日話したダイヤの指輪、貰ってください。おばあちゃまからいただいたものですよ。
あなたがしてくれればおばあちゃまも喜んでくれるでしょう。
みかちゃんへ(孫)
似顔絵をありがとうね。ピアノとっても上手でした。
パパやママのいうことをよくきいて、おべんきょうもがんばってくださいね。みかちゃんはおばあちゃんの自慢の孫ですよ。ずっとずっと大好きです。

写真や絵を添えておくと、読んだ人も思い出が共有できて喜ばれます。

自分史

自分史を書いておくと、人生のさまざまを思い出し整理することができます。

自分という人間が生まれて生きてきた意味や価値を認識することができます。

後に読んだ人は、あなたという人間についてより深く知ることになるでしょう。

あなたの生い立ちからの人生を辿ることは、後の人たちに家族の歴史を伝えることにもなります。

人生の意味などといわれると難しく感じてしまうかもしれませんが、自分史にも書き方の決まりはありません。肩肘はらず思い出すままに自由に書き綴っていいのです。

エンディングノートでの自分史の書き方のポイントは3つです。

  • 時系列に沿って書く
  • 記憶が曖昧なところはメモ書きや空欄にする
  • 枠にとらわれず気持ちなども書き添える

しっかり書こうと考えるとつまづきやすくなります。楽しく思い出しながら、後から肉付けできるところはする、というような気持ちで書いていきましょう。

以下に簡単な書き方の具体例を示しましたのでご覧ください。

【自分史】例

西暦
(年)
年号
(年)
年齢
(歳)
できごと社会のできごと
1943昭和18010月11日
工員の父正夫と母さと子の長女として、北海道〇〇に生まれる
1958昭和3315家族で上京。
〇〇区〇〇高校に転入。
東京タワー完成。
10,000円札発行。ロカビリー流行
1961昭和3618地元の〇〇デパートに就職。ネクタイ売り場に配属される。
川崎良子ちゃんは同期。長い付き合いが始まる。
1964昭和3921売り場の先輩の紹介でお見合い。
一郎さんと交際を始める。第一印象は無口でこわそうな感じ。
東京オリンピック開催
1966昭和4123結婚。
2ヶ月後に父正夫死去。花嫁姿が見せられてよかった
1970昭和4527長女良子出産。人生最大の喜び。万国博覧会。よど号ハイジャック事件。ビートルズ解散
1971昭和4628母さと子死去。北海道につれていってあげられなくて心残り。「戦争を知らない子どもたち」ヒット。よく口ずさんだもの
中略
1995平成752良子結婚。夫が涙を流すのをはじめて見た阪神淡路大震災。
地下鉄サリン事件

このような感じで、自分にとって大きなできごとを年表にします。

この形式であれば、そのときどきに日記のように書き加えていくことができます。

他にも、細かい年表ではなく、「幼少期」「小学時代」「中学時代」〜「結婚後」「出産後」「退職後」といった転機ごとに書くパターンもあります。

文章を書くのがお好きな方は、自分を主人公にした小説のように綴るのも素敵です。

【20代から50代のエンディングノート】年代別オススメの項目と書き方

エンディングノートは人生の最期に向けての準備というイメージから、高齢の方が書く印象がありますが、実際には何歳からでも書くことができますし、どの世代の方にも役立ちます。

今をよりよく生きるため、これからに備えていくためのプランや思い、希望を書いておけるノートだからです。

この章では、20代から50代の年代別にエンディングノートに書くべき項目、カットしていい項目について説明します。

1章でエンディングノートの主な10項目をお伝えしましたが、他にも書くとよいさまざまな項目が考えられます。たとえば以下のような項目です。

  • 目標や夢
  • ライフプラン
  • 第二の人生でしたいこと(挑戦したいこと)

これらの具体的な書き方を交えながら、年代別のエンディングノートについて解説していきます。

若い世代でエンディングノートに興味をお持ちの方はぜひ参考にしてくださいね。

20代のエンディングノートはこれからのために書く

20代の方は成人したばかりですから、エンディングノートは人生の「これから」のために書いてください。

1章でご紹介した10項目以外に、目標や将来の夢をノートに書くことをおすすめします。

書くことで自覚が生まれ、夢のために努力したくなりますし、目標が曖昧な人は自分の心を見つめる機会になります。

前述の項目についても、今わかるところを埋めることで、これからに向けて「どう生きるべきか」という指針になります。

といっても、20代ならカットしていい項目もあります。

下記に20代のエンディングノートに書くとよい項目を一覧にしましたのでご覧ください。

「目標(夢)」の例も挙げましたので参考にしてください。

【20代のエンディングノート】◎書くべき △どちらでもいい

項目書く書かなくていい備考/例
自分について
契約など個人情報
医療や介護※持病のある方は書いておきましょう
葬儀や納骨
知人や親戚の連絡先※連絡帳のような感覚で書くといいでしょう。訃報のお報せ欄は空欄で構いません
相続財産について
遺言書について
ペットについて
大切な人へのメッセージ
自分史
目標(夢)例)
・起業する
・お母さんのような立派な看護師になる
・海外留学をする
・将来はカラーコーディネーターになる
・カフェのオーナーになる
・25歳で結婚して27歳で母になる!
・売れる役者になってバイトせずに食えるようになる(30歳までに!)

30代・40代のエンディングノートは人生設計のために書く

30代40代は、仕事がステップアップしたり、結婚や子どもを授かったりと人生の節目を迎えます。

ここまでの自分自身を検証整理し、これからのライフプランを練るべき年代です。

そのため、エンディングノートには、前述の10項目以外に「ライフプラン」を書くことをおすすめします。

子どもの教育や自己投資、住宅プラン…と資金を含めた人生設計をするのに、エンディングノートは役立ちます。

30代40代のエンディングノートで、書くとよい項目、カットしていい項目を一覧にしましたのでご覧ください。

ライフプランの書き方例も添付しましたので参考にして頂けたらと思います。

【30代・40代のエンディングノート】◎書くべき △どちらでもいい

項目書く書かなくていい備考
自分について
契約など個人情報
医療や介護
葬儀や納骨
知人や親戚の連絡先
相続財産について
遺言書について
ペットについて
大切な人へのメッセージ※結婚時にパートナーへの思い、生まれたばかりの子への気持ちなどを綴っておくと後から見たときに心に響くことがあります
自分史※この時期から書き出す人も多いです。振り返ることでこれからが考えられます
ライフプラン※下記参照

ライフプランは以下のように、人生の中での大きなイベントと支出を書いて一覧にするのが簡単です。

どのようにマネープランをたてていくべきかも考えやすくなります。

【ライフプラン】

西暦
(年齢)
20132014201520162017201820192020・・・
自分3334353637383940・・・
3132333435363738・・・
長女012345・・・
息子012・・・
イベント結婚!転職長女誕生長男誕生長女
幼稚園入園
住宅購入・・・
支出200万30万30万15万1500万・・・

このような形式で、会社を退職する65歳くらいまでの表を作成しましょう。

これからの様々なイベントを乗り切る資金や、備えに必要な金額が見えてきます。

加えて、5年後、10年後までにやり遂げたい目標なども記載すると、より計画が明確になります。

例)

目標<5年後までに>
・新車を購入する
・写真コンクールで一度は入賞を果たす!
<10年後までに>
・家族で海外旅行をする
・妻にダイヤの指輪を買う
・オーディオルームを作る

50代のエンディングノートはセカンドライフの充実に向けて書く

50代は子育てが一段落したり定年が近づいたりして、セカンドライフを考え始める年代です。

定年後の生活に備えたり老後の資金を考える上でも、エンディングノートを書き始めるのに決して早過ぎる年代ではありません。

この年代のエンディングノートで、先の10項目以外におすすめする項目は、「これからしたいこと」です。

セカンドライフを活力を持って生きるためには、資金以外に、心の充実が重要になります。

楽しく喜びを持って第二の人生を歩めるように、これからしたいことを書いてみましょう。

書き方のポイントは、それを考えるとワクワクできるかどうか?に視点をおいて考えることです。

下記の50代のエンディングノート一覧に、「これからしたいこと」の例も示しましたのでご覧ください。

【50代のエンディングノート】◎書くべき △どちらでもいい

項目書く書かなくていい備考/例
自分について
契約など個人情報
医療や介護
葬儀や納骨
知人や親戚の連絡先
相続財産について
遺言書について
ペットについて
大切な人へのメッセージ
自分史※自分史は遡って調べる作業も含め体力のいる作業です。50代から書き始めることをおすすめします。
これからしたいこと例)
・ゴルフ教室に通う
・韓国語を習う
・写真展に挑戦する
・蕎麦を打つ
・田舎へ移住する
・YouTubeデビューする
・フラワーアレンジメント
・温泉巡り
・ヨガをはじめる

エンディングノートがスムーズに書ける!3つのポイント

エンディングノートの書き方はしっかり把握できましたでしょうか。

内容はわかっても、いざ書こうとすると構えてしまってなかなか進まない…という人がいるかもしれませんね。

そこで2章では、エンディングノートをスムーズに書くためのポイントを伝授したいと思います。

  • 書けるところから書く
  • 一気に完成しようと思わない
  • 自分が書きやすいノートを選ぶ

ひとつずつ説明していきます。

この2つのポイントをおさえるだけで、楽に書き進められるようになりますので、ぜひ試してみてくださいね。

書けるところから書く

エンディングノートをスムーズに書く一番のポイントは、書けるところから書くということです。

最初から順番にきれいに埋めていこうと考えると、調べないとわからない要素や、決めていないこと、じっくり考えなければ書けないところで立ち止まってしまい、なかなか先へ進めなくなってしまいます。

たとえば、自分についての項目や、契約などの個人情報は考えなくてもすぐに書けますよね。

ペットの名前、医療の欄でも持病や病院名は悩む必要なく書けるのではないでしょうか。

エンディングノートを書く際は、そういったすぐ書ける所、わかっている所から埋めていきましょう。

わからない所、ゆっくり考えたい所は飛ばして構いません。

死の時期が差し迫っているケースをのぞき、エンディングノートはいついつまでに完成させなければいけないものではありません。

気楽に、書けるところから書いていきましょう。

一気に完成しようと考えない

エンディングノートは一気に完成しようと考えないでください。

そもそも短期間で完璧な形にできるようなものではないのです。

書いている間に家族の状況が変わる場合もあるでしょうし、あなたの気持ちに変化が訪れることも充分考えられます。

すぐに全部のページを完璧に埋めようなどと考えると大変ですし、構えてしまって進みません。

最初から完成をめざしていると、間違いやミスを恐れて、多大な神経を使うことになるでしょう。

変化したら更新すればいいし、間違えたら書き直せばいいと考えて、気楽に書いていくことをおすすめします。

エンディングノートにおいては、綺麗にまとまった形式的なものはそんなに意味がありません。

人生はそれぞれ違うのですから、見本通りの、体温の伝わらないものは残された家族にも意味をなさないのです。

その時々のあなたの気持ちがこもったエンディングノートであれば、二重線で消した箇所や、何度も書き直した形跡さえも良い思い出に変わります。

エンディングノートは最初から完成形を求めず、書けるところから、ミスや間違いを恐れず書いていきましょう。

自分が書きやすいノートを選ぶ

スムーズに書くためには、相性の良い、書きやすいノートを選ぶのも重要なポイントになります。

開くのが楽しみになるようなノートを選ぶと、そうでないときに比べ筆の運びも良くなります。

たとえば、どこにでも持ち運べる気軽な軽いノートが書きやすい人もいるでしょう。

反対に、高級感のある重厚なノートの方が気分が上がるという人だっています。

説明が詳しく載っているものが助かるという人もいれば、説明や項目は少なめで自由度の高いものが好きな人もいます。

デザインひとつとっても、見やすさ重視の装丁、可愛い装丁、書籍風など、たくさんの種類があり、人それぞれ「書きやすい」と感じるものは違ってきます。

ご存知のように現在はさまざまなエンディングノートが数多く出回っています。

どれにするか迷うところですが、スムーズに書くためには、とにかく「書きやすい」と感じるものを選ぶようにしましょう。

エンディングノート作成でよくある3つの質問

エンディングノートの書き方やポイントは把握できましたでしょうか。

この章では、エンディングノート作成にあたってよくある質問と答えをご紹介します。

気になるところをご覧になって疑問を解消して頂けたらと思います。

Q1.エンディングノートは家族と相談しながら書いてはいけないの?

A.
エンディングノートは家族と相談しながら書いても構いません。
どんな情報があった方が良いかを直接たずねることができる利点もあります。
家族だけでなく、同じ年頃の友人や、既にエンディングノートを書いた経験のある知人などに相談しても良いでしょう。
ただし、個人情報に関わる部分もあるので、信頼できる相手かどうかはしっかりと判断するようにしてください。

 Q2.定期的に見直しや更新をしなきゃいけない?どれくらいの頻度ですればいい?

A.
エンディングノートは定期的に見直し、状況や変化に応じて更新をした方がいいです。
時間の経過と共に、家族の状況や、あなたの気持ちも変化するからです。財産に関しても変わる可能性があります。
頻度としては1、2年に1回くらいがいいでしょう。誕生日や記念の日など、見直しをする日を決めておくと忘れずに見直せます。

 Q3.エンディングノートの保管場所はどこにすればいいですか?

A.
保管場所は目につき過ぎない方がいいですが、かといって家族の誰にも見つけてもらえないようでは意味がありません。
おすすめの保管場所は以下の3つです。箪笥本棚机の引き出しできれば、エンディングノートの存在を、家族の誰かに伝えておくとよいでしょう。
そうすれば万一の場合に必ず探してもらえます。
よくある失敗例として、知人に預けてトラブルになったということがあります。
信頼できる知人であったとしても、ちょっとした興味で中身を見てしまいトラブルに発展する可能性があります。
保管場所は家の中のどこかを選ぶこと、人に預けるのは避けてください。

書き方に悩んだら専門家に相談しよう

エンディングノートの項目や内容を、書き方に焦点をあてて詳しくお伝えしてきました。

ここまで読まれたあなたはすぐにでもペンを握れると思いますが、それでも作成途中で悩んでしまうことがないとも限りません。

多くの方はエンディングノートを書くのは初めてです。

最初はスムーズに書けたのに途中でつまづいてしまった、自分ひとりで決めがたい迷いが生じてしまったという方は少なくないのです。

そんな風に悩んだり迷ったりしたときは、専門家に相談してみましょう。

エンディングノートの書き方について、さまざまなセミナーや講座が各地で開かれています。

昨今はオンラインでの対応も増えてきましたので、手軽に受講することができます。

「終活の相談窓口」ではエンディングノートの作成サポートを行っています。下記をご覧になって興味のある方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。

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まとめ

エンディングノートの書き方に決まりはありません。

それだけ自由度の高いものなのですが、難しく感じてしまったときにスムーズに書くポイントは2つあります。

  • 書けるところから書く
  • 一気に完成しようと考えない

完璧に書くことや形式を気にして堅苦しく構えず、書けることを気軽に書きとめていくような気持ちで向かうと良いでしょう。

作成につまづいて悩んだり、迷ったりしたときは専門家に相談するのも一案です。

記事を参考に、思いのつまったメモリアルな一冊を書いて頂ければと思います。

相続財産について

エンディングノートには、持っている財産の内容を記載しておきましょう。

わからないと、残された家族は相続手続きが大変な負担になります。

相続税の申告には全ての財産の洗い出しが必要なのです。

相続財産について、記載しておきたい情報には以下のようなものがあります。

  • 預貯金(金融機関・支店名など)
  • 有価証券(金融機関・支店名等)
  • 生命保険の加入状況

書き方は以下の例をご覧ください。

【預貯金】※赤字は例です
預貯金①

金融機関〇〇銀行支店名・店番号〇〇支店    111  
口座番号0000000名義人終活一郎
預貯金の種類普通備考給与振込口座

預貯金②

金融機関△△銀行支店名・店番号〇〇支店    555  
口座番号0000000名義人終活一郎
預貯金の種類定期備考

預貯金③、預貯金④……というように、すべての口座について記載していきます。
有価証券、その他の金融資産についても同様に、口座を記録しておきましょう。

【生命保険】例

保険会社〇〇〇生命
商品名定期保険Cコース
証券番号〇〇〇〇〇〇
契約者名終活 一郎
受取人終活 太郎
連絡先03-0000-0000
保険証券の保管場所書斎のデスク1番下の引き出し

他にも、不動産の所有や、価値のある美術品、骨董品などを所有している場合はそれらも記載しましょう。

また、負債がある場合はそちらも必ず明記してください。

借金も相続の対象となります。資産よりも負債の方が多いのであれば、相続人は相続放棄を選択するかと思いますが、相続放棄の手続きは相続発生後3ヶ月以内に行わなくてはなりません。

煩雑な手続きをスムーズに行うためにも、負債について詳細に記載しておくことが必要です。

遺言書について

遺言書がある場合は、その旨を、種類や保管場所と共に記しておきましょう。

しっかり覚えておいていただきたいのですが、エンディングノートは遺書の代わりにはなりません。

似ているようですが、決定的に違うことがあります。

それは、エンディングノートには法的効力がないということです。

遺言書は被相続人の財産処分について法的効力のある書面であり、作成方法や記載内容に法律上のルールがあります。そういったルールにのっとらないで書くエンディングノートは遺言書の代わりにはなり得ないのです。

エンディングノートの遺言書についての書き方は、以下を参考にしてください。

【遺言書について】※チェックや赤字は例です

遺言書の有無☑有り  □無し
保管場所仏壇右側の引き出し中段の箱の中
種類☑自筆証明遺言  □公正証書遺言※  □秘密証書遺言※

※公正証書遺言:公認役場の公証人が関与して公正証書の形で残す遺言書
※秘密証書遺言:遺言の内容を誰にも公開せず秘密にしたまま公証人に遺言の存在のみを証明してもらう遺言のこと

ペットについて

ペットを飼っている場合は、自分がいなくなった後のペットの扱いについて記載しておいてください。

世話の仕方や食べ物、嗜好、誰に面倒を見て欲しいかまで書きましょう。

もちろん記載したとしても、家族の事情で手放されてしまうこともあります。

そうであっても思いは伝わりますし、託された人や施設等でもペットに関する情報があった方が助かります。

ペットについて、エンディングノートの書き方は以下を参考にしてください。

【ペットについて】※赤字は例です

名前コロ
種類柴犬
年齢11才
かかりつけの病院〇〇動物病院 TEL03-0000-0000
好きな食べ物鶏ささみ、犬用ビーフジャーキー
喜ぶこと〇〇公園の滑り台が好きなので時々連れていってください。花壇をクンクンするのも好きです。
面倒をみて欲しい人長男夫婦にこのままこの家で飼って欲しい。慣れている所にいさせてやりたい。

大切な人へのメッセージ

エンディングノートには、家族や、大切な人へのメッセージを書いておくことができます。

内容は感謝の気持ちや、言いそびれていたこと、形見分けのこと、何でも構いません。

後に相手が目にしたとき、そこに込めた思いが伝わり、あなたへ思いを馳せてくれるでしょう。

仮に相手がそれを見ることが叶わないとしても(亡き夫や親へ綴る言葉、居場所を知らない友人への言葉など)、書き記すことは人生を振り返り、気持ちを整えていくことに繋がります。

心に伝わるメッセージを書くためのポイントは3つあります。

  • 感謝の気持ちを込めて書く
  • 相手の顔をイメージして普段通りの言葉を心掛ける
  • 愚痴や恨みのようなネガティブな内容は書かない

残していくものですから、敢えて互いの気分を害するような内容は避けた方がいいでしょう。

よそ行きの言葉でなく、普段通りに語りかけることで感謝の言葉も浮かびやすいですし、心に響く文章が紡げます。

ご参考までにいくつか具体例を挙げておきます。

【メッセージ】

一郎さんへ(夫)
しばらく会っていないけど元気ですか?
私はあなたがそちらに行ってしまった後も、良子や孫に囲まれて賑やかに過ごしていますよ。料理も洗濯もできない私をお嫁さんにしてくれてありがとう。退職後の温泉巡り楽しかったですね。
病院で最後に「ありがとう」と言ってくれたのに、私はこの世で伝えられないからここに書いておきます。あなたの奥さんになれてしあわせな人生でした。ありがとう。
良子へ(娘)
良子、あなたが生まれたとき、私は人生で最大の喜びを感じました。お父さんもそうです。
これから色々あるとは思うけど、どんなときも、自分はたくさんの愛に包まれ生まれてきたということを忘れないで。天国からも応援しています。忠志さんと仲良くね。先日話したダイヤの指輪、貰ってください。おばあちゃまからいただいたものですよ。
あなたがしてくれればおばあちゃまも喜んでくれるでしょう。
みかちゃんへ(孫)
似顔絵をありがとうね。ピアノとっても上手でした。
パパやママのいうことをよくきいて、おべんきょうもがんばってくださいね。みかちゃんはおばあちゃんの自慢の孫ですよ。ずっとずっと大好きです。

写真や絵を添えておくと、読んだ人も思い出が共有できて喜ばれます。

自分史

自分史を書いておくと、人生のさまざまを思い出し整理することができます。

自分という人間が生まれて生きてきた意味や価値を認識することができます。

後に読んだ人は、あなたという人間についてより深く知ることになるでしょう。

あなたの生い立ちからの人生を辿ることは、後の人たちに家族の歴史を伝えることにもなります。

人生の意味などといわれると難しく感じてしまうかもしれませんが、自分史にも書き方の決まりはありません。肩肘はらず思い出すままに自由に書き綴っていいのです。

エンディングノートでの自分史の書き方のポイントは3つです。

  • 時系列に沿って書く
  • 記憶が曖昧なところはメモ書きや空欄にする
  • 枠にとらわれず気持ちなども書き添える

しっかり書こうと考えるとつまづきやすくなります。楽しく思い出しながら、後から肉付けできるところはする、というような気持ちで書いていきましょう。

以下に簡単な書き方の具体例を示しましたのでご覧ください。

【自分史】例

西暦
(年)
年号
(年)
年齢
(歳)
できごと社会のできごと
1943昭和18010月11日
工員の父正夫と母さと子の長女として、北海道〇〇に生まれる
1958昭和3315家族で上京。
〇〇区〇〇高校に転入。
東京タワー完成。
10,000円札発行。ロカビリー流行
1961昭和3618地元の〇〇デパートに就職。ネクタイ売り場に配属される。
川崎良子ちゃんは同期。長い付き合いが始まる。
1964昭和3921売り場の先輩の紹介でお見合い。
一郎さんと交際を始める。第一印象は無口でこわそうな感じ。
東京オリンピック開催
1966昭和4123結婚。
2ヶ月後に父正夫死去。花嫁姿が見せられてよかった
1970昭和4527長女良子出産。人生最大の喜び。万国博覧会。よど号ハイジャック事件。ビートルズ解散
1971昭和4628母さと子死去。北海道につれていってあげられなくて心残り。「戦争を知らない子どもたち」ヒット。よく口ずさんだもの
中略
1995平成752良子結婚。夫が涙を流すのをはじめて見た阪神淡路大震災。
地下鉄サリン事件

このような感じで、自分にとって大きなできごとを年表にします。

この形式であれば、そのときどきに日記のように書き加えていくことができます。

他にも、細かい年表ではなく、「幼少期」「小学時代」「中学時代」〜「結婚後」「出産後」「退職後」といった転機ごとに書くパターンもあります。

文章を書くのがお好きな方は、自分を主人公にした小説のように綴るのも素敵です。

【20代から50代のエンディングノート】年代別オススメの項目と書き方

エンディングノートは人生の最期に向けての準備というイメージから、高齢の方が書く印象がありますが、実際には何歳からでも書くことができますし、どの世代の方にも役立ちます。

今をよりよく生きるため、これからに備えていくためのプランや思い、希望を書いておけるノートだからです。

この章では、20代から50代の年代別にエンディングノートに書くべき項目、カットしていい項目について説明します。

1章でエンディングノートの主な10項目をお伝えしましたが、他にも書くとよいさまざまな項目が考えられます。たとえば以下のような項目です。

  • 目標や夢
  • ライフプラン
  • 第二の人生でしたいこと(挑戦したいこと)

これらの具体的な書き方を交えながら、年代別のエンディングノートについて解説していきます。

若い世代でエンディングノートに興味をお持ちの方はぜひ参考にしてくださいね。

20代のエンディングノートはこれからのために書く

20代の方は成人したばかりですから、エンディングノートは人生の「これから」のために書いてください。

1章でご紹介した10項目以外に、目標や将来の夢をノートに書くことをおすすめします。

書くことで自覚が生まれ、夢のために努力したくなりますし、目標が曖昧な人は自分の心を見つめる機会になります。

前述の項目についても、今わかるところを埋めることで、これからに向けて「どう生きるべきか」という指針になります。

といっても、20代ならカットしていい項目もあります。

下記に20代のエンディングノートに書くとよい項目を一覧にしましたのでご覧ください。

「目標(夢)」の例も挙げましたので参考にしてください。

【20代のエンディングノート】◎書くべき △どちらでもいい

項目書く書かなくていい備考/例
自分について
契約など個人情報
医療や介護※持病のある方は書いておきましょう
葬儀や納骨
知人や親戚の連絡先※連絡帳のような感覚で書くといいでしょう。訃報のお報せ欄は空欄で構いません
相続財産について
遺言書について
ペットについて
大切な人へのメッセージ
自分史
目標(夢)例)
・起業する
・お母さんのような立派な看護師になる
・海外留学をする
・将来はカラーコーディネーターになる
・カフェのオーナーになる
・25歳で結婚して27歳で母になる!
・売れる役者になってバイトせずに食えるようになる(30歳までに!)

30代・40代のエンディングノートは人生設計のために書く

30代40代は、仕事がステップアップしたり、結婚や子どもを授かったりと人生の節目を迎えます。

ここまでの自分自身を検証整理し、これからのライフプランを練るべき年代です。

そのため、エンディングノートには、前述の10項目以外に「ライフプラン」を書くことをおすすめします。

子どもの教育や自己投資、住宅プラン…と資金を含めた人生設計をするのに、エンディングノートは役立ちます。

30代40代のエンディングノートで、書くとよい項目、カットしていい項目を一覧にしましたのでご覧ください。

ライフプランの書き方例も添付しましたので参考にして頂けたらと思います。

【30代・40代のエンディングノート】◎書くべき △どちらでもいい

項目書く書かなくていい備考
自分について
契約など個人情報
医療や介護
葬儀や納骨
知人や親戚の連絡先
相続財産について
遺言書について
ペットについて
大切な人へのメッセージ※結婚時にパートナーへの思い、生まれたばかりの子への気持ちなどを綴っておくと後から見たときに心に響くことがあります
自分史※この時期から書き出す人も多いです。振り返ることでこれからが考えられます
ライフプラン※下記参照

ライフプランは以下のように、人生の中での大きなイベントと支出を書いて一覧にするのが簡単です。

どのようにマネープランをたてていくべきかも考えやすくなります。

【ライフプラン】

西暦
(年齢)
20132014201520162017201820192020・・・
自分3334353637383940・・・
3132333435363738・・・
長女012345・・・
息子012・・・
イベント結婚!転職長女誕生長男誕生長女
幼稚園入園
住宅購入・・・
支出200万30万30万15万1500万・・・

このような形式で、会社を退職する65歳くらいまでの表を作成しましょう。

これからの様々なイベントを乗り切る資金や、備えに必要な金額が見えてきます。

加えて、5年後、10年後までにやり遂げたい目標なども記載すると、より計画が明確になります。

例)

目標<5年後までに>
・新車を購入する
・写真コンクールで一度は入賞を果たす!
<10年後までに>
・家族で海外旅行をする
・妻にダイヤの指輪を買う
・オーディオルームを作る

50代のエンディングノートはセカンドライフの充実に向けて書く

50代は子育てが一段落したり定年が近づいたりして、セカンドライフを考え始める年代です。

定年後の生活に備えたり老後の資金を考える上でも、エンディングノートを書き始めるのに決して早過ぎる年代ではありません。

この年代のエンディングノートで、先の10項目以外におすすめする項目は、「これからしたいこと」です。

セカンドライフを活力を持って生きるためには、資金以外に、心の充実が重要になります。

楽しく喜びを持って第二の人生を歩めるように、これからしたいことを書いてみましょう。

書き方のポイントは、それを考えるとワクワクできるかどうか?に視点をおいて考えることです。

下記の50代のエンディングノート一覧に、「これからしたいこと」の例も示しましたのでご覧ください。

【50代のエンディングノート】◎書くべき △どちらでもいい

項目書く書かなくていい備考/例
自分について
契約など個人情報
医療や介護
葬儀や納骨
知人や親戚の連絡先
相続財産について
遺言書について
ペットについて
大切な人へのメッセージ
自分史※自分史は遡って調べる作業も含め体力のいる作業です。50代から書き始めることをおすすめします。
これからしたいこと例)
・ゴルフ教室に通う
・韓国語を習う
・写真展に挑戦する
・蕎麦を打つ
・田舎へ移住する
・YouTubeデビューする
・フラワーアレンジメント
・温泉巡り
・ヨガをはじめる

エンディングノートがスムーズに書ける!3つのポイント

エンディングノートの書き方はしっかり把握できましたでしょうか。

内容はわかっても、いざ書こうとすると構えてしまってなかなか進まない…という人がいるかもしれませんね。

そこで2章では、エンディングノートをスムーズに書くためのポイントを伝授したいと思います。

  • 書けるところから書く
  • 一気に完成しようと思わない
  • 自分が書きやすいノートを選ぶ

ひとつずつ説明していきます。

この2つのポイントをおさえるだけで、楽に書き進められるようになりますので、ぜひ試してみてくださいね。

書けるところから書く

エンディングノートをスムーズに書く一番のポイントは、書けるところから書くということです。

最初から順番にきれいに埋めていこうと考えると、調べないとわからない要素や、決めていないこと、じっくり考えなければ書けないところで立ち止まってしまい、なかなか先へ進めなくなってしまいます。

たとえば、自分についての項目や、契約などの個人情報は考えなくてもすぐに書けますよね。

ペットの名前、医療の欄でも持病や病院名は悩む必要なく書けるのではないでしょうか。

エンディングノートを書く際は、そういったすぐ書ける所、わかっている所から埋めていきましょう。

わからない所、ゆっくり考えたい所は飛ばして構いません。

死の時期が差し迫っているケースをのぞき、エンディングノートはいついつまでに完成させなければいけないものではありません。

気楽に、書けるところから書いていきましょう。

一気に完成しようと考えない

エンディングノートは一気に完成しようと考えないでください。

そもそも短期間で完璧な形にできるようなものではないのです。

書いている間に家族の状況が変わる場合もあるでしょうし、あなたの気持ちに変化が訪れることも充分考えられます。

すぐに全部のページを完璧に埋めようなどと考えると大変ですし、構えてしまって進みません。

最初から完成をめざしていると、間違いやミスを恐れて、多大な神経を使うことになるでしょう。

変化したら更新すればいいし、間違えたら書き直せばいいと考えて、気楽に書いていくことをおすすめします。

エンディングノートにおいては、綺麗にまとまった形式的なものはそんなに意味がありません。

人生はそれぞれ違うのですから、見本通りの、体温の伝わらないものは残された家族にも意味をなさないのです。

その時々のあなたの気持ちがこもったエンディングノートであれば、二重線で消した箇所や、何度も書き直した形跡さえも良い思い出に変わります。

エンディングノートは最初から完成形を求めず、書けるところから、ミスや間違いを恐れず書いていきましょう。

自分が書きやすいノートを選ぶ

スムーズに書くためには、相性の良い、書きやすいノートを選ぶのも重要なポイントになります。

開くのが楽しみになるようなノートを選ぶと、そうでないときに比べ筆の運びも良くなります。

たとえば、どこにでも持ち運べる気軽な軽いノートが書きやすい人もいるでしょう。

反対に、高級感のある重厚なノートの方が気分が上がるという人だっています。

説明が詳しく載っているものが助かるという人もいれば、説明や項目は少なめで自由度の高いものが好きな人もいます。

デザインひとつとっても、見やすさ重視の装丁、可愛い装丁、書籍風など、たくさんの種類があり、人それぞれ「書きやすい」と感じるものは違ってきます。

ご存知のように現在はさまざまなエンディングノートが数多く出回っています。

どれにするか迷うところですが、スムーズに書くためには、とにかく「書きやすい」と感じるものを選ぶようにしましょう。

エンディングノート作成でよくある3つの質問

エンディングノートの書き方やポイントは把握できましたでしょうか。

この章では、エンディングノート作成にあたってよくある質問と答えをご紹介します。

気になるところをご覧になって疑問を解消して頂けたらと思います。

Q1.エンディングノートは家族と相談しながら書いてはいけないの?

A.
エンディングノートは家族と相談しながら書いても構いません。
どんな情報があった方が良いかを直接たずねることができる利点もあります。
家族だけでなく、同じ年頃の友人や、既にエンディングノートを書いた経験のある知人などに相談しても良いでしょう。
ただし、個人情報に関わる部分もあるので、信頼できる相手かどうかはしっかりと判断するようにしてください。

 Q2.定期的に見直しや更新をしなきゃいけない?どれくらいの頻度ですればいい?

A.
エンディングノートは定期的に見直し、状況や変化に応じて更新をした方がいいです。
時間の経過と共に、家族の状況や、あなたの気持ちも変化するからです。財産に関しても変わる可能性があります。
頻度としては1、2年に1回くらいがいいでしょう。誕生日や記念の日など、見直しをする日を決めておくと忘れずに見直せます。

 Q3.エンディングノートの保管場所はどこにすればいいですか?

A.
保管場所は目につき過ぎない方がいいですが、かといって家族の誰にも見つけてもらえないようでは意味がありません。
おすすめの保管場所は以下の3つです。箪笥本棚机の引き出しできれば、エンディングノートの存在を、家族の誰かに伝えておくとよいでしょう。
そうすれば万一の場合に必ず探してもらえます。
よくある失敗例として、知人に預けてトラブルになったということがあります。
信頼できる知人であったとしても、ちょっとした興味で中身を見てしまいトラブルに発展する可能性があります。
保管場所は家の中のどこかを選ぶこと、人に預けるのは避けてください。

書き方に悩んだら専門家に相談しよう

エンディングノートの項目や内容を、書き方に焦点をあてて詳しくお伝えしてきました。

ここまで読まれたあなたはすぐにでもペンを握れると思いますが、それでも作成途中で悩んでしまうことがないとも限りません。

多くの方はエンディングノートを書くのは初めてです。

最初はスムーズに書けたのに途中でつまづいてしまった、自分ひとりで決めがたい迷いが生じてしまったという方は少なくないのです。

そんな風に悩んだり迷ったりしたときは、専門家に相談してみましょう。

エンディングノートの書き方について、さまざまなセミナーや講座が各地で開かれています。

昨今はオンラインでの対応も増えてきましたので、手軽に受講することができます。

「終活の相談窓口」ではエンディングノートの作成サポートを行っています。下記をご覧になって興味のある方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。

【エンディングノートの書き方サポート(ZOOMでのサポートも対応しています)】

10名以下のサポート5,000円/1名
10名以上の場合はセミナーになります。50,000円+巣鴨からの交通費
*学校、病院、介護施設、地域包括支援センター、社会福祉協議会、NPO団体、自治体、行政さまからのご依頼については、巣鴨からの交通費のみで受けさせていただいています。

まとめ

エンディングノートの書き方に決まりはありません。

それだけ自由度の高いものなのですが、難しく感じてしまったときにスムーズに書くポイントは2つあります。

  • 書けるところから書く
  • 一気に完成しようと考えない

完璧に書くことや形式を気にして堅苦しく構えず、書けることを気軽に書きとめていくような気持ちで向かうと良いでしょう。

作成につまづいて悩んだり、迷ったりしたときは専門家に相談するのも一案です。

記事を参考に、思いのつまったメモリアルな一冊を書いて頂ければと思います。

※一日葬:通夜を行わず一日で納棺から葬式までを行う葬儀
※直葬:通夜も葬式も行わず納棺後に火葬を行う葬儀

知人や親戚の連絡先

葬儀や納骨について

Amazonや楽天などネットショップを使われている方は、そちらのパスワードや引き落とし口座も記載しておくと良いでしょう。

契約情報に関しては、下記の例のように口座自動引き落としに特化したページを作るのもひとつの方法です。

口座引落としページの例

銀行関連が一括して見られるので、わかりやすいですね。ここもチェック!エンディングノートにはキャッシュカードの暗証番号は書かないでください。
予期しない人の目に触れて、財産が盗まれてしまう可能性があります。
クレジットカードの番号なども同様の理由で書かないようにしてください。

医療や介護について

住所は引っ越したときには更新してください。引越しが多い人は、変遷として、その都度書き換えて残しておくのも覚え書きになっていいでしょう。

特技や趣味、好きな食べ物は必須ではありませんが、見た人に、あなたの人と成りをイメージして貰うという意味で、あるといい情報です。

契約などの個人情報

エンディングノートの書き方に決まりはありませんが、残しておく人のために書くべき内容として冒頭で述べた10項目は記載するようにしましょう。

項目ごとの書き方を、具体的な例文を交えながら解説します。

あなただけの大切な一冊のために、しっかり理解していってくださいね。

自分について

  1. 自分について(名前・生年月日・本籍地など)
  2. 契約などの個人情報(携帯・パソコン・光熱費)
  3. 医療や介護について(持病・常用薬・延命治療の有無など)
  4. 葬儀や納骨について
  5. 知人や親戚の連絡先
  6. 相続財産について(預貯金・不動産・生命保険など)
  7. 遺言書について
  8. ペットについて
  9. 大切な人へのメッセージ
  10. 自分史

読んで頂ければ、エンディングノートのイメージが明確になり、具体的に何を、どう書くべきが見えてくるでしょう。

また、昨今では若い世代でエンディングノートを書く人が増えていることから、20代から50代の年代別の書き方についても触れていきます。

さらに、どの年代の方でもスムーズに書き進められるように書き方のポイントも伝授します!

記事を参考に、思いのこもった大切な一冊を迷いなく作成して頂けたらと思います。

記事のもくじ [とじる]

「エンディングノートって、何を、どんな風に書いたらいいのだろう」

「エンディングノートの書き方に決まりはあるのかしら?」

記事をご覧のあなたはこんな疑問をお持ちではないでしょうか?

結論からいうとエンディングノートの書き方に決まりはありません。

ただ、必ず記載しておいた方がいい項目は10個あります。

その項目さえ押さえておけば、基本的に洩れのないエンディングノートが仕上がります。

本記事では、エンディングノートに書くべきその10項目と、各々の書き方を例文を交えて解説します!

  1. 自分について(名前・生年月日・本籍地など)
  2. 契約などの個人情報(携帯・パソコン・光熱費)
  3. 医療や介護について(持病・常用薬・延命治療の有無など)
  4. 葬儀や納骨について
  5. 知人や親戚の連絡先
  6. 相続財産について(預貯金・不動産・生命保険など)
  7. 遺言書について
  8. ペットについて
  9. 大切な人へのメッセージ
  10. 自分史

読んで頂ければ、エンディングノートのイメージが明確になり、具体的に何を、どう書くべきが見えてくるでしょう。

また、昨今では若い世代でエンディングノートを書く人が増えていることから、20代から50代の年代別の書き方についても触れていきます。

さらに、どの年代の方でもスムーズに書き進められるように書き方のポイントも伝授します!

記事を参考に、思いのこもった大切な一冊を迷いなく作成して頂けたらと思います。

記事のもくじ [とじる]

エンディングノートの書き方を項目別に解説

エンディングノートの書き方に決まりはありませんが、残しておく人のために書くべき内容として冒頭で述べた10項目は記載するようにしましょう。

項目ごとの書き方を、具体的な例文を交えながら解説します。

あなただけの大切な一冊のために、しっかり理解していってくださいね。

自分について

エンディングノートには、自分の名前や生年月日などの基本情報を記載しておきましょう。

「そんな当たり前のこと書く必要ある?」と思われるかもしれませんが、導入部分として書いておくべきです。

当たり前と思っていることを忘れてしまう日がこないとも限りません。

この先ノートを見る人が、あなたの生年月日を知らない場合だってあるでしょう。

何より自分の基本情報を書くことは、『これからエンディングノートを書いていくのだ』という自覚につながります。一番スラスラ書ける部分なのでモチベーションも上がります。

記載する事項に決まりはありませんが、以下のような内容を書いておくと良いです。

具体例を作りましたのでご覧ください。

【自分について】※赤字は例です

名前終活 一郎(しゅうかつ いちろう)
生年月日西暦 19〇〇年(大正・昭和・平成 〇〇年)
〇〇月 〇〇日 生まれ
住所〒000-0000
東京都〇〇区〇〇町 〇ー〇〇ー〇号
本籍地〒000-0000
埼玉県〇〇区〇〇町 〇ー〇ー〇〇号
血液型A 型
趣味映画鑑賞
釣り
写真
特技料理(定年後に習ってハマる)
好きな食べ物刺身
蕎麦(ただしワサビが苦手)

住所は引っ越したときには更新してください。引越しが多い人は、変遷として、その都度書き換えて残しておくのも覚え書きになっていいでしょう。

特技や趣味、好きな食べ物は必須ではありませんが、見た人に、あなたの人と成りをイメージして貰うという意味で、あるといい情報です。

契約などの個人情報

エンディングノートには使っている携帯電話やパソコン、光熱費など、契約関連の個人情報を書いておきましょう。

見た人が引き継いだり、解約するのに大変役立ちます。

自分の覚え書きにもなりますので、パスワードやIDなどの情報も書いておくと良いでしょう。

記載事項に決まりはありませんが、以下のような内容を記載するのがおすすめです。

【契約などの個人情報】※赤字は例です

契約サービス金融機関名引落日ID・パスワードなど備考
携帯(会社名〇〇)〇〇銀行
〇〇支店
口座番号
〇〇〇〇〇〇〇
毎月
25日
携帯番号
090-0000-0000
アドレス
・・・・・・・・
パスワード
・・・・
妻の携帯も一緒に引き落とされる。
PC(プロバイダ名〇〇)〇〇銀行
〇〇支店
口座番号
〇〇〇〇〇〇〇
毎月
25日
アドレス
・・・・・・・・
パスワード
・・・・
ID
・・・・・・・・
水道隔月末頃振込用紙で支払い
ガスと電気(会社名〇〇〇〇)〇〇銀行
〇〇支店
口座番号
〇〇〇〇〇〇〇
毎月
25日
ガスと電気は一括

Amazonや楽天などネットショップを使われている方は、そちらのパスワードや引き落とし口座も記載しておくと良いでしょう。

契約情報に関しては、下記の例のように口座自動引き落としに特化したページを作るのもひとつの方法です。

口座引落としページの例

銀行関連が一括して見られるので、わかりやすいですね。ここもチェック!エンディングノートにはキャッシュカードの暗証番号は書かないでください。
予期しない人の目に触れて、財産が盗まれてしまう可能性があります。
クレジットカードの番号なども同様の理由で書かないようにしてください。

医療や介護について

アレルギーや持病、常用薬などを書き記しておきましょう。

判断能力が低下したり、急な病で意識不明になったときに介護する人が助かります。

また、臓器提供や延命治療を望むかどうかも書いておくべきことのひとつです。

万一のとき、希望通りの対処をして貰えるように思いを記しましょう。

記載がなかった場合、家族が難しい判断を求められることになります。

ただ、「望まない」などの記載があったとしても、家族は悩むことが多いので、ノートに書くだけでなく1度は話し合いをしておいた方がよいでしょう。

医療や介護について、エンディングノートの書き方は以下を参考にしてください。

【医療や介護について】※チェックや赤字は例です

持病☑有り 狭心症□無し
常用薬☑有り 〇〇〇、〇〇〇〇〇□無し
アレルギー☑有り 小麦、猫□無し
延命治療□希望する☑希望しない 
臓器提供☑希望する□希望しない

葬儀や納骨について

自分の葬儀をどんな風に行って欲しいかの希望、納骨して欲しい寺などを記載しておきましょう。

遺影に使用して欲しい写真についてや、棺に納めて欲しいものなども書いておくと良いです。

亡くなった際、家族は悲しみやショックの中で葬儀の準備をしなくてはなりません。

動転して病院や葬儀社にいわれるままに、式を終わらせてしまったという話も聞かれます。

ノートに希望や指示が記載してあれば、あなたの生前の希望通りの葬儀をスムーズに行うことができます。

葬儀や介護についての書き方は以下を参考にしてください。

【葬儀や納骨について】※チェックや赤字は例です

お葬式のかたち□一般葬  ☑家族葬  □一日葬※  □直葬※
喪主について終活太郎(長男)
遺影について☑有り  □無し  保管場所(仏壇右側の引き出し1段目)  
棺に納めて欲しいもの家族旅行のアルバム、箪笥下段にある着物
納骨して欲しい寺院(霊園)名前   〇〇霊園
所在地  東京都〇〇区〇-〇-〇〇
連絡先  03-〇〇〇〇-〇〇〇〇

※一日葬:通夜を行わず一日で納棺から葬式までを行う葬儀
※直葬:通夜も葬式も行わず納棺後に火葬を行う葬儀

知人や親戚の連絡先

あなたの親しい知人や親戚の連絡先を記載しましょう。

死後に連絡をして欲しい人には、その旨書き記しておくと家族は助かります。

連絡先の書き方の具体例は以下になります。

【知人や親戚の連絡先】※チェックや赤字は例です

氏名関係住所連絡先訃報について
終活 貞夫東京都〇〇区・・・・・03-0000-0000☑知らせる □知らせない
鈴木 正義兄神奈川県〇〇区・・・・090-0000-0000☑知らせる □知らせない
岡田 緑不明不明□知らせる ☑知らせない
井上 市子友達東京都〇〇区・・・・・080-0000-0000☑知らせる □知らせない
山田 三郎叔父埼玉県〇〇市・・・・・080-0000-0000□知らせる ☑知らせない
佐藤 良郎不明090-0000-0000□知らせる ☑知らせない
終活 花子叔母不明03-0000-0000☑知らせる □知らせない

相続財産について

エンディングノートには、持っている財産の内容を記載しておきましょう。

わからないと、残された家族は相続手続きが大変な負担になります。

相続税の申告には全ての財産の洗い出しが必要なのです。

相続財産について、記載しておきたい情報には以下のようなものがあります。

  • 預貯金(金融機関・支店名など)
  • 有価証券(金融機関・支店名等)
  • 生命保険の加入状況

書き方は以下の例をご覧ください。

【預貯金】※赤字は例です
預貯金①

金融機関〇〇銀行支店名・店番号〇〇支店    111  
口座番号0000000名義人終活一郎
預貯金の種類普通備考給与振込口座

預貯金②

金融機関△△銀行支店名・店番号〇〇支店    555  
口座番号0000000名義人終活一郎
預貯金の種類定期備考

預貯金③、預貯金④……というように、すべての口座について記載していきます。
有価証券、その他の金融資産についても同様に、口座を記録しておきましょう。

【生命保険】例

保険会社〇〇〇生命
商品名定期保険Cコース
証券番号〇〇〇〇〇〇
契約者名終活 一郎
受取人終活 太郎
連絡先03-0000-0000
保険証券の保管場所書斎のデスク1番下の引き出し

他にも、不動産の所有や、価値のある美術品、骨董品などを所有している場合はそれらも記載しましょう。

また、負債がある場合はそちらも必ず明記してください。

借金も相続の対象となります。資産よりも負債の方が多いのであれば、相続人は相続放棄を選択するかと思いますが、相続放棄の手続きは相続発生後3ヶ月以内に行わなくてはなりません。

煩雑な手続きをスムーズに行うためにも、負債について詳細に記載しておくことが必要です。

遺言書について

遺言書がある場合は、その旨を、種類や保管場所と共に記しておきましょう。

しっかり覚えておいていただきたいのですが、エンディングノートは遺書の代わりにはなりません。

似ているようですが、決定的に違うことがあります。

それは、エンディングノートには法的効力がないということです。

遺言書は被相続人の財産処分について法的効力のある書面であり、作成方法や記載内容に法律上のルールがあります。そういったルールにのっとらないで書くエンディングノートは遺言書の代わりにはなり得ないのです。

エンディングノートの遺言書についての書き方は、以下を参考にしてください。

【遺言書について】※チェックや赤字は例です

遺言書の有無☑有り  □無し
保管場所仏壇右側の引き出し中段の箱の中
種類☑自筆証明遺言  □公正証書遺言※  □秘密証書遺言※

※公正証書遺言:公認役場の公証人が関与して公正証書の形で残す遺言書
※秘密証書遺言:遺言の内容を誰にも公開せず秘密にしたまま公証人に遺言の存在のみを証明してもらう遺言のこと

ペットについて

ペットを飼っている場合は、自分がいなくなった後のペットの扱いについて記載しておいてください。

世話の仕方や食べ物、嗜好、誰に面倒を見て欲しいかまで書きましょう。

もちろん記載したとしても、家族の事情で手放されてしまうこともあります。

そうであっても思いは伝わりますし、託された人や施設等でもペットに関する情報があった方が助かります。

ペットについて、エンディングノートの書き方は以下を参考にしてください。

【ペットについて】※赤字は例です

名前コロ
種類柴犬
年齢11才
かかりつけの病院〇〇動物病院 TEL03-0000-0000
好きな食べ物鶏ささみ、犬用ビーフジャーキー
喜ぶこと〇〇公園の滑り台が好きなので時々連れていってください。花壇をクンクンするのも好きです。
面倒をみて欲しい人長男夫婦にこのままこの家で飼って欲しい。慣れている所にいさせてやりたい。

大切な人へのメッセージ

エンディングノートには、家族や、大切な人へのメッセージを書いておくことができます。

内容は感謝の気持ちや、言いそびれていたこと、形見分けのこと、何でも構いません。

後に相手が目にしたとき、そこに込めた思いが伝わり、あなたへ思いを馳せてくれるでしょう。

仮に相手がそれを見ることが叶わないとしても(亡き夫や親へ綴る言葉、居場所を知らない友人への言葉など)、書き記すことは人生を振り返り、気持ちを整えていくことに繋がります。

心に伝わるメッセージを書くためのポイントは3つあります。

  • 感謝の気持ちを込めて書く
  • 相手の顔をイメージして普段通りの言葉を心掛ける
  • 愚痴や恨みのようなネガティブな内容は書かない

残していくものですから、敢えて互いの気分を害するような内容は避けた方がいいでしょう。

よそ行きの言葉でなく、普段通りに語りかけることで感謝の言葉も浮かびやすいですし、心に響く文章が紡げます。

ご参考までにいくつか具体例を挙げておきます。

【メッセージ】

一郎さんへ(夫)
しばらく会っていないけど元気ですか?
私はあなたがそちらに行ってしまった後も、良子や孫に囲まれて賑やかに過ごしていますよ。料理も洗濯もできない私をお嫁さんにしてくれてありがとう。退職後の温泉巡り楽しかったですね。
病院で最後に「ありがとう」と言ってくれたのに、私はこの世で伝えられないからここに書いておきます。あなたの奥さんになれてしあわせな人生でした。ありがとう。
良子へ(娘)
良子、あなたが生まれたとき、私は人生で最大の喜びを感じました。お父さんもそうです。
これから色々あるとは思うけど、どんなときも、自分はたくさんの愛に包まれ生まれてきたということを忘れないで。天国からも応援しています。忠志さんと仲良くね。先日話したダイヤの指輪、貰ってください。おばあちゃまからいただいたものですよ。
あなたがしてくれればおばあちゃまも喜んでくれるでしょう。
みかちゃんへ(孫)
似顔絵をありがとうね。ピアノとっても上手でした。
パパやママのいうことをよくきいて、おべんきょうもがんばってくださいね。みかちゃんはおばあちゃんの自慢の孫ですよ。ずっとずっと大好きです。

写真や絵を添えておくと、読んだ人も思い出が共有できて喜ばれます。

自分史

自分史を書いておくと、人生のさまざまを思い出し整理することができます。

自分という人間が生まれて生きてきた意味や価値を認識することができます。

後に読んだ人は、あなたという人間についてより深く知ることになるでしょう。

あなたの生い立ちからの人生を辿ることは、後の人たちに家族の歴史を伝えることにもなります。

人生の意味などといわれると難しく感じてしまうかもしれませんが、自分史にも書き方の決まりはありません。肩肘はらず思い出すままに自由に書き綴っていいのです。

エンディングノートでの自分史の書き方のポイントは3つです。

  • 時系列に沿って書く
  • 記憶が曖昧なところはメモ書きや空欄にする
  • 枠にとらわれず気持ちなども書き添える

しっかり書こうと考えるとつまづきやすくなります。楽しく思い出しながら、後から肉付けできるところはする、というような気持ちで書いていきましょう。

以下に簡単な書き方の具体例を示しましたのでご覧ください。

【自分史】例

西暦
(年)
年号
(年)
年齢
(歳)
できごと社会のできごと
1943昭和18010月11日
工員の父正夫と母さと子の長女として、北海道〇〇に生まれる
1958昭和3315家族で上京。
〇〇区〇〇高校に転入。
東京タワー完成。
10,000円札発行。ロカビリー流行
1961昭和3618地元の〇〇デパートに就職。ネクタイ売り場に配属される。
川崎良子ちゃんは同期。長い付き合いが始まる。
1964昭和3921売り場の先輩の紹介でお見合い。
一郎さんと交際を始める。第一印象は無口でこわそうな感じ。
東京オリンピック開催
1966昭和4123結婚。
2ヶ月後に父正夫死去。花嫁姿が見せられてよかった
1970昭和4527長女良子出産。人生最大の喜び。万国博覧会。よど号ハイジャック事件。ビートルズ解散
1971昭和4628母さと子死去。北海道につれていってあげられなくて心残り。「戦争を知らない子どもたち」ヒット。よく口ずさんだもの
中略
1995平成752良子結婚。夫が涙を流すのをはじめて見た阪神淡路大震災。
地下鉄サリン事件

このような感じで、自分にとって大きなできごとを年表にします。

この形式であれば、そのときどきに日記のように書き加えていくことができます。

他にも、細かい年表ではなく、「幼少期」「小学時代」「中学時代」〜「結婚後」「出産後」「退職後」といった転機ごとに書くパターンもあります。

文章を書くのがお好きな方は、自分を主人公にした小説のように綴るのも素敵です。

【20代から50代のエンディングノート】年代別オススメの項目と書き方

エンディングノートは人生の最期に向けての準備というイメージから、高齢の方が書く印象がありますが、実際には何歳からでも書くことができますし、どの世代の方にも役立ちます。

今をよりよく生きるため、これからに備えていくためのプランや思い、希望を書いておけるノートだからです。

この章では、20代から50代の年代別にエンディングノートに書くべき項目、カットしていい項目について説明します。

1章でエンディングノートの主な10項目をお伝えしましたが、他にも書くとよいさまざまな項目が考えられます。たとえば以下のような項目です。

  • 目標や夢
  • ライフプラン
  • 第二の人生でしたいこと(挑戦したいこと)

これらの具体的な書き方を交えながら、年代別のエンディングノートについて解説していきます。

若い世代でエンディングノートに興味をお持ちの方はぜひ参考にしてくださいね。

20代のエンディングノートはこれからのために書く

20代の方は成人したばかりですから、エンディングノートは人生の「これから」のために書いてください。

1章でご紹介した10項目以外に、目標や将来の夢をノートに書くことをおすすめします。

書くことで自覚が生まれ、夢のために努力したくなりますし、目標が曖昧な人は自分の心を見つめる機会になります。

前述の項目についても、今わかるところを埋めることで、これからに向けて「どう生きるべきか」という指針になります。

といっても、20代ならカットしていい項目もあります。

下記に20代のエンディングノートに書くとよい項目を一覧にしましたのでご覧ください。

「目標(夢)」の例も挙げましたので参考にしてください。

【20代のエンディングノート】◎書くべき △どちらでもいい

項目書く書かなくていい備考/例
自分について
契約など個人情報
医療や介護※持病のある方は書いておきましょう
葬儀や納骨
知人や親戚の連絡先※連絡帳のような感覚で書くといいでしょう。訃報のお報せ欄は空欄で構いません
相続財産について
遺言書について
ペットについて
大切な人へのメッセージ
自分史
目標(夢)例)
・起業する
・お母さんのような立派な看護師になる
・海外留学をする
・将来はカラーコーディネーターになる
・カフェのオーナーになる
・25歳で結婚して27歳で母になる!
・売れる役者になってバイトせずに食えるようになる(30歳までに!)

30代・40代のエンディングノートは人生設計のために書く

30代40代は、仕事がステップアップしたり、結婚や子どもを授かったりと人生の節目を迎えます。

ここまでの自分自身を検証整理し、これからのライフプランを練るべき年代です。

そのため、エンディングノートには、前述の10項目以外に「ライフプラン」を書くことをおすすめします。

子どもの教育や自己投資、住宅プラン…と資金を含めた人生設計をするのに、エンディングノートは役立ちます。

30代40代のエンディングノートで、書くとよい項目、カットしていい項目を一覧にしましたのでご覧ください。

ライフプランの書き方例も添付しましたので参考にして頂けたらと思います。

【30代・40代のエンディングノート】◎書くべき △どちらでもいい

項目書く書かなくていい備考
自分について
契約など個人情報
医療や介護
葬儀や納骨
知人や親戚の連絡先
相続財産について
遺言書について
ペットについて
大切な人へのメッセージ※結婚時にパートナーへの思い、生まれたばかりの子への気持ちなどを綴っておくと後から見たときに心に響くことがあります
自分史※この時期から書き出す人も多いです。振り返ることでこれからが考えられます
ライフプラン※下記参照

ライフプランは以下のように、人生の中での大きなイベントと支出を書いて一覧にするのが簡単です。

どのようにマネープランをたてていくべきかも考えやすくなります。

【ライフプラン】

西暦
(年齢)
20132014201520162017201820192020・・・
自分3334353637383940・・・
3132333435363738・・・
長女012345・・・
息子012・・・
イベント結婚!転職長女誕生長男誕生長女
幼稚園入園
住宅購入・・・
支出200万30万30万15万1500万・・・

このような形式で、会社を退職する65歳くらいまでの表を作成しましょう。

これからの様々なイベントを乗り切る資金や、備えに必要な金額が見えてきます。

加えて、5年後、10年後までにやり遂げたい目標なども記載すると、より計画が明確になります。

例)

目標<5年後までに>
・新車を購入する
・写真コンクールで一度は入賞を果たす!
<10年後までに>
・家族で海外旅行をする
・妻にダイヤの指輪を買う
・オーディオルームを作る

50代のエンディングノートはセカンドライフの充実に向けて書く

50代は子育てが一段落したり定年が近づいたりして、セカンドライフを考え始める年代です。

定年後の生活に備えたり老後の資金を考える上でも、エンディングノートを書き始めるのに決して早過ぎる年代ではありません。

この年代のエンディングノートで、先の10項目以外におすすめする項目は、「これからしたいこと」です。

セカンドライフを活力を持って生きるためには、資金以外に、心の充実が重要になります。

楽しく喜びを持って第二の人生を歩めるように、これからしたいことを書いてみましょう。

書き方のポイントは、それを考えるとワクワクできるかどうか?に視点をおいて考えることです。

下記の50代のエンディングノート一覧に、「これからしたいこと」の例も示しましたのでご覧ください。

【50代のエンディングノート】◎書くべき △どちらでもいい

項目書く書かなくていい備考/例
自分について
契約など個人情報
医療や介護
葬儀や納骨
知人や親戚の連絡先
相続財産について
遺言書について
ペットについて
大切な人へのメッセージ
自分史※自分史は遡って調べる作業も含め体力のいる作業です。50代から書き始めることをおすすめします。
これからしたいこと例)
・ゴルフ教室に通う
・韓国語を習う
・写真展に挑戦する
・蕎麦を打つ
・田舎へ移住する
・YouTubeデビューする
・フラワーアレンジメント
・温泉巡り
・ヨガをはじめる

エンディングノートがスムーズに書ける!3つのポイント

エンディングノートの書き方はしっかり把握できましたでしょうか。

内容はわかっても、いざ書こうとすると構えてしまってなかなか進まない…という人がいるかもしれませんね。

そこで2章では、エンディングノートをスムーズに書くためのポイントを伝授したいと思います。

  • 書けるところから書く
  • 一気に完成しようと思わない
  • 自分が書きやすいノートを選ぶ

ひとつずつ説明していきます。

この2つのポイントをおさえるだけで、楽に書き進められるようになりますので、ぜひ試してみてくださいね。

書けるところから書く

エンディングノートをスムーズに書く一番のポイントは、書けるところから書くということです。

最初から順番にきれいに埋めていこうと考えると、調べないとわからない要素や、決めていないこと、じっくり考えなければ書けないところで立ち止まってしまい、なかなか先へ進めなくなってしまいます。

たとえば、自分についての項目や、契約などの個人情報は考えなくてもすぐに書けますよね。

ペットの名前、医療の欄でも持病や病院名は悩む必要なく書けるのではないでしょうか。

エンディングノートを書く際は、そういったすぐ書ける所、わかっている所から埋めていきましょう。

わからない所、ゆっくり考えたい所は飛ばして構いません。

死の時期が差し迫っているケースをのぞき、エンディングノートはいついつまでに完成させなければいけないものではありません。

気楽に、書けるところから書いていきましょう。

一気に完成しようと考えない

エンディングノートは一気に完成しようと考えないでください。

そもそも短期間で完璧な形にできるようなものではないのです。

書いている間に家族の状況が変わる場合もあるでしょうし、あなたの気持ちに変化が訪れることも充分考えられます。

すぐに全部のページを完璧に埋めようなどと考えると大変ですし、構えてしまって進みません。

最初から完成をめざしていると、間違いやミスを恐れて、多大な神経を使うことになるでしょう。

変化したら更新すればいいし、間違えたら書き直せばいいと考えて、気楽に書いていくことをおすすめします。

エンディングノートにおいては、綺麗にまとまった形式的なものはそんなに意味がありません。

人生はそれぞれ違うのですから、見本通りの、体温の伝わらないものは残された家族にも意味をなさないのです。

その時々のあなたの気持ちがこもったエンディングノートであれば、二重線で消した箇所や、何度も書き直した形跡さえも良い思い出に変わります。

エンディングノートは最初から完成形を求めず、書けるところから、ミスや間違いを恐れず書いていきましょう。

自分が書きやすいノートを選ぶ

スムーズに書くためには、相性の良い、書きやすいノートを選ぶのも重要なポイントになります。

開くのが楽しみになるようなノートを選ぶと、そうでないときに比べ筆の運びも良くなります。

たとえば、どこにでも持ち運べる気軽な軽いノートが書きやすい人もいるでしょう。

反対に、高級感のある重厚なノートの方が気分が上がるという人だっています。

説明が詳しく載っているものが助かるという人もいれば、説明や項目は少なめで自由度の高いものが好きな人もいます。

デザインひとつとっても、見やすさ重視の装丁、可愛い装丁、書籍風など、たくさんの種類があり、人それぞれ「書きやすい」と感じるものは違ってきます。

ご存知のように現在はさまざまなエンディングノートが数多く出回っています。

どれにするか迷うところですが、スムーズに書くためには、とにかく「書きやすい」と感じるものを選ぶようにしましょう。

エンディングノート作成でよくある3つの質問

エンディングノートの書き方やポイントは把握できましたでしょうか。

この章では、エンディングノート作成にあたってよくある質問と答えをご紹介します。

気になるところをご覧になって疑問を解消して頂けたらと思います。

Q1.エンディングノートは家族と相談しながら書いてはいけないの?

A.
エンディングノートは家族と相談しながら書いても構いません。
どんな情報があった方が良いかを直接たずねることができる利点もあります。
家族だけでなく、同じ年頃の友人や、既にエンディングノートを書いた経験のある知人などに相談しても良いでしょう。
ただし、個人情報に関わる部分もあるので、信頼できる相手かどうかはしっかりと判断するようにしてください。

 Q2.定期的に見直しや更新をしなきゃいけない?どれくらいの頻度ですればいい?

A.
エンディングノートは定期的に見直し、状況や変化に応じて更新をした方がいいです。
時間の経過と共に、家族の状況や、あなたの気持ちも変化するからです。財産に関しても変わる可能性があります。
頻度としては1、2年に1回くらいがいいでしょう。誕生日や記念の日など、見直しをする日を決めておくと忘れずに見直せます。

 Q3.エンディングノートの保管場所はどこにすればいいですか?

A.
保管場所は目につき過ぎない方がいいですが、かといって家族の誰にも見つけてもらえないようでは意味がありません。
おすすめの保管場所は以下の3つです。箪笥本棚机の引き出しできれば、エンディングノートの存在を、家族の誰かに伝えておくとよいでしょう。
そうすれば万一の場合に必ず探してもらえます。
よくある失敗例として、知人に預けてトラブルになったということがあります。
信頼できる知人であったとしても、ちょっとした興味で中身を見てしまいトラブルに発展する可能性があります。
保管場所は家の中のどこかを選ぶこと、人に預けるのは避けてください。

書き方に悩んだら専門家に相談しよう

エンディングノートの項目や内容を、書き方に焦点をあてて詳しくお伝えしてきました。

ここまで読まれたあなたはすぐにでもペンを握れると思いますが、それでも作成途中で悩んでしまうことがないとも限りません。

多くの方はエンディングノートを書くのは初めてです。

最初はスムーズに書けたのに途中でつまづいてしまった、自分ひとりで決めがたい迷いが生じてしまったという方は少なくないのです。

そんな風に悩んだり迷ったりしたときは、専門家に相談してみましょう。

エンディングノートの書き方について、さまざまなセミナーや講座が各地で開かれています。

昨今はオンラインでの対応も増えてきましたので、手軽に受講することができます。

「終活の相談窓口」ではエンディングノートの作成サポートを行っています。下記をご覧になって興味のある方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。

【エンディングノートの書き方サポート(ZOOMでのサポートも対応しています)】

10名以下のサポート5,000円/1名
10名以上の場合はセミナーになります。50,000円+巣鴨からの交通費
*学校、病院、介護施設、地域包括支援センター、社会福祉協議会、NPO団体、自治体、行政さまからのご依頼については、巣鴨からの交通費のみで受けさせていただいています。

まとめ

エンディングノートの書き方に決まりはありません。

それだけ自由度の高いものなのですが、難しく感じてしまったときにスムーズに書くポイントは2つあります。

  • 書けるところから書く
  • 一気に完成しようと考えない

完璧に書くことや形式を気にして堅苦しく構えず、書けることを気軽に書きとめていくような気持ちで向かうと良いでしょう。

作成につまづいて悩んだり、迷ったりしたときは専門家に相談するのも一案です。

記事を参考に、思いのつまったメモリアルな一冊を書いて頂ければと思います。

相続財産について

エンディングノートには、持っている財産の内容を記載しておきましょう。

わからないと、残された家族は相続手続きが大変な負担になります。

相続税の申告には全ての財産の洗い出しが必要なのです。

相続財産について、記載しておきたい情報には以下のようなものがあります。

  • 預貯金(金融機関・支店名など)
  • 有価証券(金融機関・支店名等)
  • 生命保険の加入状況

書き方は以下の例をご覧ください。

【預貯金】※赤字は例です
預貯金①

金融機関〇〇銀行支店名・店番号〇〇支店    111  
口座番号0000000名義人終活一郎
預貯金の種類普通備考給与振込口座

預貯金②

金融機関△△銀行支店名・店番号〇〇支店    555  
口座番号0000000名義人終活一郎
預貯金の種類定期備考

預貯金③、預貯金④……というように、すべての口座について記載していきます。
有価証券、その他の金融資産についても同様に、口座を記録しておきましょう。

【生命保険】例

保険会社〇〇〇生命
商品名定期保険Cコース
証券番号〇〇〇〇〇〇
契約者名終活 一郎
受取人終活 太郎
連絡先03-0000-0000
保険証券の保管場所書斎のデスク1番下の引き出し

他にも、不動産の所有や、価値のある美術品、骨董品などを所有している場合はそれらも記載しましょう。

また、負債がある場合はそちらも必ず明記してください。

借金も相続の対象となります。資産よりも負債の方が多いのであれば、相続人は相続放棄を選択するかと思いますが、相続放棄の手続きは相続発生後3ヶ月以内に行わなくてはなりません。

煩雑な手続きをスムーズに行うためにも、負債について詳細に記載しておくことが必要です。

遺言書について

遺言書がある場合は、その旨を、種類や保管場所と共に記しておきましょう。

しっかり覚えておいていただきたいのですが、エンディングノートは遺書の代わりにはなりません。

似ているようですが、決定的に違うことがあります。

それは、エンディングノートには法的効力がないということです。

遺言書は被相続人の財産処分について法的効力のある書面であり、作成方法や記載内容に法律上のルールがあります。そういったルールにのっとらないで書くエンディングノートは遺言書の代わりにはなり得ないのです。

エンディングノートの遺言書についての書き方は、以下を参考にしてください。

【遺言書について】※チェックや赤字は例です

遺言書の有無☑有り  □無し
保管場所仏壇右側の引き出し中段の箱の中
種類☑自筆証明遺言  □公正証書遺言※  □秘密証書遺言※

※公正証書遺言:公認役場の公証人が関与して公正証書の形で残す遺言書
※秘密証書遺言:遺言の内容を誰にも公開せず秘密にしたまま公証人に遺言の存在のみを証明してもらう遺言のこと

ペットについて

ペットを飼っている場合は、自分がいなくなった後のペットの扱いについて記載しておいてください。

世話の仕方や食べ物、嗜好、誰に面倒を見て欲しいかまで書きましょう。

もちろん記載したとしても、家族の事情で手放されてしまうこともあります。

そうであっても思いは伝わりますし、託された人や施設等でもペットに関する情報があった方が助かります。

ペットについて、エンディングノートの書き方は以下を参考にしてください。

【ペットについて】※赤字は例です

名前コロ
種類柴犬
年齢11才
かかりつけの病院〇〇動物病院 TEL03-0000-0000
好きな食べ物鶏ささみ、犬用ビーフジャーキー
喜ぶこと〇〇公園の滑り台が好きなので時々連れていってください。花壇をクンクンするのも好きです。
面倒をみて欲しい人長男夫婦にこのままこの家で飼って欲しい。慣れている所にいさせてやりたい。

大切な人へのメッセージ

エンディングノートには、家族や、大切な人へのメッセージを書いておくことができます。

内容は感謝の気持ちや、言いそびれていたこと、形見分けのこと、何でも構いません。

後に相手が目にしたとき、そこに込めた思いが伝わり、あなたへ思いを馳せてくれるでしょう。

仮に相手がそれを見ることが叶わないとしても(亡き夫や親へ綴る言葉、居場所を知らない友人への言葉など)、書き記すことは人生を振り返り、気持ちを整えていくことに繋がります。

心に伝わるメッセージを書くためのポイントは3つあります。

  • 感謝の気持ちを込めて書く
  • 相手の顔をイメージして普段通りの言葉を心掛ける
  • 愚痴や恨みのようなネガティブな内容は書かない

残していくものですから、敢えて互いの気分を害するような内容は避けた方がいいでしょう。

よそ行きの言葉でなく、普段通りに語りかけることで感謝の言葉も浮かびやすいですし、心に響く文章が紡げます。

ご参考までにいくつか具体例を挙げておきます。

【メッセージ】

一郎さんへ(夫)
しばらく会っていないけど元気ですか?
私はあなたがそちらに行ってしまった後も、良子や孫に囲まれて賑やかに過ごしていますよ。料理も洗濯もできない私をお嫁さんにしてくれてありがとう。退職後の温泉巡り楽しかったですね。
病院で最後に「ありがとう」と言ってくれたのに、私はこの世で伝えられないからここに書いておきます。あなたの奥さんになれてしあわせな人生でした。ありがとう。
良子へ(娘)
良子、あなたが生まれたとき、私は人生で最大の喜びを感じました。お父さんもそうです。
これから色々あるとは思うけど、どんなときも、自分はたくさんの愛に包まれ生まれてきたということを忘れないで。天国からも応援しています。忠志さんと仲良くね。先日話したダイヤの指輪、貰ってください。おばあちゃまからいただいたものですよ。
あなたがしてくれればおばあちゃまも喜んでくれるでしょう。
みかちゃんへ(孫)
似顔絵をありがとうね。ピアノとっても上手でした。
パパやママのいうことをよくきいて、おべんきょうもがんばってくださいね。みかちゃんはおばあちゃんの自慢の孫ですよ。ずっとずっと大好きです。

写真や絵を添えておくと、読んだ人も思い出が共有できて喜ばれます。

自分史

自分史を書いておくと、人生のさまざまを思い出し整理することができます。

自分という人間が生まれて生きてきた意味や価値を認識することができます。

後に読んだ人は、あなたという人間についてより深く知ることになるでしょう。

あなたの生い立ちからの人生を辿ることは、後の人たちに家族の歴史を伝えることにもなります。

人生の意味などといわれると難しく感じてしまうかもしれませんが、自分史にも書き方の決まりはありません。肩肘はらず思い出すままに自由に書き綴っていいのです。

エンディングノートでの自分史の書き方のポイントは3つです。

  • 時系列に沿って書く
  • 記憶が曖昧なところはメモ書きや空欄にする
  • 枠にとらわれず気持ちなども書き添える

しっかり書こうと考えるとつまづきやすくなります。楽しく思い出しながら、後から肉付けできるところはする、というような気持ちで書いていきましょう。

以下に簡単な書き方の具体例を示しましたのでご覧ください。

【自分史】例

西暦
(年)
年号
(年)
年齢
(歳)
できごと社会のできごと
1943昭和18010月11日
工員の父正夫と母さと子の長女として、北海道〇〇に生まれる
1958昭和3315家族で上京。
〇〇区〇〇高校に転入。
東京タワー完成。
10,000円札発行。ロカビリー流行
1961昭和3618地元の〇〇デパートに就職。ネクタイ売り場に配属される。
川崎良子ちゃんは同期。長い付き合いが始まる。
1964昭和3921売り場の先輩の紹介でお見合い。
一郎さんと交際を始める。第一印象は無口でこわそうな感じ。
東京オリンピック開催
1966昭和4123結婚。
2ヶ月後に父正夫死去。花嫁姿が見せられてよかった
1970昭和4527長女良子出産。人生最大の喜び。万国博覧会。よど号ハイジャック事件。ビートルズ解散
1971昭和4628母さと子死去。北海道につれていってあげられなくて心残り。「戦争を知らない子どもたち」ヒット。よく口ずさんだもの
中略
1995平成752良子結婚。夫が涙を流すのをはじめて見た阪神淡路大震災。
地下鉄サリン事件

このような感じで、自分にとって大きなできごとを年表にします。

この形式であれば、そのときどきに日記のように書き加えていくことができます。

他にも、細かい年表ではなく、「幼少期」「小学時代」「中学時代」〜「結婚後」「出産後」「退職後」といった転機ごとに書くパターンもあります。

文章を書くのがお好きな方は、自分を主人公にした小説のように綴るのも素敵です。

【20代から50代のエンディングノート】年代別オススメの項目と書き方

エンディングノートは人生の最期に向けての準備というイメージから、高齢の方が書く印象がありますが、実際には何歳からでも書くことができますし、どの世代の方にも役立ちます。

今をよりよく生きるため、これからに備えていくためのプランや思い、希望を書いておけるノートだからです。

この章では、20代から50代の年代別にエンディングノートに書くべき項目、カットしていい項目について説明します。

1章でエンディングノートの主な10項目をお伝えしましたが、他にも書くとよいさまざまな項目が考えられます。たとえば以下のような項目です。

  • 目標や夢
  • ライフプラン
  • 第二の人生でしたいこと(挑戦したいこと)

これらの具体的な書き方を交えながら、年代別のエンディングノートについて解説していきます。

若い世代でエンディングノートに興味をお持ちの方はぜひ参考にしてくださいね。

20代のエンディングノートはこれからのために書く

20代の方は成人したばかりですから、エンディングノートは人生の「これから」のために書いてください。

1章でご紹介した10項目以外に、目標や将来の夢をノートに書くことをおすすめします。

書くことで自覚が生まれ、夢のために努力したくなりますし、目標が曖昧な人は自分の心を見つめる機会になります。

前述の項目についても、今わかるところを埋めることで、これからに向けて「どう生きるべきか」という指針になります。

といっても、20代ならカットしていい項目もあります。

下記に20代のエンディングノートに書くとよい項目を一覧にしましたのでご覧ください。

「目標(夢)」の例も挙げましたので参考にしてください。

【20代のエンディングノート】◎書くべき △どちらでもいい

項目書く書かなくていい備考/例
自分について
契約など個人情報
医療や介護※持病のある方は書いておきましょう
葬儀や納骨
知人や親戚の連絡先※連絡帳のような感覚で書くといいでしょう。訃報のお報せ欄は空欄で構いません
相続財産について
遺言書について
ペットについて
大切な人へのメッセージ
自分史
目標(夢)例)
・起業する
・お母さんのような立派な看護師になる
・海外留学をする
・将来はカラーコーディネーターになる
・カフェのオーナーになる
・25歳で結婚して27歳で母になる!
・売れる役者になってバイトせずに食えるようになる(30歳までに!)

30代・40代のエンディングノートは人生設計のために書く

30代40代は、仕事がステップアップしたり、結婚や子どもを授かったりと人生の節目を迎えます。

ここまでの自分自身を検証整理し、これからのライフプランを練るべき年代です。

そのため、エンディングノートには、前述の10項目以外に「ライフプラン」を書くことをおすすめします。

子どもの教育や自己投資、住宅プラン…と資金を含めた人生設計をするのに、エンディングノートは役立ちます。

30代40代のエンディングノートで、書くとよい項目、カットしていい項目を一覧にしましたのでご覧ください。

ライフプランの書き方例も添付しましたので参考にして頂けたらと思います。

【30代・40代のエンディングノート】◎書くべき △どちらでもいい

項目書く書かなくていい備考
自分について
契約など個人情報
医療や介護
葬儀や納骨
知人や親戚の連絡先
相続財産について
遺言書について
ペットについて
大切な人へのメッセージ※結婚時にパートナーへの思い、生まれたばかりの子への気持ちなどを綴っておくと後から見たときに心に響くことがあります
自分史※この時期から書き出す人も多いです。振り返ることでこれからが考えられます
ライフプラン※下記参照

ライフプランは以下のように、人生の中での大きなイベントと支出を書いて一覧にするのが簡単です。

どのようにマネープランをたてていくべきかも考えやすくなります。

【ライフプラン】

西暦
(年齢)
20132014201520162017201820192020・・・
自分3334353637383940・・・
3132333435363738・・・
長女012345・・・
息子012・・・
イベント結婚!転職長女誕生長男誕生長女
幼稚園入園
住宅購入・・・
支出200万30万30万15万1500万・・・

このような形式で、会社を退職する65歳くらいまでの表を作成しましょう。

これからの様々なイベントを乗り切る資金や、備えに必要な金額が見えてきます。

加えて、5年後、10年後までにやり遂げたい目標なども記載すると、より計画が明確になります。

例)

目標<5年後までに>
・新車を購入する
・写真コンクールで一度は入賞を果たす!
<10年後までに>
・家族で海外旅行をする
・妻にダイヤの指輪を買う
・オーディオルームを作る

50代のエンディングノートはセカンドライフの充実に向けて書く

50代は子育てが一段落したり定年が近づいたりして、セカンドライフを考え始める年代です。

定年後の生活に備えたり老後の資金を考える上でも、エンディングノートを書き始めるのに決して早過ぎる年代ではありません。

この年代のエンディングノートで、先の10項目以外におすすめする項目は、「これからしたいこと」です。

セカンドライフを活力を持って生きるためには、資金以外に、心の充実が重要になります。

楽しく喜びを持って第二の人生を歩めるように、これからしたいことを書いてみましょう。

書き方のポイントは、それを考えるとワクワクできるかどうか?に視点をおいて考えることです。

下記の50代のエンディングノート一覧に、「これからしたいこと」の例も示しましたのでご覧ください。

【50代のエンディングノート】◎書くべき △どちらでもいい

項目書く書かなくていい備考/例
自分について
契約など個人情報
医療や介護
葬儀や納骨
知人や親戚の連絡先
相続財産について
遺言書について
ペットについて
大切な人へのメッセージ
自分史※自分史は遡って調べる作業も含め体力のいる作業です。50代から書き始めることをおすすめします。
これからしたいこと例)
・ゴルフ教室に通う
・韓国語を習う
・写真展に挑戦する
・蕎麦を打つ
・田舎へ移住する
・YouTubeデビューする
・フラワーアレンジメント
・温泉巡り
・ヨガをはじめる

エンディングノートがスムーズに書ける!3つのポイント

エンディングノートの書き方はしっかり把握できましたでしょうか。

内容はわかっても、いざ書こうとすると構えてしまってなかなか進まない…という人がいるかもしれませんね。

そこで2章では、エンディングノートをスムーズに書くためのポイントを伝授したいと思います。

  • 書けるところから書く
  • 一気に完成しようと思わない
  • 自分が書きやすいノートを選ぶ

ひとつずつ説明していきます。

この2つのポイントをおさえるだけで、楽に書き進められるようになりますので、ぜひ試してみてくださいね。

書けるところから書く

エンディングノートをスムーズに書く一番のポイントは、書けるところから書くということです。

最初から順番にきれいに埋めていこうと考えると、調べないとわからない要素や、決めていないこと、じっくり考えなければ書けないところで立ち止まってしまい、なかなか先へ進めなくなってしまいます。

たとえば、自分についての項目や、契約などの個人情報は考えなくてもすぐに書けますよね。

ペットの名前、医療の欄でも持病や病院名は悩む必要なく書けるのではないでしょうか。

エンディングノートを書く際は、そういったすぐ書ける所、わかっている所から埋めていきましょう。

わからない所、ゆっくり考えたい所は飛ばして構いません。

死の時期が差し迫っているケースをのぞき、エンディングノートはいついつまでに完成させなければいけないものではありません。

気楽に、書けるところから書いていきましょう。

一気に完成しようと考えない

エンディングノートは一気に完成しようと考えないでください。

そもそも短期間で完璧な形にできるようなものではないのです。

書いている間に家族の状況が変わる場合もあるでしょうし、あなたの気持ちに変化が訪れることも充分考えられます。

すぐに全部のページを完璧に埋めようなどと考えると大変ですし、構えてしまって進みません。

最初から完成をめざしていると、間違いやミスを恐れて、多大な神経を使うことになるでしょう。

変化したら更新すればいいし、間違えたら書き直せばいいと考えて、気楽に書いていくことをおすすめします。

エンディングノートにおいては、綺麗にまとまった形式的なものはそんなに意味がありません。

人生はそれぞれ違うのですから、見本通りの、体温の伝わらないものは残された家族にも意味をなさないのです。

その時々のあなたの気持ちがこもったエンディングノートであれば、二重線で消した箇所や、何度も書き直した形跡さえも良い思い出に変わります。

エンディングノートは最初から完成形を求めず、書けるところから、ミスや間違いを恐れず書いていきましょう。

自分が書きやすいノートを選ぶ

スムーズに書くためには、相性の良い、書きやすいノートを選ぶのも重要なポイントになります。

開くのが楽しみになるようなノートを選ぶと、そうでないときに比べ筆の運びも良くなります。

たとえば、どこにでも持ち運べる気軽な軽いノートが書きやすい人もいるでしょう。

反対に、高級感のある重厚なノートの方が気分が上がるという人だっています。

説明が詳しく載っているものが助かるという人もいれば、説明や項目は少なめで自由度の高いものが好きな人もいます。

デザインひとつとっても、見やすさ重視の装丁、可愛い装丁、書籍風など、たくさんの種類があり、人それぞれ「書きやすい」と感じるものは違ってきます。

ご存知のように現在はさまざまなエンディングノートが数多く出回っています。

どれにするか迷うところですが、スムーズに書くためには、とにかく「書きやすい」と感じるものを選ぶようにしましょう。

エンディングノート作成でよくある3つの質問

エンディングノートの書き方やポイントは把握できましたでしょうか。

この章では、エンディングノート作成にあたってよくある質問と答えをご紹介します。

気になるところをご覧になって疑問を解消して頂けたらと思います。

Q1.エンディングノートは家族と相談しながら書いてはいけないの?

A.
エンディングノートは家族と相談しながら書いても構いません。
どんな情報があった方が良いかを直接たずねることができる利点もあります。
家族だけでなく、同じ年頃の友人や、既にエンディングノートを書いた経験のある知人などに相談しても良いでしょう。
ただし、個人情報に関わる部分もあるので、信頼できる相手かどうかはしっかりと判断するようにしてください。

 Q2.定期的に見直しや更新をしなきゃいけない?どれくらいの頻度ですればいい?

A.
エンディングノートは定期的に見直し、状況や変化に応じて更新をした方がいいです。
時間の経過と共に、家族の状況や、あなたの気持ちも変化するからです。財産に関しても変わる可能性があります。
頻度としては1、2年に1回くらいがいいでしょう。誕生日や記念の日など、見直しをする日を決めておくと忘れずに見直せます。

 Q3.エンディングノートの保管場所はどこにすればいいですか?

A.
保管場所は目につき過ぎない方がいいですが、かといって家族の誰にも見つけてもらえないようでは意味がありません。
おすすめの保管場所は以下の3つです。箪笥本棚机の引き出しできれば、エンディングノートの存在を、家族の誰かに伝えておくとよいでしょう。
そうすれば万一の場合に必ず探してもらえます。
よくある失敗例として、知人に預けてトラブルになったということがあります。
信頼できる知人であったとしても、ちょっとした興味で中身を見てしまいトラブルに発展する可能性があります。
保管場所は家の中のどこかを選ぶこと、人に預けるのは避けてください。

書き方に悩んだら専門家に相談しよう

エンディングノートの項目や内容を、書き方に焦点をあてて詳しくお伝えしてきました。

ここまで読まれたあなたはすぐにでもペンを握れると思いますが、それでも作成途中で悩んでしまうことがないとも限りません。

多くの方はエンディングノートを書くのは初めてです。

最初はスムーズに書けたのに途中でつまづいてしまった、自分ひとりで決めがたい迷いが生じてしまったという方は少なくないのです。

そんな風に悩んだり迷ったりしたときは、専門家に相談してみましょう。

エンディングノートの書き方について、さまざまなセミナーや講座が各地で開かれています。

昨今はオンラインでの対応も増えてきましたので、手軽に受講することができます。

「終活の相談窓口」ではエンディングノートの作成サポートを行っています。下記をご覧になって興味のある方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。

【エンディングノートの書き方サポート(ZOOMでのサポートも対応しています)】

10名以下のサポート5,000円/1名
10名以上の場合はセミナーになります。50,000円+巣鴨からの交通費
*学校、病院、介護施設、地域包括支援センター、社会福祉協議会、NPO団体、自治体、行政さまからのご依頼については、巣鴨からの交通費のみで受けさせていただいています。

まとめ

エンディングノートの書き方に決まりはありません。

それだけ自由度の高いものなのですが、難しく感じてしまったときにスムーズに書くポイントは2つあります。

  • 書けるところから書く
  • 一気に完成しようと考えない

完璧に書くことや形式を気にして堅苦しく構えず、書けることを気軽に書きとめていくような気持ちで向かうと良いでしょう。

作成につまづいて悩んだり、迷ったりしたときは専門家に相談するのも一案です。

記事を参考に、思いのつまったメモリアルな一冊を書いて頂ければと思います。

※一日葬:通夜を行わず一日で納棺から葬式までを行う葬儀
※直葬:通夜も葬式も行わず納棺後に火葬を行う葬儀

知人や親戚の連絡先

葬儀や納骨について

Amazonや楽天などネットショップを使われている方は、そちらのパスワードや引き落とし口座も記載しておくと良いでしょう。

契約情報に関しては、下記の例のように口座自動引き落としに特化したページを作るのもひとつの方法です。

口座引落としページの例

銀行関連が一括して見られるので、わかりやすいですね。ここもチェック!エンディングノートにはキャッシュカードの暗証番号は書かないでください。
予期しない人の目に触れて、財産が盗まれてしまう可能性があります。
クレジットカードの番号なども同様の理由で書かないようにしてください。

医療や介護について

住所は引っ越したときには更新してください。引越しが多い人は、変遷として、その都度書き換えて残しておくのも覚え書きになっていいでしょう。

特技や趣味、好きな食べ物は必須ではありませんが、見た人に、あなたの人と成りをイメージして貰うという意味で、あるといい情報です。

契約などの個人情報

エンディングノートの書き方に決まりはありませんが、残しておく人のために書くべき内容として冒頭で述べた10項目は記載するようにしましょう。

項目ごとの書き方を、具体的な例文を交えながら解説します。

あなただけの大切な一冊のために、しっかり理解していってくださいね。

自分について

  1. 自分について(名前・生年月日・本籍地など)
  2. 契約などの個人情報(携帯・パソコン・光熱費)
  3. 医療や介護について(持病・常用薬・延命治療の有無など)
  4. 葬儀や納骨について
  5. 知人や親戚の連絡先
  6. 相続財産について(預貯金・不動産・生命保険など)
  7. 遺言書について
  8. ペットについて
  9. 大切な人へのメッセージ
  10. 自分史

読んで頂ければ、エンディングノートのイメージが明確になり、具体的に何を、どう書くべきが見えてくるでしょう。

また、昨今では若い世代でエンディングノートを書く人が増えていることから、20代から50代の年代別の書き方についても触れていきます。

さらに、どの年代の方でもスムーズに書き進められるように書き方のポイントも伝授します!

記事を参考に、思いのこもった大切な一冊を迷いなく作成して頂けたらと思います。

記事のもくじ [とじる]

「エンディングノートって、何を、どんな風に書いたらいいのだろう」

「エンディングノートの書き方に決まりはあるのかしら?」

記事をご覧のあなたはこんな疑問をお持ちではないでしょうか?

結論からいうとエンディングノートの書き方に決まりはありません。

ただ、必ず記載しておいた方がいい項目は10個あります。

その項目さえ押さえておけば、基本的に洩れのないエンディングノートが仕上がります。

本記事では、エンディングノートに書くべきその10項目と、各々の書き方を例文を交えて解説します!

  1. 自分について(名前・生年月日・本籍地など)
  2. 契約などの個人情報(携帯・パソコン・光熱費)
  3. 医療や介護について(持病・常用薬・延命治療の有無など)
  4. 葬儀や納骨について
  5. 知人や親戚の連絡先
  6. 相続財産について(預貯金・不動産・生命保険など)
  7. 遺言書について
  8. ペットについて
  9. 大切な人へのメッセージ
  10. 自分史

読んで頂ければ、エンディングノートのイメージが明確になり、具体的に何を、どう書くべきが見えてくるでしょう。

また、昨今では若い世代でエンディングノートを書く人が増えていることから、20代から50代の年代別の書き方についても触れていきます。

さらに、どの年代の方でもスムーズに書き進められるように書き方のポイントも伝授します!

記事を参考に、思いのこもった大切な一冊を迷いなく作成して頂けたらと思います。

記事のもくじ [とじる]

エンディングノートの書き方を項目別に解説

エンディングノートの書き方に決まりはありませんが、残しておく人のために書くべき内容として冒頭で述べた10項目は記載するようにしましょう。

項目ごとの書き方を、具体的な例文を交えながら解説します。

あなただけの大切な一冊のために、しっかり理解していってくださいね。

自分について

エンディングノートには、自分の名前や生年月日などの基本情報を記載しておきましょう。

「そんな当たり前のこと書く必要ある?」と思われるかもしれませんが、導入部分として書いておくべきです。

当たり前と思っていることを忘れてしまう日がこないとも限りません。

この先ノートを見る人が、あなたの生年月日を知らない場合だってあるでしょう。

何より自分の基本情報を書くことは、『これからエンディングノートを書いていくのだ』という自覚につながります。一番スラスラ書ける部分なのでモチベーションも上がります。

記載する事項に決まりはありませんが、以下のような内容を書いておくと良いです。

具体例を作りましたのでご覧ください。

【自分について】※赤字は例です

名前終活 一郎(しゅうかつ いちろう)
生年月日西暦 19〇〇年(大正・昭和・平成 〇〇年)
〇〇月 〇〇日 生まれ
住所〒000-0000
東京都〇〇区〇〇町 〇ー〇〇ー〇号
本籍地〒000-0000
埼玉県〇〇区〇〇町 〇ー〇ー〇〇号
血液型A 型
趣味映画鑑賞
釣り
写真
特技料理(定年後に習ってハマる)
好きな食べ物刺身
蕎麦(ただしワサビが苦手)

住所は引っ越したときには更新してください。引越しが多い人は、変遷として、その都度書き換えて残しておくのも覚え書きになっていいでしょう。

特技や趣味、好きな食べ物は必須ではありませんが、見た人に、あなたの人と成りをイメージして貰うという意味で、あるといい情報です。

契約などの個人情報

エンディングノートには使っている携帯電話やパソコン、光熱費など、契約関連の個人情報を書いておきましょう。

見た人が引き継いだり、解約するのに大変役立ちます。

自分の覚え書きにもなりますので、パスワードやIDなどの情報も書いておくと良いでしょう。

記載事項に決まりはありませんが、以下のような内容を記載するのがおすすめです。

【契約などの個人情報】※赤字は例です

契約サービス金融機関名引落日ID・パスワードなど備考
携帯(会社名〇〇)〇〇銀行
〇〇支店
口座番号
〇〇〇〇〇〇〇
毎月
25日
携帯番号
090-0000-0000
アドレス
・・・・・・・・
パスワード
・・・・
妻の携帯も一緒に引き落とされる。
PC(プロバイダ名〇〇)〇〇銀行
〇〇支店
口座番号
〇〇〇〇〇〇〇
毎月
25日
アドレス
・・・・・・・・
パスワード
・・・・
ID
・・・・・・・・
水道隔月末頃振込用紙で支払い
ガスと電気(会社名〇〇〇〇)〇〇銀行
〇〇支店
口座番号
〇〇〇〇〇〇〇
毎月
25日
ガスと電気は一括

Amazonや楽天などネットショップを使われている方は、そちらのパスワードや引き落とし口座も記載しておくと良いでしょう。

契約情報に関しては、下記の例のように口座自動引き落としに特化したページを作るのもひとつの方法です。

口座引落としページの例

銀行関連が一括して見られるので、わかりやすいですね。ここもチェック!エンディングノートにはキャッシュカードの暗証番号は書かないでください。
予期しない人の目に触れて、財産が盗まれてしまう可能性があります。
クレジットカードの番号なども同様の理由で書かないようにしてください。

医療や介護について

アレルギーや持病、常用薬などを書き記しておきましょう。

判断能力が低下したり、急な病で意識不明になったときに介護する人が助かります。

また、臓器提供や延命治療を望むかどうかも書いておくべきことのひとつです。

万一のとき、希望通りの対処をして貰えるように思いを記しましょう。

記載がなかった場合、家族が難しい判断を求められることになります。

ただ、「望まない」などの記載があったとしても、家族は悩むことが多いので、ノートに書くだけでなく1度は話し合いをしておいた方がよいでしょう。

医療や介護について、エンディングノートの書き方は以下を参考にしてください。

【医療や介護について】※チェックや赤字は例です

持病☑有り 狭心症□無し
常用薬☑有り 〇〇〇、〇〇〇〇〇□無し
アレルギー☑有り 小麦、猫□無し
延命治療□希望する☑希望しない 
臓器提供☑希望する□希望しない

葬儀や納骨について

自分の葬儀をどんな風に行って欲しいかの希望、納骨して欲しい寺などを記載しておきましょう。

遺影に使用して欲しい写真についてや、棺に納めて欲しいものなども書いておくと良いです。

亡くなった際、家族は悲しみやショックの中で葬儀の準備をしなくてはなりません。

動転して病院や葬儀社にいわれるままに、式を終わらせてしまったという話も聞かれます。

ノートに希望や指示が記載してあれば、あなたの生前の希望通りの葬儀をスムーズに行うことができます。

葬儀や介護についての書き方は以下を参考にしてください。

【葬儀や納骨について】※チェックや赤字は例です

お葬式のかたち□一般葬  ☑家族葬  □一日葬※  □直葬※
喪主について終活太郎(長男)
遺影について☑有り  □無し  保管場所(仏壇右側の引き出し1段目)  
棺に納めて欲しいもの家族旅行のアルバム、箪笥下段にある着物
納骨して欲しい寺院(霊園)名前   〇〇霊園
所在地  東京都〇〇区〇-〇-〇〇
連絡先  03-〇〇〇〇-〇〇〇〇

※一日葬:通夜を行わず一日で納棺から葬式までを行う葬儀
※直葬:通夜も葬式も行わず納棺後に火葬を行う葬儀

知人や親戚の連絡先

あなたの親しい知人や親戚の連絡先を記載しましょう。

死後に連絡をして欲しい人には、その旨書き記しておくと家族は助かります。

連絡先の書き方の具体例は以下になります。

【知人や親戚の連絡先】※チェックや赤字は例です

氏名関係住所連絡先訃報について
終活 貞夫東京都〇〇区・・・・・03-0000-0000☑知らせる □知らせない
鈴木 正義兄神奈川県〇〇区・・・・090-0000-0000☑知らせる □知らせない
岡田 緑不明不明□知らせる ☑知らせない
井上 市子友達東京都〇〇区・・・・・080-0000-0000☑知らせる □知らせない
山田 三郎叔父埼玉県〇〇市・・・・・080-0000-0000□知らせる ☑知らせない
佐藤 良郎不明090-0000-0000□知らせる ☑知らせない
終活 花子叔母不明03-0000-0000☑知らせる □知らせない

相続財産について

エンディングノートには、持っている財産の内容を記載しておきましょう。

わからないと、残された家族は相続手続きが大変な負担になります。

相続税の申告には全ての財産の洗い出しが必要なのです。

相続財産について、記載しておきたい情報には以下のようなものがあります。

  • 預貯金(金融機関・支店名など)
  • 有価証券(金融機関・支店名等)
  • 生命保険の加入状況

書き方は以下の例をご覧ください。

【預貯金】※赤字は例です
預貯金①

金融機関〇〇銀行支店名・店番号〇〇支店    111  
口座番号0000000名義人終活一郎
預貯金の種類普通備考給与振込口座

預貯金②

金融機関△△銀行支店名・店番号〇〇支店    555  
口座番号0000000名義人終活一郎
預貯金の種類定期備考

預貯金③、預貯金④……というように、すべての口座について記載していきます。
有価証券、その他の金融資産についても同様に、口座を記録しておきましょう。

【生命保険】例

保険会社〇〇〇生命
商品名定期保険Cコース
証券番号〇〇〇〇〇〇
契約者名終活 一郎
受取人終活 太郎
連絡先03-0000-0000
保険証券の保管場所書斎のデスク1番下の引き出し

他にも、不動産の所有や、価値のある美術品、骨董品などを所有している場合はそれらも記載しましょう。

また、負債がある場合はそちらも必ず明記してください。

借金も相続の対象となります。資産よりも負債の方が多いのであれば、相続人は相続放棄を選択するかと思いますが、相続放棄の手続きは相続発生後3ヶ月以内に行わなくてはなりません。

煩雑な手続きをスムーズに行うためにも、負債について詳細に記載しておくことが必要です。

遺言書について

遺言書がある場合は、その旨を、種類や保管場所と共に記しておきましょう。

しっかり覚えておいていただきたいのですが、エンディングノートは遺書の代わりにはなりません。

似ているようですが、決定的に違うことがあります。

それは、エンディングノートには法的効力がないということです。

遺言書は被相続人の財産処分について法的効力のある書面であり、作成方法や記載内容に法律上のルールがあります。そういったルールにのっとらないで書くエンディングノートは遺言書の代わりにはなり得ないのです。

エンディングノートの遺言書についての書き方は、以下を参考にしてください。

【遺言書について】※チェックや赤字は例です

遺言書の有無☑有り  □無し
保管場所仏壇右側の引き出し中段の箱の中
種類☑自筆証明遺言  □公正証書遺言※  □秘密証書遺言※

※公正証書遺言:公認役場の公証人が関与して公正証書の形で残す遺言書
※秘密証書遺言:遺言の内容を誰にも公開せず秘密にしたまま公証人に遺言の存在のみを証明してもらう遺言のこと

ペットについて

ペットを飼っている場合は、自分がいなくなった後のペットの扱いについて記載しておいてください。

世話の仕方や食べ物、嗜好、誰に面倒を見て欲しいかまで書きましょう。

もちろん記載したとしても、家族の事情で手放されてしまうこともあります。

そうであっても思いは伝わりますし、託された人や施設等でもペットに関する情報があった方が助かります。

ペットについて、エンディングノートの書き方は以下を参考にしてください。

【ペットについて】※赤字は例です

名前コロ
種類柴犬
年齢11才
かかりつけの病院〇〇動物病院 TEL03-0000-0000
好きな食べ物鶏ささみ、犬用ビーフジャーキー
喜ぶこと〇〇公園の滑り台が好きなので時々連れていってください。花壇をクンクンするのも好きです。
面倒をみて欲しい人長男夫婦にこのままこの家で飼って欲しい。慣れている所にいさせてやりたい。

大切な人へのメッセージ

エンディングノートには、家族や、大切な人へのメッセージを書いておくことができます。

内容は感謝の気持ちや、言いそびれていたこと、形見分けのこと、何でも構いません。

後に相手が目にしたとき、そこに込めた思いが伝わり、あなたへ思いを馳せてくれるでしょう。

仮に相手がそれを見ることが叶わないとしても(亡き夫や親へ綴る言葉、居場所を知らない友人への言葉など)、書き記すことは人生を振り返り、気持ちを整えていくことに繋がります。

心に伝わるメッセージを書くためのポイントは3つあります。

  • 感謝の気持ちを込めて書く
  • 相手の顔をイメージして普段通りの言葉を心掛ける
  • 愚痴や恨みのようなネガティブな内容は書かない

残していくものですから、敢えて互いの気分を害するような内容は避けた方がいいでしょう。

よそ行きの言葉でなく、普段通りに語りかけることで感謝の言葉も浮かびやすいですし、心に響く文章が紡げます。

ご参考までにいくつか具体例を挙げておきます。

【メッセージ】

一郎さんへ(夫)
しばらく会っていないけど元気ですか?
私はあなたがそちらに行ってしまった後も、良子や孫に囲まれて賑やかに過ごしていますよ。料理も洗濯もできない私をお嫁さんにしてくれてありがとう。退職後の温泉巡り楽しかったですね。
病院で最後に「ありがとう」と言ってくれたのに、私はこの世で伝えられないからここに書いておきます。あなたの奥さんになれてしあわせな人生でした。ありがとう。
良子へ(娘)
良子、あなたが生まれたとき、私は人生で最大の喜びを感じました。お父さんもそうです。
これから色々あるとは思うけど、どんなときも、自分はたくさんの愛に包まれ生まれてきたということを忘れないで。天国からも応援しています。忠志さんと仲良くね。先日話したダイヤの指輪、貰ってください。おばあちゃまからいただいたものですよ。
あなたがしてくれればおばあちゃまも喜んでくれるでしょう。
みかちゃんへ(孫)
似顔絵をありがとうね。ピアノとっても上手でした。
パパやママのいうことをよくきいて、おべんきょうもがんばってくださいね。みかちゃんはおばあちゃんの自慢の孫ですよ。ずっとずっと大好きです。

写真や絵を添えておくと、読んだ人も思い出が共有できて喜ばれます。

自分史

自分史を書いておくと、人生のさまざまを思い出し整理することができます。

自分という人間が生まれて生きてきた意味や価値を認識することができます。

後に読んだ人は、あなたという人間についてより深く知ることになるでしょう。

あなたの生い立ちからの人生を辿ることは、後の人たちに家族の歴史を伝えることにもなります。

人生の意味などといわれると難しく感じてしまうかもしれませんが、自分史にも書き方の決まりはありません。肩肘はらず思い出すままに自由に書き綴っていいのです。

エンディングノートでの自分史の書き方のポイントは3つです。

  • 時系列に沿って書く
  • 記憶が曖昧なところはメモ書きや空欄にする
  • 枠にとらわれず気持ちなども書き添える

しっかり書こうと考えるとつまづきやすくなります。楽しく思い出しながら、後から肉付けできるところはする、というような気持ちで書いていきましょう。

以下に簡単な書き方の具体例を示しましたのでご覧ください。

【自分史】例

西暦
(年)
年号
(年)
年齢
(歳)
できごと社会のできごと
1943昭和18010月11日
工員の父正夫と母さと子の長女として、北海道〇〇に生まれる
1958昭和3315家族で上京。
〇〇区〇〇高校に転入。
東京タワー完成。
10,000円札発行。ロカビリー流行
1961昭和3618地元の〇〇デパートに就職。ネクタイ売り場に配属される。
川崎良子ちゃんは同期。長い付き合いが始まる。
1964昭和3921売り場の先輩の紹介でお見合い。
一郎さんと交際を始める。第一印象は無口でこわそうな感じ。
東京オリンピック開催
1966昭和4123結婚。
2ヶ月後に父正夫死去。花嫁姿が見せられてよかった
1970昭和4527長女良子出産。人生最大の喜び。万国博覧会。よど号ハイジャック事件。ビートルズ解散
1971昭和4628母さと子死去。北海道につれていってあげられなくて心残り。「戦争を知らない子どもたち」ヒット。よく口ずさんだもの
中略
1995平成752良子結婚。夫が涙を流すのをはじめて見た阪神淡路大震災。
地下鉄サリン事件

このような感じで、自分にとって大きなできごとを年表にします。

この形式であれば、そのときどきに日記のように書き加えていくことができます。

他にも、細かい年表ではなく、「幼少期」「小学時代」「中学時代」〜「結婚後」「出産後」「退職後」といった転機ごとに書くパターンもあります。

文章を書くのがお好きな方は、自分を主人公にした小説のように綴るのも素敵です。

【20代から50代のエンディングノート】年代別オススメの項目と書き方

エンディングノートは人生の最期に向けての準備というイメージから、高齢の方が書く印象がありますが、実際には何歳からでも書くことができますし、どの世代の方にも役立ちます。

今をよりよく生きるため、これからに備えていくためのプランや思い、希望を書いておけるノートだからです。

この章では、20代から50代の年代別にエンディングノートに書くべき項目、カットしていい項目について説明します。

1章でエンディングノートの主な10項目をお伝えしましたが、他にも書くとよいさまざまな項目が考えられます。たとえば以下のような項目です。

  • 目標や夢
  • ライフプラン
  • 第二の人生でしたいこと(挑戦したいこと)

これらの具体的な書き方を交えながら、年代別のエンディングノートについて解説していきます。

若い世代でエンディングノートに興味をお持ちの方はぜひ参考にしてくださいね。

20代のエンディングノートはこれからのために書く

20代の方は成人したばかりですから、エンディングノートは人生の「これから」のために書いてください。

1章でご紹介した10項目以外に、目標や将来の夢をノートに書くことをおすすめします。

書くことで自覚が生まれ、夢のために努力したくなりますし、目標が曖昧な人は自分の心を見つめる機会になります。

前述の項目についても、今わかるところを埋めることで、これからに向けて「どう生きるべきか」という指針になります。

といっても、20代ならカットしていい項目もあります。

下記に20代のエンディングノートに書くとよい項目を一覧にしましたのでご覧ください。

「目標(夢)」の例も挙げましたので参考にしてください。

【20代のエンディングノート】◎書くべき △どちらでもいい

項目書く書かなくていい備考/例
自分について
契約など個人情報
医療や介護※持病のある方は書いておきましょう
葬儀や納骨
知人や親戚の連絡先※連絡帳のような感覚で書くといいでしょう。訃報のお報せ欄は空欄で構いません
相続財産について
遺言書について
ペットについて
大切な人へのメッセージ
自分史
目標(夢)例)
・起業する
・お母さんのような立派な看護師になる
・海外留学をする
・将来はカラーコーディネーターになる
・カフェのオーナーになる
・25歳で結婚して27歳で母になる!
・売れる役者になってバイトせずに食えるようになる(30歳までに!)

30代・40代のエンディングノートは人生設計のために書く

30代40代は、仕事がステップアップしたり、結婚や子どもを授かったりと人生の節目を迎えます。

ここまでの自分自身を検証整理し、これからのライフプランを練るべき年代です。

そのため、エンディングノートには、前述の10項目以外に「ライフプラン」を書くことをおすすめします。

子どもの教育や自己投資、住宅プラン…と資金を含めた人生設計をするのに、エンディングノートは役立ちます。

30代40代のエンディングノートで、書くとよい項目、カットしていい項目を一覧にしましたのでご覧ください。

ライフプランの書き方例も添付しましたので参考にして頂けたらと思います。

【30代・40代のエンディングノート】◎書くべき △どちらでもいい

項目書く書かなくていい備考
自分について
契約など個人情報
医療や介護
葬儀や納骨
知人や親戚の連絡先
相続財産について
遺言書について
ペットについて
大切な人へのメッセージ※結婚時にパートナーへの思い、生まれたばかりの子への気持ちなどを綴っておくと後から見たときに心に響くことがあります
自分史※この時期から書き出す人も多いです。振り返ることでこれからが考えられます
ライフプラン※下記参照

ライフプランは以下のように、人生の中での大きなイベントと支出を書いて一覧にするのが簡単です。

どのようにマネープランをたてていくべきかも考えやすくなります。

【ライフプラン】

西暦
(年齢)
20132014201520162017201820192020・・・
自分3334353637383940・・・
3132333435363738・・・
長女012345・・・
息子012・・・
イベント結婚!転職長女誕生長男誕生長女
幼稚園入園
住宅購入・・・
支出200万30万30万15万1500万・・・

このような形式で、会社を退職する65歳くらいまでの表を作成しましょう。

これからの様々なイベントを乗り切る資金や、備えに必要な金額が見えてきます。

加えて、5年後、10年後までにやり遂げたい目標なども記載すると、より計画が明確になります。

例)

目標<5年後までに>
・新車を購入する
・写真コンクールで一度は入賞を果たす!
<10年後までに>
・家族で海外旅行をする
・妻にダイヤの指輪を買う
・オーディオルームを作る

50代のエンディングノートはセカンドライフの充実に向けて書く

50代は子育てが一段落したり定年が近づいたりして、セカンドライフを考え始める年代です。

定年後の生活に備えたり老後の資金を考える上でも、エンディングノートを書き始めるのに決して早過ぎる年代ではありません。

この年代のエンディングノートで、先の10項目以外におすすめする項目は、「これからしたいこと」です。

セカンドライフを活力を持って生きるためには、資金以外に、心の充実が重要になります。

楽しく喜びを持って第二の人生を歩めるように、これからしたいことを書いてみましょう。

書き方のポイントは、それを考えるとワクワクできるかどうか?に視点をおいて考えることです。

下記の50代のエンディングノート一覧に、「これからしたいこと」の例も示しましたのでご覧ください。

【50代のエンディングノート】◎書くべき △どちらでもいい

項目書く書かなくていい備考/例
自分について
契約など個人情報
医療や介護
葬儀や納骨
知人や親戚の連絡先
相続財産について
遺言書について
ペットについて
大切な人へのメッセージ
自分史※自分史は遡って調べる作業も含め体力のいる作業です。50代から書き始めることをおすすめします。
これからしたいこと例)
・ゴルフ教室に通う
・韓国語を習う
・写真展に挑戦する
・蕎麦を打つ
・田舎へ移住する
・YouTubeデビューする
・フラワーアレンジメント
・温泉巡り
・ヨガをはじめる

エンディングノートがスムーズに書ける!3つのポイント

エンディングノートの書き方はしっかり把握できましたでしょうか。

内容はわかっても、いざ書こうとすると構えてしまってなかなか進まない…という人がいるかもしれませんね。

そこで2章では、エンディングノートをスムーズに書くためのポイントを伝授したいと思います。

  • 書けるところから書く
  • 一気に完成しようと思わない
  • 自分が書きやすいノートを選ぶ

ひとつずつ説明していきます。

この2つのポイントをおさえるだけで、楽に書き進められるようになりますので、ぜひ試してみてくださいね。

書けるところから書く

エンディングノートをスムーズに書く一番のポイントは、書けるところから書くということです。

最初から順番にきれいに埋めていこうと考えると、調べないとわからない要素や、決めていないこと、じっくり考えなければ書けないところで立ち止まってしまい、なかなか先へ進めなくなってしまいます。

たとえば、自分についての項目や、契約などの個人情報は考えなくてもすぐに書けますよね。

ペットの名前、医療の欄でも持病や病院名は悩む必要なく書けるのではないでしょうか。

エンディングノートを書く際は、そういったすぐ書ける所、わかっている所から埋めていきましょう。

わからない所、ゆっくり考えたい所は飛ばして構いません。

死の時期が差し迫っているケースをのぞき、エンディングノートはいついつまでに完成させなければいけないものではありません。

気楽に、書けるところから書いていきましょう。

一気に完成しようと考えない

エンディングノートは一気に完成しようと考えないでください。

そもそも短期間で完璧な形にできるようなものではないのです。

書いている間に家族の状況が変わる場合もあるでしょうし、あなたの気持ちに変化が訪れることも充分考えられます。

すぐに全部のページを完璧に埋めようなどと考えると大変ですし、構えてしまって進みません。

最初から完成をめざしていると、間違いやミスを恐れて、多大な神経を使うことになるでしょう。

変化したら更新すればいいし、間違えたら書き直せばいいと考えて、気楽に書いていくことをおすすめします。

エンディングノートにおいては、綺麗にまとまった形式的なものはそんなに意味がありません。

人生はそれぞれ違うのですから、見本通りの、体温の伝わらないものは残された家族にも意味をなさないのです。

その時々のあなたの気持ちがこもったエンディングノートであれば、二重線で消した箇所や、何度も書き直した形跡さえも良い思い出に変わります。

エンディングノートは最初から完成形を求めず、書けるところから、ミスや間違いを恐れず書いていきましょう。

自分が書きやすいノートを選ぶ

スムーズに書くためには、相性の良い、書きやすいノートを選ぶのも重要なポイントになります。

開くのが楽しみになるようなノートを選ぶと、そうでないときに比べ筆の運びも良くなります。

たとえば、どこにでも持ち運べる気軽な軽いノートが書きやすい人もいるでしょう。

反対に、高級感のある重厚なノートの方が気分が上がるという人だっています。

説明が詳しく載っているものが助かるという人もいれば、説明や項目は少なめで自由度の高いものが好きな人もいます。

デザインひとつとっても、見やすさ重視の装丁、可愛い装丁、書籍風など、たくさんの種類があり、人それぞれ「書きやすい」と感じるものは違ってきます。

ご存知のように現在はさまざまなエンディングノートが数多く出回っています。

どれにするか迷うところですが、スムーズに書くためには、とにかく「書きやすい」と感じるものを選ぶようにしましょう。

エンディングノート作成でよくある3つの質問

エンディングノートの書き方やポイントは把握できましたでしょうか。

この章では、エンディングノート作成にあたってよくある質問と答えをご紹介します。

気になるところをご覧になって疑問を解消して頂けたらと思います。

Q1.エンディングノートは家族と相談しながら書いてはいけないの?

A.
エンディングノートは家族と相談しながら書いても構いません。
どんな情報があった方が良いかを直接たずねることができる利点もあります。
家族だけでなく、同じ年頃の友人や、既にエンディングノートを書いた経験のある知人などに相談しても良いでしょう。
ただし、個人情報に関わる部分もあるので、信頼できる相手かどうかはしっかりと判断するようにしてください。

 Q2.定期的に見直しや更新をしなきゃいけない?どれくらいの頻度ですればいい?

A.
エンディングノートは定期的に見直し、状況や変化に応じて更新をした方がいいです。
時間の経過と共に、家族の状況や、あなたの気持ちも変化するからです。財産に関しても変わる可能性があります。
頻度としては1、2年に1回くらいがいいでしょう。誕生日や記念の日など、見直しをする日を決めておくと忘れずに見直せます。

 Q3.エンディングノートの保管場所はどこにすればいいですか?

A.
保管場所は目につき過ぎない方がいいですが、かといって家族の誰にも見つけてもらえないようでは意味がありません。
おすすめの保管場所は以下の3つです。箪笥本棚机の引き出しできれば、エンディングノートの存在を、家族の誰かに伝えておくとよいでしょう。
そうすれば万一の場合に必ず探してもらえます。
よくある失敗例として、知人に預けてトラブルになったということがあります。
信頼できる知人であったとしても、ちょっとした興味で中身を見てしまいトラブルに発展する可能性があります。
保管場所は家の中のどこかを選ぶこと、人に預けるのは避けてください。

書き方に悩んだら専門家に相談しよう

エンディングノートの項目や内容を、書き方に焦点をあてて詳しくお伝えしてきました。

ここまで読まれたあなたはすぐにでもペンを握れると思いますが、それでも作成途中で悩んでしまうことがないとも限りません。

多くの方はエンディングノートを書くのは初めてです。

最初はスムーズに書けたのに途中でつまづいてしまった、自分ひとりで決めがたい迷いが生じてしまったという方は少なくないのです。

そんな風に悩んだり迷ったりしたときは、専門家に相談してみましょう。

エンディングノートの書き方について、さまざまなセミナーや講座が各地で開かれています。

昨今はオンラインでの対応も増えてきましたので、手軽に受講することができます。

「終活の相談窓口」ではエンディングノートの作成サポートを行っています。下記をご覧になって興味のある方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。

【エンディングノートの書き方サポート(ZOOMでのサポートも対応しています)】

10名以下のサポート5,000円/1名
10名以上の場合はセミナーになります。50,000円+巣鴨からの交通費
*学校、病院、介護施設、地域包括支援センター、社会福祉協議会、NPO団体、自治体、行政さまからのご依頼については、巣鴨からの交通費のみで受けさせていただいています。

まとめ

エンディングノートの書き方に決まりはありません。

それだけ自由度の高いものなのですが、難しく感じてしまったときにスムーズに書くポイントは2つあります。

  • 書けるところから書く
  • 一気に完成しようと考えない

完璧に書くことや形式を気にして堅苦しく構えず、書けることを気軽に書きとめていくような気持ちで向かうと良いでしょう。

作成につまづいて悩んだり、迷ったりしたときは専門家に相談するのも一案です。

記事を参考に、思いのつまったメモリアルな一冊を書いて頂ければと思います。

エンディングノートの書き方はしっかり把握できましたでしょうか。

内容はわかっても、いざ書こうとすると構えてしまってなかなか進まない…という人がいるかもしれませんね。

そこで2章では、エンディングノートをスムーズに書くためのポイントを伝授したいと思います。

  • 書けるところから書く
  • 一気に完成しようと思わない
  • 自分が書きやすいノートを選ぶ

ひとつずつ説明していきます。

この2つのポイントをおさえるだけで、楽に書き進められるようになりますので、ぜひ試してみてくださいね。

書けるところから書く

エンディングノートをスムーズに書く一番のポイントは、書けるところから書くということです。

最初から順番にきれいに埋めていこうと考えると、調べないとわからない要素や、決めていないこと、じっくり考えなければ書けないところで立ち止まってしまい、なかなか先へ進めなくなってしまいます。

たとえば、自分についての項目や、契約などの個人情報は考えなくてもすぐに書けますよね。

ペットの名前、医療の欄でも持病や病院名は悩む必要なく書けるのではないでしょうか。

エンディングノートを書く際は、そういったすぐ書ける所、わかっている所から埋めていきましょう。

わからない所、ゆっくり考えたい所は飛ばして構いません。

死の時期が差し迫っているケースをのぞき、エンディングノートはいついつまでに完成させなければいけないものではありません。

気楽に、書けるところから書いていきましょう。

一気に完成しようと考えない

エンディングノートは一気に完成しようと考えないでください。

そもそも短期間で完璧な形にできるようなものではないのです。

書いている間に家族の状況が変わる場合もあるでしょうし、あなたの気持ちに変化が訪れることも充分考えられます。

すぐに全部のページを完璧に埋めようなどと考えると大変ですし、構えてしまって進みません。

最初から完成をめざしていると、間違いやミスを恐れて、多大な神経を使うことになるでしょう。

変化したら更新すればいいし、間違えたら書き直せばいいと考えて、気楽に書いていくことをおすすめします。

エンディングノートにおいては、綺麗にまとまった形式的なものはそんなに意味がありません。

人生はそれぞれ違うのですから、見本通りの、体温の伝わらないものは残された家族にも意味をなさないのです。

その時々のあなたの気持ちがこもったエンディングノートであれば、二重線で消した箇所や、何度も書き直した形跡さえも良い思い出に変わります。

エンディングノートは最初から完成形を求めず、書けるところから、ミスや間違いを恐れず書いていきましょう。

自分が書きやすいノートを選ぶ

スムーズに書くためには、相性の良い、書きやすいノートを選ぶのも重要なポイントになります。

開くのが楽しみになるようなノートを選ぶと、そうでないときに比べ筆の運びも良くなります。

たとえば、どこにでも持ち運べる気軽な軽いノートが書きやすい人もいるでしょう。

反対に、高級感のある重厚なノートの方が気分が上がるという人だっています。

説明が詳しく載っているものが助かるという人もいれば、説明や項目は少なめで自由度の高いものが好きな人もいます。

デザインひとつとっても、見やすさ重視の装丁、可愛い装丁、書籍風など、たくさんの種類があり、人それぞれ「書きやすい」と感じるものは違ってきます。

ご存知のように現在はさまざまなエンディングノートが数多く出回っています。

どれにするか迷うところですが、スムーズに書くためには、とにかく「書きやすい」と感じるものを選ぶようにしましょう。

エンディングノート作成でよくある3つの質問

エンディングノートの書き方やポイントは把握できましたでしょうか。

この章では、エンディングノート作成にあたってよくある質問と答えをご紹介します。

気になるところをご覧になって疑問を解消して頂けたらと思います。

Q1.エンディングノートは家族と相談しながら書いてはいけないの?

A.
エンディングノートは家族と相談しながら書いても構いません。
どんな情報があった方が良いかを直接たずねることができる利点もあります。
家族だけでなく、同じ年頃の友人や、既にエンディングノートを書いた経験のある知人などに相談しても良いでしょう。
ただし、個人情報に関わる部分もあるので、信頼できる相手かどうかはしっかりと判断するようにしてください。

 Q2.定期的に見直しや更新をしなきゃいけない?どれくらいの頻度ですればいい?

A.
エンディングノートは定期的に見直し、状況や変化に応じて更新をした方がいいです。
時間の経過と共に、家族の状況や、あなたの気持ちも変化するからです。財産に関しても変わる可能性があります。
頻度としては1、2年に1回くらいがいいでしょう。誕生日や記念の日など、見直しをする日を決めておくと忘れずに見直せます。

 Q3.エンディングノートの保管場所はどこにすればいいですか?

A.
保管場所は目につき過ぎない方がいいですが、かといって家族の誰にも見つけてもらえないようでは意味がありません。
おすすめの保管場所は以下の3つです。箪笥本棚机の引き出しできれば、エンディングノートの存在を、家族の誰かに伝えておくとよいでしょう。
そうすれば万一の場合に必ず探してもらえます。
よくある失敗例として、知人に預けてトラブルになったということがあります。
信頼できる知人であったとしても、ちょっとした興味で中身を見てしまいトラブルに発展する可能性があります。
保管場所は家の中のどこかを選ぶこと、人に預けるのは避けてください。

書き方に悩んだら専門家に相談しよう

エンディングノートの項目や内容を、書き方に焦点をあてて詳しくお伝えしてきました。

ここまで読まれたあなたはすぐにでもペンを握れると思いますが、それでも作成途中で悩んでしまうことがないとも限りません。

多くの方はエンディングノートを書くのは初めてです。

最初はスムーズに書けたのに途中でつまづいてしまった、自分ひとりで決めがたい迷いが生じてしまったという方は少なくないのです。

そんな風に悩んだり迷ったりしたときは、専門家に相談してみましょう。

エンディングノートの書き方について、さまざまなセミナーや講座が各地で開かれています。

昨今はオンラインでの対応も増えてきましたので、手軽に受講することができます。

「終活の相談窓口」ではエンディングノートの作成サポートを行っています。下記をご覧になって興味のある方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。

【エンディングノートの書き方サポート(ZOOMでのサポートも対応しています)】

10名以下のサポート5,000円/1名
10名以上の場合はセミナーになります。50,000円+巣鴨からの交通費
*学校、病院、介護施設、地域包括支援センター、社会福祉協議会、NPO団体、自治体、行政さまからのご依頼については、巣鴨からの交通費のみで受けさせていただいています。

まとめ

エンディングノートの書き方に決まりはありません。

それだけ自由度の高いものなのですが、難しく感じてしまったときにスムーズに書くポイントは2つあります。

  • 書けるところから書く
  • 一気に完成しようと考えない

完璧に書くことや形式を気にして堅苦しく構えず、書けることを気軽に書きとめていくような気持ちで向かうと良いでしょう。

作成につまづいて悩んだり、迷ったりしたときは専門家に相談するのも一案です。

記事を参考に、思いのつまったメモリアルな一冊を書いて頂ければと思います。

エンディングノートには、家族や、大切な人へのメッセージを書いておくことができます。

内容は感謝の気持ちや、言いそびれていたこと、形見分けのこと、何でも構いません。

後に相手が目にしたとき、そこに込めた思いが伝わり、あなたへ思いを馳せてくれるでしょう。

仮に相手がそれを見ることが叶わないとしても(亡き夫や親へ綴る言葉、居場所を知らない友人への言葉など)、書き記すことは人生を振り返り、気持ちを整えていくことに繋がります。

心に伝わるメッセージを書くためのポイントは3つあります。

  • 感謝の気持ちを込めて書く
  • 相手の顔をイメージして普段通りの言葉を心掛ける
  • 愚痴や恨みのようなネガティブな内容は書かない

大切な人へのメッセージ

※公正証書遺言:公認役場の公証人が関与して公正証書の形で残す遺言書
※秘密証書遺言:遺言の内容を誰にも公開せず秘密にしたまま公証人に遺言の存在のみを証明してもらう遺言のこと

ペットについて

他にも、不動産の所有や、価値のある美術品、骨董品などを所有している場合はそれらも記載しましょう。

また、負債がある場合はそちらも必ず明記してください。

借金も相続の対象となります。資産よりも負債の方が多いのであれば、相続人は相続放棄を選択するかと思いますが、相続放棄の手続きは相続発生後3ヶ月以内に行わなくてはなりません。

煩雑な手続きをスムーズに行うためにも、負債について詳細に記載しておくことが必要です。

遺言書について

相続財産について

エンディングノートには、持っている財産の内容を記載しておきましょう。

わからないと、残された家族は相続手続きが大変な負担になります。

相続税の申告には全ての財産の洗い出しが必要なのです。

相続財産について、記載しておきたい情報には以下のようなものがあります。

  • 預貯金(金融機関・支店名など)
  • 有価証券(金融機関・支店名等)
  • 生命保険の加入状況

相続財産について

エンディングノートには、持っている財産の内容を記載しておきましょう。

わからないと、残された家族は相続手続きが大変な負担になります。

相続税の申告には全ての財産の洗い出しが必要なのです。

相続財産について、記載しておきたい情報には以下のようなものがあります。

  • 預貯金(金融機関・支店名など)
  • 有価証券(金融機関・支店名等)
  • 生命保険の加入状況

書き方は以下の例をご覧ください。

【預貯金】※赤字は例です
預貯金①

金融機関〇〇銀行支店名・店番号〇〇支店    111  
口座番号0000000名義人終活一郎
預貯金の種類普通備考給与振込口座

預貯金②

金融機関△△銀行支店名・店番号〇〇支店    555  
口座番号0000000名義人終活一郎
預貯金の種類定期備考

預貯金③、預貯金④……というように、すべての口座について記載していきます。
有価証券、その他の金融資産についても同様に、口座を記録しておきましょう。

【生命保険】例

保険会社〇〇〇生命
商品名定期保険Cコース
証券番号〇〇〇〇〇〇
契約者名終活 一郎
受取人終活 太郎
連絡先03-0000-0000
保険証券の保管場所書斎のデスク1番下の引き出し

他にも、不動産の所有や、価値のある美術品、骨董品などを所有している場合はそれらも記載しましょう。

また、負債がある場合はそちらも必ず明記してください。

借金も相続の対象となります。資産よりも負債の方が多いのであれば、相続人は相続放棄を選択するかと思いますが、相続放棄の手続きは相続発生後3ヶ月以内に行わなくてはなりません。

煩雑な手続きをスムーズに行うためにも、負債について詳細に記載しておくことが必要です。

遺言書について

遺言書がある場合は、その旨を、種類や保管場所と共に記しておきましょう。

しっかり覚えておいていただきたいのですが、エンディングノートは遺書の代わりにはなりません。

似ているようですが、決定的に違うことがあります。

それは、エンディングノートには法的効力がないということです。

遺言書は被相続人の財産処分について法的効力のある書面であり、作成方法や記載内容に法律上のルールがあります。そういったルールにのっとらないで書くエンディングノートは遺言書の代わりにはなり得ないのです。

エンディングノートの遺言書についての書き方は、以下を参考にしてください。

【遺言書について】※チェックや赤字は例です

遺言書の有無☑有り  □無し
保管場所仏壇右側の引き出し中段の箱の中
種類☑自筆証明遺言  □公正証書遺言※  □秘密証書遺言※

※公正証書遺言:公認役場の公証人が関与して公正証書の形で残す遺言書
※秘密証書遺言:遺言の内容を誰にも公開せず秘密にしたまま公証人に遺言の存在のみを証明してもらう遺言のこと

ペットについて

ペットを飼っている場合は、自分がいなくなった後のペットの扱いについて記載しておいてください。

世話の仕方や食べ物、嗜好、誰に面倒を見て欲しいかまで書きましょう。

もちろん記載したとしても、家族の事情で手放されてしまうこともあります。

そうであっても思いは伝わりますし、託された人や施設等でもペットに関する情報があった方が助かります。

ペットについて、エンディングノートの書き方は以下を参考にしてください。

【ペットについて】※赤字は例です

名前コロ
種類柴犬
年齢11才
かかりつけの病院〇〇動物病院 TEL03-0000-0000
好きな食べ物鶏ささみ、犬用ビーフジャーキー
喜ぶこと〇〇公園の滑り台が好きなので時々連れていってください。花壇をクンクンするのも好きです。
面倒をみて欲しい人長男夫婦にこのままこの家で飼って欲しい。慣れている所にいさせてやりたい。

大切な人へのメッセージ

エンディングノートには、家族や、大切な人へのメッセージを書いておくことができます。

内容は感謝の気持ちや、言いそびれていたこと、形見分けのこと、何でも構いません。

後に相手が目にしたとき、そこに込めた思いが伝わり、あなたへ思いを馳せてくれるでしょう。

仮に相手がそれを見ることが叶わないとしても(亡き夫や親へ綴る言葉、居場所を知らない友人への言葉など)、書き記すことは人生を振り返り、気持ちを整えていくことに繋がります。

心に伝わるメッセージを書くためのポイントは3つあります。

  • 感謝の気持ちを込めて書く
  • 相手の顔をイメージして普段通りの言葉を心掛ける
  • 愚痴や恨みのようなネガティブな内容は書かない

残していくものですから、敢えて互いの気分を害するような内容は避けた方がいいでしょう。

よそ行きの言葉でなく、普段通りに語りかけることで感謝の言葉も浮かびやすいですし、心に響く文章が紡げます。

ご参考までにいくつか具体例を挙げておきます。

【メッセージ】

一郎さんへ(夫)
しばらく会っていないけど元気ですか?
私はあなたがそちらに行ってしまった後も、良子や孫に囲まれて賑やかに過ごしていますよ。料理も洗濯もできない私をお嫁さんにしてくれてありがとう。退職後の温泉巡り楽しかったですね。
病院で最後に「ありがとう」と言ってくれたのに、私はこの世で伝えられないからここに書いておきます。あなたの奥さんになれてしあわせな人生でした。ありがとう。
良子へ(娘)
良子、あなたが生まれたとき、私は人生で最大の喜びを感じました。お父さんもそうです。
これから色々あるとは思うけど、どんなときも、自分はたくさんの愛に包まれ生まれてきたということを忘れないで。天国からも応援しています。忠志さんと仲良くね。先日話したダイヤの指輪、貰ってください。おばあちゃまからいただいたものですよ。
あなたがしてくれればおばあちゃまも喜んでくれるでしょう。
みかちゃんへ(孫)
似顔絵をありがとうね。ピアノとっても上手でした。
パパやママのいうことをよくきいて、おべんきょうもがんばってくださいね。みかちゃんはおばあちゃんの自慢の孫ですよ。ずっとずっと大好きです。

写真や絵を添えておくと、読んだ人も思い出が共有できて喜ばれます。

自分史

自分史を書いておくと、人生のさまざまを思い出し整理することができます。

自分という人間が生まれて生きてきた意味や価値を認識することができます。

後に読んだ人は、あなたという人間についてより深く知ることになるでしょう。

あなたの生い立ちからの人生を辿ることは、後の人たちに家族の歴史を伝えることにもなります。

人生の意味などといわれると難しく感じてしまうかもしれませんが、自分史にも書き方の決まりはありません。肩肘はらず思い出すままに自由に書き綴っていいのです。

エンディングノートでの自分史の書き方のポイントは3つです。

  • 時系列に沿って書く
  • 記憶が曖昧なところはメモ書きや空欄にする
  • 枠にとらわれず気持ちなども書き添える

しっかり書こうと考えるとつまづきやすくなります。楽しく思い出しながら、後から肉付けできるところはする、というような気持ちで書いていきましょう。

以下に簡単な書き方の具体例を示しましたのでご覧ください。

【自分史】例

西暦
(年)
年号
(年)
年齢
(歳)
できごと社会のできごと
1943昭和18010月11日
工員の父正夫と母さと子の長女として、北海道〇〇に生まれる
1958昭和3315家族で上京。
〇〇区〇〇高校に転入。
東京タワー完成。
10,000円札発行。ロカビリー流行
1961昭和3618地元の〇〇デパートに就職。ネクタイ売り場に配属される。
川崎良子ちゃんは同期。長い付き合いが始まる。
1964昭和3921売り場の先輩の紹介でお見合い。
一郎さんと交際を始める。第一印象は無口でこわそうな感じ。
東京オリンピック開催
1966昭和4123結婚。
2ヶ月後に父正夫死去。花嫁姿が見せられてよかった
1970昭和4527長女良子出産。人生最大の喜び。万国博覧会。よど号ハイジャック事件。ビートルズ解散
1971昭和4628母さと子死去。北海道につれていってあげられなくて心残り。「戦争を知らない子どもたち」ヒット。よく口ずさんだもの
中略
1995平成752良子結婚。夫が涙を流すのをはじめて見た阪神淡路大震災。
地下鉄サリン事件

このような感じで、自分にとって大きなできごとを年表にします。

この形式であれば、そのときどきに日記のように書き加えていくことができます。

他にも、細かい年表ではなく、「幼少期」「小学時代」「中学時代」〜「結婚後」「出産後」「退職後」といった転機ごとに書くパターンもあります。

文章を書くのがお好きな方は、自分を主人公にした小説のように綴るのも素敵です。

【20代から50代のエンディングノート】年代別オススメの項目と書き方

エンディングノートは人生の最期に向けての準備というイメージから、高齢の方が書く印象がありますが、実際には何歳からでも書くことができますし、どの世代の方にも役立ちます。

今をよりよく生きるため、これからに備えていくためのプランや思い、希望を書いておけるノートだからです。

この章では、20代から50代の年代別にエンディングノートに書くべき項目、カットしていい項目について説明します。

1章でエンディングノートの主な10項目をお伝えしましたが、他にも書くとよいさまざまな項目が考えられます。たとえば以下のような項目です。

  • 目標や夢
  • ライフプラン
  • 第二の人生でしたいこと(挑戦したいこと)

これらの具体的な書き方を交えながら、年代別のエンディングノートについて解説していきます。

若い世代でエンディングノートに興味をお持ちの方はぜひ参考にしてくださいね。

20代のエンディングノートはこれからのために書く

20代の方は成人したばかりですから、エンディングノートは人生の「これから」のために書いてください。

1章でご紹介した10項目以外に、目標や将来の夢をノートに書くことをおすすめします。

書くことで自覚が生まれ、夢のために努力したくなりますし、目標が曖昧な人は自分の心を見つめる機会になります。

前述の項目についても、今わかるところを埋めることで、これからに向けて「どう生きるべきか」という指針になります。

といっても、20代ならカットしていい項目もあります。

下記に20代のエンディングノートに書くとよい項目を一覧にしましたのでご覧ください。

「目標(夢)」の例も挙げましたので参考にしてください。

【20代のエンディングノート】◎書くべき △どちらでもいい

項目書く書かなくていい備考/例
自分について
契約など個人情報
医療や介護※持病のある方は書いておきましょう
葬儀や納骨
知人や親戚の連絡先※連絡帳のような感覚で書くといいでしょう。訃報のお報せ欄は空欄で構いません
相続財産について
遺言書について
ペットについて
大切な人へのメッセージ
自分史
目標(夢)例)
・起業する
・お母さんのような立派な看護師になる
・海外留学をする
・将来はカラーコーディネーターになる
・カフェのオーナーになる
・25歳で結婚して27歳で母になる!
・売れる役者になってバイトせずに食えるようになる(30歳までに!)

30代・40代のエンディングノートは人生設計のために書く

30代40代は、仕事がステップアップしたり、結婚や子どもを授かったりと人生の節目を迎えます。

ここまでの自分自身を検証整理し、これからのライフプランを練るべき年代です。

そのため、エンディングノートには、前述の10項目以外に「ライフプラン」を書くことをおすすめします。

子どもの教育や自己投資、住宅プラン…と資金を含めた人生設計をするのに、エンディングノートは役立ちます。

30代40代のエンディングノートで、書くとよい項目、カットしていい項目を一覧にしましたのでご覧ください。

ライフプランの書き方例も添付しましたので参考にして頂けたらと思います。

【30代・40代のエンディングノート】◎書くべき △どちらでもいい

項目書く書かなくていい備考
自分について
契約など個人情報
医療や介護
葬儀や納骨
知人や親戚の連絡先
相続財産について
遺言書について
ペットについて
大切な人へのメッセージ※結婚時にパートナーへの思い、生まれたばかりの子への気持ちなどを綴っておくと後から見たときに心に響くことがあります
自分史※この時期から書き出す人も多いです。振り返ることでこれからが考えられます
ライフプラン※下記参照

ライフプランは以下のように、人生の中での大きなイベントと支出を書いて一覧にするのが簡単です。

どのようにマネープランをたてていくべきかも考えやすくなります。

【ライフプラン】

西暦
(年齢)
20132014201520162017201820192020・・・
自分3334353637383940・・・
3132333435363738・・・
長女012345・・・
息子012・・・
イベント結婚!転職長女誕生長男誕生長女
幼稚園入園
住宅購入・・・
支出200万30万30万15万1500万・・・

このような形式で、会社を退職する65歳くらいまでの表を作成しましょう。

これからの様々なイベントを乗り切る資金や、備えに必要な金額が見えてきます。

加えて、5年後、10年後までにやり遂げたい目標なども記載すると、より計画が明確になります。

例)

目標<5年後までに>
・新車を購入する
・写真コンクールで一度は入賞を果たす!
<10年後までに>
・家族で海外旅行をする
・妻にダイヤの指輪を買う
・オーディオルームを作る

50代のエンディングノートはセカンドライフの充実に向けて書く

50代は子育てが一段落したり定年が近づいたりして、セカンドライフを考え始める年代です。

定年後の生活に備えたり老後の資金を考える上でも、エンディングノートを書き始めるのに決して早過ぎる年代ではありません。

この年代のエンディングノートで、先の10項目以外におすすめする項目は、「これからしたいこと」です。

セカンドライフを活力を持って生きるためには、資金以外に、心の充実が重要になります。

楽しく喜びを持って第二の人生を歩めるように、これからしたいことを書いてみましょう。

書き方のポイントは、それを考えるとワクワクできるかどうか?に視点をおいて考えることです。

下記の50代のエンディングノート一覧に、「これからしたいこと」の例も示しましたのでご覧ください。

【50代のエンディングノート】◎書くべき △どちらでもいい

項目書く書かなくていい備考/例
自分について
契約など個人情報
医療や介護
葬儀や納骨
知人や親戚の連絡先
相続財産について
遺言書について
ペットについて
大切な人へのメッセージ
自分史※自分史は遡って調べる作業も含め体力のいる作業です。50代から書き始めることをおすすめします。
これからしたいこと例)
・ゴルフ教室に通う
・韓国語を習う
・写真展に挑戦する
・蕎麦を打つ
・田舎へ移住する
・YouTubeデビューする
・フラワーアレンジメント
・温泉巡り
・ヨガをはじめる

エンディングノートがスムーズに書ける!3つのポイント

エンディングノートの書き方はしっかり把握できましたでしょうか。

内容はわかっても、いざ書こうとすると構えてしまってなかなか進まない…という人がいるかもしれませんね。

そこで2章では、エンディングノートをスムーズに書くためのポイントを伝授したいと思います。

  • 書けるところから書く
  • 一気に完成しようと思わない
  • 自分が書きやすいノートを選ぶ

ひとつずつ説明していきます。

この2つのポイントをおさえるだけで、楽に書き進められるようになりますので、ぜひ試してみてくださいね。

書けるところから書く

エンディングノートをスムーズに書く一番のポイントは、書けるところから書くということです。

最初から順番にきれいに埋めていこうと考えると、調べないとわからない要素や、決めていないこと、じっくり考えなければ書けないところで立ち止まってしまい、なかなか先へ進めなくなってしまいます。

たとえば、自分についての項目や、契約などの個人情報は考えなくてもすぐに書けますよね。

ペットの名前、医療の欄でも持病や病院名は悩む必要なく書けるのではないでしょうか。

エンディングノートを書く際は、そういったすぐ書ける所、わかっている所から埋めていきましょう。

わからない所、ゆっくり考えたい所は飛ばして構いません。

死の時期が差し迫っているケースをのぞき、エンディングノートはいついつまでに完成させなければいけないものではありません。

気楽に、書けるところから書いていきましょう。

一気に完成しようと考えない

エンディングノートは一気に完成しようと考えないでください。

そもそも短期間で完璧な形にできるようなものではないのです。

書いている間に家族の状況が変わる場合もあるでしょうし、あなたの気持ちに変化が訪れることも充分考えられます。

すぐに全部のページを完璧に埋めようなどと考えると大変ですし、構えてしまって進みません。

最初から完成をめざしていると、間違いやミスを恐れて、多大な神経を使うことになるでしょう。

変化したら更新すればいいし、間違えたら書き直せばいいと考えて、気楽に書いていくことをおすすめします。

エンディングノートにおいては、綺麗にまとまった形式的なものはそんなに意味がありません。

人生はそれぞれ違うのですから、見本通りの、体温の伝わらないものは残された家族にも意味をなさないのです。

その時々のあなたの気持ちがこもったエンディングノートであれば、二重線で消した箇所や、何度も書き直した形跡さえも良い思い出に変わります。

エンディングノートは最初から完成形を求めず、書けるところから、ミスや間違いを恐れず書いていきましょう。

自分が書きやすいノートを選ぶ

スムーズに書くためには、相性の良い、書きやすいノートを選ぶのも重要なポイントになります。

開くのが楽しみになるようなノートを選ぶと、そうでないときに比べ筆の運びも良くなります。

たとえば、どこにでも持ち運べる気軽な軽いノートが書きやすい人もいるでしょう。

反対に、高級感のある重厚なノートの方が気分が上がるという人だっています。

説明が詳しく載っているものが助かるという人もいれば、説明や項目は少なめで自由度の高いものが好きな人もいます。

デザインひとつとっても、見やすさ重視の装丁、可愛い装丁、書籍風など、たくさんの種類があり、人それぞれ「書きやすい」と感じるものは違ってきます。

ご存知のように現在はさまざまなエンディングノートが数多く出回っています。

どれにするか迷うところですが、スムーズに書くためには、とにかく「書きやすい」と感じるものを選ぶようにしましょう。

エンディングノート作成でよくある3つの質問

エンディングノートの書き方やポイントは把握できましたでしょうか。

この章では、エンディングノート作成にあたってよくある質問と答えをご紹介します。

気になるところをご覧になって疑問を解消して頂けたらと思います。

Q1.エンディングノートは家族と相談しながら書いてはいけないの?

A.
エンディングノートは家族と相談しながら書いても構いません。
どんな情報があった方が良いかを直接たずねることができる利点もあります。
家族だけでなく、同じ年頃の友人や、既にエンディングノートを書いた経験のある知人などに相談しても良いでしょう。
ただし、個人情報に関わる部分もあるので、信頼できる相手かどうかはしっかりと判断するようにしてください。

 Q2.定期的に見直しや更新をしなきゃいけない?どれくらいの頻度ですればいい?

A.
エンディングノートは定期的に見直し、状況や変化に応じて更新をした方がいいです。
時間の経過と共に、家族の状況や、あなたの気持ちも変化するからです。財産に関しても変わる可能性があります。
頻度としては1、2年に1回くらいがいいでしょう。誕生日や記念の日など、見直しをする日を決めておくと忘れずに見直せます。

 Q3.エンディングノートの保管場所はどこにすればいいですか?

A.
保管場所は目につき過ぎない方がいいですが、かといって家族の誰にも見つけてもらえないようでは意味がありません。
おすすめの保管場所は以下の3つです。箪笥本棚机の引き出しできれば、エンディングノートの存在を、家族の誰かに伝えておくとよいでしょう。
そうすれば万一の場合に必ず探してもらえます。
よくある失敗例として、知人に預けてトラブルになったということがあります。
信頼できる知人であったとしても、ちょっとした興味で中身を見てしまいトラブルに発展する可能性があります。
保管場所は家の中のどこかを選ぶこと、人に預けるのは避けてください。

書き方に悩んだら専門家に相談しよう

エンディングノートの項目や内容を、書き方に焦点をあてて詳しくお伝えしてきました。

ここまで読まれたあなたはすぐにでもペンを握れると思いますが、それでも作成途中で悩んでしまうことがないとも限りません。

多くの方はエンディングノートを書くのは初めてです。

最初はスムーズに書けたのに途中でつまづいてしまった、自分ひとりで決めがたい迷いが生じてしまったという方は少なくないのです。

そんな風に悩んだり迷ったりしたときは、専門家に相談してみましょう。

エンディングノートの書き方について、さまざまなセミナーや講座が各地で開かれています。

昨今はオンラインでの対応も増えてきましたので、手軽に受講することができます。

「終活の相談窓口」ではエンディングノートの作成サポートを行っています。下記をご覧になって興味のある方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。

【エンディングノートの書き方サポート(ZOOMでのサポートも対応しています)】

10名以下のサポート5,000円/1名
10名以上の場合はセミナーになります。50,000円+巣鴨からの交通費
*学校、病院、介護施設、地域包括支援センター、社会福祉協議会、NPO団体、自治体、行政さまからのご依頼については、巣鴨からの交通費のみで受けさせていただいています。

まとめ

エンディングノートの書き方に決まりはありません。

それだけ自由度の高いものなのですが、難しく感じてしまったときにスムーズに書くポイントは2つあります。

  • 書けるところから書く
  • 一気に完成しようと考えない

完璧に書くことや形式を気にして堅苦しく構えず、書けることを気軽に書きとめていくような気持ちで向かうと良いでしょう。

作成につまづいて悩んだり、迷ったりしたときは専門家に相談するのも一案です。

記事を参考に、思いのつまったメモリアルな一冊を書いて頂ければと思います。

※一日葬:通夜を行わず一日で納棺から葬式までを行う葬儀
※直葬:通夜も葬式も行わず納棺後に火葬を行う葬儀

知人や親戚の連絡先

葬儀や納骨について

Amazonや楽天などネットショップを使われている方は、そちらのパスワードや引き落とし口座も記載しておくと良いでしょう。

契約情報に関しては、下記の例のように口座自動引き落としに特化したページを作るのもひとつの方法です。

口座引落としページの例

銀行関連が一括して見られるので、わかりやすいですね。ここもチェック!エンディングノートにはキャッシュカードの暗証番号は書かないでください。
予期しない人の目に触れて、財産が盗まれてしまう可能性があります。
クレジットカードの番号なども同様の理由で書かないようにしてください。

医療や介護について

住所は引っ越したときには更新してください。引越しが多い人は、変遷として、その都度書き換えて残しておくのも覚え書きになっていいでしょう。

特技や趣味、好きな食べ物は必須ではありませんが、見た人に、あなたの人と成りをイメージして貰うという意味で、あるといい情報です。

契約などの個人情報

エンディングノートの書き方に決まりはありませんが、残しておく人のために書くべき内容として冒頭で述べた10項目は記載するようにしましょう。

項目ごとの書き方を、具体的な例文を交えながら解説します。

あなただけの大切な一冊のために、しっかり理解していってくださいね。

自分について

  1. 自分について(名前・生年月日・本籍地など)
  2. 契約などの個人情報(携帯・パソコン・光熱費)
  3. 医療や介護について(持病・常用薬・延命治療の有無など)
  4. 葬儀や納骨について
  5. 知人や親戚の連絡先
  6. 相続財産について(預貯金・不動産・生命保険など)
  7. 遺言書について
  8. ペットについて
  9. 大切な人へのメッセージ
  10. 自分史

読んで頂ければ、エンディングノートのイメージが明確になり、具体的に何を、どう書くべきが見えてくるでしょう。

また、昨今では若い世代でエンディングノートを書く人が増えていることから、20代から50代の年代別の書き方についても触れていきます。

さらに、どの年代の方でもスムーズに書き進められるように書き方のポイントも伝授します!

記事を参考に、思いのこもった大切な一冊を迷いなく作成して頂けたらと思います。

記事のもくじ [とじる]

「エンディングノートって、何を、どんな風に書いたらいいのだろう」

「エンディングノートの書き方に決まりはあるのかしら?」

記事をご覧のあなたはこんな疑問をお持ちではないでしょうか?

結論からいうとエンディングノートの書き方に決まりはありません。

ただ、必ず記載しておいた方がいい項目は10個あります。

その項目さえ押さえておけば、基本的に洩れのないエンディングノートが仕上がります。

本記事では、エンディングノートに書くべきその10項目と、各々の書き方を例文を交えて解説します!

  1. 自分について(名前・生年月日・本籍地など)
  2. 契約などの個人情報(携帯・パソコン・光熱費)
  3. 医療や介護について(持病・常用薬・延命治療の有無など)
  4. 葬儀や納骨について
  5. 知人や親戚の連絡先
  6. 相続財産について(預貯金・不動産・生命保険など)
  7. 遺言書について
  8. ペットについて
  9. 大切な人へのメッセージ
  10. 自分史

読んで頂ければ、エンディングノートのイメージが明確になり、具体的に何を、どう書くべきが見えてくるでしょう。

また、昨今では若い世代でエンディングノートを書く人が増えていることから、20代から50代の年代別の書き方についても触れていきます。

さらに、どの年代の方でもスムーズに書き進められるように書き方のポイントも伝授します!

記事を参考に、思いのこもった大切な一冊を迷いなく作成して頂けたらと思います。

記事のもくじ [とじる]

エンディングノートの書き方を項目別に解説

エンディングノートの書き方に決まりはありませんが、残しておく人のために書くべき内容として冒頭で述べた10項目は記載するようにしましょう。

項目ごとの書き方を、具体的な例文を交えながら解説します。

あなただけの大切な一冊のために、しっかり理解していってくださいね。

自分について

エンディングノートには、自分の名前や生年月日などの基本情報を記載しておきましょう。

「そんな当たり前のこと書く必要ある?」と思われるかもしれませんが、導入部分として書いておくべきです。

当たり前と思っていることを忘れてしまう日がこないとも限りません。

この先ノートを見る人が、あなたの生年月日を知らない場合だってあるでしょう。

何より自分の基本情報を書くことは、『これからエンディングノートを書いていくのだ』という自覚につながります。一番スラスラ書ける部分なのでモチベーションも上がります。

記載する事項に決まりはありませんが、以下のような内容を書いておくと良いです。

具体例を作りましたのでご覧ください。

【自分について】※赤字は例です

名前終活 一郎(しゅうかつ いちろう)
生年月日西暦 19〇〇年(大正・昭和・平成 〇〇年)
〇〇月 〇〇日 生まれ
住所〒000-0000
東京都〇〇区〇〇町 〇ー〇〇ー〇号
本籍地〒000-0000
埼玉県〇〇区〇〇町 〇ー〇ー〇〇号
血液型A 型
趣味映画鑑賞
釣り
写真
特技料理(定年後に習ってハマる)
好きな食べ物刺身
蕎麦(ただしワサビが苦手)

住所は引っ越したときには更新してください。引越しが多い人は、変遷として、その都度書き換えて残しておくのも覚え書きになっていいでしょう。

特技や趣味、好きな食べ物は必須ではありませんが、見た人に、あなたの人と成りをイメージして貰うという意味で、あるといい情報です。

契約などの個人情報

エンディングノートには使っている携帯電話やパソコン、光熱費など、契約関連の個人情報を書いておきましょう。

見た人が引き継いだり、解約するのに大変役立ちます。

自分の覚え書きにもなりますので、パスワードやIDなどの情報も書いておくと良いでしょう。

記載事項に決まりはありませんが、以下のような内容を記載するのがおすすめです。

【契約などの個人情報】※赤字は例です

契約サービス金融機関名引落日ID・パスワードなど備考
携帯(会社名〇〇)〇〇銀行
〇〇支店
口座番号
〇〇〇〇〇〇〇
毎月
25日
携帯番号
090-0000-0000
アドレス
・・・・・・・・
パスワード
・・・・
妻の携帯も一緒に引き落とされる。
PC(プロバイダ名〇〇)〇〇銀行
〇〇支店
口座番号
〇〇〇〇〇〇〇
毎月
25日
アドレス
・・・・・・・・
パスワード
・・・・
ID
・・・・・・・・
水道隔月末頃振込用紙で支払い
ガスと電気(会社名〇〇〇〇)〇〇銀行
〇〇支店
口座番号
〇〇〇〇〇〇〇
毎月
25日
ガスと電気は一括

Amazonや楽天などネットショップを使われている方は、そちらのパスワードや引き落とし口座も記載しておくと良いでしょう。

契約情報に関しては、下記の例のように口座自動引き落としに特化したページを作るのもひとつの方法です。

口座引落としページの例

銀行関連が一括して見られるので、わかりやすいですね。ここもチェック!エンディングノートにはキャッシュカードの暗証番号は書かないでください。
予期しない人の目に触れて、財産が盗まれてしまう可能性があります。
クレジットカードの番号なども同様の理由で書かないようにしてください。

医療や介護について

アレルギーや持病、常用薬などを書き記しておきましょう。

判断能力が低下したり、急な病で意識不明になったときに介護する人が助かります。

また、臓器提供や延命治療を望むかどうかも書いておくべきことのひとつです。

万一のとき、希望通りの対処をして貰えるように思いを記しましょう。

記載がなかった場合、家族が難しい判断を求められることになります。

ただ、「望まない」などの記載があったとしても、家族は悩むことが多いので、ノートに書くだけでなく1度は話し合いをしておいた方がよいでしょう。

医療や介護について、エンディングノートの書き方は以下を参考にしてください。

【医療や介護について】※チェックや赤字は例です

持病☑有り 狭心症□無し
常用薬☑有り 〇〇〇、〇〇〇〇〇□無し
アレルギー☑有り 小麦、猫□無し
延命治療□希望する☑希望しない 
臓器提供☑希望する□希望しない

葬儀や納骨について

自分の葬儀をどんな風に行って欲しいかの希望、納骨して欲しい寺などを記載しておきましょう。

遺影に使用して欲しい写真についてや、棺に納めて欲しいものなども書いておくと良いです。

亡くなった際、家族は悲しみやショックの中で葬儀の準備をしなくてはなりません。

動転して病院や葬儀社にいわれるままに、式を終わらせてしまったという話も聞かれます。

ノートに希望や指示が記載してあれば、あなたの生前の希望通りの葬儀をスムーズに行うことができます。

葬儀や介護についての書き方は以下を参考にしてください。

【葬儀や納骨について】※チェックや赤字は例です

お葬式のかたち□一般葬  ☑家族葬  □一日葬※  □直葬※
喪主について終活太郎(長男)
遺影について☑有り  □無し  保管場所(仏壇右側の引き出し1段目)  
棺に納めて欲しいもの家族旅行のアルバム、箪笥下段にある着物
納骨して欲しい寺院(霊園)名前   〇〇霊園
所在地  東京都〇〇区〇-〇-〇〇
連絡先  03-〇〇〇〇-〇〇〇〇

※一日葬:通夜を行わず一日で納棺から葬式までを行う葬儀
※直葬:通夜も葬式も行わず納棺後に火葬を行う葬儀

知人や親戚の連絡先

あなたの親しい知人や親戚の連絡先を記載しましょう。

死後に連絡をして欲しい人には、その旨書き記しておくと家族は助かります。

連絡先の書き方の具体例は以下になります。

【知人や親戚の連絡先】※チェックや赤字は例です

氏名関係住所連絡先訃報について
終活 貞夫東京都〇〇区・・・・・03-0000-0000☑知らせる □知らせない
鈴木 正義兄神奈川県〇〇区・・・・090-0000-0000☑知らせる □知らせない
岡田 緑不明不明□知らせる ☑知らせない
井上 市子友達東京都〇〇区・・・・・080-0000-0000☑知らせる □知らせない
山田 三郎叔父埼玉県〇〇市・・・・・080-0000-0000□知らせる ☑知らせない
佐藤 良郎不明090-0000-0000□知らせる ☑知らせない
終活 花子叔母不明03-0000-0000☑知らせる □知らせない

相続財産について

エンディングノートには、持っている財産の内容を記載しておきましょう。

わからないと、残された家族は相続手続きが大変な負担になります。

相続税の申告には全ての財産の洗い出しが必要なのです。

相続財産について、記載しておきたい情報には以下のようなものがあります。

  • 預貯金(金融機関・支店名など)
  • 有価証券(金融機関・支店名等)
  • 生命保険の加入状況

書き方は以下の例をご覧ください。

【預貯金】※赤字は例です
預貯金①

金融機関〇〇銀行支店名・店番号〇〇支店    111  
口座番号0000000名義人終活一郎
預貯金の種類普通備考給与振込口座

預貯金②

金融機関△△銀行支店名・店番号〇〇支店    555  
口座番号0000000名義人終活一郎
預貯金の種類定期備考

預貯金③、預貯金④……というように、すべての口座について記載していきます。
有価証券、その他の金融資産についても同様に、口座を記録しておきましょう。

【生命保険】例

保険会社〇〇〇生命
商品名定期保険Cコース
証券番号〇〇〇〇〇〇
契約者名終活 一郎
受取人終活 太郎
連絡先03-0000-0000
保険証券の保管場所書斎のデスク1番下の引き出し

他にも、不動産の所有や、価値のある美術品、骨董品などを所有している場合はそれらも記載しましょう。

また、負債がある場合はそちらも必ず明記してください。

借金も相続の対象となります。資産よりも負債の方が多いのであれば、相続人は相続放棄を選択するかと思いますが、相続放棄の手続きは相続発生後3ヶ月以内に行わなくてはなりません。

煩雑な手続きをスムーズに行うためにも、負債について詳細に記載しておくことが必要です。

遺言書について

遺言書がある場合は、その旨を、種類や保管場所と共に記しておきましょう。

しっかり覚えておいていただきたいのですが、エンディングノートは遺書の代わりにはなりません。

似ているようですが、決定的に違うことがあります。

それは、エンディングノートには法的効力がないということです。

遺言書は被相続人の財産処分について法的効力のある書面であり、作成方法や記載内容に法律上のルールがあります。そういったルールにのっとらないで書くエンディングノートは遺言書の代わりにはなり得ないのです。

エンディングノートの遺言書についての書き方は、以下を参考にしてください。

【遺言書について】※チェックや赤字は例です

遺言書の有無☑有り  □無し
保管場所仏壇右側の引き出し中段の箱の中
種類☑自筆証明遺言  □公正証書遺言※  □秘密証書遺言※

※公正証書遺言:公認役場の公証人が関与して公正証書の形で残す遺言書
※秘密証書遺言:遺言の内容を誰にも公開せず秘密にしたまま公証人に遺言の存在のみを証明してもらう遺言のこと

ペットについて

ペットを飼っている場合は、自分がいなくなった後のペットの扱いについて記載しておいてください。

世話の仕方や食べ物、嗜好、誰に面倒を見て欲しいかまで書きましょう。

もちろん記載したとしても、家族の事情で手放されてしまうこともあります。

そうであっても思いは伝わりますし、託された人や施設等でもペットに関する情報があった方が助かります。

ペットについて、エンディングノートの書き方は以下を参考にしてください。

【ペットについて】※赤字は例です

名前コロ
種類柴犬
年齢11才
かかりつけの病院〇〇動物病院 TEL03-0000-0000
好きな食べ物鶏ささみ、犬用ビーフジャーキー
喜ぶこと〇〇公園の滑り台が好きなので時々連れていってください。花壇をクンクンするのも好きです。
面倒をみて欲しい人長男夫婦にこのままこの家で飼って欲しい。慣れている所にいさせてやりたい。

大切な人へのメッセージ

エンディングノートには、家族や、大切な人へのメッセージを書いておくことができます。

内容は感謝の気持ちや、言いそびれていたこと、形見分けのこと、何でも構いません。

後に相手が目にしたとき、そこに込めた思いが伝わり、あなたへ思いを馳せてくれるでしょう。

仮に相手がそれを見ることが叶わないとしても(亡き夫や親へ綴る言葉、居場所を知らない友人への言葉など)、書き記すことは人生を振り返り、気持ちを整えていくことに繋がります。

心に伝わるメッセージを書くためのポイントは3つあります。

  • 感謝の気持ちを込めて書く
  • 相手の顔をイメージして普段通りの言葉を心掛ける
  • 愚痴や恨みのようなネガティブな内容は書かない

残していくものですから、敢えて互いの気分を害するような内容は避けた方がいいでしょう。

よそ行きの言葉でなく、普段通りに語りかけることで感謝の言葉も浮かびやすいですし、心に響く文章が紡げます。

ご参考までにいくつか具体例を挙げておきます。

【メッセージ】

一郎さんへ(夫)
しばらく会っていないけど元気ですか?
私はあなたがそちらに行ってしまった後も、良子や孫に囲まれて賑やかに過ごしていますよ。料理も洗濯もできない私をお嫁さんにしてくれてありがとう。退職後の温泉巡り楽しかったですね。
病院で最後に「ありがとう」と言ってくれたのに、私はこの世で伝えられないからここに書いておきます。あなたの奥さんになれてしあわせな人生でした。ありがとう。
良子へ(娘)
良子、あなたが生まれたとき、私は人生で最大の喜びを感じました。お父さんもそうです。
これから色々あるとは思うけど、どんなときも、自分はたくさんの愛に包まれ生まれてきたということを忘れないで。天国からも応援しています。忠志さんと仲良くね。先日話したダイヤの指輪、貰ってください。おばあちゃまからいただいたものですよ。
あなたがしてくれればおばあちゃまも喜んでくれるでしょう。
みかちゃんへ(孫)
似顔絵をありがとうね。ピアノとっても上手でした。
パパやママのいうことをよくきいて、おべんきょうもがんばってくださいね。みかちゃんはおばあちゃんの自慢の孫ですよ。ずっとずっと大好きです。

写真や絵を添えておくと、読んだ人も思い出が共有できて喜ばれます。

自分史

自分史を書いておくと、人生のさまざまを思い出し整理することができます。

自分という人間が生まれて生きてきた意味や価値を認識することができます。

後に読んだ人は、あなたという人間についてより深く知ることになるでしょう。

あなたの生い立ちからの人生を辿ることは、後の人たちに家族の歴史を伝えることにもなります。

人生の意味などといわれると難しく感じてしまうかもしれませんが、自分史にも書き方の決まりはありません。肩肘はらず思い出すままに自由に書き綴っていいのです。

エンディングノートでの自分史の書き方のポイントは3つです。

  • 時系列に沿って書く
  • 記憶が曖昧なところはメモ書きや空欄にする
  • 枠にとらわれず気持ちなども書き添える

しっかり書こうと考えるとつまづきやすくなります。楽しく思い出しながら、後から肉付けできるところはする、というような気持ちで書いていきましょう。

以下に簡単な書き方の具体例を示しましたのでご覧ください。

【自分史】例

西暦
(年)
年号
(年)
年齢
(歳)
できごと社会のできごと
1943昭和18010月11日
工員の父正夫と母さと子の長女として、北海道〇〇に生まれる
1958昭和3315家族で上京。
〇〇区〇〇高校に転入。
東京タワー完成。
10,000円札発行。ロカビリー流行
1961昭和3618地元の〇〇デパートに就職。ネクタイ売り場に配属される。
川崎良子ちゃんは同期。長い付き合いが始まる。
1964昭和3921売り場の先輩の紹介でお見合い。
一郎さんと交際を始める。第一印象は無口でこわそうな感じ。
東京オリンピック開催
1966昭和4123結婚。
2ヶ月後に父正夫死去。花嫁姿が見せられてよかった
1970昭和4527長女良子出産。人生最大の喜び。万国博覧会。よど号ハイジャック事件。ビートルズ解散
1971昭和4628母さと子死去。北海道につれていってあげられなくて心残り。「戦争を知らない子どもたち」ヒット。よく口ずさんだもの
中略
1995平成752良子結婚。夫が涙を流すのをはじめて見た阪神淡路大震災。
地下鉄サリン事件

このような感じで、自分にとって大きなできごとを年表にします。

この形式であれば、そのときどきに日記のように書き加えていくことができます。

他にも、細かい年表ではなく、「幼少期」「小学時代」「中学時代」〜「結婚後」「出産後」「退職後」といった転機ごとに書くパターンもあります。

文章を書くのがお好きな方は、自分を主人公にした小説のように綴るのも素敵です。

【20代から50代のエンディングノート】年代別オススメの項目と書き方

エンディングノートは人生の最期に向けての準備というイメージから、高齢の方が書く印象がありますが、実際には何歳からでも書くことができますし、どの世代の方にも役立ちます。

今をよりよく生きるため、これからに備えていくためのプランや思い、希望を書いておけるノートだからです。

この章では、20代から50代の年代別にエンディングノートに書くべき項目、カットしていい項目について説明します。

1章でエンディングノートの主な10項目をお伝えしましたが、他にも書くとよいさまざまな項目が考えられます。たとえば以下のような項目です。

  • 目標や夢
  • ライフプラン
  • 第二の人生でしたいこと(挑戦したいこと)

これらの具体的な書き方を交えながら、年代別のエンディングノートについて解説していきます。

若い世代でエンディングノートに興味をお持ちの方はぜひ参考にしてくださいね。

20代のエンディングノートはこれからのために書く

20代の方は成人したばかりですから、エンディングノートは人生の「これから」のために書いてください。

1章でご紹介した10項目以外に、目標や将来の夢をノートに書くことをおすすめします。

書くことで自覚が生まれ、夢のために努力したくなりますし、目標が曖昧な人は自分の心を見つめる機会になります。

前述の項目についても、今わかるところを埋めることで、これからに向けて「どう生きるべきか」という指針になります。

といっても、20代ならカットしていい項目もあります。

下記に20代のエンディングノートに書くとよい項目を一覧にしましたのでご覧ください。

「目標(夢)」の例も挙げましたので参考にしてください。

【20代のエンディングノート】◎書くべき △どちらでもいい

項目書く書かなくていい備考/例
自分について
契約など個人情報
医療や介護※持病のある方は書いておきましょう
葬儀や納骨
知人や親戚の連絡先※連絡帳のような感覚で書くといいでしょう。訃報のお報せ欄は空欄で構いません
相続財産について
遺言書について
ペットについて
大切な人へのメッセージ
自分史
目標(夢)例)
・起業する
・お母さんのような立派な看護師になる
・海外留学をする
・将来はカラーコーディネーターになる
・カフェのオーナーになる
・25歳で結婚して27歳で母になる!
・売れる役者になってバイトせずに食えるようになる(30歳までに!)

30代・40代のエンディングノートは人生設計のために書く

30代40代は、仕事がステップアップしたり、結婚や子どもを授かったりと人生の節目を迎えます。

ここまでの自分自身を検証整理し、これからのライフプランを練るべき年代です。

そのため、エンディングノートには、前述の10項目以外に「ライフプラン」を書くことをおすすめします。

子どもの教育や自己投資、住宅プラン…と資金を含めた人生設計をするのに、エンディングノートは役立ちます。

30代40代のエンディングノートで、書くとよい項目、カットしていい項目を一覧にしましたのでご覧ください。

ライフプランの書き方例も添付しましたので参考にして頂けたらと思います。

【30代・40代のエンディングノート】◎書くべき △どちらでもいい

項目書く書かなくていい備考
自分について
契約など個人情報
医療や介護
葬儀や納骨
知人や親戚の連絡先
相続財産について
遺言書について
ペットについて
大切な人へのメッセージ※結婚時にパートナーへの思い、生まれたばかりの子への気持ちなどを綴っておくと後から見たときに心に響くことがあります
自分史※この時期から書き出す人も多いです。振り返ることでこれからが考えられます
ライフプラン※下記参照

ライフプランは以下のように、人生の中での大きなイベントと支出を書いて一覧にするのが簡単です。

どのようにマネープランをたてていくべきかも考えやすくなります。

【ライフプラン】

西暦
(年齢)
20132014201520162017201820192020・・・
自分3334353637383940・・・
3132333435363738・・・
長女012345・・・
息子012・・・
イベント結婚!転職長女誕生長男誕生長女
幼稚園入園
住宅購入・・・
支出200万30万30万15万1500万・・・

このような形式で、会社を退職する65歳くらいまでの表を作成しましょう。

これからの様々なイベントを乗り切る資金や、備えに必要な金額が見えてきます。

加えて、5年後、10年後までにやり遂げたい目標なども記載すると、より計画が明確になります。

例)

目標<5年後までに>
・新車を購入する
・写真コンクールで一度は入賞を果たす!
<10年後までに>
・家族で海外旅行をする
・妻にダイヤの指輪を買う
・オーディオルームを作る

50代のエンディングノートはセカンドライフの充実に向けて書く

50代は子育てが一段落したり定年が近づいたりして、セカンドライフを考え始める年代です。

定年後の生活に備えたり老後の資金を考える上でも、エンディングノートを書き始めるのに決して早過ぎる年代ではありません。

この年代のエンディングノートで、先の10項目以外におすすめする項目は、「これからしたいこと」です。

セカンドライフを活力を持って生きるためには、資金以外に、心の充実が重要になります。

楽しく喜びを持って第二の人生を歩めるように、これからしたいことを書いてみましょう。

書き方のポイントは、それを考えるとワクワクできるかどうか?に視点をおいて考えることです。

下記の50代のエンディングノート一覧に、「これからしたいこと」の例も示しましたのでご覧ください。

【50代のエンディングノート】◎書くべき △どちらでもいい

項目書く書かなくていい備考/例
自分について
契約など個人情報
医療や介護
葬儀や納骨
知人や親戚の連絡先
相続財産について
遺言書について
ペットについて
大切な人へのメッセージ
自分史※自分史は遡って調べる作業も含め体力のいる作業です。50代から書き始めることをおすすめします。
これからしたいこと例)
・ゴルフ教室に通う
・韓国語を習う
・写真展に挑戦する
・蕎麦を打つ
・田舎へ移住する
・YouTubeデビューする
・フラワーアレンジメント
・温泉巡り
・ヨガをはじめる

エンディングノートがスムーズに書ける!3つのポイント

エンディングノートの書き方はしっかり把握できましたでしょうか。

内容はわかっても、いざ書こうとすると構えてしまってなかなか進まない…という人がいるかもしれませんね。

そこで2章では、エンディングノートをスムーズに書くためのポイントを伝授したいと思います。

  • 書けるところから書く
  • 一気に完成しようと思わない
  • 自分が書きやすいノートを選ぶ

ひとつずつ説明していきます。

この2つのポイントをおさえるだけで、楽に書き進められるようになりますので、ぜひ試してみてくださいね。

書けるところから書く

エンディングノートをスムーズに書く一番のポイントは、書けるところから書くということです。

最初から順番にきれいに埋めていこうと考えると、調べないとわからない要素や、決めていないこと、じっくり考えなければ書けないところで立ち止まってしまい、なかなか先へ進めなくなってしまいます。

たとえば、自分についての項目や、契約などの個人情報は考えなくてもすぐに書けますよね。

ペットの名前、医療の欄でも持病や病院名は悩む必要なく書けるのではないでしょうか。

エンディングノートを書く際は、そういったすぐ書ける所、わかっている所から埋めていきましょう。

わからない所、ゆっくり考えたい所は飛ばして構いません。

死の時期が差し迫っているケースをのぞき、エンディングノートはいついつまでに完成させなければいけないものではありません。

気楽に、書けるところから書いていきましょう。

一気に完成しようと考えない

エンディングノートは一気に完成しようと考えないでください。

そもそも短期間で完璧な形にできるようなものではないのです。

書いている間に家族の状況が変わる場合もあるでしょうし、あなたの気持ちに変化が訪れることも充分考えられます。

すぐに全部のページを完璧に埋めようなどと考えると大変ですし、構えてしまって進みません。

最初から完成をめざしていると、間違いやミスを恐れて、多大な神経を使うことになるでしょう。

変化したら更新すればいいし、間違えたら書き直せばいいと考えて、気楽に書いていくことをおすすめします。

エンディングノートにおいては、綺麗にまとまった形式的なものはそんなに意味がありません。

人生はそれぞれ違うのですから、見本通りの、体温の伝わらないものは残された家族にも意味をなさないのです。

その時々のあなたの気持ちがこもったエンディングノートであれば、二重線で消した箇所や、何度も書き直した形跡さえも良い思い出に変わります。

エンディングノートは最初から完成形を求めず、書けるところから、ミスや間違いを恐れず書いていきましょう。

自分が書きやすいノートを選ぶ

スムーズに書くためには、相性の良い、書きやすいノートを選ぶのも重要なポイントになります。

開くのが楽しみになるようなノートを選ぶと、そうでないときに比べ筆の運びも良くなります。

たとえば、どこにでも持ち運べる気軽な軽いノートが書きやすい人もいるでしょう。

反対に、高級感のある重厚なノートの方が気分が上がるという人だっています。

説明が詳しく載っているものが助かるという人もいれば、説明や項目は少なめで自由度の高いものが好きな人もいます。

デザインひとつとっても、見やすさ重視の装丁、可愛い装丁、書籍風など、たくさんの種類があり、人それぞれ「書きやすい」と感じるものは違ってきます。

ご存知のように現在はさまざまなエンディングノートが数多く出回っています。

どれにするか迷うところですが、スムーズに書くためには、とにかく「書きやすい」と感じるものを選ぶようにしましょう。

エンディングノート作成でよくある3つの質問

エンディングノートの書き方やポイントは把握できましたでしょうか。

この章では、エンディングノート作成にあたってよくある質問と答えをご紹介します。

気になるところをご覧になって疑問を解消して頂けたらと思います。

Q1.エンディングノートは家族と相談しながら書いてはいけないの?

A.
エンディングノートは家族と相談しながら書いても構いません。
どんな情報があった方が良いかを直接たずねることができる利点もあります。
家族だけでなく、同じ年頃の友人や、既にエンディングノートを書いた経験のある知人などに相談しても良いでしょう。
ただし、個人情報に関わる部分もあるので、信頼できる相手かどうかはしっかりと判断するようにしてください。

 Q2.定期的に見直しや更新をしなきゃいけない?どれくらいの頻度ですればいい?

A.
エンディングノートは定期的に見直し、状況や変化に応じて更新をした方がいいです。
時間の経過と共に、家族の状況や、あなたの気持ちも変化するからです。財産に関しても変わる可能性があります。
頻度としては1、2年に1回くらいがいいでしょう。誕生日や記念の日など、見直しをする日を決めておくと忘れずに見直せます。

 Q3.エンディングノートの保管場所はどこにすればいいですか?

A.
保管場所は目につき過ぎない方がいいですが、かといって家族の誰にも見つけてもらえないようでは意味がありません。
おすすめの保管場所は以下の3つです。箪笥本棚机の引き出しできれば、エンディングノートの存在を、家族の誰かに伝えておくとよいでしょう。
そうすれば万一の場合に必ず探してもらえます。
よくある失敗例として、知人に預けてトラブルになったということがあります。
信頼できる知人であったとしても、ちょっとした興味で中身を見てしまいトラブルに発展する可能性があります。
保管場所は家の中のどこかを選ぶこと、人に預けるのは避けてください。

書き方に悩んだら専門家に相談しよう

エンディングノートの項目や内容を、書き方に焦点をあてて詳しくお伝えしてきました。

ここまで読まれたあなたはすぐにでもペンを握れると思いますが、それでも作成途中で悩んでしまうことがないとも限りません。

多くの方はエンディングノートを書くのは初めてです。

最初はスムーズに書けたのに途中でつまづいてしまった、自分ひとりで決めがたい迷いが生じてしまったという方は少なくないのです。

そんな風に悩んだり迷ったりしたときは、専門家に相談してみましょう。

エンディングノートの書き方について、さまざまなセミナーや講座が各地で開かれています。

昨今はオンラインでの対応も増えてきましたので、手軽に受講することができます。

「終活の相談窓口」ではエンディングノートの作成サポートを行っています。下記をご覧になって興味のある方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。

【エンディングノートの書き方サポート(ZOOMでのサポートも対応しています)】

10名以下のサポート5,000円/1名
10名以上の場合はセミナーになります。50,000円+巣鴨からの交通費
*学校、病院、介護施設、地域包括支援センター、社会福祉協議会、NPO団体、自治体、行政さまからのご依頼については、巣鴨からの交通費のみで受けさせていただいています。

まとめ

エンディングノートの書き方に決まりはありません。

それだけ自由度の高いものなのですが、難しく感じてしまったときにスムーズに書くポイントは2つあります。

  • 書けるところから書く
  • 一気に完成しようと考えない

完璧に書くことや形式を気にして堅苦しく構えず、書けることを気軽に書きとめていくような気持ちで向かうと良いでしょう。

作成につまづいて悩んだり、迷ったりしたときは専門家に相談するのも一案です。

記事を参考に、思いのつまったメモリアルな一冊を書いて頂ければと思います。

  • 目標や夢
  • ライフプラン
  • 第二の人生でしたいこと(挑戦したいこと)

これらの具体的な書き方を交えながら、年代別のエンディングノートについて解説していきます。

若い世代でエンディングノートに興味をお持ちの方はぜひ参考にしてくださいね。

20代のエンディングノートはこれからのために書く

20代の方は成人したばかりですから、エンディングノートは人生の「これから」のために書いてください。

1章でご紹介した10項目以外に、目標や将来の夢をノートに書くことをおすすめします。

書くことで自覚が生まれ、夢のために努力したくなりますし、目標が曖昧な人は自分の心を見つめる機会になります。

前述の項目についても、今わかるところを埋めることで、これからに向けて「どう生きるべきか」という指針になります。

といっても、20代ならカットしていい項目もあります。

下記に20代のエンディングノートに書くとよい項目を一覧にしましたのでご覧ください。

「目標(夢)」の例も挙げましたので参考にしてください。

【20代のエンディングノート】◎書くべき △どちらでもいい

項目書く書かなくていい備考/例
自分について
契約など個人情報
医療や介護※持病のある方は書いておきましょう
葬儀や納骨
知人や親戚の連絡先※連絡帳のような感覚で書くといいでしょう。訃報のお報せ欄は空欄で構いません
相続財産について
遺言書について
ペットについて
大切な人へのメッセージ
自分史
目標(夢)例)
・起業する
・お母さんのような立派な看護師になる
・海外留学をする
・将来はカラーコーディネーターになる
・カフェのオーナーになる
・25歳で結婚して27歳で母になる!
・売れる役者になってバイトせずに食えるようになる(30歳までに!)

30代・40代のエンディングノートは人生設計のために書く

30代40代は、仕事がステップアップしたり、結婚や子どもを授かったりと人生の節目を迎えます。

ここまでの自分自身を検証整理し、これからのライフプランを練るべき年代です。

そのため、エンディングノートには、前述の10項目以外に「ライフプラン」を書くことをおすすめします。

子どもの教育や自己投資、住宅プラン…と資金を含めた人生設計をするのに、エンディングノートは役立ちます。

30代40代のエンディングノートで、書くとよい項目、カットしていい項目を一覧にしましたのでご覧ください。

ライフプランの書き方例も添付しましたので参考にして頂けたらと思います。

【30代・40代のエンディングノート】◎書くべき △どちらでもいい

項目書く書かなくていい備考
自分について
契約など個人情報
医療や介護
葬儀や納骨
知人や親戚の連絡先
相続財産について
遺言書について
ペットについて
大切な人へのメッセージ※結婚時にパートナーへの思い、生まれたばかりの子への気持ちなどを綴っておくと後から見たときに心に響くことがあります
自分史※この時期から書き出す人も多いです。振り返ることでこれからが考えられます
ライフプラン※下記参照

ライフプランは以下のように、人生の中での大きなイベントと支出を書いて一覧にするのが簡単です。

どのようにマネープランをたてていくべきかも考えやすくなります。

【ライフプラン】

西暦
(年齢)
20132014201520162017201820192020・・・
自分3334353637383940・・・
3132333435363738・・・
長女012345・・・
息子012・・・
イベント結婚!転職長女誕生長男誕生長女
幼稚園入園
住宅購入・・・
支出200万30万30万15万1500万・・・

このような形式で、会社を退職する65歳くらいまでの表を作成しましょう。

これからの様々なイベントを乗り切る資金や、備えに必要な金額が見えてきます。

加えて、5年後、10年後までにやり遂げたい目標なども記載すると、より計画が明確になります。

例)

目標<5年後までに>
・新車を購入する
・写真コンクールで一度は入賞を果たす!
<10年後までに>
・家族で海外旅行をする
・妻にダイヤの指輪を買う
・オーディオルームを作る

50代のエンディングノートはセカンドライフの充実に向けて書く

50代は子育てが一段落したり定年が近づいたりして、セカンドライフを考え始める年代です。

定年後の生活に備えたり老後の資金を考える上でも、エンディングノートを書き始めるのに決して早過ぎる年代ではありません。

この年代のエンディングノートで、先の10項目以外におすすめする項目は、「これからしたいこと」です。

セカンドライフを活力を持って生きるためには、資金以外に、心の充実が重要になります。

楽しく喜びを持って第二の人生を歩めるように、これからしたいことを書いてみましょう。

書き方のポイントは、それを考えるとワクワクできるかどうか?に視点をおいて考えることです。

下記の50代のエンディングノート一覧に、「これからしたいこと」の例も示しましたのでご覧ください。

【50代のエンディングノート】◎書くべき △どちらでもいい

項目書く書かなくていい備考/例
自分について
契約など個人情報
医療や介護
葬儀や納骨
知人や親戚の連絡先
相続財産について
遺言書について
ペットについて
大切な人へのメッセージ
自分史※自分史は遡って調べる作業も含め体力のいる作業です。50代から書き始めることをおすすめします。
これからしたいこと例)
・ゴルフ教室に通う
・韓国語を習う
・写真展に挑戦する
・蕎麦を打つ
・田舎へ移住する
・YouTubeデビューする
・フラワーアレンジメント
・温泉巡り
・ヨガをはじめる

エンディングノートがスムーズに書ける!3つのポイント

エンディングノートの書き方はしっかり把握できましたでしょうか。

内容はわかっても、いざ書こうとすると構えてしまってなかなか進まない…という人がいるかもしれませんね。

そこで2章では、エンディングノートをスムーズに書くためのポイントを伝授したいと思います。

  • 書けるところから書く
  • 一気に完成しようと思わない
  • 自分が書きやすいノートを選ぶ

ひとつずつ説明していきます。

この2つのポイントをおさえるだけで、楽に書き進められるようになりますので、ぜひ試してみてくださいね。

書けるところから書く

エンディングノートをスムーズに書く一番のポイントは、書けるところから書くということです。

最初から順番にきれいに埋めていこうと考えると、調べないとわからない要素や、決めていないこと、じっくり考えなければ書けないところで立ち止まってしまい、なかなか先へ進めなくなってしまいます。

たとえば、自分についての項目や、契約などの個人情報は考えなくてもすぐに書けますよね。

ペットの名前、医療の欄でも持病や病院名は悩む必要なく書けるのではないでしょうか。

エンディングノートを書く際は、そういったすぐ書ける所、わかっている所から埋めていきましょう。

わからない所、ゆっくり考えたい所は飛ばして構いません。

死の時期が差し迫っているケースをのぞき、エンディングノートはいついつまでに完成させなければいけないものではありません。

気楽に、書けるところから書いていきましょう。

一気に完成しようと考えない

エンディングノートは一気に完成しようと考えないでください。

そもそも短期間で完璧な形にできるようなものではないのです。

書いている間に家族の状況が変わる場合もあるでしょうし、あなたの気持ちに変化が訪れることも充分考えられます。

すぐに全部のページを完璧に埋めようなどと考えると大変ですし、構えてしまって進みません。

最初から完成をめざしていると、間違いやミスを恐れて、多大な神経を使うことになるでしょう。

変化したら更新すればいいし、間違えたら書き直せばいいと考えて、気楽に書いていくことをおすすめします。

エンディングノートにおいては、綺麗にまとまった形式的なものはそんなに意味がありません。

人生はそれぞれ違うのですから、見本通りの、体温の伝わらないものは残された家族にも意味をなさないのです。

その時々のあなたの気持ちがこもったエンディングノートであれば、二重線で消した箇所や、何度も書き直した形跡さえも良い思い出に変わります。

エンディングノートは最初から完成形を求めず、書けるところから、ミスや間違いを恐れず書いていきましょう。

自分が書きやすいノートを選ぶ

スムーズに書くためには、相性の良い、書きやすいノートを選ぶのも重要なポイントになります。

開くのが楽しみになるようなノートを選ぶと、そうでないときに比べ筆の運びも良くなります。

たとえば、どこにでも持ち運べる気軽な軽いノートが書きやすい人もいるでしょう。

反対に、高級感のある重厚なノートの方が気分が上がるという人だっています。

説明が詳しく載っているものが助かるという人もいれば、説明や項目は少なめで自由度の高いものが好きな人もいます。

デザインひとつとっても、見やすさ重視の装丁、可愛い装丁、書籍風など、たくさんの種類があり、人それぞれ「書きやすい」と感じるものは違ってきます。

ご存知のように現在はさまざまなエンディングノートが数多く出回っています。

どれにするか迷うところですが、スムーズに書くためには、とにかく「書きやすい」と感じるものを選ぶようにしましょう。

エンディングノート作成でよくある3つの質問

エンディングノートの書き方やポイントは把握できましたでしょうか。

この章では、エンディングノート作成にあたってよくある質問と答えをご紹介します。

気になるところをご覧になって疑問を解消して頂けたらと思います。

Q1.エンディングノートは家族と相談しながら書いてはいけないの?

A.
エンディングノートは家族と相談しながら書いても構いません。
どんな情報があった方が良いかを直接たずねることができる利点もあります。
家族だけでなく、同じ年頃の友人や、既にエンディングノートを書いた経験のある知人などに相談しても良いでしょう。
ただし、個人情報に関わる部分もあるので、信頼できる相手かどうかはしっかりと判断するようにしてください。

 Q2.定期的に見直しや更新をしなきゃいけない?どれくらいの頻度ですればいい?

A.
エンディングノートは定期的に見直し、状況や変化に応じて更新をした方がいいです。
時間の経過と共に、家族の状況や、あなたの気持ちも変化するからです。財産に関しても変わる可能性があります。
頻度としては1、2年に1回くらいがいいでしょう。誕生日や記念の日など、見直しをする日を決めておくと忘れずに見直せます。

 Q3.エンディングノートの保管場所はどこにすればいいですか?

A.
保管場所は目につき過ぎない方がいいですが、かといって家族の誰にも見つけてもらえないようでは意味がありません。
おすすめの保管場所は以下の3つです。箪笥本棚机の引き出しできれば、エンディングノートの存在を、家族の誰かに伝えておくとよいでしょう。
そうすれば万一の場合に必ず探してもらえます。
よくある失敗例として、知人に預けてトラブルになったということがあります。
信頼できる知人であったとしても、ちょっとした興味で中身を見てしまいトラブルに発展する可能性があります。
保管場所は家の中のどこかを選ぶこと、人に預けるのは避けてください。

書き方に悩んだら専門家に相談しよう

エンディングノートの項目や内容を、書き方に焦点をあてて詳しくお伝えしてきました。

ここまで読まれたあなたはすぐにでもペンを握れると思いますが、それでも作成途中で悩んでしまうことがないとも限りません。

多くの方はエンディングノートを書くのは初めてです。

最初はスムーズに書けたのに途中でつまづいてしまった、自分ひとりで決めがたい迷いが生じてしまったという方は少なくないのです。

そんな風に悩んだり迷ったりしたときは、専門家に相談してみましょう。

エンディングノートの書き方について、さまざまなセミナーや講座が各地で開かれています。

昨今はオンラインでの対応も増えてきましたので、手軽に受講することができます。

「終活の相談窓口」ではエンディングノートの作成サポートを行っています。下記をご覧になって興味のある方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。

【エンディングノートの書き方サポート(ZOOMでのサポートも対応しています)】

10名以下のサポート5,000円/1名
10名以上の場合はセミナーになります。50,000円+巣鴨からの交通費
*学校、病院、介護施設、地域包括支援センター、社会福祉協議会、NPO団体、自治体、行政さまからのご依頼については、巣鴨からの交通費のみで受けさせていただいています。

まとめ

エンディングノートの書き方に決まりはありません。

それだけ自由度の高いものなのですが、難しく感じてしまったときにスムーズに書くポイントは2つあります。

  • 書けるところから書く
  • 一気に完成しようと考えない

完璧に書くことや形式を気にして堅苦しく構えず、書けることを気軽に書きとめていくような気持ちで向かうと良いでしょう。

作成につまづいて悩んだり、迷ったりしたときは専門家に相談するのも一案です。

記事を参考に、思いのつまったメモリアルな一冊を書いて頂ければと思います。

エンディングノートには、家族や、大切な人へのメッセージを書いておくことができます。

内容は感謝の気持ちや、言いそびれていたこと、形見分けのこと、何でも構いません。

後に相手が目にしたとき、そこに込めた思いが伝わり、あなたへ思いを馳せてくれるでしょう。

仮に相手がそれを見ることが叶わないとしても(亡き夫や親へ綴る言葉、居場所を知らない友人への言葉など)、書き記すことは人生を振り返り、気持ちを整えていくことに繋がります。

心に伝わるメッセージを書くためのポイントは3つあります。

  • 感謝の気持ちを込めて書く
  • 相手の顔をイメージして普段通りの言葉を心掛ける
  • 愚痴や恨みのようなネガティブな内容は書かない

大切な人へのメッセージ

※公正証書遺言:公認役場の公証人が関与して公正証書の形で残す遺言書
※秘密証書遺言:遺言の内容を誰にも公開せず秘密にしたまま公証人に遺言の存在のみを証明してもらう遺言のこと

ペットについて

他にも、不動産の所有や、価値のある美術品、骨董品などを所有している場合はそれらも記載しましょう。

また、負債がある場合はそちらも必ず明記してください。

借金も相続の対象となります。資産よりも負債の方が多いのであれば、相続人は相続放棄を選択するかと思いますが、相続放棄の手続きは相続発生後3ヶ月以内に行わなくてはなりません。

煩雑な手続きをスムーズに行うためにも、負債について詳細に記載しておくことが必要です。

遺言書について

相続財産について

エンディングノートには、持っている財産の内容を記載しておきましょう。

わからないと、残された家族は相続手続きが大変な負担になります。

相続税の申告には全ての財産の洗い出しが必要なのです。

相続財産について、記載しておきたい情報には以下のようなものがあります。

  • 預貯金(金融機関・支店名など)
  • 有価証券(金融機関・支店名等)
  • 生命保険の加入状況

相続財産について

エンディングノートには、持っている財産の内容を記載しておきましょう。

わからないと、残された家族は相続手続きが大変な負担になります。

相続税の申告には全ての財産の洗い出しが必要なのです。

相続財産について、記載しておきたい情報には以下のようなものがあります。

  • 預貯金(金融機関・支店名など)
  • 有価証券(金融機関・支店名等)
  • 生命保険の加入状況

書き方は以下の例をご覧ください。

【預貯金】※赤字は例です
預貯金①

金融機関〇〇銀行支店名・店番号〇〇支店    111  
口座番号0000000名義人終活一郎
預貯金の種類普通備考給与振込口座

預貯金②

金融機関△△銀行支店名・店番号〇〇支店    555  
口座番号0000000名義人終活一郎
預貯金の種類定期備考

預貯金③、預貯金④……というように、すべての口座について記載していきます。
有価証券、その他の金融資産についても同様に、口座を記録しておきましょう。

【生命保険】例

保険会社〇〇〇生命
商品名定期保険Cコース
証券番号〇〇〇〇〇〇
契約者名終活 一郎
受取人終活 太郎
連絡先03-0000-0000
保険証券の保管場所書斎のデスク1番下の引き出し

他にも、不動産の所有や、価値のある美術品、骨董品などを所有している場合はそれらも記載しましょう。

また、負債がある場合はそちらも必ず明記してください。

借金も相続の対象となります。資産よりも負債の方が多いのであれば、相続人は相続放棄を選択するかと思いますが、相続放棄の手続きは相続発生後3ヶ月以内に行わなくてはなりません。

煩雑な手続きをスムーズに行うためにも、負債について詳細に記載しておくことが必要です。

遺言書について

遺言書がある場合は、その旨を、種類や保管場所と共に記しておきましょう。

しっかり覚えておいていただきたいのですが、エンディングノートは遺書の代わりにはなりません。

似ているようですが、決定的に違うことがあります。

それは、エンディングノートには法的効力がないということです。

遺言書は被相続人の財産処分について法的効力のある書面であり、作成方法や記載内容に法律上のルールがあります。そういったルールにのっとらないで書くエンディングノートは遺言書の代わりにはなり得ないのです。

エンディングノートの遺言書についての書き方は、以下を参考にしてください。

【遺言書について】※チェックや赤字は例です

遺言書の有無☑有り  □無し
保管場所仏壇右側の引き出し中段の箱の中
種類☑自筆証明遺言  □公正証書遺言※  □秘密証書遺言※

※公正証書遺言:公認役場の公証人が関与して公正証書の形で残す遺言書
※秘密証書遺言:遺言の内容を誰にも公開せず秘密にしたまま公証人に遺言の存在のみを証明してもらう遺言のこと

ペットについて

ペットを飼っている場合は、自分がいなくなった後のペットの扱いについて記載しておいてください。

世話の仕方や食べ物、嗜好、誰に面倒を見て欲しいかまで書きましょう。

もちろん記載したとしても、家族の事情で手放されてしまうこともあります。

そうであっても思いは伝わりますし、託された人や施設等でもペットに関する情報があった方が助かります。

ペットについて、エンディングノートの書き方は以下を参考にしてください。

【ペットについて】※赤字は例です

名前コロ
種類柴犬
年齢11才
かかりつけの病院〇〇動物病院 TEL03-0000-0000
好きな食べ物鶏ささみ、犬用ビーフジャーキー
喜ぶこと〇〇公園の滑り台が好きなので時々連れていってください。花壇をクンクンするのも好きです。
面倒をみて欲しい人長男夫婦にこのままこの家で飼って欲しい。慣れている所にいさせてやりたい。

大切な人へのメッセージ

エンディングノートには、家族や、大切な人へのメッセージを書いておくことができます。

内容は感謝の気持ちや、言いそびれていたこと、形見分けのこと、何でも構いません。

後に相手が目にしたとき、そこに込めた思いが伝わり、あなたへ思いを馳せてくれるでしょう。

仮に相手がそれを見ることが叶わないとしても(亡き夫や親へ綴る言葉、居場所を知らない友人への言葉など)、書き記すことは人生を振り返り、気持ちを整えていくことに繋がります。

心に伝わるメッセージを書くためのポイントは3つあります。

  • 感謝の気持ちを込めて書く
  • 相手の顔をイメージして普段通りの言葉を心掛ける
  • 愚痴や恨みのようなネガティブな内容は書かない

残していくものですから、敢えて互いの気分を害するような内容は避けた方がいいでしょう。

よそ行きの言葉でなく、普段通りに語りかけることで感謝の言葉も浮かびやすいですし、心に響く文章が紡げます。

ご参考までにいくつか具体例を挙げておきます。

【メッセージ】

一郎さんへ(夫)
しばらく会っていないけど元気ですか?
私はあなたがそちらに行ってしまった後も、良子や孫に囲まれて賑やかに過ごしていますよ。料理も洗濯もできない私をお嫁さんにしてくれてありがとう。退職後の温泉巡り楽しかったですね。
病院で最後に「ありがとう」と言ってくれたのに、私はこの世で伝えられないからここに書いておきます。あなたの奥さんになれてしあわせな人生でした。ありがとう。
良子へ(娘)
良子、あなたが生まれたとき、私は人生で最大の喜びを感じました。お父さんもそうです。
これから色々あるとは思うけど、どんなときも、自分はたくさんの愛に包まれ生まれてきたということを忘れないで。天国からも応援しています。忠志さんと仲良くね。先日話したダイヤの指輪、貰ってください。おばあちゃまからいただいたものですよ。
あなたがしてくれればおばあちゃまも喜んでくれるでしょう。
みかちゃんへ(孫)
似顔絵をありがとうね。ピアノとっても上手でした。
パパやママのいうことをよくきいて、おべんきょうもがんばってくださいね。みかちゃんはおばあちゃんの自慢の孫ですよ。ずっとずっと大好きです。

写真や絵を添えておくと、読んだ人も思い出が共有できて喜ばれます。

自分史

自分史を書いておくと、人生のさまざまを思い出し整理することができます。

自分という人間が生まれて生きてきた意味や価値を認識することができます。

後に読んだ人は、あなたという人間についてより深く知ることになるでしょう。

あなたの生い立ちからの人生を辿ることは、後の人たちに家族の歴史を伝えることにもなります。

人生の意味などといわれると難しく感じてしまうかもしれませんが、自分史にも書き方の決まりはありません。肩肘はらず思い出すままに自由に書き綴っていいのです。

エンディングノートでの自分史の書き方のポイントは3つです。

  • 時系列に沿って書く
  • 記憶が曖昧なところはメモ書きや空欄にする
  • 枠にとらわれず気持ちなども書き添える

しっかり書こうと考えるとつまづきやすくなります。楽しく思い出しながら、後から肉付けできるところはする、というような気持ちで書いていきましょう。

以下に簡単な書き方の具体例を示しましたのでご覧ください。

【自分史】例

西暦
(年)
年号
(年)
年齢
(歳)
できごと社会のできごと
1943昭和18010月11日
工員の父正夫と母さと子の長女として、北海道〇〇に生まれる
1958昭和3315家族で上京。
〇〇区〇〇高校に転入。
東京タワー完成。
10,000円札発行。ロカビリー流行
1961昭和3618地元の〇〇デパートに就職。ネクタイ売り場に配属される。
川崎良子ちゃんは同期。長い付き合いが始まる。
1964昭和3921売り場の先輩の紹介でお見合い。
一郎さんと交際を始める。第一印象は無口でこわそうな感じ。
東京オリンピック開催
1966昭和4123結婚。
2ヶ月後に父正夫死去。花嫁姿が見せられてよかった
1970昭和4527長女良子出産。人生最大の喜び。万国博覧会。よど号ハイジャック事件。ビートルズ解散
1971昭和4628母さと子死去。北海道につれていってあげられなくて心残り。「戦争を知らない子どもたち」ヒット。よく口ずさんだもの
中略
1995平成752良子結婚。夫が涙を流すのをはじめて見た阪神淡路大震災。
地下鉄サリン事件

このような感じで、自分にとって大きなできごとを年表にします。

この形式であれば、そのときどきに日記のように書き加えていくことができます。

他にも、細かい年表ではなく、「幼少期」「小学時代」「中学時代」〜「結婚後」「出産後」「退職後」といった転機ごとに書くパターンもあります。

文章を書くのがお好きな方は、自分を主人公にした小説のように綴るのも素敵です。

【20代から50代のエンディングノート】年代別オススメの項目と書き方

エンディングノートは人生の最期に向けての準備というイメージから、高齢の方が書く印象がありますが、実際には何歳からでも書くことができますし、どの世代の方にも役立ちます。

今をよりよく生きるため、これからに備えていくためのプランや思い、希望を書いておけるノートだからです。

この章では、20代から50代の年代別にエンディングノートに書くべき項目、カットしていい項目について説明します。

1章でエンディングノートの主な10項目をお伝えしましたが、他にも書くとよいさまざまな項目が考えられます。たとえば以下のような項目です。

  • 目標や夢
  • ライフプラン
  • 第二の人生でしたいこと(挑戦したいこと)

これらの具体的な書き方を交えながら、年代別のエンディングノートについて解説していきます。

若い世代でエンディングノートに興味をお持ちの方はぜひ参考にしてくださいね。

20代のエンディングノートはこれからのために書く

20代の方は成人したばかりですから、エンディングノートは人生の「これから」のために書いてください。

1章でご紹介した10項目以外に、目標や将来の夢をノートに書くことをおすすめします。

書くことで自覚が生まれ、夢のために努力したくなりますし、目標が曖昧な人は自分の心を見つめる機会になります。

前述の項目についても、今わかるところを埋めることで、これからに向けて「どう生きるべきか」という指針になります。

といっても、20代ならカットしていい項目もあります。

下記に20代のエンディングノートに書くとよい項目を一覧にしましたのでご覧ください。

「目標(夢)」の例も挙げましたので参考にしてください。

【20代のエンディングノート】◎書くべき △どちらでもいい

項目書く書かなくていい備考/例
自分について
契約など個人情報
医療や介護※持病のある方は書いておきましょう
葬儀や納骨
知人や親戚の連絡先※連絡帳のような感覚で書くといいでしょう。訃報のお報せ欄は空欄で構いません
相続財産について
遺言書について
ペットについて
大切な人へのメッセージ
自分史
目標(夢)例)
・起業する
・お母さんのような立派な看護師になる
・海外留学をする
・将来はカラーコーディネーターになる
・カフェのオーナーになる
・25歳で結婚して27歳で母になる!
・売れる役者になってバイトせずに食えるようになる(30歳までに!)

30代・40代のエンディングノートは人生設計のために書く

30代40代は、仕事がステップアップしたり、結婚や子どもを授かったりと人生の節目を迎えます。

ここまでの自分自身を検証整理し、これからのライフプランを練るべき年代です。

そのため、エンディングノートには、前述の10項目以外に「ライフプラン」を書くことをおすすめします。

子どもの教育や自己投資、住宅プラン…と資金を含めた人生設計をするのに、エンディングノートは役立ちます。

30代40代のエンディングノートで、書くとよい項目、カットしていい項目を一覧にしましたのでご覧ください。

ライフプランの書き方例も添付しましたので参考にして頂けたらと思います。

【30代・40代のエンディングノート】◎書くべき △どちらでもいい

項目書く書かなくていい備考
自分について
契約など個人情報
医療や介護
葬儀や納骨
知人や親戚の連絡先
相続財産について
遺言書について
ペットについて
大切な人へのメッセージ※結婚時にパートナーへの思い、生まれたばかりの子への気持ちなどを綴っておくと後から見たときに心に響くことがあります
自分史※この時期から書き出す人も多いです。振り返ることでこれからが考えられます
ライフプラン※下記参照

ライフプランは以下のように、人生の中での大きなイベントと支出を書いて一覧にするのが簡単です。

どのようにマネープランをたてていくべきかも考えやすくなります。

【ライフプラン】

西暦
(年齢)
20132014201520162017201820192020・・・
自分3334353637383940・・・
3132333435363738・・・
長女012345・・・
息子012・・・
イベント結婚!転職長女誕生長男誕生長女
幼稚園入園
住宅購入・・・
支出200万30万30万15万1500万・・・

このような形式で、会社を退職する65歳くらいまでの表を作成しましょう。

これからの様々なイベントを乗り切る資金や、備えに必要な金額が見えてきます。

加えて、5年後、10年後までにやり遂げたい目標なども記載すると、より計画が明確になります。

例)

目標<5年後までに>
・新車を購入する
・写真コンクールで一度は入賞を果たす!
<10年後までに>
・家族で海外旅行をする
・妻にダイヤの指輪を買う
・オーディオルームを作る

50代のエンディングノートはセカンドライフの充実に向けて書く

50代は子育てが一段落したり定年が近づいたりして、セカンドライフを考え始める年代です。

定年後の生活に備えたり老後の資金を考える上でも、エンディングノートを書き始めるのに決して早過ぎる年代ではありません。

この年代のエンディングノートで、先の10項目以外におすすめする項目は、「これからしたいこと」です。

セカンドライフを活力を持って生きるためには、資金以外に、心の充実が重要になります。

楽しく喜びを持って第二の人生を歩めるように、これからしたいことを書いてみましょう。

書き方のポイントは、それを考えるとワクワクできるかどうか?に視点をおいて考えることです。

下記の50代のエンディングノート一覧に、「これからしたいこと」の例も示しましたのでご覧ください。

【50代のエンディングノート】◎書くべき △どちらでもいい

項目書く書かなくていい備考/例
自分について
契約など個人情報
医療や介護
葬儀や納骨
知人や親戚の連絡先
相続財産について
遺言書について
ペットについて
大切な人へのメッセージ
自分史※自分史は遡って調べる作業も含め体力のいる作業です。50代から書き始めることをおすすめします。
これからしたいこと例)
・ゴルフ教室に通う
・韓国語を習う
・写真展に挑戦する
・蕎麦を打つ
・田舎へ移住する
・YouTubeデビューする
・フラワーアレンジメント
・温泉巡り
・ヨガをはじめる

エンディングノートがスムーズに書ける!3つのポイント

エンディングノートの書き方はしっかり把握できましたでしょうか。

内容はわかっても、いざ書こうとすると構えてしまってなかなか進まない…という人がいるかもしれませんね。

そこで2章では、エンディングノートをスムーズに書くためのポイントを伝授したいと思います。

  • 書けるところから書く
  • 一気に完成しようと思わない
  • 自分が書きやすいノートを選ぶ

ひとつずつ説明していきます。

この2つのポイントをおさえるだけで、楽に書き進められるようになりますので、ぜひ試してみてくださいね。

書けるところから書く

エンディングノートをスムーズに書く一番のポイントは、書けるところから書くということです。

最初から順番にきれいに埋めていこうと考えると、調べないとわからない要素や、決めていないこと、じっくり考えなければ書けないところで立ち止まってしまい、なかなか先へ進めなくなってしまいます。

たとえば、自分についての項目や、契約などの個人情報は考えなくてもすぐに書けますよね。

ペットの名前、医療の欄でも持病や病院名は悩む必要なく書けるのではないでしょうか。

エンディングノートを書く際は、そういったすぐ書ける所、わかっている所から埋めていきましょう。

わからない所、ゆっくり考えたい所は飛ばして構いません。

死の時期が差し迫っているケースをのぞき、エンディングノートはいついつまでに完成させなければいけないものではありません。

気楽に、書けるところから書いていきましょう。

一気に完成しようと考えない

エンディングノートは一気に完成しようと考えないでください。

そもそも短期間で完璧な形にできるようなものではないのです。

書いている間に家族の状況が変わる場合もあるでしょうし、あなたの気持ちに変化が訪れることも充分考えられます。

すぐに全部のページを完璧に埋めようなどと考えると大変ですし、構えてしまって進みません。

最初から完成をめざしていると、間違いやミスを恐れて、多大な神経を使うことになるでしょう。

変化したら更新すればいいし、間違えたら書き直せばいいと考えて、気楽に書いていくことをおすすめします。

エンディングノートにおいては、綺麗にまとまった形式的なものはそんなに意味がありません。

人生はそれぞれ違うのですから、見本通りの、体温の伝わらないものは残された家族にも意味をなさないのです。

その時々のあなたの気持ちがこもったエンディングノートであれば、二重線で消した箇所や、何度も書き直した形跡さえも良い思い出に変わります。

エンディングノートは最初から完成形を求めず、書けるところから、ミスや間違いを恐れず書いていきましょう。

自分が書きやすいノートを選ぶ

スムーズに書くためには、相性の良い、書きやすいノートを選ぶのも重要なポイントになります。

開くのが楽しみになるようなノートを選ぶと、そうでないときに比べ筆の運びも良くなります。

たとえば、どこにでも持ち運べる気軽な軽いノートが書きやすい人もいるでしょう。

反対に、高級感のある重厚なノートの方が気分が上がるという人だっています。

説明が詳しく載っているものが助かるという人もいれば、説明や項目は少なめで自由度の高いものが好きな人もいます。

デザインひとつとっても、見やすさ重視の装丁、可愛い装丁、書籍風など、たくさんの種類があり、人それぞれ「書きやすい」と感じるものは違ってきます。

ご存知のように現在はさまざまなエンディングノートが数多く出回っています。

どれにするか迷うところですが、スムーズに書くためには、とにかく「書きやすい」と感じるものを選ぶようにしましょう。

エンディングノート作成でよくある3つの質問

エンディングノートの書き方やポイントは把握できましたでしょうか。

この章では、エンディングノート作成にあたってよくある質問と答えをご紹介します。

気になるところをご覧になって疑問を解消して頂けたらと思います。

Q1.エンディングノートは家族と相談しながら書いてはいけないの?

A.
エンディングノートは家族と相談しながら書いても構いません。
どんな情報があった方が良いかを直接たずねることができる利点もあります。
家族だけでなく、同じ年頃の友人や、既にエンディングノートを書いた経験のある知人などに相談しても良いでしょう。
ただし、個人情報に関わる部分もあるので、信頼できる相手かどうかはしっかりと判断するようにしてください。

 Q2.定期的に見直しや更新をしなきゃいけない?どれくらいの頻度ですればいい?

A.
エンディングノートは定期的に見直し、状況や変化に応じて更新をした方がいいです。
時間の経過と共に、家族の状況や、あなたの気持ちも変化するからです。財産に関しても変わる可能性があります。
頻度としては1、2年に1回くらいがいいでしょう。誕生日や記念の日など、見直しをする日を決めておくと忘れずに見直せます。

 Q3.エンディングノートの保管場所はどこにすればいいですか?

A.
保管場所は目につき過ぎない方がいいですが、かといって家族の誰にも見つけてもらえないようでは意味がありません。
おすすめの保管場所は以下の3つです。箪笥本棚机の引き出しできれば、エンディングノートの存在を、家族の誰かに伝えておくとよいでしょう。
そうすれば万一の場合に必ず探してもらえます。
よくある失敗例として、知人に預けてトラブルになったということがあります。
信頼できる知人であったとしても、ちょっとした興味で中身を見てしまいトラブルに発展する可能性があります。
保管場所は家の中のどこかを選ぶこと、人に預けるのは避けてください。

書き方に悩んだら専門家に相談しよう

エンディングノートの項目や内容を、書き方に焦点をあてて詳しくお伝えしてきました。

ここまで読まれたあなたはすぐにでもペンを握れると思いますが、それでも作成途中で悩んでしまうことがないとも限りません。

多くの方はエンディングノートを書くのは初めてです。

最初はスムーズに書けたのに途中でつまづいてしまった、自分ひとりで決めがたい迷いが生じてしまったという方は少なくないのです。

そんな風に悩んだり迷ったりしたときは、専門家に相談してみましょう。

エンディングノートの書き方について、さまざまなセミナーや講座が各地で開かれています。

昨今はオンラインでの対応も増えてきましたので、手軽に受講することができます。

「終活の相談窓口」ではエンディングノートの作成サポートを行っています。下記をご覧になって興味のある方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。

【エンディングノートの書き方サポート(ZOOMでのサポートも対応しています)】

10名以下のサポート5,000円/1名
10名以上の場合はセミナーになります。50,000円+巣鴨からの交通費
*学校、病院、介護施設、地域包括支援センター、社会福祉協議会、NPO団体、自治体、行政さまからのご依頼については、巣鴨からの交通費のみで受けさせていただいています。

まとめ

エンディングノートの書き方に決まりはありません。

それだけ自由度の高いものなのですが、難しく感じてしまったときにスムーズに書くポイントは2つあります。

  • 書けるところから書く
  • 一気に完成しようと考えない

完璧に書くことや形式を気にして堅苦しく構えず、書けることを気軽に書きとめていくような気持ちで向かうと良いでしょう。

作成につまづいて悩んだり、迷ったりしたときは専門家に相談するのも一案です。

記事を参考に、思いのつまったメモリアルな一冊を書いて頂ければと思います。

※一日葬:通夜を行わず一日で納棺から葬式までを行う葬儀
※直葬:通夜も葬式も行わず納棺後に火葬を行う葬儀

知人や親戚の連絡先

葬儀や納骨について

Amazonや楽天などネットショップを使われている方は、そちらのパスワードや引き落とし口座も記載しておくと良いでしょう。

契約情報に関しては、下記の例のように口座自動引き落としに特化したページを作るのもひとつの方法です。

口座引落としページの例

銀行関連が一括して見られるので、わかりやすいですね。ここもチェック!エンディングノートにはキャッシュカードの暗証番号は書かないでください。
予期しない人の目に触れて、財産が盗まれてしまう可能性があります。
クレジットカードの番号なども同様の理由で書かないようにしてください。

医療や介護について

住所は引っ越したときには更新してください。引越しが多い人は、変遷として、その都度書き換えて残しておくのも覚え書きになっていいでしょう。

特技や趣味、好きな食べ物は必須ではありませんが、見た人に、あなたの人と成りをイメージして貰うという意味で、あるといい情報です。

契約などの個人情報

エンディングノートの書き方に決まりはありませんが、残しておく人のために書くべき内容として冒頭で述べた10項目は記載するようにしましょう。

項目ごとの書き方を、具体的な例文を交えながら解説します。

あなただけの大切な一冊のために、しっかり理解していってくださいね。

自分について

  1. 自分について(名前・生年月日・本籍地など)
  2. 契約などの個人情報(携帯・パソコン・光熱費)
  3. 医療や介護について(持病・常用薬・延命治療の有無など)
  4. 葬儀や納骨について
  5. 知人や親戚の連絡先
  6. 相続財産について(預貯金・不動産・生命保険など)
  7. 遺言書について
  8. ペットについて
  9. 大切な人へのメッセージ
  10. 自分史

読んで頂ければ、エンディングノートのイメージが明確になり、具体的に何を、どう書くべきが見えてくるでしょう。

また、昨今では若い世代でエンディングノートを書く人が増えていることから、20代から50代の年代別の書き方についても触れていきます。

さらに、どの年代の方でもスムーズに書き進められるように書き方のポイントも伝授します!

記事を参考に、思いのこもった大切な一冊を迷いなく作成して頂けたらと思います。

記事のもくじ [とじる]

「エンディングノートって、何を、どんな風に書いたらいいのだろう」

「エンディングノートの書き方に決まりはあるのかしら?」

記事をご覧のあなたはこんな疑問をお持ちではないでしょうか?

結論からいうとエンディングノートの書き方に決まりはありません。

ただ、必ず記載しておいた方がいい項目は10個あります。

その項目さえ押さえておけば、基本的に洩れのないエンディングノートが仕上がります。

本記事では、エンディングノートに書くべきその10項目と、各々の書き方を例文を交えて解説します!

  1. 自分について(名前・生年月日・本籍地など)
  2. 契約などの個人情報(携帯・パソコン・光熱費)
  3. 医療や介護について(持病・常用薬・延命治療の有無など)
  4. 葬儀や納骨について
  5. 知人や親戚の連絡先
  6. 相続財産について(預貯金・不動産・生命保険など)
  7. 遺言書について
  8. ペットについて
  9. 大切な人へのメッセージ
  10. 自分史

読んで頂ければ、エンディングノートのイメージが明確になり、具体的に何を、どう書くべきが見えてくるでしょう。

また、昨今では若い世代でエンディングノートを書く人が増えていることから、20代から50代の年代別の書き方についても触れていきます。

さらに、どの年代の方でもスムーズに書き進められるように書き方のポイントも伝授します!

記事を参考に、思いのこもった大切な一冊を迷いなく作成して頂けたらと思います。

記事のもくじ [とじる]

エンディングノートの書き方を項目別に解説

エンディングノートの書き方に決まりはありませんが、残しておく人のために書くべき内容として冒頭で述べた10項目は記載するようにしましょう。

項目ごとの書き方を、具体的な例文を交えながら解説します。

あなただけの大切な一冊のために、しっかり理解していってくださいね。

自分について

エンディングノートには、自分の名前や生年月日などの基本情報を記載しておきましょう。

「そんな当たり前のこと書く必要ある?」と思われるかもしれませんが、導入部分として書いておくべきです。

当たり前と思っていることを忘れてしまう日がこないとも限りません。

この先ノートを見る人が、あなたの生年月日を知らない場合だってあるでしょう。

何より自分の基本情報を書くことは、『これからエンディングノートを書いていくのだ』という自覚につながります。一番スラスラ書ける部分なのでモチベーションも上がります。

記載する事項に決まりはありませんが、以下のような内容を書いておくと良いです。

具体例を作りましたのでご覧ください。

【自分について】※赤字は例です

名前終活 一郎(しゅうかつ いちろう)
生年月日西暦 19〇〇年(大正・昭和・平成 〇〇年)
〇〇月 〇〇日 生まれ
住所〒000-0000
東京都〇〇区〇〇町 〇ー〇〇ー〇号
本籍地〒000-0000
埼玉県〇〇区〇〇町 〇ー〇ー〇〇号
血液型A 型
趣味映画鑑賞
釣り
写真
特技料理(定年後に習ってハマる)
好きな食べ物刺身
蕎麦(ただしワサビが苦手)

住所は引っ越したときには更新してください。引越しが多い人は、変遷として、その都度書き換えて残しておくのも覚え書きになっていいでしょう。

特技や趣味、好きな食べ物は必須ではありませんが、見た人に、あなたの人と成りをイメージして貰うという意味で、あるといい情報です。

契約などの個人情報

エンディングノートには使っている携帯電話やパソコン、光熱費など、契約関連の個人情報を書いておきましょう。

見た人が引き継いだり、解約するのに大変役立ちます。

自分の覚え書きにもなりますので、パスワードやIDなどの情報も書いておくと良いでしょう。

記載事項に決まりはありませんが、以下のような内容を記載するのがおすすめです。

【契約などの個人情報】※赤字は例です

契約サービス金融機関名引落日ID・パスワードなど備考
携帯(会社名〇〇)〇〇銀行
〇〇支店
口座番号
〇〇〇〇〇〇〇
毎月
25日
携帯番号
090-0000-0000
アドレス
・・・・・・・・
パスワード
・・・・
妻の携帯も一緒に引き落とされる。
PC(プロバイダ名〇〇)〇〇銀行
〇〇支店
口座番号
〇〇〇〇〇〇〇
毎月
25日
アドレス
・・・・・・・・
パスワード
・・・・
ID
・・・・・・・・
水道隔月末頃振込用紙で支払い
ガスと電気(会社名〇〇〇〇)〇〇銀行
〇〇支店
口座番号
〇〇〇〇〇〇〇
毎月
25日
ガスと電気は一括

Amazonや楽天などネットショップを使われている方は、そちらのパスワードや引き落とし口座も記載しておくと良いでしょう。

契約情報に関しては、下記の例のように口座自動引き落としに特化したページを作るのもひとつの方法です。

口座引落としページの例

銀行関連が一括して見られるので、わかりやすいですね。ここもチェック!エンディングノートにはキャッシュカードの暗証番号は書かないでください。
予期しない人の目に触れて、財産が盗まれてしまう可能性があります。
クレジットカードの番号なども同様の理由で書かないようにしてください。

医療や介護について

アレルギーや持病、常用薬などを書き記しておきましょう。

判断能力が低下したり、急な病で意識不明になったときに介護する人が助かります。

また、臓器提供や延命治療を望むかどうかも書いておくべきことのひとつです。

万一のとき、希望通りの対処をして貰えるように思いを記しましょう。

記載がなかった場合、家族が難しい判断を求められることになります。

ただ、「望まない」などの記載があったとしても、家族は悩むことが多いので、ノートに書くだけでなく1度は話し合いをしておいた方がよいでしょう。

医療や介護について、エンディングノートの書き方は以下を参考にしてください。

【医療や介護について】※チェックや赤字は例です

持病☑有り 狭心症□無し
常用薬☑有り 〇〇〇、〇〇〇〇〇□無し
アレルギー☑有り 小麦、猫□無し
延命治療□希望する☑希望しない 
臓器提供☑希望する□希望しない

葬儀や納骨について

自分の葬儀をどんな風に行って欲しいかの希望、納骨して欲しい寺などを記載しておきましょう。

遺影に使用して欲しい写真についてや、棺に納めて欲しいものなども書いておくと良いです。

亡くなった際、家族は悲しみやショックの中で葬儀の準備をしなくてはなりません。

動転して病院や葬儀社にいわれるままに、式を終わらせてしまったという話も聞かれます。

ノートに希望や指示が記載してあれば、あなたの生前の希望通りの葬儀をスムーズに行うことができます。

葬儀や介護についての書き方は以下を参考にしてください。

【葬儀や納骨について】※チェックや赤字は例です

お葬式のかたち□一般葬  ☑家族葬  □一日葬※  □直葬※
喪主について終活太郎(長男)
遺影について☑有り  □無し  保管場所(仏壇右側の引き出し1段目)  
棺に納めて欲しいもの家族旅行のアルバム、箪笥下段にある着物
納骨して欲しい寺院(霊園)名前   〇〇霊園
所在地  東京都〇〇区〇-〇-〇〇
連絡先  03-〇〇〇〇-〇〇〇〇

※一日葬:通夜を行わず一日で納棺から葬式までを行う葬儀
※直葬:通夜も葬式も行わず納棺後に火葬を行う葬儀

知人や親戚の連絡先

あなたの親しい知人や親戚の連絡先を記載しましょう。

死後に連絡をして欲しい人には、その旨書き記しておくと家族は助かります。

連絡先の書き方の具体例は以下になります。

【知人や親戚の連絡先】※チェックや赤字は例です

氏名関係住所連絡先訃報について
終活 貞夫東京都〇〇区・・・・・03-0000-0000☑知らせる □知らせない
鈴木 正義兄神奈川県〇〇区・・・・090-0000-0000☑知らせる □知らせない
岡田 緑不明不明□知らせる ☑知らせない
井上 市子友達東京都〇〇区・・・・・080-0000-0000☑知らせる □知らせない
山田 三郎叔父埼玉県〇〇市・・・・・080-0000-0000□知らせる ☑知らせない
佐藤 良郎不明090-0000-0000□知らせる ☑知らせない
終活 花子叔母不明03-0000-0000☑知らせる □知らせない

相続財産について

エンディングノートには、持っている財産の内容を記載しておきましょう。

わからないと、残された家族は相続手続きが大変な負担になります。

相続税の申告には全ての財産の洗い出しが必要なのです。

相続財産について、記載しておきたい情報には以下のようなものがあります。

  • 預貯金(金融機関・支店名など)
  • 有価証券(金融機関・支店名等)
  • 生命保険の加入状況

書き方は以下の例をご覧ください。

【預貯金】※赤字は例です
預貯金①

金融機関〇〇銀行支店名・店番号〇〇支店    111  
口座番号0000000名義人終活一郎
預貯金の種類普通備考給与振込口座

預貯金②

金融機関△△銀行支店名・店番号〇〇支店    555  
口座番号0000000名義人終活一郎
預貯金の種類定期備考

預貯金③、預貯金④……というように、すべての口座について記載していきます。
有価証券、その他の金融資産についても同様に、口座を記録しておきましょう。

【生命保険】例

保険会社〇〇〇生命
商品名定期保険Cコース
証券番号〇〇〇〇〇〇
契約者名終活 一郎
受取人終活 太郎
連絡先03-0000-0000
保険証券の保管場所書斎のデスク1番下の引き出し

他にも、不動産の所有や、価値のある美術品、骨董品などを所有している場合はそれらも記載しましょう。

また、負債がある場合はそちらも必ず明記してください。

借金も相続の対象となります。資産よりも負債の方が多いのであれば、相続人は相続放棄を選択するかと思いますが、相続放棄の手続きは相続発生後3ヶ月以内に行わなくてはなりません。

煩雑な手続きをスムーズに行うためにも、負債について詳細に記載しておくことが必要です。

遺言書について

遺言書がある場合は、その旨を、種類や保管場所と共に記しておきましょう。

しっかり覚えておいていただきたいのですが、エンディングノートは遺書の代わりにはなりません。

似ているようですが、決定的に違うことがあります。

それは、エンディングノートには法的効力がないということです。

遺言書は被相続人の財産処分について法的効力のある書面であり、作成方法や記載内容に法律上のルールがあります。そういったルールにのっとらないで書くエンディングノートは遺言書の代わりにはなり得ないのです。

エンディングノートの遺言書についての書き方は、以下を参考にしてください。

【遺言書について】※チェックや赤字は例です

遺言書の有無☑有り  □無し
保管場所仏壇右側の引き出し中段の箱の中
種類☑自筆証明遺言  □公正証書遺言※  □秘密証書遺言※

※公正証書遺言:公認役場の公証人が関与して公正証書の形で残す遺言書
※秘密証書遺言:遺言の内容を誰にも公開せず秘密にしたまま公証人に遺言の存在のみを証明してもらう遺言のこと

ペットについて

ペットを飼っている場合は、自分がいなくなった後のペットの扱いについて記載しておいてください。

世話の仕方や食べ物、嗜好、誰に面倒を見て欲しいかまで書きましょう。

もちろん記載したとしても、家族の事情で手放されてしまうこともあります。

そうであっても思いは伝わりますし、託された人や施設等でもペットに関する情報があった方が助かります。

ペットについて、エンディングノートの書き方は以下を参考にしてください。

【ペットについて】※赤字は例です

名前コロ
種類柴犬
年齢11才
かかりつけの病院〇〇動物病院 TEL03-0000-0000
好きな食べ物鶏ささみ、犬用ビーフジャーキー
喜ぶこと〇〇公園の滑り台が好きなので時々連れていってください。花壇をクンクンするのも好きです。
面倒をみて欲しい人長男夫婦にこのままこの家で飼って欲しい。慣れている所にいさせてやりたい。

大切な人へのメッセージ

エンディングノートには、家族や、大切な人へのメッセージを書いておくことができます。

内容は感謝の気持ちや、言いそびれていたこと、形見分けのこと、何でも構いません。

後に相手が目にしたとき、そこに込めた思いが伝わり、あなたへ思いを馳せてくれるでしょう。

仮に相手がそれを見ることが叶わないとしても(亡き夫や親へ綴る言葉、居場所を知らない友人への言葉など)、書き記すことは人生を振り返り、気持ちを整えていくことに繋がります。

心に伝わるメッセージを書くためのポイントは3つあります。

  • 感謝の気持ちを込めて書く
  • 相手の顔をイメージして普段通りの言葉を心掛ける
  • 愚痴や恨みのようなネガティブな内容は書かない

残していくものですから、敢えて互いの気分を害するような内容は避けた方がいいでしょう。

よそ行きの言葉でなく、普段通りに語りかけることで感謝の言葉も浮かびやすいですし、心に響く文章が紡げます。

ご参考までにいくつか具体例を挙げておきます。

【メッセージ】

一郎さんへ(夫)
しばらく会っていないけど元気ですか?
私はあなたがそちらに行ってしまった後も、良子や孫に囲まれて賑やかに過ごしていますよ。料理も洗濯もできない私をお嫁さんにしてくれてありがとう。退職後の温泉巡り楽しかったですね。
病院で最後に「ありがとう」と言ってくれたのに、私はこの世で伝えられないからここに書いておきます。あなたの奥さんになれてしあわせな人生でした。ありがとう。
良子へ(娘)
良子、あなたが生まれたとき、私は人生で最大の喜びを感じました。お父さんもそうです。
これから色々あるとは思うけど、どんなときも、自分はたくさんの愛に包まれ生まれてきたということを忘れないで。天国からも応援しています。忠志さんと仲良くね。先日話したダイヤの指輪、貰ってください。おばあちゃまからいただいたものですよ。
あなたがしてくれればおばあちゃまも喜んでくれるでしょう。
みかちゃんへ(孫)
似顔絵をありがとうね。ピアノとっても上手でした。
パパやママのいうことをよくきいて、おべんきょうもがんばってくださいね。みかちゃんはおばあちゃんの自慢の孫ですよ。ずっとずっと大好きです。

写真や絵を添えておくと、読んだ人も思い出が共有できて喜ばれます。

自分史

自分史を書いておくと、人生のさまざまを思い出し整理することができます。

自分という人間が生まれて生きてきた意味や価値を認識することができます。

後に読んだ人は、あなたという人間についてより深く知ることになるでしょう。

あなたの生い立ちからの人生を辿ることは、後の人たちに家族の歴史を伝えることにもなります。

人生の意味などといわれると難しく感じてしまうかもしれませんが、自分史にも書き方の決まりはありません。肩肘はらず思い出すままに自由に書き綴っていいのです。

エンディングノートでの自分史の書き方のポイントは3つです。

  • 時系列に沿って書く
  • 記憶が曖昧なところはメモ書きや空欄にする
  • 枠にとらわれず気持ちなども書き添える

しっかり書こうと考えるとつまづきやすくなります。楽しく思い出しながら、後から肉付けできるところはする、というような気持ちで書いていきましょう。

以下に簡単な書き方の具体例を示しましたのでご覧ください。

【自分史】例

西暦
(年)
年号
(年)
年齢
(歳)
できごと社会のできごと
1943昭和18010月11日
工員の父正夫と母さと子の長女として、北海道〇〇に生まれる
1958昭和3315家族で上京。
〇〇区〇〇高校に転入。
東京タワー完成。
10,000円札発行。ロカビリー流行
1961昭和3618地元の〇〇デパートに就職。ネクタイ売り場に配属される。
川崎良子ちゃんは同期。長い付き合いが始まる。
1964昭和3921売り場の先輩の紹介でお見合い。
一郎さんと交際を始める。第一印象は無口でこわそうな感じ。
東京オリンピック開催
1966昭和4123結婚。
2ヶ月後に父正夫死去。花嫁姿が見せられてよかった
1970昭和4527長女良子出産。人生最大の喜び。万国博覧会。よど号ハイジャック事件。ビートルズ解散
1971昭和4628母さと子死去。北海道につれていってあげられなくて心残り。「戦争を知らない子どもたち」ヒット。よく口ずさんだもの
中略
1995平成752良子結婚。夫が涙を流すのをはじめて見た阪神淡路大震災。
地下鉄サリン事件

このような感じで、自分にとって大きなできごとを年表にします。

この形式であれば、そのときどきに日記のように書き加えていくことができます。

他にも、細かい年表ではなく、「幼少期」「小学時代」「中学時代」〜「結婚後」「出産後」「退職後」といった転機ごとに書くパターンもあります。

文章を書くのがお好きな方は、自分を主人公にした小説のように綴るのも素敵です。

【20代から50代のエンディングノート】年代別オススメの項目と書き方

エンディングノートは人生の最期に向けての準備というイメージから、高齢の方が書く印象がありますが、実際には何歳からでも書くことができますし、どの世代の方にも役立ちます。

今をよりよく生きるため、これからに備えていくためのプランや思い、希望を書いておけるノートだからです。

この章では、20代から50代の年代別にエンディングノートに書くべき項目、カットしていい項目について説明します。

1章でエンディングノートの主な10項目をお伝えしましたが、他にも書くとよいさまざまな項目が考えられます。たとえば以下のような項目です。

  • 目標や夢
  • ライフプラン
  • 第二の人生でしたいこと(挑戦したいこと)

これらの具体的な書き方を交えながら、年代別のエンディングノートについて解説していきます。

若い世代でエンディングノートに興味をお持ちの方はぜひ参考にしてくださいね。

20代のエンディングノートはこれからのために書く

20代の方は成人したばかりですから、エンディングノートは人生の「これから」のために書いてください。

1章でご紹介した10項目以外に、目標や将来の夢をノートに書くことをおすすめします。

書くことで自覚が生まれ、夢のために努力したくなりますし、目標が曖昧な人は自分の心を見つめる機会になります。

前述の項目についても、今わかるところを埋めることで、これからに向けて「どう生きるべきか」という指針になります。

といっても、20代ならカットしていい項目もあります。

下記に20代のエンディングノートに書くとよい項目を一覧にしましたのでご覧ください。

「目標(夢)」の例も挙げましたので参考にしてください。

【20代のエンディングノート】◎書くべき △どちらでもいい

項目書く書かなくていい備考/例
自分について
契約など個人情報
医療や介護※持病のある方は書いておきましょう
葬儀や納骨
知人や親戚の連絡先※連絡帳のような感覚で書くといいでしょう。訃報のお報せ欄は空欄で構いません
相続財産について
遺言書について
ペットについて
大切な人へのメッセージ
自分史
目標(夢)例)
・起業する
・お母さんのような立派な看護師になる
・海外留学をする
・将来はカラーコーディネーターになる
・カフェのオーナーになる
・25歳で結婚して27歳で母になる!
・売れる役者になってバイトせずに食えるようになる(30歳までに!)

30代・40代のエンディングノートは人生設計のために書く

30代40代は、仕事がステップアップしたり、結婚や子どもを授かったりと人生の節目を迎えます。

ここまでの自分自身を検証整理し、これからのライフプランを練るべき年代です。

そのため、エンディングノートには、前述の10項目以外に「ライフプラン」を書くことをおすすめします。

子どもの教育や自己投資、住宅プラン…と資金を含めた人生設計をするのに、エンディングノートは役立ちます。

30代40代のエンディングノートで、書くとよい項目、カットしていい項目を一覧にしましたのでご覧ください。

ライフプランの書き方例も添付しましたので参考にして頂けたらと思います。

【30代・40代のエンディングノート】◎書くべき △どちらでもいい

項目書く書かなくていい備考
自分について
契約など個人情報
医療や介護
葬儀や納骨
知人や親戚の連絡先
相続財産について
遺言書について
ペットについて
大切な人へのメッセージ※結婚時にパートナーへの思い、生まれたばかりの子への気持ちなどを綴っておくと後から見たときに心に響くことがあります
自分史※この時期から書き出す人も多いです。振り返ることでこれからが考えられます
ライフプラン※下記参照

ライフプランは以下のように、人生の中での大きなイベントと支出を書いて一覧にするのが簡単です。

どのようにマネープランをたてていくべきかも考えやすくなります。

【ライフプラン】

西暦
(年齢)
20132014201520162017201820192020・・・
自分3334353637383940・・・
3132333435363738・・・
長女012345・・・
息子012・・・
イベント結婚!転職長女誕生長男誕生長女
幼稚園入園
住宅購入・・・
支出200万30万30万15万1500万・・・

このような形式で、会社を退職する65歳くらいまでの表を作成しましょう。

これからの様々なイベントを乗り切る資金や、備えに必要な金額が見えてきます。

加えて、5年後、10年後までにやり遂げたい目標なども記載すると、より計画が明確になります。

例)

目標<5年後までに>
・新車を購入する
・写真コンクールで一度は入賞を果たす!
<10年後までに>
・家族で海外旅行をする
・妻にダイヤの指輪を買う
・オーディオルームを作る

50代のエンディングノートはセカンドライフの充実に向けて書く

50代は子育てが一段落したり定年が近づいたりして、セカンドライフを考え始める年代です。

定年後の生活に備えたり老後の資金を考える上でも、エンディングノートを書き始めるのに決して早過ぎる年代ではありません。

この年代のエンディングノートで、先の10項目以外におすすめする項目は、「これからしたいこと」です。

セカンドライフを活力を持って生きるためには、資金以外に、心の充実が重要になります。

楽しく喜びを持って第二の人生を歩めるように、これからしたいことを書いてみましょう。

書き方のポイントは、それを考えるとワクワクできるかどうか?に視点をおいて考えることです。

下記の50代のエンディングノート一覧に、「これからしたいこと」の例も示しましたのでご覧ください。

【50代のエンディングノート】◎書くべき △どちらでもいい

項目書く書かなくていい備考/例
自分について
契約など個人情報
医療や介護
葬儀や納骨
知人や親戚の連絡先
相続財産について
遺言書について
ペットについて
大切な人へのメッセージ
自分史※自分史は遡って調べる作業も含め体力のいる作業です。50代から書き始めることをおすすめします。
これからしたいこと例)
・ゴルフ教室に通う
・韓国語を習う
・写真展に挑戦する
・蕎麦を打つ
・田舎へ移住する
・YouTubeデビューする
・フラワーアレンジメント
・温泉巡り
・ヨガをはじめる

エンディングノートがスムーズに書ける!3つのポイント

エンディングノートの書き方はしっかり把握できましたでしょうか。

内容はわかっても、いざ書こうとすると構えてしまってなかなか進まない…という人がいるかもしれませんね。

そこで2章では、エンディングノートをスムーズに書くためのポイントを伝授したいと思います。

  • 書けるところから書く
  • 一気に完成しようと思わない
  • 自分が書きやすいノートを選ぶ

ひとつずつ説明していきます。

この2つのポイントをおさえるだけで、楽に書き進められるようになりますので、ぜひ試してみてくださいね。

書けるところから書く

エンディングノートをスムーズに書く一番のポイントは、書けるところから書くということです。

最初から順番にきれいに埋めていこうと考えると、調べないとわからない要素や、決めていないこと、じっくり考えなければ書けないところで立ち止まってしまい、なかなか先へ進めなくなってしまいます。

たとえば、自分についての項目や、契約などの個人情報は考えなくてもすぐに書けますよね。

ペットの名前、医療の欄でも持病や病院名は悩む必要なく書けるのではないでしょうか。

エンディングノートを書く際は、そういったすぐ書ける所、わかっている所から埋めていきましょう。

わからない所、ゆっくり考えたい所は飛ばして構いません。

死の時期が差し迫っているケースをのぞき、エンディングノートはいついつまでに完成させなければいけないものではありません。

気楽に、書けるところから書いていきましょう。

一気に完成しようと考えない

エンディングノートは一気に完成しようと考えないでください。

そもそも短期間で完璧な形にできるようなものではないのです。

書いている間に家族の状況が変わる場合もあるでしょうし、あなたの気持ちに変化が訪れることも充分考えられます。

すぐに全部のページを完璧に埋めようなどと考えると大変ですし、構えてしまって進みません。

最初から完成をめざしていると、間違いやミスを恐れて、多大な神経を使うことになるでしょう。

変化したら更新すればいいし、間違えたら書き直せばいいと考えて、気楽に書いていくことをおすすめします。

エンディングノートにおいては、綺麗にまとまった形式的なものはそんなに意味がありません。

人生はそれぞれ違うのですから、見本通りの、体温の伝わらないものは残された家族にも意味をなさないのです。

その時々のあなたの気持ちがこもったエンディングノートであれば、二重線で消した箇所や、何度も書き直した形跡さえも良い思い出に変わります。

エンディングノートは最初から完成形を求めず、書けるところから、ミスや間違いを恐れず書いていきましょう。

自分が書きやすいノートを選ぶ

スムーズに書くためには、相性の良い、書きやすいノートを選ぶのも重要なポイントになります。

開くのが楽しみになるようなノートを選ぶと、そうでないときに比べ筆の運びも良くなります。

たとえば、どこにでも持ち運べる気軽な軽いノートが書きやすい人もいるでしょう。

反対に、高級感のある重厚なノートの方が気分が上がるという人だっています。

説明が詳しく載っているものが助かるという人もいれば、説明や項目は少なめで自由度の高いものが好きな人もいます。

デザインひとつとっても、見やすさ重視の装丁、可愛い装丁、書籍風など、たくさんの種類があり、人それぞれ「書きやすい」と感じるものは違ってきます。

ご存知のように現在はさまざまなエンディングノートが数多く出回っています。

どれにするか迷うところですが、スムーズに書くためには、とにかく「書きやすい」と感じるものを選ぶようにしましょう。

エンディングノート作成でよくある3つの質問

エンディングノートの書き方やポイントは把握できましたでしょうか。

この章では、エンディングノート作成にあたってよくある質問と答えをご紹介します。

気になるところをご覧になって疑問を解消して頂けたらと思います。

Q1.エンディングノートは家族と相談しながら書いてはいけないの?

A.
エンディングノートは家族と相談しながら書いても構いません。
どんな情報があった方が良いかを直接たずねることができる利点もあります。
家族だけでなく、同じ年頃の友人や、既にエンディングノートを書いた経験のある知人などに相談しても良いでしょう。
ただし、個人情報に関わる部分もあるので、信頼できる相手かどうかはしっかりと判断するようにしてください。

 Q2.定期的に見直しや更新をしなきゃいけない?どれくらいの頻度ですればいい?

A.
エンディングノートは定期的に見直し、状況や変化に応じて更新をした方がいいです。
時間の経過と共に、家族の状況や、あなたの気持ちも変化するからです。財産に関しても変わる可能性があります。
頻度としては1、2年に1回くらいがいいでしょう。誕生日や記念の日など、見直しをする日を決めておくと忘れずに見直せます。

 Q3.エンディングノートの保管場所はどこにすればいいですか?

A.
保管場所は目につき過ぎない方がいいですが、かといって家族の誰にも見つけてもらえないようでは意味がありません。
おすすめの保管場所は以下の3つです。箪笥本棚机の引き出しできれば、エンディングノートの存在を、家族の誰かに伝えておくとよいでしょう。
そうすれば万一の場合に必ず探してもらえます。
よくある失敗例として、知人に預けてトラブルになったということがあります。
信頼できる知人であったとしても、ちょっとした興味で中身を見てしまいトラブルに発展する可能性があります。
保管場所は家の中のどこかを選ぶこと、人に預けるのは避けてください。

書き方に悩んだら専門家に相談しよう

エンディングノートの項目や内容を、書き方に焦点をあてて詳しくお伝えしてきました。

ここまで読まれたあなたはすぐにでもペンを握れると思いますが、それでも作成途中で悩んでしまうことがないとも限りません。

多くの方はエンディングノートを書くのは初めてです。

最初はスムーズに書けたのに途中でつまづいてしまった、自分ひとりで決めがたい迷いが生じてしまったという方は少なくないのです。

そんな風に悩んだり迷ったりしたときは、専門家に相談してみましょう。

エンディングノートの書き方について、さまざまなセミナーや講座が各地で開かれています。

昨今はオンラインでの対応も増えてきましたので、手軽に受講することができます。

「終活の相談窓口」ではエンディングノートの作成サポートを行っています。下記をご覧になって興味のある方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。

【エンディングノートの書き方サポート(ZOOMでのサポートも対応しています)】

10名以下のサポート5,000円/1名
10名以上の場合はセミナーになります。50,000円+巣鴨からの交通費
*学校、病院、介護施設、地域包括支援センター、社会福祉協議会、NPO団体、自治体、行政さまからのご依頼については、巣鴨からの交通費のみで受けさせていただいています。

まとめ

エンディングノートの書き方に決まりはありません。

それだけ自由度の高いものなのですが、難しく感じてしまったときにスムーズに書くポイントは2つあります。

  • 書けるところから書く
  • 一気に完成しようと考えない

完璧に書くことや形式を気にして堅苦しく構えず、書けることを気軽に書きとめていくような気持ちで向かうと良いでしょう。

作成につまづいて悩んだり、迷ったりしたときは専門家に相談するのも一案です。

記事を参考に、思いのつまったメモリアルな一冊を書いて頂ければと思います。

エンディングノートは人生の最期に向けての準備というイメージから、高齢の方が書く印象がありますが、実際には何歳からでも書くことができますし、どの世代の方にも役立ちます。

今をよりよく生きるため、これからに備えていくためのプランや思い、希望を書いておけるノートだからです。

この章では、20代から50代の年代別にエンディングノートに書くべき項目、カットしていい項目について説明します。

1章でエンディングノートの主な10項目をお伝えしましたが、他にも書くとよいさまざまな項目が考えられます。たとえば以下のような項目です。

  • 目標や夢
  • ライフプラン
  • 第二の人生でしたいこと(挑戦したいこと)

これらの具体的な書き方を交えながら、年代別のエンディングノートについて解説していきます。

若い世代でエンディングノートに興味をお持ちの方はぜひ参考にしてくださいね。

20代のエンディングノートはこれからのために書く

20代の方は成人したばかりですから、エンディングノートは人生の「これから」のために書いてください。

1章でご紹介した10項目以外に、目標や将来の夢をノートに書くことをおすすめします。

書くことで自覚が生まれ、夢のために努力したくなりますし、目標が曖昧な人は自分の心を見つめる機会になります。

前述の項目についても、今わかるところを埋めることで、これからに向けて「どう生きるべきか」という指針になります。

といっても、20代ならカットしていい項目もあります。

下記に20代のエンディングノートに書くとよい項目を一覧にしましたのでご覧ください。

「目標(夢)」の例も挙げましたので参考にしてください。

【20代のエンディングノート】◎書くべき △どちらでもいい

項目書く書かなくていい備考/例
自分について
契約など個人情報
医療や介護※持病のある方は書いておきましょう
葬儀や納骨
知人や親戚の連絡先※連絡帳のような感覚で書くといいでしょう。訃報のお報せ欄は空欄で構いません
相続財産について
遺言書について
ペットについて
大切な人へのメッセージ
自分史
目標(夢)例)
・起業する
・お母さんのような立派な看護師になる
・海外留学をする
・将来はカラーコーディネーターになる
・カフェのオーナーになる
・25歳で結婚して27歳で母になる!
・売れる役者になってバイトせずに食えるようになる(30歳までに!)

30代・40代のエンディングノートは人生設計のために書く

30代40代は、仕事がステップアップしたり、結婚や子どもを授かったりと人生の節目を迎えます。

ここまでの自分自身を検証整理し、これからのライフプランを練るべき年代です。

そのため、エンディングノートには、前述の10項目以外に「ライフプラン」を書くことをおすすめします。

子どもの教育や自己投資、住宅プラン…と資金を含めた人生設計をするのに、エンディングノートは役立ちます。

30代40代のエンディングノートで、書くとよい項目、カットしていい項目を一覧にしましたのでご覧ください。

ライフプランの書き方例も添付しましたので参考にして頂けたらと思います。

【30代・40代のエンディングノート】◎書くべき △どちらでもいい

項目書く書かなくていい備考
自分について
契約など個人情報
医療や介護
葬儀や納骨
知人や親戚の連絡先
相続財産について
遺言書について
ペットについて
大切な人へのメッセージ※結婚時にパートナーへの思い、生まれたばかりの子への気持ちなどを綴っておくと後から見たときに心に響くことがあります
自分史※この時期から書き出す人も多いです。振り返ることでこれからが考えられます
ライフプラン※下記参照

ライフプランは以下のように、人生の中での大きなイベントと支出を書いて一覧にするのが簡単です。

どのようにマネープランをたてていくべきかも考えやすくなります。

【ライフプラン】

西暦
(年齢)
20132014201520162017201820192020・・・
自分3334353637383940・・・
3132333435363738・・・
長女012345・・・
息子012・・・
イベント結婚!転職長女誕生長男誕生長女
幼稚園入園
住宅購入・・・
支出200万30万30万15万1500万・・・

このような形式で、会社を退職する65歳くらいまでの表を作成しましょう。

これからの様々なイベントを乗り切る資金や、備えに必要な金額が見えてきます。

加えて、5年後、10年後までにやり遂げたい目標なども記載すると、より計画が明確になります。

例)

目標<5年後までに>
・新車を購入する
・写真コンクールで一度は入賞を果たす!
<10年後までに>
・家族で海外旅行をする
・妻にダイヤの指輪を買う
・オーディオルームを作る

50代のエンディングノートはセカンドライフの充実に向けて書く

50代は子育てが一段落したり定年が近づいたりして、セカンドライフを考え始める年代です。

定年後の生活に備えたり老後の資金を考える上でも、エンディングノートを書き始めるのに決して早過ぎる年代ではありません。

この年代のエンディングノートで、先の10項目以外におすすめする項目は、「これからしたいこと」です。

セカンドライフを活力を持って生きるためには、資金以外に、心の充実が重要になります。

楽しく喜びを持って第二の人生を歩めるように、これからしたいことを書いてみましょう。

書き方のポイントは、それを考えるとワクワクできるかどうか?に視点をおいて考えることです。

下記の50代のエンディングノート一覧に、「これからしたいこと」の例も示しましたのでご覧ください。

【50代のエンディングノート】◎書くべき △どちらでもいい

項目書く書かなくていい備考/例
自分について
契約など個人情報
医療や介護
葬儀や納骨
知人や親戚の連絡先
相続財産について
遺言書について
ペットについて
大切な人へのメッセージ
自分史※自分史は遡って調べる作業も含め体力のいる作業です。50代から書き始めることをおすすめします。
これからしたいこと例)
・ゴルフ教室に通う
・韓国語を習う
・写真展に挑戦する
・蕎麦を打つ
・田舎へ移住する
・YouTubeデビューする
・フラワーアレンジメント
・温泉巡り
・ヨガをはじめる

エンディングノートがスムーズに書ける!3つのポイント

エンディングノートの書き方はしっかり把握できましたでしょうか。

内容はわかっても、いざ書こうとすると構えてしまってなかなか進まない…という人がいるかもしれませんね。

そこで2章では、エンディングノートをスムーズに書くためのポイントを伝授したいと思います。

  • 書けるところから書く
  • 一気に完成しようと思わない
  • 自分が書きやすいノートを選ぶ

ひとつずつ説明していきます。

この2つのポイントをおさえるだけで、楽に書き進められるようになりますので、ぜひ試してみてくださいね。

書けるところから書く

エンディングノートをスムーズに書く一番のポイントは、書けるところから書くということです。

最初から順番にきれいに埋めていこうと考えると、調べないとわからない要素や、決めていないこと、じっくり考えなければ書けないところで立ち止まってしまい、なかなか先へ進めなくなってしまいます。

たとえば、自分についての項目や、契約などの個人情報は考えなくてもすぐに書けますよね。

ペットの名前、医療の欄でも持病や病院名は悩む必要なく書けるのではないでしょうか。

エンディングノートを書く際は、そういったすぐ書ける所、わかっている所から埋めていきましょう。

わからない所、ゆっくり考えたい所は飛ばして構いません。

死の時期が差し迫っているケースをのぞき、エンディングノートはいついつまでに完成させなければいけないものではありません。

気楽に、書けるところから書いていきましょう。

一気に完成しようと考えない

エンディングノートは一気に完成しようと考えないでください。

そもそも短期間で完璧な形にできるようなものではないのです。

書いている間に家族の状況が変わる場合もあるでしょうし、あなたの気持ちに変化が訪れることも充分考えられます。

すぐに全部のページを完璧に埋めようなどと考えると大変ですし、構えてしまって進みません。

最初から完成をめざしていると、間違いやミスを恐れて、多大な神経を使うことになるでしょう。

変化したら更新すればいいし、間違えたら書き直せばいいと考えて、気楽に書いていくことをおすすめします。

エンディングノートにおいては、綺麗にまとまった形式的なものはそんなに意味がありません。

人生はそれぞれ違うのですから、見本通りの、体温の伝わらないものは残された家族にも意味をなさないのです。

その時々のあなたの気持ちがこもったエンディングノートであれば、二重線で消した箇所や、何度も書き直した形跡さえも良い思い出に変わります。

エンディングノートは最初から完成形を求めず、書けるところから、ミスや間違いを恐れず書いていきましょう。

自分が書きやすいノートを選ぶ

スムーズに書くためには、相性の良い、書きやすいノートを選ぶのも重要なポイントになります。

開くのが楽しみになるようなノートを選ぶと、そうでないときに比べ筆の運びも良くなります。

たとえば、どこにでも持ち運べる気軽な軽いノートが書きやすい人もいるでしょう。

反対に、高級感のある重厚なノートの方が気分が上がるという人だっています。

説明が詳しく載っているものが助かるという人もいれば、説明や項目は少なめで自由度の高いものが好きな人もいます。

デザインひとつとっても、見やすさ重視の装丁、可愛い装丁、書籍風など、たくさんの種類があり、人それぞれ「書きやすい」と感じるものは違ってきます。

ご存知のように現在はさまざまなエンディングノートが数多く出回っています。

どれにするか迷うところですが、スムーズに書くためには、とにかく「書きやすい」と感じるものを選ぶようにしましょう。

エンディングノート作成でよくある3つの質問

エンディングノートの書き方やポイントは把握できましたでしょうか。

この章では、エンディングノート作成にあたってよくある質問と答えをご紹介します。

気になるところをご覧になって疑問を解消して頂けたらと思います。

Q1.エンディングノートは家族と相談しながら書いてはいけないの?

A.
エンディングノートは家族と相談しながら書いても構いません。
どんな情報があった方が良いかを直接たずねることができる利点もあります。
家族だけでなく、同じ年頃の友人や、既にエンディングノートを書いた経験のある知人などに相談しても良いでしょう。
ただし、個人情報に関わる部分もあるので、信頼できる相手かどうかはしっかりと判断するようにしてください。

 Q2.定期的に見直しや更新をしなきゃいけない?どれくらいの頻度ですればいい?

A.
エンディングノートは定期的に見直し、状況や変化に応じて更新をした方がいいです。
時間の経過と共に、家族の状況や、あなたの気持ちも変化するからです。財産に関しても変わる可能性があります。
頻度としては1、2年に1回くらいがいいでしょう。誕生日や記念の日など、見直しをする日を決めておくと忘れずに見直せます。

 Q3.エンディングノートの保管場所はどこにすればいいですか?

A.
保管場所は目につき過ぎない方がいいですが、かといって家族の誰にも見つけてもらえないようでは意味がありません。
おすすめの保管場所は以下の3つです。箪笥本棚机の引き出しできれば、エンディングノートの存在を、家族の誰かに伝えておくとよいでしょう。
そうすれば万一の場合に必ず探してもらえます。
よくある失敗例として、知人に預けてトラブルになったということがあります。
信頼できる知人であったとしても、ちょっとした興味で中身を見てしまいトラブルに発展する可能性があります。
保管場所は家の中のどこかを選ぶこと、人に預けるのは避けてください。

書き方に悩んだら専門家に相談しよう

エンディングノートの項目や内容を、書き方に焦点をあてて詳しくお伝えしてきました。

ここまで読まれたあなたはすぐにでもペンを握れると思いますが、それでも作成途中で悩んでしまうことがないとも限りません。

多くの方はエンディングノートを書くのは初めてです。

最初はスムーズに書けたのに途中でつまづいてしまった、自分ひとりで決めがたい迷いが生じてしまったという方は少なくないのです。

そんな風に悩んだり迷ったりしたときは、専門家に相談してみましょう。

エンディングノートの書き方について、さまざまなセミナーや講座が各地で開かれています。

昨今はオンラインでの対応も増えてきましたので、手軽に受講することができます。

「終活の相談窓口」ではエンディングノートの作成サポートを行っています。下記をご覧になって興味のある方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。

【エンディングノートの書き方サポート(ZOOMでのサポートも対応しています)】

10名以下のサポート5,000円/1名
10名以上の場合はセミナーになります。50,000円+巣鴨からの交通費
*学校、病院、介護施設、地域包括支援センター、社会福祉協議会、NPO団体、自治体、行政さまからのご依頼については、巣鴨からの交通費のみで受けさせていただいています。

まとめ

エンディングノートの書き方に決まりはありません。

それだけ自由度の高いものなのですが、難しく感じてしまったときにスムーズに書くポイントは2つあります。

  • 書けるところから書く
  • 一気に完成しようと考えない

完璧に書くことや形式を気にして堅苦しく構えず、書けることを気軽に書きとめていくような気持ちで向かうと良いでしょう。

作成につまづいて悩んだり、迷ったりしたときは専門家に相談するのも一案です。

記事を参考に、思いのつまったメモリアルな一冊を書いて頂ければと思います。

エンディングノートには、家族や、大切な人へのメッセージを書いておくことができます。

内容は感謝の気持ちや、言いそびれていたこと、形見分けのこと、何でも構いません。

後に相手が目にしたとき、そこに込めた思いが伝わり、あなたへ思いを馳せてくれるでしょう。

仮に相手がそれを見ることが叶わないとしても(亡き夫や親へ綴る言葉、居場所を知らない友人への言葉など)、書き記すことは人生を振り返り、気持ちを整えていくことに繋がります。

心に伝わるメッセージを書くためのポイントは3つあります。

  • 感謝の気持ちを込めて書く
  • 相手の顔をイメージして普段通りの言葉を心掛ける
  • 愚痴や恨みのようなネガティブな内容は書かない

大切な人へのメッセージ

※公正証書遺言:公認役場の公証人が関与して公正証書の形で残す遺言書
※秘密証書遺言:遺言の内容を誰にも公開せず秘密にしたまま公証人に遺言の存在のみを証明してもらう遺言のこと

ペットについて

他にも、不動産の所有や、価値のある美術品、骨董品などを所有している場合はそれらも記載しましょう。

また、負債がある場合はそちらも必ず明記してください。

借金も相続の対象となります。資産よりも負債の方が多いのであれば、相続人は相続放棄を選択するかと思いますが、相続放棄の手続きは相続発生後3ヶ月以内に行わなくてはなりません。

煩雑な手続きをスムーズに行うためにも、負債について詳細に記載しておくことが必要です。

遺言書について

相続財産について

エンディングノートには、持っている財産の内容を記載しておきましょう。

わからないと、残された家族は相続手続きが大変な負担になります。

相続税の申告には全ての財産の洗い出しが必要なのです。

相続財産について、記載しておきたい情報には以下のようなものがあります。

  • 預貯金(金融機関・支店名など)
  • 有価証券(金融機関・支店名等)
  • 生命保険の加入状況

相続財産について

エンディングノートには、持っている財産の内容を記載しておきましょう。

わからないと、残された家族は相続手続きが大変な負担になります。

相続税の申告には全ての財産の洗い出しが必要なのです。

相続財産について、記載しておきたい情報には以下のようなものがあります。

  • 預貯金(金融機関・支店名など)
  • 有価証券(金融機関・支店名等)
  • 生命保険の加入状況

書き方は以下の例をご覧ください。

【預貯金】※赤字は例です
預貯金①

金融機関〇〇銀行支店名・店番号〇〇支店    111  
口座番号0000000名義人終活一郎
預貯金の種類普通備考給与振込口座

預貯金②

金融機関△△銀行支店名・店番号〇〇支店    555  
口座番号0000000名義人終活一郎
預貯金の種類定期備考

預貯金③、預貯金④……というように、すべての口座について記載していきます。
有価証券、その他の金融資産についても同様に、口座を記録しておきましょう。

【生命保険】例

保険会社〇〇〇生命
商品名定期保険Cコース
証券番号〇〇〇〇〇〇
契約者名終活 一郎
受取人終活 太郎
連絡先03-0000-0000
保険証券の保管場所書斎のデスク1番下の引き出し

他にも、不動産の所有や、価値のある美術品、骨董品などを所有している場合はそれらも記載しましょう。

また、負債がある場合はそちらも必ず明記してください。

借金も相続の対象となります。資産よりも負債の方が多いのであれば、相続人は相続放棄を選択するかと思いますが、相続放棄の手続きは相続発生後3ヶ月以内に行わなくてはなりません。

煩雑な手続きをスムーズに行うためにも、負債について詳細に記載しておくことが必要です。

遺言書について

遺言書がある場合は、その旨を、種類や保管場所と共に記しておきましょう。

しっかり覚えておいていただきたいのですが、エンディングノートは遺書の代わりにはなりません。

似ているようですが、決定的に違うことがあります。

それは、エンディングノートには法的効力がないということです。

遺言書は被相続人の財産処分について法的効力のある書面であり、作成方法や記載内容に法律上のルールがあります。そういったルールにのっとらないで書くエンディングノートは遺言書の代わりにはなり得ないのです。

エンディングノートの遺言書についての書き方は、以下を参考にしてください。

【遺言書について】※チェックや赤字は例です

遺言書の有無☑有り  □無し
保管場所仏壇右側の引き出し中段の箱の中
種類☑自筆証明遺言  □公正証書遺言※  □秘密証書遺言※

※公正証書遺言:公認役場の公証人が関与して公正証書の形で残す遺言書
※秘密証書遺言:遺言の内容を誰にも公開せず秘密にしたまま公証人に遺言の存在のみを証明してもらう遺言のこと

ペットについて

ペットを飼っている場合は、自分がいなくなった後のペットの扱いについて記載しておいてください。

世話の仕方や食べ物、嗜好、誰に面倒を見て欲しいかまで書きましょう。

もちろん記載したとしても、家族の事情で手放されてしまうこともあります。

そうであっても思いは伝わりますし、託された人や施設等でもペットに関する情報があった方が助かります。

ペットについて、エンディングノートの書き方は以下を参考にしてください。

【ペットについて】※赤字は例です

名前コロ
種類柴犬
年齢11才
かかりつけの病院〇〇動物病院 TEL03-0000-0000
好きな食べ物鶏ささみ、犬用ビーフジャーキー
喜ぶこと〇〇公園の滑り台が好きなので時々連れていってください。花壇をクンクンするのも好きです。
面倒をみて欲しい人長男夫婦にこのままこの家で飼って欲しい。慣れている所にいさせてやりたい。

大切な人へのメッセージ

エンディングノートには、家族や、大切な人へのメッセージを書いておくことができます。

内容は感謝の気持ちや、言いそびれていたこと、形見分けのこと、何でも構いません。

後に相手が目にしたとき、そこに込めた思いが伝わり、あなたへ思いを馳せてくれるでしょう。

仮に相手がそれを見ることが叶わないとしても(亡き夫や親へ綴る言葉、居場所を知らない友人への言葉など)、書き記すことは人生を振り返り、気持ちを整えていくことに繋がります。

心に伝わるメッセージを書くためのポイントは3つあります。

  • 感謝の気持ちを込めて書く
  • 相手の顔をイメージして普段通りの言葉を心掛ける
  • 愚痴や恨みのようなネガティブな内容は書かない

残していくものですから、敢えて互いの気分を害するような内容は避けた方がいいでしょう。

よそ行きの言葉でなく、普段通りに語りかけることで感謝の言葉も浮かびやすいですし、心に響く文章が紡げます。

ご参考までにいくつか具体例を挙げておきます。

【メッセージ】

一郎さんへ(夫)
しばらく会っていないけど元気ですか?
私はあなたがそちらに行ってしまった後も、良子や孫に囲まれて賑やかに過ごしていますよ。料理も洗濯もできない私をお嫁さんにしてくれてありがとう。退職後の温泉巡り楽しかったですね。
病院で最後に「ありがとう」と言ってくれたのに、私はこの世で伝えられないからここに書いておきます。あなたの奥さんになれてしあわせな人生でした。ありがとう。
良子へ(娘)
良子、あなたが生まれたとき、私は人生で最大の喜びを感じました。お父さんもそうです。
これから色々あるとは思うけど、どんなときも、自分はたくさんの愛に包まれ生まれてきたということを忘れないで。天国からも応援しています。忠志さんと仲良くね。先日話したダイヤの指輪、貰ってください。おばあちゃまからいただいたものですよ。
あなたがしてくれればおばあちゃまも喜んでくれるでしょう。
みかちゃんへ(孫)
似顔絵をありがとうね。ピアノとっても上手でした。
パパやママのいうことをよくきいて、おべんきょうもがんばってくださいね。みかちゃんはおばあちゃんの自慢の孫ですよ。ずっとずっと大好きです。

写真や絵を添えておくと、読んだ人も思い出が共有できて喜ばれます。

自分史

自分史を書いておくと、人生のさまざまを思い出し整理することができます。

自分という人間が生まれて生きてきた意味や価値を認識することができます。

後に読んだ人は、あなたという人間についてより深く知ることになるでしょう。

あなたの生い立ちからの人生を辿ることは、後の人たちに家族の歴史を伝えることにもなります。

人生の意味などといわれると難しく感じてしまうかもしれませんが、自分史にも書き方の決まりはありません。肩肘はらず思い出すままに自由に書き綴っていいのです。

エンディングノートでの自分史の書き方のポイントは3つです。

  • 時系列に沿って書く
  • 記憶が曖昧なところはメモ書きや空欄にする
  • 枠にとらわれず気持ちなども書き添える

しっかり書こうと考えるとつまづきやすくなります。楽しく思い出しながら、後から肉付けできるところはする、というような気持ちで書いていきましょう。

以下に簡単な書き方の具体例を示しましたのでご覧ください。

【自分史】例

西暦
(年)
年号
(年)
年齢
(歳)
できごと社会のできごと
1943昭和18010月11日
工員の父正夫と母さと子の長女として、北海道〇〇に生まれる
1958昭和3315家族で上京。
〇〇区〇〇高校に転入。
東京タワー完成。
10,000円札発行。ロカビリー流行
1961昭和3618地元の〇〇デパートに就職。ネクタイ売り場に配属される。
川崎良子ちゃんは同期。長い付き合いが始まる。
1964昭和3921売り場の先輩の紹介でお見合い。
一郎さんと交際を始める。第一印象は無口でこわそうな感じ。
東京オリンピック開催
1966昭和4123結婚。
2ヶ月後に父正夫死去。花嫁姿が見せられてよかった
1970昭和4527長女良子出産。人生最大の喜び。万国博覧会。よど号ハイジャック事件。ビートルズ解散
1971昭和4628母さと子死去。北海道につれていってあげられなくて心残り。「戦争を知らない子どもたち」ヒット。よく口ずさんだもの
中略
1995平成752良子結婚。夫が涙を流すのをはじめて見た阪神淡路大震災。
地下鉄サリン事件

このような感じで、自分にとって大きなできごとを年表にします。

この形式であれば、そのときどきに日記のように書き加えていくことができます。

他にも、細かい年表ではなく、「幼少期」「小学時代」「中学時代」〜「結婚後」「出産後」「退職後」といった転機ごとに書くパターンもあります。

文章を書くのがお好きな方は、自分を主人公にした小説のように綴るのも素敵です。

【20代から50代のエンディングノート】年代別オススメの項目と書き方

エンディングノートは人生の最期に向けての準備というイメージから、高齢の方が書く印象がありますが、実際には何歳からでも書くことができますし、どの世代の方にも役立ちます。

今をよりよく生きるため、これからに備えていくためのプランや思い、希望を書いておけるノートだからです。

この章では、20代から50代の年代別にエンディングノートに書くべき項目、カットしていい項目について説明します。

1章でエンディングノートの主な10項目をお伝えしましたが、他にも書くとよいさまざまな項目が考えられます。たとえば以下のような項目です。

  • 目標や夢
  • ライフプラン
  • 第二の人生でしたいこと(挑戦したいこと)

これらの具体的な書き方を交えながら、年代別のエンディングノートについて解説していきます。

若い世代でエンディングノートに興味をお持ちの方はぜひ参考にしてくださいね。

20代のエンディングノートはこれからのために書く

20代の方は成人したばかりですから、エンディングノートは人生の「これから」のために書いてください。

1章でご紹介した10項目以外に、目標や将来の夢をノートに書くことをおすすめします。

書くことで自覚が生まれ、夢のために努力したくなりますし、目標が曖昧な人は自分の心を見つめる機会になります。

前述の項目についても、今わかるところを埋めることで、これからに向けて「どう生きるべきか」という指針になります。

といっても、20代ならカットしていい項目もあります。

下記に20代のエンディングノートに書くとよい項目を一覧にしましたのでご覧ください。

「目標(夢)」の例も挙げましたので参考にしてください。

【20代のエンディングノート】◎書くべき △どちらでもいい

項目書く書かなくていい備考/例
自分について
契約など個人情報
医療や介護※持病のある方は書いておきましょう
葬儀や納骨
知人や親戚の連絡先※連絡帳のような感覚で書くといいでしょう。訃報のお報せ欄は空欄で構いません
相続財産について
遺言書について
ペットについて
大切な人へのメッセージ
自分史
目標(夢)例)
・起業する
・お母さんのような立派な看護師になる
・海外留学をする
・将来はカラーコーディネーターになる
・カフェのオーナーになる
・25歳で結婚して27歳で母になる!
・売れる役者になってバイトせずに食えるようになる(30歳までに!)

30代・40代のエンディングノートは人生設計のために書く

30代40代は、仕事がステップアップしたり、結婚や子どもを授かったりと人生の節目を迎えます。

ここまでの自分自身を検証整理し、これからのライフプランを練るべき年代です。

そのため、エンディングノートには、前述の10項目以外に「ライフプラン」を書くことをおすすめします。

子どもの教育や自己投資、住宅プラン…と資金を含めた人生設計をするのに、エンディングノートは役立ちます。

30代40代のエンディングノートで、書くとよい項目、カットしていい項目を一覧にしましたのでご覧ください。

ライフプランの書き方例も添付しましたので参考にして頂けたらと思います。

【30代・40代のエンディングノート】◎書くべき △どちらでもいい

項目書く書かなくていい備考
自分について
契約など個人情報
医療や介護
葬儀や納骨
知人や親戚の連絡先
相続財産について
遺言書について
ペットについて
大切な人へのメッセージ※結婚時にパートナーへの思い、生まれたばかりの子への気持ちなどを綴っておくと後から見たときに心に響くことがあります
自分史※この時期から書き出す人も多いです。振り返ることでこれからが考えられます
ライフプラン※下記参照

ライフプランは以下のように、人生の中での大きなイベントと支出を書いて一覧にするのが簡単です。

どのようにマネープランをたてていくべきかも考えやすくなります。

【ライフプラン】

西暦
(年齢)
20132014201520162017201820192020・・・
自分3334353637383940・・・
3132333435363738・・・
長女012345・・・
息子012・・・
イベント結婚!転職長女誕生長男誕生長女
幼稚園入園
住宅購入・・・
支出200万30万30万15万1500万・・・

このような形式で、会社を退職する65歳くらいまでの表を作成しましょう。

これからの様々なイベントを乗り切る資金や、備えに必要な金額が見えてきます。

加えて、5年後、10年後までにやり遂げたい目標なども記載すると、より計画が明確になります。

例)

目標<5年後までに>
・新車を購入する
・写真コンクールで一度は入賞を果たす!
<10年後までに>
・家族で海外旅行をする
・妻にダイヤの指輪を買う
・オーディオルームを作る

50代のエンディングノートはセカンドライフの充実に向けて書く

50代は子育てが一段落したり定年が近づいたりして、セカンドライフを考え始める年代です。

定年後の生活に備えたり老後の資金を考える上でも、エンディングノートを書き始めるのに決して早過ぎる年代ではありません。

この年代のエンディングノートで、先の10項目以外におすすめする項目は、「これからしたいこと」です。

セカンドライフを活力を持って生きるためには、資金以外に、心の充実が重要になります。

楽しく喜びを持って第二の人生を歩めるように、これからしたいことを書いてみましょう。

書き方のポイントは、それを考えるとワクワクできるかどうか?に視点をおいて考えることです。

下記の50代のエンディングノート一覧に、「これからしたいこと」の例も示しましたのでご覧ください。

【50代のエンディングノート】◎書くべき △どちらでもいい

項目書く書かなくていい備考/例
自分について
契約など個人情報
医療や介護
葬儀や納骨
知人や親戚の連絡先
相続財産について
遺言書について
ペットについて
大切な人へのメッセージ
自分史※自分史は遡って調べる作業も含め体力のいる作業です。50代から書き始めることをおすすめします。
これからしたいこと例)
・ゴルフ教室に通う
・韓国語を習う
・写真展に挑戦する
・蕎麦を打つ
・田舎へ移住する
・YouTubeデビューする
・フラワーアレンジメント
・温泉巡り
・ヨガをはじめる

エンディングノートがスムーズに書ける!3つのポイント

エンディングノートの書き方はしっかり把握できましたでしょうか。

内容はわかっても、いざ書こうとすると構えてしまってなかなか進まない…という人がいるかもしれませんね。

そこで2章では、エンディングノートをスムーズに書くためのポイントを伝授したいと思います。

  • 書けるところから書く
  • 一気に完成しようと思わない
  • 自分が書きやすいノートを選ぶ

ひとつずつ説明していきます。

この2つのポイントをおさえるだけで、楽に書き進められるようになりますので、ぜひ試してみてくださいね。

書けるところから書く

エンディングノートをスムーズに書く一番のポイントは、書けるところから書くということです。

最初から順番にきれいに埋めていこうと考えると、調べないとわからない要素や、決めていないこと、じっくり考えなければ書けないところで立ち止まってしまい、なかなか先へ進めなくなってしまいます。

たとえば、自分についての項目や、契約などの個人情報は考えなくてもすぐに書けますよね。

ペットの名前、医療の欄でも持病や病院名は悩む必要なく書けるのではないでしょうか。

エンディングノートを書く際は、そういったすぐ書ける所、わかっている所から埋めていきましょう。

わからない所、ゆっくり考えたい所は飛ばして構いません。

死の時期が差し迫っているケースをのぞき、エンディングノートはいついつまでに完成させなければいけないものではありません。

気楽に、書けるところから書いていきましょう。

一気に完成しようと考えない

エンディングノートは一気に完成しようと考えないでください。

そもそも短期間で完璧な形にできるようなものではないのです。

書いている間に家族の状況が変わる場合もあるでしょうし、あなたの気持ちに変化が訪れることも充分考えられます。

すぐに全部のページを完璧に埋めようなどと考えると大変ですし、構えてしまって進みません。

最初から完成をめざしていると、間違いやミスを恐れて、多大な神経を使うことになるでしょう。

変化したら更新すればいいし、間違えたら書き直せばいいと考えて、気楽に書いていくことをおすすめします。

エンディングノートにおいては、綺麗にまとまった形式的なものはそんなに意味がありません。

人生はそれぞれ違うのですから、見本通りの、体温の伝わらないものは残された家族にも意味をなさないのです。

その時々のあなたの気持ちがこもったエンディングノートであれば、二重線で消した箇所や、何度も書き直した形跡さえも良い思い出に変わります。

エンディングノートは最初から完成形を求めず、書けるところから、ミスや間違いを恐れず書いていきましょう。

自分が書きやすいノートを選ぶ

スムーズに書くためには、相性の良い、書きやすいノートを選ぶのも重要なポイントになります。

開くのが楽しみになるようなノートを選ぶと、そうでないときに比べ筆の運びも良くなります。

たとえば、どこにでも持ち運べる気軽な軽いノートが書きやすい人もいるでしょう。

反対に、高級感のある重厚なノートの方が気分が上がるという人だっています。

説明が詳しく載っているものが助かるという人もいれば、説明や項目は少なめで自由度の高いものが好きな人もいます。

デザインひとつとっても、見やすさ重視の装丁、可愛い装丁、書籍風など、たくさんの種類があり、人それぞれ「書きやすい」と感じるものは違ってきます。

ご存知のように現在はさまざまなエンディングノートが数多く出回っています。

どれにするか迷うところですが、スムーズに書くためには、とにかく「書きやすい」と感じるものを選ぶようにしましょう。

エンディングノート作成でよくある3つの質問

エンディングノートの書き方やポイントは把握できましたでしょうか。

この章では、エンディングノート作成にあたってよくある質問と答えをご紹介します。

気になるところをご覧になって疑問を解消して頂けたらと思います。

Q1.エンディングノートは家族と相談しながら書いてはいけないの?

A.
エンディングノートは家族と相談しながら書いても構いません。
どんな情報があった方が良いかを直接たずねることができる利点もあります。
家族だけでなく、同じ年頃の友人や、既にエンディングノートを書いた経験のある知人などに相談しても良いでしょう。
ただし、個人情報に関わる部分もあるので、信頼できる相手かどうかはしっかりと判断するようにしてください。

 Q2.定期的に見直しや更新をしなきゃいけない?どれくらいの頻度ですればいい?

A.
エンディングノートは定期的に見直し、状況や変化に応じて更新をした方がいいです。
時間の経過と共に、家族の状況や、あなたの気持ちも変化するからです。財産に関しても変わる可能性があります。
頻度としては1、2年に1回くらいがいいでしょう。誕生日や記念の日など、見直しをする日を決めておくと忘れずに見直せます。

 Q3.エンディングノートの保管場所はどこにすればいいですか?

A.
保管場所は目につき過ぎない方がいいですが、かといって家族の誰にも見つけてもらえないようでは意味がありません。
おすすめの保管場所は以下の3つです。箪笥本棚机の引き出しできれば、エンディングノートの存在を、家族の誰かに伝えておくとよいでしょう。
そうすれば万一の場合に必ず探してもらえます。
よくある失敗例として、知人に預けてトラブルになったということがあります。
信頼できる知人であったとしても、ちょっとした興味で中身を見てしまいトラブルに発展する可能性があります。
保管場所は家の中のどこかを選ぶこと、人に預けるのは避けてください。

書き方に悩んだら専門家に相談しよう

エンディングノートの項目や内容を、書き方に焦点をあてて詳しくお伝えしてきました。

ここまで読まれたあなたはすぐにでもペンを握れると思いますが、それでも作成途中で悩んでしまうことがないとも限りません。

多くの方はエンディングノートを書くのは初めてです。

最初はスムーズに書けたのに途中でつまづいてしまった、自分ひとりで決めがたい迷いが生じてしまったという方は少なくないのです。

そんな風に悩んだり迷ったりしたときは、専門家に相談してみましょう。

エンディングノートの書き方について、さまざまなセミナーや講座が各地で開かれています。

昨今はオンラインでの対応も増えてきましたので、手軽に受講することができます。

「終活の相談窓口」ではエンディングノートの作成サポートを行っています。下記をご覧になって興味のある方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。

【エンディングノートの書き方サポート(ZOOMでのサポートも対応しています)】

10名以下のサポート5,000円/1名
10名以上の場合はセミナーになります。50,000円+巣鴨からの交通費
*学校、病院、介護施設、地域包括支援センター、社会福祉協議会、NPO団体、自治体、行政さまからのご依頼については、巣鴨からの交通費のみで受けさせていただいています。

まとめ

エンディングノートの書き方に決まりはありません。

それだけ自由度の高いものなのですが、難しく感じてしまったときにスムーズに書くポイントは2つあります。

  • 書けるところから書く
  • 一気に完成しようと考えない

完璧に書くことや形式を気にして堅苦しく構えず、書けることを気軽に書きとめていくような気持ちで向かうと良いでしょう。

作成につまづいて悩んだり、迷ったりしたときは専門家に相談するのも一案です。

記事を参考に、思いのつまったメモリアルな一冊を書いて頂ければと思います。

※一日葬:通夜を行わず一日で納棺から葬式までを行う葬儀
※直葬:通夜も葬式も行わず納棺後に火葬を行う葬儀

知人や親戚の連絡先

葬儀や納骨について

Amazonや楽天などネットショップを使われている方は、そちらのパスワードや引き落とし口座も記載しておくと良いでしょう。

契約情報に関しては、下記の例のように口座自動引き落としに特化したページを作るのもひとつの方法です。

口座引落としページの例

銀行関連が一括して見られるので、わかりやすいですね。ここもチェック!エンディングノートにはキャッシュカードの暗証番号は書かないでください。
予期しない人の目に触れて、財産が盗まれてしまう可能性があります。
クレジットカードの番号なども同様の理由で書かないようにしてください。

医療や介護について

住所は引っ越したときには更新してください。引越しが多い人は、変遷として、その都度書き換えて残しておくのも覚え書きになっていいでしょう。

特技や趣味、好きな食べ物は必須ではありませんが、見た人に、あなたの人と成りをイメージして貰うという意味で、あるといい情報です。

契約などの個人情報

エンディングノートの書き方に決まりはありませんが、残しておく人のために書くべき内容として冒頭で述べた10項目は記載するようにしましょう。

項目ごとの書き方を、具体的な例文を交えながら解説します。

あなただけの大切な一冊のために、しっかり理解していってくださいね。

自分について

  1. 自分について(名前・生年月日・本籍地など)
  2. 契約などの個人情報(携帯・パソコン・光熱費)
  3. 医療や介護について(持病・常用薬・延命治療の有無など)
  4. 葬儀や納骨について
  5. 知人や親戚の連絡先
  6. 相続財産について(預貯金・不動産・生命保険など)
  7. 遺言書について
  8. ペットについて
  9. 大切な人へのメッセージ
  10. 自分史

読んで頂ければ、エンディングノートのイメージが明確になり、具体的に何を、どう書くべきが見えてくるでしょう。

また、昨今では若い世代でエンディングノートを書く人が増えていることから、20代から50代の年代別の書き方についても触れていきます。

さらに、どの年代の方でもスムーズに書き進められるように書き方のポイントも伝授します!

記事を参考に、思いのこもった大切な一冊を迷いなく作成して頂けたらと思います。

記事のもくじ [とじる]

「エンディングノートって、何を、どんな風に書いたらいいのだろう」

「エンディングノートの書き方に決まりはあるのかしら?」

記事をご覧のあなたはこんな疑問をお持ちではないでしょうか?

結論からいうとエンディングノートの書き方に決まりはありません。

ただ、必ず記載しておいた方がいい項目は10個あります。

その項目さえ押さえておけば、基本的に洩れのないエンディングノートが仕上がります。

本記事では、エンディングノートに書くべきその10項目と、各々の書き方を例文を交えて解説します!

  1. 自分について(名前・生年月日・本籍地など)
  2. 契約などの個人情報(携帯・パソコン・光熱費)
  3. 医療や介護について(持病・常用薬・延命治療の有無など)
  4. 葬儀や納骨について
  5. 知人や親戚の連絡先
  6. 相続財産について(預貯金・不動産・生命保険など)
  7. 遺言書について
  8. ペットについて
  9. 大切な人へのメッセージ
  10. 自分史

読んで頂ければ、エンディングノートのイメージが明確になり、具体的に何を、どう書くべきが見えてくるでしょう。

また、昨今では若い世代でエンディングノートを書く人が増えていることから、20代から50代の年代別の書き方についても触れていきます。

さらに、どの年代の方でもスムーズに書き進められるように書き方のポイントも伝授します!

記事を参考に、思いのこもった大切な一冊を迷いなく作成して頂けたらと思います。

記事のもくじ [とじる]

エンディングノートの書き方を項目別に解説

エンディングノートの書き方に決まりはありませんが、残しておく人のために書くべき内容として冒頭で述べた10項目は記載するようにしましょう。

項目ごとの書き方を、具体的な例文を交えながら解説します。

あなただけの大切な一冊のために、しっかり理解していってくださいね。

自分について

エンディングノートには、自分の名前や生年月日などの基本情報を記載しておきましょう。

「そんな当たり前のこと書く必要ある?」と思われるかもしれませんが、導入部分として書いておくべきです。

当たり前と思っていることを忘れてしまう日がこないとも限りません。

この先ノートを見る人が、あなたの生年月日を知らない場合だってあるでしょう。

何より自分の基本情報を書くことは、『これからエンディングノートを書いていくのだ』という自覚につながります。一番スラスラ書ける部分なのでモチベーションも上がります。

記載する事項に決まりはありませんが、以下のような内容を書いておくと良いです。

具体例を作りましたのでご覧ください。

【自分について】※赤字は例です

名前終活 一郎(しゅうかつ いちろう)
生年月日西暦 19〇〇年(大正・昭和・平成 〇〇年)
〇〇月 〇〇日 生まれ
住所〒000-0000
東京都〇〇区〇〇町 〇ー〇〇ー〇号
本籍地〒000-0000
埼玉県〇〇区〇〇町 〇ー〇ー〇〇号
血液型A 型
趣味映画鑑賞
釣り
写真
特技料理(定年後に習ってハマる)
好きな食べ物刺身
蕎麦(ただしワサビが苦手)

住所は引っ越したときには更新してください。引越しが多い人は、変遷として、その都度書き換えて残しておくのも覚え書きになっていいでしょう。

特技や趣味、好きな食べ物は必須ではありませんが、見た人に、あなたの人と成りをイメージして貰うという意味で、あるといい情報です。

契約などの個人情報

エンディングノートには使っている携帯電話やパソコン、光熱費など、契約関連の個人情報を書いておきましょう。

見た人が引き継いだり、解約するのに大変役立ちます。

自分の覚え書きにもなりますので、パスワードやIDなどの情報も書いておくと良いでしょう。

記載事項に決まりはありませんが、以下のような内容を記載するのがおすすめです。

【契約などの個人情報】※赤字は例です

契約サービス金融機関名引落日ID・パスワードなど備考
携帯(会社名〇〇)〇〇銀行
〇〇支店
口座番号
〇〇〇〇〇〇〇
毎月
25日
携帯番号
090-0000-0000
アドレス
・・・・・・・・
パスワード
・・・・
妻の携帯も一緒に引き落とされる。
PC(プロバイダ名〇〇)〇〇銀行
〇〇支店
口座番号
〇〇〇〇〇〇〇
毎月
25日
アドレス
・・・・・・・・
パスワード
・・・・
ID
・・・・・・・・
水道隔月末頃振込用紙で支払い
ガスと電気(会社名〇〇〇〇)〇〇銀行
〇〇支店
口座番号
〇〇〇〇〇〇〇
毎月
25日
ガスと電気は一括

Amazonや楽天などネットショップを使われている方は、そちらのパスワードや引き落とし口座も記載しておくと良いでしょう。

契約情報に関しては、下記の例のように口座自動引き落としに特化したページを作るのもひとつの方法です。

口座引落としページの例

銀行関連が一括して見られるので、わかりやすいですね。ここもチェック!エンディングノートにはキャッシュカードの暗証番号は書かないでください。
予期しない人の目に触れて、財産が盗まれてしまう可能性があります。
クレジットカードの番号なども同様の理由で書かないようにしてください。

医療や介護について

アレルギーや持病、常用薬などを書き記しておきましょう。

判断能力が低下したり、急な病で意識不明になったときに介護する人が助かります。

また、臓器提供や延命治療を望むかどうかも書いておくべきことのひとつです。

万一のとき、希望通りの対処をして貰えるように思いを記しましょう。

記載がなかった場合、家族が難しい判断を求められることになります。

ただ、「望まない」などの記載があったとしても、家族は悩むことが多いので、ノートに書くだけでなく1度は話し合いをしておいた方がよいでしょう。

医療や介護について、エンディングノートの書き方は以下を参考にしてください。

【医療や介護について】※チェックや赤字は例です

持病☑有り 狭心症□無し
常用薬☑有り 〇〇〇、〇〇〇〇〇□無し
アレルギー☑有り 小麦、猫□無し
延命治療□希望する☑希望しない 
臓器提供☑希望する□希望しない

葬儀や納骨について

自分の葬儀をどんな風に行って欲しいかの希望、納骨して欲しい寺などを記載しておきましょう。

遺影に使用して欲しい写真についてや、棺に納めて欲しいものなども書いておくと良いです。

亡くなった際、家族は悲しみやショックの中で葬儀の準備をしなくてはなりません。

動転して病院や葬儀社にいわれるままに、式を終わらせてしまったという話も聞かれます。

ノートに希望や指示が記載してあれば、あなたの生前の希望通りの葬儀をスムーズに行うことができます。

葬儀や介護についての書き方は以下を参考にしてください。

【葬儀や納骨について】※チェックや赤字は例です

お葬式のかたち□一般葬  ☑家族葬  □一日葬※  □直葬※
喪主について終活太郎(長男)
遺影について☑有り  □無し  保管場所(仏壇右側の引き出し1段目)  
棺に納めて欲しいもの家族旅行のアルバム、箪笥下段にある着物
納骨して欲しい寺院(霊園)名前   〇〇霊園
所在地  東京都〇〇区〇-〇-〇〇
連絡先  03-〇〇〇〇-〇〇〇〇

※一日葬:通夜を行わず一日で納棺から葬式までを行う葬儀
※直葬:通夜も葬式も行わず納棺後に火葬を行う葬儀

知人や親戚の連絡先

あなたの親しい知人や親戚の連絡先を記載しましょう。

死後に連絡をして欲しい人には、その旨書き記しておくと家族は助かります。

連絡先の書き方の具体例は以下になります。

【知人や親戚の連絡先】※チェックや赤字は例です

氏名関係住所連絡先訃報について
終活 貞夫東京都〇〇区・・・・・03-0000-0000☑知らせる □知らせない
鈴木 正義兄神奈川県〇〇区・・・・090-0000-0000☑知らせる □知らせない
岡田 緑不明不明□知らせる ☑知らせない
井上 市子友達東京都〇〇区・・・・・080-0000-0000☑知らせる □知らせない
山田 三郎叔父埼玉県〇〇市・・・・・080-0000-0000□知らせる ☑知らせない
佐藤 良郎不明090-0000-0000□知らせる ☑知らせない
終活 花子叔母不明03-0000-0000☑知らせる □知らせない

相続財産について

エンディングノートには、持っている財産の内容を記載しておきましょう。

わからないと、残された家族は相続手続きが大変な負担になります。

相続税の申告には全ての財産の洗い出しが必要なのです。

相続財産について、記載しておきたい情報には以下のようなものがあります。

  • 預貯金(金融機関・支店名など)
  • 有価証券(金融機関・支店名等)
  • 生命保険の加入状況

書き方は以下の例をご覧ください。

【預貯金】※赤字は例です
預貯金①

金融機関〇〇銀行支店名・店番号〇〇支店    111  
口座番号0000000名義人終活一郎
預貯金の種類普通備考給与振込口座

預貯金②

金融機関△△銀行支店名・店番号〇〇支店    555  
口座番号0000000名義人終活一郎
預貯金の種類定期備考

預貯金③、預貯金④……というように、すべての口座について記載していきます。
有価証券、その他の金融資産についても同様に、口座を記録しておきましょう。

【生命保険】例

保険会社〇〇〇生命
商品名定期保険Cコース
証券番号〇〇〇〇〇〇
契約者名終活 一郎
受取人終活 太郎
連絡先03-0000-0000
保険証券の保管場所書斎のデスク1番下の引き出し

他にも、不動産の所有や、価値のある美術品、骨董品などを所有している場合はそれらも記載しましょう。

また、負債がある場合はそちらも必ず明記してください。

借金も相続の対象となります。資産よりも負債の方が多いのであれば、相続人は相続放棄を選択するかと思いますが、相続放棄の手続きは相続発生後3ヶ月以内に行わなくてはなりません。

煩雑な手続きをスムーズに行うためにも、負債について詳細に記載しておくことが必要です。

遺言書について

遺言書がある場合は、その旨を、種類や保管場所と共に記しておきましょう。

しっかり覚えておいていただきたいのですが、エンディングノートは遺書の代わりにはなりません。

似ているようですが、決定的に違うことがあります。

それは、エンディングノートには法的効力がないということです。

遺言書は被相続人の財産処分について法的効力のある書面であり、作成方法や記載内容に法律上のルールがあります。そういったルールにのっとらないで書くエンディングノートは遺言書の代わりにはなり得ないのです。

エンディングノートの遺言書についての書き方は、以下を参考にしてください。

【遺言書について】※チェックや赤字は例です

遺言書の有無☑有り  □無し
保管場所仏壇右側の引き出し中段の箱の中
種類☑自筆証明遺言  □公正証書遺言※  □秘密証書遺言※

※公正証書遺言:公認役場の公証人が関与して公正証書の形で残す遺言書
※秘密証書遺言:遺言の内容を誰にも公開せず秘密にしたまま公証人に遺言の存在のみを証明してもらう遺言のこと

ペットについて

ペットを飼っている場合は、自分がいなくなった後のペットの扱いについて記載しておいてください。

世話の仕方や食べ物、嗜好、誰に面倒を見て欲しいかまで書きましょう。

もちろん記載したとしても、家族の事情で手放されてしまうこともあります。

そうであっても思いは伝わりますし、託された人や施設等でもペットに関する情報があった方が助かります。

ペットについて、エンディングノートの書き方は以下を参考にしてください。

【ペットについて】※赤字は例です

名前コロ
種類柴犬
年齢11才
かかりつけの病院〇〇動物病院 TEL03-0000-0000
好きな食べ物鶏ささみ、犬用ビーフジャーキー
喜ぶこと〇〇公園の滑り台が好きなので時々連れていってください。花壇をクンクンするのも好きです。
面倒をみて欲しい人長男夫婦にこのままこの家で飼って欲しい。慣れている所にいさせてやりたい。

大切な人へのメッセージ

エンディングノートには、家族や、大切な人へのメッセージを書いておくことができます。

内容は感謝の気持ちや、言いそびれていたこと、形見分けのこと、何でも構いません。

後に相手が目にしたとき、そこに込めた思いが伝わり、あなたへ思いを馳せてくれるでしょう。

仮に相手がそれを見ることが叶わないとしても(亡き夫や親へ綴る言葉、居場所を知らない友人への言葉など)、書き記すことは人生を振り返り、気持ちを整えていくことに繋がります。

心に伝わるメッセージを書くためのポイントは3つあります。

  • 感謝の気持ちを込めて書く
  • 相手の顔をイメージして普段通りの言葉を心掛ける
  • 愚痴や恨みのようなネガティブな内容は書かない

残していくものですから、敢えて互いの気分を害するような内容は避けた方がいいでしょう。

よそ行きの言葉でなく、普段通りに語りかけることで感謝の言葉も浮かびやすいですし、心に響く文章が紡げます。

ご参考までにいくつか具体例を挙げておきます。

【メッセージ】

一郎さんへ(夫)
しばらく会っていないけど元気ですか?
私はあなたがそちらに行ってしまった後も、良子や孫に囲まれて賑やかに過ごしていますよ。料理も洗濯もできない私をお嫁さんにしてくれてありがとう。退職後の温泉巡り楽しかったですね。
病院で最後に「ありがとう」と言ってくれたのに、私はこの世で伝えられないからここに書いておきます。あなたの奥さんになれてしあわせな人生でした。ありがとう。
良子へ(娘)
良子、あなたが生まれたとき、私は人生で最大の喜びを感じました。お父さんもそうです。
これから色々あるとは思うけど、どんなときも、自分はたくさんの愛に包まれ生まれてきたということを忘れないで。天国からも応援しています。忠志さんと仲良くね。先日話したダイヤの指輪、貰ってください。おばあちゃまからいただいたものですよ。
あなたがしてくれればおばあちゃまも喜んでくれるでしょう。
みかちゃんへ(孫)
似顔絵をありがとうね。ピアノとっても上手でした。
パパやママのいうことをよくきいて、おべんきょうもがんばってくださいね。みかちゃんはおばあちゃんの自慢の孫ですよ。ずっとずっと大好きです。

写真や絵を添えておくと、読んだ人も思い出が共有できて喜ばれます。

自分史

自分史を書いておくと、人生のさまざまを思い出し整理することができます。

自分という人間が生まれて生きてきた意味や価値を認識することができます。

後に読んだ人は、あなたという人間についてより深く知ることになるでしょう。

あなたの生い立ちからの人生を辿ることは、後の人たちに家族の歴史を伝えることにもなります。

人生の意味などといわれると難しく感じてしまうかもしれませんが、自分史にも書き方の決まりはありません。肩肘はらず思い出すままに自由に書き綴っていいのです。

エンディングノートでの自分史の書き方のポイントは3つです。

  • 時系列に沿って書く
  • 記憶が曖昧なところはメモ書きや空欄にする
  • 枠にとらわれず気持ちなども書き添える

しっかり書こうと考えるとつまづきやすくなります。楽しく思い出しながら、後から肉付けできるところはする、というような気持ちで書いていきましょう。

以下に簡単な書き方の具体例を示しましたのでご覧ください。

【自分史】例

西暦
(年)
年号
(年)
年齢
(歳)
できごと社会のできごと
1943昭和18010月11日
工員の父正夫と母さと子の長女として、北海道〇〇に生まれる
1958昭和3315家族で上京。
〇〇区〇〇高校に転入。
東京タワー完成。
10,000円札発行。ロカビリー流行
1961昭和3618地元の〇〇デパートに就職。ネクタイ売り場に配属される。
川崎良子ちゃんは同期。長い付き合いが始まる。
1964昭和3921売り場の先輩の紹介でお見合い。
一郎さんと交際を始める。第一印象は無口でこわそうな感じ。
東京オリンピック開催
1966昭和4123結婚。
2ヶ月後に父正夫死去。花嫁姿が見せられてよかった
1970昭和4527長女良子出産。人生最大の喜び。万国博覧会。よど号ハイジャック事件。ビートルズ解散
1971昭和4628母さと子死去。北海道につれていってあげられなくて心残り。「戦争を知らない子どもたち」ヒット。よく口ずさんだもの
中略
1995平成752良子結婚。夫が涙を流すのをはじめて見た阪神淡路大震災。
地下鉄サリン事件

このような感じで、自分にとって大きなできごとを年表にします。

この形式であれば、そのときどきに日記のように書き加えていくことができます。

他にも、細かい年表ではなく、「幼少期」「小学時代」「中学時代」〜「結婚後」「出産後」「退職後」といった転機ごとに書くパターンもあります。

文章を書くのがお好きな方は、自分を主人公にした小説のように綴るのも素敵です。

【20代から50代のエンディングノート】年代別オススメの項目と書き方

エンディングノートは人生の最期に向けての準備というイメージから、高齢の方が書く印象がありますが、実際には何歳からでも書くことができますし、どの世代の方にも役立ちます。

今をよりよく生きるため、これからに備えていくためのプランや思い、希望を書いておけるノートだからです。

この章では、20代から50代の年代別にエンディングノートに書くべき項目、カットしていい項目について説明します。

1章でエンディングノートの主な10項目をお伝えしましたが、他にも書くとよいさまざまな項目が考えられます。たとえば以下のような項目です。

  • 目標や夢
  • ライフプラン
  • 第二の人生でしたいこと(挑戦したいこと)

これらの具体的な書き方を交えながら、年代別のエンディングノートについて解説していきます。

若い世代でエンディングノートに興味をお持ちの方はぜひ参考にしてくださいね。

20代のエンディングノートはこれからのために書く

20代の方は成人したばかりですから、エンディングノートは人生の「これから」のために書いてください。

1章でご紹介した10項目以外に、目標や将来の夢をノートに書くことをおすすめします。

書くことで自覚が生まれ、夢のために努力したくなりますし、目標が曖昧な人は自分の心を見つめる機会になります。

前述の項目についても、今わかるところを埋めることで、これからに向けて「どう生きるべきか」という指針になります。

といっても、20代ならカットしていい項目もあります。

下記に20代のエンディングノートに書くとよい項目を一覧にしましたのでご覧ください。

「目標(夢)」の例も挙げましたので参考にしてください。

【20代のエンディングノート】◎書くべき △どちらでもいい

項目書く書かなくていい備考/例
自分について
契約など個人情報
医療や介護※持病のある方は書いておきましょう
葬儀や納骨
知人や親戚の連絡先※連絡帳のような感覚で書くといいでしょう。訃報のお報せ欄は空欄で構いません
相続財産について
遺言書について
ペットについて
大切な人へのメッセージ
自分史
目標(夢)例)
・起業する
・お母さんのような立派な看護師になる
・海外留学をする
・将来はカラーコーディネーターになる
・カフェのオーナーになる
・25歳で結婚して27歳で母になる!
・売れる役者になってバイトせずに食えるようになる(30歳までに!)

30代・40代のエンディングノートは人生設計のために書く

30代40代は、仕事がステップアップしたり、結婚や子どもを授かったりと人生の節目を迎えます。

ここまでの自分自身を検証整理し、これからのライフプランを練るべき年代です。

そのため、エンディングノートには、前述の10項目以外に「ライフプラン」を書くことをおすすめします。

子どもの教育や自己投資、住宅プラン…と資金を含めた人生設計をするのに、エンディングノートは役立ちます。

30代40代のエンディングノートで、書くとよい項目、カットしていい項目を一覧にしましたのでご覧ください。

ライフプランの書き方例も添付しましたので参考にして頂けたらと思います。

【30代・40代のエンディングノート】◎書くべき △どちらでもいい

項目書く書かなくていい備考
自分について
契約など個人情報
医療や介護
葬儀や納骨
知人や親戚の連絡先
相続財産について
遺言書について
ペットについて
大切な人へのメッセージ※結婚時にパートナーへの思い、生まれたばかりの子への気持ちなどを綴っておくと後から見たときに心に響くことがあります
自分史※この時期から書き出す人も多いです。振り返ることでこれからが考えられます
ライフプラン※下記参照

ライフプランは以下のように、人生の中での大きなイベントと支出を書いて一覧にするのが簡単です。

どのようにマネープランをたてていくべきかも考えやすくなります。

【ライフプラン】

西暦
(年齢)
20132014201520162017201820192020・・・
自分3334353637383940・・・
3132333435363738・・・
長女012345・・・
息子012・・・
イベント結婚!転職長女誕生長男誕生長女
幼稚園入園
住宅購入・・・
支出200万30万30万15万1500万・・・

このような形式で、会社を退職する65歳くらいまでの表を作成しましょう。

これからの様々なイベントを乗り切る資金や、備えに必要な金額が見えてきます。

加えて、5年後、10年後までにやり遂げたい目標なども記載すると、より計画が明確になります。

例)

目標<5年後までに>
・新車を購入する
・写真コンクールで一度は入賞を果たす!
<10年後までに>
・家族で海外旅行をする
・妻にダイヤの指輪を買う
・オーディオルームを作る

50代のエンディングノートはセカンドライフの充実に向けて書く

50代は子育てが一段落したり定年が近づいたりして、セカンドライフを考え始める年代です。

定年後の生活に備えたり老後の資金を考える上でも、エンディングノートを書き始めるのに決して早過ぎる年代ではありません。

この年代のエンディングノートで、先の10項目以外におすすめする項目は、「これからしたいこと」です。

セカンドライフを活力を持って生きるためには、資金以外に、心の充実が重要になります。

楽しく喜びを持って第二の人生を歩めるように、これからしたいことを書いてみましょう。

書き方のポイントは、それを考えるとワクワクできるかどうか?に視点をおいて考えることです。

下記の50代のエンディングノート一覧に、「これからしたいこと」の例も示しましたのでご覧ください。

【50代のエンディングノート】◎書くべき △どちらでもいい

項目書く書かなくていい備考/例
自分について
契約など個人情報
医療や介護
葬儀や納骨
知人や親戚の連絡先
相続財産について
遺言書について
ペットについて
大切な人へのメッセージ
自分史※自分史は遡って調べる作業も含め体力のいる作業です。50代から書き始めることをおすすめします。
これからしたいこと例)
・ゴルフ教室に通う
・韓国語を習う
・写真展に挑戦する
・蕎麦を打つ
・田舎へ移住する
・YouTubeデビューする
・フラワーアレンジメント
・温泉巡り
・ヨガをはじめる

エンディングノートがスムーズに書ける!3つのポイント

エンディングノートの書き方はしっかり把握できましたでしょうか。

内容はわかっても、いざ書こうとすると構えてしまってなかなか進まない…という人がいるかもしれませんね。

そこで2章では、エンディングノートをスムーズに書くためのポイントを伝授したいと思います。

  • 書けるところから書く
  • 一気に完成しようと思わない
  • 自分が書きやすいノートを選ぶ

ひとつずつ説明していきます。

この2つのポイントをおさえるだけで、楽に書き進められるようになりますので、ぜひ試してみてくださいね。

書けるところから書く

エンディングノートをスムーズに書く一番のポイントは、書けるところから書くということです。

最初から順番にきれいに埋めていこうと考えると、調べないとわからない要素や、決めていないこと、じっくり考えなければ書けないところで立ち止まってしまい、なかなか先へ進めなくなってしまいます。

たとえば、自分についての項目や、契約などの個人情報は考えなくてもすぐに書けますよね。

ペットの名前、医療の欄でも持病や病院名は悩む必要なく書けるのではないでしょうか。

エンディングノートを書く際は、そういったすぐ書ける所、わかっている所から埋めていきましょう。

わからない所、ゆっくり考えたい所は飛ばして構いません。

死の時期が差し迫っているケースをのぞき、エンディングノートはいついつまでに完成させなければいけないものではありません。

気楽に、書けるところから書いていきましょう。

一気に完成しようと考えない

エンディングノートは一気に完成しようと考えないでください。

そもそも短期間で完璧な形にできるようなものではないのです。

書いている間に家族の状況が変わる場合もあるでしょうし、あなたの気持ちに変化が訪れることも充分考えられます。

すぐに全部のページを完璧に埋めようなどと考えると大変ですし、構えてしまって進みません。

最初から完成をめざしていると、間違いやミスを恐れて、多大な神経を使うことになるでしょう。

変化したら更新すればいいし、間違えたら書き直せばいいと考えて、気楽に書いていくことをおすすめします。

エンディングノートにおいては、綺麗にまとまった形式的なものはそんなに意味がありません。

人生はそれぞれ違うのですから、見本通りの、体温の伝わらないものは残された家族にも意味をなさないのです。

その時々のあなたの気持ちがこもったエンディングノートであれば、二重線で消した箇所や、何度も書き直した形跡さえも良い思い出に変わります。

エンディングノートは最初から完成形を求めず、書けるところから、ミスや間違いを恐れず書いていきましょう。

自分が書きやすいノートを選ぶ

スムーズに書くためには、相性の良い、書きやすいノートを選ぶのも重要なポイントになります。

開くのが楽しみになるようなノートを選ぶと、そうでないときに比べ筆の運びも良くなります。

たとえば、どこにでも持ち運べる気軽な軽いノートが書きやすい人もいるでしょう。

反対に、高級感のある重厚なノートの方が気分が上がるという人だっています。

説明が詳しく載っているものが助かるという人もいれば、説明や項目は少なめで自由度の高いものが好きな人もいます。

デザインひとつとっても、見やすさ重視の装丁、可愛い装丁、書籍風など、たくさんの種類があり、人それぞれ「書きやすい」と感じるものは違ってきます。

ご存知のように現在はさまざまなエンディングノートが数多く出回っています。

どれにするか迷うところですが、スムーズに書くためには、とにかく「書きやすい」と感じるものを選ぶようにしましょう。

エンディングノート作成でよくある3つの質問

エンディングノートの書き方やポイントは把握できましたでしょうか。

この章では、エンディングノート作成にあたってよくある質問と答えをご紹介します。

気になるところをご覧になって疑問を解消して頂けたらと思います。

Q1.エンディングノートは家族と相談しながら書いてはいけないの?

A.
エンディングノートは家族と相談しながら書いても構いません。
どんな情報があった方が良いかを直接たずねることができる利点もあります。
家族だけでなく、同じ年頃の友人や、既にエンディングノートを書いた経験のある知人などに相談しても良いでしょう。
ただし、個人情報に関わる部分もあるので、信頼できる相手かどうかはしっかりと判断するようにしてください。

 Q2.定期的に見直しや更新をしなきゃいけない?どれくらいの頻度ですればいい?

A.
エンディングノートは定期的に見直し、状況や変化に応じて更新をした方がいいです。
時間の経過と共に、家族の状況や、あなたの気持ちも変化するからです。財産に関しても変わる可能性があります。
頻度としては1、2年に1回くらいがいいでしょう。誕生日や記念の日など、見直しをする日を決めておくと忘れずに見直せます。

 Q3.エンディングノートの保管場所はどこにすればいいですか?

A.
保管場所は目につき過ぎない方がいいですが、かといって家族の誰にも見つけてもらえないようでは意味がありません。
おすすめの保管場所は以下の3つです。箪笥本棚机の引き出しできれば、エンディングノートの存在を、家族の誰かに伝えておくとよいでしょう。
そうすれば万一の場合に必ず探してもらえます。
よくある失敗例として、知人に預けてトラブルになったということがあります。
信頼できる知人であったとしても、ちょっとした興味で中身を見てしまいトラブルに発展する可能性があります。
保管場所は家の中のどこかを選ぶこと、人に預けるのは避けてください。

書き方に悩んだら専門家に相談しよう

エンディングノートの項目や内容を、書き方に焦点をあてて詳しくお伝えしてきました。

ここまで読まれたあなたはすぐにでもペンを握れると思いますが、それでも作成途中で悩んでしまうことがないとも限りません。

多くの方はエンディングノートを書くのは初めてです。

最初はスムーズに書けたのに途中でつまづいてしまった、自分ひとりで決めがたい迷いが生じてしまったという方は少なくないのです。

そんな風に悩んだり迷ったりしたときは、専門家に相談してみましょう。

エンディングノートの書き方について、さまざまなセミナーや講座が各地で開かれています。

昨今はオンラインでの対応も増えてきましたので、手軽に受講することができます。

「終活の相談窓口」ではエンディングノートの作成サポートを行っています。下記をご覧になって興味のある方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。

【エンディングノートの書き方サポート(ZOOMでのサポートも対応しています)】

10名以下のサポート5,000円/1名
10名以上の場合はセミナーになります。50,000円+巣鴨からの交通費
*学校、病院、介護施設、地域包括支援センター、社会福祉協議会、NPO団体、自治体、行政さまからのご依頼については、巣鴨からの交通費のみで受けさせていただいています。

まとめ

エンディングノートの書き方に決まりはありません。

それだけ自由度の高いものなのですが、難しく感じてしまったときにスムーズに書くポイントは2つあります。

  • 書けるところから書く
  • 一気に完成しようと考えない

完璧に書くことや形式を気にして堅苦しく構えず、書けることを気軽に書きとめていくような気持ちで向かうと良いでしょう。

作成につまづいて悩んだり、迷ったりしたときは専門家に相談するのも一案です。

記事を参考に、思いのつまったメモリアルな一冊を書いて頂ければと思います。

自分史

自分史を書いておくと、人生のさまざまを思い出し整理することができます。

自分という人間が生まれて生きてきた意味や価値を認識することができます。

後に読んだ人は、あなたという人間についてより深く知ることになるでしょう。

あなたの生い立ちからの人生を辿ることは、後の人たちに家族の歴史を伝えることにもなります。

人生の意味などといわれると難しく感じてしまうかもしれませんが、自分史にも書き方の決まりはありません。肩肘はらず思い出すままに自由に書き綴っていいのです。

エンディングノートでの自分史の書き方のポイントは3つです。

  • 時系列に沿って書く
  • 記憶が曖昧なところはメモ書きや空欄にする
  • 枠にとらわれず気持ちなども書き添える

しっかり書こうと考えるとつまづきやすくなります。楽しく思い出しながら、後から肉付けできるところはする、というような気持ちで書いていきましょう。

以下に簡単な書き方の具体例を示しましたのでご覧ください。

【自分史】例

西暦
(年)
年号
(年)
年齢
(歳)
できごと社会のできごと
1943昭和18010月11日
工員の父正夫と母さと子の長女として、北海道〇〇に生まれる
1958昭和3315家族で上京。
〇〇区〇〇高校に転入。
東京タワー完成。
10,000円札発行。ロカビリー流行
1961昭和3618地元の〇〇デパートに就職。ネクタイ売り場に配属される。
川崎良子ちゃんは同期。長い付き合いが始まる。
1964昭和3921売り場の先輩の紹介でお見合い。
一郎さんと交際を始める。第一印象は無口でこわそうな感じ。
東京オリンピック開催
1966昭和4123結婚。
2ヶ月後に父正夫死去。花嫁姿が見せられてよかった
1970昭和4527長女良子出産。人生最大の喜び。万国博覧会。よど号ハイジャック事件。ビートルズ解散
1971昭和4628母さと子死去。北海道につれていってあげられなくて心残り。「戦争を知らない子どもたち」ヒット。よく口ずさんだもの
中略
1995平成752良子結婚。夫が涙を流すのをはじめて見た阪神淡路大震災。
地下鉄サリン事件

このような感じで、自分にとって大きなできごとを年表にします。

この形式であれば、そのときどきに日記のように書き加えていくことができます。

他にも、細かい年表ではなく、「幼少期」「小学時代」「中学時代」〜「結婚後」「出産後」「退職後」といった転機ごとに書くパターンもあります。

文章を書くのがお好きな方は、自分を主人公にした小説のように綴るのも素敵です。

【20代から50代のエンディングノート】年代別オススメの項目と書き方

エンディングノートは人生の最期に向けての準備というイメージから、高齢の方が書く印象がありますが、実際には何歳からでも書くことができますし、どの世代の方にも役立ちます。

今をよりよく生きるため、これからに備えていくためのプランや思い、希望を書いておけるノートだからです。

この章では、20代から50代の年代別にエンディングノートに書くべき項目、カットしていい項目について説明します。

1章でエンディングノートの主な10項目をお伝えしましたが、他にも書くとよいさまざまな項目が考えられます。たとえば以下のような項目です。

  • 目標や夢
  • ライフプラン
  • 第二の人生でしたいこと(挑戦したいこと)

これらの具体的な書き方を交えながら、年代別のエンディングノートについて解説していきます。

若い世代でエンディングノートに興味をお持ちの方はぜひ参考にしてくださいね。

20代のエンディングノートはこれからのために書く

20代の方は成人したばかりですから、エンディングノートは人生の「これから」のために書いてください。

1章でご紹介した10項目以外に、目標や将来の夢をノートに書くことをおすすめします。

書くことで自覚が生まれ、夢のために努力したくなりますし、目標が曖昧な人は自分の心を見つめる機会になります。

前述の項目についても、今わかるところを埋めることで、これからに向けて「どう生きるべきか」という指針になります。

といっても、20代ならカットしていい項目もあります。

下記に20代のエンディングノートに書くとよい項目を一覧にしましたのでご覧ください。

「目標(夢)」の例も挙げましたので参考にしてください。

【20代のエンディングノート】◎書くべき △どちらでもいい

項目書く書かなくていい備考/例
自分について
契約など個人情報
医療や介護※持病のある方は書いておきましょう
葬儀や納骨
知人や親戚の連絡先※連絡帳のような感覚で書くといいでしょう。訃報のお報せ欄は空欄で構いません
相続財産について
遺言書について
ペットについて
大切な人へのメッセージ
自分史
目標(夢)例)
・起業する
・お母さんのような立派な看護師になる
・海外留学をする
・将来はカラーコーディネーターになる
・カフェのオーナーになる
・25歳で結婚して27歳で母になる!
・売れる役者になってバイトせずに食えるようになる(30歳までに!)

30代・40代のエンディングノートは人生設計のために書く

30代40代は、仕事がステップアップしたり、結婚や子どもを授かったりと人生の節目を迎えます。

ここまでの自分自身を検証整理し、これからのライフプランを練るべき年代です。

そのため、エンディングノートには、前述の10項目以外に「ライフプラン」を書くことをおすすめします。

子どもの教育や自己投資、住宅プラン…と資金を含めた人生設計をするのに、エンディングノートは役立ちます。

30代40代のエンディングノートで、書くとよい項目、カットしていい項目を一覧にしましたのでご覧ください。

ライフプランの書き方例も添付しましたので参考にして頂けたらと思います。

【30代・40代のエンディングノート】◎書くべき △どちらでもいい

項目書く書かなくていい備考
自分について
契約など個人情報
医療や介護
葬儀や納骨
知人や親戚の連絡先
相続財産について
遺言書について
ペットについて
大切な人へのメッセージ※結婚時にパートナーへの思い、生まれたばかりの子への気持ちなどを綴っておくと後から見たときに心に響くことがあります
自分史※この時期から書き出す人も多いです。振り返ることでこれからが考えられます
ライフプラン※下記参照

ライフプランは以下のように、人生の中での大きなイベントと支出を書いて一覧にするのが簡単です。

どのようにマネープランをたてていくべきかも考えやすくなります。

【ライフプラン】

西暦
(年齢)
20132014201520162017201820192020・・・
自分3334353637383940・・・
3132333435363738・・・
長女012345・・・
息子012・・・
イベント結婚!転職長女誕生長男誕生長女
幼稚園入園
住宅購入・・・
支出200万30万30万15万1500万・・・

このような形式で、会社を退職する65歳くらいまでの表を作成しましょう。

これからの様々なイベントを乗り切る資金や、備えに必要な金額が見えてきます。

加えて、5年後、10年後までにやり遂げたい目標なども記載すると、より計画が明確になります。

例)

目標<5年後までに>
・新車を購入する
・写真コンクールで一度は入賞を果たす!
<10年後までに>
・家族で海外旅行をする
・妻にダイヤの指輪を買う
・オーディオルームを作る

50代のエンディングノートはセカンドライフの充実に向けて書く

50代は子育てが一段落したり定年が近づいたりして、セカンドライフを考え始める年代です。

定年後の生活に備えたり老後の資金を考える上でも、エンディングノートを書き始めるのに決して早過ぎる年代ではありません。

この年代のエンディングノートで、先の10項目以外におすすめする項目は、「これからしたいこと」です。

セカンドライフを活力を持って生きるためには、資金以外に、心の充実が重要になります。

楽しく喜びを持って第二の人生を歩めるように、これからしたいことを書いてみましょう。

書き方のポイントは、それを考えるとワクワクできるかどうか?に視点をおいて考えることです。

下記の50代のエンディングノート一覧に、「これからしたいこと」の例も示しましたのでご覧ください。

【50代のエンディングノート】◎書くべき △どちらでもいい

項目書く書かなくていい備考/例
自分について
契約など個人情報
医療や介護
葬儀や納骨
知人や親戚の連絡先
相続財産について
遺言書について
ペットについて
大切な人へのメッセージ
自分史※自分史は遡って調べる作業も含め体力のいる作業です。50代から書き始めることをおすすめします。
これからしたいこと例)
・ゴルフ教室に通う
・韓国語を習う
・写真展に挑戦する
・蕎麦を打つ
・田舎へ移住する
・YouTubeデビューする
・フラワーアレンジメント
・温泉巡り
・ヨガをはじめる

エンディングノートがスムーズに書ける!3つのポイント

エンディングノートの書き方はしっかり把握できましたでしょうか。

内容はわかっても、いざ書こうとすると構えてしまってなかなか進まない…という人がいるかもしれませんね。

そこで2章では、エンディングノートをスムーズに書くためのポイントを伝授したいと思います。

  • 書けるところから書く
  • 一気に完成しようと思わない
  • 自分が書きやすいノートを選ぶ

ひとつずつ説明していきます。

この2つのポイントをおさえるだけで、楽に書き進められるようになりますので、ぜひ試してみてくださいね。

書けるところから書く

エンディングノートをスムーズに書く一番のポイントは、書けるところから書くということです。

最初から順番にきれいに埋めていこうと考えると、調べないとわからない要素や、決めていないこと、じっくり考えなければ書けないところで立ち止まってしまい、なかなか先へ進めなくなってしまいます。

たとえば、自分についての項目や、契約などの個人情報は考えなくてもすぐに書けますよね。

ペットの名前、医療の欄でも持病や病院名は悩む必要なく書けるのではないでしょうか。

エンディングノートを書く際は、そういったすぐ書ける所、わかっている所から埋めていきましょう。

わからない所、ゆっくり考えたい所は飛ばして構いません。

死の時期が差し迫っているケースをのぞき、エンディングノートはいついつまでに完成させなければいけないものではありません。

気楽に、書けるところから書いていきましょう。

一気に完成しようと考えない

エンディングノートは一気に完成しようと考えないでください。

そもそも短期間で完璧な形にできるようなものではないのです。

書いている間に家族の状況が変わる場合もあるでしょうし、あなたの気持ちに変化が訪れることも充分考えられます。

すぐに全部のページを完璧に埋めようなどと考えると大変ですし、構えてしまって進みません。

最初から完成をめざしていると、間違いやミスを恐れて、多大な神経を使うことになるでしょう。

変化したら更新すればいいし、間違えたら書き直せばいいと考えて、気楽に書いていくことをおすすめします。

エンディングノートにおいては、綺麗にまとまった形式的なものはそんなに意味がありません。

人生はそれぞれ違うのですから、見本通りの、体温の伝わらないものは残された家族にも意味をなさないのです。

その時々のあなたの気持ちがこもったエンディングノートであれば、二重線で消した箇所や、何度も書き直した形跡さえも良い思い出に変わります。

エンディングノートは最初から完成形を求めず、書けるところから、ミスや間違いを恐れず書いていきましょう。

自分が書きやすいノートを選ぶ

スムーズに書くためには、相性の良い、書きやすいノートを選ぶのも重要なポイントになります。

開くのが楽しみになるようなノートを選ぶと、そうでないときに比べ筆の運びも良くなります。

たとえば、どこにでも持ち運べる気軽な軽いノートが書きやすい人もいるでしょう。

反対に、高級感のある重厚なノートの方が気分が上がるという人だっています。

説明が詳しく載っているものが助かるという人もいれば、説明や項目は少なめで自由度の高いものが好きな人もいます。

デザインひとつとっても、見やすさ重視の装丁、可愛い装丁、書籍風など、たくさんの種類があり、人それぞれ「書きやすい」と感じるものは違ってきます。

ご存知のように現在はさまざまなエンディングノートが数多く出回っています。

どれにするか迷うところですが、スムーズに書くためには、とにかく「書きやすい」と感じるものを選ぶようにしましょう。

エンディングノート作成でよくある3つの質問

エンディングノートの書き方やポイントは把握できましたでしょうか。

この章では、エンディングノート作成にあたってよくある質問と答えをご紹介します。

気になるところをご覧になって疑問を解消して頂けたらと思います。

Q1.エンディングノートは家族と相談しながら書いてはいけないの?

A.
エンディングノートは家族と相談しながら書いても構いません。
どんな情報があった方が良いかを直接たずねることができる利点もあります。
家族だけでなく、同じ年頃の友人や、既にエンディングノートを書いた経験のある知人などに相談しても良いでしょう。
ただし、個人情報に関わる部分もあるので、信頼できる相手かどうかはしっかりと判断するようにしてください。

 Q2.定期的に見直しや更新をしなきゃいけない?どれくらいの頻度ですればいい?

A.
エンディングノートは定期的に見直し、状況や変化に応じて更新をした方がいいです。
時間の経過と共に、家族の状況や、あなたの気持ちも変化するからです。財産に関しても変わる可能性があります。
頻度としては1、2年に1回くらいがいいでしょう。誕生日や記念の日など、見直しをする日を決めておくと忘れずに見直せます。

 Q3.エンディングノートの保管場所はどこにすればいいですか?

A.
保管場所は目につき過ぎない方がいいですが、かといって家族の誰にも見つけてもらえないようでは意味がありません。
おすすめの保管場所は以下の3つです。箪笥本棚机の引き出しできれば、エンディングノートの存在を、家族の誰かに伝えておくとよいでしょう。
そうすれば万一の場合に必ず探してもらえます。
よくある失敗例として、知人に預けてトラブルになったということがあります。
信頼できる知人であったとしても、ちょっとした興味で中身を見てしまいトラブルに発展する可能性があります。
保管場所は家の中のどこかを選ぶこと、人に預けるのは避けてください。

書き方に悩んだら専門家に相談しよう

エンディングノートの項目や内容を、書き方に焦点をあてて詳しくお伝えしてきました。

ここまで読まれたあなたはすぐにでもペンを握れると思いますが、それでも作成途中で悩んでしまうことがないとも限りません。

多くの方はエンディングノートを書くのは初めてです。

最初はスムーズに書けたのに途中でつまづいてしまった、自分ひとりで決めがたい迷いが生じてしまったという方は少なくないのです。

そんな風に悩んだり迷ったりしたときは、専門家に相談してみましょう。

エンディングノートの書き方について、さまざまなセミナーや講座が各地で開かれています。

昨今はオンラインでの対応も増えてきましたので、手軽に受講することができます。

「終活の相談窓口」ではエンディングノートの作成サポートを行っています。下記をご覧になって興味のある方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。

【エンディングノートの書き方サポート(ZOOMでのサポートも対応しています)】

10名以下のサポート5,000円/1名
10名以上の場合はセミナーになります。50,000円+巣鴨からの交通費
*学校、病院、介護施設、地域包括支援センター、社会福祉協議会、NPO団体、自治体、行政さまからのご依頼については、巣鴨からの交通費のみで受けさせていただいています。

まとめ

エンディングノートの書き方に決まりはありません。

それだけ自由度の高いものなのですが、難しく感じてしまったときにスムーズに書くポイントは2つあります。

  • 書けるところから書く
  • 一気に完成しようと考えない

完璧に書くことや形式を気にして堅苦しく構えず、書けることを気軽に書きとめていくような気持ちで向かうと良いでしょう。

作成につまづいて悩んだり、迷ったりしたときは専門家に相談するのも一案です。

記事を参考に、思いのつまったメモリアルな一冊を書いて頂ければと思います。

エンディングノートには、家族や、大切な人へのメッセージを書いておくことができます。

内容は感謝の気持ちや、言いそびれていたこと、形見分けのこと、何でも構いません。

後に相手が目にしたとき、そこに込めた思いが伝わり、あなたへ思いを馳せてくれるでしょう。

仮に相手がそれを見ることが叶わないとしても(亡き夫や親へ綴る言葉、居場所を知らない友人への言葉など)、書き記すことは人生を振り返り、気持ちを整えていくことに繋がります。

心に伝わるメッセージを書くためのポイントは3つあります。

  • 感謝の気持ちを込めて書く
  • 相手の顔をイメージして普段通りの言葉を心掛ける
  • 愚痴や恨みのようなネガティブな内容は書かない

大切な人へのメッセージ

※公正証書遺言:公認役場の公証人が関与して公正証書の形で残す遺言書
※秘密証書遺言:遺言の内容を誰にも公開せず秘密にしたまま公証人に遺言の存在のみを証明してもらう遺言のこと

ペットについて

他にも、不動産の所有や、価値のある美術品、骨董品などを所有している場合はそれらも記載しましょう。

また、負債がある場合はそちらも必ず明記してください。

借金も相続の対象となります。資産よりも負債の方が多いのであれば、相続人は相続放棄を選択するかと思いますが、相続放棄の手続きは相続発生後3ヶ月以内に行わなくてはなりません。

煩雑な手続きをスムーズに行うためにも、負債について詳細に記載しておくことが必要です。

遺言書について

相続財産について

エンディングノートには、持っている財産の内容を記載しておきましょう。

わからないと、残された家族は相続手続きが大変な負担になります。

相続税の申告には全ての財産の洗い出しが必要なのです。

相続財産について、記載しておきたい情報には以下のようなものがあります。

  • 預貯金(金融機関・支店名など)
  • 有価証券(金融機関・支店名等)
  • 生命保険の加入状況

相続財産について

エンディングノートには、持っている財産の内容を記載しておきましょう。

わからないと、残された家族は相続手続きが大変な負担になります。

相続税の申告には全ての財産の洗い出しが必要なのです。

相続財産について、記載しておきたい情報には以下のようなものがあります。

  • 預貯金(金融機関・支店名など)
  • 有価証券(金融機関・支店名等)
  • 生命保険の加入状況

書き方は以下の例をご覧ください。

【預貯金】※赤字は例です
預貯金①

金融機関〇〇銀行支店名・店番号〇〇支店    111  
口座番号0000000名義人終活一郎
預貯金の種類普通備考給与振込口座

預貯金②

金融機関△△銀行支店名・店番号〇〇支店    555  
口座番号0000000名義人終活一郎
預貯金の種類定期備考

預貯金③、預貯金④……というように、すべての口座について記載していきます。
有価証券、その他の金融資産についても同様に、口座を記録しておきましょう。

【生命保険】例

保険会社〇〇〇生命
商品名定期保険Cコース
証券番号〇〇〇〇〇〇
契約者名終活 一郎
受取人終活 太郎
連絡先03-0000-0000
保険証券の保管場所書斎のデスク1番下の引き出し

他にも、不動産の所有や、価値のある美術品、骨董品などを所有している場合はそれらも記載しましょう。

また、負債がある場合はそちらも必ず明記してください。

借金も相続の対象となります。資産よりも負債の方が多いのであれば、相続人は相続放棄を選択するかと思いますが、相続放棄の手続きは相続発生後3ヶ月以内に行わなくてはなりません。

煩雑な手続きをスムーズに行うためにも、負債について詳細に記載しておくことが必要です。

遺言書について

遺言書がある場合は、その旨を、種類や保管場所と共に記しておきましょう。

しっかり覚えておいていただきたいのですが、エンディングノートは遺書の代わりにはなりません。

似ているようですが、決定的に違うことがあります。

それは、エンディングノートには法的効力がないということです。

遺言書は被相続人の財産処分について法的効力のある書面であり、作成方法や記載内容に法律上のルールがあります。そういったルールにのっとらないで書くエンディングノートは遺言書の代わりにはなり得ないのです。

エンディングノートの遺言書についての書き方は、以下を参考にしてください。

【遺言書について】※チェックや赤字は例です

遺言書の有無☑有り  □無し
保管場所仏壇右側の引き出し中段の箱の中
種類☑自筆証明遺言  □公正証書遺言※  □秘密証書遺言※

※公正証書遺言:公認役場の公証人が関与して公正証書の形で残す遺言書
※秘密証書遺言:遺言の内容を誰にも公開せず秘密にしたまま公証人に遺言の存在のみを証明してもらう遺言のこと

ペットについて

ペットを飼っている場合は、自分がいなくなった後のペットの扱いについて記載しておいてください。

世話の仕方や食べ物、嗜好、誰に面倒を見て欲しいかまで書きましょう。

もちろん記載したとしても、家族の事情で手放されてしまうこともあります。

そうであっても思いは伝わりますし、託された人や施設等でもペットに関する情報があった方が助かります。

ペットについて、エンディングノートの書き方は以下を参考にしてください。

【ペットについて】※赤字は例です

名前コロ
種類柴犬
年齢11才
かかりつけの病院〇〇動物病院 TEL03-0000-0000
好きな食べ物鶏ささみ、犬用ビーフジャーキー
喜ぶこと〇〇公園の滑り台が好きなので時々連れていってください。花壇をクンクンするのも好きです。
面倒をみて欲しい人長男夫婦にこのままこの家で飼って欲しい。慣れている所にいさせてやりたい。

大切な人へのメッセージ

エンディングノートには、家族や、大切な人へのメッセージを書いておくことができます。

内容は感謝の気持ちや、言いそびれていたこと、形見分けのこと、何でも構いません。

後に相手が目にしたとき、そこに込めた思いが伝わり、あなたへ思いを馳せてくれるでしょう。

仮に相手がそれを見ることが叶わないとしても(亡き夫や親へ綴る言葉、居場所を知らない友人への言葉など)、書き記すことは人生を振り返り、気持ちを整えていくことに繋がります。

心に伝わるメッセージを書くためのポイントは3つあります。

  • 感謝の気持ちを込めて書く
  • 相手の顔をイメージして普段通りの言葉を心掛ける
  • 愚痴や恨みのようなネガティブな内容は書かない

残していくものですから、敢えて互いの気分を害するような内容は避けた方がいいでしょう。

よそ行きの言葉でなく、普段通りに語りかけることで感謝の言葉も浮かびやすいですし、心に響く文章が紡げます。

ご参考までにいくつか具体例を挙げておきます。

【メッセージ】

一郎さんへ(夫)
しばらく会っていないけど元気ですか?
私はあなたがそちらに行ってしまった後も、良子や孫に囲まれて賑やかに過ごしていますよ。料理も洗濯もできない私をお嫁さんにしてくれてありがとう。退職後の温泉巡り楽しかったですね。
病院で最後に「ありがとう」と言ってくれたのに、私はこの世で伝えられないからここに書いておきます。あなたの奥さんになれてしあわせな人生でした。ありがとう。
良子へ(娘)
良子、あなたが生まれたとき、私は人生で最大の喜びを感じました。お父さんもそうです。
これから色々あるとは思うけど、どんなときも、自分はたくさんの愛に包まれ生まれてきたということを忘れないで。天国からも応援しています。忠志さんと仲良くね。先日話したダイヤの指輪、貰ってください。おばあちゃまからいただいたものですよ。
あなたがしてくれればおばあちゃまも喜んでくれるでしょう。
みかちゃんへ(孫)
似顔絵をありがとうね。ピアノとっても上手でした。
パパやママのいうことをよくきいて、おべんきょうもがんばってくださいね。みかちゃんはおばあちゃんの自慢の孫ですよ。ずっとずっと大好きです。

写真や絵を添えておくと、読んだ人も思い出が共有できて喜ばれます。

自分史

自分史を書いておくと、人生のさまざまを思い出し整理することができます。

自分という人間が生まれて生きてきた意味や価値を認識することができます。

後に読んだ人は、あなたという人間についてより深く知ることになるでしょう。

あなたの生い立ちからの人生を辿ることは、後の人たちに家族の歴史を伝えることにもなります。

人生の意味などといわれると難しく感じてしまうかもしれませんが、自分史にも書き方の決まりはありません。肩肘はらず思い出すままに自由に書き綴っていいのです。

エンディングノートでの自分史の書き方のポイントは3つです。

  • 時系列に沿って書く
  • 記憶が曖昧なところはメモ書きや空欄にする
  • 枠にとらわれず気持ちなども書き添える

しっかり書こうと考えるとつまづきやすくなります。楽しく思い出しながら、後から肉付けできるところはする、というような気持ちで書いていきましょう。

以下に簡単な書き方の具体例を示しましたのでご覧ください。

【自分史】例

西暦
(年)
年号
(年)
年齢
(歳)
できごと社会のできごと
1943昭和18010月11日
工員の父正夫と母さと子の長女として、北海道〇〇に生まれる
1958昭和3315家族で上京。
〇〇区〇〇高校に転入。
東京タワー完成。
10,000円札発行。ロカビリー流行
1961昭和3618地元の〇〇デパートに就職。ネクタイ売り場に配属される。
川崎良子ちゃんは同期。長い付き合いが始まる。
1964昭和3921売り場の先輩の紹介でお見合い。
一郎さんと交際を始める。第一印象は無口でこわそうな感じ。
東京オリンピック開催
1966昭和4123結婚。
2ヶ月後に父正夫死去。花嫁姿が見せられてよかった
1970昭和4527長女良子出産。人生最大の喜び。万国博覧会。よど号ハイジャック事件。ビートルズ解散
1971昭和4628母さと子死去。北海道につれていってあげられなくて心残り。「戦争を知らない子どもたち」ヒット。よく口ずさんだもの
中略
1995平成752良子結婚。夫が涙を流すのをはじめて見た阪神淡路大震災。
地下鉄サリン事件

このような感じで、自分にとって大きなできごとを年表にします。

この形式であれば、そのときどきに日記のように書き加えていくことができます。

他にも、細かい年表ではなく、「幼少期」「小学時代」「中学時代」〜「結婚後」「出産後」「退職後」といった転機ごとに書くパターンもあります。

文章を書くのがお好きな方は、自分を主人公にした小説のように綴るのも素敵です。

【20代から50代のエンディングノート】年代別オススメの項目と書き方

エンディングノートは人生の最期に向けての準備というイメージから、高齢の方が書く印象がありますが、実際には何歳からでも書くことができますし、どの世代の方にも役立ちます。

今をよりよく生きるため、これからに備えていくためのプランや思い、希望を書いておけるノートだからです。

この章では、20代から50代の年代別にエンディングノートに書くべき項目、カットしていい項目について説明します。

1章でエンディングノートの主な10項目をお伝えしましたが、他にも書くとよいさまざまな項目が考えられます。たとえば以下のような項目です。

  • 目標や夢
  • ライフプラン
  • 第二の人生でしたいこと(挑戦したいこと)

これらの具体的な書き方を交えながら、年代別のエンディングノートについて解説していきます。

若い世代でエンディングノートに興味をお持ちの方はぜひ参考にしてくださいね。

20代のエンディングノートはこれからのために書く

20代の方は成人したばかりですから、エンディングノートは人生の「これから」のために書いてください。

1章でご紹介した10項目以外に、目標や将来の夢をノートに書くことをおすすめします。

書くことで自覚が生まれ、夢のために努力したくなりますし、目標が曖昧な人は自分の心を見つめる機会になります。

前述の項目についても、今わかるところを埋めることで、これからに向けて「どう生きるべきか」という指針になります。

といっても、20代ならカットしていい項目もあります。

下記に20代のエンディングノートに書くとよい項目を一覧にしましたのでご覧ください。

「目標(夢)」の例も挙げましたので参考にしてください。

【20代のエンディングノート】◎書くべき △どちらでもいい

項目書く書かなくていい備考/例
自分について
契約など個人情報
医療や介護※持病のある方は書いておきましょう
葬儀や納骨
知人や親戚の連絡先※連絡帳のような感覚で書くといいでしょう。訃報のお報せ欄は空欄で構いません
相続財産について
遺言書について
ペットについて
大切な人へのメッセージ
自分史
目標(夢)例)
・起業する
・お母さんのような立派な看護師になる
・海外留学をする
・将来はカラーコーディネーターになる
・カフェのオーナーになる
・25歳で結婚して27歳で母になる!
・売れる役者になってバイトせずに食えるようになる(30歳までに!)

30代・40代のエンディングノートは人生設計のために書く

30代40代は、仕事がステップアップしたり、結婚や子どもを授かったりと人生の節目を迎えます。

ここまでの自分自身を検証整理し、これからのライフプランを練るべき年代です。

そのため、エンディングノートには、前述の10項目以外に「ライフプラン」を書くことをおすすめします。

子どもの教育や自己投資、住宅プラン…と資金を含めた人生設計をするのに、エンディングノートは役立ちます。

30代40代のエンディングノートで、書くとよい項目、カットしていい項目を一覧にしましたのでご覧ください。

ライフプランの書き方例も添付しましたので参考にして頂けたらと思います。

【30代・40代のエンディングノート】◎書くべき △どちらでもいい

項目書く書かなくていい備考
自分について
契約など個人情報
医療や介護
葬儀や納骨
知人や親戚の連絡先
相続財産について
遺言書について
ペットについて
大切な人へのメッセージ※結婚時にパートナーへの思い、生まれたばかりの子への気持ちなどを綴っておくと後から見たときに心に響くことがあります
自分史※この時期から書き出す人も多いです。振り返ることでこれからが考えられます
ライフプラン※下記参照

ライフプランは以下のように、人生の中での大きなイベントと支出を書いて一覧にするのが簡単です。

どのようにマネープランをたてていくべきかも考えやすくなります。

【ライフプラン】

西暦
(年齢)
20132014201520162017201820192020・・・
自分3334353637383940・・・
3132333435363738・・・
長女012345・・・
息子012・・・
イベント結婚!転職長女誕生長男誕生長女
幼稚園入園
住宅購入・・・
支出200万30万30万15万1500万・・・

このような形式で、会社を退職する65歳くらいまでの表を作成しましょう。

これからの様々なイベントを乗り切る資金や、備えに必要な金額が見えてきます。

加えて、5年後、10年後までにやり遂げたい目標なども記載すると、より計画が明確になります。

例)

目標<5年後までに>
・新車を購入する
・写真コンクールで一度は入賞を果たす!
<10年後までに>
・家族で海外旅行をする
・妻にダイヤの指輪を買う
・オーディオルームを作る

50代のエンディングノートはセカンドライフの充実に向けて書く

50代は子育てが一段落したり定年が近づいたりして、セカンドライフを考え始める年代です。

定年後の生活に備えたり老後の資金を考える上でも、エンディングノートを書き始めるのに決して早過ぎる年代ではありません。

この年代のエンディングノートで、先の10項目以外におすすめする項目は、「これからしたいこと」です。

セカンドライフを活力を持って生きるためには、資金以外に、心の充実が重要になります。

楽しく喜びを持って第二の人生を歩めるように、これからしたいことを書いてみましょう。

書き方のポイントは、それを考えるとワクワクできるかどうか?に視点をおいて考えることです。

下記の50代のエンディングノート一覧に、「これからしたいこと」の例も示しましたのでご覧ください。

【50代のエンディングノート】◎書くべき △どちらでもいい

項目書く書かなくていい備考/例
自分について
契約など個人情報
医療や介護
葬儀や納骨
知人や親戚の連絡先
相続財産について
遺言書について
ペットについて
大切な人へのメッセージ
自分史※自分史は遡って調べる作業も含め体力のいる作業です。50代から書き始めることをおすすめします。
これからしたいこと例)
・ゴルフ教室に通う
・韓国語を習う
・写真展に挑戦する
・蕎麦を打つ
・田舎へ移住する
・YouTubeデビューする
・フラワーアレンジメント
・温泉巡り
・ヨガをはじめる

エンディングノートがスムーズに書ける!3つのポイント

エンディングノートの書き方はしっかり把握できましたでしょうか。

内容はわかっても、いざ書こうとすると構えてしまってなかなか進まない…という人がいるかもしれませんね。

そこで2章では、エンディングノートをスムーズに書くためのポイントを伝授したいと思います。

  • 書けるところから書く
  • 一気に完成しようと思わない
  • 自分が書きやすいノートを選ぶ

ひとつずつ説明していきます。

この2つのポイントをおさえるだけで、楽に書き進められるようになりますので、ぜひ試してみてくださいね。

書けるところから書く

エンディングノートをスムーズに書く一番のポイントは、書けるところから書くということです。

最初から順番にきれいに埋めていこうと考えると、調べないとわからない要素や、決めていないこと、じっくり考えなければ書けないところで立ち止まってしまい、なかなか先へ進めなくなってしまいます。

たとえば、自分についての項目や、契約などの個人情報は考えなくてもすぐに書けますよね。

ペットの名前、医療の欄でも持病や病院名は悩む必要なく書けるのではないでしょうか。

エンディングノートを書く際は、そういったすぐ書ける所、わかっている所から埋めていきましょう。

わからない所、ゆっくり考えたい所は飛ばして構いません。

死の時期が差し迫っているケースをのぞき、エンディングノートはいついつまでに完成させなければいけないものではありません。

気楽に、書けるところから書いていきましょう。

一気に完成しようと考えない

エンディングノートは一気に完成しようと考えないでください。

そもそも短期間で完璧な形にできるようなものではないのです。

書いている間に家族の状況が変わる場合もあるでしょうし、あなたの気持ちに変化が訪れることも充分考えられます。

すぐに全部のページを完璧に埋めようなどと考えると大変ですし、構えてしまって進みません。

最初から完成をめざしていると、間違いやミスを恐れて、多大な神経を使うことになるでしょう。

変化したら更新すればいいし、間違えたら書き直せばいいと考えて、気楽に書いていくことをおすすめします。

エンディングノートにおいては、綺麗にまとまった形式的なものはそんなに意味がありません。

人生はそれぞれ違うのですから、見本通りの、体温の伝わらないものは残された家族にも意味をなさないのです。

その時々のあなたの気持ちがこもったエンディングノートであれば、二重線で消した箇所や、何度も書き直した形跡さえも良い思い出に変わります。

エンディングノートは最初から完成形を求めず、書けるところから、ミスや間違いを恐れず書いていきましょう。

自分が書きやすいノートを選ぶ

スムーズに書くためには、相性の良い、書きやすいノートを選ぶのも重要なポイントになります。

開くのが楽しみになるようなノートを選ぶと、そうでないときに比べ筆の運びも良くなります。

たとえば、どこにでも持ち運べる気軽な軽いノートが書きやすい人もいるでしょう。

反対に、高級感のある重厚なノートの方が気分が上がるという人だっています。

説明が詳しく載っているものが助かるという人もいれば、説明や項目は少なめで自由度の高いものが好きな人もいます。

デザインひとつとっても、見やすさ重視の装丁、可愛い装丁、書籍風など、たくさんの種類があり、人それぞれ「書きやすい」と感じるものは違ってきます。

ご存知のように現在はさまざまなエンディングノートが数多く出回っています。

どれにするか迷うところですが、スムーズに書くためには、とにかく「書きやすい」と感じるものを選ぶようにしましょう。

エンディングノート作成でよくある3つの質問

エンディングノートの書き方やポイントは把握できましたでしょうか。

この章では、エンディングノート作成にあたってよくある質問と答えをご紹介します。

気になるところをご覧になって疑問を解消して頂けたらと思います。

Q1.エンディングノートは家族と相談しながら書いてはいけないの?

A.
エンディングノートは家族と相談しながら書いても構いません。
どんな情報があった方が良いかを直接たずねることができる利点もあります。
家族だけでなく、同じ年頃の友人や、既にエンディングノートを書いた経験のある知人などに相談しても良いでしょう。
ただし、個人情報に関わる部分もあるので、信頼できる相手かどうかはしっかりと判断するようにしてください。

 Q2.定期的に見直しや更新をしなきゃいけない?どれくらいの頻度ですればいい?

A.
エンディングノートは定期的に見直し、状況や変化に応じて更新をした方がいいです。
時間の経過と共に、家族の状況や、あなたの気持ちも変化するからです。財産に関しても変わる可能性があります。
頻度としては1、2年に1回くらいがいいでしょう。誕生日や記念の日など、見直しをする日を決めておくと忘れずに見直せます。

 Q3.エンディングノートの保管場所はどこにすればいいですか?

A.
保管場所は目につき過ぎない方がいいですが、かといって家族の誰にも見つけてもらえないようでは意味がありません。
おすすめの保管場所は以下の3つです。箪笥本棚机の引き出しできれば、エンディングノートの存在を、家族の誰かに伝えておくとよいでしょう。
そうすれば万一の場合に必ず探してもらえます。
よくある失敗例として、知人に預けてトラブルになったということがあります。
信頼できる知人であったとしても、ちょっとした興味で中身を見てしまいトラブルに発展する可能性があります。
保管場所は家の中のどこかを選ぶこと、人に預けるのは避けてください。

書き方に悩んだら専門家に相談しよう

エンディングノートの項目や内容を、書き方に焦点をあてて詳しくお伝えしてきました。

ここまで読まれたあなたはすぐにでもペンを握れると思いますが、それでも作成途中で悩んでしまうことがないとも限りません。

多くの方はエンディングノートを書くのは初めてです。

最初はスムーズに書けたのに途中でつまづいてしまった、自分ひとりで決めがたい迷いが生じてしまったという方は少なくないのです。

そんな風に悩んだり迷ったりしたときは、専門家に相談してみましょう。

エンディングノートの書き方について、さまざまなセミナーや講座が各地で開かれています。

昨今はオンラインでの対応も増えてきましたので、手軽に受講することができます。

「終活の相談窓口」ではエンディングノートの作成サポートを行っています。下記をご覧になって興味のある方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。

【エンディングノートの書き方サポート(ZOOMでのサポートも対応しています)】

10名以下のサポート5,000円/1名
10名以上の場合はセミナーになります。50,000円+巣鴨からの交通費
*学校、病院、介護施設、地域包括支援センター、社会福祉協議会、NPO団体、自治体、行政さまからのご依頼については、巣鴨からの交通費のみで受けさせていただいています。

まとめ

エンディングノートの書き方に決まりはありません。

それだけ自由度の高いものなのですが、難しく感じてしまったときにスムーズに書くポイントは2つあります。

  • 書けるところから書く
  • 一気に完成しようと考えない

完璧に書くことや形式を気にして堅苦しく構えず、書けることを気軽に書きとめていくような気持ちで向かうと良いでしょう。

作成につまづいて悩んだり、迷ったりしたときは専門家に相談するのも一案です。

記事を参考に、思いのつまったメモリアルな一冊を書いて頂ければと思います。

※一日葬:通夜を行わず一日で納棺から葬式までを行う葬儀
※直葬:通夜も葬式も行わず納棺後に火葬を行う葬儀

知人や親戚の連絡先

葬儀や納骨について

Amazonや楽天などネットショップを使われている方は、そちらのパスワードや引き落とし口座も記載しておくと良いでしょう。

契約情報に関しては、下記の例のように口座自動引き落としに特化したページを作るのもひとつの方法です。

口座引落としページの例

銀行関連が一括して見られるので、わかりやすいですね。ここもチェック!エンディングノートにはキャッシュカードの暗証番号は書かないでください。
予期しない人の目に触れて、財産が盗まれてしまう可能性があります。
クレジットカードの番号なども同様の理由で書かないようにしてください。

医療や介護について

住所は引っ越したときには更新してください。引越しが多い人は、変遷として、その都度書き換えて残しておくのも覚え書きになっていいでしょう。

特技や趣味、好きな食べ物は必須ではありませんが、見た人に、あなたの人と成りをイメージして貰うという意味で、あるといい情報です。

契約などの個人情報

エンディングノートの書き方に決まりはありませんが、残しておく人のために書くべき内容として冒頭で述べた10項目は記載するようにしましょう。

項目ごとの書き方を、具体的な例文を交えながら解説します。

あなただけの大切な一冊のために、しっかり理解していってくださいね。

自分について

  1. 自分について(名前・生年月日・本籍地など)
  2. 契約などの個人情報(携帯・パソコン・光熱費)
  3. 医療や介護について(持病・常用薬・延命治療の有無など)
  4. 葬儀や納骨について
  5. 知人や親戚の連絡先
  6. 相続財産について(預貯金・不動産・生命保険など)
  7. 遺言書について
  8. ペットについて
  9. 大切な人へのメッセージ
  10. 自分史

読んで頂ければ、エンディングノートのイメージが明確になり、具体的に何を、どう書くべきが見えてくるでしょう。

また、昨今では若い世代でエンディングノートを書く人が増えていることから、20代から50代の年代別の書き方についても触れていきます。

さらに、どの年代の方でもスムーズに書き進められるように書き方のポイントも伝授します!

記事を参考に、思いのこもった大切な一冊を迷いなく作成して頂けたらと思います。

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「エンディングノートって、何を、どんな風に書いたらいいのだろう」

「エンディングノートの書き方に決まりはあるのかしら?」

記事をご覧のあなたはこんな疑問をお持ちではないでしょうか?

結論からいうとエンディングノートの書き方に決まりはありません。

ただ、必ず記載しておいた方がいい項目は10個あります。

その項目さえ押さえておけば、基本的に洩れのないエンディングノートが仕上がります。

本記事では、エンディングノートに書くべきその10項目と、各々の書き方を例文を交えて解説します!

  1. 自分について(名前・生年月日・本籍地など)
  2. 契約などの個人情報(携帯・パソコン・光熱費)
  3. 医療や介護について(持病・常用薬・延命治療の有無など)
  4. 葬儀や納骨について
  5. 知人や親戚の連絡先
  6. 相続財産について(預貯金・不動産・生命保険など)
  7. 遺言書について
  8. ペットについて
  9. 大切な人へのメッセージ
  10. 自分史

読んで頂ければ、エンディングノートのイメージが明確になり、具体的に何を、どう書くべきが見えてくるでしょう。

また、昨今では若い世代でエンディングノートを書く人が増えていることから、20代から50代の年代別の書き方についても触れていきます。

さらに、どの年代の方でもスムーズに書き進められるように書き方のポイントも伝授します!

記事を参考に、思いのこもった大切な一冊を迷いなく作成して頂けたらと思います。

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エンディングノートの書き方を項目別に解説

エンディングノートの書き方に決まりはありませんが、残しておく人のために書くべき内容として冒頭で述べた10項目は記載するようにしましょう。

項目ごとの書き方を、具体的な例文を交えながら解説します。

あなただけの大切な一冊のために、しっかり理解していってくださいね。

自分について

エンディングノートには、自分の名前や生年月日などの基本情報を記載しておきましょう。

「そんな当たり前のこと書く必要ある?」と思われるかもしれませんが、導入部分として書いておくべきです。

当たり前と思っていることを忘れてしまう日がこないとも限りません。

この先ノートを見る人が、あなたの生年月日を知らない場合だってあるでしょう。

何より自分の基本情報を書くことは、『これからエンディングノートを書いていくのだ』という自覚につながります。一番スラスラ書ける部分なのでモチベーションも上がります。

記載する事項に決まりはありませんが、以下のような内容を書いておくと良いです。

具体例を作りましたのでご覧ください。

【自分について】※赤字は例です

名前終活 一郎(しゅうかつ いちろう)
生年月日西暦 19〇〇年(大正・昭和・平成 〇〇年)
〇〇月 〇〇日 生まれ
住所〒000-0000
東京都〇〇区〇〇町 〇ー〇〇ー〇号
本籍地〒000-0000
埼玉県〇〇区〇〇町 〇ー〇ー〇〇号
血液型A 型
趣味映画鑑賞
釣り
写真
特技料理(定年後に習ってハマる)
好きな食べ物刺身
蕎麦(ただしワサビが苦手)

住所は引っ越したときには更新してください。引越しが多い人は、変遷として、その都度書き換えて残しておくのも覚え書きになっていいでしょう。

特技や趣味、好きな食べ物は必須ではありませんが、見た人に、あなたの人と成りをイメージして貰うという意味で、あるといい情報です。

契約などの個人情報

エンディングノートには使っている携帯電話やパソコン、光熱費など、契約関連の個人情報を書いておきましょう。

見た人が引き継いだり、解約するのに大変役立ちます。

自分の覚え書きにもなりますので、パスワードやIDなどの情報も書いておくと良いでしょう。

記載事項に決まりはありませんが、以下のような内容を記載するのがおすすめです。

【契約などの個人情報】※赤字は例です

契約サービス金融機関名引落日ID・パスワードなど備考
携帯(会社名〇〇)〇〇銀行
〇〇支店
口座番号
〇〇〇〇〇〇〇
毎月
25日
携帯番号
090-0000-0000
アドレス
・・・・・・・・
パスワード
・・・・
妻の携帯も一緒に引き落とされる。
PC(プロバイダ名〇〇)〇〇銀行
〇〇支店
口座番号
〇〇〇〇〇〇〇
毎月
25日
アドレス
・・・・・・・・
パスワード
・・・・
ID
・・・・・・・・
水道隔月末頃振込用紙で支払い
ガスと電気(会社名〇〇〇〇)〇〇銀行
〇〇支店
口座番号
〇〇〇〇〇〇〇
毎月
25日
ガスと電気は一括

Amazonや楽天などネットショップを使われている方は、そちらのパスワードや引き落とし口座も記載しておくと良いでしょう。

契約情報に関しては、下記の例のように口座自動引き落としに特化したページを作るのもひとつの方法です。

口座引落としページの例

銀行関連が一括して見られるので、わかりやすいですね。ここもチェック!エンディングノートにはキャッシュカードの暗証番号は書かないでください。
予期しない人の目に触れて、財産が盗まれてしまう可能性があります。
クレジットカードの番号なども同様の理由で書かないようにしてください。

医療や介護について

アレルギーや持病、常用薬などを書き記しておきましょう。

判断能力が低下したり、急な病で意識不明になったときに介護する人が助かります。

また、臓器提供や延命治療を望むかどうかも書いておくべきことのひとつです。

万一のとき、希望通りの対処をして貰えるように思いを記しましょう。

記載がなかった場合、家族が難しい判断を求められることになります。

ただ、「望まない」などの記載があったとしても、家族は悩むことが多いので、ノートに書くだけでなく1度は話し合いをしておいた方がよいでしょう。

医療や介護について、エンディングノートの書き方は以下を参考にしてください。

【医療や介護について】※チェックや赤字は例です

持病☑有り 狭心症□無し
常用薬☑有り 〇〇〇、〇〇〇〇〇□無し
アレルギー☑有り 小麦、猫□無し
延命治療□希望する☑希望しない 
臓器提供☑希望する□希望しない

葬儀や納骨について

自分の葬儀をどんな風に行って欲しいかの希望、納骨して欲しい寺などを記載しておきましょう。

遺影に使用して欲しい写真についてや、棺に納めて欲しいものなども書いておくと良いです。

亡くなった際、家族は悲しみやショックの中で葬儀の準備をしなくてはなりません。

動転して病院や葬儀社にいわれるままに、式を終わらせてしまったという話も聞かれます。

ノートに希望や指示が記載してあれば、あなたの生前の希望通りの葬儀をスムーズに行うことができます。

葬儀や介護についての書き方は以下を参考にしてください。

【葬儀や納骨について】※チェックや赤字は例です

お葬式のかたち□一般葬  ☑家族葬  □一日葬※  □直葬※
喪主について終活太郎(長男)
遺影について☑有り  □無し  保管場所(仏壇右側の引き出し1段目)  
棺に納めて欲しいもの家族旅行のアルバム、箪笥下段にある着物
納骨して欲しい寺院(霊園)名前   〇〇霊園
所在地  東京都〇〇区〇-〇-〇〇
連絡先  03-〇〇〇〇-〇〇〇〇

※一日葬:通夜を行わず一日で納棺から葬式までを行う葬儀
※直葬:通夜も葬式も行わず納棺後に火葬を行う葬儀

知人や親戚の連絡先

あなたの親しい知人や親戚の連絡先を記載しましょう。

死後に連絡をして欲しい人には、その旨書き記しておくと家族は助かります。

連絡先の書き方の具体例は以下になります。

【知人や親戚の連絡先】※チェックや赤字は例です

氏名関係住所連絡先訃報について
終活 貞夫東京都〇〇区・・・・・03-0000-0000☑知らせる □知らせない
鈴木 正義兄神奈川県〇〇区・・・・090-0000-0000☑知らせる □知らせない
岡田 緑不明不明□知らせる ☑知らせない
井上 市子友達東京都〇〇区・・・・・080-0000-0000☑知らせる □知らせない
山田 三郎叔父埼玉県〇〇市・・・・・080-0000-0000□知らせる ☑知らせない
佐藤 良郎不明090-0000-0000□知らせる ☑知らせない
終活 花子叔母不明03-0000-0000☑知らせる □知らせない

相続財産について

エンディングノートには、持っている財産の内容を記載しておきましょう。

わからないと、残された家族は相続手続きが大変な負担になります。

相続税の申告には全ての財産の洗い出しが必要なのです。

相続財産について、記載しておきたい情報には以下のようなものがあります。

  • 預貯金(金融機関・支店名など)
  • 有価証券(金融機関・支店名等)
  • 生命保険の加入状況

書き方は以下の例をご覧ください。

【預貯金】※赤字は例です
預貯金①

金融機関〇〇銀行支店名・店番号〇〇支店    111  
口座番号0000000名義人終活一郎
預貯金の種類普通備考給与振込口座

預貯金②

金融機関△△銀行支店名・店番号〇〇支店    555  
口座番号0000000名義人終活一郎
預貯金の種類定期備考

預貯金③、預貯金④……というように、すべての口座について記載していきます。
有価証券、その他の金融資産についても同様に、口座を記録しておきましょう。

【生命保険】例

保険会社〇〇〇生命
商品名定期保険Cコース
証券番号〇〇〇〇〇〇
契約者名終活 一郎
受取人終活 太郎
連絡先03-0000-0000
保険証券の保管場所書斎のデスク1番下の引き出し

他にも、不動産の所有や、価値のある美術品、骨董品などを所有している場合はそれらも記載しましょう。

また、負債がある場合はそちらも必ず明記してください。

借金も相続の対象となります。資産よりも負債の方が多いのであれば、相続人は相続放棄を選択するかと思いますが、相続放棄の手続きは相続発生後3ヶ月以内に行わなくてはなりません。

煩雑な手続きをスムーズに行うためにも、負債について詳細に記載しておくことが必要です。

遺言書について

遺言書がある場合は、その旨を、種類や保管場所と共に記しておきましょう。

しっかり覚えておいていただきたいのですが、エンディングノートは遺書の代わりにはなりません。

似ているようですが、決定的に違うことがあります。

それは、エンディングノートには法的効力がないということです。

遺言書は被相続人の財産処分について法的効力のある書面であり、作成方法や記載内容に法律上のルールがあります。そういったルールにのっとらないで書くエンディングノートは遺言書の代わりにはなり得ないのです。

エンディングノートの遺言書についての書き方は、以下を参考にしてください。

【遺言書について】※チェックや赤字は例です

遺言書の有無☑有り  □無し
保管場所仏壇右側の引き出し中段の箱の中
種類☑自筆証明遺言  □公正証書遺言※  □秘密証書遺言※

※公正証書遺言:公認役場の公証人が関与して公正証書の形で残す遺言書
※秘密証書遺言:遺言の内容を誰にも公開せず秘密にしたまま公証人に遺言の存在のみを証明してもらう遺言のこと

ペットについて

ペットを飼っている場合は、自分がいなくなった後のペットの扱いについて記載しておいてください。

世話の仕方や食べ物、嗜好、誰に面倒を見て欲しいかまで書きましょう。

もちろん記載したとしても、家族の事情で手放されてしまうこともあります。

そうであっても思いは伝わりますし、託された人や施設等でもペットに関する情報があった方が助かります。

ペットについて、エンディングノートの書き方は以下を参考にしてください。

【ペットについて】※赤字は例です

名前コロ
種類柴犬
年齢11才
かかりつけの病院〇〇動物病院 TEL03-0000-0000
好きな食べ物鶏ささみ、犬用ビーフジャーキー
喜ぶこと〇〇公園の滑り台が好きなので時々連れていってください。花壇をクンクンするのも好きです。
面倒をみて欲しい人長男夫婦にこのままこの家で飼って欲しい。慣れている所にいさせてやりたい。

大切な人へのメッセージ

エンディングノートには、家族や、大切な人へのメッセージを書いておくことができます。

内容は感謝の気持ちや、言いそびれていたこと、形見分けのこと、何でも構いません。

後に相手が目にしたとき、そこに込めた思いが伝わり、あなたへ思いを馳せてくれるでしょう。

仮に相手がそれを見ることが叶わないとしても(亡き夫や親へ綴る言葉、居場所を知らない友人への言葉など)、書き記すことは人生を振り返り、気持ちを整えていくことに繋がります。

心に伝わるメッセージを書くためのポイントは3つあります。

  • 感謝の気持ちを込めて書く
  • 相手の顔をイメージして普段通りの言葉を心掛ける
  • 愚痴や恨みのようなネガティブな内容は書かない

残していくものですから、敢えて互いの気分を害するような内容は避けた方がいいでしょう。

よそ行きの言葉でなく、普段通りに語りかけることで感謝の言葉も浮かびやすいですし、心に響く文章が紡げます。

ご参考までにいくつか具体例を挙げておきます。

【メッセージ】

一郎さんへ(夫)
しばらく会っていないけど元気ですか?
私はあなたがそちらに行ってしまった後も、良子や孫に囲まれて賑やかに過ごしていますよ。料理も洗濯もできない私をお嫁さんにしてくれてありがとう。退職後の温泉巡り楽しかったですね。
病院で最後に「ありがとう」と言ってくれたのに、私はこの世で伝えられないからここに書いておきます。あなたの奥さんになれてしあわせな人生でした。ありがとう。
良子へ(娘)
良子、あなたが生まれたとき、私は人生で最大の喜びを感じました。お父さんもそうです。
これから色々あるとは思うけど、どんなときも、自分はたくさんの愛に包まれ生まれてきたということを忘れないで。天国からも応援しています。忠志さんと仲良くね。先日話したダイヤの指輪、貰ってください。おばあちゃまからいただいたものですよ。
あなたがしてくれればおばあちゃまも喜んでくれるでしょう。
みかちゃんへ(孫)
似顔絵をありがとうね。ピアノとっても上手でした。
パパやママのいうことをよくきいて、おべんきょうもがんばってくださいね。みかちゃんはおばあちゃんの自慢の孫ですよ。ずっとずっと大好きです。

写真や絵を添えておくと、読んだ人も思い出が共有できて喜ばれます。

自分史

自分史を書いておくと、人生のさまざまを思い出し整理することができます。

自分という人間が生まれて生きてきた意味や価値を認識することができます。

後に読んだ人は、あなたという人間についてより深く知ることになるでしょう。

あなたの生い立ちからの人生を辿ることは、後の人たちに家族の歴史を伝えることにもなります。

人生の意味などといわれると難しく感じてしまうかもしれませんが、自分史にも書き方の決まりはありません。肩肘はらず思い出すままに自由に書き綴っていいのです。

エンディングノートでの自分史の書き方のポイントは3つです。

  • 時系列に沿って書く
  • 記憶が曖昧なところはメモ書きや空欄にする
  • 枠にとらわれず気持ちなども書き添える

しっかり書こうと考えるとつまづきやすくなります。楽しく思い出しながら、後から肉付けできるところはする、というような気持ちで書いていきましょう。

以下に簡単な書き方の具体例を示しましたのでご覧ください。

【自分史】例

西暦
(年)
年号
(年)
年齢
(歳)
できごと社会のできごと
1943昭和18010月11日
工員の父正夫と母さと子の長女として、北海道〇〇に生まれる
1958昭和3315家族で上京。
〇〇区〇〇高校に転入。
東京タワー完成。
10,000円札発行。ロカビリー流行
1961昭和3618地元の〇〇デパートに就職。ネクタイ売り場に配属される。
川崎良子ちゃんは同期。長い付き合いが始まる。
1964昭和3921売り場の先輩の紹介でお見合い。
一郎さんと交際を始める。第一印象は無口でこわそうな感じ。
東京オリンピック開催
1966昭和4123結婚。
2ヶ月後に父正夫死去。花嫁姿が見せられてよかった
1970昭和4527長女良子出産。人生最大の喜び。万国博覧会。よど号ハイジャック事件。ビートルズ解散
1971昭和4628母さと子死去。北海道につれていってあげられなくて心残り。「戦争を知らない子どもたち」ヒット。よく口ずさんだもの
中略
1995平成752良子結婚。夫が涙を流すのをはじめて見た阪神淡路大震災。
地下鉄サリン事件

このような感じで、自分にとって大きなできごとを年表にします。

この形式であれば、そのときどきに日記のように書き加えていくことができます。

他にも、細かい年表ではなく、「幼少期」「小学時代」「中学時代」〜「結婚後」「出産後」「退職後」といった転機ごとに書くパターンもあります。

文章を書くのがお好きな方は、自分を主人公にした小説のように綴るのも素敵です。

【20代から50代のエンディングノート】年代別オススメの項目と書き方

エンディングノートは人生の最期に向けての準備というイメージから、高齢の方が書く印象がありますが、実際には何歳からでも書くことができますし、どの世代の方にも役立ちます。

今をよりよく生きるため、これからに備えていくためのプランや思い、希望を書いておけるノートだからです。

この章では、20代から50代の年代別にエンディングノートに書くべき項目、カットしていい項目について説明します。

1章でエンディングノートの主な10項目をお伝えしましたが、他にも書くとよいさまざまな項目が考えられます。たとえば以下のような項目です。

  • 目標や夢
  • ライフプラン
  • 第二の人生でしたいこと(挑戦したいこと)

これらの具体的な書き方を交えながら、年代別のエンディングノートについて解説していきます。

若い世代でエンディングノートに興味をお持ちの方はぜひ参考にしてくださいね。

20代のエンディングノートはこれからのために書く

20代の方は成人したばかりですから、エンディングノートは人生の「これから」のために書いてください。

1章でご紹介した10項目以外に、目標や将来の夢をノートに書くことをおすすめします。

書くことで自覚が生まれ、夢のために努力したくなりますし、目標が曖昧な人は自分の心を見つめる機会になります。

前述の項目についても、今わかるところを埋めることで、これからに向けて「どう生きるべきか」という指針になります。

といっても、20代ならカットしていい項目もあります。

下記に20代のエンディングノートに書くとよい項目を一覧にしましたのでご覧ください。

「目標(夢)」の例も挙げましたので参考にしてください。

【20代のエンディングノート】◎書くべき △どちらでもいい

項目書く書かなくていい備考/例
自分について
契約など個人情報
医療や介護※持病のある方は書いておきましょう
葬儀や納骨
知人や親戚の連絡先※連絡帳のような感覚で書くといいでしょう。訃報のお報せ欄は空欄で構いません
相続財産について
遺言書について
ペットについて
大切な人へのメッセージ
自分史
目標(夢)例)
・起業する
・お母さんのような立派な看護師になる
・海外留学をする
・将来はカラーコーディネーターになる
・カフェのオーナーになる
・25歳で結婚して27歳で母になる!
・売れる役者になってバイトせずに食えるようになる(30歳までに!)

30代・40代のエンディングノートは人生設計のために書く

30代40代は、仕事がステップアップしたり、結婚や子どもを授かったりと人生の節目を迎えます。

ここまでの自分自身を検証整理し、これからのライフプランを練るべき年代です。

そのため、エンディングノートには、前述の10項目以外に「ライフプラン」を書くことをおすすめします。

子どもの教育や自己投資、住宅プラン…と資金を含めた人生設計をするのに、エンディングノートは役立ちます。

30代40代のエンディングノートで、書くとよい項目、カットしていい項目を一覧にしましたのでご覧ください。

ライフプランの書き方例も添付しましたので参考にして頂けたらと思います。

【30代・40代のエンディングノート】◎書くべき △どちらでもいい

項目書く書かなくていい備考
自分について
契約など個人情報
医療や介護
葬儀や納骨
知人や親戚の連絡先
相続財産について
遺言書について
ペットについて
大切な人へのメッセージ※結婚時にパートナーへの思い、生まれたばかりの子への気持ちなどを綴っておくと後から見たときに心に響くことがあります
自分史※この時期から書き出す人も多いです。振り返ることでこれからが考えられます
ライフプラン※下記参照

ライフプランは以下のように、人生の中での大きなイベントと支出を書いて一覧にするのが簡単です。

どのようにマネープランをたてていくべきかも考えやすくなります。

【ライフプラン】

西暦
(年齢)
20132014201520162017201820192020・・・
自分3334353637383940・・・
3132333435363738・・・
長女012345・・・
息子012・・・
イベント結婚!転職長女誕生長男誕生長女
幼稚園入園
住宅購入・・・
支出200万30万30万15万1500万・・・

このような形式で、会社を退職する65歳くらいまでの表を作成しましょう。

これからの様々なイベントを乗り切る資金や、備えに必要な金額が見えてきます。

加えて、5年後、10年後までにやり遂げたい目標なども記載すると、より計画が明確になります。

例)

目標<5年後までに>
・新車を購入する
・写真コンクールで一度は入賞を果たす!
<10年後までに>
・家族で海外旅行をする
・妻にダイヤの指輪を買う
・オーディオルームを作る

50代のエンディングノートはセカンドライフの充実に向けて書く

50代は子育てが一段落したり定年が近づいたりして、セカンドライフを考え始める年代です。

定年後の生活に備えたり老後の資金を考える上でも、エンディングノートを書き始めるのに決して早過ぎる年代ではありません。

この年代のエンディングノートで、先の10項目以外におすすめする項目は、「これからしたいこと」です。

セカンドライフを活力を持って生きるためには、資金以外に、心の充実が重要になります。

楽しく喜びを持って第二の人生を歩めるように、これからしたいことを書いてみましょう。

書き方のポイントは、それを考えるとワクワクできるかどうか?に視点をおいて考えることです。

下記の50代のエンディングノート一覧に、「これからしたいこと」の例も示しましたのでご覧ください。

【50代のエンディングノート】◎書くべき △どちらでもいい

項目書く書かなくていい備考/例
自分について
契約など個人情報
医療や介護
葬儀や納骨
知人や親戚の連絡先
相続財産について
遺言書について
ペットについて
大切な人へのメッセージ
自分史※自分史は遡って調べる作業も含め体力のいる作業です。50代から書き始めることをおすすめします。
これからしたいこと例)
・ゴルフ教室に通う
・韓国語を習う
・写真展に挑戦する
・蕎麦を打つ
・田舎へ移住する
・YouTubeデビューする
・フラワーアレンジメント
・温泉巡り
・ヨガをはじめる

エンディングノートがスムーズに書ける!3つのポイント

エンディングノートの書き方はしっかり把握できましたでしょうか。

内容はわかっても、いざ書こうとすると構えてしまってなかなか進まない…という人がいるかもしれませんね。

そこで2章では、エンディングノートをスムーズに書くためのポイントを伝授したいと思います。

  • 書けるところから書く
  • 一気に完成しようと思わない
  • 自分が書きやすいノートを選ぶ

ひとつずつ説明していきます。

この2つのポイントをおさえるだけで、楽に書き進められるようになりますので、ぜひ試してみてくださいね。

書けるところから書く

エンディングノートをスムーズに書く一番のポイントは、書けるところから書くということです。

最初から順番にきれいに埋めていこうと考えると、調べないとわからない要素や、決めていないこと、じっくり考えなければ書けないところで立ち止まってしまい、なかなか先へ進めなくなってしまいます。

たとえば、自分についての項目や、契約などの個人情報は考えなくてもすぐに書けますよね。

ペットの名前、医療の欄でも持病や病院名は悩む必要なく書けるのではないでしょうか。

エンディングノートを書く際は、そういったすぐ書ける所、わかっている所から埋めていきましょう。

わからない所、ゆっくり考えたい所は飛ばして構いません。

死の時期が差し迫っているケースをのぞき、エンディングノートはいついつまでに完成させなければいけないものではありません。

気楽に、書けるところから書いていきましょう。

一気に完成しようと考えない

エンディングノートは一気に完成しようと考えないでください。

そもそも短期間で完璧な形にできるようなものではないのです。

書いている間に家族の状況が変わる場合もあるでしょうし、あなたの気持ちに変化が訪れることも充分考えられます。

すぐに全部のページを完璧に埋めようなどと考えると大変ですし、構えてしまって進みません。

最初から完成をめざしていると、間違いやミスを恐れて、多大な神経を使うことになるでしょう。

変化したら更新すればいいし、間違えたら書き直せばいいと考えて、気楽に書いていくことをおすすめします。

エンディングノートにおいては、綺麗にまとまった形式的なものはそんなに意味がありません。

人生はそれぞれ違うのですから、見本通りの、体温の伝わらないものは残された家族にも意味をなさないのです。

その時々のあなたの気持ちがこもったエンディングノートであれば、二重線で消した箇所や、何度も書き直した形跡さえも良い思い出に変わります。

エンディングノートは最初から完成形を求めず、書けるところから、ミスや間違いを恐れず書いていきましょう。

自分が書きやすいノートを選ぶ

スムーズに書くためには、相性の良い、書きやすいノートを選ぶのも重要なポイントになります。

開くのが楽しみになるようなノートを選ぶと、そうでないときに比べ筆の運びも良くなります。

たとえば、どこにでも持ち運べる気軽な軽いノートが書きやすい人もいるでしょう。

反対に、高級感のある重厚なノートの方が気分が上がるという人だっています。

説明が詳しく載っているものが助かるという人もいれば、説明や項目は少なめで自由度の高いものが好きな人もいます。

デザインひとつとっても、見やすさ重視の装丁、可愛い装丁、書籍風など、たくさんの種類があり、人それぞれ「書きやすい」と感じるものは違ってきます。

ご存知のように現在はさまざまなエンディングノートが数多く出回っています。

どれにするか迷うところですが、スムーズに書くためには、とにかく「書きやすい」と感じるものを選ぶようにしましょう。

エンディングノート作成でよくある3つの質問

エンディングノートの書き方やポイントは把握できましたでしょうか。

この章では、エンディングノート作成にあたってよくある質問と答えをご紹介します。

気になるところをご覧になって疑問を解消して頂けたらと思います。

Q1.エンディングノートは家族と相談しながら書いてはいけないの?

A.
エンディングノートは家族と相談しながら書いても構いません。
どんな情報があった方が良いかを直接たずねることができる利点もあります。
家族だけでなく、同じ年頃の友人や、既にエンディングノートを書いた経験のある知人などに相談しても良いでしょう。
ただし、個人情報に関わる部分もあるので、信頼できる相手かどうかはしっかりと判断するようにしてください。

 Q2.定期的に見直しや更新をしなきゃいけない?どれくらいの頻度ですればいい?

A.
エンディングノートは定期的に見直し、状況や変化に応じて更新をした方がいいです。
時間の経過と共に、家族の状況や、あなたの気持ちも変化するからです。財産に関しても変わる可能性があります。
頻度としては1、2年に1回くらいがいいでしょう。誕生日や記念の日など、見直しをする日を決めておくと忘れずに見直せます。

 Q3.エンディングノートの保管場所はどこにすればいいですか?

A.
保管場所は目につき過ぎない方がいいですが、かといって家族の誰にも見つけてもらえないようでは意味がありません。
おすすめの保管場所は以下の3つです。箪笥本棚机の引き出しできれば、エンディングノートの存在を、家族の誰かに伝えておくとよいでしょう。
そうすれば万一の場合に必ず探してもらえます。
よくある失敗例として、知人に預けてトラブルになったということがあります。
信頼できる知人であったとしても、ちょっとした興味で中身を見てしまいトラブルに発展する可能性があります。
保管場所は家の中のどこかを選ぶこと、人に預けるのは避けてください。

書き方に悩んだら専門家に相談しよう

エンディングノートの項目や内容を、書き方に焦点をあてて詳しくお伝えしてきました。

ここまで読まれたあなたはすぐにでもペンを握れると思いますが、それでも作成途中で悩んでしまうことがないとも限りません。

多くの方はエンディングノートを書くのは初めてです。

最初はスムーズに書けたのに途中でつまづいてしまった、自分ひとりで決めがたい迷いが生じてしまったという方は少なくないのです。

そんな風に悩んだり迷ったりしたときは、専門家に相談してみましょう。

エンディングノートの書き方について、さまざまなセミナーや講座が各地で開かれています。

昨今はオンラインでの対応も増えてきましたので、手軽に受講することができます。

「終活の相談窓口」ではエンディングノートの作成サポートを行っています。下記をご覧になって興味のある方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。

【エンディングノートの書き方サポート(ZOOMでのサポートも対応しています)】

10名以下のサポート5,000円/1名
10名以上の場合はセミナーになります。50,000円+巣鴨からの交通費
*学校、病院、介護施設、地域包括支援センター、社会福祉協議会、NPO団体、自治体、行政さまからのご依頼については、巣鴨からの交通費のみで受けさせていただいています。

まとめ

エンディングノートの書き方に決まりはありません。

それだけ自由度の高いものなのですが、難しく感じてしまったときにスムーズに書くポイントは2つあります。

  • 書けるところから書く
  • 一気に完成しようと考えない

完璧に書くことや形式を気にして堅苦しく構えず、書けることを気軽に書きとめていくような気持ちで向かうと良いでしょう。

作成につまづいて悩んだり、迷ったりしたときは専門家に相談するのも一案です。

記事を参考に、思いのつまったメモリアルな一冊を書いて頂ければと思います。

写真や絵を添えておくと、読んだ人も思い出が共有できて喜ばれます。

自分史

自分史を書いておくと、人生のさまざまを思い出し整理することができます。

自分という人間が生まれて生きてきた意味や価値を認識することができます。

後に読んだ人は、あなたという人間についてより深く知ることになるでしょう。

あなたの生い立ちからの人生を辿ることは、後の人たちに家族の歴史を伝えることにもなります。

人生の意味などといわれると難しく感じてしまうかもしれませんが、自分史にも書き方の決まりはありません。肩肘はらず思い出すままに自由に書き綴っていいのです。

エンディングノートでの自分史の書き方のポイントは3つです。

  • 時系列に沿って書く
  • 記憶が曖昧なところはメモ書きや空欄にする
  • 枠にとらわれず気持ちなども書き添える

しっかり書こうと考えるとつまづきやすくなります。楽しく思い出しながら、後から肉付けできるところはする、というような気持ちで書いていきましょう。

以下に簡単な書き方の具体例を示しましたのでご覧ください。

【自分史】例

西暦
(年)
年号
(年)
年齢
(歳)
できごと社会のできごと
1943昭和18010月11日
工員の父正夫と母さと子の長女として、北海道〇〇に生まれる
1958昭和3315家族で上京。
〇〇区〇〇高校に転入。
東京タワー完成。
10,000円札発行。ロカビリー流行
1961昭和3618地元の〇〇デパートに就職。ネクタイ売り場に配属される。
川崎良子ちゃんは同期。長い付き合いが始まる。
1964昭和3921売り場の先輩の紹介でお見合い。
一郎さんと交際を始める。第一印象は無口でこわそうな感じ。
東京オリンピック開催
1966昭和4123結婚。
2ヶ月後に父正夫死去。花嫁姿が見せられてよかった
1970昭和4527長女良子出産。人生最大の喜び。万国博覧会。よど号ハイジャック事件。ビートルズ解散
1971昭和4628母さと子死去。北海道につれていってあげられなくて心残り。「戦争を知らない子どもたち」ヒット。よく口ずさんだもの
中略
1995平成752良子結婚。夫が涙を流すのをはじめて見た阪神淡路大震災。
地下鉄サリン事件

このような感じで、自分にとって大きなできごとを年表にします。

この形式であれば、そのときどきに日記のように書き加えていくことができます。

他にも、細かい年表ではなく、「幼少期」「小学時代」「中学時代」〜「結婚後」「出産後」「退職後」といった転機ごとに書くパターンもあります。

文章を書くのがお好きな方は、自分を主人公にした小説のように綴るのも素敵です。

【20代から50代のエンディングノート】年代別オススメの項目と書き方

エンディングノートは人生の最期に向けての準備というイメージから、高齢の方が書く印象がありますが、実際には何歳からでも書くことができますし、どの世代の方にも役立ちます。

今をよりよく生きるため、これからに備えていくためのプランや思い、希望を書いておけるノートだからです。

この章では、20代から50代の年代別にエンディングノートに書くべき項目、カットしていい項目について説明します。

1章でエンディングノートの主な10項目をお伝えしましたが、他にも書くとよいさまざまな項目が考えられます。たとえば以下のような項目です。

  • 目標や夢
  • ライフプラン
  • 第二の人生でしたいこと(挑戦したいこと)

これらの具体的な書き方を交えながら、年代別のエンディングノートについて解説していきます。

若い世代でエンディングノートに興味をお持ちの方はぜひ参考にしてくださいね。

20代のエンディングノートはこれからのために書く

20代の方は成人したばかりですから、エンディングノートは人生の「これから」のために書いてください。

1章でご紹介した10項目以外に、目標や将来の夢をノートに書くことをおすすめします。

書くことで自覚が生まれ、夢のために努力したくなりますし、目標が曖昧な人は自分の心を見つめる機会になります。

前述の項目についても、今わかるところを埋めることで、これからに向けて「どう生きるべきか」という指針になります。

といっても、20代ならカットしていい項目もあります。

下記に20代のエンディングノートに書くとよい項目を一覧にしましたのでご覧ください。

「目標(夢)」の例も挙げましたので参考にしてください。

【20代のエンディングノート】◎書くべき △どちらでもいい

項目書く書かなくていい備考/例
自分について
契約など個人情報
医療や介護※持病のある方は書いておきましょう
葬儀や納骨
知人や親戚の連絡先※連絡帳のような感覚で書くといいでしょう。訃報のお報せ欄は空欄で構いません
相続財産について
遺言書について
ペットについて
大切な人へのメッセージ
自分史
目標(夢)例)
・起業する
・お母さんのような立派な看護師になる
・海外留学をする
・将来はカラーコーディネーターになる
・カフェのオーナーになる
・25歳で結婚して27歳で母になる!
・売れる役者になってバイトせずに食えるようになる(30歳までに!)

30代・40代のエンディングノートは人生設計のために書く

30代40代は、仕事がステップアップしたり、結婚や子どもを授かったりと人生の節目を迎えます。

ここまでの自分自身を検証整理し、これからのライフプランを練るべき年代です。

そのため、エンディングノートには、前述の10項目以外に「ライフプラン」を書くことをおすすめします。

子どもの教育や自己投資、住宅プラン…と資金を含めた人生設計をするのに、エンディングノートは役立ちます。

30代40代のエンディングノートで、書くとよい項目、カットしていい項目を一覧にしましたのでご覧ください。

ライフプランの書き方例も添付しましたので参考にして頂けたらと思います。

【30代・40代のエンディングノート】◎書くべき △どちらでもいい

項目書く書かなくていい備考
自分について
契約など個人情報
医療や介護
葬儀や納骨
知人や親戚の連絡先
相続財産について
遺言書について
ペットについて
大切な人へのメッセージ※結婚時にパートナーへの思い、生まれたばかりの子への気持ちなどを綴っておくと後から見たときに心に響くことがあります
自分史※この時期から書き出す人も多いです。振り返ることでこれからが考えられます
ライフプラン※下記参照

ライフプランは以下のように、人生の中での大きなイベントと支出を書いて一覧にするのが簡単です。

どのようにマネープランをたてていくべきかも考えやすくなります。

【ライフプラン】

西暦
(年齢)
20132014201520162017201820192020・・・
自分3334353637383940・・・
3132333435363738・・・
長女012345・・・
息子012・・・
イベント結婚!転職長女誕生長男誕生長女
幼稚園入園
住宅購入・・・
支出200万30万30万15万1500万・・・

このような形式で、会社を退職する65歳くらいまでの表を作成しましょう。

これからの様々なイベントを乗り切る資金や、備えに必要な金額が見えてきます。

加えて、5年後、10年後までにやり遂げたい目標なども記載すると、より計画が明確になります。

例)

目標<5年後までに>
・新車を購入する
・写真コンクールで一度は入賞を果たす!
<10年後までに>
・家族で海外旅行をする
・妻にダイヤの指輪を買う
・オーディオルームを作る

50代のエンディングノートはセカンドライフの充実に向けて書く

50代は子育てが一段落したり定年が近づいたりして、セカンドライフを考え始める年代です。

定年後の生活に備えたり老後の資金を考える上でも、エンディングノートを書き始めるのに決して早過ぎる年代ではありません。

この年代のエンディングノートで、先の10項目以外におすすめする項目は、「これからしたいこと」です。

セカンドライフを活力を持って生きるためには、資金以外に、心の充実が重要になります。

楽しく喜びを持って第二の人生を歩めるように、これからしたいことを書いてみましょう。

書き方のポイントは、それを考えるとワクワクできるかどうか?に視点をおいて考えることです。

下記の50代のエンディングノート一覧に、「これからしたいこと」の例も示しましたのでご覧ください。

【50代のエンディングノート】◎書くべき △どちらでもいい

項目書く書かなくていい備考/例
自分について
契約など個人情報
医療や介護
葬儀や納骨
知人や親戚の連絡先
相続財産について
遺言書について
ペットについて
大切な人へのメッセージ
自分史※自分史は遡って調べる作業も含め体力のいる作業です。50代から書き始めることをおすすめします。
これからしたいこと例)
・ゴルフ教室に通う
・韓国語を習う
・写真展に挑戦する
・蕎麦を打つ
・田舎へ移住する
・YouTubeデビューする
・フラワーアレンジメント
・温泉巡り
・ヨガをはじめる

エンディングノートがスムーズに書ける!3つのポイント

エンディングノートの書き方はしっかり把握できましたでしょうか。

内容はわかっても、いざ書こうとすると構えてしまってなかなか進まない…という人がいるかもしれませんね。

そこで2章では、エンディングノートをスムーズに書くためのポイントを伝授したいと思います。

  • 書けるところから書く
  • 一気に完成しようと思わない
  • 自分が書きやすいノートを選ぶ

ひとつずつ説明していきます。

この2つのポイントをおさえるだけで、楽に書き進められるようになりますので、ぜひ試してみてくださいね。

書けるところから書く

エンディングノートをスムーズに書く一番のポイントは、書けるところから書くということです。

最初から順番にきれいに埋めていこうと考えると、調べないとわからない要素や、決めていないこと、じっくり考えなければ書けないところで立ち止まってしまい、なかなか先へ進めなくなってしまいます。

たとえば、自分についての項目や、契約などの個人情報は考えなくてもすぐに書けますよね。

ペットの名前、医療の欄でも持病や病院名は悩む必要なく書けるのではないでしょうか。

エンディングノートを書く際は、そういったすぐ書ける所、わかっている所から埋めていきましょう。

わからない所、ゆっくり考えたい所は飛ばして構いません。

死の時期が差し迫っているケースをのぞき、エンディングノートはいついつまでに完成させなければいけないものではありません。

気楽に、書けるところから書いていきましょう。

一気に完成しようと考えない

エンディングノートは一気に完成しようと考えないでください。

そもそも短期間で完璧な形にできるようなものではないのです。

書いている間に家族の状況が変わる場合もあるでしょうし、あなたの気持ちに変化が訪れることも充分考えられます。

すぐに全部のページを完璧に埋めようなどと考えると大変ですし、構えてしまって進みません。

最初から完成をめざしていると、間違いやミスを恐れて、多大な神経を使うことになるでしょう。

変化したら更新すればいいし、間違えたら書き直せばいいと考えて、気楽に書いていくことをおすすめします。

エンディングノートにおいては、綺麗にまとまった形式的なものはそんなに意味がありません。

人生はそれぞれ違うのですから、見本通りの、体温の伝わらないものは残された家族にも意味をなさないのです。

その時々のあなたの気持ちがこもったエンディングノートであれば、二重線で消した箇所や、何度も書き直した形跡さえも良い思い出に変わります。

エンディングノートは最初から完成形を求めず、書けるところから、ミスや間違いを恐れず書いていきましょう。

自分が書きやすいノートを選ぶ

スムーズに書くためには、相性の良い、書きやすいノートを選ぶのも重要なポイントになります。

開くのが楽しみになるようなノートを選ぶと、そうでないときに比べ筆の運びも良くなります。

たとえば、どこにでも持ち運べる気軽な軽いノートが書きやすい人もいるでしょう。

反対に、高級感のある重厚なノートの方が気分が上がるという人だっています。

説明が詳しく載っているものが助かるという人もいれば、説明や項目は少なめで自由度の高いものが好きな人もいます。

デザインひとつとっても、見やすさ重視の装丁、可愛い装丁、書籍風など、たくさんの種類があり、人それぞれ「書きやすい」と感じるものは違ってきます。

ご存知のように現在はさまざまなエンディングノートが数多く出回っています。

どれにするか迷うところですが、スムーズに書くためには、とにかく「書きやすい」と感じるものを選ぶようにしましょう。

エンディングノート作成でよくある3つの質問

エンディングノートの書き方やポイントは把握できましたでしょうか。

この章では、エンディングノート作成にあたってよくある質問と答えをご紹介します。

気になるところをご覧になって疑問を解消して頂けたらと思います。

Q1.エンディングノートは家族と相談しながら書いてはいけないの?

A.
エンディングノートは家族と相談しながら書いても構いません。
どんな情報があった方が良いかを直接たずねることができる利点もあります。
家族だけでなく、同じ年頃の友人や、既にエンディングノートを書いた経験のある知人などに相談しても良いでしょう。
ただし、個人情報に関わる部分もあるので、信頼できる相手かどうかはしっかりと判断するようにしてください。

 Q2.定期的に見直しや更新をしなきゃいけない?どれくらいの頻度ですればいい?

A.
エンディングノートは定期的に見直し、状況や変化に応じて更新をした方がいいです。
時間の経過と共に、家族の状況や、あなたの気持ちも変化するからです。財産に関しても変わる可能性があります。
頻度としては1、2年に1回くらいがいいでしょう。誕生日や記念の日など、見直しをする日を決めておくと忘れずに見直せます。

 Q3.エンディングノートの保管場所はどこにすればいいですか?

A.
保管場所は目につき過ぎない方がいいですが、かといって家族の誰にも見つけてもらえないようでは意味がありません。
おすすめの保管場所は以下の3つです。箪笥本棚机の引き出しできれば、エンディングノートの存在を、家族の誰かに伝えておくとよいでしょう。
そうすれば万一の場合に必ず探してもらえます。
よくある失敗例として、知人に預けてトラブルになったということがあります。
信頼できる知人であったとしても、ちょっとした興味で中身を見てしまいトラブルに発展する可能性があります。
保管場所は家の中のどこかを選ぶこと、人に預けるのは避けてください。

書き方に悩んだら専門家に相談しよう

エンディングノートの項目や内容を、書き方に焦点をあてて詳しくお伝えしてきました。

ここまで読まれたあなたはすぐにでもペンを握れると思いますが、それでも作成途中で悩んでしまうことがないとも限りません。

多くの方はエンディングノートを書くのは初めてです。

最初はスムーズに書けたのに途中でつまづいてしまった、自分ひとりで決めがたい迷いが生じてしまったという方は少なくないのです。

そんな風に悩んだり迷ったりしたときは、専門家に相談してみましょう。

エンディングノートの書き方について、さまざまなセミナーや講座が各地で開かれています。

昨今はオンラインでの対応も増えてきましたので、手軽に受講することができます。

「終活の相談窓口」ではエンディングノートの作成サポートを行っています。下記をご覧になって興味のある方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。

【エンディングノートの書き方サポート(ZOOMでのサポートも対応しています)】

10名以下のサポート5,000円/1名
10名以上の場合はセミナーになります。50,000円+巣鴨からの交通費
*学校、病院、介護施設、地域包括支援センター、社会福祉協議会、NPO団体、自治体、行政さまからのご依頼については、巣鴨からの交通費のみで受けさせていただいています。

まとめ

エンディングノートの書き方に決まりはありません。

それだけ自由度の高いものなのですが、難しく感じてしまったときにスムーズに書くポイントは2つあります。

  • 書けるところから書く
  • 一気に完成しようと考えない

完璧に書くことや形式を気にして堅苦しく構えず、書けることを気軽に書きとめていくような気持ちで向かうと良いでしょう。

作成につまづいて悩んだり、迷ったりしたときは専門家に相談するのも一案です。

記事を参考に、思いのつまったメモリアルな一冊を書いて頂ければと思います。

エンディングノートには、家族や、大切な人へのメッセージを書いておくことができます。

内容は感謝の気持ちや、言いそびれていたこと、形見分けのこと、何でも構いません。

後に相手が目にしたとき、そこに込めた思いが伝わり、あなたへ思いを馳せてくれるでしょう。

仮に相手がそれを見ることが叶わないとしても(亡き夫や親へ綴る言葉、居場所を知らない友人への言葉など)、書き記すことは人生を振り返り、気持ちを整えていくことに繋がります。

心に伝わるメッセージを書くためのポイントは3つあります。

  • 感謝の気持ちを込めて書く
  • 相手の顔をイメージして普段通りの言葉を心掛ける
  • 愚痴や恨みのようなネガティブな内容は書かない

大切な人へのメッセージ

※公正証書遺言:公認役場の公証人が関与して公正証書の形で残す遺言書
※秘密証書遺言:遺言の内容を誰にも公開せず秘密にしたまま公証人に遺言の存在のみを証明してもらう遺言のこと

ペットについて

他にも、不動産の所有や、価値のある美術品、骨董品などを所有している場合はそれらも記載しましょう。

また、負債がある場合はそちらも必ず明記してください。

借金も相続の対象となります。資産よりも負債の方が多いのであれば、相続人は相続放棄を選択するかと思いますが、相続放棄の手続きは相続発生後3ヶ月以内に行わなくてはなりません。

煩雑な手続きをスムーズに行うためにも、負債について詳細に記載しておくことが必要です。

遺言書について

相続財産について

エンディングノートには、持っている財産の内容を記載しておきましょう。

わからないと、残された家族は相続手続きが大変な負担になります。

相続税の申告には全ての財産の洗い出しが必要なのです。

相続財産について、記載しておきたい情報には以下のようなものがあります。

  • 預貯金(金融機関・支店名など)
  • 有価証券(金融機関・支店名等)
  • 生命保険の加入状況

相続財産について

エンディングノートには、持っている財産の内容を記載しておきましょう。

わからないと、残された家族は相続手続きが大変な負担になります。

相続税の申告には全ての財産の洗い出しが必要なのです。

相続財産について、記載しておきたい情報には以下のようなものがあります。

  • 預貯金(金融機関・支店名など)
  • 有価証券(金融機関・支店名等)
  • 生命保険の加入状況

書き方は以下の例をご覧ください。

【預貯金】※赤字は例です
預貯金①

金融機関〇〇銀行支店名・店番号〇〇支店    111  
口座番号0000000名義人終活一郎
預貯金の種類普通備考給与振込口座

預貯金②

金融機関△△銀行支店名・店番号〇〇支店    555  
口座番号0000000名義人終活一郎
預貯金の種類定期備考

預貯金③、預貯金④……というように、すべての口座について記載していきます。
有価証券、その他の金融資産についても同様に、口座を記録しておきましょう。

【生命保険】例

保険会社〇〇〇生命
商品名定期保険Cコース
証券番号〇〇〇〇〇〇
契約者名終活 一郎
受取人終活 太郎
連絡先03-0000-0000
保険証券の保管場所書斎のデスク1番下の引き出し

他にも、不動産の所有や、価値のある美術品、骨董品などを所有している場合はそれらも記載しましょう。

また、負債がある場合はそちらも必ず明記してください。

借金も相続の対象となります。資産よりも負債の方が多いのであれば、相続人は相続放棄を選択するかと思いますが、相続放棄の手続きは相続発生後3ヶ月以内に行わなくてはなりません。

煩雑な手続きをスムーズに行うためにも、負債について詳細に記載しておくことが必要です。

遺言書について

遺言書がある場合は、その旨を、種類や保管場所と共に記しておきましょう。

しっかり覚えておいていただきたいのですが、エンディングノートは遺書の代わりにはなりません。

似ているようですが、決定的に違うことがあります。

それは、エンディングノートには法的効力がないということです。

遺言書は被相続人の財産処分について法的効力のある書面であり、作成方法や記載内容に法律上のルールがあります。そういったルールにのっとらないで書くエンディングノートは遺言書の代わりにはなり得ないのです。

エンディングノートの遺言書についての書き方は、以下を参考にしてください。

【遺言書について】※チェックや赤字は例です

遺言書の有無☑有り  □無し
保管場所仏壇右側の引き出し中段の箱の中
種類☑自筆証明遺言  □公正証書遺言※  □秘密証書遺言※

※公正証書遺言:公認役場の公証人が関与して公正証書の形で残す遺言書
※秘密証書遺言:遺言の内容を誰にも公開せず秘密にしたまま公証人に遺言の存在のみを証明してもらう遺言のこと

ペットについて

ペットを飼っている場合は、自分がいなくなった後のペットの扱いについて記載しておいてください。

世話の仕方や食べ物、嗜好、誰に面倒を見て欲しいかまで書きましょう。

もちろん記載したとしても、家族の事情で手放されてしまうこともあります。

そうであっても思いは伝わりますし、託された人や施設等でもペットに関する情報があった方が助かります。

ペットについて、エンディングノートの書き方は以下を参考にしてください。

【ペットについて】※赤字は例です

名前コロ
種類柴犬
年齢11才
かかりつけの病院〇〇動物病院 TEL03-0000-0000
好きな食べ物鶏ささみ、犬用ビーフジャーキー
喜ぶこと〇〇公園の滑り台が好きなので時々連れていってください。花壇をクンクンするのも好きです。
面倒をみて欲しい人長男夫婦にこのままこの家で飼って欲しい。慣れている所にいさせてやりたい。

大切な人へのメッセージ

エンディングノートには、家族や、大切な人へのメッセージを書いておくことができます。

内容は感謝の気持ちや、言いそびれていたこと、形見分けのこと、何でも構いません。

後に相手が目にしたとき、そこに込めた思いが伝わり、あなたへ思いを馳せてくれるでしょう。

仮に相手がそれを見ることが叶わないとしても(亡き夫や親へ綴る言葉、居場所を知らない友人への言葉など)、書き記すことは人生を振り返り、気持ちを整えていくことに繋がります。

心に伝わるメッセージを書くためのポイントは3つあります。

  • 感謝の気持ちを込めて書く
  • 相手の顔をイメージして普段通りの言葉を心掛ける
  • 愚痴や恨みのようなネガティブな内容は書かない

残していくものですから、敢えて互いの気分を害するような内容は避けた方がいいでしょう。

よそ行きの言葉でなく、普段通りに語りかけることで感謝の言葉も浮かびやすいですし、心に響く文章が紡げます。

ご参考までにいくつか具体例を挙げておきます。

【メッセージ】

一郎さんへ(夫)
しばらく会っていないけど元気ですか?
私はあなたがそちらに行ってしまった後も、良子や孫に囲まれて賑やかに過ごしていますよ。料理も洗濯もできない私をお嫁さんにしてくれてありがとう。退職後の温泉巡り楽しかったですね。
病院で最後に「ありがとう」と言ってくれたのに、私はこの世で伝えられないからここに書いておきます。あなたの奥さんになれてしあわせな人生でした。ありがとう。
良子へ(娘)
良子、あなたが生まれたとき、私は人生で最大の喜びを感じました。お父さんもそうです。
これから色々あるとは思うけど、どんなときも、自分はたくさんの愛に包まれ生まれてきたということを忘れないで。天国からも応援しています。忠志さんと仲良くね。先日話したダイヤの指輪、貰ってください。おばあちゃまからいただいたものですよ。
あなたがしてくれればおばあちゃまも喜んでくれるでしょう。
みかちゃんへ(孫)
似顔絵をありがとうね。ピアノとっても上手でした。
パパやママのいうことをよくきいて、おべんきょうもがんばってくださいね。みかちゃんはおばあちゃんの自慢の孫ですよ。ずっとずっと大好きです。

写真や絵を添えておくと、読んだ人も思い出が共有できて喜ばれます。

自分史

自分史を書いておくと、人生のさまざまを思い出し整理することができます。

自分という人間が生まれて生きてきた意味や価値を認識することができます。

後に読んだ人は、あなたという人間についてより深く知ることになるでしょう。

あなたの生い立ちからの人生を辿ることは、後の人たちに家族の歴史を伝えることにもなります。

人生の意味などといわれると難しく感じてしまうかもしれませんが、自分史にも書き方の決まりはありません。肩肘はらず思い出すままに自由に書き綴っていいのです。

エンディングノートでの自分史の書き方のポイントは3つです。

  • 時系列に沿って書く
  • 記憶が曖昧なところはメモ書きや空欄にする
  • 枠にとらわれず気持ちなども書き添える

しっかり書こうと考えるとつまづきやすくなります。楽しく思い出しながら、後から肉付けできるところはする、というような気持ちで書いていきましょう。

以下に簡単な書き方の具体例を示しましたのでご覧ください。

【自分史】例

西暦
(年)
年号
(年)
年齢
(歳)
できごと社会のできごと
1943昭和18010月11日
工員の父正夫と母さと子の長女として、北海道〇〇に生まれる
1958昭和3315家族で上京。
〇〇区〇〇高校に転入。
東京タワー完成。
10,000円札発行。ロカビリー流行
1961昭和3618地元の〇〇デパートに就職。ネクタイ売り場に配属される。
川崎良子ちゃんは同期。長い付き合いが始まる。
1964昭和3921売り場の先輩の紹介でお見合い。
一郎さんと交際を始める。第一印象は無口でこわそうな感じ。
東京オリンピック開催
1966昭和4123結婚。
2ヶ月後に父正夫死去。花嫁姿が見せられてよかった
1970昭和4527長女良子出産。人生最大の喜び。万国博覧会。よど号ハイジャック事件。ビートルズ解散
1971昭和4628母さと子死去。北海道につれていってあげられなくて心残り。「戦争を知らない子どもたち」ヒット。よく口ずさんだもの
中略
1995平成752良子結婚。夫が涙を流すのをはじめて見た阪神淡路大震災。
地下鉄サリン事件

このような感じで、自分にとって大きなできごとを年表にします。

この形式であれば、そのときどきに日記のように書き加えていくことができます。

他にも、細かい年表ではなく、「幼少期」「小学時代」「中学時代」〜「結婚後」「出産後」「退職後」といった転機ごとに書くパターンもあります。

文章を書くのがお好きな方は、自分を主人公にした小説のように綴るのも素敵です。

【20代から50代のエンディングノート】年代別オススメの項目と書き方

エンディングノートは人生の最期に向けての準備というイメージから、高齢の方が書く印象がありますが、実際には何歳からでも書くことができますし、どの世代の方にも役立ちます。

今をよりよく生きるため、これからに備えていくためのプランや思い、希望を書いておけるノートだからです。

この章では、20代から50代の年代別にエンディングノートに書くべき項目、カットしていい項目について説明します。

1章でエンディングノートの主な10項目をお伝えしましたが、他にも書くとよいさまざまな項目が考えられます。たとえば以下のような項目です。

  • 目標や夢
  • ライフプラン
  • 第二の人生でしたいこと(挑戦したいこと)

これらの具体的な書き方を交えながら、年代別のエンディングノートについて解説していきます。

若い世代でエンディングノートに興味をお持ちの方はぜひ参考にしてくださいね。

20代のエンディングノートはこれからのために書く

20代の方は成人したばかりですから、エンディングノートは人生の「これから」のために書いてください。

1章でご紹介した10項目以外に、目標や将来の夢をノートに書くことをおすすめします。

書くことで自覚が生まれ、夢のために努力したくなりますし、目標が曖昧な人は自分の心を見つめる機会になります。

前述の項目についても、今わかるところを埋めることで、これからに向けて「どう生きるべきか」という指針になります。

といっても、20代ならカットしていい項目もあります。

下記に20代のエンディングノートに書くとよい項目を一覧にしましたのでご覧ください。

「目標(夢)」の例も挙げましたので参考にしてください。

【20代のエンディングノート】◎書くべき △どちらでもいい

項目書く書かなくていい備考/例
自分について
契約など個人情報
医療や介護※持病のある方は書いておきましょう
葬儀や納骨
知人や親戚の連絡先※連絡帳のような感覚で書くといいでしょう。訃報のお報せ欄は空欄で構いません
相続財産について
遺言書について
ペットについて
大切な人へのメッセージ
自分史
目標(夢)例)
・起業する
・お母さんのような立派な看護師になる
・海外留学をする
・将来はカラーコーディネーターになる
・カフェのオーナーになる
・25歳で結婚して27歳で母になる!
・売れる役者になってバイトせずに食えるようになる(30歳までに!)

30代・40代のエンディングノートは人生設計のために書く

30代40代は、仕事がステップアップしたり、結婚や子どもを授かったりと人生の節目を迎えます。

ここまでの自分自身を検証整理し、これからのライフプランを練るべき年代です。

そのため、エンディングノートには、前述の10項目以外に「ライフプラン」を書くことをおすすめします。

子どもの教育や自己投資、住宅プラン…と資金を含めた人生設計をするのに、エンディングノートは役立ちます。

30代40代のエンディングノートで、書くとよい項目、カットしていい項目を一覧にしましたのでご覧ください。

ライフプランの書き方例も添付しましたので参考にして頂けたらと思います。

【30代・40代のエンディングノート】◎書くべき △どちらでもいい

項目書く書かなくていい備考
自分について
契約など個人情報
医療や介護
葬儀や納骨
知人や親戚の連絡先
相続財産について
遺言書について
ペットについて
大切な人へのメッセージ※結婚時にパートナーへの思い、生まれたばかりの子への気持ちなどを綴っておくと後から見たときに心に響くことがあります
自分史※この時期から書き出す人も多いです。振り返ることでこれからが考えられます
ライフプラン※下記参照

ライフプランは以下のように、人生の中での大きなイベントと支出を書いて一覧にするのが簡単です。

どのようにマネープランをたてていくべきかも考えやすくなります。

【ライフプラン】

西暦
(年齢)
20132014201520162017201820192020・・・
自分3334353637383940・・・
3132333435363738・・・
長女012345・・・
息子012・・・
イベント結婚!転職長女誕生長男誕生長女
幼稚園入園
住宅購入・・・
支出200万30万30万15万1500万・・・

このような形式で、会社を退職する65歳くらいまでの表を作成しましょう。

これからの様々なイベントを乗り切る資金や、備えに必要な金額が見えてきます。

加えて、5年後、10年後までにやり遂げたい目標なども記載すると、より計画が明確になります。

例)

目標<5年後までに>
・新車を購入する
・写真コンクールで一度は入賞を果たす!
<10年後までに>
・家族で海外旅行をする
・妻にダイヤの指輪を買う
・オーディオルームを作る

50代のエンディングノートはセカンドライフの充実に向けて書く

50代は子育てが一段落したり定年が近づいたりして、セカンドライフを考え始める年代です。

定年後の生活に備えたり老後の資金を考える上でも、エンディングノートを書き始めるのに決して早過ぎる年代ではありません。

この年代のエンディングノートで、先の10項目以外におすすめする項目は、「これからしたいこと」です。

セカンドライフを活力を持って生きるためには、資金以外に、心の充実が重要になります。

楽しく喜びを持って第二の人生を歩めるように、これからしたいことを書いてみましょう。

書き方のポイントは、それを考えるとワクワクできるかどうか?に視点をおいて考えることです。

下記の50代のエンディングノート一覧に、「これからしたいこと」の例も示しましたのでご覧ください。

【50代のエンディングノート】◎書くべき △どちらでもいい

項目書く書かなくていい備考/例
自分について
契約など個人情報
医療や介護
葬儀や納骨
知人や親戚の連絡先
相続財産について
遺言書について
ペットについて
大切な人へのメッセージ
自分史※自分史は遡って調べる作業も含め体力のいる作業です。50代から書き始めることをおすすめします。
これからしたいこと例)
・ゴルフ教室に通う
・韓国語を習う
・写真展に挑戦する
・蕎麦を打つ
・田舎へ移住する
・YouTubeデビューする
・フラワーアレンジメント
・温泉巡り
・ヨガをはじめる

エンディングノートがスムーズに書ける!3つのポイント

エンディングノートの書き方はしっかり把握できましたでしょうか。

内容はわかっても、いざ書こうとすると構えてしまってなかなか進まない…という人がいるかもしれませんね。

そこで2章では、エンディングノートをスムーズに書くためのポイントを伝授したいと思います。

  • 書けるところから書く
  • 一気に完成しようと思わない
  • 自分が書きやすいノートを選ぶ

ひとつずつ説明していきます。

この2つのポイントをおさえるだけで、楽に書き進められるようになりますので、ぜひ試してみてくださいね。

書けるところから書く

エンディングノートをスムーズに書く一番のポイントは、書けるところから書くということです。

最初から順番にきれいに埋めていこうと考えると、調べないとわからない要素や、決めていないこと、じっくり考えなければ書けないところで立ち止まってしまい、なかなか先へ進めなくなってしまいます。

たとえば、自分についての項目や、契約などの個人情報は考えなくてもすぐに書けますよね。

ペットの名前、医療の欄でも持病や病院名は悩む必要なく書けるのではないでしょうか。

エンディングノートを書く際は、そういったすぐ書ける所、わかっている所から埋めていきましょう。

わからない所、ゆっくり考えたい所は飛ばして構いません。

死の時期が差し迫っているケースをのぞき、エンディングノートはいついつまでに完成させなければいけないものではありません。

気楽に、書けるところから書いていきましょう。

一気に完成しようと考えない

エンディングノートは一気に完成しようと考えないでください。

そもそも短期間で完璧な形にできるようなものではないのです。

書いている間に家族の状況が変わる場合もあるでしょうし、あなたの気持ちに変化が訪れることも充分考えられます。

すぐに全部のページを完璧に埋めようなどと考えると大変ですし、構えてしまって進みません。

最初から完成をめざしていると、間違いやミスを恐れて、多大な神経を使うことになるでしょう。

変化したら更新すればいいし、間違えたら書き直せばいいと考えて、気楽に書いていくことをおすすめします。

エンディングノートにおいては、綺麗にまとまった形式的なものはそんなに意味がありません。

人生はそれぞれ違うのですから、見本通りの、体温の伝わらないものは残された家族にも意味をなさないのです。

その時々のあなたの気持ちがこもったエンディングノートであれば、二重線で消した箇所や、何度も書き直した形跡さえも良い思い出に変わります。

エンディングノートは最初から完成形を求めず、書けるところから、ミスや間違いを恐れず書いていきましょう。

自分が書きやすいノートを選ぶ

スムーズに書くためには、相性の良い、書きやすいノートを選ぶのも重要なポイントになります。

開くのが楽しみになるようなノートを選ぶと、そうでないときに比べ筆の運びも良くなります。

たとえば、どこにでも持ち運べる気軽な軽いノートが書きやすい人もいるでしょう。

反対に、高級感のある重厚なノートの方が気分が上がるという人だっています。

説明が詳しく載っているものが助かるという人もいれば、説明や項目は少なめで自由度の高いものが好きな人もいます。

デザインひとつとっても、見やすさ重視の装丁、可愛い装丁、書籍風など、たくさんの種類があり、人それぞれ「書きやすい」と感じるものは違ってきます。

ご存知のように現在はさまざまなエンディングノートが数多く出回っています。

どれにするか迷うところですが、スムーズに書くためには、とにかく「書きやすい」と感じるものを選ぶようにしましょう。

エンディングノート作成でよくある3つの質問

エンディングノートの書き方やポイントは把握できましたでしょうか。

この章では、エンディングノート作成にあたってよくある質問と答えをご紹介します。

気になるところをご覧になって疑問を解消して頂けたらと思います。

Q1.エンディングノートは家族と相談しながら書いてはいけないの?

A.
エンディングノートは家族と相談しながら書いても構いません。
どんな情報があった方が良いかを直接たずねることができる利点もあります。
家族だけでなく、同じ年頃の友人や、既にエンディングノートを書いた経験のある知人などに相談しても良いでしょう。
ただし、個人情報に関わる部分もあるので、信頼できる相手かどうかはしっかりと判断するようにしてください。

 Q2.定期的に見直しや更新をしなきゃいけない?どれくらいの頻度ですればいい?

A.
エンディングノートは定期的に見直し、状況や変化に応じて更新をした方がいいです。
時間の経過と共に、家族の状況や、あなたの気持ちも変化するからです。財産に関しても変わる可能性があります。
頻度としては1、2年に1回くらいがいいでしょう。誕生日や記念の日など、見直しをする日を決めておくと忘れずに見直せます。

 Q3.エンディングノートの保管場所はどこにすればいいですか?

A.
保管場所は目につき過ぎない方がいいですが、かといって家族の誰にも見つけてもらえないようでは意味がありません。
おすすめの保管場所は以下の3つです。箪笥本棚机の引き出しできれば、エンディングノートの存在を、家族の誰かに伝えておくとよいでしょう。
そうすれば万一の場合に必ず探してもらえます。
よくある失敗例として、知人に預けてトラブルになったということがあります。
信頼できる知人であったとしても、ちょっとした興味で中身を見てしまいトラブルに発展する可能性があります。
保管場所は家の中のどこかを選ぶこと、人に預けるのは避けてください。

書き方に悩んだら専門家に相談しよう

エンディングノートの項目や内容を、書き方に焦点をあてて詳しくお伝えしてきました。

ここまで読まれたあなたはすぐにでもペンを握れると思いますが、それでも作成途中で悩んでしまうことがないとも限りません。

多くの方はエンディングノートを書くのは初めてです。

最初はスムーズに書けたのに途中でつまづいてしまった、自分ひとりで決めがたい迷いが生じてしまったという方は少なくないのです。

そんな風に悩んだり迷ったりしたときは、専門家に相談してみましょう。

エンディングノートの書き方について、さまざまなセミナーや講座が各地で開かれています。

昨今はオンラインでの対応も増えてきましたので、手軽に受講することができます。

「終活の相談窓口」ではエンディングノートの作成サポートを行っています。下記をご覧になって興味のある方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。

【エンディングノートの書き方サポート(ZOOMでのサポートも対応しています)】

10名以下のサポート5,000円/1名
10名以上の場合はセミナーになります。50,000円+巣鴨からの交通費
*学校、病院、介護施設、地域包括支援センター、社会福祉協議会、NPO団体、自治体、行政さまからのご依頼については、巣鴨からの交通費のみで受けさせていただいています。

まとめ

エンディングノートの書き方に決まりはありません。

それだけ自由度の高いものなのですが、難しく感じてしまったときにスムーズに書くポイントは2つあります。

  • 書けるところから書く
  • 一気に完成しようと考えない

完璧に書くことや形式を気にして堅苦しく構えず、書けることを気軽に書きとめていくような気持ちで向かうと良いでしょう。

作成につまづいて悩んだり、迷ったりしたときは専門家に相談するのも一案です。

記事を参考に、思いのつまったメモリアルな一冊を書いて頂ければと思います。

※一日葬:通夜を行わず一日で納棺から葬式までを行う葬儀
※直葬:通夜も葬式も行わず納棺後に火葬を行う葬儀

知人や親戚の連絡先

葬儀や納骨について

Amazonや楽天などネットショップを使われている方は、そちらのパスワードや引き落とし口座も記載しておくと良いでしょう。

契約情報に関しては、下記の例のように口座自動引き落としに特化したページを作るのもひとつの方法です。

口座引落としページの例

銀行関連が一括して見られるので、わかりやすいですね。ここもチェック!エンディングノートにはキャッシュカードの暗証番号は書かないでください。
予期しない人の目に触れて、財産が盗まれてしまう可能性があります。
クレジットカードの番号なども同様の理由で書かないようにしてください。

医療や介護について

住所は引っ越したときには更新してください。引越しが多い人は、変遷として、その都度書き換えて残しておくのも覚え書きになっていいでしょう。

特技や趣味、好きな食べ物は必須ではありませんが、見た人に、あなたの人と成りをイメージして貰うという意味で、あるといい情報です。

契約などの個人情報

エンディングノートの書き方に決まりはありませんが、残しておく人のために書くべき内容として冒頭で述べた10項目は記載するようにしましょう。

項目ごとの書き方を、具体的な例文を交えながら解説します。

あなただけの大切な一冊のために、しっかり理解していってくださいね。

自分について

  1. 自分について(名前・生年月日・本籍地など)
  2. 契約などの個人情報(携帯・パソコン・光熱費)
  3. 医療や介護について(持病・常用薬・延命治療の有無など)
  4. 葬儀や納骨について
  5. 知人や親戚の連絡先
  6. 相続財産について(預貯金・不動産・生命保険など)
  7. 遺言書について
  8. ペットについて
  9. 大切な人へのメッセージ
  10. 自分史

読んで頂ければ、エンディングノートのイメージが明確になり、具体的に何を、どう書くべきが見えてくるでしょう。

また、昨今では若い世代でエンディングノートを書く人が増えていることから、20代から50代の年代別の書き方についても触れていきます。

さらに、どの年代の方でもスムーズに書き進められるように書き方のポイントも伝授します!

記事を参考に、思いのこもった大切な一冊を迷いなく作成して頂けたらと思います。

記事のもくじ [とじる]

「エンディングノートって、何を、どんな風に書いたらいいのだろう」

「エンディングノートの書き方に決まりはあるのかしら?」

記事をご覧のあなたはこんな疑問をお持ちではないでしょうか?

結論からいうとエンディングノートの書き方に決まりはありません。

ただ、必ず記載しておいた方がいい項目は10個あります。

その項目さえ押さえておけば、基本的に洩れのないエンディングノートが仕上がります。

本記事では、エンディングノートに書くべきその10項目と、各々の書き方を例文を交えて解説します!

  1. 自分について(名前・生年月日・本籍地など)
  2. 契約などの個人情報(携帯・パソコン・光熱費)
  3. 医療や介護について(持病・常用薬・延命治療の有無など)
  4. 葬儀や納骨について
  5. 知人や親戚の連絡先
  6. 相続財産について(預貯金・不動産・生命保険など)
  7. 遺言書について
  8. ペットについて
  9. 大切な人へのメッセージ
  10. 自分史

読んで頂ければ、エンディングノートのイメージが明確になり、具体的に何を、どう書くべきが見えてくるでしょう。

また、昨今では若い世代でエンディングノートを書く人が増えていることから、20代から50代の年代別の書き方についても触れていきます。

さらに、どの年代の方でもスムーズに書き進められるように書き方のポイントも伝授します!

記事を参考に、思いのこもった大切な一冊を迷いなく作成して頂けたらと思います。

記事のもくじ [とじる]

エンディングノートの書き方を項目別に解説

エンディングノートの書き方に決まりはありませんが、残しておく人のために書くべき内容として冒頭で述べた10項目は記載するようにしましょう。

項目ごとの書き方を、具体的な例文を交えながら解説します。

あなただけの大切な一冊のために、しっかり理解していってくださいね。

自分について

エンディングノートには、自分の名前や生年月日などの基本情報を記載しておきましょう。

「そんな当たり前のこと書く必要ある?」と思われるかもしれませんが、導入部分として書いておくべきです。

当たり前と思っていることを忘れてしまう日がこないとも限りません。

この先ノートを見る人が、あなたの生年月日を知らない場合だってあるでしょう。

何より自分の基本情報を書くことは、『これからエンディングノートを書いていくのだ』という自覚につながります。一番スラスラ書ける部分なのでモチベーションも上がります。

記載する事項に決まりはありませんが、以下のような内容を書いておくと良いです。

具体例を作りましたのでご覧ください。

【自分について】※赤字は例です

名前終活 一郎(しゅうかつ いちろう)
生年月日西暦 19〇〇年(大正・昭和・平成 〇〇年)
〇〇月 〇〇日 生まれ
住所〒000-0000
東京都〇〇区〇〇町 〇ー〇〇ー〇号
本籍地〒000-0000
埼玉県〇〇区〇〇町 〇ー〇ー〇〇号
血液型A 型
趣味映画鑑賞
釣り
写真
特技料理(定年後に習ってハマる)
好きな食べ物刺身
蕎麦(ただしワサビが苦手)

住所は引っ越したときには更新してください。引越しが多い人は、変遷として、その都度書き換えて残しておくのも覚え書きになっていいでしょう。

特技や趣味、好きな食べ物は必須ではありませんが、見た人に、あなたの人と成りをイメージして貰うという意味で、あるといい情報です。

契約などの個人情報

エンディングノートには使っている携帯電話やパソコン、光熱費など、契約関連の個人情報を書いておきましょう。

見た人が引き継いだり、解約するのに大変役立ちます。

自分の覚え書きにもなりますので、パスワードやIDなどの情報も書いておくと良いでしょう。

記載事項に決まりはありませんが、以下のような内容を記載するのがおすすめです。

【契約などの個人情報】※赤字は例です

契約サービス金融機関名引落日ID・パスワードなど備考
携帯(会社名〇〇)〇〇銀行
〇〇支店
口座番号
〇〇〇〇〇〇〇
毎月
25日
携帯番号
090-0000-0000
アドレス
・・・・・・・・
パスワード
・・・・
妻の携帯も一緒に引き落とされる。
PC(プロバイダ名〇〇)〇〇銀行
〇〇支店
口座番号
〇〇〇〇〇〇〇
毎月
25日
アドレス
・・・・・・・・
パスワード
・・・・
ID
・・・・・・・・
水道隔月末頃振込用紙で支払い
ガスと電気(会社名〇〇〇〇)〇〇銀行
〇〇支店
口座番号
〇〇〇〇〇〇〇
毎月
25日
ガスと電気は一括

Amazonや楽天などネットショップを使われている方は、そちらのパスワードや引き落とし口座も記載しておくと良いでしょう。

契約情報に関しては、下記の例のように口座自動引き落としに特化したページを作るのもひとつの方法です。

口座引落としページの例

銀行関連が一括して見られるので、わかりやすいですね。ここもチェック!エンディングノートにはキャッシュカードの暗証番号は書かないでください。
予期しない人の目に触れて、財産が盗まれてしまう可能性があります。
クレジットカードの番号なども同様の理由で書かないようにしてください。

医療や介護について

アレルギーや持病、常用薬などを書き記しておきましょう。

判断能力が低下したり、急な病で意識不明になったときに介護する人が助かります。

また、臓器提供や延命治療を望むかどうかも書いておくべきことのひとつです。

万一のとき、希望通りの対処をして貰えるように思いを記しましょう。

記載がなかった場合、家族が難しい判断を求められることになります。

ただ、「望まない」などの記載があったとしても、家族は悩むことが多いので、ノートに書くだけでなく1度は話し合いをしておいた方がよいでしょう。

医療や介護について、エンディングノートの書き方は以下を参考にしてください。

【医療や介護について】※チェックや赤字は例です

持病☑有り 狭心症□無し
常用薬☑有り 〇〇〇、〇〇〇〇〇□無し
アレルギー☑有り 小麦、猫□無し
延命治療□希望する☑希望しない 
臓器提供☑希望する□希望しない

葬儀や納骨について

自分の葬儀をどんな風に行って欲しいかの希望、納骨して欲しい寺などを記載しておきましょう。

遺影に使用して欲しい写真についてや、棺に納めて欲しいものなども書いておくと良いです。

亡くなった際、家族は悲しみやショックの中で葬儀の準備をしなくてはなりません。

動転して病院や葬儀社にいわれるままに、式を終わらせてしまったという話も聞かれます。

ノートに希望や指示が記載してあれば、あなたの生前の希望通りの葬儀をスムーズに行うことができます。

葬儀や介護についての書き方は以下を参考にしてください。

【葬儀や納骨について】※チェックや赤字は例です

お葬式のかたち□一般葬  ☑家族葬  □一日葬※  □直葬※
喪主について終活太郎(長男)
遺影について☑有り  □無し  保管場所(仏壇右側の引き出し1段目)  
棺に納めて欲しいもの家族旅行のアルバム、箪笥下段にある着物
納骨して欲しい寺院(霊園)名前   〇〇霊園
所在地  東京都〇〇区〇-〇-〇〇
連絡先  03-〇〇〇〇-〇〇〇〇

※一日葬:通夜を行わず一日で納棺から葬式までを行う葬儀
※直葬:通夜も葬式も行わず納棺後に火葬を行う葬儀

知人や親戚の連絡先

あなたの親しい知人や親戚の連絡先を記載しましょう。

死後に連絡をして欲しい人には、その旨書き記しておくと家族は助かります。

連絡先の書き方の具体例は以下になります。

【知人や親戚の連絡先】※チェックや赤字は例です

氏名関係住所連絡先訃報について
終活 貞夫東京都〇〇区・・・・・03-0000-0000☑知らせる □知らせない
鈴木 正義兄神奈川県〇〇区・・・・090-0000-0000☑知らせる □知らせない
岡田 緑不明不明□知らせる ☑知らせない
井上 市子友達東京都〇〇区・・・・・080-0000-0000☑知らせる □知らせない
山田 三郎叔父埼玉県〇〇市・・・・・080-0000-0000□知らせる ☑知らせない
佐藤 良郎不明090-0000-0000□知らせる ☑知らせない
終活 花子叔母不明03-0000-0000☑知らせる □知らせない

相続財産について

エンディングノートには、持っている財産の内容を記載しておきましょう。

わからないと、残された家族は相続手続きが大変な負担になります。

相続税の申告には全ての財産の洗い出しが必要なのです。

相続財産について、記載しておきたい情報には以下のようなものがあります。

  • 預貯金(金融機関・支店名など)
  • 有価証券(金融機関・支店名等)
  • 生命保険の加入状況

書き方は以下の例をご覧ください。

【預貯金】※赤字は例です
預貯金①

金融機関〇〇銀行支店名・店番号〇〇支店    111  
口座番号0000000名義人終活一郎
預貯金の種類普通備考給与振込口座

預貯金②

金融機関△△銀行支店名・店番号〇〇支店    555  
口座番号0000000名義人終活一郎
預貯金の種類定期備考

預貯金③、預貯金④……というように、すべての口座について記載していきます。
有価証券、その他の金融資産についても同様に、口座を記録しておきましょう。

【生命保険】例

保険会社〇〇〇生命
商品名定期保険Cコース
証券番号〇〇〇〇〇〇
契約者名終活 一郎
受取人終活 太郎
連絡先03-0000-0000
保険証券の保管場所書斎のデスク1番下の引き出し

他にも、不動産の所有や、価値のある美術品、骨董品などを所有している場合はそれらも記載しましょう。

また、負債がある場合はそちらも必ず明記してください。

借金も相続の対象となります。資産よりも負債の方が多いのであれば、相続人は相続放棄を選択するかと思いますが、相続放棄の手続きは相続発生後3ヶ月以内に行わなくてはなりません。

煩雑な手続きをスムーズに行うためにも、負債について詳細に記載しておくことが必要です。

遺言書について

遺言書がある場合は、その旨を、種類や保管場所と共に記しておきましょう。

しっかり覚えておいていただきたいのですが、エンディングノートは遺書の代わりにはなりません。

似ているようですが、決定的に違うことがあります。

それは、エンディングノートには法的効力がないということです。

遺言書は被相続人の財産処分について法的効力のある書面であり、作成方法や記載内容に法律上のルールがあります。そういったルールにのっとらないで書くエンディングノートは遺言書の代わりにはなり得ないのです。

エンディングノートの遺言書についての書き方は、以下を参考にしてください。

【遺言書について】※チェックや赤字は例です

遺言書の有無☑有り  □無し
保管場所仏壇右側の引き出し中段の箱の中
種類☑自筆証明遺言  □公正証書遺言※  □秘密証書遺言※

※公正証書遺言:公認役場の公証人が関与して公正証書の形で残す遺言書
※秘密証書遺言:遺言の内容を誰にも公開せず秘密にしたまま公証人に遺言の存在のみを証明してもらう遺言のこと

ペットについて

ペットを飼っている場合は、自分がいなくなった後のペットの扱いについて記載しておいてください。

世話の仕方や食べ物、嗜好、誰に面倒を見て欲しいかまで書きましょう。

もちろん記載したとしても、家族の事情で手放されてしまうこともあります。

そうであっても思いは伝わりますし、託された人や施設等でもペットに関する情報があった方が助かります。

ペットについて、エンディングノートの書き方は以下を参考にしてください。

【ペットについて】※赤字は例です

名前コロ
種類柴犬
年齢11才
かかりつけの病院〇〇動物病院 TEL03-0000-0000
好きな食べ物鶏ささみ、犬用ビーフジャーキー
喜ぶこと〇〇公園の滑り台が好きなので時々連れていってください。花壇をクンクンするのも好きです。
面倒をみて欲しい人長男夫婦にこのままこの家で飼って欲しい。慣れている所にいさせてやりたい。

大切な人へのメッセージ

エンディングノートには、家族や、大切な人へのメッセージを書いておくことができます。

内容は感謝の気持ちや、言いそびれていたこと、形見分けのこと、何でも構いません。

後に相手が目にしたとき、そこに込めた思いが伝わり、あなたへ思いを馳せてくれるでしょう。

仮に相手がそれを見ることが叶わないとしても(亡き夫や親へ綴る言葉、居場所を知らない友人への言葉など)、書き記すことは人生を振り返り、気持ちを整えていくことに繋がります。

心に伝わるメッセージを書くためのポイントは3つあります。

  • 感謝の気持ちを込めて書く
  • 相手の顔をイメージして普段通りの言葉を心掛ける
  • 愚痴や恨みのようなネガティブな内容は書かない

残していくものですから、敢えて互いの気分を害するような内容は避けた方がいいでしょう。

よそ行きの言葉でなく、普段通りに語りかけることで感謝の言葉も浮かびやすいですし、心に響く文章が紡げます。

ご参考までにいくつか具体例を挙げておきます。

【メッセージ】

一郎さんへ(夫)
しばらく会っていないけど元気ですか?
私はあなたがそちらに行ってしまった後も、良子や孫に囲まれて賑やかに過ごしていますよ。料理も洗濯もできない私をお嫁さんにしてくれてありがとう。退職後の温泉巡り楽しかったですね。
病院で最後に「ありがとう」と言ってくれたのに、私はこの世で伝えられないからここに書いておきます。あなたの奥さんになれてしあわせな人生でした。ありがとう。
良子へ(娘)
良子、あなたが生まれたとき、私は人生で最大の喜びを感じました。お父さんもそうです。
これから色々あるとは思うけど、どんなときも、自分はたくさんの愛に包まれ生まれてきたということを忘れないで。天国からも応援しています。忠志さんと仲良くね。先日話したダイヤの指輪、貰ってください。おばあちゃまからいただいたものですよ。
あなたがしてくれればおばあちゃまも喜んでくれるでしょう。
みかちゃんへ(孫)
似顔絵をありがとうね。ピアノとっても上手でした。
パパやママのいうことをよくきいて、おべんきょうもがんばってくださいね。みかちゃんはおばあちゃんの自慢の孫ですよ。ずっとずっと大好きです。

写真や絵を添えておくと、読んだ人も思い出が共有できて喜ばれます。

自分史

自分史を書いておくと、人生のさまざまを思い出し整理することができます。

自分という人間が生まれて生きてきた意味や価値を認識することができます。

後に読んだ人は、あなたという人間についてより深く知ることになるでしょう。

あなたの生い立ちからの人生を辿ることは、後の人たちに家族の歴史を伝えることにもなります。

人生の意味などといわれると難しく感じてしまうかもしれませんが、自分史にも書き方の決まりはありません。肩肘はらず思い出すままに自由に書き綴っていいのです。

エンディングノートでの自分史の書き方のポイントは3つです。

  • 時系列に沿って書く
  • 記憶が曖昧なところはメモ書きや空欄にする
  • 枠にとらわれず気持ちなども書き添える

しっかり書こうと考えるとつまづきやすくなります。楽しく思い出しながら、後から肉付けできるところはする、というような気持ちで書いていきましょう。

以下に簡単な書き方の具体例を示しましたのでご覧ください。

【自分史】例

西暦
(年)
年号
(年)
年齢
(歳)
できごと社会のできごと
1943昭和18010月11日
工員の父正夫と母さと子の長女として、北海道〇〇に生まれる
1958昭和3315家族で上京。
〇〇区〇〇高校に転入。
東京タワー完成。
10,000円札発行。ロカビリー流行
1961昭和3618地元の〇〇デパートに就職。ネクタイ売り場に配属される。
川崎良子ちゃんは同期。長い付き合いが始まる。
1964昭和3921売り場の先輩の紹介でお見合い。
一郎さんと交際を始める。第一印象は無口でこわそうな感じ。
東京オリンピック開催
1966昭和4123結婚。
2ヶ月後に父正夫死去。花嫁姿が見せられてよかった
1970昭和4527長女良子出産。人生最大の喜び。万国博覧会。よど号ハイジャック事件。ビートルズ解散
1971昭和4628母さと子死去。北海道につれていってあげられなくて心残り。「戦争を知らない子どもたち」ヒット。よく口ずさんだもの
中略
1995平成752良子結婚。夫が涙を流すのをはじめて見た阪神淡路大震災。
地下鉄サリン事件

このような感じで、自分にとって大きなできごとを年表にします。

この形式であれば、そのときどきに日記のように書き加えていくことができます。

他にも、細かい年表ではなく、「幼少期」「小学時代」「中学時代」〜「結婚後」「出産後」「退職後」といった転機ごとに書くパターンもあります。

文章を書くのがお好きな方は、自分を主人公にした小説のように綴るのも素敵です。

【20代から50代のエンディングノート】年代別オススメの項目と書き方

エンディングノートは人生の最期に向けての準備というイメージから、高齢の方が書く印象がありますが、実際には何歳からでも書くことができますし、どの世代の方にも役立ちます。

今をよりよく生きるため、これからに備えていくためのプランや思い、希望を書いておけるノートだからです。

この章では、20代から50代の年代別にエンディングノートに書くべき項目、カットしていい項目について説明します。

1章でエンディングノートの主な10項目をお伝えしましたが、他にも書くとよいさまざまな項目が考えられます。たとえば以下のような項目です。

  • 目標や夢
  • ライフプラン
  • 第二の人生でしたいこと(挑戦したいこと)

これらの具体的な書き方を交えながら、年代別のエンディングノートについて解説していきます。

若い世代でエンディングノートに興味をお持ちの方はぜひ参考にしてくださいね。

20代のエンディングノートはこれからのために書く

20代の方は成人したばかりですから、エンディングノートは人生の「これから」のために書いてください。

1章でご紹介した10項目以外に、目標や将来の夢をノートに書くことをおすすめします。

書くことで自覚が生まれ、夢のために努力したくなりますし、目標が曖昧な人は自分の心を見つめる機会になります。

前述の項目についても、今わかるところを埋めることで、これからに向けて「どう生きるべきか」という指針になります。

といっても、20代ならカットしていい項目もあります。

下記に20代のエンディングノートに書くとよい項目を一覧にしましたのでご覧ください。

「目標(夢)」の例も挙げましたので参考にしてください。

【20代のエンディングノート】◎書くべき △どちらでもいい

項目書く書かなくていい備考/例
自分について
契約など個人情報
医療や介護※持病のある方は書いておきましょう
葬儀や納骨
知人や親戚の連絡先※連絡帳のような感覚で書くといいでしょう。訃報のお報せ欄は空欄で構いません
相続財産について
遺言書について
ペットについて
大切な人へのメッセージ
自分史
目標(夢)例)
・起業する
・お母さんのような立派な看護師になる
・海外留学をする
・将来はカラーコーディネーターになる
・カフェのオーナーになる
・25歳で結婚して27歳で母になる!
・売れる役者になってバイトせずに食えるようになる(30歳までに!)

30代・40代のエンディングノートは人生設計のために書く

30代40代は、仕事がステップアップしたり、結婚や子どもを授かったりと人生の節目を迎えます。

ここまでの自分自身を検証整理し、これからのライフプランを練るべき年代です。

そのため、エンディングノートには、前述の10項目以外に「ライフプラン」を書くことをおすすめします。

子どもの教育や自己投資、住宅プラン…と資金を含めた人生設計をするのに、エンディングノートは役立ちます。

30代40代のエンディングノートで、書くとよい項目、カットしていい項目を一覧にしましたのでご覧ください。

ライフプランの書き方例も添付しましたので参考にして頂けたらと思います。

【30代・40代のエンディングノート】◎書くべき △どちらでもいい

項目書く書かなくていい備考
自分について
契約など個人情報
医療や介護
葬儀や納骨
知人や親戚の連絡先
相続財産について
遺言書について
ペットについて
大切な人へのメッセージ※結婚時にパートナーへの思い、生まれたばかりの子への気持ちなどを綴っておくと後から見たときに心に響くことがあります
自分史※この時期から書き出す人も多いです。振り返ることでこれからが考えられます
ライフプラン※下記参照

ライフプランは以下のように、人生の中での大きなイベントと支出を書いて一覧にするのが簡単です。

どのようにマネープランをたてていくべきかも考えやすくなります。

【ライフプラン】

西暦
(年齢)
20132014201520162017201820192020・・・
自分3334353637383940・・・
3132333435363738・・・
長女012345・・・
息子012・・・
イベント結婚!転職長女誕生長男誕生長女
幼稚園入園
住宅購入・・・
支出200万30万30万15万1500万・・・

このような形式で、会社を退職する65歳くらいまでの表を作成しましょう。

これからの様々なイベントを乗り切る資金や、備えに必要な金額が見えてきます。

加えて、5年後、10年後までにやり遂げたい目標なども記載すると、より計画が明確になります。

例)

目標<5年後までに>
・新車を購入する
・写真コンクールで一度は入賞を果たす!
<10年後までに>
・家族で海外旅行をする
・妻にダイヤの指輪を買う
・オーディオルームを作る

50代のエンディングノートはセカンドライフの充実に向けて書く

50代は子育てが一段落したり定年が近づいたりして、セカンドライフを考え始める年代です。

定年後の生活に備えたり老後の資金を考える上でも、エンディングノートを書き始めるのに決して早過ぎる年代ではありません。

この年代のエンディングノートで、先の10項目以外におすすめする項目は、「これからしたいこと」です。

セカンドライフを活力を持って生きるためには、資金以外に、心の充実が重要になります。

楽しく喜びを持って第二の人生を歩めるように、これからしたいことを書いてみましょう。

書き方のポイントは、それを考えるとワクワクできるかどうか?に視点をおいて考えることです。

下記の50代のエンディングノート一覧に、「これからしたいこと」の例も示しましたのでご覧ください。

【50代のエンディングノート】◎書くべき △どちらでもいい

項目書く書かなくていい備考/例
自分について
契約など個人情報
医療や介護
葬儀や納骨
知人や親戚の連絡先
相続財産について
遺言書について
ペットについて
大切な人へのメッセージ
自分史※自分史は遡って調べる作業も含め体力のいる作業です。50代から書き始めることをおすすめします。
これからしたいこと例)
・ゴルフ教室に通う
・韓国語を習う
・写真展に挑戦する
・蕎麦を打つ
・田舎へ移住する
・YouTubeデビューする
・フラワーアレンジメント
・温泉巡り
・ヨガをはじめる

エンディングノートがスムーズに書ける!3つのポイント

エンディングノートの書き方はしっかり把握できましたでしょうか。

内容はわかっても、いざ書こうとすると構えてしまってなかなか進まない…という人がいるかもしれませんね。

そこで2章では、エンディングノートをスムーズに書くためのポイントを伝授したいと思います。

  • 書けるところから書く
  • 一気に完成しようと思わない
  • 自分が書きやすいノートを選ぶ

ひとつずつ説明していきます。

この2つのポイントをおさえるだけで、楽に書き進められるようになりますので、ぜひ試してみてくださいね。

書けるところから書く

エンディングノートをスムーズに書く一番のポイントは、書けるところから書くということです。

最初から順番にきれいに埋めていこうと考えると、調べないとわからない要素や、決めていないこと、じっくり考えなければ書けないところで立ち止まってしまい、なかなか先へ進めなくなってしまいます。

たとえば、自分についての項目や、契約などの個人情報は考えなくてもすぐに書けますよね。

ペットの名前、医療の欄でも持病や病院名は悩む必要なく書けるのではないでしょうか。

エンディングノートを書く際は、そういったすぐ書ける所、わかっている所から埋めていきましょう。

わからない所、ゆっくり考えたい所は飛ばして構いません。

死の時期が差し迫っているケースをのぞき、エンディングノートはいついつまでに完成させなければいけないものではありません。

気楽に、書けるところから書いていきましょう。

一気に完成しようと考えない

エンディングノートは一気に完成しようと考えないでください。

そもそも短期間で完璧な形にできるようなものではないのです。

書いている間に家族の状況が変わる場合もあるでしょうし、あなたの気持ちに変化が訪れることも充分考えられます。

すぐに全部のページを完璧に埋めようなどと考えると大変ですし、構えてしまって進みません。

最初から完成をめざしていると、間違いやミスを恐れて、多大な神経を使うことになるでしょう。

変化したら更新すればいいし、間違えたら書き直せばいいと考えて、気楽に書いていくことをおすすめします。

エンディングノートにおいては、綺麗にまとまった形式的なものはそんなに意味がありません。

人生はそれぞれ違うのですから、見本通りの、体温の伝わらないものは残された家族にも意味をなさないのです。

その時々のあなたの気持ちがこもったエンディングノートであれば、二重線で消した箇所や、何度も書き直した形跡さえも良い思い出に変わります。

エンディングノートは最初から完成形を求めず、書けるところから、ミスや間違いを恐れず書いていきましょう。

自分が書きやすいノートを選ぶ

スムーズに書くためには、相性の良い、書きやすいノートを選ぶのも重要なポイントになります。

開くのが楽しみになるようなノートを選ぶと、そうでないときに比べ筆の運びも良くなります。

たとえば、どこにでも持ち運べる気軽な軽いノートが書きやすい人もいるでしょう。

反対に、高級感のある重厚なノートの方が気分が上がるという人だっています。

説明が詳しく載っているものが助かるという人もいれば、説明や項目は少なめで自由度の高いものが好きな人もいます。

デザインひとつとっても、見やすさ重視の装丁、可愛い装丁、書籍風など、たくさんの種類があり、人それぞれ「書きやすい」と感じるものは違ってきます。

ご存知のように現在はさまざまなエンディングノートが数多く出回っています。

どれにするか迷うところですが、スムーズに書くためには、とにかく「書きやすい」と感じるものを選ぶようにしましょう。

エンディングノート作成でよくある3つの質問

エンディングノートの書き方やポイントは把握できましたでしょうか。

この章では、エンディングノート作成にあたってよくある質問と答えをご紹介します。

気になるところをご覧になって疑問を解消して頂けたらと思います。

Q1.エンディングノートは家族と相談しながら書いてはいけないの?

A.
エンディングノートは家族と相談しながら書いても構いません。
どんな情報があった方が良いかを直接たずねることができる利点もあります。
家族だけでなく、同じ年頃の友人や、既にエンディングノートを書いた経験のある知人などに相談しても良いでしょう。
ただし、個人情報に関わる部分もあるので、信頼できる相手かどうかはしっかりと判断するようにしてください。

 Q2.定期的に見直しや更新をしなきゃいけない?どれくらいの頻度ですればいい?

A.
エンディングノートは定期的に見直し、状況や変化に応じて更新をした方がいいです。
時間の経過と共に、家族の状況や、あなたの気持ちも変化するからです。財産に関しても変わる可能性があります。
頻度としては1、2年に1回くらいがいいでしょう。誕生日や記念の日など、見直しをする日を決めておくと忘れずに見直せます。

 Q3.エンディングノートの保管場所はどこにすればいいですか?

A.
保管場所は目につき過ぎない方がいいですが、かといって家族の誰にも見つけてもらえないようでは意味がありません。
おすすめの保管場所は以下の3つです。箪笥本棚机の引き出しできれば、エンディングノートの存在を、家族の誰かに伝えておくとよいでしょう。
そうすれば万一の場合に必ず探してもらえます。
よくある失敗例として、知人に預けてトラブルになったということがあります。
信頼できる知人であったとしても、ちょっとした興味で中身を見てしまいトラブルに発展する可能性があります。
保管場所は家の中のどこかを選ぶこと、人に預けるのは避けてください。

書き方に悩んだら専門家に相談しよう

エンディングノートの項目や内容を、書き方に焦点をあてて詳しくお伝えしてきました。

ここまで読まれたあなたはすぐにでもペンを握れると思いますが、それでも作成途中で悩んでしまうことがないとも限りません。

多くの方はエンディングノートを書くのは初めてです。

最初はスムーズに書けたのに途中でつまづいてしまった、自分ひとりで決めがたい迷いが生じてしまったという方は少なくないのです。

そんな風に悩んだり迷ったりしたときは、専門家に相談してみましょう。

エンディングノートの書き方について、さまざまなセミナーや講座が各地で開かれています。

昨今はオンラインでの対応も増えてきましたので、手軽に受講することができます。

「終活の相談窓口」ではエンディングノートの作成サポートを行っています。下記をご覧になって興味のある方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。

【エンディングノートの書き方サポート(ZOOMでのサポートも対応しています)】

10名以下のサポート5,000円/1名
10名以上の場合はセミナーになります。50,000円+巣鴨からの交通費
*学校、病院、介護施設、地域包括支援センター、社会福祉協議会、NPO団体、自治体、行政さまからのご依頼については、巣鴨からの交通費のみで受けさせていただいています。

まとめ

エンディングノートの書き方に決まりはありません。

それだけ自由度の高いものなのですが、難しく感じてしまったときにスムーズに書くポイントは2つあります。

  • 書けるところから書く
  • 一気に完成しようと考えない

完璧に書くことや形式を気にして堅苦しく構えず、書けることを気軽に書きとめていくような気持ちで向かうと良いでしょう。

作成につまづいて悩んだり、迷ったりしたときは専門家に相談するのも一案です。

記事を参考に、思いのつまったメモリアルな一冊を書いて頂ければと思います。

エンディングノートの書き方はしっかり把握できましたでしょうか。

内容はわかっても、いざ書こうとすると構えてしまってなかなか進まない…という人がいるかもしれませんね。

そこで2章では、エンディングノートをスムーズに書くためのポイントを伝授したいと思います。

  • 書けるところから書く
  • 一気に完成しようと思わない
  • 自分が書きやすいノートを選ぶ

ひとつずつ説明していきます。

この2つのポイントをおさえるだけで、楽に書き進められるようになりますので、ぜひ試してみてくださいね。

書けるところから書く

エンディングノートをスムーズに書く一番のポイントは、書けるところから書くということです。

最初から順番にきれいに埋めていこうと考えると、調べないとわからない要素や、決めていないこと、じっくり考えなければ書けないところで立ち止まってしまい、なかなか先へ進めなくなってしまいます。

たとえば、自分についての項目や、契約などの個人情報は考えなくてもすぐに書けますよね。

ペットの名前、医療の欄でも持病や病院名は悩む必要なく書けるのではないでしょうか。

エンディングノートを書く際は、そういったすぐ書ける所、わかっている所から埋めていきましょう。

わからない所、ゆっくり考えたい所は飛ばして構いません。

死の時期が差し迫っているケースをのぞき、エンディングノートはいついつまでに完成させなければいけないものではありません。

気楽に、書けるところから書いていきましょう。

一気に完成しようと考えない

エンディングノートは一気に完成しようと考えないでください。

そもそも短期間で完璧な形にできるようなものではないのです。

書いている間に家族の状況が変わる場合もあるでしょうし、あなたの気持ちに変化が訪れることも充分考えられます。

すぐに全部のページを完璧に埋めようなどと考えると大変ですし、構えてしまって進みません。

最初から完成をめざしていると、間違いやミスを恐れて、多大な神経を使うことになるでしょう。

変化したら更新すればいいし、間違えたら書き直せばいいと考えて、気楽に書いていくことをおすすめします。

エンディングノートにおいては、綺麗にまとまった形式的なものはそんなに意味がありません。

人生はそれぞれ違うのですから、見本通りの、体温の伝わらないものは残された家族にも意味をなさないのです。

その時々のあなたの気持ちがこもったエンディングノートであれば、二重線で消した箇所や、何度も書き直した形跡さえも良い思い出に変わります。

エンディングノートは最初から完成形を求めず、書けるところから、ミスや間違いを恐れず書いていきましょう。

自分が書きやすいノートを選ぶ

スムーズに書くためには、相性の良い、書きやすいノートを選ぶのも重要なポイントになります。

開くのが楽しみになるようなノートを選ぶと、そうでないときに比べ筆の運びも良くなります。

たとえば、どこにでも持ち運べる気軽な軽いノートが書きやすい人もいるでしょう。

反対に、高級感のある重厚なノートの方が気分が上がるという人だっています。

説明が詳しく載っているものが助かるという人もいれば、説明や項目は少なめで自由度の高いものが好きな人もいます。

デザインひとつとっても、見やすさ重視の装丁、可愛い装丁、書籍風など、たくさんの種類があり、人それぞれ「書きやすい」と感じるものは違ってきます。

ご存知のように現在はさまざまなエンディングノートが数多く出回っています。

どれにするか迷うところですが、スムーズに書くためには、とにかく「書きやすい」と感じるものを選ぶようにしましょう。

エンディングノート作成でよくある3つの質問

エンディングノートの書き方やポイントは把握できましたでしょうか。

この章では、エンディングノート作成にあたってよくある質問と答えをご紹介します。

気になるところをご覧になって疑問を解消して頂けたらと思います。

Q1.エンディングノートは家族と相談しながら書いてはいけないの?

A.
エンディングノートは家族と相談しながら書いても構いません。
どんな情報があった方が良いかを直接たずねることができる利点もあります。
家族だけでなく、同じ年頃の友人や、既にエンディングノートを書いた経験のある知人などに相談しても良いでしょう。
ただし、個人情報に関わる部分もあるので、信頼できる相手かどうかはしっかりと判断するようにしてください。

 Q2.定期的に見直しや更新をしなきゃいけない?どれくらいの頻度ですればいい?

A.
エンディングノートは定期的に見直し、状況や変化に応じて更新をした方がいいです。
時間の経過と共に、家族の状況や、あなたの気持ちも変化するからです。財産に関しても変わる可能性があります。
頻度としては1、2年に1回くらいがいいでしょう。誕生日や記念の日など、見直しをする日を決めておくと忘れずに見直せます。

 Q3.エンディングノートの保管場所はどこにすればいいですか?

A.
保管場所は目につき過ぎない方がいいですが、かといって家族の誰にも見つけてもらえないようでは意味がありません。
おすすめの保管場所は以下の3つです。箪笥本棚机の引き出しできれば、エンディングノートの存在を、家族の誰かに伝えておくとよいでしょう。
そうすれば万一の場合に必ず探してもらえます。
よくある失敗例として、知人に預けてトラブルになったということがあります。
信頼できる知人であったとしても、ちょっとした興味で中身を見てしまいトラブルに発展する可能性があります。
保管場所は家の中のどこかを選ぶこと、人に預けるのは避けてください。

書き方に悩んだら専門家に相談しよう

エンディングノートの項目や内容を、書き方に焦点をあてて詳しくお伝えしてきました。

ここまで読まれたあなたはすぐにでもペンを握れると思いますが、それでも作成途中で悩んでしまうことがないとも限りません。

多くの方はエンディングノートを書くのは初めてです。

最初はスムーズに書けたのに途中でつまづいてしまった、自分ひとりで決めがたい迷いが生じてしまったという方は少なくないのです。

そんな風に悩んだり迷ったりしたときは、専門家に相談してみましょう。

エンディングノートの書き方について、さまざまなセミナーや講座が各地で開かれています。

昨今はオンラインでの対応も増えてきましたので、手軽に受講することができます。

「終活の相談窓口」ではエンディングノートの作成サポートを行っています。下記をご覧になって興味のある方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。

【エンディングノートの書き方サポート(ZOOMでのサポートも対応しています)】

10名以下のサポート5,000円/1名
10名以上の場合はセミナーになります。50,000円+巣鴨からの交通費
*学校、病院、介護施設、地域包括支援センター、社会福祉協議会、NPO団体、自治体、行政さまからのご依頼については、巣鴨からの交通費のみで受けさせていただいています。

まとめ

エンディングノートの書き方に決まりはありません。

それだけ自由度の高いものなのですが、難しく感じてしまったときにスムーズに書くポイントは2つあります。

  • 書けるところから書く
  • 一気に完成しようと考えない

完璧に書くことや形式を気にして堅苦しく構えず、書けることを気軽に書きとめていくような気持ちで向かうと良いでしょう。

作成につまづいて悩んだり、迷ったりしたときは専門家に相談するのも一案です。

記事を参考に、思いのつまったメモリアルな一冊を書いて頂ければと思います。

自分史

自分史を書いておくと、人生のさまざまを思い出し整理することができます。

自分という人間が生まれて生きてきた意味や価値を認識することができます。

後に読んだ人は、あなたという人間についてより深く知ることになるでしょう。

あなたの生い立ちからの人生を辿ることは、後の人たちに家族の歴史を伝えることにもなります。

人生の意味などといわれると難しく感じてしまうかもしれませんが、自分史にも書き方の決まりはありません。肩肘はらず思い出すままに自由に書き綴っていいのです。

エンディングノートでの自分史の書き方のポイントは3つです。

  • 時系列に沿って書く
  • 記憶が曖昧なところはメモ書きや空欄にする
  • 枠にとらわれず気持ちなども書き添える

写真や絵を添えておくと、読んだ人も思い出が共有できて喜ばれます。

自分史

自分史を書いておくと、人生のさまざまを思い出し整理することができます。

自分という人間が生まれて生きてきた意味や価値を認識することができます。

後に読んだ人は、あなたという人間についてより深く知ることになるでしょう。

あなたの生い立ちからの人生を辿ることは、後の人たちに家族の歴史を伝えることにもなります。

人生の意味などといわれると難しく感じてしまうかもしれませんが、自分史にも書き方の決まりはありません。肩肘はらず思い出すままに自由に書き綴っていいのです。

エンディングノートでの自分史の書き方のポイントは3つです。

  • 時系列に沿って書く
  • 記憶が曖昧なところはメモ書きや空欄にする
  • 枠にとらわれず気持ちなども書き添える

しっかり書こうと考えるとつまづきやすくなります。楽しく思い出しながら、後から肉付けできるところはする、というような気持ちで書いていきましょう。

以下に簡単な書き方の具体例を示しましたのでご覧ください。

【自分史】例

西暦
(年)
年号
(年)
年齢
(歳)
できごと社会のできごと
1943昭和18010月11日
工員の父正夫と母さと子の長女として、北海道〇〇に生まれる
1958昭和3315家族で上京。
〇〇区〇〇高校に転入。
東京タワー完成。
10,000円札発行。ロカビリー流行
1961昭和3618地元の〇〇デパートに就職。ネクタイ売り場に配属される。
川崎良子ちゃんは同期。長い付き合いが始まる。
1964昭和3921売り場の先輩の紹介でお見合い。
一郎さんと交際を始める。第一印象は無口でこわそうな感じ。
東京オリンピック開催
1966昭和4123結婚。
2ヶ月後に父正夫死去。花嫁姿が見せられてよかった
1970昭和4527長女良子出産。人生最大の喜び。万国博覧会。よど号ハイジャック事件。ビートルズ解散
1971昭和4628母さと子死去。北海道につれていってあげられなくて心残り。「戦争を知らない子どもたち」ヒット。よく口ずさんだもの
中略
1995平成752良子結婚。夫が涙を流すのをはじめて見た阪神淡路大震災。
地下鉄サリン事件

このような感じで、自分にとって大きなできごとを年表にします。

この形式であれば、そのときどきに日記のように書き加えていくことができます。

他にも、細かい年表ではなく、「幼少期」「小学時代」「中学時代」〜「結婚後」「出産後」「退職後」といった転機ごとに書くパターンもあります。

文章を書くのがお好きな方は、自分を主人公にした小説のように綴るのも素敵です。

【20代から50代のエンディングノート】年代別オススメの項目と書き方

エンディングノートは人生の最期に向けての準備というイメージから、高齢の方が書く印象がありますが、実際には何歳からでも書くことができますし、どの世代の方にも役立ちます。

今をよりよく生きるため、これからに備えていくためのプランや思い、希望を書いておけるノートだからです。

この章では、20代から50代の年代別にエンディングノートに書くべき項目、カットしていい項目について説明します。

1章でエンディングノートの主な10項目をお伝えしましたが、他にも書くとよいさまざまな項目が考えられます。たとえば以下のような項目です。

  • 目標や夢
  • ライフプラン
  • 第二の人生でしたいこと(挑戦したいこと)

これらの具体的な書き方を交えながら、年代別のエンディングノートについて解説していきます。

若い世代でエンディングノートに興味をお持ちの方はぜひ参考にしてくださいね。

20代のエンディングノートはこれからのために書く

20代の方は成人したばかりですから、エンディングノートは人生の「これから」のために書いてください。

1章でご紹介した10項目以外に、目標や将来の夢をノートに書くことをおすすめします。

書くことで自覚が生まれ、夢のために努力したくなりますし、目標が曖昧な人は自分の心を見つめる機会になります。

前述の項目についても、今わかるところを埋めることで、これからに向けて「どう生きるべきか」という指針になります。

といっても、20代ならカットしていい項目もあります。

下記に20代のエンディングノートに書くとよい項目を一覧にしましたのでご覧ください。

「目標(夢)」の例も挙げましたので参考にしてください。

【20代のエンディングノート】◎書くべき △どちらでもいい

項目書く書かなくていい備考/例
自分について
契約など個人情報
医療や介護※持病のある方は書いておきましょう
葬儀や納骨
知人や親戚の連絡先※連絡帳のような感覚で書くといいでしょう。訃報のお報せ欄は空欄で構いません
相続財産について
遺言書について
ペットについて
大切な人へのメッセージ
自分史
目標(夢)例)
・起業する
・お母さんのような立派な看護師になる
・海外留学をする
・将来はカラーコーディネーターになる
・カフェのオーナーになる
・25歳で結婚して27歳で母になる!
・売れる役者になってバイトせずに食えるようになる(30歳までに!)

30代・40代のエンディングノートは人生設計のために書く

30代40代は、仕事がステップアップしたり、結婚や子どもを授かったりと人生の節目を迎えます。

ここまでの自分自身を検証整理し、これからのライフプランを練るべき年代です。

そのため、エンディングノートには、前述の10項目以外に「ライフプラン」を書くことをおすすめします。

子どもの教育や自己投資、住宅プラン…と資金を含めた人生設計をするのに、エンディングノートは役立ちます。

30代40代のエンディングノートで、書くとよい項目、カットしていい項目を一覧にしましたのでご覧ください。

ライフプランの書き方例も添付しましたので参考にして頂けたらと思います。

【30代・40代のエンディングノート】◎書くべき △どちらでもいい

項目書く書かなくていい備考
自分について
契約など個人情報
医療や介護
葬儀や納骨
知人や親戚の連絡先
相続財産について
遺言書について
ペットについて
大切な人へのメッセージ※結婚時にパートナーへの思い、生まれたばかりの子への気持ちなどを綴っておくと後から見たときに心に響くことがあります
自分史※この時期から書き出す人も多いです。振り返ることでこれからが考えられます
ライフプラン※下記参照

ライフプランは以下のように、人生の中での大きなイベントと支出を書いて一覧にするのが簡単です。

どのようにマネープランをたてていくべきかも考えやすくなります。

【ライフプラン】

西暦
(年齢)
20132014201520162017201820192020・・・
自分3334353637383940・・・
3132333435363738・・・
長女012345・・・
息子012・・・
イベント結婚!転職長女誕生長男誕生長女
幼稚園入園
住宅購入・・・
支出200万30万30万15万1500万・・・

このような形式で、会社を退職する65歳くらいまでの表を作成しましょう。

これからの様々なイベントを乗り切る資金や、備えに必要な金額が見えてきます。

加えて、5年後、10年後までにやり遂げたい目標なども記載すると、より計画が明確になります。

例)

目標<5年後までに>
・新車を購入する
・写真コンクールで一度は入賞を果たす!
<10年後までに>
・家族で海外旅行をする
・妻にダイヤの指輪を買う
・オーディオルームを作る

50代のエンディングノートはセカンドライフの充実に向けて書く

50代は子育てが一段落したり定年が近づいたりして、セカンドライフを考え始める年代です。

定年後の生活に備えたり老後の資金を考える上でも、エンディングノートを書き始めるのに決して早過ぎる年代ではありません。

この年代のエンディングノートで、先の10項目以外におすすめする項目は、「これからしたいこと」です。

セカンドライフを活力を持って生きるためには、資金以外に、心の充実が重要になります。

楽しく喜びを持って第二の人生を歩めるように、これからしたいことを書いてみましょう。

書き方のポイントは、それを考えるとワクワクできるかどうか?に視点をおいて考えることです。

下記の50代のエンディングノート一覧に、「これからしたいこと」の例も示しましたのでご覧ください。

【50代のエンディングノート】◎書くべき △どちらでもいい

項目書く書かなくていい備考/例
自分について
契約など個人情報
医療や介護
葬儀や納骨
知人や親戚の連絡先
相続財産について
遺言書について
ペットについて
大切な人へのメッセージ
自分史※自分史は遡って調べる作業も含め体力のいる作業です。50代から書き始めることをおすすめします。
これからしたいこと例)
・ゴルフ教室に通う
・韓国語を習う
・写真展に挑戦する
・蕎麦を打つ
・田舎へ移住する
・YouTubeデビューする
・フラワーアレンジメント
・温泉巡り
・ヨガをはじめる

エンディングノートがスムーズに書ける!3つのポイント

エンディングノートの書き方はしっかり把握できましたでしょうか。

内容はわかっても、いざ書こうとすると構えてしまってなかなか進まない…という人がいるかもしれませんね。

そこで2章では、エンディングノートをスムーズに書くためのポイントを伝授したいと思います。

  • 書けるところから書く
  • 一気に完成しようと思わない
  • 自分が書きやすいノートを選ぶ

ひとつずつ説明していきます。

この2つのポイントをおさえるだけで、楽に書き進められるようになりますので、ぜひ試してみてくださいね。

書けるところから書く

エンディングノートをスムーズに書く一番のポイントは、書けるところから書くということです。

最初から順番にきれいに埋めていこうと考えると、調べないとわからない要素や、決めていないこと、じっくり考えなければ書けないところで立ち止まってしまい、なかなか先へ進めなくなってしまいます。

たとえば、自分についての項目や、契約などの個人情報は考えなくてもすぐに書けますよね。

ペットの名前、医療の欄でも持病や病院名は悩む必要なく書けるのではないでしょうか。

エンディングノートを書く際は、そういったすぐ書ける所、わかっている所から埋めていきましょう。

わからない所、ゆっくり考えたい所は飛ばして構いません。

死の時期が差し迫っているケースをのぞき、エンディングノートはいついつまでに完成させなければいけないものではありません。

気楽に、書けるところから書いていきましょう。

一気に完成しようと考えない

エンディングノートは一気に完成しようと考えないでください。

そもそも短期間で完璧な形にできるようなものではないのです。

書いている間に家族の状況が変わる場合もあるでしょうし、あなたの気持ちに変化が訪れることも充分考えられます。

すぐに全部のページを完璧に埋めようなどと考えると大変ですし、構えてしまって進みません。

最初から完成をめざしていると、間違いやミスを恐れて、多大な神経を使うことになるでしょう。

変化したら更新すればいいし、間違えたら書き直せばいいと考えて、気楽に書いていくことをおすすめします。

エンディングノートにおいては、綺麗にまとまった形式的なものはそんなに意味がありません。

人生はそれぞれ違うのですから、見本通りの、体温の伝わらないものは残された家族にも意味をなさないのです。

その時々のあなたの気持ちがこもったエンディングノートであれば、二重線で消した箇所や、何度も書き直した形跡さえも良い思い出に変わります。

エンディングノートは最初から完成形を求めず、書けるところから、ミスや間違いを恐れず書いていきましょう。

自分が書きやすいノートを選ぶ

スムーズに書くためには、相性の良い、書きやすいノートを選ぶのも重要なポイントになります。

開くのが楽しみになるようなノートを選ぶと、そうでないときに比べ筆の運びも良くなります。

たとえば、どこにでも持ち運べる気軽な軽いノートが書きやすい人もいるでしょう。

反対に、高級感のある重厚なノートの方が気分が上がるという人だっています。

説明が詳しく載っているものが助かるという人もいれば、説明や項目は少なめで自由度の高いものが好きな人もいます。

デザインひとつとっても、見やすさ重視の装丁、可愛い装丁、書籍風など、たくさんの種類があり、人それぞれ「書きやすい」と感じるものは違ってきます。

ご存知のように現在はさまざまなエンディングノートが数多く出回っています。

どれにするか迷うところですが、スムーズに書くためには、とにかく「書きやすい」と感じるものを選ぶようにしましょう。

エンディングノート作成でよくある3つの質問

エンディングノートの書き方やポイントは把握できましたでしょうか。

この章では、エンディングノート作成にあたってよくある質問と答えをご紹介します。

気になるところをご覧になって疑問を解消して頂けたらと思います。

Q1.エンディングノートは家族と相談しながら書いてはいけないの?

A.
エンディングノートは家族と相談しながら書いても構いません。
どんな情報があった方が良いかを直接たずねることができる利点もあります。
家族だけでなく、同じ年頃の友人や、既にエンディングノートを書いた経験のある知人などに相談しても良いでしょう。
ただし、個人情報に関わる部分もあるので、信頼できる相手かどうかはしっかりと判断するようにしてください。

 Q2.定期的に見直しや更新をしなきゃいけない?どれくらいの頻度ですればいい?

A.
エンディングノートは定期的に見直し、状況や変化に応じて更新をした方がいいです。
時間の経過と共に、家族の状況や、あなたの気持ちも変化するからです。財産に関しても変わる可能性があります。
頻度としては1、2年に1回くらいがいいでしょう。誕生日や記念の日など、見直しをする日を決めておくと忘れずに見直せます。

 Q3.エンディングノートの保管場所はどこにすればいいですか?

A.
保管場所は目につき過ぎない方がいいですが、かといって家族の誰にも見つけてもらえないようでは意味がありません。
おすすめの保管場所は以下の3つです。箪笥本棚机の引き出しできれば、エンディングノートの存在を、家族の誰かに伝えておくとよいでしょう。
そうすれば万一の場合に必ず探してもらえます。
よくある失敗例として、知人に預けてトラブルになったということがあります。
信頼できる知人であったとしても、ちょっとした興味で中身を見てしまいトラブルに発展する可能性があります。
保管場所は家の中のどこかを選ぶこと、人に預けるのは避けてください。

書き方に悩んだら専門家に相談しよう

エンディングノートの項目や内容を、書き方に焦点をあてて詳しくお伝えしてきました。

ここまで読まれたあなたはすぐにでもペンを握れると思いますが、それでも作成途中で悩んでしまうことがないとも限りません。

多くの方はエンディングノートを書くのは初めてです。

最初はスムーズに書けたのに途中でつまづいてしまった、自分ひとりで決めがたい迷いが生じてしまったという方は少なくないのです。

そんな風に悩んだり迷ったりしたときは、専門家に相談してみましょう。

エンディングノートの書き方について、さまざまなセミナーや講座が各地で開かれています。

昨今はオンラインでの対応も増えてきましたので、手軽に受講することができます。

「終活の相談窓口」ではエンディングノートの作成サポートを行っています。下記をご覧になって興味のある方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。

【エンディングノートの書き方サポート(ZOOMでのサポートも対応しています)】

10名以下のサポート5,000円/1名
10名以上の場合はセミナーになります。50,000円+巣鴨からの交通費
*学校、病院、介護施設、地域包括支援センター、社会福祉協議会、NPO団体、自治体、行政さまからのご依頼については、巣鴨からの交通費のみで受けさせていただいています。

まとめ

エンディングノートの書き方に決まりはありません。

それだけ自由度の高いものなのですが、難しく感じてしまったときにスムーズに書くポイントは2つあります。

  • 書けるところから書く
  • 一気に完成しようと考えない

完璧に書くことや形式を気にして堅苦しく構えず、書けることを気軽に書きとめていくような気持ちで向かうと良いでしょう。

作成につまづいて悩んだり、迷ったりしたときは専門家に相談するのも一案です。

記事を参考に、思いのつまったメモリアルな一冊を書いて頂ければと思います。

エンディングノートには、家族や、大切な人へのメッセージを書いておくことができます。

内容は感謝の気持ちや、言いそびれていたこと、形見分けのこと、何でも構いません。

後に相手が目にしたとき、そこに込めた思いが伝わり、あなたへ思いを馳せてくれるでしょう。

仮に相手がそれを見ることが叶わないとしても(亡き夫や親へ綴る言葉、居場所を知らない友人への言葉など)、書き記すことは人生を振り返り、気持ちを整えていくことに繋がります。

心に伝わるメッセージを書くためのポイントは3つあります。

  • 感謝の気持ちを込めて書く
  • 相手の顔をイメージして普段通りの言葉を心掛ける
  • 愚痴や恨みのようなネガティブな内容は書かない

大切な人へのメッセージ

※公正証書遺言:公認役場の公証人が関与して公正証書の形で残す遺言書
※秘密証書遺言:遺言の内容を誰にも公開せず秘密にしたまま公証人に遺言の存在のみを証明してもらう遺言のこと

ペットについて

他にも、不動産の所有や、価値のある美術品、骨董品などを所有している場合はそれらも記載しましょう。

また、負債がある場合はそちらも必ず明記してください。

借金も相続の対象となります。資産よりも負債の方が多いのであれば、相続人は相続放棄を選択するかと思いますが、相続放棄の手続きは相続発生後3ヶ月以内に行わなくてはなりません。

煩雑な手続きをスムーズに行うためにも、負債について詳細に記載しておくことが必要です。

遺言書について

相続財産について

エンディングノートには、持っている財産の内容を記載しておきましょう。

わからないと、残された家族は相続手続きが大変な負担になります。

相続税の申告には全ての財産の洗い出しが必要なのです。

相続財産について、記載しておきたい情報には以下のようなものがあります。

  • 預貯金(金融機関・支店名など)
  • 有価証券(金融機関・支店名等)
  • 生命保険の加入状況

相続財産について

エンディングノートには、持っている財産の内容を記載しておきましょう。

わからないと、残された家族は相続手続きが大変な負担になります。

相続税の申告には全ての財産の洗い出しが必要なのです。

相続財産について、記載しておきたい情報には以下のようなものがあります。

  • 預貯金(金融機関・支店名など)
  • 有価証券(金融機関・支店名等)
  • 生命保険の加入状況

書き方は以下の例をご覧ください。

【預貯金】※赤字は例です
預貯金①

金融機関〇〇銀行支店名・店番号〇〇支店    111  
口座番号0000000名義人終活一郎
預貯金の種類普通備考給与振込口座

預貯金②

金融機関△△銀行支店名・店番号〇〇支店    555  
口座番号0000000名義人終活一郎
預貯金の種類定期備考

預貯金③、預貯金④……というように、すべての口座について記載していきます。
有価証券、その他の金融資産についても同様に、口座を記録しておきましょう。

【生命保険】例

保険会社〇〇〇生命
商品名定期保険Cコース
証券番号〇〇〇〇〇〇
契約者名終活 一郎
受取人終活 太郎
連絡先03-0000-0000
保険証券の保管場所書斎のデスク1番下の引き出し

他にも、不動産の所有や、価値のある美術品、骨董品などを所有している場合はそれらも記載しましょう。

また、負債がある場合はそちらも必ず明記してください。

借金も相続の対象となります。資産よりも負債の方が多いのであれば、相続人は相続放棄を選択するかと思いますが、相続放棄の手続きは相続発生後3ヶ月以内に行わなくてはなりません。

煩雑な手続きをスムーズに行うためにも、負債について詳細に記載しておくことが必要です。

遺言書について

遺言書がある場合は、その旨を、種類や保管場所と共に記しておきましょう。

しっかり覚えておいていただきたいのですが、エンディングノートは遺書の代わりにはなりません。

似ているようですが、決定的に違うことがあります。

それは、エンディングノートには法的効力がないということです。

遺言書は被相続人の財産処分について法的効力のある書面であり、作成方法や記載内容に法律上のルールがあります。そういったルールにのっとらないで書くエンディングノートは遺言書の代わりにはなり得ないのです。

エンディングノートの遺言書についての書き方は、以下を参考にしてください。

【遺言書について】※チェックや赤字は例です

遺言書の有無☑有り  □無し
保管場所仏壇右側の引き出し中段の箱の中
種類☑自筆証明遺言  □公正証書遺言※  □秘密証書遺言※

※公正証書遺言:公認役場の公証人が関与して公正証書の形で残す遺言書
※秘密証書遺言:遺言の内容を誰にも公開せず秘密にしたまま公証人に遺言の存在のみを証明してもらう遺言のこと

ペットについて

ペットを飼っている場合は、自分がいなくなった後のペットの扱いについて記載しておいてください。

世話の仕方や食べ物、嗜好、誰に面倒を見て欲しいかまで書きましょう。

もちろん記載したとしても、家族の事情で手放されてしまうこともあります。

そうであっても思いは伝わりますし、託された人や施設等でもペットに関する情報があった方が助かります。

ペットについて、エンディングノートの書き方は以下を参考にしてください。

【ペットについて】※赤字は例です

名前コロ
種類柴犬
年齢11才
かかりつけの病院〇〇動物病院 TEL03-0000-0000
好きな食べ物鶏ささみ、犬用ビーフジャーキー
喜ぶこと〇〇公園の滑り台が好きなので時々連れていってください。花壇をクンクンするのも好きです。
面倒をみて欲しい人長男夫婦にこのままこの家で飼って欲しい。慣れている所にいさせてやりたい。

大切な人へのメッセージ

エンディングノートには、家族や、大切な人へのメッセージを書いておくことができます。

内容は感謝の気持ちや、言いそびれていたこと、形見分けのこと、何でも構いません。

後に相手が目にしたとき、そこに込めた思いが伝わり、あなたへ思いを馳せてくれるでしょう。

仮に相手がそれを見ることが叶わないとしても(亡き夫や親へ綴る言葉、居場所を知らない友人への言葉など)、書き記すことは人生を振り返り、気持ちを整えていくことに繋がります。

心に伝わるメッセージを書くためのポイントは3つあります。

  • 感謝の気持ちを込めて書く
  • 相手の顔をイメージして普段通りの言葉を心掛ける
  • 愚痴や恨みのようなネガティブな内容は書かない

残していくものですから、敢えて互いの気分を害するような内容は避けた方がいいでしょう。

よそ行きの言葉でなく、普段通りに語りかけることで感謝の言葉も浮かびやすいですし、心に響く文章が紡げます。

ご参考までにいくつか具体例を挙げておきます。

【メッセージ】

一郎さんへ(夫)
しばらく会っていないけど元気ですか?
私はあなたがそちらに行ってしまった後も、良子や孫に囲まれて賑やかに過ごしていますよ。料理も洗濯もできない私をお嫁さんにしてくれてありがとう。退職後の温泉巡り楽しかったですね。
病院で最後に「ありがとう」と言ってくれたのに、私はこの世で伝えられないからここに書いておきます。あなたの奥さんになれてしあわせな人生でした。ありがとう。
良子へ(娘)
良子、あなたが生まれたとき、私は人生で最大の喜びを感じました。お父さんもそうです。
これから色々あるとは思うけど、どんなときも、自分はたくさんの愛に包まれ生まれてきたということを忘れないで。天国からも応援しています。忠志さんと仲良くね。先日話したダイヤの指輪、貰ってください。おばあちゃまからいただいたものですよ。
あなたがしてくれればおばあちゃまも喜んでくれるでしょう。
みかちゃんへ(孫)
似顔絵をありがとうね。ピアノとっても上手でした。
パパやママのいうことをよくきいて、おべんきょうもがんばってくださいね。みかちゃんはおばあちゃんの自慢の孫ですよ。ずっとずっと大好きです。

写真や絵を添えておくと、読んだ人も思い出が共有できて喜ばれます。

自分史

自分史を書いておくと、人生のさまざまを思い出し整理することができます。

自分という人間が生まれて生きてきた意味や価値を認識することができます。

後に読んだ人は、あなたという人間についてより深く知ることになるでしょう。

あなたの生い立ちからの人生を辿ることは、後の人たちに家族の歴史を伝えることにもなります。

人生の意味などといわれると難しく感じてしまうかもしれませんが、自分史にも書き方の決まりはありません。肩肘はらず思い出すままに自由に書き綴っていいのです。

エンディングノートでの自分史の書き方のポイントは3つです。

  • 時系列に沿って書く
  • 記憶が曖昧なところはメモ書きや空欄にする
  • 枠にとらわれず気持ちなども書き添える

しっかり書こうと考えるとつまづきやすくなります。楽しく思い出しながら、後から肉付けできるところはする、というような気持ちで書いていきましょう。

以下に簡単な書き方の具体例を示しましたのでご覧ください。

【自分史】例

西暦
(年)
年号
(年)
年齢
(歳)
できごと社会のできごと
1943昭和18010月11日
工員の父正夫と母さと子の長女として、北海道〇〇に生まれる
1958昭和3315家族で上京。
〇〇区〇〇高校に転入。
東京タワー完成。
10,000円札発行。ロカビリー流行
1961昭和3618地元の〇〇デパートに就職。ネクタイ売り場に配属される。
川崎良子ちゃんは同期。長い付き合いが始まる。
1964昭和3921売り場の先輩の紹介でお見合い。
一郎さんと交際を始める。第一印象は無口でこわそうな感じ。
東京オリンピック開催
1966昭和4123結婚。
2ヶ月後に父正夫死去。花嫁姿が見せられてよかった
1970昭和4527長女良子出産。人生最大の喜び。万国博覧会。よど号ハイジャック事件。ビートルズ解散
1971昭和4628母さと子死去。北海道につれていってあげられなくて心残り。「戦争を知らない子どもたち」ヒット。よく口ずさんだもの
中略
1995平成752良子結婚。夫が涙を流すのをはじめて見た阪神淡路大震災。
地下鉄サリン事件

このような感じで、自分にとって大きなできごとを年表にします。

この形式であれば、そのときどきに日記のように書き加えていくことができます。

他にも、細かい年表ではなく、「幼少期」「小学時代」「中学時代」〜「結婚後」「出産後」「退職後」といった転機ごとに書くパターンもあります。

文章を書くのがお好きな方は、自分を主人公にした小説のように綴るのも素敵です。

【20代から50代のエンディングノート】年代別オススメの項目と書き方

エンディングノートは人生の最期に向けての準備というイメージから、高齢の方が書く印象がありますが、実際には何歳からでも書くことができますし、どの世代の方にも役立ちます。

今をよりよく生きるため、これからに備えていくためのプランや思い、希望を書いておけるノートだからです。

この章では、20代から50代の年代別にエンディングノートに書くべき項目、カットしていい項目について説明します。

1章でエンディングノートの主な10項目をお伝えしましたが、他にも書くとよいさまざまな項目が考えられます。たとえば以下のような項目です。

  • 目標や夢
  • ライフプラン
  • 第二の人生でしたいこと(挑戦したいこと)

これらの具体的な書き方を交えながら、年代別のエンディングノートについて解説していきます。

若い世代でエンディングノートに興味をお持ちの方はぜひ参考にしてくださいね。

20代のエンディングノートはこれからのために書く

20代の方は成人したばかりですから、エンディングノートは人生の「これから」のために書いてください。

1章でご紹介した10項目以外に、目標や将来の夢をノートに書くことをおすすめします。

書くことで自覚が生まれ、夢のために努力したくなりますし、目標が曖昧な人は自分の心を見つめる機会になります。

前述の項目についても、今わかるところを埋めることで、これからに向けて「どう生きるべきか」という指針になります。

といっても、20代ならカットしていい項目もあります。

下記に20代のエンディングノートに書くとよい項目を一覧にしましたのでご覧ください。

「目標(夢)」の例も挙げましたので参考にしてください。

【20代のエンディングノート】◎書くべき △どちらでもいい

項目書く書かなくていい備考/例
自分について
契約など個人情報
医療や介護※持病のある方は書いておきましょう
葬儀や納骨
知人や親戚の連絡先※連絡帳のような感覚で書くといいでしょう。訃報のお報せ欄は空欄で構いません
相続財産について
遺言書について
ペットについて
大切な人へのメッセージ
自分史
目標(夢)例)
・起業する
・お母さんのような立派な看護師になる
・海外留学をする
・将来はカラーコーディネーターになる
・カフェのオーナーになる
・25歳で結婚して27歳で母になる!
・売れる役者になってバイトせずに食えるようになる(30歳までに!)

30代・40代のエンディングノートは人生設計のために書く

30代40代は、仕事がステップアップしたり、結婚や子どもを授かったりと人生の節目を迎えます。

ここまでの自分自身を検証整理し、これからのライフプランを練るべき年代です。

そのため、エンディングノートには、前述の10項目以外に「ライフプラン」を書くことをおすすめします。

子どもの教育や自己投資、住宅プラン…と資金を含めた人生設計をするのに、エンディングノートは役立ちます。

30代40代のエンディングノートで、書くとよい項目、カットしていい項目を一覧にしましたのでご覧ください。

ライフプランの書き方例も添付しましたので参考にして頂けたらと思います。

【30代・40代のエンディングノート】◎書くべき △どちらでもいい

項目書く書かなくていい備考
自分について
契約など個人情報
医療や介護
葬儀や納骨
知人や親戚の連絡先
相続財産について
遺言書について
ペットについて
大切な人へのメッセージ※結婚時にパートナーへの思い、生まれたばかりの子への気持ちなどを綴っておくと後から見たときに心に響くことがあります
自分史※この時期から書き出す人も多いです。振り返ることでこれからが考えられます
ライフプラン※下記参照

ライフプランは以下のように、人生の中での大きなイベントと支出を書いて一覧にするのが簡単です。

どのようにマネープランをたてていくべきかも考えやすくなります。

【ライフプラン】

西暦
(年齢)
20132014201520162017201820192020・・・
自分3334353637383940・・・
3132333435363738・・・
長女012345・・・
息子012・・・
イベント結婚!転職長女誕生長男誕生長女
幼稚園入園
住宅購入・・・
支出200万30万30万15万1500万・・・

このような形式で、会社を退職する65歳くらいまでの表を作成しましょう。

これからの様々なイベントを乗り切る資金や、備えに必要な金額が見えてきます。

加えて、5年後、10年後までにやり遂げたい目標なども記載すると、より計画が明確になります。

例)

目標<5年後までに>
・新車を購入する
・写真コンクールで一度は入賞を果たす!
<10年後までに>
・家族で海外旅行をする
・妻にダイヤの指輪を買う
・オーディオルームを作る

50代のエンディングノートはセカンドライフの充実に向けて書く

50代は子育てが一段落したり定年が近づいたりして、セカンドライフを考え始める年代です。

定年後の生活に備えたり老後の資金を考える上でも、エンディングノートを書き始めるのに決して早過ぎる年代ではありません。

この年代のエンディングノートで、先の10項目以外におすすめする項目は、「これからしたいこと」です。

セカンドライフを活力を持って生きるためには、資金以外に、心の充実が重要になります。

楽しく喜びを持って第二の人生を歩めるように、これからしたいことを書いてみましょう。

書き方のポイントは、それを考えるとワクワクできるかどうか?に視点をおいて考えることです。

下記の50代のエンディングノート一覧に、「これからしたいこと」の例も示しましたのでご覧ください。

【50代のエンディングノート】◎書くべき △どちらでもいい

項目書く書かなくていい備考/例
自分について
契約など個人情報
医療や介護
葬儀や納骨
知人や親戚の連絡先
相続財産について
遺言書について
ペットについて
大切な人へのメッセージ
自分史※自分史は遡って調べる作業も含め体力のいる作業です。50代から書き始めることをおすすめします。
これからしたいこと例)
・ゴルフ教室に通う
・韓国語を習う
・写真展に挑戦する
・蕎麦を打つ
・田舎へ移住する
・YouTubeデビューする
・フラワーアレンジメント
・温泉巡り
・ヨガをはじめる

エンディングノートがスムーズに書ける!3つのポイント

エンディングノートの書き方はしっかり把握できましたでしょうか。

内容はわかっても、いざ書こうとすると構えてしまってなかなか進まない…という人がいるかもしれませんね。

そこで2章では、エンディングノートをスムーズに書くためのポイントを伝授したいと思います。

  • 書けるところから書く
  • 一気に完成しようと思わない
  • 自分が書きやすいノートを選ぶ

ひとつずつ説明していきます。

この2つのポイントをおさえるだけで、楽に書き進められるようになりますので、ぜひ試してみてくださいね。

書けるところから書く

エンディングノートをスムーズに書く一番のポイントは、書けるところから書くということです。

最初から順番にきれいに埋めていこうと考えると、調べないとわからない要素や、決めていないこと、じっくり考えなければ書けないところで立ち止まってしまい、なかなか先へ進めなくなってしまいます。

たとえば、自分についての項目や、契約などの個人情報は考えなくてもすぐに書けますよね。

ペットの名前、医療の欄でも持病や病院名は悩む必要なく書けるのではないでしょうか。

エンディングノートを書く際は、そういったすぐ書ける所、わかっている所から埋めていきましょう。

わからない所、ゆっくり考えたい所は飛ばして構いません。

死の時期が差し迫っているケースをのぞき、エンディングノートはいついつまでに完成させなければいけないものではありません。

気楽に、書けるところから書いていきましょう。

一気に完成しようと考えない

エンディングノートは一気に完成しようと考えないでください。

そもそも短期間で完璧な形にできるようなものではないのです。

書いている間に家族の状況が変わる場合もあるでしょうし、あなたの気持ちに変化が訪れることも充分考えられます。

すぐに全部のページを完璧に埋めようなどと考えると大変ですし、構えてしまって進みません。

最初から完成をめざしていると、間違いやミスを恐れて、多大な神経を使うことになるでしょう。

変化したら更新すればいいし、間違えたら書き直せばいいと考えて、気楽に書いていくことをおすすめします。

エンディングノートにおいては、綺麗にまとまった形式的なものはそんなに意味がありません。

人生はそれぞれ違うのですから、見本通りの、体温の伝わらないものは残された家族にも意味をなさないのです。

その時々のあなたの気持ちがこもったエンディングノートであれば、二重線で消した箇所や、何度も書き直した形跡さえも良い思い出に変わります。

エンディングノートは最初から完成形を求めず、書けるところから、ミスや間違いを恐れず書いていきましょう。

自分が書きやすいノートを選ぶ

スムーズに書くためには、相性の良い、書きやすいノートを選ぶのも重要なポイントになります。

開くのが楽しみになるようなノートを選ぶと、そうでないときに比べ筆の運びも良くなります。

たとえば、どこにでも持ち運べる気軽な軽いノートが書きやすい人もいるでしょう。

反対に、高級感のある重厚なノートの方が気分が上がるという人だっています。

説明が詳しく載っているものが助かるという人もいれば、説明や項目は少なめで自由度の高いものが好きな人もいます。

デザインひとつとっても、見やすさ重視の装丁、可愛い装丁、書籍風など、たくさんの種類があり、人それぞれ「書きやすい」と感じるものは違ってきます。

ご存知のように現在はさまざまなエンディングノートが数多く出回っています。

どれにするか迷うところですが、スムーズに書くためには、とにかく「書きやすい」と感じるものを選ぶようにしましょう。

エンディングノート作成でよくある3つの質問

エンディングノートの書き方やポイントは把握できましたでしょうか。

この章では、エンディングノート作成にあたってよくある質問と答えをご紹介します。

気になるところをご覧になって疑問を解消して頂けたらと思います。

Q1.エンディングノートは家族と相談しながら書いてはいけないの?

A.
エンディングノートは家族と相談しながら書いても構いません。
どんな情報があった方が良いかを直接たずねることができる利点もあります。
家族だけでなく、同じ年頃の友人や、既にエンディングノートを書いた経験のある知人などに相談しても良いでしょう。
ただし、個人情報に関わる部分もあるので、信頼できる相手かどうかはしっかりと判断するようにしてください。

 Q2.定期的に見直しや更新をしなきゃいけない?どれくらいの頻度ですればいい?

A.
エンディングノートは定期的に見直し、状況や変化に応じて更新をした方がいいです。
時間の経過と共に、家族の状況や、あなたの気持ちも変化するからです。財産に関しても変わる可能性があります。
頻度としては1、2年に1回くらいがいいでしょう。誕生日や記念の日など、見直しをする日を決めておくと忘れずに見直せます。

 Q3.エンディングノートの保管場所はどこにすればいいですか?

A.
保管場所は目につき過ぎない方がいいですが、かといって家族の誰にも見つけてもらえないようでは意味がありません。
おすすめの保管場所は以下の3つです。箪笥本棚机の引き出しできれば、エンディングノートの存在を、家族の誰かに伝えておくとよいでしょう。
そうすれば万一の場合に必ず探してもらえます。
よくある失敗例として、知人に預けてトラブルになったということがあります。
信頼できる知人であったとしても、ちょっとした興味で中身を見てしまいトラブルに発展する可能性があります。
保管場所は家の中のどこかを選ぶこと、人に預けるのは避けてください。

書き方に悩んだら専門家に相談しよう

エンディングノートの項目や内容を、書き方に焦点をあてて詳しくお伝えしてきました。

ここまで読まれたあなたはすぐにでもペンを握れると思いますが、それでも作成途中で悩んでしまうことがないとも限りません。

多くの方はエンディングノートを書くのは初めてです。

最初はスムーズに書けたのに途中でつまづいてしまった、自分ひとりで決めがたい迷いが生じてしまったという方は少なくないのです。

そんな風に悩んだり迷ったりしたときは、専門家に相談してみましょう。

エンディングノートの書き方について、さまざまなセミナーや講座が各地で開かれています。

昨今はオンラインでの対応も増えてきましたので、手軽に受講することができます。

「終活の相談窓口」ではエンディングノートの作成サポートを行っています。下記をご覧になって興味のある方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。

【エンディングノートの書き方サポート(ZOOMでのサポートも対応しています)】

10名以下のサポート5,000円/1名
10名以上の場合はセミナーになります。50,000円+巣鴨からの交通費
*学校、病院、介護施設、地域包括支援センター、社会福祉協議会、NPO団体、自治体、行政さまからのご依頼については、巣鴨からの交通費のみで受けさせていただいています。

まとめ

エンディングノートの書き方に決まりはありません。

それだけ自由度の高いものなのですが、難しく感じてしまったときにスムーズに書くポイントは2つあります。

  • 書けるところから書く
  • 一気に完成しようと考えない

完璧に書くことや形式を気にして堅苦しく構えず、書けることを気軽に書きとめていくような気持ちで向かうと良いでしょう。

作成につまづいて悩んだり、迷ったりしたときは専門家に相談するのも一案です。

記事を参考に、思いのつまったメモリアルな一冊を書いて頂ければと思います。

※一日葬:通夜を行わず一日で納棺から葬式までを行う葬儀
※直葬:通夜も葬式も行わず納棺後に火葬を行う葬儀

知人や親戚の連絡先

葬儀や納骨について

Amazonや楽天などネットショップを使われている方は、そちらのパスワードや引き落とし口座も記載しておくと良いでしょう。

契約情報に関しては、下記の例のように口座自動引き落としに特化したページを作るのもひとつの方法です。

口座引落としページの例

銀行関連が一括して見られるので、わかりやすいですね。ここもチェック!エンディングノートにはキャッシュカードの暗証番号は書かないでください。
予期しない人の目に触れて、財産が盗まれてしまう可能性があります。
クレジットカードの番号なども同様の理由で書かないようにしてください。

医療や介護について

住所は引っ越したときには更新してください。引越しが多い人は、変遷として、その都度書き換えて残しておくのも覚え書きになっていいでしょう。

特技や趣味、好きな食べ物は必須ではありませんが、見た人に、あなたの人と成りをイメージして貰うという意味で、あるといい情報です。

契約などの個人情報

エンディングノートの書き方に決まりはありませんが、残しておく人のために書くべき内容として冒頭で述べた10項目は記載するようにしましょう。

項目ごとの書き方を、具体的な例文を交えながら解説します。

あなただけの大切な一冊のために、しっかり理解していってくださいね。

自分について

  1. 自分について(名前・生年月日・本籍地など)
  2. 契約などの個人情報(携帯・パソコン・光熱費)
  3. 医療や介護について(持病・常用薬・延命治療の有無など)
  4. 葬儀や納骨について
  5. 知人や親戚の連絡先
  6. 相続財産について(預貯金・不動産・生命保険など)
  7. 遺言書について
  8. ペットについて
  9. 大切な人へのメッセージ
  10. 自分史

読んで頂ければ、エンディングノートのイメージが明確になり、具体的に何を、どう書くべきが見えてくるでしょう。

また、昨今では若い世代でエンディングノートを書く人が増えていることから、20代から50代の年代別の書き方についても触れていきます。

さらに、どの年代の方でもスムーズに書き進められるように書き方のポイントも伝授します!

記事を参考に、思いのこもった大切な一冊を迷いなく作成して頂けたらと思います。

記事のもくじ [とじる]

「エンディングノートって、何を、どんな風に書いたらいいのだろう」

「エンディングノートの書き方に決まりはあるのかしら?」

記事をご覧のあなたはこんな疑問をお持ちではないでしょうか?

結論からいうとエンディングノートの書き方に決まりはありません。

ただ、必ず記載しておいた方がいい項目は10個あります。

その項目さえ押さえておけば、基本的に洩れのないエンディングノートが仕上がります。

本記事では、エンディングノートに書くべきその10項目と、各々の書き方を例文を交えて解説します!

  1. 自分について(名前・生年月日・本籍地など)
  2. 契約などの個人情報(携帯・パソコン・光熱費)
  3. 医療や介護について(持病・常用薬・延命治療の有無など)
  4. 葬儀や納骨について
  5. 知人や親戚の連絡先
  6. 相続財産について(預貯金・不動産・生命保険など)
  7. 遺言書について
  8. ペットについて
  9. 大切な人へのメッセージ
  10. 自分史

読んで頂ければ、エンディングノートのイメージが明確になり、具体的に何を、どう書くべきが見えてくるでしょう。

また、昨今では若い世代でエンディングノートを書く人が増えていることから、20代から50代の年代別の書き方についても触れていきます。

さらに、どの年代の方でもスムーズに書き進められるように書き方のポイントも伝授します!

記事を参考に、思いのこもった大切な一冊を迷いなく作成して頂けたらと思います。

記事のもくじ [とじる]

エンディングノートの書き方を項目別に解説

エンディングノートの書き方に決まりはありませんが、残しておく人のために書くべき内容として冒頭で述べた10項目は記載するようにしましょう。

項目ごとの書き方を、具体的な例文を交えながら解説します。

あなただけの大切な一冊のために、しっかり理解していってくださいね。

自分について

エンディングノートには、自分の名前や生年月日などの基本情報を記載しておきましょう。

「そんな当たり前のこと書く必要ある?」と思われるかもしれませんが、導入部分として書いておくべきです。

当たり前と思っていることを忘れてしまう日がこないとも限りません。

この先ノートを見る人が、あなたの生年月日を知らない場合だってあるでしょう。

何より自分の基本情報を書くことは、『これからエンディングノートを書いていくのだ』という自覚につながります。一番スラスラ書ける部分なのでモチベーションも上がります。

記載する事項に決まりはありませんが、以下のような内容を書いておくと良いです。

具体例を作りましたのでご覧ください。

【自分について】※赤字は例です

名前終活 一郎(しゅうかつ いちろう)
生年月日西暦 19〇〇年(大正・昭和・平成 〇〇年)
〇〇月 〇〇日 生まれ
住所〒000-0000
東京都〇〇区〇〇町 〇ー〇〇ー〇号
本籍地〒000-0000
埼玉県〇〇区〇〇町 〇ー〇ー〇〇号
血液型A 型
趣味映画鑑賞
釣り
写真
特技料理(定年後に習ってハマる)
好きな食べ物刺身
蕎麦(ただしワサビが苦手)

住所は引っ越したときには更新してください。引越しが多い人は、変遷として、その都度書き換えて残しておくのも覚え書きになっていいでしょう。

特技や趣味、好きな食べ物は必須ではありませんが、見た人に、あなたの人と成りをイメージして貰うという意味で、あるといい情報です。

契約などの個人情報

エンディングノートには使っている携帯電話やパソコン、光熱費など、契約関連の個人情報を書いておきましょう。

見た人が引き継いだり、解約するのに大変役立ちます。

自分の覚え書きにもなりますので、パスワードやIDなどの情報も書いておくと良いでしょう。

記載事項に決まりはありませんが、以下のような内容を記載するのがおすすめです。

【契約などの個人情報】※赤字は例です

契約サービス金融機関名引落日ID・パスワードなど備考
携帯(会社名〇〇)〇〇銀行
〇〇支店
口座番号
〇〇〇〇〇〇〇
毎月
25日
携帯番号
090-0000-0000
アドレス
・・・・・・・・
パスワード
・・・・
妻の携帯も一緒に引き落とされる。
PC(プロバイダ名〇〇)〇〇銀行
〇〇支店
口座番号
〇〇〇〇〇〇〇
毎月
25日
アドレス
・・・・・・・・
パスワード
・・・・
ID
・・・・・・・・
水道隔月末頃振込用紙で支払い
ガスと電気(会社名〇〇〇〇)〇〇銀行
〇〇支店
口座番号
〇〇〇〇〇〇〇
毎月
25日
ガスと電気は一括

Amazonや楽天などネットショップを使われている方は、そちらのパスワードや引き落とし口座も記載しておくと良いでしょう。

契約情報に関しては、下記の例のように口座自動引き落としに特化したページを作るのもひとつの方法です。

口座引落としページの例

銀行関連が一括して見られるので、わかりやすいですね。ここもチェック!エンディングノートにはキャッシュカードの暗証番号は書かないでください。
予期しない人の目に触れて、財産が盗まれてしまう可能性があります。
クレジットカードの番号なども同様の理由で書かないようにしてください。

医療や介護について

アレルギーや持病、常用薬などを書き記しておきましょう。

判断能力が低下したり、急な病で意識不明になったときに介護する人が助かります。

また、臓器提供や延命治療を望むかどうかも書いておくべきことのひとつです。

万一のとき、希望通りの対処をして貰えるように思いを記しましょう。

記載がなかった場合、家族が難しい判断を求められることになります。

ただ、「望まない」などの記載があったとしても、家族は悩むことが多いので、ノートに書くだけでなく1度は話し合いをしておいた方がよいでしょう。

医療や介護について、エンディングノートの書き方は以下を参考にしてください。

【医療や介護について】※チェックや赤字は例です

持病☑有り 狭心症□無し
常用薬☑有り 〇〇〇、〇〇〇〇〇□無し
アレルギー☑有り 小麦、猫□無し
延命治療□希望する☑希望しない 
臓器提供☑希望する□希望しない

葬儀や納骨について

自分の葬儀をどんな風に行って欲しいかの希望、納骨して欲しい寺などを記載しておきましょう。

遺影に使用して欲しい写真についてや、棺に納めて欲しいものなども書いておくと良いです。

亡くなった際、家族は悲しみやショックの中で葬儀の準備をしなくてはなりません。

動転して病院や葬儀社にいわれるままに、式を終わらせてしまったという話も聞かれます。

ノートに希望や指示が記載してあれば、あなたの生前の希望通りの葬儀をスムーズに行うことができます。

葬儀や介護についての書き方は以下を参考にしてください。

【葬儀や納骨について】※チェックや赤字は例です

お葬式のかたち□一般葬  ☑家族葬  □一日葬※  □直葬※
喪主について終活太郎(長男)
遺影について☑有り  □無し  保管場所(仏壇右側の引き出し1段目)  
棺に納めて欲しいもの家族旅行のアルバム、箪笥下段にある着物
納骨して欲しい寺院(霊園)名前   〇〇霊園
所在地  東京都〇〇区〇-〇-〇〇
連絡先  03-〇〇〇〇-〇〇〇〇

※一日葬:通夜を行わず一日で納棺から葬式までを行う葬儀
※直葬:通夜も葬式も行わず納棺後に火葬を行う葬儀

知人や親戚の連絡先

あなたの親しい知人や親戚の連絡先を記載しましょう。

死後に連絡をして欲しい人には、その旨書き記しておくと家族は助かります。

連絡先の書き方の具体例は以下になります。

【知人や親戚の連絡先】※チェックや赤字は例です

氏名関係住所連絡先訃報について
終活 貞夫東京都〇〇区・・・・・03-0000-0000☑知らせる □知らせない
鈴木 正義兄神奈川県〇〇区・・・・090-0000-0000☑知らせる □知らせない
岡田 緑不明不明□知らせる ☑知らせない
井上 市子友達東京都〇〇区・・・・・080-0000-0000☑知らせる □知らせない
山田 三郎叔父埼玉県〇〇市・・・・・080-0000-0000□知らせる ☑知らせない
佐藤 良郎不明090-0000-0000□知らせる ☑知らせない
終活 花子叔母不明03-0000-0000☑知らせる □知らせない

相続財産について

エンディングノートには、持っている財産の内容を記載しておきましょう。

わからないと、残された家族は相続手続きが大変な負担になります。

相続税の申告には全ての財産の洗い出しが必要なのです。

相続財産について、記載しておきたい情報には以下のようなものがあります。

  • 預貯金(金融機関・支店名など)
  • 有価証券(金融機関・支店名等)
  • 生命保険の加入状況

書き方は以下の例をご覧ください。

【預貯金】※赤字は例です
預貯金①

金融機関〇〇銀行支店名・店番号〇〇支店    111  
口座番号0000000名義人終活一郎
預貯金の種類普通備考給与振込口座

預貯金②

金融機関△△銀行支店名・店番号〇〇支店    555  
口座番号0000000名義人終活一郎
預貯金の種類定期備考

預貯金③、預貯金④……というように、すべての口座について記載していきます。
有価証券、その他の金融資産についても同様に、口座を記録しておきましょう。

【生命保険】例

保険会社〇〇〇生命
商品名定期保険Cコース
証券番号〇〇〇〇〇〇
契約者名終活 一郎
受取人終活 太郎
連絡先03-0000-0000
保険証券の保管場所書斎のデスク1番下の引き出し

他にも、不動産の所有や、価値のある美術品、骨董品などを所有している場合はそれらも記載しましょう。

また、負債がある場合はそちらも必ず明記してください。

借金も相続の対象となります。資産よりも負債の方が多いのであれば、相続人は相続放棄を選択するかと思いますが、相続放棄の手続きは相続発生後3ヶ月以内に行わなくてはなりません。

煩雑な手続きをスムーズに行うためにも、負債について詳細に記載しておくことが必要です。

遺言書について

遺言書がある場合は、その旨を、種類や保管場所と共に記しておきましょう。

しっかり覚えておいていただきたいのですが、エンディングノートは遺書の代わりにはなりません。

似ているようですが、決定的に違うことがあります。

それは、エンディングノートには法的効力がないということです。

遺言書は被相続人の財産処分について法的効力のある書面であり、作成方法や記載内容に法律上のルールがあります。そういったルールにのっとらないで書くエンディングノートは遺言書の代わりにはなり得ないのです。

エンディングノートの遺言書についての書き方は、以下を参考にしてください。

【遺言書について】※チェックや赤字は例です

遺言書の有無☑有り  □無し
保管場所仏壇右側の引き出し中段の箱の中
種類☑自筆証明遺言  □公正証書遺言※  □秘密証書遺言※

※公正証書遺言:公認役場の公証人が関与して公正証書の形で残す遺言書
※秘密証書遺言:遺言の内容を誰にも公開せず秘密にしたまま公証人に遺言の存在のみを証明してもらう遺言のこと

ペットについて

ペットを飼っている場合は、自分がいなくなった後のペットの扱いについて記載しておいてください。

世話の仕方や食べ物、嗜好、誰に面倒を見て欲しいかまで書きましょう。

もちろん記載したとしても、家族の事情で手放されてしまうこともあります。

そうであっても思いは伝わりますし、託された人や施設等でもペットに関する情報があった方が助かります。

ペットについて、エンディングノートの書き方は以下を参考にしてください。

【ペットについて】※赤字は例です

名前コロ
種類柴犬
年齢11才
かかりつけの病院〇〇動物病院 TEL03-0000-0000
好きな食べ物鶏ささみ、犬用ビーフジャーキー
喜ぶこと〇〇公園の滑り台が好きなので時々連れていってください。花壇をクンクンするのも好きです。
面倒をみて欲しい人長男夫婦にこのままこの家で飼って欲しい。慣れている所にいさせてやりたい。

大切な人へのメッセージ

エンディングノートには、家族や、大切な人へのメッセージを書いておくことができます。

内容は感謝の気持ちや、言いそびれていたこと、形見分けのこと、何でも構いません。

後に相手が目にしたとき、そこに込めた思いが伝わり、あなたへ思いを馳せてくれるでしょう。

仮に相手がそれを見ることが叶わないとしても(亡き夫や親へ綴る言葉、居場所を知らない友人への言葉など)、書き記すことは人生を振り返り、気持ちを整えていくことに繋がります。

心に伝わるメッセージを書くためのポイントは3つあります。

  • 感謝の気持ちを込めて書く
  • 相手の顔をイメージして普段通りの言葉を心掛ける
  • 愚痴や恨みのようなネガティブな内容は書かない

残していくものですから、敢えて互いの気分を害するような内容は避けた方がいいでしょう。

よそ行きの言葉でなく、普段通りに語りかけることで感謝の言葉も浮かびやすいですし、心に響く文章が紡げます。

ご参考までにいくつか具体例を挙げておきます。

【メッセージ】

一郎さんへ(夫)
しばらく会っていないけど元気ですか?
私はあなたがそちらに行ってしまった後も、良子や孫に囲まれて賑やかに過ごしていますよ。料理も洗濯もできない私をお嫁さんにしてくれてありがとう。退職後の温泉巡り楽しかったですね。
病院で最後に「ありがとう」と言ってくれたのに、私はこの世で伝えられないからここに書いておきます。あなたの奥さんになれてしあわせな人生でした。ありがとう。
良子へ(娘)
良子、あなたが生まれたとき、私は人生で最大の喜びを感じました。お父さんもそうです。
これから色々あるとは思うけど、どんなときも、自分はたくさんの愛に包まれ生まれてきたということを忘れないで。天国からも応援しています。忠志さんと仲良くね。先日話したダイヤの指輪、貰ってください。おばあちゃまからいただいたものですよ。
あなたがしてくれればおばあちゃまも喜んでくれるでしょう。
みかちゃんへ(孫)
似顔絵をありがとうね。ピアノとっても上手でした。
パパやママのいうことをよくきいて、おべんきょうもがんばってくださいね。みかちゃんはおばあちゃんの自慢の孫ですよ。ずっとずっと大好きです。

写真や絵を添えておくと、読んだ人も思い出が共有できて喜ばれます。

自分史

自分史を書いておくと、人生のさまざまを思い出し整理することができます。

自分という人間が生まれて生きてきた意味や価値を認識することができます。

後に読んだ人は、あなたという人間についてより深く知ることになるでしょう。

あなたの生い立ちからの人生を辿ることは、後の人たちに家族の歴史を伝えることにもなります。

人生の意味などといわれると難しく感じてしまうかもしれませんが、自分史にも書き方の決まりはありません。肩肘はらず思い出すままに自由に書き綴っていいのです。

エンディングノートでの自分史の書き方のポイントは3つです。

  • 時系列に沿って書く
  • 記憶が曖昧なところはメモ書きや空欄にする
  • 枠にとらわれず気持ちなども書き添える

しっかり書こうと考えるとつまづきやすくなります。楽しく思い出しながら、後から肉付けできるところはする、というような気持ちで書いていきましょう。

以下に簡単な書き方の具体例を示しましたのでご覧ください。

【自分史】例

西暦
(年)
年号
(年)
年齢
(歳)
できごと社会のできごと
1943昭和18010月11日
工員の父正夫と母さと子の長女として、北海道〇〇に生まれる
1958昭和3315家族で上京。
〇〇区〇〇高校に転入。
東京タワー完成。
10,000円札発行。ロカビリー流行
1961昭和3618地元の〇〇デパートに就職。ネクタイ売り場に配属される。
川崎良子ちゃんは同期。長い付き合いが始まる。
1964昭和3921売り場の先輩の紹介でお見合い。
一郎さんと交際を始める。第一印象は無口でこわそうな感じ。
東京オリンピック開催
1966昭和4123結婚。
2ヶ月後に父正夫死去。花嫁姿が見せられてよかった
1970昭和4527長女良子出産。人生最大の喜び。万国博覧会。よど号ハイジャック事件。ビートルズ解散
1971昭和4628母さと子死去。北海道につれていってあげられなくて心残り。「戦争を知らない子どもたち」ヒット。よく口ずさんだもの
中略
1995平成752良子結婚。夫が涙を流すのをはじめて見た阪神淡路大震災。
地下鉄サリン事件

このような感じで、自分にとって大きなできごとを年表にします。

この形式であれば、そのときどきに日記のように書き加えていくことができます。

他にも、細かい年表ではなく、「幼少期」「小学時代」「中学時代」〜「結婚後」「出産後」「退職後」といった転機ごとに書くパターンもあります。

文章を書くのがお好きな方は、自分を主人公にした小説のように綴るのも素敵です。

【20代から50代のエンディングノート】年代別オススメの項目と書き方

エンディングノートは人生の最期に向けての準備というイメージから、高齢の方が書く印象がありますが、実際には何歳からでも書くことができますし、どの世代の方にも役立ちます。

今をよりよく生きるため、これからに備えていくためのプランや思い、希望を書いておけるノートだからです。

この章では、20代から50代の年代別にエンディングノートに書くべき項目、カットしていい項目について説明します。

1章でエンディングノートの主な10項目をお伝えしましたが、他にも書くとよいさまざまな項目が考えられます。たとえば以下のような項目です。

  • 目標や夢
  • ライフプラン
  • 第二の人生でしたいこと(挑戦したいこと)

これらの具体的な書き方を交えながら、年代別のエンディングノートについて解説していきます。

若い世代でエンディングノートに興味をお持ちの方はぜひ参考にしてくださいね。

20代のエンディングノートはこれからのために書く

20代の方は成人したばかりですから、エンディングノートは人生の「これから」のために書いてください。

1章でご紹介した10項目以外に、目標や将来の夢をノートに書くことをおすすめします。

書くことで自覚が生まれ、夢のために努力したくなりますし、目標が曖昧な人は自分の心を見つめる機会になります。

前述の項目についても、今わかるところを埋めることで、これからに向けて「どう生きるべきか」という指針になります。

といっても、20代ならカットしていい項目もあります。

下記に20代のエンディングノートに書くとよい項目を一覧にしましたのでご覧ください。

「目標(夢)」の例も挙げましたので参考にしてください。

【20代のエンディングノート】◎書くべき △どちらでもいい

項目書く書かなくていい備考/例
自分について
契約など個人情報
医療や介護※持病のある方は書いておきましょう
葬儀や納骨
知人や親戚の連絡先※連絡帳のような感覚で書くといいでしょう。訃報のお報せ欄は空欄で構いません
相続財産について
遺言書について
ペットについて
大切な人へのメッセージ
自分史
目標(夢)例)
・起業する
・お母さんのような立派な看護師になる
・海外留学をする
・将来はカラーコーディネーターになる
・カフェのオーナーになる
・25歳で結婚して27歳で母になる!
・売れる役者になってバイトせずに食えるようになる(30歳までに!)

30代・40代のエンディングノートは人生設計のために書く

30代40代は、仕事がステップアップしたり、結婚や子どもを授かったりと人生の節目を迎えます。

ここまでの自分自身を検証整理し、これからのライフプランを練るべき年代です。

そのため、エンディングノートには、前述の10項目以外に「ライフプラン」を書くことをおすすめします。

子どもの教育や自己投資、住宅プラン…と資金を含めた人生設計をするのに、エンディングノートは役立ちます。

30代40代のエンディングノートで、書くとよい項目、カットしていい項目を一覧にしましたのでご覧ください。

ライフプランの書き方例も添付しましたので参考にして頂けたらと思います。

【30代・40代のエンディングノート】◎書くべき △どちらでもいい

項目書く書かなくていい備考
自分について
契約など個人情報
医療や介護
葬儀や納骨
知人や親戚の連絡先
相続財産について
遺言書について
ペットについて
大切な人へのメッセージ※結婚時にパートナーへの思い、生まれたばかりの子への気持ちなどを綴っておくと後から見たときに心に響くことがあります
自分史※この時期から書き出す人も多いです。振り返ることでこれからが考えられます
ライフプラン※下記参照

ライフプランは以下のように、人生の中での大きなイベントと支出を書いて一覧にするのが簡単です。

どのようにマネープランをたてていくべきかも考えやすくなります。

【ライフプラン】

西暦
(年齢)
20132014201520162017201820192020・・・
自分3334353637383940・・・
3132333435363738・・・
長女012345・・・
息子012・・・
イベント結婚!転職長女誕生長男誕生長女
幼稚園入園
住宅購入・・・
支出200万30万30万15万1500万・・・

このような形式で、会社を退職する65歳くらいまでの表を作成しましょう。

これからの様々なイベントを乗り切る資金や、備えに必要な金額が見えてきます。

加えて、5年後、10年後までにやり遂げたい目標なども記載すると、より計画が明確になります。

例)

目標<5年後までに>
・新車を購入する
・写真コンクールで一度は入賞を果たす!
<10年後までに>
・家族で海外旅行をする
・妻にダイヤの指輪を買う
・オーディオルームを作る

50代のエンディングノートはセカンドライフの充実に向けて書く

50代は子育てが一段落したり定年が近づいたりして、セカンドライフを考え始める年代です。

定年後の生活に備えたり老後の資金を考える上でも、エンディングノートを書き始めるのに決して早過ぎる年代ではありません。

この年代のエンディングノートで、先の10項目以外におすすめする項目は、「これからしたいこと」です。

セカンドライフを活力を持って生きるためには、資金以外に、心の充実が重要になります。

楽しく喜びを持って第二の人生を歩めるように、これからしたいことを書いてみましょう。

書き方のポイントは、それを考えるとワクワクできるかどうか?に視点をおいて考えることです。

下記の50代のエンディングノート一覧に、「これからしたいこと」の例も示しましたのでご覧ください。

【50代のエンディングノート】◎書くべき △どちらでもいい

項目書く書かなくていい備考/例
自分について
契約など個人情報
医療や介護
葬儀や納骨
知人や親戚の連絡先
相続財産について
遺言書について
ペットについて
大切な人へのメッセージ
自分史※自分史は遡って調べる作業も含め体力のいる作業です。50代から書き始めることをおすすめします。
これからしたいこと例)
・ゴルフ教室に通う
・韓国語を習う
・写真展に挑戦する
・蕎麦を打つ
・田舎へ移住する
・YouTubeデビューする
・フラワーアレンジメント
・温泉巡り
・ヨガをはじめる

エンディングノートがスムーズに書ける!3つのポイント

エンディングノートの書き方はしっかり把握できましたでしょうか。

内容はわかっても、いざ書こうとすると構えてしまってなかなか進まない…という人がいるかもしれませんね。

そこで2章では、エンディングノートをスムーズに書くためのポイントを伝授したいと思います。

  • 書けるところから書く
  • 一気に完成しようと思わない
  • 自分が書きやすいノートを選ぶ

ひとつずつ説明していきます。

この2つのポイントをおさえるだけで、楽に書き進められるようになりますので、ぜひ試してみてくださいね。

書けるところから書く

エンディングノートをスムーズに書く一番のポイントは、書けるところから書くということです。

最初から順番にきれいに埋めていこうと考えると、調べないとわからない要素や、決めていないこと、じっくり考えなければ書けないところで立ち止まってしまい、なかなか先へ進めなくなってしまいます。

たとえば、自分についての項目や、契約などの個人情報は考えなくてもすぐに書けますよね。

ペットの名前、医療の欄でも持病や病院名は悩む必要なく書けるのではないでしょうか。

エンディングノートを書く際は、そういったすぐ書ける所、わかっている所から埋めていきましょう。

わからない所、ゆっくり考えたい所は飛ばして構いません。

死の時期が差し迫っているケースをのぞき、エンディングノートはいついつまでに完成させなければいけないものではありません。

気楽に、書けるところから書いていきましょう。

一気に完成しようと考えない

エンディングノートは一気に完成しようと考えないでください。

そもそも短期間で完璧な形にできるようなものではないのです。

書いている間に家族の状況が変わる場合もあるでしょうし、あなたの気持ちに変化が訪れることも充分考えられます。

すぐに全部のページを完璧に埋めようなどと考えると大変ですし、構えてしまって進みません。

最初から完成をめざしていると、間違いやミスを恐れて、多大な神経を使うことになるでしょう。

変化したら更新すればいいし、間違えたら書き直せばいいと考えて、気楽に書いていくことをおすすめします。

エンディングノートにおいては、綺麗にまとまった形式的なものはそんなに意味がありません。

人生はそれぞれ違うのですから、見本通りの、体温の伝わらないものは残された家族にも意味をなさないのです。

その時々のあなたの気持ちがこもったエンディングノートであれば、二重線で消した箇所や、何度も書き直した形跡さえも良い思い出に変わります。

エンディングノートは最初から完成形を求めず、書けるところから、ミスや間違いを恐れず書いていきましょう。

自分が書きやすいノートを選ぶ

スムーズに書くためには、相性の良い、書きやすいノートを選ぶのも重要なポイントになります。

開くのが楽しみになるようなノートを選ぶと、そうでないときに比べ筆の運びも良くなります。

たとえば、どこにでも持ち運べる気軽な軽いノートが書きやすい人もいるでしょう。

反対に、高級感のある重厚なノートの方が気分が上がるという人だっています。

説明が詳しく載っているものが助かるという人もいれば、説明や項目は少なめで自由度の高いものが好きな人もいます。

デザインひとつとっても、見やすさ重視の装丁、可愛い装丁、書籍風など、たくさんの種類があり、人それぞれ「書きやすい」と感じるものは違ってきます。

ご存知のように現在はさまざまなエンディングノートが数多く出回っています。

どれにするか迷うところですが、スムーズに書くためには、とにかく「書きやすい」と感じるものを選ぶようにしましょう。

エンディングノート作成でよくある3つの質問

エンディングノートの書き方やポイントは把握できましたでしょうか。

この章では、エンディングノート作成にあたってよくある質問と答えをご紹介します。

気になるところをご覧になって疑問を解消して頂けたらと思います。

Q1.エンディングノートは家族と相談しながら書いてはいけないの?

A.
エンディングノートは家族と相談しながら書いても構いません。
どんな情報があった方が良いかを直接たずねることができる利点もあります。
家族だけでなく、同じ年頃の友人や、既にエンディングノートを書いた経験のある知人などに相談しても良いでしょう。
ただし、個人情報に関わる部分もあるので、信頼できる相手かどうかはしっかりと判断するようにしてください。

 Q2.定期的に見直しや更新をしなきゃいけない?どれくらいの頻度ですればいい?

A.
エンディングノートは定期的に見直し、状況や変化に応じて更新をした方がいいです。
時間の経過と共に、家族の状況や、あなたの気持ちも変化するからです。財産に関しても変わる可能性があります。
頻度としては1、2年に1回くらいがいいでしょう。誕生日や記念の日など、見直しをする日を決めておくと忘れずに見直せます。

 Q3.エンディングノートの保管場所はどこにすればいいですか?

A.
保管場所は目につき過ぎない方がいいですが、かといって家族の誰にも見つけてもらえないようでは意味がありません。
おすすめの保管場所は以下の3つです。箪笥本棚机の引き出しできれば、エンディングノートの存在を、家族の誰かに伝えておくとよいでしょう。
そうすれば万一の場合に必ず探してもらえます。
よくある失敗例として、知人に預けてトラブルになったということがあります。
信頼できる知人であったとしても、ちょっとした興味で中身を見てしまいトラブルに発展する可能性があります。
保管場所は家の中のどこかを選ぶこと、人に預けるのは避けてください。

書き方に悩んだら専門家に相談しよう

エンディングノートの項目や内容を、書き方に焦点をあてて詳しくお伝えしてきました。

ここまで読まれたあなたはすぐにでもペンを握れると思いますが、それでも作成途中で悩んでしまうことがないとも限りません。

多くの方はエンディングノートを書くのは初めてです。

最初はスムーズに書けたのに途中でつまづいてしまった、自分ひとりで決めがたい迷いが生じてしまったという方は少なくないのです。

そんな風に悩んだり迷ったりしたときは、専門家に相談してみましょう。

エンディングノートの書き方について、さまざまなセミナーや講座が各地で開かれています。

昨今はオンラインでの対応も増えてきましたので、手軽に受講することができます。

「終活の相談窓口」ではエンディングノートの作成サポートを行っています。下記をご覧になって興味のある方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。

【エンディングノートの書き方サポート(ZOOMでのサポートも対応しています)】

10名以下のサポート5,000円/1名
10名以上の場合はセミナーになります。50,000円+巣鴨からの交通費
*学校、病院、介護施設、地域包括支援センター、社会福祉協議会、NPO団体、自治体、行政さまからのご依頼については、巣鴨からの交通費のみで受けさせていただいています。

まとめ

エンディングノートの書き方に決まりはありません。

それだけ自由度の高いものなのですが、難しく感じてしまったときにスムーズに書くポイントは2つあります。

  • 書けるところから書く
  • 一気に完成しようと考えない

完璧に書くことや形式を気にして堅苦しく構えず、書けることを気軽に書きとめていくような気持ちで向かうと良いでしょう。

作成につまづいて悩んだり、迷ったりしたときは専門家に相談するのも一案です。

記事を参考に、思いのつまったメモリアルな一冊を書いて頂ければと思います。

  • 目標や夢
  • ライフプラン
  • 第二の人生でしたいこと(挑戦したいこと)

これらの具体的な書き方を交えながら、年代別のエンディングノートについて解説していきます。

若い世代でエンディングノートに興味をお持ちの方はぜひ参考にしてくださいね。

20代のエンディングノートはこれからのために書く

20代の方は成人したばかりですから、エンディングノートは人生の「これから」のために書いてください。

1章でご紹介した10項目以外に、目標や将来の夢をノートに書くことをおすすめします。

書くことで自覚が生まれ、夢のために努力したくなりますし、目標が曖昧な人は自分の心を見つめる機会になります。

前述の項目についても、今わかるところを埋めることで、これからに向けて「どう生きるべきか」という指針になります。

といっても、20代ならカットしていい項目もあります。

下記に20代のエンディングノートに書くとよい項目を一覧にしましたのでご覧ください。

「目標(夢)」の例も挙げましたので参考にしてください。

【20代のエンディングノート】◎書くべき △どちらでもいい

項目書く書かなくていい備考/例
自分について
契約など個人情報
医療や介護※持病のある方は書いておきましょう
葬儀や納骨
知人や親戚の連絡先※連絡帳のような感覚で書くといいでしょう。訃報のお報せ欄は空欄で構いません
相続財産について
遺言書について
ペットについて
大切な人へのメッセージ
自分史
目標(夢)例)
・起業する
・お母さんのような立派な看護師になる
・海外留学をする
・将来はカラーコーディネーターになる
・カフェのオーナーになる
・25歳で結婚して27歳で母になる!
・売れる役者になってバイトせずに食えるようになる(30歳までに!)

30代・40代のエンディングノートは人生設計のために書く

30代40代は、仕事がステップアップしたり、結婚や子どもを授かったりと人生の節目を迎えます。

ここまでの自分自身を検証整理し、これからのライフプランを練るべき年代です。

そのため、エンディングノートには、前述の10項目以外に「ライフプラン」を書くことをおすすめします。

子どもの教育や自己投資、住宅プラン…と資金を含めた人生設計をするのに、エンディングノートは役立ちます。

30代40代のエンディングノートで、書くとよい項目、カットしていい項目を一覧にしましたのでご覧ください。

ライフプランの書き方例も添付しましたので参考にして頂けたらと思います。

【30代・40代のエンディングノート】◎書くべき △どちらでもいい

項目書く書かなくていい備考
自分について
契約など個人情報
医療や介護
葬儀や納骨
知人や親戚の連絡先
相続財産について
遺言書について
ペットについて
大切な人へのメッセージ※結婚時にパートナーへの思い、生まれたばかりの子への気持ちなどを綴っておくと後から見たときに心に響くことがあります
自分史※この時期から書き出す人も多いです。振り返ることでこれからが考えられます
ライフプラン※下記参照

ライフプランは以下のように、人生の中での大きなイベントと支出を書いて一覧にするのが簡単です。

どのようにマネープランをたてていくべきかも考えやすくなります。

【ライフプラン】

西暦
(年齢)
20132014201520162017201820192020・・・
自分3334353637383940・・・
3132333435363738・・・
長女012345・・・
息子012・・・
イベント結婚!転職長女誕生長男誕生長女
幼稚園入園
住宅購入・・・
支出200万30万30万15万1500万・・・

このような形式で、会社を退職する65歳くらいまでの表を作成しましょう。

これからの様々なイベントを乗り切る資金や、備えに必要な金額が見えてきます。

加えて、5年後、10年後までにやり遂げたい目標なども記載すると、より計画が明確になります。

例)

目標<5年後までに>
・新車を購入する
・写真コンクールで一度は入賞を果たす!
<10年後までに>
・家族で海外旅行をする
・妻にダイヤの指輪を買う
・オーディオルームを作る

50代のエンディングノートはセカンドライフの充実に向けて書く

50代は子育てが一段落したり定年が近づいたりして、セカンドライフを考え始める年代です。

定年後の生活に備えたり老後の資金を考える上でも、エンディングノートを書き始めるのに決して早過ぎる年代ではありません。

この年代のエンディングノートで、先の10項目以外におすすめする項目は、「これからしたいこと」です。

セカンドライフを活力を持って生きるためには、資金以外に、心の充実が重要になります。

楽しく喜びを持って第二の人生を歩めるように、これからしたいことを書いてみましょう。

書き方のポイントは、それを考えるとワクワクできるかどうか?に視点をおいて考えることです。

下記の50代のエンディングノート一覧に、「これからしたいこと」の例も示しましたのでご覧ください。

【50代のエンディングノート】◎書くべき △どちらでもいい

項目書く書かなくていい備考/例
自分について
契約など個人情報
医療や介護
葬儀や納骨
知人や親戚の連絡先
相続財産について
遺言書について
ペットについて
大切な人へのメッセージ
自分史※自分史は遡って調べる作業も含め体力のいる作業です。50代から書き始めることをおすすめします。
これからしたいこと例)
・ゴルフ教室に通う
・韓国語を習う
・写真展に挑戦する
・蕎麦を打つ
・田舎へ移住する
・YouTubeデビューする
・フラワーアレンジメント
・温泉巡り
・ヨガをはじめる

エンディングノートがスムーズに書ける!3つのポイント

エンディングノートの書き方はしっかり把握できましたでしょうか。

内容はわかっても、いざ書こうとすると構えてしまってなかなか進まない…という人がいるかもしれませんね。

そこで2章では、エンディングノートをスムーズに書くためのポイントを伝授したいと思います。

  • 書けるところから書く
  • 一気に完成しようと思わない
  • 自分が書きやすいノートを選ぶ

ひとつずつ説明していきます。

この2つのポイントをおさえるだけで、楽に書き進められるようになりますので、ぜひ試してみてくださいね。

書けるところから書く

エンディングノートをスムーズに書く一番のポイントは、書けるところから書くということです。

最初から順番にきれいに埋めていこうと考えると、調べないとわからない要素や、決めていないこと、じっくり考えなければ書けないところで立ち止まってしまい、なかなか先へ進めなくなってしまいます。

たとえば、自分についての項目や、契約などの個人情報は考えなくてもすぐに書けますよね。

ペットの名前、医療の欄でも持病や病院名は悩む必要なく書けるのではないでしょうか。

エンディングノートを書く際は、そういったすぐ書ける所、わかっている所から埋めていきましょう。

わからない所、ゆっくり考えたい所は飛ばして構いません。

死の時期が差し迫っているケースをのぞき、エンディングノートはいついつまでに完成させなければいけないものではありません。

気楽に、書けるところから書いていきましょう。

一気に完成しようと考えない

エンディングノートは一気に完成しようと考えないでください。

そもそも短期間で完璧な形にできるようなものではないのです。

書いている間に家族の状況が変わる場合もあるでしょうし、あなたの気持ちに変化が訪れることも充分考えられます。

すぐに全部のページを完璧に埋めようなどと考えると大変ですし、構えてしまって進みません。

最初から完成をめざしていると、間違いやミスを恐れて、多大な神経を使うことになるでしょう。

変化したら更新すればいいし、間違えたら書き直せばいいと考えて、気楽に書いていくことをおすすめします。

エンディングノートにおいては、綺麗にまとまった形式的なものはそんなに意味がありません。

人生はそれぞれ違うのですから、見本通りの、体温の伝わらないものは残された家族にも意味をなさないのです。

その時々のあなたの気持ちがこもったエンディングノートであれば、二重線で消した箇所や、何度も書き直した形跡さえも良い思い出に変わります。

エンディングノートは最初から完成形を求めず、書けるところから、ミスや間違いを恐れず書いていきましょう。

自分が書きやすいノートを選ぶ

スムーズに書くためには、相性の良い、書きやすいノートを選ぶのも重要なポイントになります。

開くのが楽しみになるようなノートを選ぶと、そうでないときに比べ筆の運びも良くなります。

たとえば、どこにでも持ち運べる気軽な軽いノートが書きやすい人もいるでしょう。

反対に、高級感のある重厚なノートの方が気分が上がるという人だっています。

説明が詳しく載っているものが助かるという人もいれば、説明や項目は少なめで自由度の高いものが好きな人もいます。

デザインひとつとっても、見やすさ重視の装丁、可愛い装丁、書籍風など、たくさんの種類があり、人それぞれ「書きやすい」と感じるものは違ってきます。

ご存知のように現在はさまざまなエンディングノートが数多く出回っています。

どれにするか迷うところですが、スムーズに書くためには、とにかく「書きやすい」と感じるものを選ぶようにしましょう。

エンディングノート作成でよくある3つの質問

エンディングノートの書き方やポイントは把握できましたでしょうか。

この章では、エンディングノート作成にあたってよくある質問と答えをご紹介します。

気になるところをご覧になって疑問を解消して頂けたらと思います。

Q1.エンディングノートは家族と相談しながら書いてはいけないの?

A.
エンディングノートは家族と相談しながら書いても構いません。
どんな情報があった方が良いかを直接たずねることができる利点もあります。
家族だけでなく、同じ年頃の友人や、既にエンディングノートを書いた経験のある知人などに相談しても良いでしょう。
ただし、個人情報に関わる部分もあるので、信頼できる相手かどうかはしっかりと判断するようにしてください。

 Q2.定期的に見直しや更新をしなきゃいけない?どれくらいの頻度ですればいい?

A.
エンディングノートは定期的に見直し、状況や変化に応じて更新をした方がいいです。
時間の経過と共に、家族の状況や、あなたの気持ちも変化するからです。財産に関しても変わる可能性があります。
頻度としては1、2年に1回くらいがいいでしょう。誕生日や記念の日など、見直しをする日を決めておくと忘れずに見直せます。

 Q3.エンディングノートの保管場所はどこにすればいいですか?

A.
保管場所は目につき過ぎない方がいいですが、かといって家族の誰にも見つけてもらえないようでは意味がありません。
おすすめの保管場所は以下の3つです。箪笥本棚机の引き出しできれば、エンディングノートの存在を、家族の誰かに伝えておくとよいでしょう。
そうすれば万一の場合に必ず探してもらえます。
よくある失敗例として、知人に預けてトラブルになったということがあります。
信頼できる知人であったとしても、ちょっとした興味で中身を見てしまいトラブルに発展する可能性があります。
保管場所は家の中のどこかを選ぶこと、人に預けるのは避けてください。

書き方に悩んだら専門家に相談しよう

エンディングノートの項目や内容を、書き方に焦点をあてて詳しくお伝えしてきました。

ここまで読まれたあなたはすぐにでもペンを握れると思いますが、それでも作成途中で悩んでしまうことがないとも限りません。

多くの方はエンディングノートを書くのは初めてです。

最初はスムーズに書けたのに途中でつまづいてしまった、自分ひとりで決めがたい迷いが生じてしまったという方は少なくないのです。

そんな風に悩んだり迷ったりしたときは、専門家に相談してみましょう。

エンディングノートの書き方について、さまざまなセミナーや講座が各地で開かれています。

昨今はオンラインでの対応も増えてきましたので、手軽に受講することができます。

「終活の相談窓口」ではエンディングノートの作成サポートを行っています。下記をご覧になって興味のある方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。

【エンディングノートの書き方サポート(ZOOMでのサポートも対応しています)】

10名以下のサポート5,000円/1名
10名以上の場合はセミナーになります。50,000円+巣鴨からの交通費
*学校、病院、介護施設、地域包括支援センター、社会福祉協議会、NPO団体、自治体、行政さまからのご依頼については、巣鴨からの交通費のみで受けさせていただいています。

まとめ

エンディングノートの書き方に決まりはありません。

それだけ自由度の高いものなのですが、難しく感じてしまったときにスムーズに書くポイントは2つあります。

  • 書けるところから書く
  • 一気に完成しようと考えない

完璧に書くことや形式を気にして堅苦しく構えず、書けることを気軽に書きとめていくような気持ちで向かうと良いでしょう。

作成につまづいて悩んだり、迷ったりしたときは専門家に相談するのも一案です。

記事を参考に、思いのつまったメモリアルな一冊を書いて頂ければと思います。

自分史

自分史を書いておくと、人生のさまざまを思い出し整理することができます。

自分という人間が生まれて生きてきた意味や価値を認識することができます。

後に読んだ人は、あなたという人間についてより深く知ることになるでしょう。

あなたの生い立ちからの人生を辿ることは、後の人たちに家族の歴史を伝えることにもなります。

人生の意味などといわれると難しく感じてしまうかもしれませんが、自分史にも書き方の決まりはありません。肩肘はらず思い出すままに自由に書き綴っていいのです。

エンディングノートでの自分史の書き方のポイントは3つです。

  • 時系列に沿って書く
  • 記憶が曖昧なところはメモ書きや空欄にする
  • 枠にとらわれず気持ちなども書き添える

写真や絵を添えておくと、読んだ人も思い出が共有できて喜ばれます。

自分史

自分史を書いておくと、人生のさまざまを思い出し整理することができます。

自分という人間が生まれて生きてきた意味や価値を認識することができます。

後に読んだ人は、あなたという人間についてより深く知ることになるでしょう。

あなたの生い立ちからの人生を辿ることは、後の人たちに家族の歴史を伝えることにもなります。

人生の意味などといわれると難しく感じてしまうかもしれませんが、自分史にも書き方の決まりはありません。肩肘はらず思い出すままに自由に書き綴っていいのです。

エンディングノートでの自分史の書き方のポイントは3つです。

  • 時系列に沿って書く
  • 記憶が曖昧なところはメモ書きや空欄にする
  • 枠にとらわれず気持ちなども書き添える

しっかり書こうと考えるとつまづきやすくなります。楽しく思い出しながら、後から肉付けできるところはする、というような気持ちで書いていきましょう。

以下に簡単な書き方の具体例を示しましたのでご覧ください。

【自分史】例

西暦
(年)
年号
(年)
年齢
(歳)
できごと社会のできごと
1943昭和18010月11日
工員の父正夫と母さと子の長女として、北海道〇〇に生まれる
1958昭和3315家族で上京。
〇〇区〇〇高校に転入。
東京タワー完成。
10,000円札発行。ロカビリー流行
1961昭和3618地元の〇〇デパートに就職。ネクタイ売り場に配属される。
川崎良子ちゃんは同期。長い付き合いが始まる。
1964昭和3921売り場の先輩の紹介でお見合い。
一郎さんと交際を始める。第一印象は無口でこわそうな感じ。
東京オリンピック開催
1966昭和4123結婚。
2ヶ月後に父正夫死去。花嫁姿が見せられてよかった
1970昭和4527長女良子出産。人生最大の喜び。万国博覧会。よど号ハイジャック事件。ビートルズ解散
1971昭和4628母さと子死去。北海道につれていってあげられなくて心残り。「戦争を知らない子どもたち」ヒット。よく口ずさんだもの
中略
1995平成752良子結婚。夫が涙を流すのをはじめて見た阪神淡路大震災。
地下鉄サリン事件

このような感じで、自分にとって大きなできごとを年表にします。

この形式であれば、そのときどきに日記のように書き加えていくことができます。

他にも、細かい年表ではなく、「幼少期」「小学時代」「中学時代」〜「結婚後」「出産後」「退職後」といった転機ごとに書くパターンもあります。

文章を書くのがお好きな方は、自分を主人公にした小説のように綴るのも素敵です。

【20代から50代のエンディングノート】年代別オススメの項目と書き方

エンディングノートは人生の最期に向けての準備というイメージから、高齢の方が書く印象がありますが、実際には何歳からでも書くことができますし、どの世代の方にも役立ちます。

今をよりよく生きるため、これからに備えていくためのプランや思い、希望を書いておけるノートだからです。

この章では、20代から50代の年代別にエンディングノートに書くべき項目、カットしていい項目について説明します。

1章でエンディングノートの主な10項目をお伝えしましたが、他にも書くとよいさまざまな項目が考えられます。たとえば以下のような項目です。

  • 目標や夢
  • ライフプラン
  • 第二の人生でしたいこと(挑戦したいこと)

これらの具体的な書き方を交えながら、年代別のエンディングノートについて解説していきます。

若い世代でエンディングノートに興味をお持ちの方はぜひ参考にしてくださいね。

20代のエンディングノートはこれからのために書く

20代の方は成人したばかりですから、エンディングノートは人生の「これから」のために書いてください。

1章でご紹介した10項目以外に、目標や将来の夢をノートに書くことをおすすめします。

書くことで自覚が生まれ、夢のために努力したくなりますし、目標が曖昧な人は自分の心を見つめる機会になります。

前述の項目についても、今わかるところを埋めることで、これからに向けて「どう生きるべきか」という指針になります。

といっても、20代ならカットしていい項目もあります。

下記に20代のエンディングノートに書くとよい項目を一覧にしましたのでご覧ください。

「目標(夢)」の例も挙げましたので参考にしてください。

【20代のエンディングノート】◎書くべき △どちらでもいい

項目書く書かなくていい備考/例
自分について
契約など個人情報
医療や介護※持病のある方は書いておきましょう
葬儀や納骨
知人や親戚の連絡先※連絡帳のような感覚で書くといいでしょう。訃報のお報せ欄は空欄で構いません
相続財産について
遺言書について
ペットについて
大切な人へのメッセージ
自分史
目標(夢)例)
・起業する
・お母さんのような立派な看護師になる
・海外留学をする
・将来はカラーコーディネーターになる
・カフェのオーナーになる
・25歳で結婚して27歳で母になる!
・売れる役者になってバイトせずに食えるようになる(30歳までに!)

30代・40代のエンディングノートは人生設計のために書く

30代40代は、仕事がステップアップしたり、結婚や子どもを授かったりと人生の節目を迎えます。

ここまでの自分自身を検証整理し、これからのライフプランを練るべき年代です。

そのため、エンディングノートには、前述の10項目以外に「ライフプラン」を書くことをおすすめします。

子どもの教育や自己投資、住宅プラン…と資金を含めた人生設計をするのに、エンディングノートは役立ちます。

30代40代のエンディングノートで、書くとよい項目、カットしていい項目を一覧にしましたのでご覧ください。

ライフプランの書き方例も添付しましたので参考にして頂けたらと思います。

【30代・40代のエンディングノート】◎書くべき △どちらでもいい

項目書く書かなくていい備考
自分について
契約など個人情報
医療や介護
葬儀や納骨
知人や親戚の連絡先
相続財産について
遺言書について
ペットについて
大切な人へのメッセージ※結婚時にパートナーへの思い、生まれたばかりの子への気持ちなどを綴っておくと後から見たときに心に響くことがあります
自分史※この時期から書き出す人も多いです。振り返ることでこれからが考えられます
ライフプラン※下記参照

ライフプランは以下のように、人生の中での大きなイベントと支出を書いて一覧にするのが簡単です。

どのようにマネープランをたてていくべきかも考えやすくなります。

【ライフプラン】

西暦
(年齢)
20132014201520162017201820192020・・・
自分3334353637383940・・・
3132333435363738・・・
長女012345・・・
息子012・・・
イベント結婚!転職長女誕生長男誕生長女
幼稚園入園
住宅購入・・・
支出200万30万30万15万1500万・・・

このような形式で、会社を退職する65歳くらいまでの表を作成しましょう。

これからの様々なイベントを乗り切る資金や、備えに必要な金額が見えてきます。

加えて、5年後、10年後までにやり遂げたい目標なども記載すると、より計画が明確になります。

例)

目標<5年後までに>
・新車を購入する
・写真コンクールで一度は入賞を果たす!
<10年後までに>
・家族で海外旅行をする
・妻にダイヤの指輪を買う
・オーディオルームを作る

50代のエンディングノートはセカンドライフの充実に向けて書く

50代は子育てが一段落したり定年が近づいたりして、セカンドライフを考え始める年代です。

定年後の生活に備えたり老後の資金を考える上でも、エンディングノートを書き始めるのに決して早過ぎる年代ではありません。

この年代のエンディングノートで、先の10項目以外におすすめする項目は、「これからしたいこと」です。

セカンドライフを活力を持って生きるためには、資金以外に、心の充実が重要になります。

楽しく喜びを持って第二の人生を歩めるように、これからしたいことを書いてみましょう。

書き方のポイントは、それを考えるとワクワクできるかどうか?に視点をおいて考えることです。

下記の50代のエンディングノート一覧に、「これからしたいこと」の例も示しましたのでご覧ください。

【50代のエンディングノート】◎書くべき △どちらでもいい

項目書く書かなくていい備考/例
自分について
契約など個人情報
医療や介護
葬儀や納骨
知人や親戚の連絡先
相続財産について
遺言書について
ペットについて
大切な人へのメッセージ
自分史※自分史は遡って調べる作業も含め体力のいる作業です。50代から書き始めることをおすすめします。
これからしたいこと例)
・ゴルフ教室に通う
・韓国語を習う
・写真展に挑戦する
・蕎麦を打つ
・田舎へ移住する
・YouTubeデビューする
・フラワーアレンジメント
・温泉巡り
・ヨガをはじめる

エンディングノートがスムーズに書ける!3つのポイント

エンディングノートの書き方はしっかり把握できましたでしょうか。

内容はわかっても、いざ書こうとすると構えてしまってなかなか進まない…という人がいるかもしれませんね。

そこで2章では、エンディングノートをスムーズに書くためのポイントを伝授したいと思います。

  • 書けるところから書く
  • 一気に完成しようと思わない
  • 自分が書きやすいノートを選ぶ

ひとつずつ説明していきます。

この2つのポイントをおさえるだけで、楽に書き進められるようになりますので、ぜひ試してみてくださいね。

書けるところから書く

エンディングノートをスムーズに書く一番のポイントは、書けるところから書くということです。

最初から順番にきれいに埋めていこうと考えると、調べないとわからない要素や、決めていないこと、じっくり考えなければ書けないところで立ち止まってしまい、なかなか先へ進めなくなってしまいます。

たとえば、自分についての項目や、契約などの個人情報は考えなくてもすぐに書けますよね。

ペットの名前、医療の欄でも持病や病院名は悩む必要なく書けるのではないでしょうか。

エンディングノートを書く際は、そういったすぐ書ける所、わかっている所から埋めていきましょう。

わからない所、ゆっくり考えたい所は飛ばして構いません。

死の時期が差し迫っているケースをのぞき、エンディングノートはいついつまでに完成させなければいけないものではありません。

気楽に、書けるところから書いていきましょう。

一気に完成しようと考えない

エンディングノートは一気に完成しようと考えないでください。

そもそも短期間で完璧な形にできるようなものではないのです。

書いている間に家族の状況が変わる場合もあるでしょうし、あなたの気持ちに変化が訪れることも充分考えられます。

すぐに全部のページを完璧に埋めようなどと考えると大変ですし、構えてしまって進みません。

最初から完成をめざしていると、間違いやミスを恐れて、多大な神経を使うことになるでしょう。

変化したら更新すればいいし、間違えたら書き直せばいいと考えて、気楽に書いていくことをおすすめします。

エンディングノートにおいては、綺麗にまとまった形式的なものはそんなに意味がありません。

人生はそれぞれ違うのですから、見本通りの、体温の伝わらないものは残された家族にも意味をなさないのです。

その時々のあなたの気持ちがこもったエンディングノートであれば、二重線で消した箇所や、何度も書き直した形跡さえも良い思い出に変わります。

エンディングノートは最初から完成形を求めず、書けるところから、ミスや間違いを恐れず書いていきましょう。

自分が書きやすいノートを選ぶ

スムーズに書くためには、相性の良い、書きやすいノートを選ぶのも重要なポイントになります。

開くのが楽しみになるようなノートを選ぶと、そうでないときに比べ筆の運びも良くなります。

たとえば、どこにでも持ち運べる気軽な軽いノートが書きやすい人もいるでしょう。

反対に、高級感のある重厚なノートの方が気分が上がるという人だっています。

説明が詳しく載っているものが助かるという人もいれば、説明や項目は少なめで自由度の高いものが好きな人もいます。

デザインひとつとっても、見やすさ重視の装丁、可愛い装丁、書籍風など、たくさんの種類があり、人それぞれ「書きやすい」と感じるものは違ってきます。

ご存知のように現在はさまざまなエンディングノートが数多く出回っています。

どれにするか迷うところですが、スムーズに書くためには、とにかく「書きやすい」と感じるものを選ぶようにしましょう。

エンディングノート作成でよくある3つの質問

エンディングノートの書き方やポイントは把握できましたでしょうか。

この章では、エンディングノート作成にあたってよくある質問と答えをご紹介します。

気になるところをご覧になって疑問を解消して頂けたらと思います。

Q1.エンディングノートは家族と相談しながら書いてはいけないの?

A.
エンディングノートは家族と相談しながら書いても構いません。
どんな情報があった方が良いかを直接たずねることができる利点もあります。
家族だけでなく、同じ年頃の友人や、既にエンディングノートを書いた経験のある知人などに相談しても良いでしょう。
ただし、個人情報に関わる部分もあるので、信頼できる相手かどうかはしっかりと判断するようにしてください。

 Q2.定期的に見直しや更新をしなきゃいけない?どれくらいの頻度ですればいい?

A.
エンディングノートは定期的に見直し、状況や変化に応じて更新をした方がいいです。
時間の経過と共に、家族の状況や、あなたの気持ちも変化するからです。財産に関しても変わる可能性があります。
頻度としては1、2年に1回くらいがいいでしょう。誕生日や記念の日など、見直しをする日を決めておくと忘れずに見直せます。

 Q3.エンディングノートの保管場所はどこにすればいいですか?

A.
保管場所は目につき過ぎない方がいいですが、かといって家族の誰にも見つけてもらえないようでは意味がありません。
おすすめの保管場所は以下の3つです。箪笥本棚机の引き出しできれば、エンディングノートの存在を、家族の誰かに伝えておくとよいでしょう。
そうすれば万一の場合に必ず探してもらえます。
よくある失敗例として、知人に預けてトラブルになったということがあります。
信頼できる知人であったとしても、ちょっとした興味で中身を見てしまいトラブルに発展する可能性があります。
保管場所は家の中のどこかを選ぶこと、人に預けるのは避けてください。

書き方に悩んだら専門家に相談しよう

エンディングノートの項目や内容を、書き方に焦点をあてて詳しくお伝えしてきました。

ここまで読まれたあなたはすぐにでもペンを握れると思いますが、それでも作成途中で悩んでしまうことがないとも限りません。

多くの方はエンディングノートを書くのは初めてです。

最初はスムーズに書けたのに途中でつまづいてしまった、自分ひとりで決めがたい迷いが生じてしまったという方は少なくないのです。

そんな風に悩んだり迷ったりしたときは、専門家に相談してみましょう。

エンディングノートの書き方について、さまざまなセミナーや講座が各地で開かれています。

昨今はオンラインでの対応も増えてきましたので、手軽に受講することができます。

「終活の相談窓口」ではエンディングノートの作成サポートを行っています。下記をご覧になって興味のある方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。

【エンディングノートの書き方サポート(ZOOMでのサポートも対応しています)】

10名以下のサポート5,000円/1名
10名以上の場合はセミナーになります。50,000円+巣鴨からの交通費
*学校、病院、介護施設、地域包括支援センター、社会福祉協議会、NPO団体、自治体、行政さまからのご依頼については、巣鴨からの交通費のみで受けさせていただいています。

まとめ

エンディングノートの書き方に決まりはありません。

それだけ自由度の高いものなのですが、難しく感じてしまったときにスムーズに書くポイントは2つあります。

  • 書けるところから書く
  • 一気に完成しようと考えない

完璧に書くことや形式を気にして堅苦しく構えず、書けることを気軽に書きとめていくような気持ちで向かうと良いでしょう。

作成につまづいて悩んだり、迷ったりしたときは専門家に相談するのも一案です。

記事を参考に、思いのつまったメモリアルな一冊を書いて頂ければと思います。

エンディングノートには、家族や、大切な人へのメッセージを書いておくことができます。

内容は感謝の気持ちや、言いそびれていたこと、形見分けのこと、何でも構いません。

後に相手が目にしたとき、そこに込めた思いが伝わり、あなたへ思いを馳せてくれるでしょう。

仮に相手がそれを見ることが叶わないとしても(亡き夫や親へ綴る言葉、居場所を知らない友人への言葉など)、書き記すことは人生を振り返り、気持ちを整えていくことに繋がります。

心に伝わるメッセージを書くためのポイントは3つあります。

  • 感謝の気持ちを込めて書く
  • 相手の顔をイメージして普段通りの言葉を心掛ける
  • 愚痴や恨みのようなネガティブな内容は書かない

大切な人へのメッセージ

※公正証書遺言:公認役場の公証人が関与して公正証書の形で残す遺言書
※秘密証書遺言:遺言の内容を誰にも公開せず秘密にしたまま公証人に遺言の存在のみを証明してもらう遺言のこと

ペットについて

他にも、不動産の所有や、価値のある美術品、骨董品などを所有している場合はそれらも記載しましょう。

また、負債がある場合はそちらも必ず明記してください。

借金も相続の対象となります。資産よりも負債の方が多いのであれば、相続人は相続放棄を選択するかと思いますが、相続放棄の手続きは相続発生後3ヶ月以内に行わなくてはなりません。

煩雑な手続きをスムーズに行うためにも、負債について詳細に記載しておくことが必要です。

遺言書について

相続財産について

エンディングノートには、持っている財産の内容を記載しておきましょう。

わからないと、残された家族は相続手続きが大変な負担になります。

相続税の申告には全ての財産の洗い出しが必要なのです。

相続財産について、記載しておきたい情報には以下のようなものがあります。

  • 預貯金(金融機関・支店名など)
  • 有価証券(金融機関・支店名等)
  • 生命保険の加入状況

相続財産について

エンディングノートには、持っている財産の内容を記載しておきましょう。

わからないと、残された家族は相続手続きが大変な負担になります。

相続税の申告には全ての財産の洗い出しが必要なのです。

相続財産について、記載しておきたい情報には以下のようなものがあります。

  • 預貯金(金融機関・支店名など)
  • 有価証券(金融機関・支店名等)
  • 生命保険の加入状況

書き方は以下の例をご覧ください。

【預貯金】※赤字は例です
預貯金①

金融機関〇〇銀行支店名・店番号〇〇支店    111  
口座番号0000000名義人終活一郎
預貯金の種類普通備考給与振込口座

預貯金②

金融機関△△銀行支店名・店番号〇〇支店    555  
口座番号0000000名義人終活一郎
預貯金の種類定期備考

預貯金③、預貯金④……というように、すべての口座について記載していきます。
有価証券、その他の金融資産についても同様に、口座を記録しておきましょう。

【生命保険】例

保険会社〇〇〇生命
商品名定期保険Cコース
証券番号〇〇〇〇〇〇
契約者名終活 一郎
受取人終活 太郎
連絡先03-0000-0000
保険証券の保管場所書斎のデスク1番下の引き出し

他にも、不動産の所有や、価値のある美術品、骨董品などを所有している場合はそれらも記載しましょう。

また、負債がある場合はそちらも必ず明記してください。

借金も相続の対象となります。資産よりも負債の方が多いのであれば、相続人は相続放棄を選択するかと思いますが、相続放棄の手続きは相続発生後3ヶ月以内に行わなくてはなりません。

煩雑な手続きをスムーズに行うためにも、負債について詳細に記載しておくことが必要です。

遺言書について

遺言書がある場合は、その旨を、種類や保管場所と共に記しておきましょう。

しっかり覚えておいていただきたいのですが、エンディングノートは遺書の代わりにはなりません。

似ているようですが、決定的に違うことがあります。

それは、エンディングノートには法的効力がないということです。

遺言書は被相続人の財産処分について法的効力のある書面であり、作成方法や記載内容に法律上のルールがあります。そういったルールにのっとらないで書くエンディングノートは遺言書の代わりにはなり得ないのです。

エンディングノートの遺言書についての書き方は、以下を参考にしてください。

【遺言書について】※チェックや赤字は例です

遺言書の有無☑有り  □無し
保管場所仏壇右側の引き出し中段の箱の中
種類☑自筆証明遺言  □公正証書遺言※  □秘密証書遺言※

※公正証書遺言:公認役場の公証人が関与して公正証書の形で残す遺言書
※秘密証書遺言:遺言の内容を誰にも公開せず秘密にしたまま公証人に遺言の存在のみを証明してもらう遺言のこと

ペットについて

ペットを飼っている場合は、自分がいなくなった後のペットの扱いについて記載しておいてください。

世話の仕方や食べ物、嗜好、誰に面倒を見て欲しいかまで書きましょう。

もちろん記載したとしても、家族の事情で手放されてしまうこともあります。

そうであっても思いは伝わりますし、託された人や施設等でもペットに関する情報があった方が助かります。

ペットについて、エンディングノートの書き方は以下を参考にしてください。

【ペットについて】※赤字は例です

名前コロ
種類柴犬
年齢11才
かかりつけの病院〇〇動物病院 TEL03-0000-0000
好きな食べ物鶏ささみ、犬用ビーフジャーキー
喜ぶこと〇〇公園の滑り台が好きなので時々連れていってください。花壇をクンクンするのも好きです。
面倒をみて欲しい人長男夫婦にこのままこの家で飼って欲しい。慣れている所にいさせてやりたい。

大切な人へのメッセージ

エンディングノートには、家族や、大切な人へのメッセージを書いておくことができます。

内容は感謝の気持ちや、言いそびれていたこと、形見分けのこと、何でも構いません。

後に相手が目にしたとき、そこに込めた思いが伝わり、あなたへ思いを馳せてくれるでしょう。

仮に相手がそれを見ることが叶わないとしても(亡き夫や親へ綴る言葉、居場所を知らない友人への言葉など)、書き記すことは人生を振り返り、気持ちを整えていくことに繋がります。

心に伝わるメッセージを書くためのポイントは3つあります。

  • 感謝の気持ちを込めて書く
  • 相手の顔をイメージして普段通りの言葉を心掛ける
  • 愚痴や恨みのようなネガティブな内容は書かない

残していくものですから、敢えて互いの気分を害するような内容は避けた方がいいでしょう。

よそ行きの言葉でなく、普段通りに語りかけることで感謝の言葉も浮かびやすいですし、心に響く文章が紡げます。

ご参考までにいくつか具体例を挙げておきます。

【メッセージ】

一郎さんへ(夫)
しばらく会っていないけど元気ですか?
私はあなたがそちらに行ってしまった後も、良子や孫に囲まれて賑やかに過ごしていますよ。料理も洗濯もできない私をお嫁さんにしてくれてありがとう。退職後の温泉巡り楽しかったですね。
病院で最後に「ありがとう」と言ってくれたのに、私はこの世で伝えられないからここに書いておきます。あなたの奥さんになれてしあわせな人生でした。ありがとう。
良子へ(娘)
良子、あなたが生まれたとき、私は人生で最大の喜びを感じました。お父さんもそうです。
これから色々あるとは思うけど、どんなときも、自分はたくさんの愛に包まれ生まれてきたということを忘れないで。天国からも応援しています。忠志さんと仲良くね。先日話したダイヤの指輪、貰ってください。おばあちゃまからいただいたものですよ。
あなたがしてくれればおばあちゃまも喜んでくれるでしょう。
みかちゃんへ(孫)
似顔絵をありがとうね。ピアノとっても上手でした。
パパやママのいうことをよくきいて、おべんきょうもがんばってくださいね。みかちゃんはおばあちゃんの自慢の孫ですよ。ずっとずっと大好きです。

写真や絵を添えておくと、読んだ人も思い出が共有できて喜ばれます。

自分史

自分史を書いておくと、人生のさまざまを思い出し整理することができます。

自分という人間が生まれて生きてきた意味や価値を認識することができます。

後に読んだ人は、あなたという人間についてより深く知ることになるでしょう。

あなたの生い立ちからの人生を辿ることは、後の人たちに家族の歴史を伝えることにもなります。

人生の意味などといわれると難しく感じてしまうかもしれませんが、自分史にも書き方の決まりはありません。肩肘はらず思い出すままに自由に書き綴っていいのです。

エンディングノートでの自分史の書き方のポイントは3つです。

  • 時系列に沿って書く
  • 記憶が曖昧なところはメモ書きや空欄にする
  • 枠にとらわれず気持ちなども書き添える

しっかり書こうと考えるとつまづきやすくなります。楽しく思い出しながら、後から肉付けできるところはする、というような気持ちで書いていきましょう。

以下に簡単な書き方の具体例を示しましたのでご覧ください。

【自分史】例

西暦
(年)
年号
(年)
年齢
(歳)
できごと社会のできごと
1943昭和18010月11日
工員の父正夫と母さと子の長女として、北海道〇〇に生まれる
1958昭和3315家族で上京。
〇〇区〇〇高校に転入。
東京タワー完成。
10,000円札発行。ロカビリー流行
1961昭和3618地元の〇〇デパートに就職。ネクタイ売り場に配属される。
川崎良子ちゃんは同期。長い付き合いが始まる。
1964昭和3921売り場の先輩の紹介でお見合い。
一郎さんと交際を始める。第一印象は無口でこわそうな感じ。
東京オリンピック開催
1966昭和4123結婚。
2ヶ月後に父正夫死去。花嫁姿が見せられてよかった
1970昭和4527長女良子出産。人生最大の喜び。万国博覧会。よど号ハイジャック事件。ビートルズ解散
1971昭和4628母さと子死去。北海道につれていってあげられなくて心残り。「戦争を知らない子どもたち」ヒット。よく口ずさんだもの
中略
1995平成752良子結婚。夫が涙を流すのをはじめて見た阪神淡路大震災。
地下鉄サリン事件

このような感じで、自分にとって大きなできごとを年表にします。

この形式であれば、そのときどきに日記のように書き加えていくことができます。

他にも、細かい年表ではなく、「幼少期」「小学時代」「中学時代」〜「結婚後」「出産後」「退職後」といった転機ごとに書くパターンもあります。

文章を書くのがお好きな方は、自分を主人公にした小説のように綴るのも素敵です。

【20代から50代のエンディングノート】年代別オススメの項目と書き方

エンディングノートは人生の最期に向けての準備というイメージから、高齢の方が書く印象がありますが、実際には何歳からでも書くことができますし、どの世代の方にも役立ちます。

今をよりよく生きるため、これからに備えていくためのプランや思い、希望を書いておけるノートだからです。

この章では、20代から50代の年代別にエンディングノートに書くべき項目、カットしていい項目について説明します。

1章でエンディングノートの主な10項目をお伝えしましたが、他にも書くとよいさまざまな項目が考えられます。たとえば以下のような項目です。

  • 目標や夢
  • ライフプラン
  • 第二の人生でしたいこと(挑戦したいこと)

これらの具体的な書き方を交えながら、年代別のエンディングノートについて解説していきます。

若い世代でエンディングノートに興味をお持ちの方はぜひ参考にしてくださいね。

20代のエンディングノートはこれからのために書く

20代の方は成人したばかりですから、エンディングノートは人生の「これから」のために書いてください。

1章でご紹介した10項目以外に、目標や将来の夢をノートに書くことをおすすめします。

書くことで自覚が生まれ、夢のために努力したくなりますし、目標が曖昧な人は自分の心を見つめる機会になります。

前述の項目についても、今わかるところを埋めることで、これからに向けて「どう生きるべきか」という指針になります。

といっても、20代ならカットしていい項目もあります。

下記に20代のエンディングノートに書くとよい項目を一覧にしましたのでご覧ください。

「目標(夢)」の例も挙げましたので参考にしてください。

【20代のエンディングノート】◎書くべき △どちらでもいい

項目書く書かなくていい備考/例
自分について
契約など個人情報
医療や介護※持病のある方は書いておきましょう
葬儀や納骨
知人や親戚の連絡先※連絡帳のような感覚で書くといいでしょう。訃報のお報せ欄は空欄で構いません
相続財産について
遺言書について
ペットについて
大切な人へのメッセージ
自分史
目標(夢)例)
・起業する
・お母さんのような立派な看護師になる
・海外留学をする
・将来はカラーコーディネーターになる
・カフェのオーナーになる
・25歳で結婚して27歳で母になる!
・売れる役者になってバイトせずに食えるようになる(30歳までに!)

30代・40代のエンディングノートは人生設計のために書く

30代40代は、仕事がステップアップしたり、結婚や子どもを授かったりと人生の節目を迎えます。

ここまでの自分自身を検証整理し、これからのライフプランを練るべき年代です。

そのため、エンディングノートには、前述の10項目以外に「ライフプラン」を書くことをおすすめします。

子どもの教育や自己投資、住宅プラン…と資金を含めた人生設計をするのに、エンディングノートは役立ちます。

30代40代のエンディングノートで、書くとよい項目、カットしていい項目を一覧にしましたのでご覧ください。

ライフプランの書き方例も添付しましたので参考にして頂けたらと思います。

【30代・40代のエンディングノート】◎書くべき △どちらでもいい

項目書く書かなくていい備考
自分について
契約など個人情報
医療や介護
葬儀や納骨
知人や親戚の連絡先
相続財産について
遺言書について
ペットについて
大切な人へのメッセージ※結婚時にパートナーへの思い、生まれたばかりの子への気持ちなどを綴っておくと後から見たときに心に響くことがあります
自分史※この時期から書き出す人も多いです。振り返ることでこれからが考えられます
ライフプラン※下記参照

ライフプランは以下のように、人生の中での大きなイベントと支出を書いて一覧にするのが簡単です。

どのようにマネープランをたてていくべきかも考えやすくなります。

【ライフプラン】

西暦
(年齢)
20132014201520162017201820192020・・・
自分3334353637383940・・・
3132333435363738・・・
長女012345・・・
息子012・・・
イベント結婚!転職長女誕生長男誕生長女
幼稚園入園
住宅購入・・・
支出200万30万30万15万1500万・・・

このような形式で、会社を退職する65歳くらいまでの表を作成しましょう。

これからの様々なイベントを乗り切る資金や、備えに必要な金額が見えてきます。

加えて、5年後、10年後までにやり遂げたい目標なども記載すると、より計画が明確になります。

例)

目標<5年後までに>
・新車を購入する
・写真コンクールで一度は入賞を果たす!
<10年後までに>
・家族で海外旅行をする
・妻にダイヤの指輪を買う
・オーディオルームを作る

50代のエンディングノートはセカンドライフの充実に向けて書く

50代は子育てが一段落したり定年が近づいたりして、セカンドライフを考え始める年代です。

定年後の生活に備えたり老後の資金を考える上でも、エンディングノートを書き始めるのに決して早過ぎる年代ではありません。

この年代のエンディングノートで、先の10項目以外におすすめする項目は、「これからしたいこと」です。

セカンドライフを活力を持って生きるためには、資金以外に、心の充実が重要になります。

楽しく喜びを持って第二の人生を歩めるように、これからしたいことを書いてみましょう。

書き方のポイントは、それを考えるとワクワクできるかどうか?に視点をおいて考えることです。

下記の50代のエンディングノート一覧に、「これからしたいこと」の例も示しましたのでご覧ください。

【50代のエンディングノート】◎書くべき △どちらでもいい

項目書く書かなくていい備考/例
自分について
契約など個人情報
医療や介護
葬儀や納骨
知人や親戚の連絡先
相続財産について
遺言書について
ペットについて
大切な人へのメッセージ
自分史※自分史は遡って調べる作業も含め体力のいる作業です。50代から書き始めることをおすすめします。
これからしたいこと例)
・ゴルフ教室に通う
・韓国語を習う
・写真展に挑戦する
・蕎麦を打つ
・田舎へ移住する
・YouTubeデビューする
・フラワーアレンジメント
・温泉巡り
・ヨガをはじめる

エンディングノートがスムーズに書ける!3つのポイント

エンディングノートの書き方はしっかり把握できましたでしょうか。

内容はわかっても、いざ書こうとすると構えてしまってなかなか進まない…という人がいるかもしれませんね。

そこで2章では、エンディングノートをスムーズに書くためのポイントを伝授したいと思います。

  • 書けるところから書く
  • 一気に完成しようと思わない
  • 自分が書きやすいノートを選ぶ

ひとつずつ説明していきます。

この2つのポイントをおさえるだけで、楽に書き進められるようになりますので、ぜひ試してみてくださいね。

書けるところから書く

エンディングノートをスムーズに書く一番のポイントは、書けるところから書くということです。

最初から順番にきれいに埋めていこうと考えると、調べないとわからない要素や、決めていないこと、じっくり考えなければ書けないところで立ち止まってしまい、なかなか先へ進めなくなってしまいます。

たとえば、自分についての項目や、契約などの個人情報は考えなくてもすぐに書けますよね。

ペットの名前、医療の欄でも持病や病院名は悩む必要なく書けるのではないでしょうか。

エンディングノートを書く際は、そういったすぐ書ける所、わかっている所から埋めていきましょう。

わからない所、ゆっくり考えたい所は飛ばして構いません。

死の時期が差し迫っているケースをのぞき、エンディングノートはいついつまでに完成させなければいけないものではありません。

気楽に、書けるところから書いていきましょう。

一気に完成しようと考えない

エンディングノートは一気に完成しようと考えないでください。

そもそも短期間で完璧な形にできるようなものではないのです。

書いている間に家族の状況が変わる場合もあるでしょうし、あなたの気持ちに変化が訪れることも充分考えられます。

すぐに全部のページを完璧に埋めようなどと考えると大変ですし、構えてしまって進みません。

最初から完成をめざしていると、間違いやミスを恐れて、多大な神経を使うことになるでしょう。

変化したら更新すればいいし、間違えたら書き直せばいいと考えて、気楽に書いていくことをおすすめします。

エンディングノートにおいては、綺麗にまとまった形式的なものはそんなに意味がありません。

人生はそれぞれ違うのですから、見本通りの、体温の伝わらないものは残された家族にも意味をなさないのです。

その時々のあなたの気持ちがこもったエンディングノートであれば、二重線で消した箇所や、何度も書き直した形跡さえも良い思い出に変わります。

エンディングノートは最初から完成形を求めず、書けるところから、ミスや間違いを恐れず書いていきましょう。

自分が書きやすいノートを選ぶ

スムーズに書くためには、相性の良い、書きやすいノートを選ぶのも重要なポイントになります。

開くのが楽しみになるようなノートを選ぶと、そうでないときに比べ筆の運びも良くなります。

たとえば、どこにでも持ち運べる気軽な軽いノートが書きやすい人もいるでしょう。

反対に、高級感のある重厚なノートの方が気分が上がるという人だっています。

説明が詳しく載っているものが助かるという人もいれば、説明や項目は少なめで自由度の高いものが好きな人もいます。

デザインひとつとっても、見やすさ重視の装丁、可愛い装丁、書籍風など、たくさんの種類があり、人それぞれ「書きやすい」と感じるものは違ってきます。

ご存知のように現在はさまざまなエンディングノートが数多く出回っています。

どれにするか迷うところですが、スムーズに書くためには、とにかく「書きやすい」と感じるものを選ぶようにしましょう。

エンディングノート作成でよくある3つの質問

エンディングノートの書き方やポイントは把握できましたでしょうか。

この章では、エンディングノート作成にあたってよくある質問と答えをご紹介します。

気になるところをご覧になって疑問を解消して頂けたらと思います。

Q1.エンディングノートは家族と相談しながら書いてはいけないの?

A.
エンディングノートは家族と相談しながら書いても構いません。
どんな情報があった方が良いかを直接たずねることができる利点もあります。
家族だけでなく、同じ年頃の友人や、既にエンディングノートを書いた経験のある知人などに相談しても良いでしょう。
ただし、個人情報に関わる部分もあるので、信頼できる相手かどうかはしっかりと判断するようにしてください。

 Q2.定期的に見直しや更新をしなきゃいけない?どれくらいの頻度ですればいい?

A.
エンディングノートは定期的に見直し、状況や変化に応じて更新をした方がいいです。
時間の経過と共に、家族の状況や、あなたの気持ちも変化するからです。財産に関しても変わる可能性があります。
頻度としては1、2年に1回くらいがいいでしょう。誕生日や記念の日など、見直しをする日を決めておくと忘れずに見直せます。

 Q3.エンディングノートの保管場所はどこにすればいいですか?

A.
保管場所は目につき過ぎない方がいいですが、かといって家族の誰にも見つけてもらえないようでは意味がありません。
おすすめの保管場所は以下の3つです。箪笥本棚机の引き出しできれば、エンディングノートの存在を、家族の誰かに伝えておくとよいでしょう。
そうすれば万一の場合に必ず探してもらえます。
よくある失敗例として、知人に預けてトラブルになったということがあります。
信頼できる知人であったとしても、ちょっとした興味で中身を見てしまいトラブルに発展する可能性があります。
保管場所は家の中のどこかを選ぶこと、人に預けるのは避けてください。

書き方に悩んだら専門家に相談しよう

エンディングノートの項目や内容を、書き方に焦点をあてて詳しくお伝えしてきました。

ここまで読まれたあなたはすぐにでもペンを握れると思いますが、それでも作成途中で悩んでしまうことがないとも限りません。

多くの方はエンディングノートを書くのは初めてです。

最初はスムーズに書けたのに途中でつまづいてしまった、自分ひとりで決めがたい迷いが生じてしまったという方は少なくないのです。

そんな風に悩んだり迷ったりしたときは、専門家に相談してみましょう。

エンディングノートの書き方について、さまざまなセミナーや講座が各地で開かれています。

昨今はオンラインでの対応も増えてきましたので、手軽に受講することができます。

「終活の相談窓口」ではエンディングノートの作成サポートを行っています。下記をご覧になって興味のある方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。

【エンディングノートの書き方サポート(ZOOMでのサポートも対応しています)】

10名以下のサポート5,000円/1名
10名以上の場合はセミナーになります。50,000円+巣鴨からの交通費
*学校、病院、介護施設、地域包括支援センター、社会福祉協議会、NPO団体、自治体、行政さまからのご依頼については、巣鴨からの交通費のみで受けさせていただいています。

まとめ

エンディングノートの書き方に決まりはありません。

それだけ自由度の高いものなのですが、難しく感じてしまったときにスムーズに書くポイントは2つあります。

  • 書けるところから書く
  • 一気に完成しようと考えない

完璧に書くことや形式を気にして堅苦しく構えず、書けることを気軽に書きとめていくような気持ちで向かうと良いでしょう。

作成につまづいて悩んだり、迷ったりしたときは専門家に相談するのも一案です。

記事を参考に、思いのつまったメモリアルな一冊を書いて頂ければと思います。

※一日葬:通夜を行わず一日で納棺から葬式までを行う葬儀
※直葬:通夜も葬式も行わず納棺後に火葬を行う葬儀

知人や親戚の連絡先

葬儀や納骨について

Amazonや楽天などネットショップを使われている方は、そちらのパスワードや引き落とし口座も記載しておくと良いでしょう。

契約情報に関しては、下記の例のように口座自動引き落としに特化したページを作るのもひとつの方法です。

口座引落としページの例

銀行関連が一括して見られるので、わかりやすいですね。ここもチェック!エンディングノートにはキャッシュカードの暗証番号は書かないでください。
予期しない人の目に触れて、財産が盗まれてしまう可能性があります。
クレジットカードの番号なども同様の理由で書かないようにしてください。

医療や介護について

住所は引っ越したときには更新してください。引越しが多い人は、変遷として、その都度書き換えて残しておくのも覚え書きになっていいでしょう。

特技や趣味、好きな食べ物は必須ではありませんが、見た人に、あなたの人と成りをイメージして貰うという意味で、あるといい情報です。

契約などの個人情報

エンディングノートの書き方に決まりはありませんが、残しておく人のために書くべき内容として冒頭で述べた10項目は記載するようにしましょう。

項目ごとの書き方を、具体的な例文を交えながら解説します。

あなただけの大切な一冊のために、しっかり理解していってくださいね。

自分について

  1. 自分について(名前・生年月日・本籍地など)
  2. 契約などの個人情報(携帯・パソコン・光熱費)
  3. 医療や介護について(持病・常用薬・延命治療の有無など)
  4. 葬儀や納骨について
  5. 知人や親戚の連絡先
  6. 相続財産について(預貯金・不動産・生命保険など)
  7. 遺言書について
  8. ペットについて
  9. 大切な人へのメッセージ
  10. 自分史

読んで頂ければ、エンディングノートのイメージが明確になり、具体的に何を、どう書くべきが見えてくるでしょう。

また、昨今では若い世代でエンディングノートを書く人が増えていることから、20代から50代の年代別の書き方についても触れていきます。

さらに、どの年代の方でもスムーズに書き進められるように書き方のポイントも伝授します!

記事を参考に、思いのこもった大切な一冊を迷いなく作成して頂けたらと思います。

記事のもくじ [とじる]

「エンディングノートって、何を、どんな風に書いたらいいのだろう」

「エンディングノートの書き方に決まりはあるのかしら?」

記事をご覧のあなたはこんな疑問をお持ちではないでしょうか?

結論からいうとエンディングノートの書き方に決まりはありません。

ただ、必ず記載しておいた方がいい項目は10個あります。

その項目さえ押さえておけば、基本的に洩れのないエンディングノートが仕上がります。

本記事では、エンディングノートに書くべきその10項目と、各々の書き方を例文を交えて解説します!

  1. 自分について(名前・生年月日・本籍地など)
  2. 契約などの個人情報(携帯・パソコン・光熱費)
  3. 医療や介護について(持病・常用薬・延命治療の有無など)
  4. 葬儀や納骨について
  5. 知人や親戚の連絡先
  6. 相続財産について(預貯金・不動産・生命保険など)
  7. 遺言書について
  8. ペットについて
  9. 大切な人へのメッセージ
  10. 自分史

読んで頂ければ、エンディングノートのイメージが明確になり、具体的に何を、どう書くべきが見えてくるでしょう。

また、昨今では若い世代でエンディングノートを書く人が増えていることから、20代から50代の年代別の書き方についても触れていきます。

さらに、どの年代の方でもスムーズに書き進められるように書き方のポイントも伝授します!

記事を参考に、思いのこもった大切な一冊を迷いなく作成して頂けたらと思います。

記事のもくじ [とじる]

エンディングノートの書き方を項目別に解説

エンディングノートの書き方に決まりはありませんが、残しておく人のために書くべき内容として冒頭で述べた10項目は記載するようにしましょう。

項目ごとの書き方を、具体的な例文を交えながら解説します。

あなただけの大切な一冊のために、しっかり理解していってくださいね。

自分について

エンディングノートには、自分の名前や生年月日などの基本情報を記載しておきましょう。

「そんな当たり前のこと書く必要ある?」と思われるかもしれませんが、導入部分として書いておくべきです。

当たり前と思っていることを忘れてしまう日がこないとも限りません。

この先ノートを見る人が、あなたの生年月日を知らない場合だってあるでしょう。

何より自分の基本情報を書くことは、『これからエンディングノートを書いていくのだ』という自覚につながります。一番スラスラ書ける部分なのでモチベーションも上がります。

記載する事項に決まりはありませんが、以下のような内容を書いておくと良いです。

具体例を作りましたのでご覧ください。

【自分について】※赤字は例です

名前終活 一郎(しゅうかつ いちろう)
生年月日西暦 19〇〇年(大正・昭和・平成 〇〇年)
〇〇月 〇〇日 生まれ
住所〒000-0000
東京都〇〇区〇〇町 〇ー〇〇ー〇号
本籍地〒000-0000
埼玉県〇〇区〇〇町 〇ー〇ー〇〇号
血液型A 型
趣味映画鑑賞
釣り
写真
特技料理(定年後に習ってハマる)
好きな食べ物刺身
蕎麦(ただしワサビが苦手)

住所は引っ越したときには更新してください。引越しが多い人は、変遷として、その都度書き換えて残しておくのも覚え書きになっていいでしょう。

特技や趣味、好きな食べ物は必須ではありませんが、見た人に、あなたの人と成りをイメージして貰うという意味で、あるといい情報です。

契約などの個人情報

エンディングノートには使っている携帯電話やパソコン、光熱費など、契約関連の個人情報を書いておきましょう。

見た人が引き継いだり、解約するのに大変役立ちます。

自分の覚え書きにもなりますので、パスワードやIDなどの情報も書いておくと良いでしょう。

記載事項に決まりはありませんが、以下のような内容を記載するのがおすすめです。

【契約などの個人情報】※赤字は例です

契約サービス金融機関名引落日ID・パスワードなど備考
携帯(会社名〇〇)〇〇銀行
〇〇支店
口座番号
〇〇〇〇〇〇〇
毎月
25日
携帯番号
090-0000-0000
アドレス
・・・・・・・・
パスワード
・・・・
妻の携帯も一緒に引き落とされる。
PC(プロバイダ名〇〇)〇〇銀行
〇〇支店
口座番号
〇〇〇〇〇〇〇
毎月
25日
アドレス
・・・・・・・・
パスワード
・・・・
ID
・・・・・・・・
水道隔月末頃振込用紙で支払い
ガスと電気(会社名〇〇〇〇)〇〇銀行
〇〇支店
口座番号
〇〇〇〇〇〇〇
毎月
25日
ガスと電気は一括

Amazonや楽天などネットショップを使われている方は、そちらのパスワードや引き落とし口座も記載しておくと良いでしょう。

契約情報に関しては、下記の例のように口座自動引き落としに特化したページを作るのもひとつの方法です。

口座引落としページの例

銀行関連が一括して見られるので、わかりやすいですね。ここもチェック!エンディングノートにはキャッシュカードの暗証番号は書かないでください。
予期しない人の目に触れて、財産が盗まれてしまう可能性があります。
クレジットカードの番号なども同様の理由で書かないようにしてください。

医療や介護について

アレルギーや持病、常用薬などを書き記しておきましょう。

判断能力が低下したり、急な病で意識不明になったときに介護する人が助かります。

また、臓器提供や延命治療を望むかどうかも書いておくべきことのひとつです。

万一のとき、希望通りの対処をして貰えるように思いを記しましょう。

記載がなかった場合、家族が難しい判断を求められることになります。

ただ、「望まない」などの記載があったとしても、家族は悩むことが多いので、ノートに書くだけでなく1度は話し合いをしておいた方がよいでしょう。

医療や介護について、エンディングノートの書き方は以下を参考にしてください。

【医療や介護について】※チェックや赤字は例です

持病☑有り 狭心症□無し
常用薬☑有り 〇〇〇、〇〇〇〇〇□無し
アレルギー☑有り 小麦、猫□無し
延命治療□希望する☑希望しない 
臓器提供☑希望する□希望しない

葬儀や納骨について

自分の葬儀をどんな風に行って欲しいかの希望、納骨して欲しい寺などを記載しておきましょう。

遺影に使用して欲しい写真についてや、棺に納めて欲しいものなども書いておくと良いです。

亡くなった際、家族は悲しみやショックの中で葬儀の準備をしなくてはなりません。

動転して病院や葬儀社にいわれるままに、式を終わらせてしまったという話も聞かれます。

ノートに希望や指示が記載してあれば、あなたの生前の希望通りの葬儀をスムーズに行うことができます。

葬儀や介護についての書き方は以下を参考にしてください。

【葬儀や納骨について】※チェックや赤字は例です

お葬式のかたち□一般葬  ☑家族葬  □一日葬※  □直葬※
喪主について終活太郎(長男)
遺影について☑有り  □無し  保管場所(仏壇右側の引き出し1段目)  
棺に納めて欲しいもの家族旅行のアルバム、箪笥下段にある着物
納骨して欲しい寺院(霊園)名前   〇〇霊園
所在地  東京都〇〇区〇-〇-〇〇
連絡先  03-〇〇〇〇-〇〇〇〇

※一日葬:通夜を行わず一日で納棺から葬式までを行う葬儀
※直葬:通夜も葬式も行わず納棺後に火葬を行う葬儀

知人や親戚の連絡先

あなたの親しい知人や親戚の連絡先を記載しましょう。

死後に連絡をして欲しい人には、その旨書き記しておくと家族は助かります。

連絡先の書き方の具体例は以下になります。

【知人や親戚の連絡先】※チェックや赤字は例です

氏名関係住所連絡先訃報について
終活 貞夫東京都〇〇区・・・・・03-0000-0000☑知らせる □知らせない
鈴木 正義兄神奈川県〇〇区・・・・090-0000-0000☑知らせる □知らせない
岡田 緑不明不明□知らせる ☑知らせない
井上 市子友達東京都〇〇区・・・・・080-0000-0000☑知らせる □知らせない
山田 三郎叔父埼玉県〇〇市・・・・・080-0000-0000□知らせる ☑知らせない
佐藤 良郎不明090-0000-0000□知らせる ☑知らせない
終活 花子叔母不明03-0000-0000☑知らせる □知らせない

相続財産について

エンディングノートには、持っている財産の内容を記載しておきましょう。

わからないと、残された家族は相続手続きが大変な負担になります。

相続税の申告には全ての財産の洗い出しが必要なのです。

相続財産について、記載しておきたい情報には以下のようなものがあります。

  • 預貯金(金融機関・支店名など)
  • 有価証券(金融機関・支店名等)
  • 生命保険の加入状況

書き方は以下の例をご覧ください。

【預貯金】※赤字は例です
預貯金①

金融機関〇〇銀行支店名・店番号〇〇支店    111  
口座番号0000000名義人終活一郎
預貯金の種類普通備考給与振込口座

預貯金②

金融機関△△銀行支店名・店番号〇〇支店    555  
口座番号0000000名義人終活一郎
預貯金の種類定期備考

預貯金③、預貯金④……というように、すべての口座について記載していきます。
有価証券、その他の金融資産についても同様に、口座を記録しておきましょう。

【生命保険】例

保険会社〇〇〇生命
商品名定期保険Cコース
証券番号〇〇〇〇〇〇
契約者名終活 一郎
受取人終活 太郎
連絡先03-0000-0000
保険証券の保管場所書斎のデスク1番下の引き出し

他にも、不動産の所有や、価値のある美術品、骨董品などを所有している場合はそれらも記載しましょう。

また、負債がある場合はそちらも必ず明記してください。

借金も相続の対象となります。資産よりも負債の方が多いのであれば、相続人は相続放棄を選択するかと思いますが、相続放棄の手続きは相続発生後3ヶ月以内に行わなくてはなりません。

煩雑な手続きをスムーズに行うためにも、負債について詳細に記載しておくことが必要です。

遺言書について

遺言書がある場合は、その旨を、種類や保管場所と共に記しておきましょう。

しっかり覚えておいていただきたいのですが、エンディングノートは遺書の代わりにはなりません。

似ているようですが、決定的に違うことがあります。

それは、エンディングノートには法的効力がないということです。

遺言書は被相続人の財産処分について法的効力のある書面であり、作成方法や記載内容に法律上のルールがあります。そういったルールにのっとらないで書くエンディングノートは遺言書の代わりにはなり得ないのです。

エンディングノートの遺言書についての書き方は、以下を参考にしてください。

【遺言書について】※チェックや赤字は例です

遺言書の有無☑有り  □無し
保管場所仏壇右側の引き出し中段の箱の中
種類☑自筆証明遺言  □公正証書遺言※  □秘密証書遺言※

※公正証書遺言:公認役場の公証人が関与して公正証書の形で残す遺言書
※秘密証書遺言:遺言の内容を誰にも公開せず秘密にしたまま公証人に遺言の存在のみを証明してもらう遺言のこと

ペットについて

ペットを飼っている場合は、自分がいなくなった後のペットの扱いについて記載しておいてください。

世話の仕方や食べ物、嗜好、誰に面倒を見て欲しいかまで書きましょう。

もちろん記載したとしても、家族の事情で手放されてしまうこともあります。

そうであっても思いは伝わりますし、託された人や施設等でもペットに関する情報があった方が助かります。

ペットについて、エンディングノートの書き方は以下を参考にしてください。

【ペットについて】※赤字は例です

名前コロ
種類柴犬
年齢11才
かかりつけの病院〇〇動物病院 TEL03-0000-0000
好きな食べ物鶏ささみ、犬用ビーフジャーキー
喜ぶこと〇〇公園の滑り台が好きなので時々連れていってください。花壇をクンクンするのも好きです。
面倒をみて欲しい人長男夫婦にこのままこの家で飼って欲しい。慣れている所にいさせてやりたい。

大切な人へのメッセージ

エンディングノートには、家族や、大切な人へのメッセージを書いておくことができます。

内容は感謝の気持ちや、言いそびれていたこと、形見分けのこと、何でも構いません。

後に相手が目にしたとき、そこに込めた思いが伝わり、あなたへ思いを馳せてくれるでしょう。

仮に相手がそれを見ることが叶わないとしても(亡き夫や親へ綴る言葉、居場所を知らない友人への言葉など)、書き記すことは人生を振り返り、気持ちを整えていくことに繋がります。

心に伝わるメッセージを書くためのポイントは3つあります。

  • 感謝の気持ちを込めて書く
  • 相手の顔をイメージして普段通りの言葉を心掛ける
  • 愚痴や恨みのようなネガティブな内容は書かない

残していくものですから、敢えて互いの気分を害するような内容は避けた方がいいでしょう。

よそ行きの言葉でなく、普段通りに語りかけることで感謝の言葉も浮かびやすいですし、心に響く文章が紡げます。

ご参考までにいくつか具体例を挙げておきます。

【メッセージ】

一郎さんへ(夫)
しばらく会っていないけど元気ですか?
私はあなたがそちらに行ってしまった後も、良子や孫に囲まれて賑やかに過ごしていますよ。料理も洗濯もできない私をお嫁さんにしてくれてありがとう。退職後の温泉巡り楽しかったですね。
病院で最後に「ありがとう」と言ってくれたのに、私はこの世で伝えられないからここに書いておきます。あなたの奥さんになれてしあわせな人生でした。ありがとう。
良子へ(娘)
良子、あなたが生まれたとき、私は人生で最大の喜びを感じました。お父さんもそうです。
これから色々あるとは思うけど、どんなときも、自分はたくさんの愛に包まれ生まれてきたということを忘れないで。天国からも応援しています。忠志さんと仲良くね。先日話したダイヤの指輪、貰ってください。おばあちゃまからいただいたものですよ。
あなたがしてくれればおばあちゃまも喜んでくれるでしょう。
みかちゃんへ(孫)
似顔絵をありがとうね。ピアノとっても上手でした。
パパやママのいうことをよくきいて、おべんきょうもがんばってくださいね。みかちゃんはおばあちゃんの自慢の孫ですよ。ずっとずっと大好きです。

写真や絵を添えておくと、読んだ人も思い出が共有できて喜ばれます。

自分史

自分史を書いておくと、人生のさまざまを思い出し整理することができます。

自分という人間が生まれて生きてきた意味や価値を認識することができます。

後に読んだ人は、あなたという人間についてより深く知ることになるでしょう。

あなたの生い立ちからの人生を辿ることは、後の人たちに家族の歴史を伝えることにもなります。

人生の意味などといわれると難しく感じてしまうかもしれませんが、自分史にも書き方の決まりはありません。肩肘はらず思い出すままに自由に書き綴っていいのです。

エンディングノートでの自分史の書き方のポイントは3つです。

  • 時系列に沿って書く
  • 記憶が曖昧なところはメモ書きや空欄にする
  • 枠にとらわれず気持ちなども書き添える

しっかり書こうと考えるとつまづきやすくなります。楽しく思い出しながら、後から肉付けできるところはする、というような気持ちで書いていきましょう。

以下に簡単な書き方の具体例を示しましたのでご覧ください。

【自分史】例

西暦
(年)
年号
(年)
年齢
(歳)
できごと社会のできごと
1943昭和18010月11日
工員の父正夫と母さと子の長女として、北海道〇〇に生まれる
1958昭和3315家族で上京。
〇〇区〇〇高校に転入。
東京タワー完成。
10,000円札発行。ロカビリー流行
1961昭和3618地元の〇〇デパートに就職。ネクタイ売り場に配属される。
川崎良子ちゃんは同期。長い付き合いが始まる。
1964昭和3921売り場の先輩の紹介でお見合い。
一郎さんと交際を始める。第一印象は無口でこわそうな感じ。
東京オリンピック開催
1966昭和4123結婚。
2ヶ月後に父正夫死去。花嫁姿が見せられてよかった
1970昭和4527長女良子出産。人生最大の喜び。万国博覧会。よど号ハイジャック事件。ビートルズ解散
1971昭和4628母さと子死去。北海道につれていってあげられなくて心残り。「戦争を知らない子どもたち」ヒット。よく口ずさんだもの
中略
1995平成752良子結婚。夫が涙を流すのをはじめて見た阪神淡路大震災。
地下鉄サリン事件

このような感じで、自分にとって大きなできごとを年表にします。

この形式であれば、そのときどきに日記のように書き加えていくことができます。

他にも、細かい年表ではなく、「幼少期」「小学時代」「中学時代」〜「結婚後」「出産後」「退職後」といった転機ごとに書くパターンもあります。

文章を書くのがお好きな方は、自分を主人公にした小説のように綴るのも素敵です。

【20代から50代のエンディングノート】年代別オススメの項目と書き方

エンディングノートは人生の最期に向けての準備というイメージから、高齢の方が書く印象がありますが、実際には何歳からでも書くことができますし、どの世代の方にも役立ちます。

今をよりよく生きるため、これからに備えていくためのプランや思い、希望を書いておけるノートだからです。

この章では、20代から50代の年代別にエンディングノートに書くべき項目、カットしていい項目について説明します。

1章でエンディングノートの主な10項目をお伝えしましたが、他にも書くとよいさまざまな項目が考えられます。たとえば以下のような項目です。

  • 目標や夢
  • ライフプラン
  • 第二の人生でしたいこと(挑戦したいこと)

これらの具体的な書き方を交えながら、年代別のエンディングノートについて解説していきます。

若い世代でエンディングノートに興味をお持ちの方はぜひ参考にしてくださいね。

20代のエンディングノートはこれからのために書く

20代の方は成人したばかりですから、エンディングノートは人生の「これから」のために書いてください。

1章でご紹介した10項目以外に、目標や将来の夢をノートに書くことをおすすめします。

書くことで自覚が生まれ、夢のために努力したくなりますし、目標が曖昧な人は自分の心を見つめる機会になります。

前述の項目についても、今わかるところを埋めることで、これからに向けて「どう生きるべきか」という指針になります。

といっても、20代ならカットしていい項目もあります。

下記に20代のエンディングノートに書くとよい項目を一覧にしましたのでご覧ください。

「目標(夢)」の例も挙げましたので参考にしてください。

【20代のエンディングノート】◎書くべき △どちらでもいい

項目書く書かなくていい備考/例
自分について
契約など個人情報
医療や介護※持病のある方は書いておきましょう
葬儀や納骨
知人や親戚の連絡先※連絡帳のような感覚で書くといいでしょう。訃報のお報せ欄は空欄で構いません
相続財産について
遺言書について
ペットについて
大切な人へのメッセージ
自分史
目標(夢)例)
・起業する
・お母さんのような立派な看護師になる
・海外留学をする
・将来はカラーコーディネーターになる
・カフェのオーナーになる
・25歳で結婚して27歳で母になる!
・売れる役者になってバイトせずに食えるようになる(30歳までに!)

30代・40代のエンディングノートは人生設計のために書く

30代40代は、仕事がステップアップしたり、結婚や子どもを授かったりと人生の節目を迎えます。

ここまでの自分自身を検証整理し、これからのライフプランを練るべき年代です。

そのため、エンディングノートには、前述の10項目以外に「ライフプラン」を書くことをおすすめします。

子どもの教育や自己投資、住宅プラン…と資金を含めた人生設計をするのに、エンディングノートは役立ちます。

30代40代のエンディングノートで、書くとよい項目、カットしていい項目を一覧にしましたのでご覧ください。

ライフプランの書き方例も添付しましたので参考にして頂けたらと思います。

【30代・40代のエンディングノート】◎書くべき △どちらでもいい

項目書く書かなくていい備考
自分について
契約など個人情報
医療や介護
葬儀や納骨
知人や親戚の連絡先
相続財産について
遺言書について
ペットについて
大切な人へのメッセージ※結婚時にパートナーへの思い、生まれたばかりの子への気持ちなどを綴っておくと後から見たときに心に響くことがあります
自分史※この時期から書き出す人も多いです。振り返ることでこれからが考えられます
ライフプラン※下記参照

ライフプランは以下のように、人生の中での大きなイベントと支出を書いて一覧にするのが簡単です。

どのようにマネープランをたてていくべきかも考えやすくなります。

【ライフプラン】

西暦
(年齢)
20132014201520162017201820192020・・・
自分3334353637383940・・・
3132333435363738・・・
長女012345・・・
息子012・・・
イベント結婚!転職長女誕生長男誕生長女
幼稚園入園
住宅購入・・・
支出200万30万30万15万1500万・・・

このような形式で、会社を退職する65歳くらいまでの表を作成しましょう。

これからの様々なイベントを乗り切る資金や、備えに必要な金額が見えてきます。

加えて、5年後、10年後までにやり遂げたい目標なども記載すると、より計画が明確になります。

例)

目標<5年後までに>
・新車を購入する
・写真コンクールで一度は入賞を果たす!
<10年後までに>
・家族で海外旅行をする
・妻にダイヤの指輪を買う
・オーディオルームを作る

50代のエンディングノートはセカンドライフの充実に向けて書く

50代は子育てが一段落したり定年が近づいたりして、セカンドライフを考え始める年代です。

定年後の生活に備えたり老後の資金を考える上でも、エンディングノートを書き始めるのに決して早過ぎる年代ではありません。

この年代のエンディングノートで、先の10項目以外におすすめする項目は、「これからしたいこと」です。

セカンドライフを活力を持って生きるためには、資金以外に、心の充実が重要になります。

楽しく喜びを持って第二の人生を歩めるように、これからしたいことを書いてみましょう。

書き方のポイントは、それを考えるとワクワクできるかどうか?に視点をおいて考えることです。

下記の50代のエンディングノート一覧に、「これからしたいこと」の例も示しましたのでご覧ください。

【50代のエンディングノート】◎書くべき △どちらでもいい

項目書く書かなくていい備考/例
自分について
契約など個人情報
医療や介護
葬儀や納骨
知人や親戚の連絡先
相続財産について
遺言書について
ペットについて
大切な人へのメッセージ
自分史※自分史は遡って調べる作業も含め体力のいる作業です。50代から書き始めることをおすすめします。
これからしたいこと例)
・ゴルフ教室に通う
・韓国語を習う
・写真展に挑戦する
・蕎麦を打つ
・田舎へ移住する
・YouTubeデビューする
・フラワーアレンジメント
・温泉巡り
・ヨガをはじめる

エンディングノートがスムーズに書ける!3つのポイント

エンディングノートの書き方はしっかり把握できましたでしょうか。

内容はわかっても、いざ書こうとすると構えてしまってなかなか進まない…という人がいるかもしれませんね。

そこで2章では、エンディングノートをスムーズに書くためのポイントを伝授したいと思います。

  • 書けるところから書く
  • 一気に完成しようと思わない
  • 自分が書きやすいノートを選ぶ

ひとつずつ説明していきます。

この2つのポイントをおさえるだけで、楽に書き進められるようになりますので、ぜひ試してみてくださいね。

書けるところから書く

エンディングノートをスムーズに書く一番のポイントは、書けるところから書くということです。

最初から順番にきれいに埋めていこうと考えると、調べないとわからない要素や、決めていないこと、じっくり考えなければ書けないところで立ち止まってしまい、なかなか先へ進めなくなってしまいます。

たとえば、自分についての項目や、契約などの個人情報は考えなくてもすぐに書けますよね。

ペットの名前、医療の欄でも持病や病院名は悩む必要なく書けるのではないでしょうか。

エンディングノートを書く際は、そういったすぐ書ける所、わかっている所から埋めていきましょう。

わからない所、ゆっくり考えたい所は飛ばして構いません。

死の時期が差し迫っているケースをのぞき、エンディングノートはいついつまでに完成させなければいけないものではありません。

気楽に、書けるところから書いていきましょう。

一気に完成しようと考えない

エンディングノートは一気に完成しようと考えないでください。

そもそも短期間で完璧な形にできるようなものではないのです。

書いている間に家族の状況が変わる場合もあるでしょうし、あなたの気持ちに変化が訪れることも充分考えられます。

すぐに全部のページを完璧に埋めようなどと考えると大変ですし、構えてしまって進みません。

最初から完成をめざしていると、間違いやミスを恐れて、多大な神経を使うことになるでしょう。

変化したら更新すればいいし、間違えたら書き直せばいいと考えて、気楽に書いていくことをおすすめします。

エンディングノートにおいては、綺麗にまとまった形式的なものはそんなに意味がありません。

人生はそれぞれ違うのですから、見本通りの、体温の伝わらないものは残された家族にも意味をなさないのです。

その時々のあなたの気持ちがこもったエンディングノートであれば、二重線で消した箇所や、何度も書き直した形跡さえも良い思い出に変わります。

エンディングノートは最初から完成形を求めず、書けるところから、ミスや間違いを恐れず書いていきましょう。

自分が書きやすいノートを選ぶ

スムーズに書くためには、相性の良い、書きやすいノートを選ぶのも重要なポイントになります。

開くのが楽しみになるようなノートを選ぶと、そうでないときに比べ筆の運びも良くなります。

たとえば、どこにでも持ち運べる気軽な軽いノートが書きやすい人もいるでしょう。

反対に、高級感のある重厚なノートの方が気分が上がるという人だっています。

説明が詳しく載っているものが助かるという人もいれば、説明や項目は少なめで自由度の高いものが好きな人もいます。

デザインひとつとっても、見やすさ重視の装丁、可愛い装丁、書籍風など、たくさんの種類があり、人それぞれ「書きやすい」と感じるものは違ってきます。

ご存知のように現在はさまざまなエンディングノートが数多く出回っています。

どれにするか迷うところですが、スムーズに書くためには、とにかく「書きやすい」と感じるものを選ぶようにしましょう。

エンディングノート作成でよくある3つの質問

エンディングノートの書き方やポイントは把握できましたでしょうか。

この章では、エンディングノート作成にあたってよくある質問と答えをご紹介します。

気になるところをご覧になって疑問を解消して頂けたらと思います。

Q1.エンディングノートは家族と相談しながら書いてはいけないの?

A.
エンディングノートは家族と相談しながら書いても構いません。
どんな情報があった方が良いかを直接たずねることができる利点もあります。
家族だけでなく、同じ年頃の友人や、既にエンディングノートを書いた経験のある知人などに相談しても良いでしょう。
ただし、個人情報に関わる部分もあるので、信頼できる相手かどうかはしっかりと判断するようにしてください。

 Q2.定期的に見直しや更新をしなきゃいけない?どれくらいの頻度ですればいい?

A.
エンディングノートは定期的に見直し、状況や変化に応じて更新をした方がいいです。
時間の経過と共に、家族の状況や、あなたの気持ちも変化するからです。財産に関しても変わる可能性があります。
頻度としては1、2年に1回くらいがいいでしょう。誕生日や記念の日など、見直しをする日を決めておくと忘れずに見直せます。

 Q3.エンディングノートの保管場所はどこにすればいいですか?

A.
保管場所は目につき過ぎない方がいいですが、かといって家族の誰にも見つけてもらえないようでは意味がありません。
おすすめの保管場所は以下の3つです。箪笥本棚机の引き出しできれば、エンディングノートの存在を、家族の誰かに伝えておくとよいでしょう。
そうすれば万一の場合に必ず探してもらえます。
よくある失敗例として、知人に預けてトラブルになったということがあります。
信頼できる知人であったとしても、ちょっとした興味で中身を見てしまいトラブルに発展する可能性があります。
保管場所は家の中のどこかを選ぶこと、人に預けるのは避けてください。

書き方に悩んだら専門家に相談しよう

エンディングノートの項目や内容を、書き方に焦点をあてて詳しくお伝えしてきました。

ここまで読まれたあなたはすぐにでもペンを握れると思いますが、それでも作成途中で悩んでしまうことがないとも限りません。

多くの方はエンディングノートを書くのは初めてです。

最初はスムーズに書けたのに途中でつまづいてしまった、自分ひとりで決めがたい迷いが生じてしまったという方は少なくないのです。

そんな風に悩んだり迷ったりしたときは、専門家に相談してみましょう。

エンディングノートの書き方について、さまざまなセミナーや講座が各地で開かれています。

昨今はオンラインでの対応も増えてきましたので、手軽に受講することができます。

「終活の相談窓口」ではエンディングノートの作成サポートを行っています。下記をご覧になって興味のある方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。

【エンディングノートの書き方サポート(ZOOMでのサポートも対応しています)】

10名以下のサポート5,000円/1名
10名以上の場合はセミナーになります。50,000円+巣鴨からの交通費
*学校、病院、介護施設、地域包括支援センター、社会福祉協議会、NPO団体、自治体、行政さまからのご依頼については、巣鴨からの交通費のみで受けさせていただいています。

まとめ

エンディングノートの書き方に決まりはありません。

それだけ自由度の高いものなのですが、難しく感じてしまったときにスムーズに書くポイントは2つあります。

  • 書けるところから書く
  • 一気に完成しようと考えない

完璧に書くことや形式を気にして堅苦しく構えず、書けることを気軽に書きとめていくような気持ちで向かうと良いでしょう。

作成につまづいて悩んだり、迷ったりしたときは専門家に相談するのも一案です。

記事を参考に、思いのつまったメモリアルな一冊を書いて頂ければと思います。

エンディングノートは人生の最期に向けての準備というイメージから、高齢の方が書く印象がありますが、実際には何歳からでも書くことができますし、どの世代の方にも役立ちます。

今をよりよく生きるため、これからに備えていくためのプランや思い、希望を書いておけるノートだからです。

この章では、20代から50代の年代別にエンディングノートに書くべき項目、カットしていい項目について説明します。

1章でエンディングノートの主な10項目をお伝えしましたが、他にも書くとよいさまざまな項目が考えられます。たとえば以下のような項目です。

  • 目標や夢
  • ライフプラン
  • 第二の人生でしたいこと(挑戦したいこと)

これらの具体的な書き方を交えながら、年代別のエンディングノートについて解説していきます。

若い世代でエンディングノートに興味をお持ちの方はぜひ参考にしてくださいね。

20代のエンディングノートはこれからのために書く

20代の方は成人したばかりですから、エンディングノートは人生の「これから」のために書いてください。

1章でご紹介した10項目以外に、目標や将来の夢をノートに書くことをおすすめします。

書くことで自覚が生まれ、夢のために努力したくなりますし、目標が曖昧な人は自分の心を見つめる機会になります。

前述の項目についても、今わかるところを埋めることで、これからに向けて「どう生きるべきか」という指針になります。

といっても、20代ならカットしていい項目もあります。

下記に20代のエンディングノートに書くとよい項目を一覧にしましたのでご覧ください。

「目標(夢)」の例も挙げましたので参考にしてください。

【20代のエンディングノート】◎書くべき △どちらでもいい

項目書く書かなくていい備考/例
自分について
契約など個人情報
医療や介護※持病のある方は書いておきましょう
葬儀や納骨
知人や親戚の連絡先※連絡帳のような感覚で書くといいでしょう。訃報のお報せ欄は空欄で構いません
相続財産について
遺言書について
ペットについて
大切な人へのメッセージ
自分史
目標(夢)例)
・起業する
・お母さんのような立派な看護師になる
・海外留学をする
・将来はカラーコーディネーターになる
・カフェのオーナーになる
・25歳で結婚して27歳で母になる!
・売れる役者になってバイトせずに食えるようになる(30歳までに!)

30代・40代のエンディングノートは人生設計のために書く

30代40代は、仕事がステップアップしたり、結婚や子どもを授かったりと人生の節目を迎えます。

ここまでの自分自身を検証整理し、これからのライフプランを練るべき年代です。

そのため、エンディングノートには、前述の10項目以外に「ライフプラン」を書くことをおすすめします。

子どもの教育や自己投資、住宅プラン…と資金を含めた人生設計をするのに、エンディングノートは役立ちます。

30代40代のエンディングノートで、書くとよい項目、カットしていい項目を一覧にしましたのでご覧ください。

ライフプランの書き方例も添付しましたので参考にして頂けたらと思います。

【30代・40代のエンディングノート】◎書くべき △どちらでもいい

項目書く書かなくていい備考
自分について
契約など個人情報
医療や介護
葬儀や納骨
知人や親戚の連絡先
相続財産について
遺言書について
ペットについて
大切な人へのメッセージ※結婚時にパートナーへの思い、生まれたばかりの子への気持ちなどを綴っておくと後から見たときに心に響くことがあります
自分史※この時期から書き出す人も多いです。振り返ることでこれからが考えられます
ライフプラン※下記参照

ライフプランは以下のように、人生の中での大きなイベントと支出を書いて一覧にするのが簡単です。

どのようにマネープランをたてていくべきかも考えやすくなります。

【ライフプラン】

西暦
(年齢)
20132014201520162017201820192020・・・
自分3334353637383940・・・
3132333435363738・・・
長女012345・・・
息子012・・・
イベント結婚!転職長女誕生長男誕生長女
幼稚園入園
住宅購入・・・
支出200万30万30万15万1500万・・・

このような形式で、会社を退職する65歳くらいまでの表を作成しましょう。

これからの様々なイベントを乗り切る資金や、備えに必要な金額が見えてきます。

加えて、5年後、10年後までにやり遂げたい目標なども記載すると、より計画が明確になります。

例)

目標<5年後までに>
・新車を購入する
・写真コンクールで一度は入賞を果たす!
<10年後までに>
・家族で海外旅行をする
・妻にダイヤの指輪を買う
・オーディオルームを作る

50代のエンディングノートはセカンドライフの充実に向けて書く

50代は子育てが一段落したり定年が近づいたりして、セカンドライフを考え始める年代です。

定年後の生活に備えたり老後の資金を考える上でも、エンディングノートを書き始めるのに決して早過ぎる年代ではありません。

この年代のエンディングノートで、先の10項目以外におすすめする項目は、「これからしたいこと」です。

セカンドライフを活力を持って生きるためには、資金以外に、心の充実が重要になります。

楽しく喜びを持って第二の人生を歩めるように、これからしたいことを書いてみましょう。

書き方のポイントは、それを考えるとワクワクできるかどうか?に視点をおいて考えることです。

下記の50代のエンディングノート一覧に、「これからしたいこと」の例も示しましたのでご覧ください。

【50代のエンディングノート】◎書くべき △どちらでもいい

項目書く書かなくていい備考/例
自分について
契約など個人情報
医療や介護
葬儀や納骨
知人や親戚の連絡先
相続財産について
遺言書について
ペットについて
大切な人へのメッセージ
自分史※自分史は遡って調べる作業も含め体力のいる作業です。50代から書き始めることをおすすめします。
これからしたいこと例)
・ゴルフ教室に通う
・韓国語を習う
・写真展に挑戦する
・蕎麦を打つ
・田舎へ移住する
・YouTubeデビューする
・フラワーアレンジメント
・温泉巡り
・ヨガをはじめる

エンディングノートがスムーズに書ける!3つのポイント

エンディングノートの書き方はしっかり把握できましたでしょうか。

内容はわかっても、いざ書こうとすると構えてしまってなかなか進まない…という人がいるかもしれませんね。

そこで2章では、エンディングノートをスムーズに書くためのポイントを伝授したいと思います。

  • 書けるところから書く
  • 一気に完成しようと思わない
  • 自分が書きやすいノートを選ぶ

ひとつずつ説明していきます。

この2つのポイントをおさえるだけで、楽に書き進められるようになりますので、ぜひ試してみてくださいね。

書けるところから書く

エンディングノートをスムーズに書く一番のポイントは、書けるところから書くということです。

最初から順番にきれいに埋めていこうと考えると、調べないとわからない要素や、決めていないこと、じっくり考えなければ書けないところで立ち止まってしまい、なかなか先へ進めなくなってしまいます。

たとえば、自分についての項目や、契約などの個人情報は考えなくてもすぐに書けますよね。

ペットの名前、医療の欄でも持病や病院名は悩む必要なく書けるのではないでしょうか。

エンディングノートを書く際は、そういったすぐ書ける所、わかっている所から埋めていきましょう。

わからない所、ゆっくり考えたい所は飛ばして構いません。

死の時期が差し迫っているケースをのぞき、エンディングノートはいついつまでに完成させなければいけないものではありません。

気楽に、書けるところから書いていきましょう。

一気に完成しようと考えない

エンディングノートは一気に完成しようと考えないでください。

そもそも短期間で完璧な形にできるようなものではないのです。

書いている間に家族の状況が変わる場合もあるでしょうし、あなたの気持ちに変化が訪れることも充分考えられます。

すぐに全部のページを完璧に埋めようなどと考えると大変ですし、構えてしまって進みません。

最初から完成をめざしていると、間違いやミスを恐れて、多大な神経を使うことになるでしょう。

変化したら更新すればいいし、間違えたら書き直せばいいと考えて、気楽に書いていくことをおすすめします。

エンディングノートにおいては、綺麗にまとまった形式的なものはそんなに意味がありません。

人生はそれぞれ違うのですから、見本通りの、体温の伝わらないものは残された家族にも意味をなさないのです。

その時々のあなたの気持ちがこもったエンディングノートであれば、二重線で消した箇所や、何度も書き直した形跡さえも良い思い出に変わります。

エンディングノートは最初から完成形を求めず、書けるところから、ミスや間違いを恐れず書いていきましょう。

自分が書きやすいノートを選ぶ

スムーズに書くためには、相性の良い、書きやすいノートを選ぶのも重要なポイントになります。

開くのが楽しみになるようなノートを選ぶと、そうでないときに比べ筆の運びも良くなります。

たとえば、どこにでも持ち運べる気軽な軽いノートが書きやすい人もいるでしょう。

反対に、高級感のある重厚なノートの方が気分が上がるという人だっています。

説明が詳しく載っているものが助かるという人もいれば、説明や項目は少なめで自由度の高いものが好きな人もいます。

デザインひとつとっても、見やすさ重視の装丁、可愛い装丁、書籍風など、たくさんの種類があり、人それぞれ「書きやすい」と感じるものは違ってきます。

ご存知のように現在はさまざまなエンディングノートが数多く出回っています。

どれにするか迷うところですが、スムーズに書くためには、とにかく「書きやすい」と感じるものを選ぶようにしましょう。

エンディングノート作成でよくある3つの質問

エンディングノートの書き方やポイントは把握できましたでしょうか。

この章では、エンディングノート作成にあたってよくある質問と答えをご紹介します。

気になるところをご覧になって疑問を解消して頂けたらと思います。

Q1.エンディングノートは家族と相談しながら書いてはいけないの?

A.
エンディングノートは家族と相談しながら書いても構いません。
どんな情報があった方が良いかを直接たずねることができる利点もあります。
家族だけでなく、同じ年頃の友人や、既にエンディングノートを書いた経験のある知人などに相談しても良いでしょう。
ただし、個人情報に関わる部分もあるので、信頼できる相手かどうかはしっかりと判断するようにしてください。

 Q2.定期的に見直しや更新をしなきゃいけない?どれくらいの頻度ですればいい?

A.
エンディングノートは定期的に見直し、状況や変化に応じて更新をした方がいいです。
時間の経過と共に、家族の状況や、あなたの気持ちも変化するからです。財産に関しても変わる可能性があります。
頻度としては1、2年に1回くらいがいいでしょう。誕生日や記念の日など、見直しをする日を決めておくと忘れずに見直せます。

 Q3.エンディングノートの保管場所はどこにすればいいですか?

A.
保管場所は目につき過ぎない方がいいですが、かといって家族の誰にも見つけてもらえないようでは意味がありません。
おすすめの保管場所は以下の3つです。箪笥本棚机の引き出しできれば、エンディングノートの存在を、家族の誰かに伝えておくとよいでしょう。
そうすれば万一の場合に必ず探してもらえます。
よくある失敗例として、知人に預けてトラブルになったということがあります。
信頼できる知人であったとしても、ちょっとした興味で中身を見てしまいトラブルに発展する可能性があります。
保管場所は家の中のどこかを選ぶこと、人に預けるのは避けてください。

書き方に悩んだら専門家に相談しよう

エンディングノートの項目や内容を、書き方に焦点をあてて詳しくお伝えしてきました。

ここまで読まれたあなたはすぐにでもペンを握れると思いますが、それでも作成途中で悩んでしまうことがないとも限りません。

多くの方はエンディングノートを書くのは初めてです。

最初はスムーズに書けたのに途中でつまづいてしまった、自分ひとりで決めがたい迷いが生じてしまったという方は少なくないのです。

そんな風に悩んだり迷ったりしたときは、専門家に相談してみましょう。

エンディングノートの書き方について、さまざまなセミナーや講座が各地で開かれています。

昨今はオンラインでの対応も増えてきましたので、手軽に受講することができます。

「終活の相談窓口」ではエンディングノートの作成サポートを行っています。下記をご覧になって興味のある方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。

【エンディングノートの書き方サポート(ZOOMでのサポートも対応しています)】

10名以下のサポート5,000円/1名
10名以上の場合はセミナーになります。50,000円+巣鴨からの交通費
*学校、病院、介護施設、地域包括支援センター、社会福祉協議会、NPO団体、自治体、行政さまからのご依頼については、巣鴨からの交通費のみで受けさせていただいています。

まとめ

エンディングノートの書き方に決まりはありません。

それだけ自由度の高いものなのですが、難しく感じてしまったときにスムーズに書くポイントは2つあります。

  • 書けるところから書く
  • 一気に完成しようと考えない

完璧に書くことや形式を気にして堅苦しく構えず、書けることを気軽に書きとめていくような気持ちで向かうと良いでしょう。

作成につまづいて悩んだり、迷ったりしたときは専門家に相談するのも一案です。

記事を参考に、思いのつまったメモリアルな一冊を書いて頂ければと思います。

自分史

自分史を書いておくと、人生のさまざまを思い出し整理することができます。

自分という人間が生まれて生きてきた意味や価値を認識することができます。

後に読んだ人は、あなたという人間についてより深く知ることになるでしょう。

あなたの生い立ちからの人生を辿ることは、後の人たちに家族の歴史を伝えることにもなります。

人生の意味などといわれると難しく感じてしまうかもしれませんが、自分史にも書き方の決まりはありません。肩肘はらず思い出すままに自由に書き綴っていいのです。

エンディングノートでの自分史の書き方のポイントは3つです。

  • 時系列に沿って書く
  • 記憶が曖昧なところはメモ書きや空欄にする
  • 枠にとらわれず気持ちなども書き添える

写真や絵を添えておくと、読んだ人も思い出が共有できて喜ばれます。

自分史

自分史を書いておくと、人生のさまざまを思い出し整理することができます。

自分という人間が生まれて生きてきた意味や価値を認識することができます。

後に読んだ人は、あなたという人間についてより深く知ることになるでしょう。

あなたの生い立ちからの人生を辿ることは、後の人たちに家族の歴史を伝えることにもなります。

人生の意味などといわれると難しく感じてしまうかもしれませんが、自分史にも書き方の決まりはありません。肩肘はらず思い出すままに自由に書き綴っていいのです。

エンディングノートでの自分史の書き方のポイントは3つです。

  • 時系列に沿って書く
  • 記憶が曖昧なところはメモ書きや空欄にする
  • 枠にとらわれず気持ちなども書き添える

しっかり書こうと考えるとつまづきやすくなります。楽しく思い出しながら、後から肉付けできるところはする、というような気持ちで書いていきましょう。

以下に簡単な書き方の具体例を示しましたのでご覧ください。

【自分史】例

西暦
(年)
年号
(年)
年齢
(歳)
できごと社会のできごと
1943昭和18010月11日
工員の父正夫と母さと子の長女として、北海道〇〇に生まれる
1958昭和3315家族で上京。
〇〇区〇〇高校に転入。
東京タワー完成。
10,000円札発行。ロカビリー流行
1961昭和3618地元の〇〇デパートに就職。ネクタイ売り場に配属される。
川崎良子ちゃんは同期。長い付き合いが始まる。
1964昭和3921売り場の先輩の紹介でお見合い。
一郎さんと交際を始める。第一印象は無口でこわそうな感じ。
東京オリンピック開催
1966昭和4123結婚。
2ヶ月後に父正夫死去。花嫁姿が見せられてよかった
1970昭和4527長女良子出産。人生最大の喜び。万国博覧会。よど号ハイジャック事件。ビートルズ解散
1971昭和4628母さと子死去。北海道につれていってあげられなくて心残り。「戦争を知らない子どもたち」ヒット。よく口ずさんだもの
中略
1995平成752良子結婚。夫が涙を流すのをはじめて見た阪神淡路大震災。
地下鉄サリン事件

このような感じで、自分にとって大きなできごとを年表にします。

この形式であれば、そのときどきに日記のように書き加えていくことができます。

他にも、細かい年表ではなく、「幼少期」「小学時代」「中学時代」〜「結婚後」「出産後」「退職後」といった転機ごとに書くパターンもあります。

文章を書くのがお好きな方は、自分を主人公にした小説のように綴るのも素敵です。

【20代から50代のエンディングノート】年代別オススメの項目と書き方

エンディングノートは人生の最期に向けての準備というイメージから、高齢の方が書く印象がありますが、実際には何歳からでも書くことができますし、どの世代の方にも役立ちます。

今をよりよく生きるため、これからに備えていくためのプランや思い、希望を書いておけるノートだからです。

この章では、20代から50代の年代別にエンディングノートに書くべき項目、カットしていい項目について説明します。

1章でエンディングノートの主な10項目をお伝えしましたが、他にも書くとよいさまざまな項目が考えられます。たとえば以下のような項目です。

  • 目標や夢
  • ライフプラン
  • 第二の人生でしたいこと(挑戦したいこと)

これらの具体的な書き方を交えながら、年代別のエンディングノートについて解説していきます。

若い世代でエンディングノートに興味をお持ちの方はぜひ参考にしてくださいね。

20代のエンディングノートはこれからのために書く

20代の方は成人したばかりですから、エンディングノートは人生の「これから」のために書いてください。

1章でご紹介した10項目以外に、目標や将来の夢をノートに書くことをおすすめします。

書くことで自覚が生まれ、夢のために努力したくなりますし、目標が曖昧な人は自分の心を見つめる機会になります。

前述の項目についても、今わかるところを埋めることで、これからに向けて「どう生きるべきか」という指針になります。

といっても、20代ならカットしていい項目もあります。

下記に20代のエンディングノートに書くとよい項目を一覧にしましたのでご覧ください。

「目標(夢)」の例も挙げましたので参考にしてください。

【20代のエンディングノート】◎書くべき △どちらでもいい

項目書く書かなくていい備考/例
自分について
契約など個人情報
医療や介護※持病のある方は書いておきましょう
葬儀や納骨
知人や親戚の連絡先※連絡帳のような感覚で書くといいでしょう。訃報のお報せ欄は空欄で構いません
相続財産について
遺言書について
ペットについて
大切な人へのメッセージ
自分史
目標(夢)例)
・起業する
・お母さんのような立派な看護師になる
・海外留学をする
・将来はカラーコーディネーターになる
・カフェのオーナーになる
・25歳で結婚して27歳で母になる!
・売れる役者になってバイトせずに食えるようになる(30歳までに!)

30代・40代のエンディングノートは人生設計のために書く

30代40代は、仕事がステップアップしたり、結婚や子どもを授かったりと人生の節目を迎えます。

ここまでの自分自身を検証整理し、これからのライフプランを練るべき年代です。

そのため、エンディングノートには、前述の10項目以外に「ライフプラン」を書くことをおすすめします。

子どもの教育や自己投資、住宅プラン…と資金を含めた人生設計をするのに、エンディングノートは役立ちます。

30代40代のエンディングノートで、書くとよい項目、カットしていい項目を一覧にしましたのでご覧ください。

ライフプランの書き方例も添付しましたので参考にして頂けたらと思います。

【30代・40代のエンディングノート】◎書くべき △どちらでもいい

項目書く書かなくていい備考
自分について
契約など個人情報
医療や介護
葬儀や納骨
知人や親戚の連絡先
相続財産について
遺言書について
ペットについて
大切な人へのメッセージ※結婚時にパートナーへの思い、生まれたばかりの子への気持ちなどを綴っておくと後から見たときに心に響くことがあります
自分史※この時期から書き出す人も多いです。振り返ることでこれからが考えられます
ライフプラン※下記参照

ライフプランは以下のように、人生の中での大きなイベントと支出を書いて一覧にするのが簡単です。

どのようにマネープランをたてていくべきかも考えやすくなります。

【ライフプラン】

西暦
(年齢)
20132014201520162017201820192020・・・
自分3334353637383940・・・
3132333435363738・・・
長女012345・・・
息子012・・・
イベント結婚!転職長女誕生長男誕生長女
幼稚園入園
住宅購入・・・
支出200万30万30万15万1500万・・・

このような形式で、会社を退職する65歳くらいまでの表を作成しましょう。

これからの様々なイベントを乗り切る資金や、備えに必要な金額が見えてきます。

加えて、5年後、10年後までにやり遂げたい目標なども記載すると、より計画が明確になります。

例)

目標<5年後までに>
・新車を購入する
・写真コンクールで一度は入賞を果たす!
<10年後までに>
・家族で海外旅行をする
・妻にダイヤの指輪を買う
・オーディオルームを作る

50代のエンディングノートはセカンドライフの充実に向けて書く

50代は子育てが一段落したり定年が近づいたりして、セカンドライフを考え始める年代です。

定年後の生活に備えたり老後の資金を考える上でも、エンディングノートを書き始めるのに決して早過ぎる年代ではありません。

この年代のエンディングノートで、先の10項目以外におすすめする項目は、「これからしたいこと」です。

セカンドライフを活力を持って生きるためには、資金以外に、心の充実が重要になります。

楽しく喜びを持って第二の人生を歩めるように、これからしたいことを書いてみましょう。

書き方のポイントは、それを考えるとワクワクできるかどうか?に視点をおいて考えることです。

下記の50代のエンディングノート一覧に、「これからしたいこと」の例も示しましたのでご覧ください。

【50代のエンディングノート】◎書くべき △どちらでもいい

項目書く書かなくていい備考/例
自分について
契約など個人情報
医療や介護
葬儀や納骨
知人や親戚の連絡先
相続財産について
遺言書について
ペットについて
大切な人へのメッセージ
自分史※自分史は遡って調べる作業も含め体力のいる作業です。50代から書き始めることをおすすめします。
これからしたいこと例)
・ゴルフ教室に通う
・韓国語を習う
・写真展に挑戦する
・蕎麦を打つ
・田舎へ移住する
・YouTubeデビューする
・フラワーアレンジメント
・温泉巡り
・ヨガをはじめる

エンディングノートがスムーズに書ける!3つのポイント

エンディングノートの書き方はしっかり把握できましたでしょうか。

内容はわかっても、いざ書こうとすると構えてしまってなかなか進まない…という人がいるかもしれませんね。

そこで2章では、エンディングノートをスムーズに書くためのポイントを伝授したいと思います。

  • 書けるところから書く
  • 一気に完成しようと思わない
  • 自分が書きやすいノートを選ぶ

ひとつずつ説明していきます。

この2つのポイントをおさえるだけで、楽に書き進められるようになりますので、ぜひ試してみてくださいね。

書けるところから書く

エンディングノートをスムーズに書く一番のポイントは、書けるところから書くということです。

最初から順番にきれいに埋めていこうと考えると、調べないとわからない要素や、決めていないこと、じっくり考えなければ書けないところで立ち止まってしまい、なかなか先へ進めなくなってしまいます。

たとえば、自分についての項目や、契約などの個人情報は考えなくてもすぐに書けますよね。

ペットの名前、医療の欄でも持病や病院名は悩む必要なく書けるのではないでしょうか。

エンディングノートを書く際は、そういったすぐ書ける所、わかっている所から埋めていきましょう。

わからない所、ゆっくり考えたい所は飛ばして構いません。

死の時期が差し迫っているケースをのぞき、エンディングノートはいついつまでに完成させなければいけないものではありません。

気楽に、書けるところから書いていきましょう。

一気に完成しようと考えない

エンディングノートは一気に完成しようと考えないでください。

そもそも短期間で完璧な形にできるようなものではないのです。

書いている間に家族の状況が変わる場合もあるでしょうし、あなたの気持ちに変化が訪れることも充分考えられます。

すぐに全部のページを完璧に埋めようなどと考えると大変ですし、構えてしまって進みません。

最初から完成をめざしていると、間違いやミスを恐れて、多大な神経を使うことになるでしょう。

変化したら更新すればいいし、間違えたら書き直せばいいと考えて、気楽に書いていくことをおすすめします。

エンディングノートにおいては、綺麗にまとまった形式的なものはそんなに意味がありません。

人生はそれぞれ違うのですから、見本通りの、体温の伝わらないものは残された家族にも意味をなさないのです。

その時々のあなたの気持ちがこもったエンディングノートであれば、二重線で消した箇所や、何度も書き直した形跡さえも良い思い出に変わります。

エンディングノートは最初から完成形を求めず、書けるところから、ミスや間違いを恐れず書いていきましょう。

自分が書きやすいノートを選ぶ

スムーズに書くためには、相性の良い、書きやすいノートを選ぶのも重要なポイントになります。

開くのが楽しみになるようなノートを選ぶと、そうでないときに比べ筆の運びも良くなります。

たとえば、どこにでも持ち運べる気軽な軽いノートが書きやすい人もいるでしょう。

反対に、高級感のある重厚なノートの方が気分が上がるという人だっています。

説明が詳しく載っているものが助かるという人もいれば、説明や項目は少なめで自由度の高いものが好きな人もいます。

デザインひとつとっても、見やすさ重視の装丁、可愛い装丁、書籍風など、たくさんの種類があり、人それぞれ「書きやすい」と感じるものは違ってきます。

ご存知のように現在はさまざまなエンディングノートが数多く出回っています。

どれにするか迷うところですが、スムーズに書くためには、とにかく「書きやすい」と感じるものを選ぶようにしましょう。

エンディングノート作成でよくある3つの質問

エンディングノートの書き方やポイントは把握できましたでしょうか。

この章では、エンディングノート作成にあたってよくある質問と答えをご紹介します。

気になるところをご覧になって疑問を解消して頂けたらと思います。

Q1.エンディングノートは家族と相談しながら書いてはいけないの?

A.
エンディングノートは家族と相談しながら書いても構いません。
どんな情報があった方が良いかを直接たずねることができる利点もあります。
家族だけでなく、同じ年頃の友人や、既にエンディングノートを書いた経験のある知人などに相談しても良いでしょう。
ただし、個人情報に関わる部分もあるので、信頼できる相手かどうかはしっかりと判断するようにしてください。

 Q2.定期的に見直しや更新をしなきゃいけない?どれくらいの頻度ですればいい?

A.
エンディングノートは定期的に見直し、状況や変化に応じて更新をした方がいいです。
時間の経過と共に、家族の状況や、あなたの気持ちも変化するからです。財産に関しても変わる可能性があります。
頻度としては1、2年に1回くらいがいいでしょう。誕生日や記念の日など、見直しをする日を決めておくと忘れずに見直せます。

 Q3.エンディングノートの保管場所はどこにすればいいですか?

A.
保管場所は目につき過ぎない方がいいですが、かといって家族の誰にも見つけてもらえないようでは意味がありません。
おすすめの保管場所は以下の3つです。箪笥本棚机の引き出しできれば、エンディングノートの存在を、家族の誰かに伝えておくとよいでしょう。
そうすれば万一の場合に必ず探してもらえます。
よくある失敗例として、知人に預けてトラブルになったということがあります。
信頼できる知人であったとしても、ちょっとした興味で中身を見てしまいトラブルに発展する可能性があります。
保管場所は家の中のどこかを選ぶこと、人に預けるのは避けてください。

書き方に悩んだら専門家に相談しよう

エンディングノートの項目や内容を、書き方に焦点をあてて詳しくお伝えしてきました。

ここまで読まれたあなたはすぐにでもペンを握れると思いますが、それでも作成途中で悩んでしまうことがないとも限りません。

多くの方はエンディングノートを書くのは初めてです。

最初はスムーズに書けたのに途中でつまづいてしまった、自分ひとりで決めがたい迷いが生じてしまったという方は少なくないのです。

そんな風に悩んだり迷ったりしたときは、専門家に相談してみましょう。

エンディングノートの書き方について、さまざまなセミナーや講座が各地で開かれています。

昨今はオンラインでの対応も増えてきましたので、手軽に受講することができます。

「終活の相談窓口」ではエンディングノートの作成サポートを行っています。下記をご覧になって興味のある方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。

【エンディングノートの書き方サポート(ZOOMでのサポートも対応しています)】

10名以下のサポート5,000円/1名
10名以上の場合はセミナーになります。50,000円+巣鴨からの交通費
*学校、病院、介護施設、地域包括支援センター、社会福祉協議会、NPO団体、自治体、行政さまからのご依頼については、巣鴨からの交通費のみで受けさせていただいています。

まとめ

エンディングノートの書き方に決まりはありません。

それだけ自由度の高いものなのですが、難しく感じてしまったときにスムーズに書くポイントは2つあります。

  • 書けるところから書く
  • 一気に完成しようと考えない

完璧に書くことや形式を気にして堅苦しく構えず、書けることを気軽に書きとめていくような気持ちで向かうと良いでしょう。

作成につまづいて悩んだり、迷ったりしたときは専門家に相談するのも一案です。

記事を参考に、思いのつまったメモリアルな一冊を書いて頂ければと思います。

エンディングノートには、家族や、大切な人へのメッセージを書いておくことができます。

内容は感謝の気持ちや、言いそびれていたこと、形見分けのこと、何でも構いません。

後に相手が目にしたとき、そこに込めた思いが伝わり、あなたへ思いを馳せてくれるでしょう。

仮に相手がそれを見ることが叶わないとしても(亡き夫や親へ綴る言葉、居場所を知らない友人への言葉など)、書き記すことは人生を振り返り、気持ちを整えていくことに繋がります。

心に伝わるメッセージを書くためのポイントは3つあります。

  • 感謝の気持ちを込めて書く
  • 相手の顔をイメージして普段通りの言葉を心掛ける
  • 愚痴や恨みのようなネガティブな内容は書かない

大切な人へのメッセージ

※公正証書遺言:公認役場の公証人が関与して公正証書の形で残す遺言書
※秘密証書遺言:遺言の内容を誰にも公開せず秘密にしたまま公証人に遺言の存在のみを証明してもらう遺言のこと

ペットについて

他にも、不動産の所有や、価値のある美術品、骨董品などを所有している場合はそれらも記載しましょう。

また、負債がある場合はそちらも必ず明記してください。

借金も相続の対象となります。資産よりも負債の方が多いのであれば、相続人は相続放棄を選択するかと思いますが、相続放棄の手続きは相続発生後3ヶ月以内に行わなくてはなりません。

煩雑な手続きをスムーズに行うためにも、負債について詳細に記載しておくことが必要です。

遺言書について

相続財産について

エンディングノートには、持っている財産の内容を記載しておきましょう。

わからないと、残された家族は相続手続きが大変な負担になります。

相続税の申告には全ての財産の洗い出しが必要なのです。

相続財産について、記載しておきたい情報には以下のようなものがあります。

  • 預貯金(金融機関・支店名など)
  • 有価証券(金融機関・支店名等)
  • 生命保険の加入状況

相続財産について

エンディングノートには、持っている財産の内容を記載しておきましょう。

わからないと、残された家族は相続手続きが大変な負担になります。

相続税の申告には全ての財産の洗い出しが必要なのです。

相続財産について、記載しておきたい情報には以下のようなものがあります。

  • 預貯金(金融機関・支店名など)
  • 有価証券(金融機関・支店名等)
  • 生命保険の加入状況

書き方は以下の例をご覧ください。

【預貯金】※赤字は例です
預貯金①

金融機関〇〇銀行支店名・店番号〇〇支店    111  
口座番号0000000名義人終活一郎
預貯金の種類普通備考給与振込口座

預貯金②

金融機関△△銀行支店名・店番号〇〇支店    555  
口座番号0000000名義人終活一郎
預貯金の種類定期備考

預貯金③、預貯金④……というように、すべての口座について記載していきます。
有価証券、その他の金融資産についても同様に、口座を記録しておきましょう。

【生命保険】例

保険会社〇〇〇生命
商品名定期保険Cコース
証券番号〇〇〇〇〇〇
契約者名終活 一郎
受取人終活 太郎
連絡先03-0000-0000
保険証券の保管場所書斎のデスク1番下の引き出し

他にも、不動産の所有や、価値のある美術品、骨董品などを所有している場合はそれらも記載しましょう。

また、負債がある場合はそちらも必ず明記してください。

借金も相続の対象となります。資産よりも負債の方が多いのであれば、相続人は相続放棄を選択するかと思いますが、相続放棄の手続きは相続発生後3ヶ月以内に行わなくてはなりません。

煩雑な手続きをスムーズに行うためにも、負債について詳細に記載しておくことが必要です。

遺言書について

遺言書がある場合は、その旨を、種類や保管場所と共に記しておきましょう。

しっかり覚えておいていただきたいのですが、エンディングノートは遺書の代わりにはなりません。

似ているようですが、決定的に違うことがあります。

それは、エンディングノートには法的効力がないということです。

遺言書は被相続人の財産処分について法的効力のある書面であり、作成方法や記載内容に法律上のルールがあります。そういったルールにのっとらないで書くエンディングノートは遺言書の代わりにはなり得ないのです。

エンディングノートの遺言書についての書き方は、以下を参考にしてください。

【遺言書について】※チェックや赤字は例です

遺言書の有無☑有り  □無し
保管場所仏壇右側の引き出し中段の箱の中
種類☑自筆証明遺言  □公正証書遺言※  □秘密証書遺言※

※公正証書遺言:公認役場の公証人が関与して公正証書の形で残す遺言書
※秘密証書遺言:遺言の内容を誰にも公開せず秘密にしたまま公証人に遺言の存在のみを証明してもらう遺言のこと

ペットについて

ペットを飼っている場合は、自分がいなくなった後のペットの扱いについて記載しておいてください。

世話の仕方や食べ物、嗜好、誰に面倒を見て欲しいかまで書きましょう。

もちろん記載したとしても、家族の事情で手放されてしまうこともあります。

そうであっても思いは伝わりますし、託された人や施設等でもペットに関する情報があった方が助かります。

ペットについて、エンディングノートの書き方は以下を参考にしてください。

【ペットについて】※赤字は例です

名前コロ
種類柴犬
年齢11才
かかりつけの病院〇〇動物病院 TEL03-0000-0000
好きな食べ物鶏ささみ、犬用ビーフジャーキー
喜ぶこと〇〇公園の滑り台が好きなので時々連れていってください。花壇をクンクンするのも好きです。
面倒をみて欲しい人長男夫婦にこのままこの家で飼って欲しい。慣れている所にいさせてやりたい。

大切な人へのメッセージ

エンディングノートには、家族や、大切な人へのメッセージを書いておくことができます。

内容は感謝の気持ちや、言いそびれていたこと、形見分けのこと、何でも構いません。

後に相手が目にしたとき、そこに込めた思いが伝わり、あなたへ思いを馳せてくれるでしょう。

仮に相手がそれを見ることが叶わないとしても(亡き夫や親へ綴る言葉、居場所を知らない友人への言葉など)、書き記すことは人生を振り返り、気持ちを整えていくことに繋がります。

心に伝わるメッセージを書くためのポイントは3つあります。

  • 感謝の気持ちを込めて書く
  • 相手の顔をイメージして普段通りの言葉を心掛ける
  • 愚痴や恨みのようなネガティブな内容は書かない

残していくものですから、敢えて互いの気分を害するような内容は避けた方がいいでしょう。

よそ行きの言葉でなく、普段通りに語りかけることで感謝の言葉も浮かびやすいですし、心に響く文章が紡げます。

ご参考までにいくつか具体例を挙げておきます。

【メッセージ】

一郎さんへ(夫)
しばらく会っていないけど元気ですか?
私はあなたがそちらに行ってしまった後も、良子や孫に囲まれて賑やかに過ごしていますよ。料理も洗濯もできない私をお嫁さんにしてくれてありがとう。退職後の温泉巡り楽しかったですね。
病院で最後に「ありがとう」と言ってくれたのに、私はこの世で伝えられないからここに書いておきます。あなたの奥さんになれてしあわせな人生でした。ありがとう。
良子へ(娘)
良子、あなたが生まれたとき、私は人生で最大の喜びを感じました。お父さんもそうです。
これから色々あるとは思うけど、どんなときも、自分はたくさんの愛に包まれ生まれてきたということを忘れないで。天国からも応援しています。忠志さんと仲良くね。先日話したダイヤの指輪、貰ってください。おばあちゃまからいただいたものですよ。
あなたがしてくれればおばあちゃまも喜んでくれるでしょう。
みかちゃんへ(孫)
似顔絵をありがとうね。ピアノとっても上手でした。
パパやママのいうことをよくきいて、おべんきょうもがんばってくださいね。みかちゃんはおばあちゃんの自慢の孫ですよ。ずっとずっと大好きです。

写真や絵を添えておくと、読んだ人も思い出が共有できて喜ばれます。

自分史

自分史を書いておくと、人生のさまざまを思い出し整理することができます。

自分という人間が生まれて生きてきた意味や価値を認識することができます。

後に読んだ人は、あなたという人間についてより深く知ることになるでしょう。

あなたの生い立ちからの人生を辿ることは、後の人たちに家族の歴史を伝えることにもなります。

人生の意味などといわれると難しく感じてしまうかもしれませんが、自分史にも書き方の決まりはありません。肩肘はらず思い出すままに自由に書き綴っていいのです。

エンディングノートでの自分史の書き方のポイントは3つです。

  • 時系列に沿って書く
  • 記憶が曖昧なところはメモ書きや空欄にする
  • 枠にとらわれず気持ちなども書き添える

しっかり書こうと考えるとつまづきやすくなります。楽しく思い出しながら、後から肉付けできるところはする、というような気持ちで書いていきましょう。

以下に簡単な書き方の具体例を示しましたのでご覧ください。

【自分史】例

西暦
(年)
年号
(年)
年齢
(歳)
できごと社会のできごと
1943昭和18010月11日
工員の父正夫と母さと子の長女として、北海道〇〇に生まれる
1958昭和3315家族で上京。
〇〇区〇〇高校に転入。
東京タワー完成。
10,000円札発行。ロカビリー流行
1961昭和3618地元の〇〇デパートに就職。ネクタイ売り場に配属される。
川崎良子ちゃんは同期。長い付き合いが始まる。
1964昭和3921売り場の先輩の紹介でお見合い。
一郎さんと交際を始める。第一印象は無口でこわそうな感じ。
東京オリンピック開催
1966昭和4123結婚。
2ヶ月後に父正夫死去。花嫁姿が見せられてよかった
1970昭和4527長女良子出産。人生最大の喜び。万国博覧会。よど号ハイジャック事件。ビートルズ解散
1971昭和4628母さと子死去。北海道につれていってあげられなくて心残り。「戦争を知らない子どもたち」ヒット。よく口ずさんだもの
中略
1995平成752良子結婚。夫が涙を流すのをはじめて見た阪神淡路大震災。
地下鉄サリン事件

このような感じで、自分にとって大きなできごとを年表にします。

この形式であれば、そのときどきに日記のように書き加えていくことができます。

他にも、細かい年表ではなく、「幼少期」「小学時代」「中学時代」〜「結婚後」「出産後」「退職後」といった転機ごとに書くパターンもあります。

文章を書くのがお好きな方は、自分を主人公にした小説のように綴るのも素敵です。

【20代から50代のエンディングノート】年代別オススメの項目と書き方

エンディングノートは人生の最期に向けての準備というイメージから、高齢の方が書く印象がありますが、実際には何歳からでも書くことができますし、どの世代の方にも役立ちます。

今をよりよく生きるため、これからに備えていくためのプランや思い、希望を書いておけるノートだからです。

この章では、20代から50代の年代別にエンディングノートに書くべき項目、カットしていい項目について説明します。

1章でエンディングノートの主な10項目をお伝えしましたが、他にも書くとよいさまざまな項目が考えられます。たとえば以下のような項目です。

  • 目標や夢
  • ライフプラン
  • 第二の人生でしたいこと(挑戦したいこと)

これらの具体的な書き方を交えながら、年代別のエンディングノートについて解説していきます。

若い世代でエンディングノートに興味をお持ちの方はぜひ参考にしてくださいね。

20代のエンディングノートはこれからのために書く

20代の方は成人したばかりですから、エンディングノートは人生の「これから」のために書いてください。

1章でご紹介した10項目以外に、目標や将来の夢をノートに書くことをおすすめします。

書くことで自覚が生まれ、夢のために努力したくなりますし、目標が曖昧な人は自分の心を見つめる機会になります。

前述の項目についても、今わかるところを埋めることで、これからに向けて「どう生きるべきか」という指針になります。

といっても、20代ならカットしていい項目もあります。

下記に20代のエンディングノートに書くとよい項目を一覧にしましたのでご覧ください。

「目標(夢)」の例も挙げましたので参考にしてください。

【20代のエンディングノート】◎書くべき △どちらでもいい

項目書く書かなくていい備考/例
自分について
契約など個人情報
医療や介護※持病のある方は書いておきましょう
葬儀や納骨
知人や親戚の連絡先※連絡帳のような感覚で書くといいでしょう。訃報のお報せ欄は空欄で構いません
相続財産について
遺言書について
ペットについて
大切な人へのメッセージ
自分史
目標(夢)例)
・起業する
・お母さんのような立派な看護師になる
・海外留学をする
・将来はカラーコーディネーターになる
・カフェのオーナーになる
・25歳で結婚して27歳で母になる!
・売れる役者になってバイトせずに食えるようになる(30歳までに!)

30代・40代のエンディングノートは人生設計のために書く

30代40代は、仕事がステップアップしたり、結婚や子どもを授かったりと人生の節目を迎えます。

ここまでの自分自身を検証整理し、これからのライフプランを練るべき年代です。

そのため、エンディングノートには、前述の10項目以外に「ライフプラン」を書くことをおすすめします。

子どもの教育や自己投資、住宅プラン…と資金を含めた人生設計をするのに、エンディングノートは役立ちます。

30代40代のエンディングノートで、書くとよい項目、カットしていい項目を一覧にしましたのでご覧ください。

ライフプランの書き方例も添付しましたので参考にして頂けたらと思います。

【30代・40代のエンディングノート】◎書くべき △どちらでもいい

項目書く書かなくていい備考
自分について
契約など個人情報
医療や介護
葬儀や納骨
知人や親戚の連絡先
相続財産について
遺言書について
ペットについて
大切な人へのメッセージ※結婚時にパートナーへの思い、生まれたばかりの子への気持ちなどを綴っておくと後から見たときに心に響くことがあります
自分史※この時期から書き出す人も多いです。振り返ることでこれからが考えられます
ライフプラン※下記参照

ライフプランは以下のように、人生の中での大きなイベントと支出を書いて一覧にするのが簡単です。

どのようにマネープランをたてていくべきかも考えやすくなります。

【ライフプラン】

西暦
(年齢)
20132014201520162017201820192020・・・
自分3334353637383940・・・
3132333435363738・・・
長女012345・・・
息子012・・・
イベント結婚!転職長女誕生長男誕生長女
幼稚園入園
住宅購入・・・
支出200万30万30万15万1500万・・・

このような形式で、会社を退職する65歳くらいまでの表を作成しましょう。

これからの様々なイベントを乗り切る資金や、備えに必要な金額が見えてきます。

加えて、5年後、10年後までにやり遂げたい目標なども記載すると、より計画が明確になります。

例)

目標<5年後までに>
・新車を購入する
・写真コンクールで一度は入賞を果たす!
<10年後までに>
・家族で海外旅行をする
・妻にダイヤの指輪を買う
・オーディオルームを作る

50代のエンディングノートはセカンドライフの充実に向けて書く

50代は子育てが一段落したり定年が近づいたりして、セカンドライフを考え始める年代です。

定年後の生活に備えたり老後の資金を考える上でも、エンディングノートを書き始めるのに決して早過ぎる年代ではありません。

この年代のエンディングノートで、先の10項目以外におすすめする項目は、「これからしたいこと」です。

セカンドライフを活力を持って生きるためには、資金以外に、心の充実が重要になります。

楽しく喜びを持って第二の人生を歩めるように、これからしたいことを書いてみましょう。

書き方のポイントは、それを考えるとワクワクできるかどうか?に視点をおいて考えることです。

下記の50代のエンディングノート一覧に、「これからしたいこと」の例も示しましたのでご覧ください。

【50代のエンディングノート】◎書くべき △どちらでもいい

項目書く書かなくていい備考/例
自分について
契約など個人情報
医療や介護
葬儀や納骨
知人や親戚の連絡先
相続財産について
遺言書について
ペットについて
大切な人へのメッセージ
自分史※自分史は遡って調べる作業も含め体力のいる作業です。50代から書き始めることをおすすめします。
これからしたいこと例)
・ゴルフ教室に通う
・韓国語を習う
・写真展に挑戦する
・蕎麦を打つ
・田舎へ移住する
・YouTubeデビューする
・フラワーアレンジメント
・温泉巡り
・ヨガをはじめる

エンディングノートがスムーズに書ける!3つのポイント

エンディングノートの書き方はしっかり把握できましたでしょうか。

内容はわかっても、いざ書こうとすると構えてしまってなかなか進まない…という人がいるかもしれませんね。

そこで2章では、エンディングノートをスムーズに書くためのポイントを伝授したいと思います。

  • 書けるところから書く
  • 一気に完成しようと思わない
  • 自分が書きやすいノートを選ぶ

ひとつずつ説明していきます。

この2つのポイントをおさえるだけで、楽に書き進められるようになりますので、ぜひ試してみてくださいね。

書けるところから書く

エンディングノートをスムーズに書く一番のポイントは、書けるところから書くということです。

最初から順番にきれいに埋めていこうと考えると、調べないとわからない要素や、決めていないこと、じっくり考えなければ書けないところで立ち止まってしまい、なかなか先へ進めなくなってしまいます。

たとえば、自分についての項目や、契約などの個人情報は考えなくてもすぐに書けますよね。

ペットの名前、医療の欄でも持病や病院名は悩む必要なく書けるのではないでしょうか。

エンディングノートを書く際は、そういったすぐ書ける所、わかっている所から埋めていきましょう。

わからない所、ゆっくり考えたい所は飛ばして構いません。

死の時期が差し迫っているケースをのぞき、エンディングノートはいついつまでに完成させなければいけないものではありません。

気楽に、書けるところから書いていきましょう。

一気に完成しようと考えない

エンディングノートは一気に完成しようと考えないでください。

そもそも短期間で完璧な形にできるようなものではないのです。

書いている間に家族の状況が変わる場合もあるでしょうし、あなたの気持ちに変化が訪れることも充分考えられます。

すぐに全部のページを完璧に埋めようなどと考えると大変ですし、構えてしまって進みません。

最初から完成をめざしていると、間違いやミスを恐れて、多大な神経を使うことになるでしょう。

変化したら更新すればいいし、間違えたら書き直せばいいと考えて、気楽に書いていくことをおすすめします。

エンディングノートにおいては、綺麗にまとまった形式的なものはそんなに意味がありません。

人生はそれぞれ違うのですから、見本通りの、体温の伝わらないものは残された家族にも意味をなさないのです。

その時々のあなたの気持ちがこもったエンディングノートであれば、二重線で消した箇所や、何度も書き直した形跡さえも良い思い出に変わります。

エンディングノートは最初から完成形を求めず、書けるところから、ミスや間違いを恐れず書いていきましょう。

自分が書きやすいノートを選ぶ

スムーズに書くためには、相性の良い、書きやすいノートを選ぶのも重要なポイントになります。

開くのが楽しみになるようなノートを選ぶと、そうでないときに比べ筆の運びも良くなります。

たとえば、どこにでも持ち運べる気軽な軽いノートが書きやすい人もいるでしょう。

反対に、高級感のある重厚なノートの方が気分が上がるという人だっています。

説明が詳しく載っているものが助かるという人もいれば、説明や項目は少なめで自由度の高いものが好きな人もいます。

デザインひとつとっても、見やすさ重視の装丁、可愛い装丁、書籍風など、たくさんの種類があり、人それぞれ「書きやすい」と感じるものは違ってきます。

ご存知のように現在はさまざまなエンディングノートが数多く出回っています。

どれにするか迷うところですが、スムーズに書くためには、とにかく「書きやすい」と感じるものを選ぶようにしましょう。

エンディングノート作成でよくある3つの質問

エンディングノートの書き方やポイントは把握できましたでしょうか。

この章では、エンディングノート作成にあたってよくある質問と答えをご紹介します。

気になるところをご覧になって疑問を解消して頂けたらと思います。

Q1.エンディングノートは家族と相談しながら書いてはいけないの?

A.
エンディングノートは家族と相談しながら書いても構いません。
どんな情報があった方が良いかを直接たずねることができる利点もあります。
家族だけでなく、同じ年頃の友人や、既にエンディングノートを書いた経験のある知人などに相談しても良いでしょう。
ただし、個人情報に関わる部分もあるので、信頼できる相手かどうかはしっかりと判断するようにしてください。

 Q2.定期的に見直しや更新をしなきゃいけない?どれくらいの頻度ですればいい?

A.
エンディングノートは定期的に見直し、状況や変化に応じて更新をした方がいいです。
時間の経過と共に、家族の状況や、あなたの気持ちも変化するからです。財産に関しても変わる可能性があります。
頻度としては1、2年に1回くらいがいいでしょう。誕生日や記念の日など、見直しをする日を決めておくと忘れずに見直せます。

 Q3.エンディングノートの保管場所はどこにすればいいですか?

A.
保管場所は目につき過ぎない方がいいですが、かといって家族の誰にも見つけてもらえないようでは意味がありません。
おすすめの保管場所は以下の3つです。箪笥本棚机の引き出しできれば、エンディングノートの存在を、家族の誰かに伝えておくとよいでしょう。
そうすれば万一の場合に必ず探してもらえます。
よくある失敗例として、知人に預けてトラブルになったということがあります。
信頼できる知人であったとしても、ちょっとした興味で中身を見てしまいトラブルに発展する可能性があります。
保管場所は家の中のどこかを選ぶこと、人に預けるのは避けてください。

書き方に悩んだら専門家に相談しよう

エンディングノートの項目や内容を、書き方に焦点をあてて詳しくお伝えしてきました。

ここまで読まれたあなたはすぐにでもペンを握れると思いますが、それでも作成途中で悩んでしまうことがないとも限りません。

多くの方はエンディングノートを書くのは初めてです。

最初はスムーズに書けたのに途中でつまづいてしまった、自分ひとりで決めがたい迷いが生じてしまったという方は少なくないのです。

そんな風に悩んだり迷ったりしたときは、専門家に相談してみましょう。

エンディングノートの書き方について、さまざまなセミナーや講座が各地で開かれています。

昨今はオンラインでの対応も増えてきましたので、手軽に受講することができます。

「終活の相談窓口」ではエンディングノートの作成サポートを行っています。下記をご覧になって興味のある方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。

【エンディングノートの書き方サポート(ZOOMでのサポートも対応しています)】

10名以下のサポート5,000円/1名
10名以上の場合はセミナーになります。50,000円+巣鴨からの交通費
*学校、病院、介護施設、地域包括支援センター、社会福祉協議会、NPO団体、自治体、行政さまからのご依頼については、巣鴨からの交通費のみで受けさせていただいています。

まとめ

エンディングノートの書き方に決まりはありません。

それだけ自由度の高いものなのですが、難しく感じてしまったときにスムーズに書くポイントは2つあります。

  • 書けるところから書く
  • 一気に完成しようと考えない

完璧に書くことや形式を気にして堅苦しく構えず、書けることを気軽に書きとめていくような気持ちで向かうと良いでしょう。

作成につまづいて悩んだり、迷ったりしたときは専門家に相談するのも一案です。

記事を参考に、思いのつまったメモリアルな一冊を書いて頂ければと思います。

※一日葬:通夜を行わず一日で納棺から葬式までを行う葬儀
※直葬:通夜も葬式も行わず納棺後に火葬を行う葬儀

知人や親戚の連絡先

葬儀や納骨について

Amazonや楽天などネットショップを使われている方は、そちらのパスワードや引き落とし口座も記載しておくと良いでしょう。

契約情報に関しては、下記の例のように口座自動引き落としに特化したページを作るのもひとつの方法です。

口座引落としページの例

銀行関連が一括して見られるので、わかりやすいですね。ここもチェック!エンディングノートにはキャッシュカードの暗証番号は書かないでください。
予期しない人の目に触れて、財産が盗まれてしまう可能性があります。
クレジットカードの番号なども同様の理由で書かないようにしてください。

医療や介護について

住所は引っ越したときには更新してください。引越しが多い人は、変遷として、その都度書き換えて残しておくのも覚え書きになっていいでしょう。

特技や趣味、好きな食べ物は必須ではありませんが、見た人に、あなたの人と成りをイメージして貰うという意味で、あるといい情報です。

契約などの個人情報

エンディングノートの書き方に決まりはありませんが、残しておく人のために書くべき内容として冒頭で述べた10項目は記載するようにしましょう。

項目ごとの書き方を、具体的な例文を交えながら解説します。

あなただけの大切な一冊のために、しっかり理解していってくださいね。

自分について

  1. 自分について(名前・生年月日・本籍地など)
  2. 契約などの個人情報(携帯・パソコン・光熱費)
  3. 医療や介護について(持病・常用薬・延命治療の有無など)
  4. 葬儀や納骨について
  5. 知人や親戚の連絡先
  6. 相続財産について(預貯金・不動産・生命保険など)
  7. 遺言書について
  8. ペットについて
  9. 大切な人へのメッセージ
  10. 自分史

読んで頂ければ、エンディングノートのイメージが明確になり、具体的に何を、どう書くべきが見えてくるでしょう。

また、昨今では若い世代でエンディングノートを書く人が増えていることから、20代から50代の年代別の書き方についても触れていきます。

さらに、どの年代の方でもスムーズに書き進められるように書き方のポイントも伝授します!

記事を参考に、思いのこもった大切な一冊を迷いなく作成して頂けたらと思います。

記事のもくじ [とじる]

「エンディングノートって、何を、どんな風に書いたらいいのだろう」

「エンディングノートの書き方に決まりはあるのかしら?」

記事をご覧のあなたはこんな疑問をお持ちではないでしょうか?

結論からいうとエンディングノートの書き方に決まりはありません。

ただ、必ず記載しておいた方がいい項目は10個あります。

その項目さえ押さえておけば、基本的に洩れのないエンディングノートが仕上がります。

本記事では、エンディングノートに書くべきその10項目と、各々の書き方を例文を交えて解説します!

  1. 自分について(名前・生年月日・本籍地など)
  2. 契約などの個人情報(携帯・パソコン・光熱費)
  3. 医療や介護について(持病・常用薬・延命治療の有無など)
  4. 葬儀や納骨について
  5. 知人や親戚の連絡先
  6. 相続財産について(預貯金・不動産・生命保険など)
  7. 遺言書について
  8. ペットについて
  9. 大切な人へのメッセージ
  10. 自分史

読んで頂ければ、エンディングノートのイメージが明確になり、具体的に何を、どう書くべきが見えてくるでしょう。

また、昨今では若い世代でエンディングノートを書く人が増えていることから、20代から50代の年代別の書き方についても触れていきます。

さらに、どの年代の方でもスムーズに書き進められるように書き方のポイントも伝授します!

記事を参考に、思いのこもった大切な一冊を迷いなく作成して頂けたらと思います。

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エンディングノートの書き方を項目別に解説

エンディングノートの書き方に決まりはありませんが、残しておく人のために書くべき内容として冒頭で述べた10項目は記載するようにしましょう。

項目ごとの書き方を、具体的な例文を交えながら解説します。

あなただけの大切な一冊のために、しっかり理解していってくださいね。

自分について

エンディングノートには、自分の名前や生年月日などの基本情報を記載しておきましょう。

「そんな当たり前のこと書く必要ある?」と思われるかもしれませんが、導入部分として書いておくべきです。

当たり前と思っていることを忘れてしまう日がこないとも限りません。

この先ノートを見る人が、あなたの生年月日を知らない場合だってあるでしょう。

何より自分の基本情報を書くことは、『これからエンディングノートを書いていくのだ』という自覚につながります。一番スラスラ書ける部分なのでモチベーションも上がります。

記載する事項に決まりはありませんが、以下のような内容を書いておくと良いです。

具体例を作りましたのでご覧ください。

【自分について】※赤字は例です

名前終活 一郎(しゅうかつ いちろう)
生年月日西暦 19〇〇年(大正・昭和・平成 〇〇年)
〇〇月 〇〇日 生まれ
住所〒000-0000
東京都〇〇区〇〇町 〇ー〇〇ー〇号
本籍地〒000-0000
埼玉県〇〇区〇〇町 〇ー〇ー〇〇号
血液型A 型
趣味映画鑑賞
釣り
写真
特技料理(定年後に習ってハマる)
好きな食べ物刺身
蕎麦(ただしワサビが苦手)

住所は引っ越したときには更新してください。引越しが多い人は、変遷として、その都度書き換えて残しておくのも覚え書きになっていいでしょう。

特技や趣味、好きな食べ物は必須ではありませんが、見た人に、あなたの人と成りをイメージして貰うという意味で、あるといい情報です。

契約などの個人情報

エンディングノートには使っている携帯電話やパソコン、光熱費など、契約関連の個人情報を書いておきましょう。

見た人が引き継いだり、解約するのに大変役立ちます。

自分の覚え書きにもなりますので、パスワードやIDなどの情報も書いておくと良いでしょう。

記載事項に決まりはありませんが、以下のような内容を記載するのがおすすめです。

【契約などの個人情報】※赤字は例です

契約サービス金融機関名引落日ID・パスワードなど備考
携帯(会社名〇〇)〇〇銀行
〇〇支店
口座番号
〇〇〇〇〇〇〇
毎月
25日
携帯番号
090-0000-0000
アドレス
・・・・・・・・
パスワード
・・・・
妻の携帯も一緒に引き落とされる。
PC(プロバイダ名〇〇)〇〇銀行
〇〇支店
口座番号
〇〇〇〇〇〇〇
毎月
25日
アドレス
・・・・・・・・
パスワード
・・・・
ID
・・・・・・・・
水道隔月末頃振込用紙で支払い
ガスと電気(会社名〇〇〇〇)〇〇銀行
〇〇支店
口座番号
〇〇〇〇〇〇〇
毎月
25日
ガスと電気は一括

Amazonや楽天などネットショップを使われている方は、そちらのパスワードや引き落とし口座も記載しておくと良いでしょう。

契約情報に関しては、下記の例のように口座自動引き落としに特化したページを作るのもひとつの方法です。

口座引落としページの例

銀行関連が一括して見られるので、わかりやすいですね。ここもチェック!エンディングノートにはキャッシュカードの暗証番号は書かないでください。
予期しない人の目に触れて、財産が盗まれてしまう可能性があります。
クレジットカードの番号なども同様の理由で書かないようにしてください。

医療や介護について

アレルギーや持病、常用薬などを書き記しておきましょう。

判断能力が低下したり、急な病で意識不明になったときに介護する人が助かります。

また、臓器提供や延命治療を望むかどうかも書いておくべきことのひとつです。

万一のとき、希望通りの対処をして貰えるように思いを記しましょう。

記載がなかった場合、家族が難しい判断を求められることになります。

ただ、「望まない」などの記載があったとしても、家族は悩むことが多いので、ノートに書くだけでなく1度は話し合いをしておいた方がよいでしょう。

医療や介護について、エンディングノートの書き方は以下を参考にしてください。

【医療や介護について】※チェックや赤字は例です

持病☑有り 狭心症□無し
常用薬☑有り 〇〇〇、〇〇〇〇〇□無し
アレルギー☑有り 小麦、猫□無し
延命治療□希望する☑希望しない 
臓器提供☑希望する□希望しない

葬儀や納骨について

自分の葬儀をどんな風に行って欲しいかの希望、納骨して欲しい寺などを記載しておきましょう。

遺影に使用して欲しい写真についてや、棺に納めて欲しいものなども書いておくと良いです。

亡くなった際、家族は悲しみやショックの中で葬儀の準備をしなくてはなりません。

動転して病院や葬儀社にいわれるままに、式を終わらせてしまったという話も聞かれます。

ノートに希望や指示が記載してあれば、あなたの生前の希望通りの葬儀をスムーズに行うことができます。

葬儀や介護についての書き方は以下を参考にしてください。

【葬儀や納骨について】※チェックや赤字は例です

お葬式のかたち□一般葬  ☑家族葬  □一日葬※  □直葬※
喪主について終活太郎(長男)
遺影について☑有り  □無し  保管場所(仏壇右側の引き出し1段目)  
棺に納めて欲しいもの家族旅行のアルバム、箪笥下段にある着物
納骨して欲しい寺院(霊園)名前   〇〇霊園
所在地  東京都〇〇区〇-〇-〇〇
連絡先  03-〇〇〇〇-〇〇〇〇

※一日葬:通夜を行わず一日で納棺から葬式までを行う葬儀
※直葬:通夜も葬式も行わず納棺後に火葬を行う葬儀

知人や親戚の連絡先

あなたの親しい知人や親戚の連絡先を記載しましょう。

死後に連絡をして欲しい人には、その旨書き記しておくと家族は助かります。

連絡先の書き方の具体例は以下になります。

【知人や親戚の連絡先】※チェックや赤字は例です

氏名関係住所連絡先訃報について
終活 貞夫東京都〇〇区・・・・・03-0000-0000☑知らせる □知らせない
鈴木 正義兄神奈川県〇〇区・・・・090-0000-0000☑知らせる □知らせない
岡田 緑不明不明□知らせる ☑知らせない
井上 市子友達東京都〇〇区・・・・・080-0000-0000☑知らせる □知らせない
山田 三郎叔父埼玉県〇〇市・・・・・080-0000-0000□知らせる ☑知らせない
佐藤 良郎不明090-0000-0000□知らせる ☑知らせない
終活 花子叔母不明03-0000-0000☑知らせる □知らせない

相続財産について

エンディングノートには、持っている財産の内容を記載しておきましょう。

わからないと、残された家族は相続手続きが大変な負担になります。

相続税の申告には全ての財産の洗い出しが必要なのです。

相続財産について、記載しておきたい情報には以下のようなものがあります。

  • 預貯金(金融機関・支店名など)
  • 有価証券(金融機関・支店名等)
  • 生命保険の加入状況

書き方は以下の例をご覧ください。

【預貯金】※赤字は例です
預貯金①

金融機関〇〇銀行支店名・店番号〇〇支店    111  
口座番号0000000名義人終活一郎
預貯金の種類普通備考給与振込口座

預貯金②

金融機関△△銀行支店名・店番号〇〇支店    555  
口座番号0000000名義人終活一郎
預貯金の種類定期備考

預貯金③、預貯金④……というように、すべての口座について記載していきます。
有価証券、その他の金融資産についても同様に、口座を記録しておきましょう。

【生命保険】例

保険会社〇〇〇生命
商品名定期保険Cコース
証券番号〇〇〇〇〇〇
契約者名終活 一郎
受取人終活 太郎
連絡先03-0000-0000
保険証券の保管場所書斎のデスク1番下の引き出し

他にも、不動産の所有や、価値のある美術品、骨董品などを所有している場合はそれらも記載しましょう。

また、負債がある場合はそちらも必ず明記してください。

借金も相続の対象となります。資産よりも負債の方が多いのであれば、相続人は相続放棄を選択するかと思いますが、相続放棄の手続きは相続発生後3ヶ月以内に行わなくてはなりません。

煩雑な手続きをスムーズに行うためにも、負債について詳細に記載しておくことが必要です。

遺言書について

遺言書がある場合は、その旨を、種類や保管場所と共に記しておきましょう。

しっかり覚えておいていただきたいのですが、エンディングノートは遺書の代わりにはなりません。

似ているようですが、決定的に違うことがあります。

それは、エンディングノートには法的効力がないということです。

遺言書は被相続人の財産処分について法的効力のある書面であり、作成方法や記載内容に法律上のルールがあります。そういったルールにのっとらないで書くエンディングノートは遺言書の代わりにはなり得ないのです。

エンディングノートの遺言書についての書き方は、以下を参考にしてください。

【遺言書について】※チェックや赤字は例です

遺言書の有無☑有り  □無し
保管場所仏壇右側の引き出し中段の箱の中
種類☑自筆証明遺言  □公正証書遺言※  □秘密証書遺言※

※公正証書遺言:公認役場の公証人が関与して公正証書の形で残す遺言書
※秘密証書遺言:遺言の内容を誰にも公開せず秘密にしたまま公証人に遺言の存在のみを証明してもらう遺言のこと

ペットについて

ペットを飼っている場合は、自分がいなくなった後のペットの扱いについて記載しておいてください。

世話の仕方や食べ物、嗜好、誰に面倒を見て欲しいかまで書きましょう。

もちろん記載したとしても、家族の事情で手放されてしまうこともあります。

そうであっても思いは伝わりますし、託された人や施設等でもペットに関する情報があった方が助かります。

ペットについて、エンディングノートの書き方は以下を参考にしてください。

【ペットについて】※赤字は例です

名前コロ
種類柴犬
年齢11才
かかりつけの病院〇〇動物病院 TEL03-0000-0000
好きな食べ物鶏ささみ、犬用ビーフジャーキー
喜ぶこと〇〇公園の滑り台が好きなので時々連れていってください。花壇をクンクンするのも好きです。
面倒をみて欲しい人長男夫婦にこのままこの家で飼って欲しい。慣れている所にいさせてやりたい。

大切な人へのメッセージ

エンディングノートには、家族や、大切な人へのメッセージを書いておくことができます。

内容は感謝の気持ちや、言いそびれていたこと、形見分けのこと、何でも構いません。

後に相手が目にしたとき、そこに込めた思いが伝わり、あなたへ思いを馳せてくれるでしょう。

仮に相手がそれを見ることが叶わないとしても(亡き夫や親へ綴る言葉、居場所を知らない友人への言葉など)、書き記すことは人生を振り返り、気持ちを整えていくことに繋がります。

心に伝わるメッセージを書くためのポイントは3つあります。

  • 感謝の気持ちを込めて書く
  • 相手の顔をイメージして普段通りの言葉を心掛ける
  • 愚痴や恨みのようなネガティブな内容は書かない

残していくものですから、敢えて互いの気分を害するような内容は避けた方がいいでしょう。

よそ行きの言葉でなく、普段通りに語りかけることで感謝の言葉も浮かびやすいですし、心に響く文章が紡げます。

ご参考までにいくつか具体例を挙げておきます。

【メッセージ】

一郎さんへ(夫)
しばらく会っていないけど元気ですか?
私はあなたがそちらに行ってしまった後も、良子や孫に囲まれて賑やかに過ごしていますよ。料理も洗濯もできない私をお嫁さんにしてくれてありがとう。退職後の温泉巡り楽しかったですね。
病院で最後に「ありがとう」と言ってくれたのに、私はこの世で伝えられないからここに書いておきます。あなたの奥さんになれてしあわせな人生でした。ありがとう。
良子へ(娘)
良子、あなたが生まれたとき、私は人生で最大の喜びを感じました。お父さんもそうです。
これから色々あるとは思うけど、どんなときも、自分はたくさんの愛に包まれ生まれてきたということを忘れないで。天国からも応援しています。忠志さんと仲良くね。先日話したダイヤの指輪、貰ってください。おばあちゃまからいただいたものですよ。
あなたがしてくれればおばあちゃまも喜んでくれるでしょう。
みかちゃんへ(孫)
似顔絵をありがとうね。ピアノとっても上手でした。
パパやママのいうことをよくきいて、おべんきょうもがんばってくださいね。みかちゃんはおばあちゃんの自慢の孫ですよ。ずっとずっと大好きです。

写真や絵を添えておくと、読んだ人も思い出が共有できて喜ばれます。

自分史

自分史を書いておくと、人生のさまざまを思い出し整理することができます。

自分という人間が生まれて生きてきた意味や価値を認識することができます。

後に読んだ人は、あなたという人間についてより深く知ることになるでしょう。

あなたの生い立ちからの人生を辿ることは、後の人たちに家族の歴史を伝えることにもなります。

人生の意味などといわれると難しく感じてしまうかもしれませんが、自分史にも書き方の決まりはありません。肩肘はらず思い出すままに自由に書き綴っていいのです。

エンディングノートでの自分史の書き方のポイントは3つです。

  • 時系列に沿って書く
  • 記憶が曖昧なところはメモ書きや空欄にする
  • 枠にとらわれず気持ちなども書き添える

しっかり書こうと考えるとつまづきやすくなります。楽しく思い出しながら、後から肉付けできるところはする、というような気持ちで書いていきましょう。

以下に簡単な書き方の具体例を示しましたのでご覧ください。

【自分史】例

西暦
(年)
年号
(年)
年齢
(歳)
できごと社会のできごと
1943昭和18010月11日
工員の父正夫と母さと子の長女として、北海道〇〇に生まれる
1958昭和3315家族で上京。
〇〇区〇〇高校に転入。
東京タワー完成。
10,000円札発行。ロカビリー流行
1961昭和3618地元の〇〇デパートに就職。ネクタイ売り場に配属される。
川崎良子ちゃんは同期。長い付き合いが始まる。
1964昭和3921売り場の先輩の紹介でお見合い。
一郎さんと交際を始める。第一印象は無口でこわそうな感じ。
東京オリンピック開催
1966昭和4123結婚。
2ヶ月後に父正夫死去。花嫁姿が見せられてよかった
1970昭和4527長女良子出産。人生最大の喜び。万国博覧会。よど号ハイジャック事件。ビートルズ解散
1971昭和4628母さと子死去。北海道につれていってあげられなくて心残り。「戦争を知らない子どもたち」ヒット。よく口ずさんだもの
中略
1995平成752良子結婚。夫が涙を流すのをはじめて見た阪神淡路大震災。
地下鉄サリン事件

このような感じで、自分にとって大きなできごとを年表にします。

この形式であれば、そのときどきに日記のように書き加えていくことができます。

他にも、細かい年表ではなく、「幼少期」「小学時代」「中学時代」〜「結婚後」「出産後」「退職後」といった転機ごとに書くパターンもあります。

文章を書くのがお好きな方は、自分を主人公にした小説のように綴るのも素敵です。

【20代から50代のエンディングノート】年代別オススメの項目と書き方

エンディングノートは人生の最期に向けての準備というイメージから、高齢の方が書く印象がありますが、実際には何歳からでも書くことができますし、どの世代の方にも役立ちます。

今をよりよく生きるため、これからに備えていくためのプランや思い、希望を書いておけるノートだからです。

この章では、20代から50代の年代別にエンディングノートに書くべき項目、カットしていい項目について説明します。

1章でエンディングノートの主な10項目をお伝えしましたが、他にも書くとよいさまざまな項目が考えられます。たとえば以下のような項目です。

  • 目標や夢
  • ライフプラン
  • 第二の人生でしたいこと(挑戦したいこと)

これらの具体的な書き方を交えながら、年代別のエンディングノートについて解説していきます。

若い世代でエンディングノートに興味をお持ちの方はぜひ参考にしてくださいね。

20代のエンディングノートはこれからのために書く

20代の方は成人したばかりですから、エンディングノートは人生の「これから」のために書いてください。

1章でご紹介した10項目以外に、目標や将来の夢をノートに書くことをおすすめします。

書くことで自覚が生まれ、夢のために努力したくなりますし、目標が曖昧な人は自分の心を見つめる機会になります。

前述の項目についても、今わかるところを埋めることで、これからに向けて「どう生きるべきか」という指針になります。

といっても、20代ならカットしていい項目もあります。

下記に20代のエンディングノートに書くとよい項目を一覧にしましたのでご覧ください。

「目標(夢)」の例も挙げましたので参考にしてください。

【20代のエンディングノート】◎書くべき △どちらでもいい

項目書く書かなくていい備考/例
自分について
契約など個人情報
医療や介護※持病のある方は書いておきましょう
葬儀や納骨
知人や親戚の連絡先※連絡帳のような感覚で書くといいでしょう。訃報のお報せ欄は空欄で構いません
相続財産について
遺言書について
ペットについて
大切な人へのメッセージ
自分史
目標(夢)例)
・起業する
・お母さんのような立派な看護師になる
・海外留学をする
・将来はカラーコーディネーターになる
・カフェのオーナーになる
・25歳で結婚して27歳で母になる!
・売れる役者になってバイトせずに食えるようになる(30歳までに!)

30代・40代のエンディングノートは人生設計のために書く

30代40代は、仕事がステップアップしたり、結婚や子どもを授かったりと人生の節目を迎えます。

ここまでの自分自身を検証整理し、これからのライフプランを練るべき年代です。

そのため、エンディングノートには、前述の10項目以外に「ライフプラン」を書くことをおすすめします。

子どもの教育や自己投資、住宅プラン…と資金を含めた人生設計をするのに、エンディングノートは役立ちます。

30代40代のエンディングノートで、書くとよい項目、カットしていい項目を一覧にしましたのでご覧ください。

ライフプランの書き方例も添付しましたので参考にして頂けたらと思います。

【30代・40代のエンディングノート】◎書くべき △どちらでもいい

項目書く書かなくていい備考
自分について
契約など個人情報
医療や介護
葬儀や納骨
知人や親戚の連絡先
相続財産について
遺言書について
ペットについて
大切な人へのメッセージ※結婚時にパートナーへの思い、生まれたばかりの子への気持ちなどを綴っておくと後から見たときに心に響くことがあります
自分史※この時期から書き出す人も多いです。振り返ることでこれからが考えられます
ライフプラン※下記参照

ライフプランは以下のように、人生の中での大きなイベントと支出を書いて一覧にするのが簡単です。

どのようにマネープランをたてていくべきかも考えやすくなります。

【ライフプラン】

西暦
(年齢)
20132014201520162017201820192020・・・
自分3334353637383940・・・
3132333435363738・・・
長女012345・・・
息子012・・・
イベント結婚!転職長女誕生長男誕生長女
幼稚園入園
住宅購入・・・
支出200万30万30万15万1500万・・・

このような形式で、会社を退職する65歳くらいまでの表を作成しましょう。

これからの様々なイベントを乗り切る資金や、備えに必要な金額が見えてきます。

加えて、5年後、10年後までにやり遂げたい目標なども記載すると、より計画が明確になります。

例)

目標<5年後までに>
・新車を購入する
・写真コンクールで一度は入賞を果たす!
<10年後までに>
・家族で海外旅行をする
・妻にダイヤの指輪を買う
・オーディオルームを作る

50代のエンディングノートはセカンドライフの充実に向けて書く

50代は子育てが一段落したり定年が近づいたりして、セカンドライフを考え始める年代です。

定年後の生活に備えたり老後の資金を考える上でも、エンディングノートを書き始めるのに決して早過ぎる年代ではありません。

この年代のエンディングノートで、先の10項目以外におすすめする項目は、「これからしたいこと」です。

セカンドライフを活力を持って生きるためには、資金以外に、心の充実が重要になります。

楽しく喜びを持って第二の人生を歩めるように、これからしたいことを書いてみましょう。

書き方のポイントは、それを考えるとワクワクできるかどうか?に視点をおいて考えることです。

下記の50代のエンディングノート一覧に、「これからしたいこと」の例も示しましたのでご覧ください。

【50代のエンディングノート】◎書くべき △どちらでもいい

項目書く書かなくていい備考/例
自分について
契約など個人情報
医療や介護
葬儀や納骨
知人や親戚の連絡先
相続財産について
遺言書について
ペットについて
大切な人へのメッセージ
自分史※自分史は遡って調べる作業も含め体力のいる作業です。50代から書き始めることをおすすめします。
これからしたいこと例)
・ゴルフ教室に通う
・韓国語を習う
・写真展に挑戦する
・蕎麦を打つ
・田舎へ移住する
・YouTubeデビューする
・フラワーアレンジメント
・温泉巡り
・ヨガをはじめる

エンディングノートがスムーズに書ける!3つのポイント

エンディングノートの書き方はしっかり把握できましたでしょうか。

内容はわかっても、いざ書こうとすると構えてしまってなかなか進まない…という人がいるかもしれませんね。

そこで2章では、エンディングノートをスムーズに書くためのポイントを伝授したいと思います。

  • 書けるところから書く
  • 一気に完成しようと思わない
  • 自分が書きやすいノートを選ぶ

ひとつずつ説明していきます。

この2つのポイントをおさえるだけで、楽に書き進められるようになりますので、ぜひ試してみてくださいね。

書けるところから書く

エンディングノートをスムーズに書く一番のポイントは、書けるところから書くということです。

最初から順番にきれいに埋めていこうと考えると、調べないとわからない要素や、決めていないこと、じっくり考えなければ書けないところで立ち止まってしまい、なかなか先へ進めなくなってしまいます。

たとえば、自分についての項目や、契約などの個人情報は考えなくてもすぐに書けますよね。

ペットの名前、医療の欄でも持病や病院名は悩む必要なく書けるのではないでしょうか。

エンディングノートを書く際は、そういったすぐ書ける所、わかっている所から埋めていきましょう。

わからない所、ゆっくり考えたい所は飛ばして構いません。

死の時期が差し迫っているケースをのぞき、エンディングノートはいついつまでに完成させなければいけないものではありません。

気楽に、書けるところから書いていきましょう。

一気に完成しようと考えない

エンディングノートは一気に完成しようと考えないでください。

そもそも短期間で完璧な形にできるようなものではないのです。

書いている間に家族の状況が変わる場合もあるでしょうし、あなたの気持ちに変化が訪れることも充分考えられます。

すぐに全部のページを完璧に埋めようなどと考えると大変ですし、構えてしまって進みません。

最初から完成をめざしていると、間違いやミスを恐れて、多大な神経を使うことになるでしょう。

変化したら更新すればいいし、間違えたら書き直せばいいと考えて、気楽に書いていくことをおすすめします。

エンディングノートにおいては、綺麗にまとまった形式的なものはそんなに意味がありません。

人生はそれぞれ違うのですから、見本通りの、体温の伝わらないものは残された家族にも意味をなさないのです。

その時々のあなたの気持ちがこもったエンディングノートであれば、二重線で消した箇所や、何度も書き直した形跡さえも良い思い出に変わります。

エンディングノートは最初から完成形を求めず、書けるところから、ミスや間違いを恐れず書いていきましょう。

自分が書きやすいノートを選ぶ

スムーズに書くためには、相性の良い、書きやすいノートを選ぶのも重要なポイントになります。

開くのが楽しみになるようなノートを選ぶと、そうでないときに比べ筆の運びも良くなります。

たとえば、どこにでも持ち運べる気軽な軽いノートが書きやすい人もいるでしょう。

反対に、高級感のある重厚なノートの方が気分が上がるという人だっています。

説明が詳しく載っているものが助かるという人もいれば、説明や項目は少なめで自由度の高いものが好きな人もいます。

デザインひとつとっても、見やすさ重視の装丁、可愛い装丁、書籍風など、たくさんの種類があり、人それぞれ「書きやすい」と感じるものは違ってきます。

ご存知のように現在はさまざまなエンディングノートが数多く出回っています。

どれにするか迷うところですが、スムーズに書くためには、とにかく「書きやすい」と感じるものを選ぶようにしましょう。

エンディングノート作成でよくある3つの質問

エンディングノートの書き方やポイントは把握できましたでしょうか。

この章では、エンディングノート作成にあたってよくある質問と答えをご紹介します。

気になるところをご覧になって疑問を解消して頂けたらと思います。

Q1.エンディングノートは家族と相談しながら書いてはいけないの?

A.
エンディングノートは家族と相談しながら書いても構いません。
どんな情報があった方が良いかを直接たずねることができる利点もあります。
家族だけでなく、同じ年頃の友人や、既にエンディングノートを書いた経験のある知人などに相談しても良いでしょう。
ただし、個人情報に関わる部分もあるので、信頼できる相手かどうかはしっかりと判断するようにしてください。

 Q2.定期的に見直しや更新をしなきゃいけない?どれくらいの頻度ですればいい?

A.
エンディングノートは定期的に見直し、状況や変化に応じて更新をした方がいいです。
時間の経過と共に、家族の状況や、あなたの気持ちも変化するからです。財産に関しても変わる可能性があります。
頻度としては1、2年に1回くらいがいいでしょう。誕生日や記念の日など、見直しをする日を決めておくと忘れずに見直せます。

 Q3.エンディングノートの保管場所はどこにすればいいですか?

A.
保管場所は目につき過ぎない方がいいですが、かといって家族の誰にも見つけてもらえないようでは意味がありません。
おすすめの保管場所は以下の3つです。箪笥本棚机の引き出しできれば、エンディングノートの存在を、家族の誰かに伝えておくとよいでしょう。
そうすれば万一の場合に必ず探してもらえます。
よくある失敗例として、知人に預けてトラブルになったということがあります。
信頼できる知人であったとしても、ちょっとした興味で中身を見てしまいトラブルに発展する可能性があります。
保管場所は家の中のどこかを選ぶこと、人に預けるのは避けてください。

書き方に悩んだら専門家に相談しよう

エンディングノートの項目や内容を、書き方に焦点をあてて詳しくお伝えしてきました。

ここまで読まれたあなたはすぐにでもペンを握れると思いますが、それでも作成途中で悩んでしまうことがないとも限りません。

多くの方はエンディングノートを書くのは初めてです。

最初はスムーズに書けたのに途中でつまづいてしまった、自分ひとりで決めがたい迷いが生じてしまったという方は少なくないのです。

そんな風に悩んだり迷ったりしたときは、専門家に相談してみましょう。

エンディングノートの書き方について、さまざまなセミナーや講座が各地で開かれています。

昨今はオンラインでの対応も増えてきましたので、手軽に受講することができます。

「終活の相談窓口」ではエンディングノートの作成サポートを行っています。下記をご覧になって興味のある方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。

【エンディングノートの書き方サポート(ZOOMでのサポートも対応しています)】

10名以下のサポート5,000円/1名
10名以上の場合はセミナーになります。50,000円+巣鴨からの交通費
*学校、病院、介護施設、地域包括支援センター、社会福祉協議会、NPO団体、自治体、行政さまからのご依頼については、巣鴨からの交通費のみで受けさせていただいています。

まとめ

エンディングノートの書き方に決まりはありません。

それだけ自由度の高いものなのですが、難しく感じてしまったときにスムーズに書くポイントは2つあります。

  • 書けるところから書く
  • 一気に完成しようと考えない

完璧に書くことや形式を気にして堅苦しく構えず、書けることを気軽に書きとめていくような気持ちで向かうと良いでしょう。

作成につまづいて悩んだり、迷ったりしたときは専門家に相談するのも一案です。

記事を参考に、思いのつまったメモリアルな一冊を書いて頂ければと思います。

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